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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その2】
[8] -25 -50 

1: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/1(土) 00:00:58 ID:/WYEXwH6vk
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10

1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10

2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10

3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)

あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)

>>2から本編になります!


700: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:02:09 ID:KyQ3C7cIb6
―――宮殿2階(大階段)―――

バシュッ ドバッ ズギャンッ ゴカァッ

クンバヤ「ウラァァアア!!!包囲してやがる連中をぶっ叩くぞぉ!?」ブンッ

王国兵54「ぐおぉ!?こ、こいつらどこから……」バタッ

王国兵55「新手か!くそっ!せっかく包囲したのに逆に挟まれてしまった!」ギリッ

団長「よし…!これならば階下に気を取られずに済む!蹴散らして階段を駆け上がるぞぉ!!」ダッ

護衛's「今度はこっちが反撃する番だぁぁ!!!」ドドドドッ

宣教師「はぁっ…くっ!ぜぇっぜぇっ!」タタタッ

王国兵56「ぬあああああ!!」ダッ

宣教師「っ…!?」ハッ

王国兵56「死ねぇぇぇえ!!!」ブンッ

賊徒3「ヒャッハー!!」ゴシャッ

王国兵56「ぐぇっ!?」ドサァッ

宣教師「……!」バックンバックン

賊徒3「無理して走らんでも階下に守備陣張って拠点確保しといたから、そっちでおとなしく守られてなよ〜?」ニヤニヤ

宣教師「よ、余計なお世話ですよ!」ダッ

賊徒3「お!じゃじゃ馬だね〜!まぁそこが可愛いんだがよ!」ダッ
701: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:04:29 ID:ZIBx4oG0hk
護衛8「きぇい!!」ブンッ ザシュッ

宣教師「(…皆、がむしゃらになっていて何も目に入らなくなってますね。目の前に立った相手をひたすら斬っているような…)」タタタッ

プシャアアアアアア

宣教師「きゃっ…」ピシャッピシャッ

賊徒3「ぎゃはは!血飛沫浴びちまったか?」ヘラヘラ

宣教師「……」ヌルッ

賊徒3「おいおいおお!?立ち止まったら死ぬよ!?」ガキンッ

宣教師「分かってます…」ダッ

宣教師「(…こんな惨劇の末に私達はまともな日々を受け入れられるのでしょうか)」タタタッ

宣教師「(たとえ平和な未来が訪れて次の世代が生まれこようとも…同じ歩幅で進める気がしない)」

宣教師「(私達は平和を取り戻そうともがきながら…恐ろしく底深い闇へ沈んでいるだけなのかもしれない)」

宣教師「(それでも……希望があると信じて戦い続ける他にない…)」

宣教師「(なんと無力で…なんと救えないのだろう)」シュン
702: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:06:00 ID:ZIBx4oG0hk
副官「や…や…ややや!?」ヒクッヒクッ

王国兵57「オドアイル様ぁ!!包囲陣を敷いていた増援部隊が外から入ってきた新手に背を討たれましたぁ!!」

副官「さ、さ、さらに増援を!」アセアセ

王国兵57「城内の兵は皆、召集してしまいました!残りの兵は帝都で交戦中です!」

副官「(な、なんでだぁ〜!!あれが帝都を抜けてきた隊であれば外の兵は突破された事になる…!)」

副官「(なぜあんな虫けら共に…!駐屯所に待機していた部隊は何をやってるんだ!?)」

副官「(そ、そもそもこいつらはどうやって帝都に侵入したのか…!あの数の大群が移動すれば確実に見張りが気付いていた筈だ!)」

副官「(ま、まさか以前から既に内通者を潜ませていたのか!?)」

副官「(や、しかし総指揮もそこは危惧し、検閲を徹底させてきた!集めた民衆の管理も怠ってはいない!)」

副官「(ともなれば誤算はどこ……に…)」ハッ

副官「こ、くお…う」ボソッ

王国兵57「オドアイル様!!」オロオロ

副官「うるさぁい!?」シュバッ

王国兵57「どはぁ!?」ズバッ バタッ

副官「ヒメか…!そうだ…あのガキがこの国に入った時から…予定とはだいぶ食い違った事態が発生した…!?」ブルッ

副官「我々はあのガキの使い道ばかりに集中し、城内も奴の噂で持ちきりに……」ブルブル

副官「あいつは敢えて自分の身を差し出すことで…我々に大きな隙を作らせたんだ!」ギリッ

副官「だとしたら…ドレッド軍長の死も…我々を信じ込ませる為の策!?」ドクンッ

副官「総指揮に真っ向から反論し、言い合ってみせたのも自らが一方的に追い込まれていると錯覚させる為の演技ということになる!」

副官「は、は、ハハハ…は……なんて恐ろしい試みを実践するんだ。まったく笑えない話だよ…」ガクッ

副官「一連の騒動があんなガキによって仕組まれ、我々はその通りに踊らされたと…!?」ワシャワシャ

ザッ

副官「だがいくらなんでも無謀すぎる賭けだ!!こんな運頼みの強行が罷り通る訳がない!?なのになぜ我々が追い詰められているぅぅ!!?」アワアワ

「オドアイル」

副官「」ビクッ
703: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:08:18 ID:ZIBx4oG0hk
副官「」オソルオソル

フィクサー「速やかに報告せよ。なぜこうなった」ジッ

副官「!!!」ゾクッ

フィクサー「わたしの許しなく兵を動員させるに至った経緯は?」

副官「〜〜〜!!」ガクガク

フィクサー「被害総数、敵の規模、先導者の名、味方の配置、補給線の確保状況、これら全ての質問に答えろ」

副官「や、や……」アワアワ

フィクサー「貴様…!?」ビキィッ

副官「あ、あぁぁ!あぁぁ!!申し訳ありませぇぇん!!!」ガバッ

フィクサー「よくも兵を無駄に散らしてくれたものだな…!わたしが指揮していれば、このような連中は一瞬で消し去れたものを…!」ギリッ

副官「……!」ブルブル

フィクサー「すでに城内まで侵食されていたか…。これでは帝都に配置しておいた主力との連絡手段も絶たれたと見てよさそうだな」

副官「て、帝都の方は熟練のゲリュラ大佐がご承知おきくださってまして…」

フィクサー「ならばなぜこれだけの敵兵が城内に集まっている?」

副官「そ、そそ…それ、は」

フィクサー「下がれ…役立たずが」ギロッ

副官「」ガーン
704: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:11:41 ID:ZIBx4oG0hk
フィクサー「全兵に告ぐ!!」

ザワッ

王国兵58「お、おぉ!フィクサー総指揮だ!」パァァ

王国兵59「フィクサー総指揮が来てくれたぞぉ!!」バッ

フィクサー「ここからはわたしが一切の指揮を執る!!死に急いだ愚かな蛮人共に引導を渡してやろうぞ!?」

王国兵60「よぉし!!あのお方に従ってさえいれば勝利は決まったようなものだぁ!!」

王国兵61「うおおおおおお!!!」バッ

オォォォォオオオオオ!!!

フィクサー「(見る限り難しい盤面でもない、が)」ジーッ

フィクサー「(ちっ…この失態で野望への道は何歩も遠ざかった…。計画を練り直さなければな)」イライラ
705: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:13:49 ID:ZIBx4oG0hk
団長「フィクサー…!奴の存在が敵の士気を大いに奮い起たせたか!」ブォンッ

ズバッ ドサァッ

団長「(……それにしてもおかしい。こちらは順調に駆け上がっている筈だが、むしろ勢いが弱まっている?)」バッ

護衛's「」ゼェゼェ

団長「(たかが階段とはいえ、迎え撃つ敵を蹴散らしながら上がる以上、体力の消耗は平地戦の何十倍も激しい)」ブォンッ ザシュッ

団長「(しかし、そこを考慮しても異常だ…。ワシが先頭で積極的に切り伏せ、鼓舞し続ける事で勢いは衰えさせないように戦況を組み立ててきた!)」ガキンッ ガンッ

団長「(フィクサーめ…いったい何をしたのだ!?)」ギロッ

706: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:15:38 ID:KyQ3C7cIb6
フィクサー「(ふん…こんな単純な兵法も読めんとは?所詮は軍略と無縁な国王の犬に過ぎんか)」

フィクサー「(はたまた先頭に固執したのが仇となったか…)」

フィクサー「(少数突破で士気高揚を重視するのは正攻法と言えるが…自らも目前の敵に集中せねばならぬ以上、隊を見渡す視野は狭まろう)」

フィクサー「(その見落としが隊の綻びを加速させ、戦況把握を遅らせる。気付いた時には……)」

ドドドドッ ズブッ ガスッ ビシャッビシャッ

ギャアアアアアアアアアアア!!!

フィクサー「(完全に隊形が崩壊している…という訳だ)」ニヤリ
707: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:16:46 ID:ZIBx4oG0hk
ワァーワァーギャーギャー!

団長「(しまった…!ワシとしたことがぁ…!?)」ギリッ

王国兵's「先頭と後方の隊を引き離したぞぉぉ!!このまま呑み込めぇ!!」

団長「(奴の狙いはこれだったか…!)」アセアセ

ガキンッ ドガッ ズシャンッ ブシュッ

団長「(ワシを先頭に突っ込んでいく部隊に対し、敢えて守備を固めず覆うようにして広げ、両側から圧迫するようにして挟み込んだ…!)」

団長「(見抜けずに攻撃を続けてしまったが為にこちらは隊を分断され、同時に兵を大幅に削られた…!)」

団長「(順調に駆け上がっているだと…?バカめ!それは敵が陣形を変え、中央の守備を減らしたからだとなぜ気付けなかった!)」イラッ

団長「(違和感はあったのだ…!だがワシが切り開いているものだとばかり考えてしまった!!)」イライラ

団長「(情けない…!よもや己の腕を過信し、敵の策に溺れるとは…!?)」ググッ
708: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:18:26 ID:KyQ3C7cIb6
王国兵62「隙だらけだぁ!?」ヒュンッ

王国兵63「殺せぇ!!」ブンッ

王国兵64「はぁぁ!!」バッ

団長「」ヒュンヒュン ブォンッ

王国兵62「げっふ!?」ザンッ

王国兵63「ぐきゃあ!!」バシュッ

王国兵64「ぶぐっ!!」ドバッ

バタバタバタッ

団長「もはやこれまで…ぬぁぁぁああ!!!」ダッ

ザンッ ドガッ ズシャンッ

団長「お前たち!!両側から迫る敵は無視していいぞ!!」ブォンッブォンッ

護衛's「団長……!」ハァッハァッ

団長「こうなれば策などいらん!!ワシが力づくで切り開く道に全力で続けぇ!!」ダッ

護衛's「おおおおおう!!!」ダダダッ
709: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:03:17 ID:IpAX9y2WJM
団長「ぬぉぉおおお!!」ブォンッ

ドガガガガガガガッ

フィクサー「……」ジッ

副官「た、単独で兵を切り破るとは…なんという豪腕だ!?」アセアセ

フィクサー「後方小隊…迎撃体制を整えよ」バッ

副官「そ、総指揮…?」ハッ

フィクサー「中央守備隊、両翼に散れ」バッ

王国兵's「ははぁっ!!」ザザザッ

フィクサー「標的は駆け上る小隊だ…。迎撃陣形"つるぎの舞い"を展開せよ!!」ババッ

副官「(そういうことか…!)」ニヤリ

団長「ぬぅらぁぁあ!!」ガスッドガッ

護衛's「おぅぅ!!」ダダダッ

副官「抜けてきたぞ!一斉に飛ばせぇい!!」

王国兵's「てぁぁああああ!!!」ブンッブンッブンッ

団長「(守備陣を抜けたぞ…!よし……なっ!?)」ハッ

副官「掛かったな!飛び交う刃の餌食となるがいい!?」ヘラヘラ

団長「ふ、防げぇぇ!!」バッ

護衛's「わぁぁああああ!!!?」オロオロ

ザクザクザクザクザクッ
710: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:05:06 ID:IpAX9y2WJM
バタバタバタッ

護衛's「ごっ……うぇぇ…あ………」ピクッピクッ

副官「…ハーハッハッハ!やあ、さすがだねぇ?これだけの剣を瞬時に防いでみせるとは!!」ヘラヘラ

団長「うぐっ…よく、も…!」ギリッ

副官「だが一緒に登ってきた手勢までは守りきれなかったか!孤立してしまったねぇ!んぅ!?」

団長「なんのこれしき…!」グッ

副官「さぁ!!やってしまいなさい!?」

王国兵's「」ジャキッ

団長「ぬぅん…!」ググッ

フィクサー「…観念しろ」

団長「…観念するのは貴様だぁぁ!!」ザウッ

ドバッ ザシュッ

副官「し、しぶとい…!」

フィクサー「近接戦ではラチがあかん。槍で仕留めろ」

槍兵's「はっ!」ザザザッ
711: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:07:09 ID:8PiAZwx7gI
ガガァァンッ!!

クンバヤ「よぉ!侵略者共!?」ザンッ

副官「く、くそっ!向こうからも別隊が突破してきたか!」アセアセ

クンバヤ「お値打ちの高そうな首じゃねーの!早速いただくとするかなぁ!!」ジャキッ

フィクサー「…無駄だ」

ドドドドッ ガゴォォン

賊徒's「ぐえぇぇえ!?」ドシャッ

クンバヤ「なにぃ!?お、押し込まれ……る!?」ズズズッ

フィクサー「いくら駆け上がろうとも待ち受ける予備隊に呑まれるのが関の山だ。階下と階上では地の利が圧倒的なのだから」

クンバヤ「けっ…しゃらくせぇ!?」ビュンッ ズバッ
712: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:08:44 ID:8PiAZwx7gI
ワァーワァーギャーギャー!

フィクサー「勝負あったな」

副官「や、さすがは総指揮!見事な采配で!」パチパチ

フィクサー「」ギロッ

副官「うっ!」ビクッ

フィクサー「何を浮かれている?貴様も戦え?」

副官「は…!?」

フィクサー「ルフィアスの首を取れば失態は帳消しにしてもいい」

副官「……!?」

フィクサー「が、それが出来なければ……」

副官「」ガクガク

フィクサー「わたしの方針はよく知っているだろう?」

副官「は、ははぁ!!」スラッ
713: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:14:42 ID:IpAX9y2WJM
王国兵65「ふぃ、フィクサー様ぁ!!」オロオロ

フィクサー「どうした」

王国兵65「あ、新手が2階通路を伝い、背後に迫っております!!」アワアワ

フィクサー「なんだと?」ピクッ

ガンッ ゴキッ ズドッ ボグシュッ

ウワアアアアアアアアア!!!

レジスタンス's「侵略者を粉砕しろぉ!!今こそイアマンの真価を見せる時ぃぃ!!」ズガガガッ

王国兵66「おごっふ!?」ズザッ

クンバヤ「やっと来たな!おせぇんだよ!?」ニィッ

フィクサー「…予備の隊列を組み直し、背後に迫る敵を迎え撃て!」サッ

ザザザッ

クンバヤ「いいのかぁ?こっちを手薄にしちまってよぉ!!」ザッ

フィクサー「ちっ…先ほどからやかましいが…誰だ、貴様は?」ジロッ

クンバヤ「初めましてだな?俺がこの反乱のリーダーさ?」ニカッ

フィクサー「ほう…ならばこれも貴様の手引きか?」

クンバヤ「へっ!そういうこった?この大階段以外にも2階に通じる経路はあるもんでね?」

フィクサー「城の見取り図は完璧に把握しているが、そのような経路はどこにもない筈だ……」

クンバヤ「ねぇなら作りゃいい」

フィクサー「作る…だと?」

クンバヤ「なんせ俺ら貧民は野生の獣みたいなもんだ。鉤縄引っ掛けて壁登るくらいは雑作もねぇやな」ニヤニヤ

フィクサー「古典的な手を思い付くものだな…。まるで獣の発想だ」

クンバヤ「ハハハハハ!!そんな手に一杯喰わされてんなぁどこのどいつだろうなぁ!?」

フィクサー「ふん……」チラッ
714: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:17:55 ID:8PiAZwx7gI
ギャリンッ ズガッ ピキィィンッ ドゴッ

フィクサー「(階下は乱戦に縺れ、指示が行き届かない)」チラッ

フィクサー「(大階段に配置された守備陣は階下から迫り来る敵との攻防にせめぎあっているが…中央守備を誘い込みに利用したことで階上への突破口が開いてしまっている)」チラッ

フィクサー「(ここ階上は……2階通路からの急襲を塞き止めるのが限界だ)」チラッ

フィクサー「(残存する兵力差は五分五分といったところか)」

フィクサー「(しかし…致命的ではないにしろ我々は退路を閉ざされ、なおかつ意表を突かれた)」

フィクサー「(主導権を奪われた形となり、敵の勢いを目の当たりにしたことで、こちらの精神的負担は大きいが…)」チラッ

クンバヤ「」ジリッジリッ

団長「でぁぁぁあああ!!」ビュンッ ガキィィン

フィクサー「(所詮は装備も整わぬ烏合の衆。戦力に偏りがある分、支柱となる二つの首を落とせば一気に形勢は我らに傾く…)」スラッ

フィクサー「(となれば……)」スタスタ

王国兵65「そ、総指揮!?お一人で前に出られては……」アワアワ

フィクサー「」スタスタ

賊徒7「ボケッとしてっとやっちまうぜぇ!?」バッ

賊徒8「もらいっ!!」ブンッ

ヒュオンヒュオンッ フヒュッ スパパパパパッ

賊徒7「!?」ピピッ

賊徒8「んがっ!?」プシュッ

プシャアアアアアアアアアア

賊徒's「」ドサドサドサッ

クンバヤ「!?」ビクッ

フィクサー「生臭い雑兵ごときの血で我が剣を汚したくはないのだが…」ヌルッ

クンバヤ「(なんだ、こいつ…!剣どころか腕の動きさえ見えなかったぞ!?)」ワナワナ

フィクサー「…そうも言ってられんようだ?」ギラッ

クンバヤ「!!!」ゾワァッ
715: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:21:56 ID:8PiAZwx7gI
団長「ぬりゃあああああ!!!」ドドドッ

槍兵's「ぐけぇぇあああぁぁ!!?」ズダダァン

副官「(あ、あんなのにどうやって立ち向かえと…!?)」ガクガク

副官「(な、なにか無いのか!奴を確実に討ち取る方法は…!?)」キョロキョロ

ドドドドドドドッ

レジスタンス11「負けるなぁぁ!!ここで決めるぞぉぉ!!」ガィンッ

王国兵67「ちぃっ!こんな浮浪者丸出しの連中にやられたら恥の極みだ!!押し込めぇ!!」ブンッ ズドッ

副官「(違う…!)」チラッ

ギャリンッ ガキンッ ザシュッ ギィィンッ

王国兵65「こ、これ以上は上がらせるなぁ!!蹴落とせぇ!!」アワアワ

副官「(あそこでもない…!)」イラッ

タタタッ

賊徒3「ほいっと!宣教師ちゃん、生きてっかー?」ブンッ バコッ

宣教師「い、生きてますよ…。失礼な…!」ゼェゼェ

副官「!!!」ピコンッ

副官「」プルプル

副官「(あった…!あったぞ…!まだ…!)」ニヤァァァ
716: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:26:11 ID:IpAX9y2WJM
団長「…ワシはまだまだ戦えるぞ!死にたい者から来るがいい!?」ゼェゼェ

王国兵69「おのれ…!」ギリッ

王国兵70「お、俺たちでは手も足も出せない…」オロオロ

護衛8「やぁっ!!」ビュンッ ズバッ

護衛9「とうっ!!」シュバッ ザシュッ

団長「(別動隊が奴らの背後を取ったことで、こちらの勢いも取り戻しつつあるな…!この流れであれば…!)」ググッ

副官「や、これはこれは激しくやり合ったものだね」ザッ

団長「む…!貴様か!」ジロッ

副官「そう睨まないでくれよ?怖いじゃないか?」ニヤニヤ

団長「ちょうどよい。そろそろ指揮官級の首を奪い、全体の流れを磐石にしたいと考えていたところだ」ジャキッ

副官「や、や、なんとお早い判断で?」ニヤニヤ

団長「その首もらうぞ…!」ジリッ

副官「これを見ても、そんな事が言えますかな?」チョイッ

王国兵71「らぁぁ!!」グイッ

宣教師「くっ!はなし…なさい…!」ズイッ

団長「宣教師!?」ハッ
717: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:27:31 ID:8PiAZwx7gI
王国兵71「剣を捨てろぉ!!さもなくば司祭を殺すぞぉ!?」チャッ

宣教師「すみませんっ……」オロオロ

団長「ひ、卑劣な…!」ギリッ

副官「たしか司祭と国王陛下は救い主を通じて懇意にしておられたとか…?」ニヤニヤ

団長「……!」ワナワナ

副官「もし死んだらどうなるだろう?あ〜陛下の悔やまれる姿が目に浮かぶなぁ?」ニヤニヤ

団長「離せ!!女を手に掛けるなど畜生以下の所業だ!!」

副官「女ぁ〜?ハッハッハ!戦場に立てば男女もクソもあったものか!?」ゲラゲラ

宣教師「私のことは構いません!皆さんの足を引っ張るくらいなら死んだ方がマシです!!」ジタバタ

王国兵71「おとなしくしろ!?」バチッ

宣教師「あぐっ!」タラー

副官「彼女はこう言ってるが…どうするね?」

団長「……」

副官「まさか誉れ高い武人の鑑であらせられるルフィアス殿が、かよわきおなごを見捨てたりはしませんよねぇ〜?」ニヤニヤ

団長「外道が!」ポイッ

カランカラン

宣教師「だ、団長…さん!」ジタバタ
718: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:29:34 ID:8PiAZwx7gI
団長「要求通りにしてやったぞ!その薄汚い手を離さんか!?」

副官「と、その前に……」クイッ

団長「?」

副官「掛かれ!!」バッ

槍兵1「ぬおおおう!!」ビュンッ

団長「んぅぐ……!?」ドスッ

王国兵72「ぜぁあああ!!」ヒュッ

団長「ごふっ…」ズドッ

宣教師「団長さぁぁぁぁん!!!?」

副官「そうそう…それでいい。弱らせたところで……」スタスタ

団長「ぎぁ…うぐぅぅ…!」ゴボゴボ

副官「残る首は私がいただく?」ジャキッ

宣教師「や、やめっ…!」ジタバタ

副官「死ねぇい!!」ビュンッ

ドバァァァッ
719: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:34:53 ID:8PiAZwx7gI
副官「」ピシャッピシャッ

宣教師「あ…う……」ガチガチ

副官「ぶっ…」ゴフッ

宣教師「え!?」ピクッ

副官「ぐひっ……いぎゃああああああああ!!!」ゴロンッ

団長「ふん…!剣士たる者、予備の一本や二本は用意して然るべきだ…!」ズルッ ブシュッ

王国兵71「オドアイル様!?」ギョギョッ

宣教師「っ……!」シュッ

王国兵71「ふぎゃっ!?」ゴツンッ

宣教師「いったた…!」ズキズキ

王国兵71「いぎぃぃ……鼻血が出たじゃねぇか、このアマぁ!?」ガッ

宣教師「っ!」シュッ

王国兵71「あがっ!?」ガツンッ

バタッ

宣教師「(あ、頭が割れそう…です…!)」ズキズキ

宣教師「だ、団長さ……」バッ

団長「ハァッ!!」ブンッ

槍兵1「き、きさ……ぶはっ!?」ブシャッ

団長「」ブォンッ

王国兵72「げはぁっ!?」ドバッ

団長「」ダッ ヒュンッ

王国兵73「うごぉあが!?」ズブッ

団長「ぐっ……ふぅぅ…これしきの手傷でワシを殺ったつもりになるとは……呆れた奴らめ!」フラッ

宣教師「さ、さすがですね」ホッ
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名前:
sage:


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うpろだ
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