2chまとめサイトモバイル

犬娘「魔王になるっ!」

Facebook Twitter LINE はてなブックマーク
Part5
49 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/06(水) 05:32:06.99 ID:aCpzcjHAO
シンプルで分かりやすい
だが負けたらファイトマネーが少し残るだけだ
メイド剣士はプレッシャーに震える自分を感じている
術師「お気楽に、いつも通り行きますわよ」
メイド剣士「はい!」
術師「私の策を使わずに済むことを祈りますわ」
メイド剣士「?」
犬娘「頑張るぞ〜!」
…………
女拳士「やあやあ、アタシをご指名ありがとう!」
術師「よろしくお願いしますわ」
メイド剣士「あの、人に剣を向けるの、少し気が引けるのですが……」
術師「これから人間と戦うこともありえます」
術師「私達はそのために回復魔法を学んだのですわよ?」
メイド剣士「そんな思惑が……」
術師「あと、あなたを巻き込んで魔法ぶっ放したりできますしね」
メイド剣士「鬼か」
術師「まあここには係員さんもいます、それに手を抜ける相手でもありませんわよ?」
メイド剣士「……わかりました!」
犬娘「私と勝負してください!」
女拳士「おお、お嬢ちゃんすばしっこかったな、この前の戦い見たよ!」
術師(見た目は細いですが魔力は凄まじい……これは魔法に気をつけないといけませんね)

50 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/06(水) 05:35:02.51 ID:aCpzcjHAO
女拳士「じゃあやろっか!」
犬娘「私達が勝ったら仲間になって下さい!」
女拳士「いいね、じゃあアタシが勝ったらアタシの仲間になってよ!」
術師(あまり頭は良くなさそうですわね)
周囲から歓声が上がる
メイド剣士はその空気に少し竦み上がる
女拳士「行くよ!」
女拳士はまず魔法使いである術師から倒しにかかってくる
犬娘「てええーい!」
しかし、犬娘が横から蹴りを入れる
女拳士「あいたっ」
術師(?!)
術師(あのタフさ……相当な魔法防御力ですわね)
術師(超厄介ですわ!)
メイド剣士「はああっ」
メイド剣士は思い切り良く女拳士に斬りかかる
女拳士「おおっ!」
メイド剣士「!」
刃が立たない……
悪夢が蘇る……ドラゴンの鱗を思わせる感触だ
しかし
メイド剣士「負けてたまるかあっ!」
メイド剣士は相手の急所に目掛け、十数発の突きを一瞬で叩き込む
女拳士「いてててててっ速いなあんた!」
術師「余所見が流行りなのかしら?」
メイド剣士の攻撃を凌ぎきる為に動きの止まった女拳士に鉄球を撃ち込む
女拳士「がはっ」
一方的……だが、この相手がこの程度のはずがない

51 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/06(水) 05:39:23.98 ID:aCpzcjHAO
メイド剣士「はあっ!」
犬娘「やあああっ!」
二人が撃ち込み、その合間に術師は気取られないように地面に鉄球を埋め、空に飛ぶ
更に巨大な鉄柱を作り出す
術師「コンパクトに行きますわ!」
女拳士は左右の二人を掴み、頭を打ち付けて一瞬気絶させる
引き寄せ、盾にする
魔法が打てない
女拳士「おらあっ!」
躊躇していると、犬娘が術師に飛んできた
術師「魔王様!」
犬娘は咄嗟に体勢を変えると、術師と足を合わせ、下に跳ぶ
女拳士「もういっちょ!」
メイド剣士が飛んでくる
しかし、メイド剣士は身を固める犬娘を蹴り、跳ぶ
女拳士「息が合ってるな!」
メイド剣士「うおおおっ」
空中にいる術師を敵が狙ってくることは分かりきっている
そこで考えていた策ではあったが、思いの外上手く行った
メイド剣士「覚悟!」
女拳士「いいねえっ!」
女拳士は剣をギリギリでかわす
皮膚が切り裂かれるも、構わずカウンターを入れる
女拳士「らあっ」
メイド剣士「がはっ!」
メイド剣士はたまらず吹き飛び、倒れた
女拳士「あと二人!」
犬娘「たああああっ!」
女拳士が油断している所に、犬娘が強烈な蹴りを浴びせる!

52 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/06(水) 05:41:05.33 ID:aCpzcjHAO
中途半端ですが、今日はここまでです
久々に書いたら疲れました
おやすみなさい

53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/07(木) 06:34:49.37 ID:XizkAoaQo
続きが楽しみ


54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/07(木) 08:59:27.45 ID:c65hjx8zo
レズはまだかな?

55 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:17:36.69 ID:DXeFWBlAO
>>53
ありがとうございます
>>54
あくまで微レズなのであんまり期待しないでくださいね
では、更新します

56 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:19:24.03 ID:DXeFWBlAO
女拳士「うおおおっ」
犬娘の一撃で女拳士は壁際まで吹き飛んだ
術師(ずいぶん魔王様の攻撃が強くなってるような……)
術師(それに拳士さん……この程度ならこの間のドラゴンの方が戦い辛かった)
術師(まだ大きな魔力の消耗は見られない……何か隠し玉を持ってるはず)
女拳士「くっそ、つえぇ」
女拳士「このまんまじゃ駄目か……」
術師「!」
術師の予見したとおり、女拳士はゆっくり全身に魔力を纏っていく
術師「強力な身体強化魔法……あの能力で強化魔法なしだったんですの……?」
術師「魔王様!」
術師が犬娘に注意喚起した次の瞬間、犬娘は反対側の壁に叩きつけられた
犬娘「きゃん!」
術師「速い!」
術師(スピード強化魔法にしても魔王様より速いなんて……)
術師「追い詰められて術を使うのは三流ですわ」
女拳士「次はあんただ!」
術師「私のターンですわ!」
術師は巨大な鉄柱を高速で落とした
女拳士「それヤバい!」
狙いをつけさせないように圧倒的なスピードで走る女拳士
術師「仕掛けはしてますわ!」
女拳士の足元から鉄球がせり出し、進路を阻む
女拳士「くっそ!」

57 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:21:47.50 ID:DXeFWBlAO
一瞬動きを止めたその瞬間に、鉄の柱が女拳士を直撃した
女拳士「痛てえっ!」
術師「タフ過ぎでしょ……」
術師「火槍!」
女拳士がふらついているうちに追加攻撃を加える
女拳士「ぐおっ!」
女拳士にはそれでも大ダメージになっていないようだ
術師「まだ私のターンですわ!」
女拳士「欲張りすぎだろ!」
しかしその足に先の鉄球から鎖が繋がれている
女拳士「いつの間に!?」
術師「いい加減倒れて頂けますか!」
術師は女拳士に巨大な鉄球を幾つも叩きつける
女拳士「うおおっ!」
女拳士はチェーンを素手で引きちぎると、鉄球を術師に投げ返した
術師「これ私の魔力で作ってましてよ」
術師の眼前で鉄球は消える
女拳士「じゃあこれだ!」
女拳士は足元の石を数個掴んだ
メイド剣士「うおおっ!」
女拳士「なにっ!」
術師に気を取られている間に、メイド剣士は目を覚まし回復魔法をかけていた
しかし、メイド剣士の剣では女拳士に傷を与えられない
メイド剣士「……くっ!」
女拳士「いいタイミングだったのに残念だったね!」
メイド剣士「肉体強化」
女拳士「えっ」

58 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:29:11.51 ID:DXeFWBlAO
メイド剣士はやはり奥の手を持っていた
術師「出し惜しみする癖は良くありませんわよ!」
メイド剣士「これで駄目なら本当に駄目じゃないですか」
メイド剣士の強化魔法は術師も認める所である
女拳士が受け切れぬ速度で剣を叩き込む
女拳士「ちょっ、痛いっ、それ反則!」
しかし、まともなダメージが通っているようには見えない
メイド剣士「駄目なのっ?」
術師「メイドさん、少し距離を取りなさい!」
メイド剣士「はいっ」
メイド剣士が後ろに飛ぶともう一つ仕込んでいた鉄球が檻を形成し、女拳士を閉じ込めた
女拳士「いくつ技持ってるんだあの魔術師さん!」
メイド剣士「分かりませんけど二十は下らないんじゃないですか?」
メイド剣士は十分に助走距離を取り、一気に女拳士に突きを入れる
女拳士「これやばいっ!」
女拳士「一所集中!」
女拳士は肘と膝に魔力を込め、メイド剣士の剣を挟み止めた
魔力の摩擦により激しく電撃が迸る
メイド剣士「な、なんて力!」
メイド剣士はちらりと術師を見る
術師は青ざめて首を横に振る
流石の術師もどうやら魔力が限界のようだ

59 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:33:33.04 ID:DXeFWBlAO
メイド剣士「まだ方法はある」
女拳士が檻を破壊するまでの時間に、メイド剣士は犬娘に近寄った
メイド剣士「お願いします、魔王様」
メイド剣士は犬娘に回復魔法をかけると、続けて肉体強化をかけた
術師「あら、そんなことも出来るんですね、意外と器用ですわ」
メイド剣士「術師さんも何か隠し玉無いんですか?」
術師「あと鉄球と同じ魔法を一回か二回使えたら良いくらいですわ、強力な魔法を撃つ魔力はありません」
メイド剣士「魔力ない魔術師ほど役に立たないキャラはいませんね!」
術師「本当に口が悪いですわ!」
二人が余裕で会話できているのは
犬娘「ええいっ」
女拳士「くそっ、見えない!」
強化魔法により、ただでさえ高速の犬娘はもはや戦っている相手にも位置をつかませないスピードだからだ
その上にドラゴンにダメージを与える突きや蹴りが強化されて襲ってくる
女拳士「不味い、流石にこれは不味い!」
言ったか否か、犬娘の肘が女拳士の鳩尾に入る
女拳士「ぐはあっ!」
犬娘「うわん!」
追いかけて閃光魔法
更に追撃の飛び蹴り!
術師「何あの無敵キャラ」
メイド剣士「凄まじすぎて手が出せません!」

60 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:35:46.35 ID:DXeFWBlAO
女拳士「うおおおおっ!」
メイド剣士「本当に、本当にタフですね!」
犬娘「うわああっ!」
起き上がった女拳士と犬娘は激しく打ち合いを始める
女拳士「ぐおっ!」
女拳士「まだまだあっ!」
犬娘「ぎゃん!」
犬娘「まだっ!」
犬娘「わんわんわん!」
犬娘は閃光魔法連撃を加えながら距離を取る
メイド剣士「はああっ!」
隙を見てメイド剣士の全力の突き!
女拳士「うがっ!」
メイド剣士の剣はようやく女拳士の右腕を貫いた
女拳士がその剣を抜き取り犬娘の方に振り返ると
眼前一杯に犬娘の足の裏が見えた
…………
係員「そこまで!」
犬娘「はあっ、はあっ、はあっ」
メイド剣士「ふうっ、限界です……」
術師「私史上、最強にヤバかったですわ……」
女拳士「……うっ」
女拳士「あれ、終わっちゃった?」
起き上がった女拳士があたりを見渡すと、歓声が湧き起こった
たった一人でここまで戦った選手への賞賛と、凄まじい技の数々を見せた三人への賛美だ
犬娘「……えへへっ、勝っちゃったね!」

61 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:40:15.56 ID:DXeFWBlAO
メイド剣士「最初に倒された時には終わったかと思いましたよ」
術師「ドラゴンより強い人間っているんですね」
女拳士「えっ、いやいや」
女拳士「あんたら強かったよ」
女拳士はそう言うと、術師の手を握った
メイド剣士「今度鍛錬してください」
女拳士「ああ、アタシもお願いするよ」
女拳士はメイド剣士の手を握る
犬娘「わうっ、よろしくお願いします!」
ぴしっと敬礼して尻尾を振る
女拳士「ああ、よろしくな、魔王様!」
これが女拳士と犬魔王の、出会い

62 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:41:19.31 ID:DXeFWBlAO
第一章「犬娘、出会う」 完
次回ーー
ドラゴンより強い女拳士との出会いで、もはや最強パーティーとなった四人はコトー王の要請によりカイオウ島へ向かう
新しい世界、自然に溢れる土地を、開拓のために走り回る犬娘
最強パーティーとなった四人に訪れる新たな驚異とはーー
第二章「犬娘、開拓する」
新しい大地、新しい力ーー

63 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/12(火) 00:50:35.98 ID:DXeFWBlAO
第二章「犬娘、開拓する」
夜ーー
四人は宿に帰ると、食事を取ることにした
女拳士「腹減った〜!」
犬娘「腹減った〜!」
メイド剣士「女拳士さん、魔王様が真似するからやめてください」
女拳士「ええっ、お堅いなあ」
術師「負けたんですからこちらに従って頂きますわよ」
メイド剣士「術師さんは魔力つきてから何もしてませんが」
術師「めちゃくちゃ魔法打ちまくって拳士さんの魔力を削りましたわ!」
メイド剣士「はいはい」
ニヤニヤと悪い目つきで術師をせせら笑うメイド剣士
術師「性格だけは世界一悪いですわね!」
女拳士「そんなことよりさっさと飯屋行こうよ!」
犬娘「行こう!」
Aランクの賞金はBランクより一桁も多かった
この二人の食欲を満たすにも十分である
四人は以前情報を集めた酒場に入ることにした
犬娘「前菜は網焼きステーキ!」
女拳士「アタシは刺身盛りと酒!」
術師「ああ、そう言えば女拳士さんはおいくつ?」
女拳士「ぴちぴちのハタチ!」
メイド剣士「ぴちぴちの雌ゴリラですね」
女拳士「おおいっ」
術師「これがこの娘のデフォルトなので突っ込んでたらキリがありませんわよ」