ーむか〜しむかし、とある場所で
32: 支援ありがとうございます ◆WjgYlacz.c:2016/1/1(金) 00:16:13 ID:6EINa3wIrQ
男「神様、>>31から搗き立てのお餅が送られてきましたよ」
神娘「>>31とは誰だ。それに、人間からの施しなどいらん」ジュルリ
男「神様、言動が一致しておりません」
神娘「き、気のせいだろう。いらんものはいらんのだ」ソワソワ
男「そうですか。では持って帰って村の皆で食べますね」
神娘「!」ピクッ
男「なんと良い匂い…これは良いもち米を使っておりますね」
神娘「ぐっ…」
男「しかも味も4種類用意するとは気が利いておりますね。私はきな粉派ですが…」
神娘「うっ…うぅ〜…」ジワア
男「…神様、やせ我慢は体に毒です」
神娘「あぅ…」
男「正月に餅を食べるくらい、何もおかしくありませんよ」
神娘「…」
神娘「……あ、味見くらいはしてやろう」
男「はい」
この後、1人と1柱で美味しくいただきました。
33: ◆WjgYlacz.c:2016/1/1(金) 00:18:51 ID:6EINa3wIrQ
男「あっ、SS板の皆様、明けましておめでとうございます」
神娘「おい」
男「今年ものんびり更新していきますので、温かい目で見守りください」ペコッ
神娘「お前、誰に何を言っておるのだ?」
男「神様も一緒に頭を下げていただけませんか」
神娘「嫌に決まっているだろう。というより誰にだ?」
男「こんな神様ですが、皆様よろしくお願いします」
神娘「こんなとはなんだ。そして誰と喋っているのだと聞いておる」
34: お久しぶりです ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:13:05 ID:Q4px5cWK5o
以下、>>30続き
35: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:14:40 ID:Q4px5cWK5o
神娘「そうだ。お前、前に聞いてきた事があったな」
男「いつの事でしょう?」
神娘「ほれ、>>6でだ」
男「ああ、そんな事もありましたっけ」
神娘「…忘れているという事はどうでもいいのだな」
男「いえいえ。気になります。興味があります。夜も眠れません」
神娘「どれだけ必死なのだ」
36: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:15:56 ID:Q4px5cWK5o
神娘「とにかく、あの時お前は私が何の神であるかと聞いてきたな」
男「そうでしたね」
神娘「あれに答えてやろう」
男「ありがたやありがたや」
神娘「…とは言っても、そこまで詳しくは答えてやれないんだがな」
男「えっ?」
神娘「神には神の、人間には人間の領域というものがある。迂闊にお前たちにこちらの事情を話す事はできん」
男「はあ」
神娘「それに…私は何の神でもない」
男「どういうことですか?」
神娘「私にはまだ神としての役割がないということだ」
男「なんと」
37: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:16:32 ID:Q4px5cWK5o
神娘「お前たちの言葉で言えば…八百万の神とでも言うのかな」
神娘「私は神としては修業中の下級神だ」
男「神様にも身分があるのですか」
神娘「うむ。そこは人間の感覚と一緒だろう」
男「では、神様はまだ神様ではない?」
神娘「いや、神に属する存在だ。神技も使えるし」
男「しかし今は神技を使えない身ですよね?」
神娘「それは力が尽きているからであって…」
男「ですがそれでは…」
神娘「分かった。怒らないから今考えている事を言ってみよ」
男「神様が神様でなければ、もうあれこれ供え物を用意せずとも済むかと」
神娘「そんな所だろうと思った」
男「さすが神様」
神娘「ついでに更に気兼ねなく無礼を働けるとでも思っているのだろう」
男「そそそんなわけないではないですか」
38: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:17:18 ID:Q4px5cWK5o
神娘「こほん、とにかく下位であろうとも私は神たる存在。お前たち人間より上に立つ者だぞ」
男「ははーっ」
神娘「本来ならお前の無礼の数々、万死に値する」
神娘「しかし私は心が広い故、見逃してやっているのだ」
男「……」
神娘「今はお前に馬鹿にされてもろくに仕返しもできぬ体たらくだが、今に見ておれ」
神娘「きっといつか本神となり、お前に天罰を…っておい」
男「……」コックリコックリ
神娘「…」
男「…あっ、すいません。なんの話でしたっけ?」ハッ
神娘「都合の悪い話の流し方が雑だぞ」
39: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:17:54 ID:Q4px5cWK5o
男「ところで神様、その修行というのは何をされているので?」
神娘「……」
男「神様?」
神娘「言ったはずだぞ。神には神の領域があると」
男「…」
神娘「それは話せない」
男「…そうですか」
神娘「お前には関係のない事だしな」
男「何かお力になれる事があればと思ったのですが」
神娘「……」
神娘「神の事情だ。お前のような人間に出来る事などない」
男「差し出がましい事を申しました」
神娘「…ふん」プイッ
40: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:18:29 ID:Q4px5cWK5o
神娘「ふう、今日はもう帰れ」
男「お疲れの様で」
神娘「主にお前のせいでな」
男「ご冗談を」
神娘「…本当にお前の頭に雷でも落としてやりたいもんだ」
男「くわばらくわばら」
神娘「鬱陶しい。ほれ、日が傾いてきたぞ」
男「あっ、はい。では失礼します、神様」
タッタッタッ
神娘「……」
41: ◆WjgYlacz.c:2016/2/9(火) 04:20:44 ID:Q4px5cWK5o
神娘「…いかんな。どうにも喋り過ぎてしまう」
神娘「私も懲りないものだ」
神娘「口は災いの元とはよく言ったものだな」
神娘「あの男も所詮は人間。欲深い存在に変わりない」
神娘「…人間になど、もう気を許さんぞ」フンス
神娘「……」
神娘「…そういえば言い忘れたな」
神娘「もう来るな、と」
42: 名無しさん@読者の声:2016/2/14(日) 22:15:43 ID:w.7DrG1zg2
神娘様の過去にいったい何があったのか気になる…
支援!
43: ◆WjgYlacz.c:2016/2/14(日) 23:22:11 ID:ebUsa8u8JU
>>42支援感謝です!
男「神様、お邪魔します」ベチャベチャ
神娘「なんだ、またお前か…ってなんだその格好は!?」ビクッ
男「ああ、すいません。途中でぬかるみに嵌ってしまって」ベチャア
神娘「昨日かなり降っていたからな」
男「うっかりしました」
神娘「そんな姿でここへ来るな」
男「しかし、せっかくまた野菜をお持ちしたので」
神娘「どうせその野菜も泥だらけになのだろう!?」
男「大丈夫です、これだけは死守しましたから」ドサッ
神娘「ん、確かに無事そうだが…しかし器用な奴だな」
男「あの時の華麗な身のこなし、神様にも見せたかったです」
神娘「別に見たくない」
男「またまた、遠慮なさらず。今再現をば…」スッ
神娘「やめい、泥が跳ねる」
44: ◆WjgYlacz.c:2016/2/14(日) 23:22:38 ID:ebUsa8u8JU
男「まあとにかくお納めください」
神娘「うむ…ってまた大根ばかりではないか」
男「まともに採れた野菜がそればかりでして」
神娘「そういえば前にこれを持ってきた時、村で初めて採れた野菜だと言っていたな」
男「そうでしたか?まあ、確かにその通りなのですが…」
神娘「出来たばかりなのか?お前の村は」
男「去年の秋から開拓を始めましたばかりでして」
神娘「ほう、そうか」
男「しかし畑もまだまだ拓けきっていません故、お納めできる品も貧相になってしまいます」
神娘「それではまだ大忙しであろう」
男「はい。日夜あくせく働いております」
神娘「…お前がここへ来る頻度を考えるとそうは思えん」
男「やる時はやる性分なのです」
神娘「自分で言うのかそれは」
45: ◆WjgYlacz.c:2016/2/14(日) 23:23:01 ID:ebUsa8u8JU
神娘「ここへ来る暇があったら働け。というか来るな」
男「最後のが本音でしょうか」
神娘「私は最初からそう言っていたのだが」
男「まあそれはさて置き…」
神娘「さて置くな」
男「珍しいですね」
神娘「何がだ?」
男「神様が我々の事を聞いてくるなど」
神娘「むっ」
男「人間に興味など無いのでは?」
神娘「単なる気まぐれだ」
男「そうですか」
神娘「お前たちが何をしようと私には関係ないぞ」
男「…」
神娘「…ん、これは貰っておく。帰るがいい」
男「はい。それでは」スクッ
ザッザッ
神娘「……」
46: ◆WjgYlacz.c:2016/2/14(日) 23:24:13 ID:ebUsa8u8JU
男「神様、失礼しますよ」ザッ
ヒュウウウ
男「ん?奥から風が…」
神娘「…」ヒュオオ
神娘「ふう、まだこんなものか。しかし良い調子だぞ…」ブツブツ
男「神様」
神娘「む、またお前か」
男「今のはいったい…?」
神娘「おう。神風という」
男「風…ですか?」
神娘「神技の一つだ。まだ規模は小さいが、これが使えるようになったという事は力が戻ってきているという事なのだ」
男「はあ」
神娘「…いかん。お前に聞かせるべきではなかった」
神娘「回復の兆しが見えた高揚感でつい…」
男「別に口外など致しませんよ」
神娘「そうしろ」
男「ですが、せっかくですからもう少しきちんと見たいのですが」
神娘「そうか?それならば…」ハッ
神娘「…こほん。見せ物ではないぞ」
男「今、神様…」
神娘「黙らっしゃい」
47: ◆WjgYlacz.c:2016/2/14(日) 23:25:39 ID:ebUsa8u8JU
男「神様、後生ですから」
神娘「まったく、何を考えておるのだ」
神娘「いいか。今は少しでも力を使うのは抑えなければならない」
神娘「それにこれは神の力。お前たち人間にそう容易く見せるわけには…」
男「…」キラキラ
神娘「…」
男「…」キラキラ
神娘「…」
男「…」キラキラ
神娘「…」スッ
ビュオッ
男「うわ〜っ」ゴロン
神娘「身をもって味わったか」
男「…ふう、なるほど。体が押されるほどの風を感じました」
神娘「今はこの程度だが、本当なら大岩でも吹き飛ばせるほどの風圧が出せる」
男「なんと」
神娘「これで満足であろう」
男「はは〜っ、御見それしました」
神娘「ん、そうかそうか。もっと畏れるがいいぞ」エッヘン
男「やはり小さい…」ボソッ
神娘「一応言っておくがタグでそればっかり取り上げられた事、少し根に持っているからな」
48: ◆WjgYlacz.c:2016/2/19(金) 16:27:36 ID:qQSuhjvDgM
神娘「……」メイソウチュウ
ザッ
神娘「…む?」
ザッザッ
神娘「足音…またあいつか」
コソコソ
神娘「そこにいるのは分かっているぞ。出てこい」
「………」
神娘「おいって」
「……」
ヒョコッ
仔犬「クゥーン」
神娘「」
49: ◆WjgYlacz.c:2016/2/19(金) 16:28:15 ID:qQSuhjvDgM
男「神様、失礼しま…」
ワアッ、ヤメロトイッテオロウ!
男「!」
タタッ
男「神様!いったい何が…」ザッ
神娘「わはは、くすぐったいだろうが!」
仔犬「キャンキャン!」ペロペロ
神娘「これ、待たんか〜」ゴロゴロ
仔犬「ワンッ!」
神娘「はは、まったくこやつ…め…」ハッ
男「……」
神娘「……」
仔犬「?」
神娘「…こほん、なんだ、来ておったのか」
男「あの、神様…」
神娘「な、何も言うでないっ!」アセッ
50: ◆WjgYlacz.c:2016/2/19(金) 16:28:39 ID:qQSuhjvDgM
男「なるほど、迷い込んだのですか」
神娘「親からはぐれてしまったらしい」
男「どうして分かるのですか?」
神娘「こやつが言っておる」
仔犬「アンアンッ!」
男「…さすが神様」
神娘「どうにか親元へ連れて行ってやりたいが…」
男「難しいでしょうかね」
神娘「まだ迂闊に動けぬ身である事が悔やまれる」
仔犬「クゥ〜ン…」
神娘「ん?腹が減ったのか」
仔犬「ワゥン…」
神娘「おいお前、今日も何か持ってきているのだろう?出すがいい」
男「生憎ですが今日は手ぶらでして…」
神娘「なんで今日に限ってそうなのだ」
男「すいません」
神娘「もういい。お前を焼いて食料になってもらおう」スッ
仔犬「ワンッ!」
男「何か狩ってきますからやめてください」
51: ◆WjgYlacz.c:2016/2/19(金) 16:29:03 ID:qQSuhjvDgM
仔犬「ワンワンッ」バクバク
神娘「よく素手で野兎を獲ってこれたな」
男「生きるための術です」
神娘「そこは素直に驚くべき所だな。…美味いか?」
仔犬「アンッ!」
神娘「そうかそうか。わははっ」
男「…神様もそんな表情をされるのですね」
神娘「むっ」
男「動物はお好きなのですか」
神娘「悪いか」
男「いえ、全然」
神娘「ふん」
男「ただ、少し悔しゅうございます」
神娘「なんだと?」
男「…人間も動物なのですが」
神娘「なんだ、私に好かれたいのか」
男「嫌いだと言われて良い気はしないでしょう?」
神娘「…ん、そうかもな」
仔犬「ワウッ?」バクバクッ
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