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スト
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1: 名無しさん@読者の声:2016/7/31(日) 00:22:01 ID:2aaxSCyTRU
男「あー、ブックオフでバキ読んだら喧嘩強くなった気がするわ。誰かと殴り合いてーなー」

学校の帰り道、立ち寄ったブックオフでバキを全巻読破した高校一年生の少年は、その勢いで、自分が強いと勘違いしてしまう。

その日を境に、彼の世界は大きく色を変えるのであった……。


107: 名無しさん@読者の声:2018/12/2(日) 00:05:58 ID:3nQ1oEV.9o
スト「……は?」

『なんてね。冗談だよ、冗談』

スト「…………」

スト(冗談に聞こえなかったがな……)

『そうだなぁ。スト君が僕に協力してくれるというのなら、教えてあげてもいいんだけど』

スト「それこそ冗談だろ」

『こっちは本気だよ。僕は君のことを買っている』

スト「そりゃどうも」

『残念だ。君が協力してくれたら、とても心強いんだけど』

108: 名無しさん@読者の声:2019/2/24(日) 02:24:46 ID:zzXPOUBqCU
『君に渡したその種は特別でね。今の君なら、その能力を十全に発揮することができるだろう』

スト「能力ぅ?」

『得られるものは、純粋な力だよ』

『例えば、そこの狂者くん。彼も随分変わったよね。昔のいじめられっ子だった彼とはもう、似ても似つかない』

『彼は種を飲むことで、大きな力を手に入れることができた』

『殴られ蹴られ、脅されて、それが当然かのように、誰も助けてくれなかった。そんな状況に打ち勝つ力を、彼は手に入れたのさ』

『彼は、いじめっ子たちを病院送りにできるほど強くなった。そして今、赤色公園の王、ストの隣で一緒に学校生活を送っている……』

スト「…………」

狂者「」ボーッ

『種は、その人が望んだ力を与えてくれる。彼が望んだ精神力は、長年自分が置かれていた状況を一変させた』

『そして、君に渡したその種は、狂者くんに渡したものとは格別の力を持っている』
109: 名無しさん@読者の声:2019/2/24(日) 11:40:07 ID:zzXPOUBqCU
スト「こんなちっこい種にそんな力がねぇ……」

『飲んでみなよ。その瞬間に君の力は、この世に比肩するものがなくなる』

『ジョジョやその他の公園の王たち、オリンピックの選手やボクシングの世界チャンピオンだって、君に勝つことができなくなる』

『君がまだジョジョに勝ちたいんだとしたら、更なる高みを目指したいんだとしたら……』

『その種を飲「いらねぇ」
110: 名無しさん@読者の声:2019/3/17(日) 20:45:37 ID:1VkapZ3/a6
スト「俺は俺のまま、ジョジョより弱い俺のまま、ジョジョに戦いを挑む」

スト「それが俺のスタイルだ」

『…………』

スト「俺とお前の考えは、一生相容れないんだろうよ。話してよくわかったぜ」

スト「世界を変えたいお前のことを、変わりたくない俺が止めてやる!!!」バッ

ブオッ!

『……素晴らしい』ニヤッ

バキィッ!
111: 名無しさん@読者の声:2019/3/30(土) 22:00:47 ID:KWsBk/2UWk
『うぐっ……痛いな……』

スト「オラッ!」ブンッ

パシッ

スト「……!」

『やっぱり君は最高だ。是非とも僕の仲間に欲しい!』

スト「まだ抜かしやがるか!」ブオッ

『おっと!』ヒョイッ

スト「……ッ!」

『フフ……こうなったら力ずくで仲間になってもらうしかないかな』

スト(…………野郎!!!)
112: 名無しさん@読者の声:2019/7/15(月) 11:15:56 ID:LFW6uP2gKM
パチンッ

ズラッ

スト「!!」

『この7人は、君たち公園の王の強さをベースに才能を与えた奴らでね。そうだな、ひとりひとりがジョジョを越えてると思ってくれると早いかな』

スト(なんだと……!?)

『さて、とりあえずは気絶させて、種を飲んで貰おうか。やってくれ、みんな』

ザッザッザッ

スト「…………来な!」

──────────
────────
──────

…………
113: 名無しさん@読者の声:2019/7/15(月) 11:26:39 ID:LFW6uP2gKM
〜翌日〜

眼鏡「…………」

後輩「眼鏡先輩うぃっすー。ストさんいますかー?」

眼鏡「……後輩か、どうしたその顔の傷は?」

後輩「いや、昨日ジョジョと戦うつもりが、何故かフォルテとかいう奴と戦ったんすけどね。なかなか強くて……」

眼鏡「フォルテか。よくそれだけですんだな」

後輩「つーか今日、人が少なくないすか?ストさんもいないし、狂者先輩も来てないんすか?」

眼鏡「二人とも今日は学校を休んだよ」

後輩「へ!珍しい!」

眼鏡「俺も帰る。じゃあな」

後輩「え、なんかあったんすか?」

眼鏡「……いや?なんもねーよ。お前も早く帰りな」

後輩「あ、おつかれっしたー」

その日から、ストさんと狂者先輩と眼鏡先輩が、俺の前から姿を消した。
114: 名無しさん@読者の声:2019/8/20(火) 00:22:06 ID:WQNVSMvB0k
『スト?ああ、あいつね、今日も来てないよ』

『眼鏡も来てないよ。あいつが休むなんて珍しいよな』

『チャラ男なんて一週間も来てないよ』

『狂者のやつも、三日前から来なくなっちまったし』



『……最近俺らの周りで休んでる奴ら多くね?』

『ああ、最近休んでる奴ら、夜中に集まってんの見たな。何してんのか聞いたらさ』



夜中の公園に現れる不良たちを成敗してるんだって



『おっかねーな。夜中に公園に行くのはやめとくか』



後輩「…………ストさん」
115: 名無しさん@読者の声:2020/10/22(木) 22:14:14 ID:liBfWwfrqM
ストさん……

つCCCCC
116: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 22:50:06 ID:ZC3669QYcU
支援ありがとう!

1年の沈黙を破り復活!!!
117: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 22:58:46 ID:ZC3669QYcU
〜深夜:赤色公園〜

後輩「今日もストさん達が来ない……」

後輩「昼間の噂話……深夜に不良を狙ってる奴らがいるらしいが、そいつらも来ない……」

後輩「襲われたら返り討ちにして、知ってることを聞き出そうと思ってたんだが……」

後輩「どうやら空振りみたいっすね……」
118: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 23:04:33 ID:ZC3669QYcU
後輩「このまま待ってても仕方がない。帰るか……」

後輩「……いや、待てよ?もしかしたら、違う公園にならいるのかも……」

後輩「そうだ、青色公園に行こう」

後輩「ジョジョならストさん達のこと、何か知ってるかもしれないし」

後輩「不良狩りの奴らがいたら、それはそれで何か手掛かりが掴めるかもしれない」

後輩「我ながらナイスアイディア!行くっすよ〜!」ダッ
119: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 23:23:37 ID:ZC3669QYcU
〜青色公園〜

後輩「……って、誰もいないんかーい!!!」

後輩「噂が間違ってんのか?それともジョジョも不良狩りにやられたとか?」

後輩「こうなったらもう虱潰しだ!黄色公園行くぞ!」ダッ
120: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 23:48:13 ID:ZC3669QYcU
〜黄色公園〜

金属バット「……で?な〜んでお前と組まなきゃならねーのかね?」

鉄パイプ「保険だとよ。ストって奴の件もあるし」

金属バット「あ〜、アイツね……」

鉄パイプ「7人がかりでも少し手こずったからな。それにここの公園の主は、3日間で雑魚が10人やられている。確実に潰すために、俺とお前が呼ばれたってわけ」

金属バット「ま、いいよ……とにかく俺はこの金属バットでかっ飛ばせればいい。頭でも、腹でもね。……さて、」



金属バット「お前が黄色公園の主だよな?」

フォルテ「…………」
121: 東京名無しンピック2020:2020/12/28(月) 00:40:45 ID:ZC3669QYcU
鉄パイプ「黒のジャージ、オレンジ色のニット帽、灰色のネックウォーマー……コイツがフォルテで間違いなさそうだ」

金属バット「そうか。ちゃっちゃと終わらせちまおう」

鉄パイプ「待て待て。その前にやることがあるだろ」ゴソゴソ

金属バット「んー?」

鉄パイプ「おい、フォルテ。これをやる」ヒョイッ

フォルテ「……」パシッ

鉄パイプ「その種飲んで、俺達の仲間にならないか?」
122: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 00:45:05 ID:ZC3669QYcU
フォルテ「……」ポトッ


フォルテは種を足元に落とすと、

パキッ

そのまま右足で踏み潰した。


鉄パイプ「……交渉決裂ってわけね」

フォルテ「……」

金属バット「おし、やるか」ブンッ ブンッ

鉄パイプ「とりあえず、半殺しで」

フォルテ「……」
123: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 01:08:10 ID:ZC3669QYcU
金属バット「フッ!!!」ブオッ

金属バットの少年が、正面から襲い掛かる。
バットを振り上げ、躊躇無く叩き下ろす。

フォルテ「……」タンッ

スカッ

ガキーン!

しかしバットは空を切り、そのまま地面と激突した。

金属バット「おっ!?」ビリビリ

金属バットの少年が、地面を打った衝撃に気を取られた一瞬の隙に、フォルテは右足で金属バットを蹴り上げた。

バシッ

金属バット「なにっ!?」

思わず手から離れた金属バットはカランカラーンと音を立てながら、あらぬ方向へと飛ばされていく。

そのバットの行く末を見届ける間もなく、少年の眼前にはフォルテの拳が迫っているのだった。
124: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 02:44:48 ID:ZC3669QYcU
バキッ!



鉄パイプ「……!」

鉄パイプ(予想以上に強いな…………だが!!)



フォルテ「…………ん」ググググ…

金属バット「…………やるじゃねーか」ググググ…

フォルテ「…………タフだな」

金属バット「フンッ!」ババッ


金属バットの少年が両の腕でフォルテを掴みに掛かる。


フォルテ「…………」バシバシバシバシ


それらをすべていなしながら、カウンターを狙うフォルテだったが……。


鉄パイプ「オラッ!」ブオンッ

フォルテ「…………チッ」ヒュッ


鉄パイプが参戦してきたところで、少しだけ距離をとった。
125: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 17:59:20 ID:ZC3669QYcU
その隙に、金属バットの少年はバットを拾いに身を翻す。
追撃しようとしたフォルテの前に、鉄パイプの少年が立ちはだかった。

鉄パイプ「おっと、少しだけ待っててもらうぜ?」

フォルテは構わず間合いを詰める。
鉄パイプの少年は鉄パイプを野球選手のように構え、一気に振り抜いた。

ブオンッ!

あまりにも大振りな、破壊力に特化した一振り。それ故に、容易くフォルテに避けられてしまう。

しかし、足止めとしての機能は十分に果たされた。

そのままフォルテは軸足に蹴りを喰らわし、鉄パイプの少年を転ばした。

と、同時に、金属バットの少年が地面に落ちていたバットを掴んだ。

フォルテ「……チッ」

それを視界の端で捉えたフォルテは、舌打ちをしながら取り敢えず、鉄パイプの少年の顔面を蹴り上げた。
126: 東京名無しンピック2020:2020/12/30(水) 16:34:54 ID:ZC3669QYcU
鉄パイプ「いっ……てぇ!」

フォルテ「…………」

金属バット「待たせたなぁ〜」

鉄パイプ「おい、挟み撃ちするぞ!」

ザザッ

フォルテ「…………」

前門の鉄パイプ 後門の金属バット!
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sage:


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