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【参加自由】1レス勝負【2章】
[8] -25 -50 

1:🎏 脳田林 ◆N6kHDvcQjc:2014/10/16(木) 20:04:50 ID:7lTINYd4eE
日程
月…題目候補をあげてもらう
火…題目投票と題目決定
水、木(20時まで)…参加募集、参加発表
金、土(20時まで)…レス投下
土、日…投票
ルール(暫定)
月…題目候補の日
火…題目決定投票(20時締切1人1票です)
水、木…木曜の20時までに参加表明を、時間過ぎたら参加不可。参加表明は匿名でも作者名でも作品名でも可
木の20時過ぎに参加者発表します
金、土…出来た人から順次レス投下。名前のとこに参加レス番号が有ると嬉しい。土曜の20時までに投下する。過ぎたら失格。
土、日…投票はレス番のみ、それ以外は無効票になります。
月曜日に結果発表。
>>2に続きます


622:🎏 三ッ矢 ◆HU7XfvOYA2:2015/8/6(木) 01:08:21 ID:WZoKpzmq3I
僕の同居人は幽霊だ。

その幽霊は女性で、名を沢田秋美という。
そして彼女の趣味は小説を書くことらしい。
現に彼女は丸テーブルで一心不乱に書いているのだ。
そんな彼女が、僕は好きらしい。
趣味が合うし、僕が好きな小説家の話をすると照れる様に微笑むのだ。理由はわからない。
そしてその後、一瞬だけ悲しそうな表情をするのだ。
「どうかしたの?」
僕がそう問い掛けた。
「なんでもないよ! ちょっとスランプになっただけ」
彼女はそう答える。
その2日後、彼女は窓を開けたまま、姿を消した。
彼女が来た時と一緒だったよな、僕は夕焼けを眺めながら微笑んだ。
ふと、テーブルに置かれた本が目に入った。
夕焼け
満田冬子
僕はその場に崩れ落ち、泣き叫んだ。
声が枯れるまで叫んだ。
涙が枯れるまで泣いた。
サヨナラも言えなかった
謝罪もできなかった。
最後の一ページ、彼女も泣いていたのだろう。
涙でインクが滲み、最後まで書き切れていなかった。
でも、それでも分かる。
「サヨナラ、いってらっしゃい」
僕は呟いた。
後日談
仕事から帰って来た時、ベランダのドアが開いていた。
そして後ろ向きに座っている女性がいた。
「いやあ、なんか体の方まだ生きてたみたい」
彼女の声は震えていた。
「そうみたいだね。浮いてないし」
僕も声が震えていた。
気づくと、僕は彼女を抱きしめ、お互いわんわんと泣き、最後はお互い微笑んだ。
「ただいま」
「おかえり」
623:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/7(金) 22:29:58 ID:Ux5QSGNcGE
「サヨナラ」と「またね」は同じ意味だ。少なくとも、二度と会えない相手に使うときは。
 
 男は、女の泣きはらした目を見つめていた。
 女は、男のぎゅうと引き結んだ唇を見つめていた。

 向き合う二人はさきほどから、一言も発していない。

 周りは喧噪に包まれていたが、彼らの耳にはお互いの息づかいがはっきりと聞こえた。これが最後の逢瀬だと、どちらもよく分かっていた。
 
「……そろそろ、行かなくちゃ」

 女はぱっと顔をあげた。今日初めて聞いた彼の声は弱々しく、死刑宣告を受けたばかりの囚人を思わせる。

 これまでの人生で初めて、女は運命を呪った。最愛の人を遠くへ連れ去る運命が憎い。
 瞼を閉じ、こみ上げる涙を押し殺した。

(サヨナラ、またね……なんて言いたくないし聞きたくもない。だけど、何もいわずに別れるなんてもっといや)

 決定的な言葉が怖くて、目が開けられない。足がふるえて立っているのもままならなかった。
 
 そのとき。しゅるり、という音が聞こえた。

(何の音?)

 恐る恐る目を開けると、彼があるものを差し出してきた。ふるえる手で受け取る。

「これは……」
「ネクタイ。君に持っててほしいんだ……次に会うときまで」

 胸に熱いものがこみあげる。
 彼の言葉は気休めにすぎない。だけど「サヨナラ」も「またね」も口にしなかった。たったそれだけのことが、こんなにも嬉しくて。

「分かったわ。……次に会うときまで、大切にしてる」

 ――

 別れ際の彼女の笑顔を思いだしていると、運転手がバックミラー越しに視線を寄越した。
「……そんなに落ち込まないの。また会えるわ」
 助手席の男もうなずく。
「隣町に引っ越すだけだからな。小学校の学区は同じだよ。入学まであと一年の辛抱だ」
「知ってる? 次の幼稚園は制服ないんですって。これでもう洗濯に悩まされなくてすむわ」
「そりゃいい。うちの会社も導入して欲しいもんだ」 
 
 笑顔で言葉を交わす両親から顔をそむけ、六歳の少年は静かに目を閉じた。
624:🎏 久々に参加:2015/8/8(土) 03:22:00 ID:u5jU1wn7nM
そういえば屋上に来るのははじめてだった。
私の通っていた学校では……いや、ほとんどの学校は現在では屋上は立ち入り禁止であるだろう。
夜の学校は昼間の喧騒と打って変わって静かだ。
夜の神秘的な雰囲気を醸し出す学校のしかも立ち入り禁止の屋上にいることで胸が高鳴っている。
しかし、この高鳴りには興奮だけでなく緊張も混ぜ込まれている。
なぜなら私は今から自殺するからだ。
理由というほどのものはない、単純にこれから先に期待が持てず、人生という終わりの見えないすごろくゲームにも飽き飽きしてきたからだ。
私の止まるマスはいつもプレーン。1マス戻ったり振り出しに戻ることはなかったが、2マス進んだりゾロ目を出して倍の距離を進むということもなかった。
親しい友達や恋人もいない、仕事は4日前に退職した、強いて言うなら両親のことが多少心残りだが優秀な兄弟が2人ほどいるから問題ないだろう。
私の死を変に疑われないように自殺の前兆なんかを本で調べて周囲の人間にアピールしておき、遺書も3日かけて推敲した。
あとは2年前の春に買ったお気に入りのヒールを脱いで跳ぶだけだ。
ヒールの片方を脱ぎ終え、もう片方に手をかけたその時だった。
「あれ? 先客さんっすか?」
間の抜けた、それでいて少し喜びも見える声が屋上の冷たい床に反響して空へと散らばっていく。
一瞬そのまま飛び降りようかとも思ったが、幼さの残る声から声の主は少女であると考え、諦めてヒールを履き直した。
扉の方を向くと、やはり子どもらしい小さなシルエットが映っていた。
月明かりに照らされ、少女がこの学校のものらしい制服を着ていることもわかった。
「へー、ここのこと知ってるのあたしがはじめてだと思ってたのに……ちょっと残念」
少女はすたすたと屋上を歩き始める。
「お姉さんはこれ、いつから知ってたの?」
少女が問いかけるが、私には何のことかわからない。
少女が距離を詰め、私の顔を訝しげにじろじろと見つめる。
「……もしかして知らなかった?」
こくり、と頷く。
「そっか、それじゃ」
少女は私の腕を掴む。
抵抗する間もなく少女と私は空へ飲み込まれていった。
ぐんぐんと遠くなっていく先ほどまで掴んでいた屋上の白いフェンスが愛おしく感じられ、私は今日はじめて死にたくないと思った。
口から呼気が漏れ、涙腺が緩んだ瞬間、私と少女は跳ねた。
「あはははははははっ」
少女は慣れた様子で空中でバランスを取っている。
私が少女の真似をして空中でバランスを取るのには3回のバウンドが必要だった。
ようやく私がトランポリンのように自分が飛び跳ねては落ちるという動作を繰り返していることに気づいた頃、少女が話しかける。
「不思議でしょ? 私も見つけた時はびっくりしたよ。キャーキャー喚いてね、ふふっ」
それから少女はこの現象を見つけたのが半年前のことであり、嫌なことがあるとこうして遊んでいるということを話した。
少女がどうやってこの現象を見つけたのかは話さなかった(というより聞くまでもなかった)。
一通り空中曲芸を楽しんだ私はすがすがしさを感じながら屋上の床に座り込む。
少女も同じように隣で座り込んでいる。
「お姉さんもさ、サヨナラしたかったらまた来なよ。大丈夫、何回も遊んでる私が安全性は保障するしそれに……」
少女は言葉を切り、笑いかけた。
まるで人の隠し事を見つけてそれがおかしくて仕方ないといった笑み。
私も少し思案した後、私は照れ臭くなり思わず笑みを浮かべた。
本当に死にたいはずの人間がたかが3階建の校舎の屋上から飛び下りるだなんて本当に死ねるかどうかもわからない自殺法を選ぶはずないということに。
625:🎏 しーたまんZ:2015/8/8(土) 17:29:05 ID:pfTkavg2pg

 今日が最後の日だって事は分かってる。
彼女は遠くの街へ行ってしまう。
きっとこれから会うことはないと思う。

 本当はちゃんと別れを告げ、関係を解消して、別々の道を歩まなければならない事も分かってる。
だけど、僕達はその話題には一切触れず、いつも通りのデートをしている。

 駅で待ち合わせ、カフェで談笑し、買い物をして、食事を済ませる。
いたって普通のデートだ。

 駅に向かう帰り道、今日の楽しかった事を話ながら、並木道を通っている途中、彼女は悲しそうな顔でこちらを見つめる。

「しーくん…」

「いつもどーり♪約束したでしょ?」

 彼女が言わんとしている事はわかっていたけど、僕は笑顔でそれを躱す。
あともう少しなんだ、サヨナラは言わない約束は。

 駅に着き、いつもはそこでお別れ。
だけど、今日は入場券を買って一緒に改札を通る。

 電車が来るまで後5分。
その5分間僕達は押し黙っていた。
一緒にいられる最後の5分、話したい事は沢山あった。
だけど、話すことは出来なかった、泣きそうだったから…

 電車が到着し、ドアが開く。
だけど、彼女は動こうとしない。
すると、ドアがもうすぐ閉まると言うアナウンスが聞こえた。

「ほら…閉まっちゃうよ」

 優しく彼女の背中をたたき電車に乗せると、同時にドアが閉まる。
ドアが閉まり、電車が動き出す瞬間、彼女は泣きながら僕に何かを伝えた。
声は聞こえなかったけど口の動きで「ありがとう」と言っているのがわかった。

 僕は笑顔で、

「サヨナラ」

 と言った。

 表情からしたら逆の事を言っているようだけど、きっと思っている事は同じ。
 
 彼女はサヨナラだけは言わない約束。

 僕は絶対に泣かない約束。

626:🎏 スランプて、やーよ:2015/8/8(土) 19:45:34 ID:4tYWTegXYw
 ちょうど木陰にあたるベンチに座り、缶コーヒーを飲んでいる。そんな午後のこと。ヒロシとアヤメは高校最後の夏休みを謳歌していた。
 「いやぁ、もう夏とサヨナラの時期だねぇ」
ヒロシが呟いた言葉に、アヤメは怪訝そうな顔になっている。
 「ちょ……無いわ。蝉の声とか聞こえないワケ?バカなのぉ?第一、まだ8月上旬なんだけど」
 アヤメは小馬鹿にしたような、そんな声でしゃべった。
 「いやいやいや、いやいやいや、旧暦で今日が立秋。つまり暦の上では秋なんだよ?」
 少しムッとした顔でヒロシは言葉を吐き、続ける。
 「んで、なんでそんなにイライラしてるんだい?」
 その発言から2人の間に沈黙が訪れる。ミーンミーンと鳴き声だけが辺りに広がっていて、ゆっくりとだが夕暮れが周りを包み始めていた。
 沈黙を破ったのは、ヒロシだった。
 「……わかってるよ。俺が地元を離れるのが、嫌なんだろ?居るよ、アヤメのそばに」
 アヤメの顔が見る見るうちに、泣き顔に変わる。
 「な、なんで、わかるの……?てか、ばかでしょ、そんな簡単に……進学を諦めるとか……ばかでしょ」
 ヒロシは、軽く微笑みながら答えた。
 「最初は、わからなかったよ?でも、夏とサヨナラってのが嫌で怒ってるんじゃなさそうだったから……」
 「いつもは鈍いくせにこんな時にばっかり……ヒロシのばかぁ」
 またヒロシは、少しムッとした顔をしながら
 「責任はとってもらうからな」
 と、言った。
627:🎏 脳田林 ◆N6kHDvcQjc:2015/8/8(土) 20:07:13 ID:aJ/e2M9dVg

作品投下期間、終了です!
作品投票期間に入ります。

今回は
>>621
>>622
>>623
>>624
>>625
>>626
の6名です!

投票期間は
10日(月)が終わるまでです!

皆々様のご参加お待ちしております。
628:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/8(土) 23:24:39 ID:n/jxHKVOFI
>>625
629:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/8(土) 23:44:54 ID:aHjY9lo7NM
>>621
630:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/9(日) 00:03:48 ID:u5jU1wn7nM
>>623
631:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/9(日) 14:27:24 ID:gD5j0Uyg/6
>>622
632:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/9(日) 22:38:50 ID:siG736vvkY
>>625
633:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/10(月) 20:22:44 ID:CHg8KLCAkM

結果発表っ!

今回の勝者は……
>>625の作品です!

皆々様のご参加、感謝致します!
次回開催は……
17日、月曜日からです!

634:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/17(月) 15:23:00 ID:SdMeSxAXS6
そう言えば今日が開催日でしたっけ。脳田林さんではありませんが、1レス勝負を開始してよろしいでしょうか?

お題候補を火曜日になるまでお願いします
皆様のご参加をお待ちしております
635:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/17(月) 18:12:44 ID:WdkUk6Bsj6
お題候補「通り雨」
636:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/17(月) 18:43:26 ID:9CaOi.hSY2
携帯止まってました(笑)すいません。

お題募集期間に入ってます!

637:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/17(月) 19:11:05 ID:sObdbw.eFw
トイレ
638:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/18(火) 01:17:03 ID:CHg8KLCAkM

お題募集期間締め切ります。
今回の候補はこちら
>>635
>>637
の2つです。

639:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/18(火) 19:18:33 ID:ohLRVCGtjo
>>637
640:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/18(火) 21:35:11 ID:u5jU1wn7nM
>>635
641:🎏 名無しさん@読者の声:2015/8/18(火) 22:44:43 ID:n/jxHKVOFI
>>637
335.31 KBytes

名前:
sage:


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