男「あー、ブックオフでバキ読んだら喧嘩強くなった気がするわ。誰かと殴り合いてーなー」
学校の帰り道、立ち寄ったブックオフでバキを全巻読破した高校一年生の少年は、その勢いで、自分が強いと勘違いしてしまう。
その日を境に、彼の世界は大きく色を変えるのであった……。
37: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 10:03:42 ID:H1aA0Q84OY
弱者「僕は、いや、俺は強くなった。あいつらに復讐できるだけの力を……2対1でも圧倒できるだけの力を、俺は手に入れたんだ!」
眼鏡「……」
弱者「お前もボコボコにしてやるよ。二度と俺に逆らえないように、自分が主人公だと勘違いしないように、徹底的にな」
眼鏡「……」
弱者「俺はもう『弱者』じゃない……もう『弱者』なんて呼ばせない……今日から俺は……」
「『きょうしゃ』になるんだ!!!!!」ズダンッ!
眼鏡「……確かに立派な『狂者』だよ、お前は」
……
…………
………………
38: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 10:16:28 ID:H1aA0Q84OY
今朝、眼鏡が意識不明の重体で発見された。
全身には打撲の痕があり、同じように発見された金髪やDQNのことから、警察は同一人物の傷害事件として調査を進めている。
みんなもなにか知っていたら、先生に伝えて欲しい。場所は赤色公園だ。みんなもしばらくは現場付近に近づかないように。
犯人はまだ捕まってないからな。
男「…………」
39: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 10:24:37 ID:H1aA0Q84OY
〜放課後〜
男「……眼鏡2、眼鏡3、眼鏡4」
眼鏡234「はっ!」
男「……お前ら、昨日なにがあったのか知ってんだろ?」
眼鏡234「……」
男「教えろよ。昨日、あの公園でなにがあった?」
眼鏡234「……」
男「眼鏡は一体誰にやられたんだ?」
眼鏡234「……」
男「……?どうした?なんで喋らん?」
眼鏡2「……お答えできません」
男「……はぁ!?なんでだ!」
眼鏡2「眼鏡からそう言われているのです。あなたにはなにも伝えるな、と」
男「…………なんだそりゃ」
眼鏡2「……」
男「教えろよ……」
眼鏡234「……」
男「……何なんだよ」
40: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:38:57 ID:Hymws4Jj3E
結局、眼鏡達はその日何も教えてくれなかった。
眼鏡の入院する病院にお見舞いに行ってみたが、眼鏡はまだ意識を取り戻してないみたいだ。
なあ、眼鏡よ。
……俺にはなにも伝えるなってのは、つまりはそーいうことなのか?
お前がやられた相手ってのは、俺よりも強いってことなのか?
俺じゃ勝てないって、危険だから闘うなって、そういうことなのかよ。
……
…………
………………
41: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:44:28 ID:Hymws4Jj3E
眼鏡『ストさん!ストさん!』
男『……ぁ、あ?眼鏡……』
眼鏡『よかった。気が付いた!』
男『……どういうことだ?……って、ここは……』
眼鏡『青色公園ですよ』
男『青色公園……っ!?そうだ、ジョジョ!!アイツは!?』
眼鏡『……ジョジョはさっき帰りました。これ以上いると明日遅刻しちまうぜって』
男『……そうか、俺は負けたのか……』
眼鏡『ストさん……』
42: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:47:41 ID:Hymws4Jj3E
男『……なぁ、眼鏡よ』
眼鏡『……なんです?』
男『……俺、もう公園に行くのやめるよ』
眼鏡『…………』
男『もう、疲れたんだ。今までは勝ってたから続けてたけど、あんなにボコボコにやられたんじゃ、もう無理さ』
眼鏡『…………』
男『……俺じゃ、ジョジョには勝てねぇよ』
眼鏡『……ストさん』
43: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:55:06 ID:Hymws4Jj3E
男『……この一年間、いろんな奴らと闘ってきた。その全ての闘いに、お前はいつでもついてきてくれたな。今までありがとう』
眼鏡『……何を』
男『俺は降りるよ。親も心配しているし、これからは勉強に勤しむことにする』
眼鏡『……そうですか』
男『……いてて。じゃ、俺はそろそろ帰るよ。じゃあな』ヨロッ
ザッ
ザッ
ザッ
44: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 22:12:40 ID:Hymws4Jj3E
ザッ
ザッ
眼鏡『……ストさん!!!』
男『…………』ピタッ
眼鏡『……いいじゃないか、負けても。負けることは恥じでもなんでもない。あなたは、あんな恐ろしく強い相手に、真っ向から立ち向かったんだ。誰よりも勇敢で、誰よりも男らしかった』
男『…………』
眼鏡『また強くなればいいじゃないか。急がなくてもいい。少しずつ、少しずつでいいんだ。すぐに勝つ必要なんてどこにもないんだから、ゆっくり強くなっていこう』
男『……俺は、強くなんかなれないよ』
眼鏡『……ストさん。それでもアンタは俺より強い。俺には、アンタを止められるほどの力なんて持ってないよ。それでも、ひとつだけ言っておく』
眼鏡『俺の中の赤色公園の主は、未来永劫あなただストさん。それを忘れないでくれ』
男『…………』
眼鏡『……俺はもう少し赤色公園に居座ることにするよ。あそこにはレアポケモンの巣があるし、ほとんど毎日顔を出すと思う』
男『……眼鏡……』
眼鏡『……もしも気が変わったら、いつでも来てくれ。その時まで、俺は、赤色公園でポケモンGOをしているよ』
男『…………』
男(……すまんな、眼鏡。俺はもう……)
45: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 22:18:14 ID:Hymws4Jj3E
……そうだよな、眼鏡。
俺は、赤色公園の主だったんだよな。
その赤色公園で、大事な仲間になんかがあったらよ。
黙っていられるわけがない。
お前はそこでしばらく寝てな。
俺は再び『王』になってくるよ。
46: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 22:23:22 ID:Hymws4Jj3E
それから三日後。
赤色公園は警察の現場検証が終わり、再び子どもたちの遊び声が響きわたるようになった。
昼は。
俺は今夜、赤色公園に行く。
47: 名無しさん@読者の声:2017/6/28(水) 13:15:50 ID:H1aA0Q84OY
〜深夜:赤色公園〜
狂者「……」
狂者「……俺は、強くなったんだ。この公園で、あいつらをボコボコにするくらい強く……」
狂者「……フフッ、フハハハハハハハハハハ!!!」
狂者「最高だ……最高の気分だ……!!!」
狂者「実感がわいてきたぞ……俺は変わったんだ。この公園の主とかいう眼鏡もぶっ潰した」
狂者「だが、まだだ。これからはほかの奴らにも、俺の力をわからせなければ」
狂者「まずはいじめを傍観していたクラスの奴ら!その次は担任!ほかにも、俺をバカにしてきた奴らは徹底的に攻撃してやる!」
狂者「……俺の復讐は、まだまだ始まったばかりだぜ……!!!」
男「……ずいぶんと物騒な独り言だな」
狂者「……!?」
48: 名無しさん@読者の声:2017/6/28(水) 18:30:57 ID:H1aA0Q84OY
狂者「……お前、いつからそこにいた?」
男「そうだな、ブックオフが22時に閉まったから、それからずっとかな」
狂者「……成る程な。で、聞いてたんだよな?」
男「全部聞いたぜ」
狂者「そうか。なら仕方がないな」スゥ…
男「お?」
狂者「記憶なくなるまでぶん殴る!」ダッ!
ブオンッ
狂者「!?」
男「シッ!!!」シュッ
ズガッ!!!
狂者「……グォッ!?」
男「大振りすぎるぜ、メーン」
49: 名無しさん@読者の声:2017/7/14(金) 10:25:03 ID:4FFp6FwQik
狂者「クッ……きさまぁ!!」
男「おいおい、お前から仕掛けてきたんだろォ?キレるなよ」
狂者「うるさい!」ブンッ
男「やれやれ、仕方がないな」ヒョイッ
狂者「オラァ!」ブンッ
男「お前にはいろいろと聞きたいことがあったんだが、このままじゃ話にもならないので、」ヒョイッ
狂者「クッ……ちょこまかと!」
男「少しだけ、相手をしてやるよ。来な!」
狂者「おおおおおおおおお!!!」
50: 名無しさん@読者の声:2017/7/27(木) 09:57:52 ID:4FFp6FwQik
こうして、戦いが始まった。
男は先ほどの狂者の一連の動きから、『御しやすし』という判断を下す。
狂者の動きやスピードは、明らかに素人のそれであった。
公園の主『スト』としての半年以上もの戦いの記憶。
その記憶の中の強敵たちと照らし合わせてみても、狂者はそれほど強くない。
自分の本来の実力が出せれば、負けることはまずないだろうと感じていた。
若干のブランクもあるが、不思議と身体は軽くさほど気にならない。
適度に対応し、疲れさせ、重傷を負わせぬ程度に抑えつけようと考えた。
それほどの実力差が、両者の間に存在する。
51: 名無しさん@読者の声:2017/7/27(木) 11:26:59 ID:4FFp6FwQik
一方、狂者の心はドス黒い炎に包まれていた。
そのドス黒い炎は狂者の怒りや憎しみ、恐れなど、憎悪や劣情の感情を糧に、その激しさを増していく。
出会って間もない男に対しても、まるで何年も敵対関係にあった相手に宿すような恨み、憎しみ、怒りの感情を爆発させていた。
その炎はやがて狂者の人間らしさや感情を焼き尽くし、やがて「衝動」だけを残すだろう。
衝動とは、つまりは破壊衝動や殺人衝動。
今もまさに狂者は、理性の鎖を解き放とうとしていた。
この男は自分の『敵』だ。だから、罰を与えなければならない。
二度と自分の前に現れないように徹底的に痛めつけて、場合によっては……
殺 し て し ま っ て も 構 わ な い
何年もの間、理不尽ないじめを受けていた。
彼は被害者だった。
そして、3人もの人間を病院送りにし、目の前の男に対し殺人衝動を抱いている今でも、彼は自分のことを被害者だと思っている。
被害者であることを免罪符に、彼は衝動に身を任せた。
52: 名無しさん@読者の声:2017/7/28(金) 13:38:50 ID:4FFp6FwQik
〜5分後〜
男(……コイツっ!!!)
何度目かの攻防。
狂者の攻撃を避け、返す刀でカウンターをたたき込む。
それでも怯まず体勢を整え、すぐさま次の攻撃に転じる狂者を前に、男は大きな焦燥感を抱いていた。
狂者の動きは徐々に鋭さを増し、一歩間違えば大怪我に繋がるような攻撃を平気で繰り出してくる。
すべての攻撃を捌き、戦いを優位に進めていた。
そのはずだった
それなのに。
精神的に追い詰められていたのは、明らかに男の方だった。
53: 名無しさん@読者の声:2017/8/16(水) 18:45:26 ID:s28lb417tc
狂者「バルァアア!!!」ブオンッ
男「くっ……!!」ヒョイッ
男(コイツ……また目玉を狙ってきやがった!!!ためらいもなく!!!)
狂者「ゴルァアアアアア!!!」ブオンッ
男「うおっ……ちょっと待てお前!」ヒョイッ
狂者「アァッ!?」ブオンッ
男「くっ……」スカッ
男「ハァ、ハァ……お前、何を考えてるんだ?」
狂者「は?」
男「もう分かっただろ?お前じゃ俺には勝てん。このまま続けても……」
狂者「…………」
男「無駄」
ブオンッ
男「!」ビシッ
男(あぶねぇ、かすった!!!)
狂者「てめぇぇぇ……」
狂者「……ビビってやがるな?」
54: 名無しさん@読者の声:2017/8/16(水) 21:31:14 ID:s28lb417tc
狂者「お前は、ビビってるんだ」
狂者「俺に、恐怖を覚えている」
狂者「だからそんな事を言うんだろ?」
狂者「俺の方が強いから?もうやめてくれって?」
狂者「何を言ってやがるんだお前は?」
狂者「お前は俺にビビってるんだ」
狂者「ビビッて、命乞いをして」
狂者「そんな奴が、果たして俺より強いのか?」
狂者「いいや、弱いね。絶対に弱い」
狂者「弱さは……罪だ!!!罪には罰が必要だよな!?」
狂者「俺がお前に罰を与えてやるよぉ……お前は死刑だ!!!」
55: 名無しさん@読者の声:2017/8/16(水) 21:35:18 ID:s28lb417tc
男「そういうことを言ってるんじゃない!!!」
男「お前はもうボロボロなんだよ!!!もう痛くないところがないくらい、ズタボロだろうが!!!」
男「これ以上殴ったら、お前……」
男「……お前は俺に、人殺しをさせるつもりか!!!」
狂者「殺してみろよぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ズアッ
男「……!!!」
56: 名無しさん@読者の声:2017/10/8(日) 21:27:18 ID:NTv/urKps6
〜同時刻:青色公園〜
眼鏡2「……狂気に取りつかれた人間を止めるためには、圧倒的な実力で一瞬のうちに相手を制圧する必要がある」
眼鏡2「……そして、それができる実力者は、俺が知る限りアンタしかいない」
ジョジョ「…………」
眼鏡2「頼むジョジョ!俺と一緒に赤色公園に来てくれ!このままではあの人が!ストさんが殺されてしまう!」
ジョジョ「だが断る」
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