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歪世界トレイン
[8] -25 -50 

1: ◆e.A1wZTEY.:2017/4/30(日) 20:25:16 ID:4iSJ1d7xp2

乗客Yx1

戸野 千織(トノ チオリ)

目が覚めたらそこは、走る列車の中だった



472: ◆e.A1wZTEY.:2019/2/19(火) 20:22:40 ID:4fTYf.E3LU
>>471
支援ありがとうございますすす!
数日中に更新いたします(*- -)(*_ _)
473: ◆e.A1wZTEY.:2019/2/22(金) 22:37:51 ID:4fTYf.E3LU

タコ男「あ・・・あが、がが・・・」

イカ男「ぐっぐふ・・・」

バタッ

打ちのめされた2人が道端に倒れる

車掌「・・・」 ハー

車掌「ブリアン。千織の様子は?」

ブリアン「酔っ払ってるだけだよ」

車掌「・・・酔ってるだと?」

ブリアン「頼んだホリーニャって飲み物。お酒だったみたい」

474: ◆e.A1wZTEY.:2019/2/22(金) 22:39:33 ID:4fTYf.E3LU

車掌「それなら私も飲んだぞ」

ブリアン「車掌は1杯だけでしょ。千織は3杯くらい飲んでたし」

ブリアン「この子お酒強そうなタイプに見えないしね」

車掌「・・・」 ハァ

ため息をつき、ぐったりした千織をおんぶする

タコ男「ま・・・待ちやがれ」

うめき声とともに、タコ男たちが身体を起こした

タコ男「よくもぶん殴りやがったな・・・俺たちは客だぞ?」

イカ男「今度列車に乗ったら・・・暴れてめちゃくちゃにしてやるぅ」

タコ男「は・・・ははは!そりゃいい考えだ!窓を割って、積み荷を捨ててやろう!」 ゲラゲラ

475: ◆e.A1wZTEY.:2019/2/22(金) 22:41:47 ID:4fTYf.E3LU

車掌「・・・」

静かに振り返ると、微笑んで見せた

車掌「どうぞご自由に」

タコ男「な・・・なんだと?」

車掌「あなた方のような輩はごまんといるんですよ。珍しくもなんともありません」

車掌「そのような事態から列車を守るのも、私の務めですので。いつでもどうぞ」

イカ男「・・・」

車掌「ただし、その時は、容赦なくあなた方を殺します。相応の覚悟をもっていらしてください」

476: ◆e.A1wZTEY.:2019/2/22(金) 22:44:50 ID:4fTYf.E3LU

ブリアン「――もっとコテンパンにぶちのめしちゃえば良かったのに」

千織を背負いながら、列車までの夜道を歩く

ブリアン「あの場で殺したって誰も文句は言わないよ」

車掌「・・・どうでもよかった」

ブリアン「どうでもいい?」

車掌「千織を優先したかった。時間を浪費せずに、早く列車に戻るべきだと思った」

ブリアン「あれま」

車掌「それに・・・」

ブリアン「それに?」

車掌「・・・血を」

ブリアン「血?」

車掌「服に、血をつけたくなかった」

背に千織の重さを感じながら、つぶやいた

477: 名無しさん@読者の声:2019/3/9(土) 11:42:01 ID:iy9nhkC4Gs
支援
478: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:17:52 ID:JY2CD6zBXI
>>477
支援感謝いたします!更新します(^○^)
479: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:22:47 ID:JY2CD6zBXI

――異界警察

準隊長「隊長?お呼びですかぁ?」

グラマラスな隊員が、長い髪をゆらして隊長室に入る

隊長「あぁ。お前に1つやってもらいたい任務があるんだが」

準隊長「あら。いいですよ〜、何の任務ですか?」

隊長「先日、歪世界に迷い込んだ人間の少年を保護して帰還させた件は知っているな?」

準隊長「はい」

準隊長「加えて、まだ歪世界に人間が残っているかもしれない・・・という件ですよね?」 ニッコリ

480: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:30:38 ID:JY2CD6zBXI

隊長「そうだ。現場に残した監視昆虫が壊されたことから、人間は何者かに捕らえられている可能性が高い」

隊長「先ほど調査部隊から報告が入ってな。超高度な探知機を使って人間の臭いを追った結果、キサラギ町やアカダコ町というところで判定が出たそうだ」

準隊長「うぅん・・・?ちょっと待ってくださいよ」

考える素振りをする

準隊長「私の記憶が正しければ、その2町は500kmくらい離れてません?」


481: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:32:02 ID:JY2CD6zBXI

隊長「察しがいいな。短期間でこの長距離を移動できる方法は、歪世界では1つしかない」

準隊長「あぁ・・・列車が走ってるんですよね、あそこは。人間を捕らえた犯人は列車を使って移動しているということですか」

隊長「おそらくな。しかし、キサラギ町やアカダコ町は、人身売買がされるようなところではないはずだから、何のために行ったのかはわからない」

準隊長「それで?その町に行って聞き込みでもしてこいって言ってるんですか」

隊長「それは現在調査部隊が行っている。だが、今のところ有力な情報は得られていない」

準隊長「ふーん・・・」

482: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:43:46 ID:JY2CD6zBXI

準隊長「犯人は、頭がいいみたいですね。歪世界の生物にしては珍しく」

隊長「あぁ。たいていは知能が低いから、すぐに証拠をこぼすんだが・・・こんなケースは初めてだ」

準隊長「それで、私には何をしろと仰せられるんですか」

隊長「・・・いまのところ、犯人がササノコ駅、キサラギ駅、アカダコ駅を経由していることは確認している。高頻度で列車に乗車していることは確かだ。お前には、列車を調べてきてもらいたい」

準隊長「車掌に聞き込みするってことですかぁ?さすがに乗客1人1人は覚えてないと思いますけど」

隊長「高頻度で乗車している客のことなら、記憶に残っているかもしれない。加えて、人間を連れているなら貨物として運ばせている可能性も高い」

483: ◆e.A1wZTEY.:2019/3/12(火) 21:48:06 ID:JY2CD6zBXI

準隊長「なるほどね・・・そういうことなら、任せてくださいよ」

隊長「大丈夫か?お前は頭もいいし身体能力も高いから心配はしてないが、すぐ調子にのるからな」

準隊長「うふふっ、大丈夫ですよぉ。いつもちゃんと成果は出してますし?」

隊長「まぁな・・・。列車は明日の昼の13時にフマダシ駅に来るようだ。そこから乗れ」

準隊長「まっ、乗車券まで手配してくれたんですかぁ?ありがとうございますぅ〜」

ご機嫌で踵を返し、隊長室を出ていく

準隊長「・・・あ、そうそう」

ふと足を止める

準隊長「ちなみに、車掌が犯人だった場合は?」

隊長「お前に一任する。ただ列車を管理するだけの能をもった存在だ、捕らえるのはたやすいだろう」

484: 名無しさん@読者の声:2019/3/25(月) 22:07:41 ID:hZNiysemts
私怨
485: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/1(月) 21:43:16 ID:1Hsj4T7jp6
>>484
わーい支援ありがとうございます!(^○^)
明日か明後日には更新しますのでもうしばしお待ちください

486: 名無しさん@読者の声:2019/4/1(月) 22:32:55 ID:rUTxK6Y93Q
令和初支援!
487: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:38:54 ID:1Hsj4T7jp6
>>486
ふおおお令和初支援キタ・・・!ありがとうございます!
令和でも拙作をよろしくお願いいたします
488: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:40:04 ID:1Hsj4T7jp6

「――千織。千織」

千織「ん・・・」

優しく名前を呼ばれ、目を覚ます

母「千織、そろそろ起きなさい?いくら日曜だからって、お昼まで寝てちゃだめよ」

千織「え・・・?」

母「今日は友達と図書館に行くんでしょう?早くご飯食べて準備しなきゃ」

千織「お・・・お母さん?」

母「やだ、どうしたのそんなびっくりして。お母さんの顔に何かついてる?」

千織「お、お母さん、私、」

489: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:40:54 ID:1Hsj4T7jp6

千織「私、今どこにいるの!?」

ガバッと起き上がり、母の肩をつかむ

千織「私人間界に帰ってきたの!?いったいどうやって――」

母「・・・ああ」

にっこりと母が笑う

母「車掌服を着た男の人があなたを送り届けてくれたのよ」


490: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:41:36 ID:1Hsj4T7jp6

千織「え、」

母「全然帰ってこないから心配したのよ。でも良かったわね、親切な人に助けてもらって」

母「お母さんがちゃんとお礼言っておいたから、安心なさい」

千織「待ってお母さん、車掌さんはなんて、」

母「あ、いけない、お母さんお料理の途中だったのよ。じゃ、用意できたらリビングに来なさいね」

千織「お母さん、お母さんちょっと待って―――」


491: ◆e.A1wZTEY.:2019/4/2(火) 22:43:41 ID:1Hsj4T7jp6

がばっっ

千織「・・・」 ハァハァ

起き上がり、息切れをする

千織「・・・ゆ、ゆめ・・・」

やけにリアルな夢だった

本当に人間界へ戻ってきたのかと錯覚した

千織「・・・私、なにしてたんだっけ」

千織(確か、車掌さんやブリアンさんと一緒に外食して――)

千織「いつつ・・・」

軽い頭痛を感じながら、立ち上がる

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