乗客Yx1
戸野 千織(トノ チオリ)
目が覚めたらそこは、走る列車の中だった
476: ◆e.A1wZTEY.:2019/2/22(金) 22:44:50 ID:4fTYf.E3LU
ブリアン「――もっとコテンパンにぶちのめしちゃえば良かったのに」
千織を背負いながら、列車までの夜道を歩く
ブリアン「あの場で殺したって誰も文句は言わないよ」
車掌「・・・どうでもよかった」
ブリアン「どうでもいい?」
車掌「千織を優先したかった。時間を浪費せずに、早く列車に戻るべきだと思った」
ブリアン「あれま」
車掌「それに・・・」
ブリアン「それに?」
車掌「・・・血を」
ブリアン「血?」
車掌「服に、血をつけたくなかった」
背に千織の重さを感じながら、つぶやいた
477: 名無しさん@読者の声:2019/3/9(土) 11:42:01 ID:iy9nhkC4Gs
支援
478: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:17:52 ID:JY2CD6zBXI
>>477
支援感謝いたします!更新します(^○^)
479: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:22:47 ID:JY2CD6zBXI
――異界警察
準隊長「隊長?お呼びですかぁ?」
グラマラスな隊員が、長い髪をゆらして隊長室に入る
隊長「あぁ。お前に1つやってもらいたい任務があるんだが」
準隊長「あら。いいですよ〜、何の任務ですか?」
隊長「先日、歪世界に迷い込んだ人間の少年を保護して帰還させた件は知っているな?」
準隊長「はい」
準隊長「加えて、まだ歪世界に人間が残っているかもしれない・・・という件ですよね?」 ニッコリ
480: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:30:38 ID:JY2CD6zBXI
隊長「そうだ。現場に残した監視昆虫が壊されたことから、人間は何者かに捕らえられている可能性が高い」
隊長「先ほど調査部隊から報告が入ってな。超高度な探知機を使って人間の臭いを追った結果、キサラギ町やアカダコ町というところで判定が出たそうだ」
準隊長「うぅん・・・?ちょっと待ってくださいよ」
考える素振りをする
準隊長「私の記憶が正しければ、その2町は500kmくらい離れてません?」
481: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:32:02 ID:JY2CD6zBXI
隊長「察しがいいな。短期間でこの長距離を移動できる方法は、歪世界では1つしかない」
準隊長「あぁ・・・列車が走ってるんですよね、あそこは。人間を捕らえた犯人は列車を使って移動しているということですか」
隊長「おそらくな。しかし、キサラギ町やアカダコ町は、人身売買がされるようなところではないはずだから、何のために行ったのかはわからない」
準隊長「それで?その町に行って聞き込みでもしてこいって言ってるんですか」
隊長「それは現在調査部隊が行っている。だが、今のところ有力な情報は得られていない」
準隊長「ふーん・・・」
482: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:43:46 ID:JY2CD6zBXI
準隊長「犯人は、頭がいいみたいですね。歪世界の生物にしては珍しく」
隊長「あぁ。たいていは知能が低いから、すぐに証拠をこぼすんだが・・・こんなケースは初めてだ」
準隊長「それで、私には何をしろと仰せられるんですか」
隊長「・・・いまのところ、犯人がササノコ駅、キサラギ駅、アカダコ駅を経由していることは確認している。高頻度で列車に乗車していることは確かだ。お前には、列車を調べてきてもらいたい」
準隊長「車掌に聞き込みするってことですかぁ?さすがに乗客1人1人は覚えてないと思いますけど」
隊長「高頻度で乗車している客のことなら、記憶に残っているかもしれない。加えて、人間を連れているなら貨物として運ばせている可能性も高い」
483: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:48:06 ID:JY2CD6zBXI
準隊長「なるほどね・・・そういうことなら、任せてくださいよ」
隊長「大丈夫か?お前は頭もいいし身体能力も高いから心配はしてないが、すぐ調子にのるからな」
準隊長「うふふっ、大丈夫ですよぉ。いつもちゃんと成果は出してますし?」
隊長「まぁな・・・。列車は明日の昼の13時にフマダシ駅に来るようだ。そこから乗れ」
準隊長「まっ、乗車券まで手配してくれたんですかぁ?ありがとうございますぅ〜」
ご機嫌で踵を返し、隊長室を出ていく
準隊長「・・・あ、そうそう」
ふと足を止める
準隊長「ちなみに、車掌が犯人だった場合は?」
隊長「お前に一任する。ただ列車を管理するだけの能をもった存在だ、捕らえるのはたやすいだろう」
484: 名無しさん@読者の声:2019/3/25(月) 22:07:41 ID:hZNiysemts
私怨
485: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/1(月) 21:43:16 ID:1Hsj4T7jp6
>>484
わーい支援ありがとうございます!(^○^)
明日か明後日には更新しますのでもうしばしお待ちください
486: 名無しさん@読者の声:2019/4/1(月) 22:32:55 ID:rUTxK6Y93Q
令和初支援!
487: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:38:54 ID:1Hsj4T7jp6
>>486
ふおおお令和初支援キタ・・・!ありがとうございます!
令和でも拙作をよろしくお願いいたします
488: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:40:04 ID:1Hsj4T7jp6
「――千織。千織」
千織「ん・・・」
優しく名前を呼ばれ、目を覚ます
母「千織、そろそろ起きなさい?いくら日曜だからって、お昼まで寝てちゃだめよ」
千織「え・・・?」
母「今日は友達と図書館に行くんでしょう?早くご飯食べて準備しなきゃ」
千織「お・・・お母さん?」
母「やだ、どうしたのそんなびっくりして。お母さんの顔に何かついてる?」
千織「お、お母さん、私、」
489: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:40:54 ID:1Hsj4T7jp6
千織「私、今どこにいるの!?」
ガバッと起き上がり、母の肩をつかむ
千織「私人間界に帰ってきたの!?いったいどうやって――」
母「・・・ああ」
にっこりと母が笑う
母「車掌服を着た男の人があなたを送り届けてくれたのよ」
490: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:41:36 ID:1Hsj4T7jp6
千織「え、」
母「全然帰ってこないから心配したのよ。でも良かったわね、親切な人に助けてもらって」
母「お母さんがちゃんとお礼言っておいたから、安心なさい」
千織「待ってお母さん、車掌さんはなんて、」
母「あ、いけない、お母さんお料理の途中だったのよ。じゃ、用意できたらリビングに来なさいね」
千織「お母さん、お母さんちょっと待って―――」
491: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:43:41 ID:1Hsj4T7jp6
がばっっ
千織「・・・」 ハァハァ
起き上がり、息切れをする
千織「・・・ゆ、ゆめ・・・」
やけにリアルな夢だった
本当に人間界へ戻ってきたのかと錯覚した
千織「・・・私、なにしてたんだっけ」
千織(確か、車掌さんやブリアンさんと一緒に外食して――)
千織「いつつ・・・」
軽い頭痛を感じながら、立ち上がる
492: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:44:42 ID:1Hsj4T7jp6
すると、寝台車両のドアがスッとあいた
千織「あ・・・」
車掌「おはよう」
千織「おっ・・・おはようございます!」 ペコリ
車掌「具合は大丈夫か?店で飲んだものが酒だったようだ。私の配慮が足りなかったせいで、すまなかった」
千織「え!?お酒・・・ そうだったんですね」
千織「具合は大丈夫です、心配かけてすみません。もう発車してますか?」
車掌「30分後だ。別に無理はしなくてもいいが」
千織「いえ、いけます!すぐシャワーあびて準備しますね!」
493: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:50:03 ID:1Hsj4T7jp6
――昼、フマダシ駅
十人程度の異界警察官が集まっていた
部下1「準隊長は、歪世界の列車に乗ったことがあるのですか?私は初めてなのですが」
準隊長「ないわよぉ。たいていの場所は異界警察特権のワープでいけちゃうし、近距離移動も特急車を使うしね。話には聞くから、そういう交通手段があることは知ってるけど」
部下1「ですよねぇ。知能の低い奴らがたくさん乗っているんだろうなぁ・・・」
準隊長「そうね〜。車掌が話が通じる奴だといいわねぇ」
494: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:51:29 ID:1Hsj4T7jp6
『――まもなく、フマダシ駅。フマダシ駅に到着いたします』
車内アナウンスとともに、列車が速度を緩め始める
千織(っと、次の駅で運ぶ荷物は、これと、あの段ボールだな・・・)
慣れた様子で、貨物運搬の準備をする
1分後
ぷしゅーっと音を立て、列車はフマダシ駅に停車した
495: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:53:35 ID:1Hsj4T7jp6
準隊長「乗るわよ」
部下1「はい」
ぞろぞろと列車に足を踏み入れる
ブリアン「はーい、乗車券はこちらでもらいまーす」
準隊長「ん?」
見ると、入り口手前の段差のところで、黒猫が小さな箱を持って立っている
ブリアン「乗車券を持ってない人は、ダッシュで駅の窓口に行って買ってきてねー」
準隊長「あらぁ、可愛い猫ちゃんね。ここに乗車券を入れればいいの?」
ブリアン「そうでーす。下半分をびりっと破って入れてね。上半分はお客さんの控えだよー」
部下1「なるほど」
乗車券を半分に破り、片方を箱に入れた
ブリアン「はいどうもー。いってらっしゃーい」
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