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歪世界トレイン
[8] -25 -50 

1: ◆e.A1wZTEY.:2017/4/30(日) 20:25:16 ID:4iSJ1d7xp2

乗客Yx1

戸野 千織(トノ チオリ)

目が覚めたらそこは、走る列車の中だった



544: ◆e.A1wZTEY.:2020/1/22(水) 00:54:05 ID:BVk53N/NaE

千織「そ、そんな人たちがいたなんて」

ブリアン「この列車は車掌の精力で覆われてるから、そう簡単に見つからないと思ったんだけどねえ」

千織「け、警察ってことは、悪い人ではないんですよね?念のため、車掌さんは私を隠してくれてるってことですか」

ブリアン「そうだね。異界警察なんて、歪世界の住人は知らないから。いきなり現れた得体のしれない奴らにはいどうぞと渡せないでしょ」

千織「・・・?」

千織「ブリアンさんは、どうして異界警察のことを知って・・・」

ブリアン「・・・さあね」

千織「さあって・・・」

545: ◆e.A1wZTEY.:2020/1/22(水) 00:59:21 ID:BVk53N/NaE

ブリアン「おっと、そんな説明してる場合じゃなかった。いつまでもこんなとこにいたら風邪ひくし、別のところに隠れよう」

千織「え、あ、そうですね・・・精力の手が風よけしてくれてるんですけど、やっぱり寒いです」

ブリアン「っていっても、ここ以上に見つからない場所なんてないんだけど」

千織「え」

ブリアン「でも、ここもいずれ見つかる」

千織「ど、どうすればいいんですか?」

ブリアン「・・・列車を降りよう」

千織「え・・・?」

546: ◆e.A1wZTEY.:2020/1/22(水) 01:00:52 ID:BVk53N/NaE

一瞬を耳を疑う

ブリアン「列車を降りるんだ。ここから飛び降りて」

千織「え、えええええ!?!?」

千織「いやいやいや無理ですよ!!怪我しちゃいますよ!!」

千織「仮に安全に降りられたとしても、また怪物に襲われてしまいますし・・・!」

ブリアン「着地は精力の手が守ってくれる。人間の臭いは消えてるからすぐに襲われることもない」

ブリアン「すぐに車掌が迎えに来てくれるよ。それまでの辛抱だ」

千織「・・・」

千織「・・・それは、車掌さんの指示ですか?」

547: ◆e.A1wZTEY.:2020/1/22(水) 01:01:57 ID:BVk53N/NaE

ブリアン「ん?」

千織「列車から降りたら、見つけてもらうのすごく大変だと思うんです。見つかるなら、沖くんだって・・・」

ブリアン「千織は気づいてないと思うけど、身体に列車の精力がついてるんだ。だからそれが目印になる」

千織「でも・・・」

ブリアン「このままだと異界警察に見つかって、人間誘拐と監禁の罪で車掌が捕まるんだよ」

千織「・・・!」



548: ◆e.A1wZTEY.:2020/1/22(水) 01:03:45 ID:BVk53N/NaE

千織(私が見つかったら、車掌さんにも危険が及ぶ・・・?)

千織「で、でも」

千織「話したらきっと、わかってくれますよね。警察だし・・・車掌さんは悪い人じゃないって、私が言えば」

ブリアン「人間界ではさ」

ブリアン「罪を犯した人間が、”この人は悪い人じゃない”って言ってもらえれば、許してもらえるの?」

ブリアン「たとえ目的が人を助けるためでもあっても、犯罪は犯罪なんだよね」

千織「・・・そんな」

千織「車掌さんは、私の身の安全を確保してくれていたんです。罪なんて犯していません」

ブリアン「そんな綺麗ごとをそのまんま信じてもらえるなんて期待しないほうが良いって話」

549: 名無しさん@読者の声:2020/1/28(火) 18:22:40 ID:n4MI9ARbPE
支援〜ノC
550: ◆e.A1wZTEY.:2020/2/13(木) 20:41:00 ID:7pU5WGbVn6
>>549
支援感謝いたします!!
今週中に更新しまする〜〜
551: ◆e.A1wZTEY.:2020/2/16(日) 12:03:22 ID:7pU5WGbVn6

千織「・・・」

千織「・・・わかりました。確かに、ブリアンさんの言うことは間違ってないと思います」

ブリアン「うん」

千織「列車から飛び降りればいいんですよね。着地は精力の手が守ってくれるし、降りた後も私の身体に付いた列車の精力が目印になる」

ブリアン「そう」

千織「・・・そういうことなら、やってやりますよ」

立ち上がり、急速に流れていく地面を見つめる

千織「・・・」

ゴクンと唾をのみ込む

大丈夫だとわかっていても、やはり飛び降りるのは勇気がいる

552: ◆e.A1wZTEY.:2020/2/16(日) 12:05:44 ID:7pU5WGbVn6

ブリアン「・・・」

千織「・・・い、いきます」

目をつむり、意を決して屋根から足を外した




車掌「!!」

その一瞬に、車掌の神経に警報が響いた

車掌「なにやってる!!!!」

部下1「おわっ!なんだ!?」

553: ◆e.A1wZTEY.:2020/2/16(日) 12:08:12 ID:7pU5WGbVn6

宙を舞った千織の身体を、一瞬遅れて精力の手が追う

千織の身体が地面にぶつかる瞬間――

ズササササッッッッ

ぎりぎりのところで精力の手が千織の下に滑り込み、クッションになった

千織「きゃっ・・・」

地面を削るような衝撃が伝わる

数秒、精力の手とともに地面を引きずられた後、動きが止まった

千織「・・・」

千織「・・・しゃ、車掌さん・・・」

自分の下敷きとなり、ボロボロになった精力の手を抱きしめる

554: ◆e.A1wZTEY.:2020/2/16(日) 12:11:16 ID:7pU5WGbVn6

千織「・・・ごめんなさい・・・」

千織「助けてくれて、ありがとう・・・」

電車の姿は既に、遠く彼方へ小さくなっていた




ブリアン「・・・うーわ」

驚いたように目を丸くする

ブリアン「まじで助けたんだ」

正直、精力の手が間に合う可能性は低いと思っていた

あそこまで動かすためには、間違いなく車掌の意思が必要だ

あの一瞬で、千織の危機を察知し、精力の手を動かした

ブリアン(・・・やっぱり恐ろしいやつだね、君は)

555: 名無しさん@読者の声:2020/3/10(火) 04:42:02 ID:q/tbxYcTSE
千織ちゃんが無事でよかった!
つCCCC
556: ◆e.A1wZTEY.:2020/3/15(日) 12:55:35 ID:/tDptHe//U
>>555
いっぱい支援感謝です!(*- -)(*_ _)ペコリ
557: ◆e.A1wZTEY.:2020/3/15(日) 13:01:05 ID:/tDptHe//U

車掌「・・・」ハァ、ハァ

部下1「お、おい。いきなり叫んでどうした?大丈夫か」

車掌「・・・いえ・・・」

車掌「なんでも・・・」 ハァ、ハァ

見ると、右腕を痛そうに押さえている

部下1「? 腕がどうかしたのか?」

車掌「・・・」

大きな精力を1つ損失した形だ

回復には少々時間がかかりそうだった

558: ◆e.A1wZTEY.:2020/3/15(日) 13:03:10 ID:/tDptHe//U

部下1「おい、聞いてるのか?」

車掌「・・・列車を」

部下1「ん?」

車掌「列車を、引き返します」

部下1「・・・は?」

部下1「そ、そりゃまたどういうことだ?お前、本当にどうしたんだ」

車掌「・・・」

車内アナウンスを入れる

559: ◆e.A1wZTEY.:2020/3/15(日) 13:05:56 ID:/tDptHe//U

車掌『――お客様へ、お知らせいたします』

車掌『諸事情により、次のミズカキ駅に到着後、1つ前の駅であるヒナコ駅に戻らせて頂きます』

乗客「なんだ、なんだ?」

乗客「列車を戻すだって?」

ざわざわ

車掌『10分ほど時間を要しますが、その後はふたたびミズカキ駅方面へ走り、当初の予定通り終点まで走ります』

車掌『ご迷惑をおかけして申し訳ありません。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます』

560: ◆e.A1wZTEY.:2020/3/15(日) 13:13:18 ID:/tDptHe//U

準隊長「――ひと駅戻るなんて相当なイレギュラーね」

部下1「準隊長!」

運転室に、列車調査を行っていた準隊長たちが入ってきた

準隊長「何があったのかしら?」

車掌「・・・」

車掌(千織が落ちた地点に戻るまでおそらく10分・・・。千織を助けるところは確実に目撃される)

車掌(・・・いや。こいつらはどう見ても私を疑っている。時間の問題か)

準隊長「何を考えているの?」

車掌「人間を連れ戻します」

561: ◆e.A1wZTEY.:2020/3/15(日) 13:16:12 ID:/tDptHe//U

「―――!?」

その場の空気が凍った

準隊長「・・・へぇ。どういうこと?」

車掌「予期せず人間が列車外に落ちたので助けにいきます」

準隊長「・・・あははっ」

準隊長「問い詰める前に自分から吐いてくれるのね」

車掌「その顔をみると、そちらも何か手がかりを掴んだのでしょう?」

準隊長「えぇ。あなたが“精力”というものを操るということをね」

準隊長「人間は精力の塊・・・関連を考えずにはいられないわ」

車掌「・・・」

準隊長「まだ証拠は掴んでないけど、あなたを徹底的に調べさせてもらおうと思っていたところ」

562: ◆e.A1wZTEY.:2020/4/22(水) 16:11:55 ID:blwQXIi.BE

車掌「・・・私は人間を保護していました」

車掌「あなた方は警察だと仰いました。しかし、素性がわからず、人間・・・彼女をあなた方に引き渡しても、彼女の安全が保証されるのか疑問だったので、隠させて頂きました」

準隊長「なるほどね。で、どうして隠し通そうと思わなかったの?」

準隊長「“保護”とかいう生ぬるい言葉使えば自分の罪が許してもらえると思った?」 ニッコリ

車掌「・・・バレるのは時間の問題だと思いましたので」

車掌「列車を引き返して、人間を連れ戻すところを隠すことは無理でしょう」

準隊長「そうね。間違いないわ」

563: ◆e.A1wZTEY.:2020/4/22(水) 16:12:58 ID:blwQXIi.BE

列車はミズカキ駅に停車後、もと来た線路を引き返し始めた

準隊長「さっき列車外に落ちたって言っていたけど・・・」

準隊長「もしかして屋根の上に隠していたの?だったら見つからないわけだわ」

準隊長「でも、下に落としちゃうなんて“保護者”として詰めが甘いんじゃない?そもそも人間は生きているのかしら?」

車掌「生きています。ただ、時間が経てばこの世界の者に襲われるかもしれない」

準隊長「・・・ふぅん、いいわ。それじゃ、あなたが人間を助けるところ、この目で確認させてもらいましょう」


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