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女剣士「目指せ!城塞都市!」魔法使い「はじまりのはじまり」

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Part8
130 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:28:43.30 ID:06tVHGrAO
…………
魔法使い「みんな紅茶を飲みながら聞いて。」
魔法使い「まず、魔王君は明日から封印魔法完成に協力してもらう。」
魔王「!」
側近「では私は……」
魔法使い「側近さんにはここに連れてきても大丈夫な兵隊さんを連れてきて欲しい。」
側近「!」
女剣士「……捜索は、中止か?」
魔法使い「いや、今終了した。」
魔王「ぶっ!」
側近「ごほっ、ごほっ!」
魔法使い「……やっぱり紅茶飲むのやめて。」
魔法使い「詳しくはそれぞれ後で質問を受け付ける。」
賢者「……」
魔法使い「タイガン王子には衛兵50人、あと賢者君と難民の誘導準備をお願い。」
賢者「!」
魔法使い「商人君は引き続き大会運営を、盗賊くんは私と警備について研究。」
魔法使い「女剣士は大会に参加してもらうから。 あと暗殺者が大会に来るんでやっつけて。」
女剣士「ごほっ!」
魔法使い「……だから紅茶飲むのをやめろと。」
魔法使い「僧侶ちゃんは例の魔法と封印装置、それを応用した魔法や装置の研究を私と。」
魔法使い「犬たちにもその装置をつける。」
犬たち「ワオン?」
魔法使い「大工のみんなには城壁建設を中心に増築も急がせる。」

131 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:32:40.84 ID:06tVHGrAO
魔法使い「賢者くん、何か意見は?」
賢者「私はある程度難民誘導の体制ができれば軍略に参加しても?」
魔法使い「うん、難民が出るのはまだ先。」
賢者「敵は誰です?」
魔法使い「魔王軍の中の破壊神信徒、土の四天王中心のアンデッド系と推測している。」
魔法使い「あと、魔王君、相談があるのであとで私の部屋に。」
魔王「分かった」
魔法使い「こちらが派手に動くと敵に悟られるので、外に出る人は大会運営の動きに紛れるよう行動してほしい。」
魔法使い「質問は?」
商人「大会が終わった後はどうしますか?」
魔法使い「商人くんは秋の収穫祭の計画を。」
商人「あの、集めた兵たちは?」
魔法使い「運営に協力してもらった後は開墾に協力してもらう。」
商人「賢者さんの提案でギルドに通達を出して冒険者に集まってもらう計画を進めています」
魔法使い「!」
魔法使い「この際どばっと使っちゃうか、お金。」
魔法使い「他に。」
女剣士「私は普段は何をしていればいい?」
魔法使い「宿泊施設を増やしたい。 人を百人ほど増やして指揮を。」
側近「私は兵を集めて、その後は?」
魔法使い「兵を集め終わったら研究のサポートを。」

132 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:34:33.79 ID:06tVHGrAO
魔法使い「他に質問は?」
タイガン王子「あの、魔王って?」
魔法使い「基本的にはスライムもどきだから、あとで本人に聞いて。」
魔王「ひどい」
魔法使い「四天王がどこにいるか聞かなくていいの?」
魔王「だいたい読めた」
魔法使い「流石に側近に廃人って言われただけはあるのかな?」
側近「鋭いですなあ」
魔法使い「みんな、明日一日はお休みにするから充電して。 二週間は死闘。」
魔法使い「じゃあ解散して、あと質問等あれば個別に私の部屋に来て。」
みんな「紅茶紅茶……」

133 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:37:11.81 ID:06tVHGrAO
魔王「入るぞ」ガチャ
魔法使い「いらっしゃい。」
魔王「うおっ、ピンクが眼にいたい! ぬいぐるみだらけ!」
魔法使い「触るとあなたもぬいぐるみに。」
魔王「それどんな呪い?」
魔法使い「四天王であなたの言うことを聞く子はここに避難させてもらいたい。」
魔王「そういう話だと思った」
魔王「できればここには魔物が居ないことにしたいが仕方有るまい」
魔法使い「表向きはね。 人間と戦争はしたくない。」
魔王「奴はタイガンか、思い切ったことを」
魔法使い「逆に言えばそこまでしなければ隠れるのは不可能だった。」
魔法使い「そしてこれだけフリーで長時間野放しにした以上、軍を進めて私たちを消しにくる。」
魔法使い「増えた魔物はその中の比較的抑えの効かない連中で、本隊は森と荒れ地にいるはず。」
魔法使い「敵は破壊神信徒である以上魔王の使いに近い、いや、それ以上の能力を持った軍のはず。」
魔王「流石にお前たちでも一度には相手にしがたいか?」
魔法使い「私たちだけなら余裕。」
魔王「化け物だもんな……、だがタイガン難民を守るとなると難しいか」
魔法使い「忙しくなるから今日明日はごゆっくり。」
魔王「ああ、ありがとう」

134 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:41:35.63 ID:06tVHGrAO
…………
賢者「入ります」
魔法使い「夜這いですか?」
賢者「帰ります」
魔法使い「冗談。」
魔法使い「メイド長ちゃんとは同級生?」
賢者「やはりバレてましたか」
魔法使い「作戦も続行しなくて大丈夫。」
賢者「そこまで……参りますね」
魔法使い「軍略は苦手なのでよろしく。」
賢者「あなたの『苦手』はもはや全くアテにならないですが、私はむしろ軍事や経済が専門です」
賢者「城壁建設の計画はすでに立てて女剣士さんに伝えてあります」
魔法使い「頼りにしてる。」
賢者「戦えない難民が多い方が敵も有利になるため、タイガンからの難民は相当な数になると思われます」
賢者「ヤマナミ王にも予め協力を要請しようと思います」
賢者「敵は恐らくこちらに難民を誘導してきますから、広域転送魔法の研究を進めます」
魔法使い「……やっぱり流石。 協力する。」
賢者「あと、敵は難民を割って攻めてくることも考えておかねばなりません」
魔法使い「それについてはすでに研究してる。」
賢者「!!」
賢者「それが『例の魔法』と言う奴ですか?」
魔法使い「それの応用、と言うべきかな?」
賢者「……凄いですね、あなたは、いや、流石です」
…………


135 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:44:28.24 ID:06tVHGrAO
女剣士「入るぞ」
魔法使い「夜這いですか?」
女剣士「もちろん」
魔法使い「入って入って。」
僧侶「私も入るねっ」
魔法使い「やったあ、美女二人キター!」
僧侶「うひひ」
魔法使い「明日はみんなで魚でも釣りに行こうか?」
女剣士「旅をしてる時は基本魚だったな、懐かしい」
僧侶「私お魚大好き!」
魔法使い「魚料理のバリエーションばかり増えて困ったね。」
女剣士「旅が終わってからは野菜料理ばっかりになったなあ」
僧侶「おかげでみんなに料理ほめられたよ!」
魔法使い「そう言えばクッキーが余ってた」
僧侶「わーい!」
女剣士「お茶持ってくるか」
魔法使い「ここまで苦しいことは多かったけど、楽しいこともあった。」
魔法使い「僧侶ちゃんは可愛いし。」
僧侶「えへへ」
魔法使い「女剣士はカッコいいし」
女剣士「犬に負けてられないからやたらスピードを鍛え込んだよ」
魔法使い「思い出すね。 二人を巻き込まないように魔法のコントロールが上手くなった。」
僧侶「回復も上手くなったけど」アハッ
魔法使い「このおっ」ダキッ
女剣士「まだ暑いのに何やってんの…てあんまり暑くないな」

136 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:47:17.68 ID:06tVHGrAO
魔法使い「この宿屋は氷結魔法を使って作った氷で冷房してるから。」
女剣士「すごい考えてるな」
魔法使い「城なんかでは良く使われてるよ。」
僧侶「おかげでかいてきかいてき!」
女剣士「私も」ダキッ
魔法使い「ロリコンめ。」
女剣士「待て」
女剣士「私より魔法使いの方が変態だろ!」
魔法使い「何を言うか。 変態リーダー。」
女剣士「やめて!その呼び名やめて!」
僧侶「あ、ちょっと失礼」
魔法使い「……」
女剣士「僧侶も旅立ちの時は11才だったか」
魔法使い「旅を始めてすぐに誕生日だったね。」
魔法使い「私は冬で17になります」
女剣士「私の一つ下なんだよな〜」
魔法使い「あ、今年僧侶も女剣士も誕生日祝ってない!」
女剣士「来年は頼みますよ」
魔法使い「しまったなあ。」
魔法使い「と言うか、旅が終わってまだ一年も経ってないのか。」ゴロゴロ
女剣士「……早すぎるな……」
魔法使い「……うん。」
僧侶「おまたせっ」

137 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:53:18.60 ID:06tVHGrAO
僧侶「チョコとか持ってきた!」
魔法使い「寝る前に歯磨きしないとね。」
女剣士「……お茶沸かしてくるかな」
魔法使い「僧侶ちゃん、辛くない?」
僧侶「うん、楽しいよ〜」
魔法使い「これからもし戦争になれば、何人かは亡くなるかも知れない」
僧侶「……頑張る」
魔法使い「僧侶ちゃんだけ生き残れば、私たちの勝ち。」
魔法使い「例の装置と例の魔法の研究は、正に僧侶ちゃんによる城塞都市無敵化機関計画。」
魔法使い「それでも魔物に食われたり、飢えるのには勝てないし、やっぱり相手を倒しきる力も必要。」
僧侶「女剣士ちゃんにまた無茶させちゃうね……」
魔法使い「女剣士だけは二人で助けようね!」
僧侶「うん!」
女剣士「よし、お待たせ」
魔法使い「ちょっとおトイレに。」
女剣士「ああ」
女剣士「私はまたアイツに無茶させてる……」
僧侶「何度止めても聞かないんだもん」
僧侶「そのうち魔法で眠らせようと思うんだけど、魔法で寝るのはあんまり体に良くないんだよね」
女剣士「だよなあ、魔法の眠りから目覚めたらすごい頭痛いし」

138 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 10:55:08.27 ID:06tVHGrAO
僧侶「いつもこっそり回復魔法かけてるのが悪いのかも」
女剣士「そんなことしてたんだな」
僧侶「魔法使いちゃんだから気付いてるかも知れないけど」
女剣士「気付いてるだろうねえ」
僧侶「開き直ってずっとかけ続けるかなあ」
女剣士「それも副作用が怖い」
僧侶「封印しちゃおうか?」
女剣士「出れないと困ります」
僧侶「まだ出来ないんだけど」
女剣士「ですよねー」
魔法使い「ただいま。」
僧侶「おかえりーっ」ゴロゴロ
女剣士「おかえり」

139 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 11:01:26.16 ID:06tVHGrAO
翌日、大工含め全員が計画を急ぐためにも、ゆったりと過ごした
その更に翌日、朝から魔法使いはヤマナミに飛び
帰還後は全員の仕事を手伝っていった
女剣士は更に人員を集め、宿舎を増やし、城塞を多重にし、補強するために走り回った
賢者は食料備蓄や難民管理のシステム構築、軍略のために走り回った
盗賊と商人はお祭りのために走り回り
僧侶と魔王は結界完成のために部屋に籠もった
側近は仲間たちを集めてから研究に協力し
犬たちは森を駆け回った
狼主はそれを静かに眺めていた
……そして、無慈悲なるかな、二週間がたった

140 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 11:07:22.01 ID:06tVHGrAO
ーー大会当日ーー
ドンドン……
ザワザワ
ザワザワ
行商人「安いよー安いよー」
片目の女傭兵「それをいただこう」
ナイフ使い「お、綺麗なおねえちゃん! パフパフしてえ!」
メイド長「いかやきーいかやきー」
タイガン王子「ちょっとそこの美しいお嬢さん!」
メイド長「いかーいかー」
娘主「……これはどうやって食うんだ?」
女剣士「りんご飴はそのままかぶりつけ」
魔王「祭りなんて初めてだ!」
側近「王子、お気をつけて!」
魔王「すげー人だなー」
魔法使い「はい、入場していいですよ、そちらの方、お荷物を拝見します。」
僧侶「こちらにご記名お願いしますね!」
盗賊「そちらの商人の方、許可証をお見せ下さい、はい、間違いないですね」
商人「売上はどうですか?……場所を変えても構いませんよ……申告は正確にお願いしますね……税はヤマナミ王国の役人さんが来ていますのでそちらに納めてもらいます……」
商人の声「ただいまより〜、闘技会参加者の登録を行います、参加希望者は〜……」
…………

141 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 11:15:29.51 ID:06tVHGrAO
…………
僧侶「拡声魔法!」
商人「さて、皆さん良くお集まりいただきました!」
商人「今回お集まりくださった皆さんはいずれも名のある冒険者の方々とお見受けします」
商人「この闘技会はまさに!皆様が最強であることを示す最高の機会でありましょう!」
商人「……!……!」
男A「前説いらねー!」
商人「失礼しました! 試合は僧侶さんの張られた結界の中で行っていただきます!」
男A「僧侶ちゃ〜ん!」
大工A「ラブリー!」
大工B「俺の嫁ー!」
男B「誰だてめー!」
…………
商人「予選六試合終了! 予選はバトルロイヤル形式で行われ六人の戦士が選ばれました!」
商人「それでは決勝戦、八人によるトーナメント! シード二選手をご紹介しましょう!!」
「ナンパをさせたら大陸一! ご存知タイガン王子ー!!」
タイガン王子「なんだよその紹介……やあ! どーもどーも!」
ギャラリー「ワーワーワー」
女A「カッコイイ!」
男C「引っ込め!」
オカマ「きゃー!おうじさまああああ!」
大工C「僧侶ちゃんだせー!!」
商人「そして皆さんお待ちかねっ!大魔王を倒した勇者の剣! ……我らが女剣士の登場だーっ!!」
女剣士「っど、どーも皆さん! オリファンの町長です!」
ギャラリー「どっ!」
女B「カッコイイ!」
女C「可愛い!」

142 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/25(土) 11:25:35.51 ID:06tVHGrAO
商人「第一試合はナイフ使いVS娘主!」
男A「娘主ちゃーん!!」
男B「おっぱいふかふか主ちゃーん!!」
娘主「ギロッ」
女たち「きゃー!」
娘主「……」///
商人「審判は魔王を倒した絶対正義! オリファンのルールこと魔法使いさんで〜す!!」
ギャラリー「ワーワーワー」
ーーーー
ナイフ使い「はあっ!」
娘主「ふんっ」
商人「ナイフ使いの雨のようなナイフ攻撃を娘主は鉄の爪で華麗にかわしていく〜!」
大会最初の戦い、商人はこれまで積み上げてきた物を吐き出すように声を上げた
娘主「やりおるな」
ナイフ使い「まだまだぁ!」
一方的に攻めているように見えるナイフ使い
しかし、実力差は歴然としている
娘主「ここまでだ!」
娘主の鋭い突き!
ナイフ使い「ぐはっ!」
魔法使い「一本!」
僧侶「回復魔法!」
商人「けっちゃく〜〜〜!!」
商人「速い、速い! 女格闘家、娘主さんの勝利です!!」
ナイフ使い「つえ〜!」
男A「おー!おっぱい!」
男B「さすがおっぱい!」
男C「すげーおっぱい!」
娘主「おっぱいおっぱいうるさいわっ!」///