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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その3】
[8] -25 -50 

1: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:15:11 ID:.RxhzfPc96
あらすじ

永遠の命。その鍵となる救い主、カロル。
欲望に目覚めた西の国。狂気は果てしなく蠢く

遂に勃発してしまった戦争
強大な西の国に立ち向かうべく王国、東国、南国は6ヶ国同盟から成る平和協定を破り、3国連合軍を結成する

南国は多大な犠牲を払い、国王ローレンの命と引き換えに西帝国軍の主力を削った
東国は張り巡らされた罠を果敢に打破するも圧倒的な力の前に粉砕される

敵地にて孤軍となった王国軍
総指揮官フィクサーの戦略采配が功を奏し、帝都本拠地の制圧を完了した

一方で吉報を待ち、国内に留まる王国の国王ヒメ
迫り来る侵略の魔の手を退ける為、東国のホビット族と手を結ぶ
彼らによって明かされた最後の真実
アピシナの大樹の成り立ち

かつて癒しの力は破滅を導いた
人もホビットも共通する願い
永遠の命が野心をくすぐる

穢れなき無垢な愛情は火種となって注がれ、混沌とした世界を象徴するように大樹を巡る争いは止まなかった

忘れ去られた無残な過去
300年もの月日を経てなお繰り返される歴史
誰も止めることは叶わない

友情を取るか、安寧を取るか
時を追う毎に取捨選択を強いられる
捨てていいものなど一つもないのに


2: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:17:06 ID:ItyqIbwMvc
かくして戦争に勝利した連合軍
しかし争いは終わらない
王国軍総指揮フィクサーの反逆
逆境を乗り越えた先に待つのは更なる窮地であった

西国に君臨する至上最悪の女帝ファルージャ
肉欲を愛と呼び、打算を恋とする魔性の持ち主
彼女の魅力は人々をことごとく誘惑し、自らの配下に取り込んだ

ファルージャは救い主を拉致し、大樹へと到達する
不朽の美を我が物に。
目的を遂げた彼女は大樹を焼き払った


友を奪還する
想いを一つに仲間たちは最後の戦いに赴く

抑圧と貧困に耐えかねた西国のレジスタンス組織イアマン
フィクサーに背き、王国軍を追われた元軍長ドレッド
彼らの協力を得て再び戦いは加速する

激しい戦いの末、国王とその仲間は国賊フィクサー、女帝ファルージャ打倒を果たした
友も無事に取り戻し、全ては決着した

1つの争いが終わり、世界に変革が訪れる
時代はまだ始まったばかりだ………


http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10

1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10

2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1416136192/l10#under
3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1438354858/l10

4スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その2】)
3: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:20:32 ID:ItyqIbwMvc
―――西国領内(山岳地帯)―――

ドドドッ ドドドッ

ウォォォオオオオオオ!!!!!

団長「ぬぅ…!わらわらと群がりおって!蹴散らすぞ!」ガガッ

護衛's「団長に続けぇっ!!」ガガガッ

ザシュッ ドバッ ズブッ ブシャッ
4: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:21:14 ID:ItyqIbwMvc
ワァーワァーギャーギャー

宣教師「またですか…」ジッ

ヒメ「いや、今回は野盗の集団だ。適当に追い払って先を急ぐ」

宣教師「この調子ではクーペさんの待つ廃村に着くのもいつになるか分かりませんね…」

ヒメ「…仕方ないだろ。僕たちがいるのは敵地のど真ん中だ。多少の妨害はやむを得ない」

宣教師「ですが兵の皆さんも連日の戦いで疲弊してますよ…」

ヒメ「クーペたちと合流出来れば医療班も確保できる。それまでの辛抱だ」

宣教師「……」

ヒメ「…カロルにも、ちゃんと言っておけよ。なんとか誤魔化しておいたが疑ってる奴もいる。あいつの力はなるべく知られない方がいい」

宣教師「はい…」

護衛15「陛下!後方から帝国軍の残党が!?」

ヒメ「ちっ…王国軍の兵で対処しろ!」

護衛16「その王国軍の兵なのですが…フィクサーの解放を求めて抗う者たちが出ました」

ヒメ「…恩赦の件を強調して説得に当たれ。反逆に加担する者は極刑に値するともな」

護衛16「ははぁっ!!」

宣教師「…このやりとりも既に二度目ですね」

ヒメ「つい先日まで争っていた敵を従えて行軍するんだ。今さら驚くことでもないだろ」

宣教師「……」

ヒメ「罪を背負って自国に帰る不安や単純な保身、諦めきれない野心…あいつらを突き動かす闇は深い。だからこそ僕らは冷静でいないとな」

宣教師「私達は無事に王国へ帰れるのでしょうか…」

ヒメ「帰るさ。やらなきゃならない事が山ほどあるからな」

宣教師「…そうですね」シュン

ヒメ「それに…反逆者の中には悔い改めようとしてる奴らもいる。恩赦を引き合いに出せば積極的に償おうとするだろう」

宣教師「……」

ヒメ「勝てば終わりじゃない。大事なのはその後だ。おまえにも力を貸してもらうぞ」

宣教師「はい…」
5: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:21:54 ID:ItyqIbwMvc
〜〜〜夜〜〜〜

―――西国領内(廃村)―――

ワラワラ ワラワラ

団長「今夜はこの村で休息を取る!貴様らは襲撃に備え、二時間毎に交代で見張りをしておけ!陛下の信用を得たければ忠を尽くす事だ!」

王国兵's「ははっ!!」

団長「お前達は陛下の身辺警護とフィクサーの監視だ。何があっても目を離してはならんぞ!」

護衛's「承知しました!」

団長「負傷者は合流した医療班に申し付け、手当てを受けろ!王国軍の者も遠慮なく言え!」

王国兵's「わ、我々も…?」

団長「…陛下が申されたことだ。傷付いた体では祖国まで辿り着けんだろう」

王国兵's「……!」

団長「以上だ!総員配置に着け!」

バラバラ バラバラ
6: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:25:33 ID:ItyqIbwMvc
宣教師「お待たせして申し訳ありません。大丈夫でしたか?」

クーペ「えぇ、変わりなく。司祭様達がご無事で何よりです」ニコッ

宣教師「いろいろと立て込んでて時間が掛かってしまいましたが…」

クーペ「ふふ、とんでもないですよ。ところで救い主様は…?」

宣教師「カロルくんでしたら国王の馬車に…」

クーペ「へぇ!国王様と!やっぱり救い主様は大切にされてるんですね!」

宣教師「…はい。二人は親友ですから」

クーペ「本当に良かったです!後は国に帰れば全て円満ですよね!」

宣教師「……」

クーペ「ココットも寂しがってるだろうし帰ったら、とびきり美味しいハンバーグ焼いてあげなきゃ!」

宣教師「円満、ですか…」ポツリ

クーペ「? どうかなさったんですか?」

宣教師「あ、いえ…」
7: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:30:10 ID:ItyqIbwMvc
クーペ「本当に大丈夫ですか?顔色もよくありませんし…」

宣教師「お構い無く。慣れない旅で疲れが出ただけですよ」

クーペ「…そうでしたか。あれだけの事があった直後ですもんね」

宣教師「…そういえば国王も感謝してましたよ。帝都の鎮圧に成功したのはひとえにクーペさんのおかげだと」

クーペ「そ、そんな?わたしはただ薬を調合しただけでなにも…」

宣教師「いえいえ、その薬が無ければ宮殿はおろか帝都にも入れなかったのですから」

クーペ「…でも」

宣教師「?」

クーペ「わたしの薬がたくさんの人の命を奪ってしまったんですよね…。敵だったとはいえ、医術をそういう手段に…」

宣教師「クーペさん…」

クーペ「もちろん仕方なかったんだと分かってます…分かってますけど…薬師の名を汚してしまったようで」シュン

宣教師「悔いを残したのは皆さんも同じですよ。この戦いに関わった全ての人が等しく苦悩を抱えているでしょう」

クーペ「そうですよね…。わたしだけではないですよね、やっぱり…」

宣教師「…この過ちはきっと良い方向に繋がりますよ。いや、繋げましょう」

宣教師「その一心で戦ってきたんですから…」

クーペ「はい…頑張りましょう」ニコッ

医療班1「クーペさん!ちょっと来てもらっていいですか!」

クーペ「あ、はーい!では司祭様、失礼します!」クルッ

宣教師「」ペコッ
8: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:32:27 ID:ItyqIbwMvc
宣教師「……」スタスタ

団長「む?」

宣教師「お一人ですか?」

団長「うむ。こればかりは譲れん役目だ」

宣教師「私も加えていただいても?」

団長「あぁ、構わんよ。馬車の警護など退屈だろうがな」

宣教師「中のヒメくんに聞かれたら怒られますよ?」クスッ

団長「う……し、失言だ。忘れてくれ」

宣教師「ふふ…どうしましょう?」

団長「ええい!要求はなんだ!?」

宣教師「では話し相手になっていただけますか?」

団長「…ふん、お安いご用だ」ニッ
9: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:44:30 ID:ItyqIbwMvc
宣教師「この村にいると…あの二人を思い出しますね」

団長「ドレッドとクンバヤか」

宣教師「えぇ」

団長「どちらも立派な最期だった。悔いはあるまい」

宣教師「そうでしょうか…」

団長「……」ジッ

宣教師「なにかを夢見て戦った人たちが望んだ未来を生きられないのは…本当に良いことだと言えるのでしょうか」

団長「ふぅむ……」

宣教師「……」

団長「……そうしてでも誰かに夢を繋ぎたかったのだろう。自分の生きた証を残したかったのだ」

宣教師「そうですよね。男の人って…」

団長「かくいうワシも…どこかでそう在りたいと思っている」

宣教師「…団長さんも夢追い人だったんですね。現実主義なのだとばかり」

団長「ふっ。男とはそうした生き物だ」

宣教師「なるほど…」クスッ
10: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:45:54 ID:ItyqIbwMvc
宣教師「とりあえず一段落…ですかね」

団長「いや、まだまだ国境を越えるまでは安心出来ん」

宣教師「算段はあるんですか?」

団長「…ない。が、なんとかしてみせる」

宣教師「ヒメくんはなんと?」

団長「限られた情報の中で最善の帰路を講じておられる」

宣教師「10日もかけて山越えしたのもヒメくんの考えで?」

団長「そうだ。身を潜められる上に突然、大勢の敵に囲まれる心配もなかろう?」

宣教師「…よく考えてますね。あんなに小さかった子が…たった数年でこんなにも」

団長「ワシは信じておったがな。陛下ならば必ずや賢く勇敢な国王となられる事を」

宣教師「まったく驚かされます…。いつの間にか私など彼に頼りきりで…」

団長「…ワシもだ。今となっては役人達を始め、全国民が陛下の身に寄りかかっている」

宣教師「…正直あそこまで立派になるとは思ってもみませんでした」

団長「先代であるお父君への想いもあるのだろう。あのお方も若い頃は立派だった。時代に恵まれなかっただけでな」

宣教師「…残酷ですね。なにを願っても環境に閉ざされるなんて」

団長「うむ。だが陛下は変えようとしておられる。残酷な現実をな」

宣教師「ヒメくんは本当に大変なのはこれからだと言ってましたが…どうなると言うのですか?」

団長「…どうなる、か。はたしてどうなるやら。戦争というものを経験したのは今回が初なんでな。ワシにはなんとも言えん」

宣教師「そうですか…。そうですよね」
11: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:49:23 ID:.RxhzfPc96
団長「ここから先は未知の領域だ。しかし何が起きようとワシは最後まで陛下を信じよう。それがワシに出来る最善だ」

宣教師「…呑まれないといいですけどね」

団長「……?」

宣教師「いくら成長したとはいえ、彼はまだ子供です。課せられた使命や人の期待をどこまで背負いきれるか」

団長「無論、ただ宛にするのではない。ワシらが支えるのだ」

宣教師「それでも重圧を抱えるのは彼ですよね」

団長「なにが言いたい?」

宣教師「いえ…ただ私は自分の不甲斐なさを実感しているだけです」

団長「止められなかった事を悔やんでいるのか?」

宣教師「…あそこで止められていれば何人の命が救われていたか。そう考えると、どうしても」

団長「ワシは後悔などしておらんぞ。成すべき事を成した。それで十分だ」

宣教師「心強い限りです…」

団長「君もだ。胸を張れ」

宣教師「へ…?」

団長「一度に止める事は出来なかっただろうが…レジスタンスの殺戮を止めたのはまさしく君の偉業だ」

宣教師「……」

団長「奴らが復讐に燃え、殺戮を許容したままでは陛下の思惑に沿わなかっただろう。
だが君が懸命に説得し、立ちはだかったおかげで奴らの意識が変わり、ひいては和睦を受け入れた」

宣教師「そんなつもりではなかったのですがね…」

団長「一時の感情だとしても結果は良い方向へと向かった。君の持ち前の気の強さと正義感が我々を救ったのだ」

団長「だから胸を張れ。君も大いに貢献した英雄の一人だ」

宣教師「ふふ、なんだか照れくさいです…」テレッ

団長「構わぬよ。余韻に浸るくらいは許されていい筈だ」ニコッ

宣教師「ふふ…」ニコッ
12: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 21:51:50 ID:.RxhzfPc96
―――馬車の中―――

ヒメ「」カリカリ

ラム「戻ってくるなり何書いてんの?」

ヒメ「今後の事だ」カリカリ

カロル「ねぇヒメくん。まだ外に出たらダメなの?」

ヒメ「あぁ」カリカリ

カロル「…どうして?」

ヒメ「どうしてもだ」カリカリ

カロル「……」シュン

ラム「まぁまぁ?帰ったら、いつもみたいに外で遊べるよ?」

カロル「うん…」

ヒメ「……」カリカリ

カロル「ヒメくん!あと何日で帰れるの?」

ヒメ「さぁな。国境まで約1ヶ月は掛かるとして…王都まで戻るのに最低でも10日以上は…」

カロル「そっか!楽しみだね?」

ラム「はぁ…1ヶ月以上かぁ。長いなぁ…」

カロル「お母さまたちにはどれくらいで会えるのかな?」

ラム「王都からだと…馬を借りても1ヶ月は掛かるんじゃない?」

カロル「へぇ!そうなの?ヒメくん?」

ヒメ「…悪いけど集中させてくれないか。今はこっちを優先させたいんだ」カリカリ

カロル「あ…ごめんなさい」シュン

ラム「少し静かにしてよっか…」

カロル「はーい…」
13: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:01:01 ID:ItyqIbwMvc
〜〜〜深夜〜〜〜

カリカリ カリカリ

カロル「ん、うぅ……ヒメくん、まだ起きてるの?」ムニャッ

ヒメ「? あぁ、起こしたか。悪いな」

カロル「ううん…ボクのことよりヒメくんは大丈夫?明日も早いんでしょ?」

ヒメ「心配するな。王宮では徹夜なんてしょっちゅうだった」

カロル「でも…ちゃんと寝ないと疲れが取れないよ?」

ヒメ「もうすぐ寝るよ。忘れない内に書き留めておきたいんだ」カリカリ

カロル「…すごく分厚いね。そんなにたくさんなにが書いてあるの?」

ヒメ「思い付いた事とか予想出来る事態への対策。ほったらかしにしてた公務の必要書類に今後の政務で行われる課題。とにかく色々だ」

カロル「ボクも手伝える?」

ヒメ「ありがたいけど、これは僕にしか出来ない事だからな。おまえは休め。拐われてた間、心労が祟っただろ」

カロル「…ヒメくんは優しいね」ニコッ

ヒメ「は?なんだよ、急に…」

カロル「こんなことしかできないけど…ボクからのお返し」スッ

ヒメ「!」ドキッ

フワッ

ヒメ「あ……」

カロル「助けてくれてありがとう」ニコニコ

ヒメ「い、いや…」

カロル「じゃあおやすみなさい。ヒメくんも早く寝た方がいいよ」バサッ

ヒメ「わ、分かってる…」

カロル「ふあぁ…一人で頑張りすぎないでね。ボクもみんなも…ヒメくんの助けになるよ」ムニャムニャ

ヒメ「…あぁ」

カロル「くぅ…」スヤスヤ

ヒメ「…バーカ。いつも助けられてるよ」クスッ
14: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:02:56 ID:ItyqIbwMvc
〜〜〜10日後〜〜〜

―――西国領内(平野)―――

ドドドドドドドッ!!!

西国軍長「現れたぞ!!王国の侵略者共だ!!」

ゾロゾロ ゾロゾロ

ヒメ「っ…多いな!各地の有力者が団結したのか!」ギリッ

団長「ぬぅ!何がなんでも我らを生きて帰さぬつもりのようですな」ジャキッ

西国軍長「よくもノコノコと間抜け面を引っ提げてやって来たな!将軍閣下の仇!今こそ討ち取ってくれるわ!掛かれ!!」バッ

ワァァァアアアアアアア!!!!

ヒメ「(帝国の覇権を奪われた奴らにとって僕の命は挽回に欠かせない…。死に物狂いで来るだろうな。さすがに手強そうだ!)」グッ

団長「陛下!指示を!」

ヒメ「この平野を抜ければ、いよいよ国境だ!僕達には後がない!突破するぞっ!!」カッ

団長「ははぁっ!!者共ワシに続けぇ!!」パカラッパカラッ

オォォオオオオオオ!!!!!

ドガガガガガガッ
15: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:04:38 ID:ItyqIbwMvc
ガキンッ ズバッ ドスッ ザンッ

西国軍長「弓隊放て!」

ヒュヒュヒュヒュヒュンッ

ズブッ ドスッ ザクッ ズンッ

団長「怯むなぁっ!!こちらも迎撃しろ!!」

ヒュヒュヒュヒュヒュンッ

ブスッ ズドッ グサッ バスッ

西国軍長「小癪な!一掃してくれるわ!大槍砲発射せよ!」ババッ

ボヒュンッ ドゴゴゴゴォッ!!

団長「なっ…!あれは国境城塞戦でカカドゥーラの軍勢が使った兵器か…!」

西国軍長「さらに絶望をくれてやる!投石砲台用意!偽善に満ちた王国人の石頭をカチ割ってやれぃ!!」ババッ

ヒューン ゴシャアッ!ゴシャアッ!

団長「く、く…おのれぇい!!」ギリッ
16: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:06:28 ID:ItyqIbwMvc
ヒメ「(…ヤツら、何日も前から待ち構えてたな。道理で難なく、ここまで来れた訳だ)」

ヒメ「(部隊配置。兵器の準備。攻撃展開。なにもかもが周到だ。その上、士気も尋常じゃなく高まっている…)」

ヒメ「(先日まで反逆者だった王国軍を主力にしているこちらの連携では分が悪い…!一旦退くか…!?)」

宣教師「ひ、ヒメくん!」タタタッ

ヒメ「な、なにやってるんだ!後方に隠れてろと言っただろ!?」

宣教師「物凄い轟音が鳴り響いてますが…いったいどうなってるんですか!?」

ヒメ「…襲撃だ!分かるだろ!いいから後ろに控えてろ!?」

宣教師「っ……!な、なんですか!あの大軍は?今までの比ではありませんよ!?」ゾクッ

ヒメ「だから控えてろって!何かあれば指示を出すから!」

宣教師「……!?」

ヒメ「ちっ…そうだよ!素人目に見ても明らかだろうな!はっきり言って一方的にやられてる!敵も馬鹿じゃないってことさ!」

宣教師「そ、そんな…」

ヒメ「それもそうさ!あいつらにしてみれば僕達は西国の尊厳も秩序も全てを奪い、破壊した憎むべき敵だ!負けられないのはお互い様なんだよ!」

宣教師「だ、大丈夫なのですか…?」

ヒメ「だから!その為に戦ってるんだろ!何度も言わせるな!?」

宣教師「……!」

ヒメ「下がってろ!こっちはそれどころじゃないんだよ!!」

宣教師「っ……」ダッ

ヒメ「……」

タタタッ………

ヒメ「(ごめんな…。でもこうしておいた方が…いざという時、気兼ねなく逃げられるだろ?)」

ウォォォォォオオアアァァアアアアア!!!

ヒメ「」ビクッ
17: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:08:48 ID:ItyqIbwMvc
西国軍長「な、なんだぁ!?」ギョギョッ

ズガガガガガガッ

団長「あ、あれは…!?」

ギャアアアアアアア!!!

ヒメ「敵陣を喰い破っていく…!なんなんだ、あの部隊は…!」ハッ

王国軍長「王国軍騎兵団!参上仕った!!」ガガガッ

団長「お、おぉ…!おぉ…!!」ググッ

王国軍長「我らが来たからには貴様らの好きにはさせんぞ!西の蛮人共め!?」バシュッ

西国軍長「うぅ…くそ!王国の羽虫なんぞ返り討ちにしてやれぃっ!?」

団長「勝機が見えたぞ!恐れず攻め込めぇ!!」ズバッ

オォォオオオオオオ!!!

ヒメ「え、援軍…なのか!?」
18: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:12:00 ID:ItyqIbwMvc
ドガガガガガガッ

ワァァァアアアアアアア!!!

西国軍長「これまでか…!出直すぞ!退け!退けぇい!?」パカラッパカラッ

ダダダダダダダッ…………

団長「ふぅ…なんとか退けましたな」

ヒメ「あぁ、正直もうダメかと思った…」

王国軍長「陛下!ご無事でなによりにございます!」ザッ

ヒメ「…助かったよ。おまえの名は?」

王国軍長「はっ!王国軍騎兵団を任されております!ロードホズ・アクナカイルと申します!」

ヒメ「騎兵団……貴族の配下じゃないか!なぜ僕を!?」

王国軍長「何を申されます!我らは貴族なれど陛下に仕える忠臣!陛下の危機となりますればいついかなる時も駆け付ける次第!!」

団長「…なぜここが分かった?表向きは陛下は城に籠っておられると、そう聞かされていた筈だが?」

王国軍長「政務官殿の仰せ付けにより陛下をお迎えするべく挙兵して参ったのだ。
我らも突然の事にて驚かされたが、なにやら政務官殿は逐一こちらの状況を探り、援軍の機会を待っておられたのだとか」

ヒメ「政務官…!そうか、リルラが!」パァァ

団長「ふん…奴もたまには良い事をするものだな」ニッ
19: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:12:51 ID:.RxhzfPc96
王国軍長「ダィール様やソメリア卿も大変、陛下の身を案じておられました。
此度はお二方の強いお力添えにより騎兵団を動かせたのです」

ヒメ「(? ダィールにソメリア……たしか貴族側の最高権力者ハリアンス家の派閥だったか。けど奴らは王族を毛嫌いしていたような…?)」

王国軍長「どうか今回の活躍につきましては陛下の一存にて格別に計らっていただきとう存じます!」

ヒメ「(……はっは〜ん?そういうことか?)」ジロッ

王国軍長「我ら騎兵団1万5千!これより陛下を警護し、王都まで無事に送り届けさせていただきます!」

ヒメ「よろしく頼む。後ほど卿にも感謝を伝えさせてもらうよ」

王国軍長「はっ!我が主も陛下の無事を確かめれば、さぞ喜ばれましょう!」

団長「奴らが陛下に力を貸すなど、どういう風の吹き回しでしょうな?」コショコショ

ヒメ「おそらくは僕が不在にしていた間に何か問題を起こしたんだろう。その弱味を政務官に握られて、といったとこじゃないか?」コショコショ

団長「ふっ!なるほど…?」プッ

ヒメ「政務官たちも必死に戦ってくれてたみたいだ。帰ったら礼を言わないとな」

団長「…頼もしき家臣に恵まれましたな」ニコッ

ヒメ「あぁ…これからも安心してやっていけそうだ」ニコッ
20: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2017/4/29(土) 22:17:03 ID:ItyqIbwMvc
ワイワイガヤガヤ

ヒメ「待たせたな」スタスタ

宣教師「あ……戦いはどうなったのですか?」

クーペ「わたしたちは帰れるんですよね…?」オロオロ

ヒメ「……」

宣教師「……!?」ゴクリ

クーペ「え…?」ビクビク

ヒメ「喜べ!大勝利だ!」ニカッ

宣教師「〜〜〜!」パァァ

クーペ「……!」ウルッ

ヒメ「不安にさせて悪かったな。でも、もう大丈夫だ」

宣教師「クーペさん!」ダキッ

クーペ「やりましたね!司祭様!」ダキッ

ヒメ「皆、帰り支度は済ませたか!ここからは王都まで直進だ!一人足りとも欠かさず王国の地を踏もう!」

ワァァァアアアアアアア!!!
21: 名無しさん@読者の声:2017/4/29(土) 22:48:23 ID:/FBqKYUaXc
5スレ目突入乙です!最後まで突っ走ってください!
CCCCC
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