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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part79
265: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:28:54 ID:Qj2qGMXw
ーーー 境内
神様「おっちゃん! 牡蠣フライ棒2本!」
屋台店主「あいよ」
神使「私はもう食べられないので1本だけで・・・」
神様「あ? 私が食べる分だよ」
神使「・・・そうですか」
屋台店主「はい、揚げたてどうぞ」
神様「ども〜♪」
神使「しかし、どうして牡蠣フライ棒なんですか? 私、初めて見ました」
屋台店主「あ〜 ここの神社は屋台出すためには牡蠣関係じゃないと許可おりないんだよ」
神使「・・・・・・」
神様「んめ〜 牡蠣フライんめ〜 やっぱ揚げたてが一番だよね」パクパクッ

266: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:30:51 ID:Qj2qGMXw
神使「・・・神様?」
神様「言っておくけど、私は関係ないぞ」アムアム
神使「本当ですか?」
神様「それより、早く牡蠣アイス食って帰ろうぜ」
神使「店主さん、こちらで牡蠣アイスが売っていると聞いたのですが」
屋台店主「あ〜 境内の右手にある授与所で売っているよ」
神使「ありがとうございます」

267: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:32:25 ID:Qj2qGMXw
ーーー授与所
神使「この授与所ですかね?」
神様「誰もいねーじゃん。 お〜い巫女さ〜ん、奥にいないの〜?」
 幼女「ねぇ、ねぇ。 お兄ちゃん達参拝に来たの?」
神使「え?」クルッ
幼女「参拝に来たの?」
神使(かわいらしいお稚児さんですね)
幼女「・・・・・・」ジーッ
神使「神様、後ろ見て下さい。あの子、巫女服着てかわいらしいですよ」

268: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:33:22 ID:Qj2qGMXw
幼女「お兄ちゃん?」
神使「あっ、ごめんなさい。 聞こえてますよ」ニコッ
幼女「・・・なんじゃ、こちら側の者か。 珍しいな」
神使「えっ!?」
幼女「我を子供扱いするんじゃない無礼者」ムスッ
神使「あの神様、って・・・ 神様どうして後ろ向いたままなんです?」
神様「わ、わたくしそろそろ帰りますわね。 おホホホホ」
神使「何ですかその言葉使い・・・ しかも裏声で・・・」
神様「しっ! 帰るぞ」ボソッ

269: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:34:58 ID:Qj2qGMXw
幼女「おや〜? もしかしてお前・・・」
神様「・・・・・・」
幼女「おい、そこの女。 こちらを向いてワシに顔を見せろ」
神様「・・・そ、そんな幼女神さまに見せる顔など」
神使「だから何ですかその裏声は・・・ って“ようじょしん”さま?」
神様「あぁぁぁぁぁぁ!!!! セイッ!」ゲシッ
神使「痛っ!」
幼女神「お前、ワシを知っておるのか?」ニヤッ
神様「イヤですわ、わたくしそんな事言っておりませんの事ですわよ?」


270: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:36:47 ID:Qj2qGMXw
幼女神「そうか、いやワシの知っている者と後ろ姿がよく似てるのでな」
神様「その方は美人さんなのですわね」
幼女神「いや、その者は中身が腐っておってな? 全身からクズのオーラが滲み出ておるのじゃ」
神様「わ、私と正反対ですわね」プルプル
幼女神「ふむ。 しかもそいつは何を勘違いしておるのか、自分がとても“かわゆい”と信じ切っておるのじゃ」
神様「てめぇ! 幼女だからって調子にのってるとケチョンケチョンにしばき倒すぞ!」クルッ
幼女神「やはりお前か」ニヤッ
神様「うぐっ!」

271: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/08(土) 00:38:19 ID:Qj2qGMXw
神使「あの・・・神様、これは・・・」
神様「あ? 見てわかんないかよ。 巫女服着た幼女だよ、幼女」
神使「どうしていつも紹介が雑なんですか・・・」
幼女神「ワシは、この社の主神じゃ」
神使「主神様でしたか! 初めまして、私こちらの神様に使える狛犬の神使と申します」フカブカ
幼女神「ほぉ、倭国神の使いか」
神使「わこくしん?」
神様「その名前で呼ぶの止めてくれない? 前にも言ったよね?」
幼女神「お前、誰に向かって口を利いているんだ?」
神様「うぐっ・・・ す、すいません」
神使「!?」

272: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/08(土) 20:29:50 ID:ugiD4XFc
いつもより態度がやばいな(笑)

273: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:45:52 ID:MFu2sOGw
幼女神「久しぶりじゃな」
神様「ご無沙汰しております」フカブカ
神使「えっ? え?」
幼女神「なんじゃ、狛犬の神使よ」
神使「いえ、神様が他人にこんな態度を取るのを初めて見た物で・・・」
神様「ばか! 余計なことを喋るな!」
幼女神「まぁ無理もなかろう。 そいつはこの国の最高神だからな」
神使「はぁ」
幼女神「ほぉ、これは驚いた。 神使の身分であるお前がこいつの正体を知っておるのか!?」
神使「はい・・・ 一応、神様の使いですので」
幼女神「なるほど、そういうことか」ニヤッ
神様「チッ」イラッ

274: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:47:00 ID:MFu2sOGw
神使「主神様はとても・・・ その、何と言いますか・・・ お若いですね」
幼女神「お前も外見で判断する類いの者か?」
神使「いえ、そのようなことは・・・」
幼女神「クックックッ、すまぬ。 冗談じゃ楽にしろ」
神使「・・・恐れ入ります」ペコリ
神様「そ、それでは私達はこれで」
幼女神「待て待て、折角来たんじゃ。 茶の一杯くらい飲んでいくが良い」
神様「いえ、私達も色々と忙しいもので」ペコリ
幼女神「特製の牡蠣アイス、食べたくないか?」
神様「お言葉に甘えます!」クワッ!

275: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:49:56 ID:MFu2sOGw
ーーー 社務所
幼女神「茶を入れてくるから、この部屋で待っておれ」テクテク
神使「神様、幼女神さまというのは・・・?」
神様「私よりも前からこの国にいる神だよ。 元々は、あれが最高神だった」
神使「え!?」
神様「内緒にしておけ、私以外知らないはずだし」
神使「ど、どういうことです!?」
神様「あれが引退して、私が後を継いでいるんだよ」
神使「引退って・・・ いつのことですか?」
神様「えっと〜 私が卑弥呼になった少し前だから〜」
神使「・・・・・・」
神様「何だよ」
神使「いえ・・・ 何となく気付いてはいましたが、聞かない方が良かったなぁと思っただけで」
神様「どういう意味?」

276: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/11(火) 00:49:59 ID:6T2Qwz0c
神ちゃん
食べ物には弱い

277: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:52:17 ID:MFu2sOGw
幼女神「あまりワシの居ないところで昔話をするでない」テクテク
神様「別にいいじゃん」
幼女神「言葉使い」
神様「それを言うならあんたもだろ! その見かけで、その言葉使いは違和感ありまくり!」
幼女神「ほぉ〜 そんなことを言っても良いのか?」ニヤッ
神様「何だよ」
幼女神「よいしょ」スッ
テクテク
ガラガラ
神様「あんだよ、寒いから窓開けんなよ」ブルッ
幼女神「外に参拝者が居るのぉ」ニヤッ
神様「?」

278: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:53:23 ID:MFu2sOGw
幼女神「ふぇ・・・」グスッ
神様「!?」
幼女神「びえぇぇーん! おねぇちゃんがいじめるよ〜 びぇぇぇーん!」
神様「ちょ! お前! 何さらしとんじゃ!!」ガシッ
ガラガラ ピシャッ
幼女神「ヘッ」ニヤッ
神様「何ていう姑息な手を」グヌヌ
神使「・・・・・・(何でしょう、この方から神様と同じニオイがします・・・)」
幼女神「このガキとワシを一緒にするでないわ」
神使「!?」

279: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:54:49 ID:MFu2sOGw
神様「あ〜 こいつ勝手に心を覗くから注意した方が良いぞ」
神使「心を!? そんなこと可能なんですか?」
幼女神「当たり前じゃ。 この位そこのクソガキだって出来るだろう?」
神様「・・・・・・」
神使「神様も!?」
神様「私は・・・ 覗かない」
幼女神「ほぉ」
神様「必要のない力だ」
幼女神「なるほどな」
神様「あー! もう! 早く牡蠣アイス出せよ!」バンバン
幼女神「まぁまぁ、少し待つが良い」
神様「だから来たくなかったんだよ・・・」

280: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:55:39 ID:MFu2sOGw
神使「あの、幼女神さま?」
幼女神「なんじゃ?」
神使「神職や巫女の方の姿が見受けられないのですが、祭儀中とかでしょうか?」
幼女神「おらぬ」
神使「え?」
幼女神「この社に神職や巫女はおらぬ」
神様「あんた一人なのか?」
幼女神「神使がいる。 もうじき戻ってくると思うが」
 ?「ただいま戻りました〜」
幼女神「噂をすれば、戻ってきたようじゃ」
神使「女性の神使なのですね」

281: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:57:19 ID:MFu2sOGw
ガラガラ
キー子「幼女神さま、ただいま戻りました」
幼女神「ご苦労」
キー子「あっ、失礼しました。 お客様でしたか」ペコリ
幼女神「気にすることはないぞ」
神様「あっ」
キー子「? ・・・あっ!」
幼女神「なんじゃ、顔見知りか?」
神様「べ、べ、別に・・・ は、初めましてだよ」アセアセ
神使「先ほど、神様が機構の温泉で悪戯した方です・・・ 素っ裸で飛びついて長時間スリスリしてました」
神様「何その言い方! スキンシップって言えよ!」

282: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/11(火) 00:58:19 ID:MFu2sOGw
幼女神「・・・・・・お前」ゾッ
神様「おい、そこ! 引くな!」
キー子「支配人のゴリ夫さんに首を捕まれて温泉から連れ出されていましたが、大丈夫でしたか?」
神様「そういうこと言わないで・・・ 私の立場が悪くなるだけだから・・・」
幼女神「お前は相変わらず、おバカじゃのぉ」ハァ
神様「幼女に吐き捨てるように言われると精神的にキツいんですけど・・・」

283: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/11(火) 01:00:06 ID:6T2Qwz0c
相変わらず面白いな

284: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/11(火) 22:25:02 ID:JD0K2Ff6
おつ牡蠣


285: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 08:59:53 ID:cNhZPYgc
幼女神「キー子、帰って早々すまぬが牡蠣アイスを用意してくれるか?」
キー子「はい、ただいまお持ちいたします」ペコリ
神様「特盛りでお願いね」
キー子「はい、分かりました」フフッ
スタスタ
神使「しかし、何故牡蠣なのですか?」
幼女神「この世で一番美味いものだからだ」
神様「さすが、良くお分かりで」ウンウン
神使「・・・・・・」

286: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:01:06 ID:cNhZPYgc
幼女神「昔はよくお前と海で牡蠣を食べたな」
神様「そうだっけ?」
幼女神「なんじゃ、もう忘れたのか?」
神様「いつの話だよ」
幼女神「まだ人が石を投げてウホウホ言っている時代じゃ」
神使「え!? それって石器時代とかですか?」
神様「嘘つくなよ! そんな時代に私はまだいねーよ!」
幼女神「そうじゃったか?」
神使「・・・・・・」
神様「神使君? コイツの話を真に受けないでね? さすがに私はそこまで古くないから」

287: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:01:56 ID:cNhZPYgc
幼女神「ハハハッ! 愉快じゃ!」ゲラゲラ
神様「アンタさぁ、そういう嘘言って楽しいわけ?」
幼女神「すまぬ、すまぬ」ハハッ
神使(幼女神さま、楽しそうですね)
幼女神「ワシも楽しむことくらいある」
神使「あっ、すいません・・・」ペコリ
神様「ったく・・・」

288: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:03:00 ID:cNhZPYgc
スタスタ
キー子「お待たせいたしました」
神様「待ってました!」
キー子「どうぞ」コトッ
神使「普通のアイスクリームのようですが?」
キー子「中に牡蠣が入っているんです」
神様「どれどれ〜」ホジホジ
幼女神「何じゃお前は。 折角綺麗に盛り付けてあるのに、ほじくり返すな」
神様「お〜 カチンコチンの牡蠣発見!」
神使「神様、お願いですからもう少しお行儀良くして下さい・・・」
神様「うるせー」パクッ
神使「では私も、いただきます」パクッ

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