女剣士「目指せ!城塞都市!」魔法使い「はじまりのはじまり」
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195 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:06:16.28 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「そんな話を聞かせて私を過労死させる気か」
娘主「いや、すまん、ほんとにごめん」
女剣士「しかしあんたが味方になるのは心強い、賢者君にも報告しておいてくれ」
娘主「わかった」
…………
賢者「私に過労死の呪いをかけてますか?」
娘主「いや、すまん、ほんとにごめん」
賢者「しかしあなたが味方につくのは頼もしいです」
娘主「役立たずの女神はいつかわしがほふるでな」
賢者「仮にも信仰の対象なのでいいです」
賢者「あなたには西の森で奇襲と遊撃に当たってもらいます、普通に暮らして下さい」
娘主「なんか悪いな」
賢者「あなたも一応信仰の対象なんですから」ハハッ
娘主「全く、一応じゃな」
…………
メイド長「はろー!」ピシッ
女剣士「おう」
メイド長「改めてわびにきた〜」
女剣士「いや、気にしないでいいぞ」
メイド長「わび金に二億持ってきた」
女剣士「」クラァ……
ぱたん
メイド長「あ、女剣士まで倒れた!」
…………
僧侶「」ゴゴゴゴゴ……
娘主「破壊神じゃ……破壊神がおる」
メイド長「お助けぇ……」
196 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:07:43.89 ID:TV5Fn+xAO
僧侶「女剣士ちゃん、急に魔法使いちゃんの真似して寝ないで仕事しても魔法使いちゃんにはなれないんだよ?」
僧侶「……もうびっくりさせないでよお……」
女剣士「すまん僧侶」
女剣士「でもあいつはやっぱり偉大だわ、あんな細くてあおっちろいのに、私よりこういうことはタフだ」
女剣士「私こんなにアイツに無茶させてたんだ……」
僧侶「魔法使いちゃんはいま魔王くんが診てくれてるよ」
女剣士「あいつエロいことしてないかな?」
僧侶「」
僧侶「見に行こう!」
女剣士「わかった、準備するからパジャマ引っ張るな!」
…………
魔法使い(うーん。)
魔王「どうなってるんだろうなあ?」
魔法使い(私的には完全に目が覚めてるんだけど、まぶたも動かないんだよね〜。)
魔王「それでなんでオレにだけ語りかけられるのか」
魔法使い(さっぱりわからん。)
魔法使い(まあ計画の進捗状況を知れて指令を出せるのは有り難い。)
魔王「せっかくだし、寝ておけ」
魔王「心が伝わる時間は現在1日二時間程度で、後は寝ている状態だから」
魔王「神経系のダメージが蓄積した結果と言うのも考えられるしな」
197 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:10:08.24 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「マジか?」
僧侶「魔法使いちゃん起きてるの?!」
魔王「あ」
魔法使い(魔王くんの間抜け。)
魔王「正確にはまだ状態は変わってない」
魔王「こいつの心が何故か俺に伝わるんだ」
魔王「闇の力の影響かも分からん」
女剣士「でも、目を覚ますかも分からないんだな」
僧侶「魔法使いちゃあん……」グスッ
魔法使い(賢者ちゃん呼んできて。)
魔法使い(あとみんなにごめんって……。)……スウスウ
魔王「眠ったようだ」
魔王「賢者を呼んでこいと言われたが、どうするかなあ」
女剣士「今すぐ呼んでくる!」ズガガガァ
魔王「あとお前らにわびを入れてるぞ……っていねえ!」
僧侶「気にしないで、寝ててね、魔法使いちゃん」
女剣士「おっらあっ!」バン
魔王「はやっ」
僧侶「そ、そのズタ袋は……」
女剣士「……け、けんじゃ……」
賢者「」
僧侶「」
僧侶「回復魔法!あと蘇生魔法!」
魔王「悪いけど、寝ちゃった」
魔王「また明日の昼だな」
賢者「そ、そうですか」
女剣士「ごめんなさい」
僧侶「ごめんなさいできるのはいい子だね」ナデナデ
女剣士「えへへっ」
魔王「良かったな」
198 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:12:02.85 ID:TV5Fn+xAO
魔王「最大の危機は乗り切ったじゃないか」
魔王「やっぱり勇者だな」
女剣士「そうなのかな」
僧侶「女神様のご加護かも」
全員(それはないな)
僧侶「とりあえず竜の秘薬も飲ませてみたけど、それで気がついたのかな?」
魔王「分からんが、しかし竜の秘薬が効かない病か……」
…………
メイド長「いま起きてる?」
魔法使い(起きてるよ〜。)
魔王「起きてるようだな」
メイド長「紅茶入れてきたからちょっと飲ませてあげるわ」
魔法使い(やったあ。)
メイド長は魔法使いの口にゴム管のついたろうとを差し込んだ
魔法使い(味気ないよお……。)
魔王「味気ないとさ」
メイド長「じゃあ早く起きろ」
魔法使い(犬もこんな感じだったのかなあ)
メイド長「わび金を二億ほど持ってきたんだけど断られちゃった」
魔法使い(そりゃ断るわ。)
魔王「そりゃ断るわ」
メイド長「だよねえ、まあいいんだけど」
メイド長「ウチの提案でぇ〜、北の山をオリファンから買い取って石切場を作って石材を今まで通り安価で搬入する資金にしました」
魔法使い(さすがヤマナミ王)
魔王「さすがヤマナミ王だとさ」
メイド長「バレバレかい」
200 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:18:42.04 ID:TV5Fn+xAO
魔法使い(メイド長ちゃんも考え得るけど権限が無いでしょ。)
魔王「……だと」
メイド長「ご明察ぅ」
メイド長「……ごめん……」
魔法使い(気にしない。)
メイド長「あと、大臣ち破壊神の像があった」
魔王「やっぱりな」
…………
賢者「さて、僕に話があるんですよね?」
魔法使い(私の光の力を見て欲しい。 こいつをどう思う?)
賢者「すごく……大きいです」
賢者「全く衰えていませんね」
魔法使い(他のみんなの力は?)
賢者「明らかに増加しています」
賢者「変な話かも分かりませんが魔王くんも側近さんも四天王二人も光の力を持っています」
魔法使い(主体的に増加してるのか私から受けてるのか分からないかな?)
賢者「おそらく主体的でしょう」
賢者「明らかに総量は増えているわけですから」
魔法使い(実験は成功かな……?)
魔王「ひどい実験だ……お前を思う女剣士や僧侶、盗賊たちはどうなる」
魔法使い(一時的に死ぬだけのはずだったんだよ〜。)
魔法使い(僧侶ちゃんの例の魔法があるから。)
賢者「その例の魔法ってなんなんです?」
魔法使い(一口でいうなら)
魔法使い(超広域自動回復魔法かな?)
201 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:22:09.24 ID:TV5Fn+xAO
賢者「?」
魔王「ん〜」
魔王「よく分からんな」
賢者「ですねえ」
魔法使い(つまり超遠距離にいても怪我をした人がいればそれを僧侶ちゃんが感知し、回復魔法をかける。)
魔法使い(この魔法のポイントは超広域の人を分析する能力にこそ肝がある。)
魔王「!」
賢者「?!」
賢者「できるんですかそんなこと!」
魔王「できてもそんな魔法お断りだ」
賢者「!」
魔王「どれだけ神経を使えばそんな馬鹿な魔法を使えるんだ?」
魔王「……いや、それをこなせる奴が実際いたわけか」
魔法使い(だから言ってるでしょ。)
魔法使い(僧侶ちゃんは化け物だって)
賢者「まあ聞いていても分かりませんよ、そんなに私たちと違うんじゃ……」
魔法使い(だから私は光の力と言うものに明確な結論が出せない。)
魔法使い(そんな人間が自分のそばにいて、)
魔法使い(しかもあんなに可愛いんだもの!)
魔王「」
賢者「あ、なんか訳さなくて結構です」
魔法使い(恵まれすぎ。)
魔王「だってさ」
賢者「ですねえ」
魔法使い(しかし今回の実験で、光の力は固有のもので、かつ伝播もする物とわかった。)
魔王「また一歩研究が進んだな」
202 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:23:39.29 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「おっす、魔法使い、魔王」
魔王「おう」
魔法使い(愛してる女剣士! ××したい!)
魔王「訳さねえよ?!」
女剣士「なんか分かったから訳さなくていい」フミ
魔法使い(動けないからって踏むなあ〜!)
魔王「大事な話があるんだろ」
女剣士「ああ」
女剣士「城壁にな、石の壁ができたんだ」
魔法使い(早すぎない?)
女剣士「もう秋の月半ばだぞ?」
女剣士「商人君が頑張ってさ、秋の収穫祭も始まるんだ」
女剣士「かなり楽しいお祭りになりそうだ」
女剣士「お前は寝てるから参加できないんだ」
女剣士「馬鹿だな〜、お前は!」
女剣士「寝ないで働いたりするから反動が来たんだ」ポロッ
魔法使い(泣かないで……)
女剣士「馬鹿魔法使い」ぐすっ
魔法使い(ごめん)
女剣士「どうせ謝ってるんだろ」
魔王「ああ」
女剣士「なんで謝るんだ!」
女剣士「お前はいつも私を守ってくれたのに……っ!」ポロポロ
魔法使い(ごめん)
女剣士「私にも、お前を守らせてもらうからな……」
女剣士「たぶん冬の月には私たちは東の森を攻める」
女剣士「戦争が、始まる」
203 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:25:30.22 ID:TV5Fn+xAO
次回、戦争編に突入します
ちょっと更新ミスが怖いです
けっこうサドい展開だったので、ついてこれなかった皆様、ごめんなさい。
204 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/01/30(木) 23:28:48.92 ID:ESTuHYd70
すげェ乙
205 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/01/31(金) 01:26:08.21 ID:e414JY4zo
おつおつ
すごくいい
206 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/02/01(土) 11:14:55.57 ID:xtrnAsBwo
乙したー
死んでから本番の拷問とか怖いな・・・
207 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:41:27.82 ID:7F6Mco7AO
更新します
今回で終わらせるつもりでしたが終わりませんでした
ラスト付近なのでプレッシャーがすごいです
正直このデキで更新するのは勇気がいるのですが、待ってる人がいると信じて更新します!
あと、自分で続きを読みたくなったのでw
追記:酔ってるのでミスがあればすみません
208 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:43:49.77 ID:7F6Mco7AO
…………
魔法使い(少しでも早く目を覚まさないと)
魔王「焦るな」
魔法使い(いつも落ち着いてるよね)
魔王「そうか? 女剣士がオレに言ったことだろ?」
魔王「オレはわりとすぐキレるからな」
魔法使い(まあ魔王だしね)
盗賊「魔法使いさん、起きてる?」
魔王「ああ」
盗賊は魔王を見ると少し睨んでいるような目をした
魔王「手は出してないから心配するな」
魔法使い(おう、今手を出されたら逃げられないぜ!)
魔王「起きたらぎゅってしてもらうかな?」
盗賊「させないよ?」
魔王「オレにくらい勝てるようになってから言えよ」
魔王「まあ騎士様、いつまでもコイツが目覚めないようならキスでもしてやれ」
盗賊「」
魔法使い(わっほう!)
魔王のセリフを聞いて、気のせいか魔法使いの吐息が荒くなってる気がした
盗賊「」
魔王「よくあるだろ、人間の伝承で」
魔王「まあいよいよ目を覚まさないとなると、やってみる価値はあるかもな」
209 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:47:39.71 ID:7F6Mco7AO
盗賊「……警備について聞いておこうかと思ってきたんだけど」
魔王「…………まあいいけどよ」
…………
宿屋、軍議室ーー
賢者は黒板の前で鞭を取り、ゆっくりと口を開いた
賢者「魔法使いさんは今この城塞がどうなってるかは見られません」
賢者「不肖ながら私が戦略を立てさせていただきます」
賢者「現在東西南北各所に砦を設け、外壁を守っています」キュッ
賢者「この中で北砦はあまり脅威はありません」タン
賢者「北の山の向こうは海ですし、森もあり、西は断崖になっていて、その下は西の森、狼主さんのテリトリーです」キュッキュッ
賢者「よってこちらには四天王、水と風の王さんについていただきます」
賢者「南の山はこちらは難関ではありますが、東の森の魔物が奇襲をかけてくる可能性は十分にあります」
賢者「こちらは新兵器を大工衆に使っていただき、私が陣頭指揮を取ります」
賢者「さて、難民が流れてくる重要な西砦、」
賢者「こちらは私たちの急所となるので、僧侶さんに当たってもらいます」クルッ
賢者「西の森の狼たちが参戦してくれますので、選別魔法の際はお気をつけて」
賢者「僧侶さんの護衛にはタイガンの精兵が当たってくれます」キュッ
210 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:50:24.60 ID:7F6Mco7AO
賢者「当然西砦で最も重要になるミッションは難民の保護です」
賢者「最後にタイガン王子たちが入城するまで交戦し、終わったら門は封印をかけてしまいます」カッカッ
賢者「難民は南砦近くに誘導し、戦えない人は私がヤマナミに転送します」タン
賢者「東は最も危険です、女剣士さん、冒険者さんたちに当たってもらいます」クルッ
賢者「東を抑えておけば北も安心ですからかなり重要になります」
賢者「僧侶さんは西の封印が済めばこちらに、あと封印後は西は対空戦となりますので魔導師を中心に配備します」キュッ
賢者「遊撃部隊も西と北の防備を中心に」
賢者「東に戻りますが、こちらに潜んでる魔物は破壊神信徒の可能性が高いため、魔法より物理攻撃を重視し、魔法封じが使える方はこちらに」カッカッ
賢者「強力な悪魔の存在が確認されていますので、不利であれば籠城し、援軍を待ちます」キュッ
賢者「ヤマナミ東の砦から魔王さんに攻め入っていただきます」クルッキュッ
賢者「行けますか?」
魔王「魔物なら一人で勝てる」
賢者「闇の衣ですか、反則臭いですね」
魔王「反則も何もそのための闇の衣だからな」
女剣士「そんな話を聞かせて私を過労死させる気か」
娘主「いや、すまん、ほんとにごめん」
女剣士「しかしあんたが味方になるのは心強い、賢者君にも報告しておいてくれ」
娘主「わかった」
…………
賢者「私に過労死の呪いをかけてますか?」
娘主「いや、すまん、ほんとにごめん」
賢者「しかしあなたが味方につくのは頼もしいです」
娘主「役立たずの女神はいつかわしがほふるでな」
賢者「仮にも信仰の対象なのでいいです」
賢者「あなたには西の森で奇襲と遊撃に当たってもらいます、普通に暮らして下さい」
娘主「なんか悪いな」
賢者「あなたも一応信仰の対象なんですから」ハハッ
娘主「全く、一応じゃな」
…………
メイド長「はろー!」ピシッ
女剣士「おう」
メイド長「改めてわびにきた〜」
女剣士「いや、気にしないでいいぞ」
メイド長「わび金に二億持ってきた」
女剣士「」クラァ……
ぱたん
メイド長「あ、女剣士まで倒れた!」
…………
僧侶「」ゴゴゴゴゴ……
娘主「破壊神じゃ……破壊神がおる」
メイド長「お助けぇ……」
196 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:07:43.89 ID:TV5Fn+xAO
僧侶「女剣士ちゃん、急に魔法使いちゃんの真似して寝ないで仕事しても魔法使いちゃんにはなれないんだよ?」
僧侶「……もうびっくりさせないでよお……」
女剣士「すまん僧侶」
女剣士「でもあいつはやっぱり偉大だわ、あんな細くてあおっちろいのに、私よりこういうことはタフだ」
女剣士「私こんなにアイツに無茶させてたんだ……」
僧侶「魔法使いちゃんはいま魔王くんが診てくれてるよ」
女剣士「あいつエロいことしてないかな?」
僧侶「」
僧侶「見に行こう!」
女剣士「わかった、準備するからパジャマ引っ張るな!」
…………
魔法使い(うーん。)
魔王「どうなってるんだろうなあ?」
魔法使い(私的には完全に目が覚めてるんだけど、まぶたも動かないんだよね〜。)
魔王「それでなんでオレにだけ語りかけられるのか」
魔法使い(さっぱりわからん。)
魔法使い(まあ計画の進捗状況を知れて指令を出せるのは有り難い。)
魔王「せっかくだし、寝ておけ」
魔王「心が伝わる時間は現在1日二時間程度で、後は寝ている状態だから」
魔王「神経系のダメージが蓄積した結果と言うのも考えられるしな」
197 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:10:08.24 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「マジか?」
僧侶「魔法使いちゃん起きてるの?!」
魔王「あ」
魔法使い(魔王くんの間抜け。)
魔王「正確にはまだ状態は変わってない」
魔王「こいつの心が何故か俺に伝わるんだ」
魔王「闇の力の影響かも分からん」
女剣士「でも、目を覚ますかも分からないんだな」
僧侶「魔法使いちゃあん……」グスッ
魔法使い(賢者ちゃん呼んできて。)
魔法使い(あとみんなにごめんって……。)……スウスウ
魔王「眠ったようだ」
魔王「賢者を呼んでこいと言われたが、どうするかなあ」
女剣士「今すぐ呼んでくる!」ズガガガァ
魔王「あとお前らにわびを入れてるぞ……っていねえ!」
僧侶「気にしないで、寝ててね、魔法使いちゃん」
女剣士「おっらあっ!」バン
魔王「はやっ」
僧侶「そ、そのズタ袋は……」
女剣士「……け、けんじゃ……」
賢者「」
僧侶「」
僧侶「回復魔法!あと蘇生魔法!」
魔王「悪いけど、寝ちゃった」
魔王「また明日の昼だな」
賢者「そ、そうですか」
女剣士「ごめんなさい」
僧侶「ごめんなさいできるのはいい子だね」ナデナデ
女剣士「えへへっ」
魔王「良かったな」
198 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:12:02.85 ID:TV5Fn+xAO
魔王「最大の危機は乗り切ったじゃないか」
魔王「やっぱり勇者だな」
女剣士「そうなのかな」
僧侶「女神様のご加護かも」
全員(それはないな)
僧侶「とりあえず竜の秘薬も飲ませてみたけど、それで気がついたのかな?」
魔王「分からんが、しかし竜の秘薬が効かない病か……」
…………
メイド長「いま起きてる?」
魔法使い(起きてるよ〜。)
魔王「起きてるようだな」
メイド長「紅茶入れてきたからちょっと飲ませてあげるわ」
魔法使い(やったあ。)
メイド長は魔法使いの口にゴム管のついたろうとを差し込んだ
魔法使い(味気ないよお……。)
魔王「味気ないとさ」
メイド長「じゃあ早く起きろ」
魔法使い(犬もこんな感じだったのかなあ)
メイド長「わび金を二億ほど持ってきたんだけど断られちゃった」
魔法使い(そりゃ断るわ。)
魔王「そりゃ断るわ」
メイド長「だよねえ、まあいいんだけど」
メイド長「ウチの提案でぇ〜、北の山をオリファンから買い取って石切場を作って石材を今まで通り安価で搬入する資金にしました」
魔法使い(さすがヤマナミ王)
魔王「さすがヤマナミ王だとさ」
メイド長「バレバレかい」
200 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:18:42.04 ID:TV5Fn+xAO
魔法使い(メイド長ちゃんも考え得るけど権限が無いでしょ。)
魔王「……だと」
メイド長「ご明察ぅ」
メイド長「……ごめん……」
魔法使い(気にしない。)
メイド長「あと、大臣ち破壊神の像があった」
魔王「やっぱりな」
…………
賢者「さて、僕に話があるんですよね?」
魔法使い(私の光の力を見て欲しい。 こいつをどう思う?)
賢者「すごく……大きいです」
賢者「全く衰えていませんね」
魔法使い(他のみんなの力は?)
賢者「明らかに増加しています」
賢者「変な話かも分かりませんが魔王くんも側近さんも四天王二人も光の力を持っています」
魔法使い(主体的に増加してるのか私から受けてるのか分からないかな?)
賢者「おそらく主体的でしょう」
賢者「明らかに総量は増えているわけですから」
魔法使い(実験は成功かな……?)
魔王「ひどい実験だ……お前を思う女剣士や僧侶、盗賊たちはどうなる」
魔法使い(一時的に死ぬだけのはずだったんだよ〜。)
魔法使い(僧侶ちゃんの例の魔法があるから。)
賢者「その例の魔法ってなんなんです?」
魔法使い(一口でいうなら)
魔法使い(超広域自動回復魔法かな?)
賢者「?」
魔王「ん〜」
魔王「よく分からんな」
賢者「ですねえ」
魔法使い(つまり超遠距離にいても怪我をした人がいればそれを僧侶ちゃんが感知し、回復魔法をかける。)
魔法使い(この魔法のポイントは超広域の人を分析する能力にこそ肝がある。)
魔王「!」
賢者「?!」
賢者「できるんですかそんなこと!」
魔王「できてもそんな魔法お断りだ」
賢者「!」
魔王「どれだけ神経を使えばそんな馬鹿な魔法を使えるんだ?」
魔王「……いや、それをこなせる奴が実際いたわけか」
魔法使い(だから言ってるでしょ。)
魔法使い(僧侶ちゃんは化け物だって)
賢者「まあ聞いていても分かりませんよ、そんなに私たちと違うんじゃ……」
魔法使い(だから私は光の力と言うものに明確な結論が出せない。)
魔法使い(そんな人間が自分のそばにいて、)
魔法使い(しかもあんなに可愛いんだもの!)
魔王「」
賢者「あ、なんか訳さなくて結構です」
魔法使い(恵まれすぎ。)
魔王「だってさ」
賢者「ですねえ」
魔法使い(しかし今回の実験で、光の力は固有のもので、かつ伝播もする物とわかった。)
魔王「また一歩研究が進んだな」
202 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:23:39.29 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「おっす、魔法使い、魔王」
魔王「おう」
魔法使い(愛してる女剣士! ××したい!)
魔王「訳さねえよ?!」
女剣士「なんか分かったから訳さなくていい」フミ
魔法使い(動けないからって踏むなあ〜!)
魔王「大事な話があるんだろ」
女剣士「ああ」
女剣士「城壁にな、石の壁ができたんだ」
魔法使い(早すぎない?)
女剣士「もう秋の月半ばだぞ?」
女剣士「商人君が頑張ってさ、秋の収穫祭も始まるんだ」
女剣士「かなり楽しいお祭りになりそうだ」
女剣士「お前は寝てるから参加できないんだ」
女剣士「馬鹿だな〜、お前は!」
女剣士「寝ないで働いたりするから反動が来たんだ」ポロッ
魔法使い(泣かないで……)
女剣士「馬鹿魔法使い」ぐすっ
魔法使い(ごめん)
女剣士「どうせ謝ってるんだろ」
魔王「ああ」
女剣士「なんで謝るんだ!」
女剣士「お前はいつも私を守ってくれたのに……っ!」ポロポロ
魔法使い(ごめん)
女剣士「私にも、お前を守らせてもらうからな……」
女剣士「たぶん冬の月には私たちは東の森を攻める」
女剣士「戦争が、始まる」
203 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:25:30.22 ID:TV5Fn+xAO
次回、戦争編に突入します
ちょっと更新ミスが怖いです
けっこうサドい展開だったので、ついてこれなかった皆様、ごめんなさい。
204 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/01/30(木) 23:28:48.92 ID:ESTuHYd70
すげェ乙
205 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/01/31(金) 01:26:08.21 ID:e414JY4zo
おつおつ
すごくいい
206 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/02/01(土) 11:14:55.57 ID:xtrnAsBwo
乙したー
死んでから本番の拷問とか怖いな・・・
207 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:41:27.82 ID:7F6Mco7AO
更新します
今回で終わらせるつもりでしたが終わりませんでした
ラスト付近なのでプレッシャーがすごいです
正直このデキで更新するのは勇気がいるのですが、待ってる人がいると信じて更新します!
あと、自分で続きを読みたくなったのでw
追記:酔ってるのでミスがあればすみません
208 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:43:49.77 ID:7F6Mco7AO
…………
魔法使い(少しでも早く目を覚まさないと)
魔王「焦るな」
魔法使い(いつも落ち着いてるよね)
魔王「そうか? 女剣士がオレに言ったことだろ?」
魔王「オレはわりとすぐキレるからな」
魔法使い(まあ魔王だしね)
盗賊「魔法使いさん、起きてる?」
魔王「ああ」
盗賊は魔王を見ると少し睨んでいるような目をした
魔王「手は出してないから心配するな」
魔法使い(おう、今手を出されたら逃げられないぜ!)
魔王「起きたらぎゅってしてもらうかな?」
盗賊「させないよ?」
魔王「オレにくらい勝てるようになってから言えよ」
魔王「まあ騎士様、いつまでもコイツが目覚めないようならキスでもしてやれ」
盗賊「」
魔法使い(わっほう!)
魔王のセリフを聞いて、気のせいか魔法使いの吐息が荒くなってる気がした
盗賊「」
魔王「よくあるだろ、人間の伝承で」
魔王「まあいよいよ目を覚まさないとなると、やってみる価値はあるかもな」
209 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:47:39.71 ID:7F6Mco7AO
盗賊「……警備について聞いておこうかと思ってきたんだけど」
魔王「…………まあいいけどよ」
…………
宿屋、軍議室ーー
賢者は黒板の前で鞭を取り、ゆっくりと口を開いた
賢者「魔法使いさんは今この城塞がどうなってるかは見られません」
賢者「不肖ながら私が戦略を立てさせていただきます」
賢者「現在東西南北各所に砦を設け、外壁を守っています」キュッ
賢者「この中で北砦はあまり脅威はありません」タン
賢者「北の山の向こうは海ですし、森もあり、西は断崖になっていて、その下は西の森、狼主さんのテリトリーです」キュッキュッ
賢者「よってこちらには四天王、水と風の王さんについていただきます」
賢者「南の山はこちらは難関ではありますが、東の森の魔物が奇襲をかけてくる可能性は十分にあります」
賢者「こちらは新兵器を大工衆に使っていただき、私が陣頭指揮を取ります」
賢者「さて、難民が流れてくる重要な西砦、」
賢者「こちらは私たちの急所となるので、僧侶さんに当たってもらいます」クルッ
賢者「西の森の狼たちが参戦してくれますので、選別魔法の際はお気をつけて」
賢者「僧侶さんの護衛にはタイガンの精兵が当たってくれます」キュッ
210 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/02/04(火) 18:50:24.60 ID:7F6Mco7AO
賢者「当然西砦で最も重要になるミッションは難民の保護です」
賢者「最後にタイガン王子たちが入城するまで交戦し、終わったら門は封印をかけてしまいます」カッカッ
賢者「難民は南砦近くに誘導し、戦えない人は私がヤマナミに転送します」タン
賢者「東は最も危険です、女剣士さん、冒険者さんたちに当たってもらいます」クルッ
賢者「東を抑えておけば北も安心ですからかなり重要になります」
賢者「僧侶さんは西の封印が済めばこちらに、あと封印後は西は対空戦となりますので魔導師を中心に配備します」キュッ
賢者「遊撃部隊も西と北の防備を中心に」
賢者「東に戻りますが、こちらに潜んでる魔物は破壊神信徒の可能性が高いため、魔法より物理攻撃を重視し、魔法封じが使える方はこちらに」カッカッ
賢者「強力な悪魔の存在が確認されていますので、不利であれば籠城し、援軍を待ちます」キュッ
賢者「ヤマナミ東の砦から魔王さんに攻め入っていただきます」クルッキュッ
賢者「行けますか?」
魔王「魔物なら一人で勝てる」
賢者「闇の衣ですか、反則臭いですね」
魔王「反則も何もそのための闇の衣だからな」
女剣士「目指せ!城塞都市!」魔法使い「はじまりのはじまり」
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