男「あー、ブックオフでバキ読んだら喧嘩強くなった気がするわ。誰かと殴り合いてーなー」
学校の帰り道、立ち寄ったブックオフでバキを全巻読破した高校一年生の少年は、その勢いで、自分が強いと勘違いしてしまう。
その日を境に、彼の世界は大きく色を変えるのであった……。
32: 名無しさん@読者の声:2017/6/5(月) 18:10:24 ID:H1aA0Q84OY
〜深夜:赤色公園〜
DQN「なんだよ弱者ぁ、こんな時間に呼び出して」
金髪「学校だけじゃなく、プライベートでも虐められたいの?」
弱者「……ぇょ」
DQN「あぁ!?何だって!?聞こえねーよ!!!」ズイッ
弱者「頭がたけーよ」
DQN「……あ?」
ヒュオッ
ズムッ!!!
DQN「カハッ……!?」
弱者「今までの僕だと思うなよ。俺は変わったんだ」
弱者「今までの分、まとめて返すぜ!」
ズゴッ!!!!!
33: 名無しさん@読者の声:2017/6/5(月) 18:12:57 ID:H1aA0Q84OY
DQN「ぐおっ!?」
金髪「てめぇ!」
弱者「ふん!」ドゴッ
金髪「がはっ!?」ドサッ
弱者「よくも今まで虐めてくれたな?今までのお返しをしてやる!」グイッ
金髪「あ……あがっ!」ミシ・・ミシミシッ
DQN「や……やめろ……腕が折れちまう……」
弱者「お前らは今まで僕がやめてくれと言ったときにやめてくれたことが一回でもあったか?いいや、ないね」ググググッ
金髪「あぁ……ぁぁあああああ!!!」ジタバタ
弱者「ふん!!!」ボキッ!!!
金髪「〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!!」
DQN「や……やりやがった……」
弱者「これは、復讐なんだ……お前らが、お前らが悪いんだ。僕は悪くない……悪くないんだ!」グイッ
DQN「クッソ……」
弱者「お前の腕も折る!!!」グググググッ
眼鏡「やめろぉ!!!」
34: 名無しさん@読者の声:2017/6/9(金) 09:55:41 ID:H1aA0Q84OY
弱者「」ピタッ
眼鏡「そこまでだ!」
弱者「…………誰?」
眼鏡「僕は眼鏡。今は赤色公園の主・ストの代理でここの公園を統治している」
DQN「うぅ……」
金髪「」ピクピク
弱者「…………」
眼鏡「それ以上の暴行はやめるんだ。どう見てもやり過ぎだ」
35: 名無しさん@読者の声:2017/6/9(金) 14:17:41 ID:H1aA0Q84OY
弱者「…………」チラッ
DQN「はぁっ……はぁっ……」
弱者「……ッ!!!」ゲシィ!!!
DQN「あがっ!?」ドサッ
眼鏡「!!」
弱者「……ぁぁああああああああああ!!!!!」
眼鏡「!?」ビクッ
弱者「なんでだ!!!何で僕が悪いんだよ!?最初にやってきたのはこいつらだぞ!?こいつらは散々僕を虐めてきたんだ!僕の苦痛は、こんなもんじゃなかった!!!!!」
眼鏡「お……おぅ……」
弱者「このクズどもはこうなって当然なんだ!!!なのになんで止めに入る!?僕が虐められていた時は、誰も止めてくれなかったくせに!!!!!」ドゲシィッ!!!
金髪「ぉぁ……」ピクピク
眼鏡「おい、やめろ!」
弱者「ああああああああああああ!!!!!」ドガッ
ゲシッ!!!!! ゲシッ!!!!!ゲシィッ!!!!!
36: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 09:52:17 ID:H1aA0Q84OY
弱者「はぁっ……はぁっ……」
金髪「……」シーン
DQN「……」シーン
眼鏡(ピクリとも動いてない……まずいな)
眼鏡「……眼鏡2、眼鏡3、眼鏡4」
眼鏡234「はっ!ここにおります」
眼鏡「お前ら、手分けしてあの二人をこの場から運んで救急車呼べ」
眼鏡234「はっ!」
眼鏡「……俺はあいつを足止めしておく」
眼鏡2「……お気をつけて」
弱者「おい、お前」
眼鏡「……なに?」
弱者「お前、自分を主人公だと思ってるだろ?」
眼鏡「は?」
弱者「自分のことを正義だと思ってるんだろ?だからお前は止めに入ってきたんだよな」
眼鏡「なんだいきなり」
弱者「……ムカつくぜぇ」ユラリ
眼鏡「……」スゥッ
37: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 10:03:42 ID:H1aA0Q84OY
弱者「僕は、いや、俺は強くなった。あいつらに復讐できるだけの力を……2対1でも圧倒できるだけの力を、俺は手に入れたんだ!」
眼鏡「……」
弱者「お前もボコボコにしてやるよ。二度と俺に逆らえないように、自分が主人公だと勘違いしないように、徹底的にな」
眼鏡「……」
弱者「俺はもう『弱者』じゃない……もう『弱者』なんて呼ばせない……今日から俺は……」
「『きょうしゃ』になるんだ!!!!!」ズダンッ!
眼鏡「……確かに立派な『狂者』だよ、お前は」
……
…………
………………
38: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 10:16:28 ID:H1aA0Q84OY
今朝、眼鏡が意識不明の重体で発見された。
全身には打撲の痕があり、同じように発見された金髪やDQNのことから、警察は同一人物の傷害事件として調査を進めている。
みんなもなにか知っていたら、先生に伝えて欲しい。場所は赤色公園だ。みんなもしばらくは現場付近に近づかないように。
犯人はまだ捕まってないからな。
男「…………」
39: 名無しさん@読者の声:2017/6/14(水) 10:24:37 ID:H1aA0Q84OY
〜放課後〜
男「……眼鏡2、眼鏡3、眼鏡4」
眼鏡234「はっ!」
男「……お前ら、昨日なにがあったのか知ってんだろ?」
眼鏡234「……」
男「教えろよ。昨日、あの公園でなにがあった?」
眼鏡234「……」
男「眼鏡は一体誰にやられたんだ?」
眼鏡234「……」
男「……?どうした?なんで喋らん?」
眼鏡2「……お答えできません」
男「……はぁ!?なんでだ!」
眼鏡2「眼鏡からそう言われているのです。あなたにはなにも伝えるな、と」
男「…………なんだそりゃ」
眼鏡2「……」
男「教えろよ……」
眼鏡234「……」
男「……何なんだよ」
40: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:38:57 ID:Hymws4Jj3E
結局、眼鏡達はその日何も教えてくれなかった。
眼鏡の入院する病院にお見舞いに行ってみたが、眼鏡はまだ意識を取り戻してないみたいだ。
なあ、眼鏡よ。
……俺にはなにも伝えるなってのは、つまりはそーいうことなのか?
お前がやられた相手ってのは、俺よりも強いってことなのか?
俺じゃ勝てないって、危険だから闘うなって、そういうことなのかよ。
……
…………
………………
41: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:44:28 ID:Hymws4Jj3E
眼鏡『ストさん!ストさん!』
男『……ぁ、あ?眼鏡……』
眼鏡『よかった。気が付いた!』
男『……どういうことだ?……って、ここは……』
眼鏡『青色公園ですよ』
男『青色公園……っ!?そうだ、ジョジョ!!アイツは!?』
眼鏡『……ジョジョはさっき帰りました。これ以上いると明日遅刻しちまうぜって』
男『……そうか、俺は負けたのか……』
眼鏡『ストさん……』
42: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:47:41 ID:Hymws4Jj3E
男『……なぁ、眼鏡よ』
眼鏡『……なんです?』
男『……俺、もう公園に行くのやめるよ』
眼鏡『…………』
男『もう、疲れたんだ。今までは勝ってたから続けてたけど、あんなにボコボコにやられたんじゃ、もう無理さ』
眼鏡『…………』
男『……俺じゃ、ジョジョには勝てねぇよ』
眼鏡『……ストさん』
43: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 21:55:06 ID:Hymws4Jj3E
男『……この一年間、いろんな奴らと闘ってきた。その全ての闘いに、お前はいつでもついてきてくれたな。今までありがとう』
眼鏡『……何を』
男『俺は降りるよ。親も心配しているし、これからは勉強に勤しむことにする』
眼鏡『……そうですか』
男『……いてて。じゃ、俺はそろそろ帰るよ。じゃあな』ヨロッ
ザッ
ザッ
ザッ
44: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 22:12:40 ID:Hymws4Jj3E
ザッ
ザッ
眼鏡『……ストさん!!!』
男『…………』ピタッ
眼鏡『……いいじゃないか、負けても。負けることは恥じでもなんでもない。あなたは、あんな恐ろしく強い相手に、真っ向から立ち向かったんだ。誰よりも勇敢で、誰よりも男らしかった』
男『…………』
眼鏡『また強くなればいいじゃないか。急がなくてもいい。少しずつ、少しずつでいいんだ。すぐに勝つ必要なんてどこにもないんだから、ゆっくり強くなっていこう』
男『……俺は、強くなんかなれないよ』
眼鏡『……ストさん。それでもアンタは俺より強い。俺には、アンタを止められるほどの力なんて持ってないよ。それでも、ひとつだけ言っておく』
眼鏡『俺の中の赤色公園の主は、未来永劫あなただストさん。それを忘れないでくれ』
男『…………』
眼鏡『……俺はもう少し赤色公園に居座ることにするよ。あそこにはレアポケモンの巣があるし、ほとんど毎日顔を出すと思う』
男『……眼鏡……』
眼鏡『……もしも気が変わったら、いつでも来てくれ。その時まで、俺は、赤色公園でポケモンGOをしているよ』
男『…………』
男(……すまんな、眼鏡。俺はもう……)
45: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 22:18:14 ID:Hymws4Jj3E
……そうだよな、眼鏡。
俺は、赤色公園の主だったんだよな。
その赤色公園で、大事な仲間になんかがあったらよ。
黙っていられるわけがない。
お前はそこでしばらく寝てな。
俺は再び『王』になってくるよ。
46: 名無しさん@読者の声:2017/6/24(土) 22:23:22 ID:Hymws4Jj3E
それから三日後。
赤色公園は警察の現場検証が終わり、再び子どもたちの遊び声が響きわたるようになった。
昼は。
俺は今夜、赤色公園に行く。
47: 名無しさん@読者の声:2017/6/28(水) 13:15:50 ID:H1aA0Q84OY
〜深夜:赤色公園〜
狂者「……」
狂者「……俺は、強くなったんだ。この公園で、あいつらをボコボコにするくらい強く……」
狂者「……フフッ、フハハハハハハハハハハ!!!」
狂者「最高だ……最高の気分だ……!!!」
狂者「実感がわいてきたぞ……俺は変わったんだ。この公園の主とかいう眼鏡もぶっ潰した」
狂者「だが、まだだ。これからはほかの奴らにも、俺の力をわからせなければ」
狂者「まずはいじめを傍観していたクラスの奴ら!その次は担任!ほかにも、俺をバカにしてきた奴らは徹底的に攻撃してやる!」
狂者「……俺の復讐は、まだまだ始まったばかりだぜ……!!!」
男「……ずいぶんと物騒な独り言だな」
狂者「……!?」
48: 名無しさん@読者の声:2017/6/28(水) 18:30:57 ID:H1aA0Q84OY
狂者「……お前、いつからそこにいた?」
男「そうだな、ブックオフが22時に閉まったから、それからずっとかな」
狂者「……成る程な。で、聞いてたんだよな?」
男「全部聞いたぜ」
狂者「そうか。なら仕方がないな」スゥ…
男「お?」
狂者「記憶なくなるまでぶん殴る!」ダッ!
ブオンッ
狂者「!?」
男「シッ!!!」シュッ
ズガッ!!!
狂者「……グォッ!?」
男「大振りすぎるぜ、メーン」
49: 名無しさん@読者の声:2017/7/14(金) 10:25:03 ID:4FFp6FwQik
狂者「クッ……きさまぁ!!」
男「おいおい、お前から仕掛けてきたんだろォ?キレるなよ」
狂者「うるさい!」ブンッ
男「やれやれ、仕方がないな」ヒョイッ
狂者「オラァ!」ブンッ
男「お前にはいろいろと聞きたいことがあったんだが、このままじゃ話にもならないので、」ヒョイッ
狂者「クッ……ちょこまかと!」
男「少しだけ、相手をしてやるよ。来な!」
狂者「おおおおおおおおお!!!」
50: 名無しさん@読者の声:2017/7/27(木) 09:57:52 ID:4FFp6FwQik
こうして、戦いが始まった。
男は先ほどの狂者の一連の動きから、『御しやすし』という判断を下す。
狂者の動きやスピードは、明らかに素人のそれであった。
公園の主『スト』としての半年以上もの戦いの記憶。
その記憶の中の強敵たちと照らし合わせてみても、狂者はそれほど強くない。
自分の本来の実力が出せれば、負けることはまずないだろうと感じていた。
若干のブランクもあるが、不思議と身体は軽くさほど気にならない。
適度に対応し、疲れさせ、重傷を負わせぬ程度に抑えつけようと考えた。
それほどの実力差が、両者の間に存在する。
51: 名無しさん@読者の声:2017/7/27(木) 11:26:59 ID:4FFp6FwQik
一方、狂者の心はドス黒い炎に包まれていた。
そのドス黒い炎は狂者の怒りや憎しみ、恐れなど、憎悪や劣情の感情を糧に、その激しさを増していく。
出会って間もない男に対しても、まるで何年も敵対関係にあった相手に宿すような恨み、憎しみ、怒りの感情を爆発させていた。
その炎はやがて狂者の人間らしさや感情を焼き尽くし、やがて「衝動」だけを残すだろう。
衝動とは、つまりは破壊衝動や殺人衝動。
今もまさに狂者は、理性の鎖を解き放とうとしていた。
この男は自分の『敵』だ。だから、罰を与えなければならない。
二度と自分の前に現れないように徹底的に痛めつけて、場合によっては……
殺 し て し ま っ て も 構 わ な い
何年もの間、理不尽ないじめを受けていた。
彼は被害者だった。
そして、3人もの人間を病院送りにし、目の前の男に対し殺人衝動を抱いている今でも、彼は自分のことを被害者だと思っている。
被害者であることを免罪符に、彼は衝動に身を任せた。
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