メイド「傭兵王女の冒険」
Part4
42 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:43:32.08 ID:s1XsXjIAO
女騎士「まあでもきっと大丈夫ですよ」
姫「ああ、皆を信じておるからの」
女騎士「……先輩がいるし……それに……」
姫「ん?」
女騎士「いえっ、なんでもありません!」
そしてその夜、料理人が手土産を持って帰ってきた
姫「東の港国名物イカ焼き煎餅か」
姫「もっとマシなもの無かったのかの〜」
料理人「一応ソミュール液に使う香草を持って帰ったけど」
姫「肉を漬け込む塩水じゃったか?」
料理人「ああ、これで美味いの作るから良いだろう」
姫「しかしわざわざそんな香草取りに帰るとはのう」
料理人「せっかく良い肉が入ったし、特別美味いのを食わせたいからな」
姫「それは楽しみじゃ!」
メイド(まあ定期連絡要員に持ってこさせたんですけどね)
姫「明日は仕事じゃし、寝るか」
姫「今日は魔導師と寝る」
魔導師「甘えっ子」
女騎士「わ、私もよろしいですか?」
姫「うむ」
メイド(さて)
メイド(明日はどうなることでしょう?)
43 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:45:51.76 ID:s1XsXjIAO
翌朝、山上へ向かう道
森が静かだ
天気は良いが森と言うのは虫や鳥の声がするものじゃないのか
姫「ふう……」
魔導師「疲れた?」
姫「いや、ちょっと気が重くての」
魔導師「?」
姫「心配させて悪いの」
魔導師「気にしない」
魔導師「……友達だから」
姫「うん!」
私の返事に魔導師は顔を赤らめた
やがて山頂に着く
魔物の気配はない
まあ、そうじゃろうの
姫「出てくるが良い!」
私が声を上げると…………森からワラワラと山賊が現れた
姫「して、料理人よ、敵は何人じゃ?」
料理人「ん」
料理人「バレていたのか」
メイド「ええっ!?」
料理人「三千だ」
姫「それっぽっちか」
姫「メイドよ」
メイド「はひっ!」
姫「私は全部知っておるからな」
メイド「ま、まさか……」
姫「お前らがお父様の差し金で動いていると言うことも」
姫「そして」
魔導師は、山賊たちの方へと歩いて行った
姫「許せ、魔導師よ」
姫「私はお前が山賊たちと内通しているのは知っていたが、その理由は知らなかった」
魔導師「……私は王族が嫌い」
魔導師「私のお父さんを戦争で死なせた国王も」
44 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:48:52.02 ID:s1XsXjIAO
魔導師「あなたも嫌いだった」
魔導師「私のおばあちゃんを独り占めにしたあなたを」
魔導師「私は許せなかった」
山賊「そうよ、王族なんぞ糞ばかりだ」
山賊「さっさとこっちに来い、魔導師」
魔導師「ふふ……」
姫「行くな」
魔導師「あなたにそれを言う権利がある?」
姫「権利など知らん」
姫「私は王族」
姫「お前らが大嫌いな強欲な王族じゃ」
姫「友達だってもちろん失いたくない!」
魔導師「あはは、馬鹿姫!」
魔導師「さよならよ」
魔導師が小さな円を描くと
閃光が辺りを包み
耳をつんざく轟音とともに土柱が立ち上がり
山賊たちが何百人も吹き飛んだ!
魔導師「馬鹿な山賊ども!!」
姫「魔導師!!」
魔導師「私があなた達に復讐したかったのは本当」
魔導師「だから私はあなたに旅を持ち掛けられた時すぐにこいつらに知らせた」
魔導師「国王に愛されているあなたを誘拐し、東の港国を陥落するつもりだった」
魔導師「だから私は……裁かれるべき」
姫「じゃあ最後まで私を追い落とせば良かったじゃろう!」
姫「何故そうしなかった!」
姫「お前には……お前にはその権利が有る!」
45 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:51:02.47 ID:s1XsXjIAO
魔導師「……だって」
姫「!」
魔導師「友達になったから」
姫「……うん」
姫「そうじゃ!」
姫「お前と私は友達じゃ!!」
迫り来る山賊達
私達も魔導師と合流し敵兵を薙ぎ倒していく
料理人「しまったな、援軍を呼ばれたか」
女騎士「数が多いですね」
姫「なあに、ここにはお前らが全員かかっても倒せない」
姫「軍神がおる」
メイド「ひゃっはーっ!!」
メイドはこの大陸で一、二を争う魔法剣士だ
一軍を持ち出したに等しい
どんな事態も乗り越える自信
その根拠だ
メイド「姫様、あんまり離れないで下さいね!」
魔導師「こいつらは全員私が倒す」
メイド「ご遠慮無用です」
メイド「私もあなたの内通を知ってましたので」
メイド「実はさっきまであなたは山賊に寝返ると思ってました!」
魔導師「そうね」
二人の強烈な魔法が敵陣を蹴散らす
敵はしかし、三千とはとても思えない大軍
料理人「偵察のついでに近隣の砦五カ所の兵数もチェックしたが、全部で二万近くいた」
料理人「しかしまさか私らに全軍向けるとは……」
姫「私がお父様の寵愛を受けてるのを知っているのじゃ」
46 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:52:52.31 ID:s1XsXjIAO
姫「王国の援軍を見越しての事じゃろ」
女騎士「姫様、まさか援軍がある事もご存知で!?」
姫「お前らは私を侮り過ぎじゃ!」
そんなやりとりをしていると
目の前の軍隊を割って一人の男が駆けてくる
え、援軍一人!?
勇者「ひめさまああああああっ!!」
なんか来たーっ!?
女騎士「姫様もあれは知らなかったんですね」
メイド「勇者とは自ら危険に飛び込む者ですよ」
姫「あれは符丁じゃったか!」
勇者を用意していたとは思わなかった
一人一軍の実力者としてお父様の認めた王国三大英雄
メイドと勇者……
勇者「お待たせしました!」
姫「全く待ってない」
勇者「ええっ!?」
姫「じゃってのう、考えてもみろ」
姫「王国一の知恵者、魔導師の祖母に一番教えを受けたのは誰じゃ」
王国三大英雄最後の一人
それは……
姫「砕け散れ!」
メイド(姫様は魔導師に匹敵する魔法を放ち)
メイド(山賊達は哀れと言わざるを得ない状態)
メイド(三大英雄三人揃ってるんですから、王国騎士団を三万人持ってこないと勝てない計算です)
魔導師「詐欺だ……」
女騎士「めちゃ手加減されてた……」
47 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:54:19.67 ID:s1XsXjIAO
こうして私達は山賊達を蹴散らした
これはこの物語の、ほんの入り口の物語
メイド(しかし姫様はどうやって私達や魔導師の秘密を知ったのでしょうか?)
メイド(その謎が解けるのは随分先の事でした)
魔導師「……おっと、忘れてた」
魔導師は何やらメモを取りはじめた
魔導師「……王族は……強欲だから……もちろん……友達も……無くしたく……ない…………と」
姫「何をして……」
姫「お、お前、……まさか……っ!」
魔導師「馬鹿姫格言集二言目ゲット」
や、やめーい!
私は山の下まで魔導師と追いかけっこした
48 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:56:06.92 ID:s1XsXjIAO
今回はここまでです
次の更新は多分年明けです
今年一年ありがとう御座いました
来年もまたよろしくお願いします
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/29(月) 18:18:58.00 ID:Snmha5eAO
乙!
年明け楽しみにしてる!
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/30(火) 19:47:04.79 ID:kcYfQG+WO
全員規格外のお話もワクワクして楽しいね
乙
58 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:06:07.51 ID:KRwY7qfAO
新年明けましておめでとう御座います
今年はもっと面白い物を書きたいです
この作品も駆け足でもうラストまでできてしまいましたが、最後までお付き合いお願いします
では、更新します
59 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:08:52.48 ID:KRwY7qfAO
姫「……さて、次はどうするかの?」
料理人「このまま砦をいただいて私達の拠点にしよう」
姫「ふむ、いいの」
勇者「あの〜、俺はどうすれば……」
姫「帰れ!」
メイド「帰れ!」
姫「なんでお前が言うんじゃ?」
魔導師「……」
魔導師「私は居て良いの?」
私は魔導師に抱きついた
姫「居なかったら嫌じゃ〜」
魔導師「ば、馬鹿姫!」
シスター「仲良きことは美しきかな、ですねえ」
メイド「私も抱きつかれたい!」
姫「お前も帰れ!」
女騎士「先輩には私が抱きつきます」
メイド「そういう趣味はない!」
女騎士「な……親愛のハグでは……!」
姫「はいはい……お前らみんな帰れ」
勇者「……とりあえず陛下に報告に帰ります」
勇者「姫様、ご無理はなさらずに」
姫「ふん、お前は姉様にでも取り入っておれ」
勇者「でも国王陛下にはあなたを守らないとミンチにすると言われてて……」
姫「哀れじゃの、墓には勇者のハンバーグここに眠ると書いてやろう」
勇者「ひどい」
こいつは歴代の勇者の中でもだいぶ軽いのではないか
そもそも今の時代の魔王は治安維持を心掛けているし、人類の味方だ
60 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:11:10.75 ID:KRwY7qfAO
勇者と言うのはもはや国王の小間使いにも等しい
そう考えると哀れな気もするな
料理人「しかし私も姫様があれほど強いとは知らなかったな」
姫「あ〜」
姫「剣では女騎士に劣るし魔法も魔導師にかなわんが」
メイド「国王陛下が認めた王国三大英雄の一人ですからね」
料理人「そう言うのがいるのも知らなかったな」
メイド「まあ内輪しか知らない話ですから」
料理人「諜報員としては知らないと言うのは屈辱だ」
姫「まあ良いではないか、これからも頼むぞ?」
料理人「ラジャ」
魔導師「狭い空間だと大魔法は放ちにくい」
魔導師「肉弾戦ができる人は重要」
その通りだ
私も無敵ではないし
最終的な目的は邪神教団の壊滅かな?
少なくともこの大陸の拠点は潰さねば
それは難事には違いない
私達は山を逆側に回り、近くの山賊砦に向かった
姫「見張りが何人か残っておるの」
魔導師「炙り出す?」
姫「うむ、頼むぞ」
メイド「良いな〜、姫様に頼られて」
姫「まあまあ、一番槍はお前に任せる」
メイド「それ一番危ないですよね」
姫「じゃから名誉じゃろ?」
メイド「はあ」
61 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:14:29.20 ID:KRwY7qfAO
ほとんど兵の残っていない東一番砦はその日のうちに陥落
これで宝石十個獲得
このお金で兵士を雇ってもいい
何日かかけて砦を直し、山賊たちを埋葬した
戦とは言え、命を奪うことは、悲しいな…………
メイド「……なかなか見晴らしの良い砦ですねえ」
姫「……うむ」
姫「近隣の砦を落として行くとして兵隊は二千は欲しいか?」
魔導師「そうね」
魔導師「守りの兵は多くは必要ない」
魔導師「攻めるのはあなた達と私の魔法があれば十分なはず」
姫「私も弓矢一発で死ぬか弱い少女なんじゃが」
魔導師「ゴリマッチョだったら友達になってない」
姫「ゴリマッチョは嫌じゃな」
料理人「呼んだ?」
姫「呼んでない……周辺の状況はどうじゃ?」
料理人「この辺りの山賊砦は南西草原の聖騎士団が全て抑えたようだ」
姫「ちゃっかりしとるのう」
料理人「まあ二万からの軍が出払ってたからな」
姫「しかし私はとどめを刺してない」
姫「逃げ出した者も七割近くはいるはずじゃろ?」
料理人「だいたいは捕らえられ処刑されたようだ」
姫「むごいの」
メイド「仕方ないですよ、一万からの犯罪者養えるほど豊かな国は多くないですし」
女騎士「まあでもきっと大丈夫ですよ」
姫「ああ、皆を信じておるからの」
女騎士「……先輩がいるし……それに……」
姫「ん?」
女騎士「いえっ、なんでもありません!」
そしてその夜、料理人が手土産を持って帰ってきた
姫「東の港国名物イカ焼き煎餅か」
姫「もっとマシなもの無かったのかの〜」
料理人「一応ソミュール液に使う香草を持って帰ったけど」
姫「肉を漬け込む塩水じゃったか?」
料理人「ああ、これで美味いの作るから良いだろう」
姫「しかしわざわざそんな香草取りに帰るとはのう」
料理人「せっかく良い肉が入ったし、特別美味いのを食わせたいからな」
姫「それは楽しみじゃ!」
メイド(まあ定期連絡要員に持ってこさせたんですけどね)
姫「明日は仕事じゃし、寝るか」
姫「今日は魔導師と寝る」
魔導師「甘えっ子」
女騎士「わ、私もよろしいですか?」
姫「うむ」
メイド(さて)
メイド(明日はどうなることでしょう?)
43 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:45:51.76 ID:s1XsXjIAO
翌朝、山上へ向かう道
森が静かだ
天気は良いが森と言うのは虫や鳥の声がするものじゃないのか
姫「ふう……」
魔導師「疲れた?」
姫「いや、ちょっと気が重くての」
魔導師「?」
姫「心配させて悪いの」
魔導師「気にしない」
魔導師「……友達だから」
姫「うん!」
私の返事に魔導師は顔を赤らめた
やがて山頂に着く
魔物の気配はない
まあ、そうじゃろうの
姫「出てくるが良い!」
私が声を上げると…………森からワラワラと山賊が現れた
姫「して、料理人よ、敵は何人じゃ?」
料理人「ん」
料理人「バレていたのか」
メイド「ええっ!?」
料理人「三千だ」
姫「それっぽっちか」
姫「メイドよ」
メイド「はひっ!」
姫「私は全部知っておるからな」
メイド「ま、まさか……」
姫「お前らがお父様の差し金で動いていると言うことも」
姫「そして」
魔導師は、山賊たちの方へと歩いて行った
姫「許せ、魔導師よ」
姫「私はお前が山賊たちと内通しているのは知っていたが、その理由は知らなかった」
魔導師「……私は王族が嫌い」
魔導師「私のお父さんを戦争で死なせた国王も」
44 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:48:52.02 ID:s1XsXjIAO
魔導師「あなたも嫌いだった」
魔導師「私のおばあちゃんを独り占めにしたあなたを」
魔導師「私は許せなかった」
山賊「そうよ、王族なんぞ糞ばかりだ」
山賊「さっさとこっちに来い、魔導師」
魔導師「ふふ……」
姫「行くな」
魔導師「あなたにそれを言う権利がある?」
姫「権利など知らん」
姫「私は王族」
姫「お前らが大嫌いな強欲な王族じゃ」
姫「友達だってもちろん失いたくない!」
魔導師「あはは、馬鹿姫!」
魔導師「さよならよ」
魔導師が小さな円を描くと
閃光が辺りを包み
耳をつんざく轟音とともに土柱が立ち上がり
山賊たちが何百人も吹き飛んだ!
魔導師「馬鹿な山賊ども!!」
姫「魔導師!!」
魔導師「私があなた達に復讐したかったのは本当」
魔導師「だから私はあなたに旅を持ち掛けられた時すぐにこいつらに知らせた」
魔導師「国王に愛されているあなたを誘拐し、東の港国を陥落するつもりだった」
魔導師「だから私は……裁かれるべき」
姫「じゃあ最後まで私を追い落とせば良かったじゃろう!」
姫「何故そうしなかった!」
姫「お前には……お前にはその権利が有る!」
45 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:51:02.47 ID:s1XsXjIAO
魔導師「……だって」
姫「!」
魔導師「友達になったから」
姫「……うん」
姫「そうじゃ!」
姫「お前と私は友達じゃ!!」
迫り来る山賊達
私達も魔導師と合流し敵兵を薙ぎ倒していく
料理人「しまったな、援軍を呼ばれたか」
女騎士「数が多いですね」
姫「なあに、ここにはお前らが全員かかっても倒せない」
姫「軍神がおる」
メイド「ひゃっはーっ!!」
メイドはこの大陸で一、二を争う魔法剣士だ
一軍を持ち出したに等しい
どんな事態も乗り越える自信
その根拠だ
メイド「姫様、あんまり離れないで下さいね!」
魔導師「こいつらは全員私が倒す」
メイド「ご遠慮無用です」
メイド「私もあなたの内通を知ってましたので」
メイド「実はさっきまであなたは山賊に寝返ると思ってました!」
魔導師「そうね」
二人の強烈な魔法が敵陣を蹴散らす
敵はしかし、三千とはとても思えない大軍
料理人「偵察のついでに近隣の砦五カ所の兵数もチェックしたが、全部で二万近くいた」
料理人「しかしまさか私らに全軍向けるとは……」
姫「私がお父様の寵愛を受けてるのを知っているのじゃ」
46 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:52:52.31 ID:s1XsXjIAO
姫「王国の援軍を見越しての事じゃろ」
女騎士「姫様、まさか援軍がある事もご存知で!?」
姫「お前らは私を侮り過ぎじゃ!」
そんなやりとりをしていると
目の前の軍隊を割って一人の男が駆けてくる
え、援軍一人!?
勇者「ひめさまああああああっ!!」
なんか来たーっ!?
女騎士「姫様もあれは知らなかったんですね」
メイド「勇者とは自ら危険に飛び込む者ですよ」
姫「あれは符丁じゃったか!」
勇者を用意していたとは思わなかった
一人一軍の実力者としてお父様の認めた王国三大英雄
メイドと勇者……
勇者「お待たせしました!」
姫「全く待ってない」
勇者「ええっ!?」
姫「じゃってのう、考えてもみろ」
姫「王国一の知恵者、魔導師の祖母に一番教えを受けたのは誰じゃ」
王国三大英雄最後の一人
それは……
姫「砕け散れ!」
メイド(姫様は魔導師に匹敵する魔法を放ち)
メイド(山賊達は哀れと言わざるを得ない状態)
メイド(三大英雄三人揃ってるんですから、王国騎士団を三万人持ってこないと勝てない計算です)
魔導師「詐欺だ……」
女騎士「めちゃ手加減されてた……」
こうして私達は山賊達を蹴散らした
これはこの物語の、ほんの入り口の物語
メイド(しかし姫様はどうやって私達や魔導師の秘密を知ったのでしょうか?)
メイド(その謎が解けるのは随分先の事でした)
魔導師「……おっと、忘れてた」
魔導師は何やらメモを取りはじめた
魔導師「……王族は……強欲だから……もちろん……友達も……無くしたく……ない…………と」
姫「何をして……」
姫「お、お前、……まさか……っ!」
魔導師「馬鹿姫格言集二言目ゲット」
や、やめーい!
私は山の下まで魔導師と追いかけっこした
48 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/12/29(月) 17:56:06.92 ID:s1XsXjIAO
今回はここまでです
次の更新は多分年明けです
今年一年ありがとう御座いました
来年もまたよろしくお願いします
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/29(月) 18:18:58.00 ID:Snmha5eAO
乙!
年明け楽しみにしてる!
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/30(火) 19:47:04.79 ID:kcYfQG+WO
全員規格外のお話もワクワクして楽しいね
乙
58 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:06:07.51 ID:KRwY7qfAO
新年明けましておめでとう御座います
今年はもっと面白い物を書きたいです
この作品も駆け足でもうラストまでできてしまいましたが、最後までお付き合いお願いします
では、更新します
59 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:08:52.48 ID:KRwY7qfAO
姫「……さて、次はどうするかの?」
料理人「このまま砦をいただいて私達の拠点にしよう」
姫「ふむ、いいの」
勇者「あの〜、俺はどうすれば……」
姫「帰れ!」
メイド「帰れ!」
姫「なんでお前が言うんじゃ?」
魔導師「……」
魔導師「私は居て良いの?」
私は魔導師に抱きついた
姫「居なかったら嫌じゃ〜」
魔導師「ば、馬鹿姫!」
シスター「仲良きことは美しきかな、ですねえ」
メイド「私も抱きつかれたい!」
姫「お前も帰れ!」
女騎士「先輩には私が抱きつきます」
メイド「そういう趣味はない!」
女騎士「な……親愛のハグでは……!」
姫「はいはい……お前らみんな帰れ」
勇者「……とりあえず陛下に報告に帰ります」
勇者「姫様、ご無理はなさらずに」
姫「ふん、お前は姉様にでも取り入っておれ」
勇者「でも国王陛下にはあなたを守らないとミンチにすると言われてて……」
姫「哀れじゃの、墓には勇者のハンバーグここに眠ると書いてやろう」
勇者「ひどい」
こいつは歴代の勇者の中でもだいぶ軽いのではないか
そもそも今の時代の魔王は治安維持を心掛けているし、人類の味方だ
60 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:11:10.75 ID:KRwY7qfAO
勇者と言うのはもはや国王の小間使いにも等しい
そう考えると哀れな気もするな
料理人「しかし私も姫様があれほど強いとは知らなかったな」
姫「あ〜」
姫「剣では女騎士に劣るし魔法も魔導師にかなわんが」
メイド「国王陛下が認めた王国三大英雄の一人ですからね」
料理人「そう言うのがいるのも知らなかったな」
メイド「まあ内輪しか知らない話ですから」
料理人「諜報員としては知らないと言うのは屈辱だ」
姫「まあ良いではないか、これからも頼むぞ?」
料理人「ラジャ」
魔導師「狭い空間だと大魔法は放ちにくい」
魔導師「肉弾戦ができる人は重要」
その通りだ
私も無敵ではないし
最終的な目的は邪神教団の壊滅かな?
少なくともこの大陸の拠点は潰さねば
それは難事には違いない
私達は山を逆側に回り、近くの山賊砦に向かった
姫「見張りが何人か残っておるの」
魔導師「炙り出す?」
姫「うむ、頼むぞ」
メイド「良いな〜、姫様に頼られて」
姫「まあまあ、一番槍はお前に任せる」
メイド「それ一番危ないですよね」
姫「じゃから名誉じゃろ?」
メイド「はあ」
61 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/04(日) 21:14:29.20 ID:KRwY7qfAO
ほとんど兵の残っていない東一番砦はその日のうちに陥落
これで宝石十個獲得
このお金で兵士を雇ってもいい
何日かかけて砦を直し、山賊たちを埋葬した
戦とは言え、命を奪うことは、悲しいな…………
メイド「……なかなか見晴らしの良い砦ですねえ」
姫「……うむ」
姫「近隣の砦を落として行くとして兵隊は二千は欲しいか?」
魔導師「そうね」
魔導師「守りの兵は多くは必要ない」
魔導師「攻めるのはあなた達と私の魔法があれば十分なはず」
姫「私も弓矢一発で死ぬか弱い少女なんじゃが」
魔導師「ゴリマッチョだったら友達になってない」
姫「ゴリマッチョは嫌じゃな」
料理人「呼んだ?」
姫「呼んでない……周辺の状況はどうじゃ?」
料理人「この辺りの山賊砦は南西草原の聖騎士団が全て抑えたようだ」
姫「ちゃっかりしとるのう」
料理人「まあ二万からの軍が出払ってたからな」
姫「しかし私はとどめを刺してない」
姫「逃げ出した者も七割近くはいるはずじゃろ?」
料理人「だいたいは捕らえられ処刑されたようだ」
姫「むごいの」
メイド「仕方ないですよ、一万からの犯罪者養えるほど豊かな国は多くないですし」