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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その3】
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1:
◆WEmWDvOgzo
:2017/4/29(土) 21:15:11 ID:.RxhzfPc96
あらすじ
永遠の命。その鍵となる救い主、カロル。
欲望に目覚めた西の国。狂気は果てしなく蠢く
遂に勃発してしまった戦争
強大な西の国に立ち向かうべく王国、東国、南国は6ヶ国同盟から成る平和協定を破り、3国連合軍を結成する
南国は多大な犠牲を払い、国王ローレンの命と引き換えに西帝国軍の主力を削った
東国は張り巡らされた罠を果敢に打破するも圧倒的な力の前に粉砕される
敵地にて孤軍となった王国軍
総指揮官フィクサーの戦略采配が功を奏し、帝都本拠地の制圧を完了した
一方で吉報を待ち、国内に留まる王国の国王ヒメ
迫り来る侵略の魔の手を退ける為、東国のホビット族と手を結ぶ
彼らによって明かされた最後の真実
アピシナの大樹の成り立ち
かつて癒しの力は破滅を導いた
人もホビットも共通する願い
永遠の命が野心をくすぐる
穢れなき無垢な愛情は火種となって注がれ、混沌とした世界を象徴するように大樹を巡る争いは止まなかった
忘れ去られた無残な過去
300年もの月日を経てなお繰り返される歴史
誰も止めることは叶わない
友情を取るか、安寧を取るか
時を追う毎に取捨選択を強いられる
捨てていいものなど一つもないのに
200:
◆WEmWDvOgzo
:2020/3/19(木) 22:57:44 ID:9xIGFRrFjE
クライリー「身辺警護と謳っちゃいるが実際は情報規制だろ?
関係者を監視しといて余計な事は喋らせねぇ魂胆だ?」
団長「……」
クライリー「図星か。怖いなぁ、政治ってやつは?同じ国に仕える仲間でさえ圧力に掛けやがる」
団長「貴公がどう思おうと構わん。我々は任務をまっとうするまでだ」
クライリー「あきれるな。誤魔化す気もないか」
団長「誤魔化すとは?」ジロッ
クライリー「ジョークだよ。そう怖い顔なさんな?」
団長「……先に話したが我々の許しなく外出する事は許さん。外部との接触もだ。よろしいな?」
クライリー「領主の務めはどうするんだ?」
団長「室内で可能な公務をこなしてもらう。無論、我々も協力は惜しまん」
クライリー「ははぁ?そりゃいい?資料を検閲して外と通じ合うのを避けるお手伝いかい?」
団長「混乱を防ぐ為の一時的措置だ」
クライリー「あぁ、そう。そりゃありがたいな。鬱陶しくて助かりますよ」
団長「引き続き、部下を警護に当たらせる。後は任せたぞ」スタスタ
憲兵5「ハハッ!」ビシッ
クライリー「おいおい、領主の警護から指揮のあんたが離れるのか?」
団長「鬱陶しさがマシになっていいだろう?」ガチャッ
バタンッ
クライリー「(ふん……苦し紛れもいいとこだな。だが、もう遅いさ。公爵は徹底的なお方だ)」ニヤリ
201:
◆WEmWDvOgzo
:2020/3/19(木) 23:05:18 ID:9xIGFRrFjE
━━王都議事堂━━━
高官1「この記事は本当なのか……!?」ワナワナ
高官2「どうやら事実らしい。付き合いで招かれた、こちら側の役人も昨夜、この目で見たと……!」
高官3「朝から城内は目撃者の証言で持ちきりだ!むしろ貴族連中が積極的に吹いて回り、そこら中の記者が飛びついてるぞ!」アセアセ
高官4「なぜ司祭殿はあのような夜会に出席したのだ!?」
高官5「分からん!しかし本人が希望したのは間違いないそうだ……!」
高官1「っ……この記事はどこまでが真実だ!?」クシャッ
高官7「さてな……。真偽の見分けもつかん程、証言が一致しているのは確かだ」
高官2「陛下は聞き及んでいるのか?」
高官4「相変わらず自室にこもり、粛々と公務をこなしておられるよ」
高官6「表舞台に姿を見せず幾月か……いったい、いつまでそうしている気なんだ……」
高官7「そんなものっ……我々は知る由もないわ!」ギリッ
高官8「……この場で騒ぎ立てても仕方ない。事実に関わらず収拾を図ろう」
高官1「だがっ……!」
高官8「後になってデマでした、では済まされんだろう」
高官1「事実であれば隠蔽と見なされるぞ!陛下の意に反する!」
高官6「許容の範囲内ではないか?」
高官2「当の陛下も議会を空けたままだしな」
高官1「そ、それはそうだが……」
高官5「司祭はどうしている!?当人から連絡はないのか!?」
高官4「報告は届いてないな。捜させてはいるが……」
高官1「と、とにかく司祭から話を聞いて事実確認をしたらどうだ!?」
高官3「しかし見つからんことにはなぁ……」
高官8「現状、出来ることから優先するべきではないか?」
ワァーワァーギャーギャー!
202:
◆WEmWDvOgzo
:2020/3/19(木) 23:08:11 ID:9xIGFRrFjE
〜〜〜2日後〜〜〜
━━━西の領土・聖堂(廊下)━━━
ヒソヒソ ヒソヒソ
「ねぇ聞いた?」
「もちろん!」
「驚いたわよねぇ、まさか司祭様が……」
『あんな淫売だったなんて!』
「あたし知ってるのよ。司祭様ったらクライリー様だけでなくて以前の大臣とも関係があったの」
「やだぁ!そうなのぉ!?」
「誰とでもするのね。いやらしい」
「誰とでもなんて滅相もない。地位を得る方とだけよ〜?」ニヤッ
「不潔だわ!ひょっとしたら国王陛下から懇意にされてるのも……?」
「十分考えられるわね。特に陛下はまだ幼く純情な男児……慰めて籠絡するのなんて簡単でしょう」
「ふふ!範囲まで広いのね。ゾッとしちゃう」クスクス
203:
◆WEmWDvOgzo
:2020/3/19(木) 23:14:07 ID:9xIGFRrFjE
「だけど……まずいんじゃない?このところ悪い噂ばかりで信者からの苦情も絶えないし、お布施もガクッと減ってるらしいよ?」
「それならまだしも改宗するって言い出す人達もいるとか?」
「え?」
「知らないの?最近、新しい宗派が立ち上がってるの」
「あ!あたし知ってるわよ?外で紙を寄越されたの!たしかぁ……」
「聖教新聞でしょ?」
「そう!それ!」
「へぇ……なんていう宗派なの?」
「えーと……名前は?」
「サイレンス大聖団、でしょ?」
「そうそう!よく覚えてんね!ところで、それって何を教えてるの?」
「さぁ?ただあの大聖団で支給してる修道着のデザインがすごくいいって評判なのよ」
「なにそれ気になる!」
「聖教新聞読まなかったの?」
「うん。あんまり興味もなかったから」
「なんでも担当する役目や位、それぞれに異なる衣装が用意されていて。
しかも一流のデザイナーら全面協力の上で作られた高級ブランドモデルの修道着がタダで支給されるんですって?」
「すご〜い!」
「ああ〜……この白地に青の刺繍が入った服も嫌いじゃないけど一種類だけっていうのは気になってた〜」
「ふふ。いいじゃない。改宗しちゃえば」
「え?」
「服、欲しくないの?新しい物を着なくちゃ異性に言い寄られないわよ?」
「で、でも……そんな簡単に……」
「そんなのあたし達の自由よ。それに……司祭様だって素敵なドレスを着て社交場にいたんだもの。なにが悪いの?」
「そう言われると、そうかも……」
『改宗、しちゃう?』
204:
名無しさん@読者の声
:2020/3/19(木) 23:20:33 ID:9xIGFRrFjE
ーーー王都(噴水広場)ーーー
ワァーワァー ワァーワァー
聖団員1「はいはい押さない押さない!まだまだ新聞はありますからね!」バサッ
客1「1枚!」
客2「私も!」
客3「俺もだ!」
町娘1「サイレンス大聖団の聖教新聞読んだ?」
町娘2「うん、喜劇役者のリオーナが入信したってね。ファンだから嬉しい!」
青年1「はは!どうだ!この団服!イカしてるだろ!これでオレも聖団員の仲間入りだ!」ファサッ
青年2「いいな!俺も早く入りたいなぁ。入信希望者が多すぎてなかなか受け付けてもらえないよ」
聖団員1「さぁ、そこのあなたも!どうぞお手に取ってください!真実が書かれていますよ!」バサッ
老人1「うぅむ……そんなに教団が腐敗しきっとったとはな」ペラッ
老婆1「嫌な世の中になったもんじゃ。くわばらくわばら……」
聖団員1「悲しきかな!我々の信心を裏切った教団や王政から発行される記事は嘘にまみれています!
しかし我々サイレンス大聖団の聖教新聞は権力に屈せず真実を伝えますよぉ!」バサッバサッ
ワァーワァー! ワァーワァー!
205:
◆WEmWDvOgzo
:2020/3/19(木) 23:33:54 ID:9xIGFRrFjE
お待たせしてすみませんでした!
また少しずつ書かせていただきます!
自分の執筆環境が以前と変わっていてペースが大幅に落ちるのですがお付き合いいただけましたら幸いですm(_ _)m
206:
名無しさん@読者の声
:2020/4/23(木) 17:57:29 ID:LxsVJVnPGM
完結するまで見続けます
コロナで大変な時期ですので、ご自身の健康第一で執筆なさってください!
207:
◆WEmWDvOgzo
:2020/5/5(火) 20:30:26 ID:LsHLnxDW2A
>>206
ありがとうございます!
自分の周囲でも影響が出てますが必死に頑張ってます
一緒にこの厳しい現状を乗り切っていきましょう!
208:
名無しさん@読者の声
:2020/8/9(日) 00:27:22 ID:MreiM5x5Co
更新来てた!やったーありがとうございます!
クライリーめ…
サイレンス大聖団がとてもきになるなぁ
このようなご時世なので、お身体にはじゅうぶんお気をつけください
焦らず無理せず、作者さんのペースで頑張ってくださいね
209:
名無しさん@読者の声
:2020/9/25(金) 20:17:55 ID:AEhVLUs8qo
更新されるまでの間にと思って最初から読み返してるけど、一番最初のスレの
>>812
のチキチキパンパン噴いたwwwシリアス展開だったのにwww
作者さんのこういうセンス大好きだ!
初登場時はただの駄々っ子だったヒメも、疑うことを知らなかったカロルもぐんぐん成長していってるし、物語の奥行きが深くて凄く考えさせられます
何度でも読み返しては新しい発見あるし、作者さんのこと尊敬してます
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