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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その2】
[8] -25 -50 

1: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/1(土) 00:00:58 ID:/WYEXwH6vk
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10

1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10

2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10

3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)

あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)

>>2から本編になります!


201: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2015/9/18(金) 22:04:02 ID:1t/IcgHa3c
ココット「」ヒシッ

クーペ「…ココット」オロオロ

医術師「……」

ココット「帰ってくる…?」ジッ

クーペ「…いい子にしてたらね?」

ココット「ほんと…?」ウルッ

クーペ「ほんとだよ?」ニコッ

ココット「……」

クーペ「わがまま言って先生を困らせない」

ココット「?」

クーペ「嫌いなニンジンも残さず食べる」

ココット「えっ」

クーペ「早寝早起き。家事のお手伝い。お勉強。毎日続けなくちゃダメ?」

ココット「え〜…」ゲンナリ

クーペ「…寂しくても泣かない」

ココット「うぅ〜…」ウルウル

クーペ「守れたらご褒美にココットの大好きなハンバーグ作ってあげる…?」ニコニコ

ココット「……!」パァァ

クーペ「約束できる?」

ココット「……がんばる!」グッ

クーペ「」クスッ

王国兵1「そろそろいいんじゃないのか?」

クーペ「はい…。先生、弟をよろしくお願いします」

医術師「あぁ、任せとけ」

ココット「いってらっしゃい…!」

クーペ「うん…。行ってきます?」ニコニコ
202: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/18(金) 22:20:14 ID:1t/IcgHa3c
>>192
そう言っていただけてすごく嬉しいです!
たくさんキャラを出しすぎて誰がなんなんだか、役割や設定がちゃんと伝わってないかなと心配してましたので、とてもありがたく感じます!

悪役側のキャラも主人公側のキャラもそれぞれ愛着を持って書いているので好きになってもらえたら、それだけで励みになります!
雰囲気だけ出しといて開戦もまだですし肝心の主人公が全然出てこないですけど暖かい目で見守っていただけたら幸いですw
感想ありがとうございました!
203: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:13:45 ID:DKuSij4epo
〜〜〜1ヶ月後〜〜〜

―――西の国(国境地帯)―――

パカラッパカラッ パカラッパカラッ

ヒヒーン! ブルルルルル!

ドレッド「っ……クゥ〜〜〜!!たっまんねぇなぁぁぁああ!?」ウズウズ

副官「いつになく昂っておられますなぁ?」パカラッパカラッ

ドレッド「…これがおめぇ、感じずにいられっかよ?このどでけぇ予感と高揚の波をよ!」

ザッザッ ザッザッ ザッザッ ザッザッ

ドレッド「万を越える大軍が50年の禁を破って他国の地を踏む歴史的な瞬間に俺は立ち会っているんだぜ!?」

副官「全軍長の私兵、及び訓練兵、徴兵で募った民間兵、締めて10万…や、壮大、壮大?」

ドレッド「お、来なすったぜ?」

副官「お待ちしておりましたよ。全軍総指揮、フィクサー軍長?」

フィクサー「まずまず…だな」ガガッ

副官「出来れば…あと2万ほど欲しかったところですなぁ」

ドレッド「おいおい…なんのこった?」

フィクサー「西の兵力はおよそ40万…」

ドレッド「は?40万!?」

副官「とはいえ、強制的に集められた民間歩兵が主でしょうから…実質、正規兵は25万程度かと」

フィクサー「南の軍は15万、東の軍は8万…まぁ数のみで計れば戦えない事もないが…クク……」ニヤリ

ドレッド「わ、笑い事じゃねぇぞ!?事前の情報と全く違うじゃねぇか!?
20万弱が急に40万なんてどうやって相手に……ってか、いつ調べたんだ!?」

副官「敵が誘いを外してきた時点で諜報に重きを置いたんですよ?」

ドレッド「な、なんでそんな大事な話を黙って……」

フィクサー「敵の諜報員がどこに紛れているともしれん。諜報は"探り"より"隠蔽"を重視して行うものだ」

ドレッド「し、信用がねぇんだな…」

副官「まぁまぁ?収穫は上々。我々も先を見据えて動けるというもの…ここは一つ穏便に?」
204: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:16:16 ID:NGXd8txerw
フィクサー「…こちらが平和に甘んじた50年、敵は着実に準備を整えていた。その差は歴然たるものだ」

ドレッド「…だ、だが連合軍総出で約30万!見込みはある筈だ!?」

副官「別々に戦う以上、共同戦線は期待できませんがね。
バラバラな指揮系統で足の引っ張り合いだけは避けたいものですな?」

フィクサー「そこは各国の代表も賢く対処しているとも。
無理に結合させるのでなく役割を持たせて活動範囲を分担しているのだから」

ドレッド「南の軍は南西部を戦場に全面衝突…東の軍は手薄な北東から侵攻……そして俺達は最も堅固な正規の国境から攻城戦か」

副官「全く別の地点から遠距離に渡って囲む事で敵戦力を分割する、と。こういう事ですなぁ」

ドレッド「しかしよ…条件はこっちも同じだろ?」

フィクサー「あぁ、ファルージャのいる中心部で落ち合うまでは…我々は孤立無援で戦う一国の軍に過ぎない」

ドレッド「3国の内、一つでも崩れたら終わりじゃねぇか…!?」

フィクサー「…そうでもない」

ドレッド「はぁ…!?」

フィクサー「南と東が敵を引き受けている間に…早々とファルージャを討てばいい」ニヤリ

ドレッド「っ…そんな事が出来るのか!?」

フィクサー「ドレッド軍長、貴様に中央の4万を預けよう」

ドレッド「…!?」

フィクサー「我が軍の主攻を担う覚悟はあるか…?」

ドレッド「はっ…望むとこだ…!」
205: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:18:02 ID:DKuSij4epo
―――西の国(南西部)―――

ザザザザザザザザザッ

騎士長「此度の連合軍、最大勢力である我らの役目は実に重い!!」

騎士長「ここで奴らの主戦力を引きずり出し、2つの友軍の侵攻を簡略化させる!!!
その為、事前に総攻撃に当たる地点の情報を流しておいた!!!」

騎士長「見ろ!!!敵の陣営を!!!」バッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

騎士長「ふっ…数にして10万じゃきかんな?いったいどれだけ集めたやら…?」

騎士長「だが多ければ多い程、都合がいい!!ここで奴らを根絶やしにし、王国、東国軍に続くぞぉおおおお!!!」

南兵's「オォォォオオオオ!!」

騎士長「数に差はあれど案ずるな!!我が南国の誇る歴史上、最も逞しく勇敢な国王、ローレン陛下が全軍を率い、勝利へと導いてくださる!!!」

騎士長「陛下のお言葉をしかと胸に刻み付けよ!!!」

ザッ

ローレン「皆、士気は高まっているようだな。それでこそ誇り高き南国の戦士だ!」

オォォォオオオオオォォォオオオオ!!!!

ローレン「敵の最終目標は王国の侵略だ!然るにこの連合軍、南国は血に餓えた蛮人共を王国から退ける盾となる!!」

ローレン「だが目的を見誤るな!我々は此度の主戦場において守りに出る為に西の軍と相対するのではない!!」

ローレン「徹底的に攻め、奴らの血を一滴でも多く平野に滲ませ、南国の武威を全土に知らしめるのだ!!」

オォォォオオオオ!!!!

ローレン「恐れるな!!顧みるな!!奮い立ち、雄々しく叫べ!!!」

ローレン「この一戦に立ち会えた事を誇り、時代に恵まれた幸運に感謝せよ!!神々は歴史に我らの名を刻む好機を与えたもうた!!」

ローレン「今日を境に我らは英雄となるのだ!!!」

南兵's「オォォォォオオオオアアアアアアアア!!!!!!!」

ビリビリ ビリビリ
206: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:19:51 ID:DKuSij4epo
―――南西部(西軍本陣)―――

将校1「っ…身の程知らず共が何を浮かれているやら?」ビリビリ

将校2「本気で正面から我が軍とやり合えるとでも思っているのか?」

将校3「バカめ…!此方の指揮を務められるのは何を隠そう……」

ズォォオオオン

将軍「……」ムキムキィィッ

将校1「くっ…!」タジッ

将校2「(味方でさえ圧倒される…!)」ブルッ

将校3「(齢60を過ぎた今も西の武勇を高め続ける真の武将…!)」

将校4「(終わらない争いで最大功績を残した生ける伝説、殺戮将カカドゥーラ様が率いる西軍は何者にも揺らぎはせぬ…!!)」

将軍「……」

〜〜〜回想(カカドゥーラ)〜〜〜

参謀「閣下、よろしいですか?」

参謀「僕が最高司令官を買って出たのは何も閣下を謀ろうとしたのではございません?」

参謀「閣下に全軍を委ねれば勝利は確実…ですが、それでは直接の功が閣下に入りませぬ」

参謀「なので…今回は敢えて僕が矢面に立ちましょう」

参謀「閣下は最大勢力の南国を滅し、更には王国を侵略し、癒しの力と永遠の大樹。
女王の望まれる二つの秘宝を奪取する任に当たっていただきましょうという算段にございまする」

参謀「さすれば閣下は間違いなく西軍の勝利の栄光と女王のお心をわし掴み、晴れてめでたく女王を嫁に迎えられましょう?」

参謀「閣下に抱いていただけなくなるのは大変、名残惜しゅうございますが…一家臣として主の幸福を願っての配慮、どうかお許しを?」

…………………

将軍「ムフ…ムフフ…ムフフフフフフ……!!」ニタニタ

将校1「(さすがは閣下!敵陣営の士気高揚にも一切動じておられぬ!)」

将校2「(堂々たる立ち居振舞い…!もはや南国など巨象の歩みに踏み殺される蟻の集団に過ぎない!)」

将校3「(余裕綽々で笑みまでこぼされる始末…ふん、甘く見すぎたな?南国の若輩者共が…?)」
207: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:22:16 ID:NGXd8txerw
―――西の国(北東部)―――

東軍長「進め!!今こそ亡き陛下の無念に報いし時なり!!」

ザスッザスッ ザスッザスッ

ヒュールルルルル

ブォオオオオオッ

兵士長1「くっ…砂塵に覆われて視界が濁るな!」

兵士長2「防衛地点をすり抜けたとはいえ、敵がどこに潜んでいるとも知れない!各隊、警戒を怠るな!?」

兵士長3「トライド軍長!この先、断崖に挟まれて通路が入り組んでおります!」

東軍長(トライド)「進路は事前に把握済みだ…。伏兵を忍ばせるとしたら、ここだな。まず偵察隊、1000で様子を見てこい!」

東の兵's「ははぁっ!!」

ザスッザスッ ザスッザスッ
208: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:23:18 ID:NGXd8txerw
―――断崖上の高地―――

アンアン アッ アーーン!

西の兵1「来ました!タビラ軍曹!」バサッ

慰安婦1「も、もっ…だめぇん!」ガクガク

軍曹(タビラ)「ヘイヘイ!まだまだ休んじゃダメだよぉ?」ユサユサ

慰安婦2「あたしにもしてぇん?」ヒシッ

タビラ「うえーい!いいぜぃ!しっぽりイッちゃおうかぁ?」

西の兵1「軍曹!?敵襲です!?」

タビラ「ちっ…うるせぇな。お前ら、こんな楽な作戦も俺無しじゃこなせねぇの?」

西の兵1「ど、どうか指示を!」

タビラ「あーはいはい。わーりましたよ?やりゃいいんでしょ、やりゃー?」パッパッ

慰安婦's「えー」プクー

タビラ「ごめんねぇ、君たちぃ?終わったら、またしてあげるからテントでお留守番ねぇ?」ヘラヘラ

慰安婦's「はーい…」シブシブ

タビラ「さぁて…とっとと蹴散らして続きと洒落混むかなぁ?」

西の兵1「お、お願いします…」
209: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:24:35 ID:NGXd8txerw
ザスッザスッ ザスッザスッ

兵士長1「トライド様!偵察隊から問題なく抜けたとの報告が!!」

トライド「よし…はぐれぬよう出来るだけ固まれ!本隊、前進だ!」

兵士長1「ははっ!各自、本隊に続け!」

ザスッザスッ ザスッザスッ


タビラ「あちゃー…来てるねー?」シゲシゲ

西の兵1「迷路のように入り組んだ崖下で敢えて一つの道に絞って侵攻しているようです!
敵はここの地形を把握していると見てよろしいかと!」

タビラ「…はいはいはいはい、なるほど、なるほど」

西の兵1「砂塵に阻まれて正確な数は予測出来ませんが…」

タビラ「第一陣の偵察隊をみすみす通してやったんだぁ。安心して全軍率いてくるだろぉ?」

西の兵1「では予定通り…」

タビラ「おう、やっちゃっていいぞーう?」

西の兵1「はっ!総員、配置に着け!!」

ガラガラ ガラガラ
210: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:27:15 ID:NGXd8txerw
ザスッザスッ ザスッザスッ

兵士長1「砂に足を取られて馬が走れませんな…」

兵士長2「あぁ、加えて砂塵が視界を奪い、精神的にも体力的にも消耗が激しい…」

トライド「…我々は東部と北部の防衛拠点をすり抜けて本土を目指すのだ。
無駄な戦闘を避けて進めるのなら多少の難も苦になるまい?」

兵士長1「それはそうですが…後ろの歩兵は我々以上に厳しいでしょうな」

ガッ ガガッ ゴロゴロ ゴロゴロ

トライド「…なんだ、この音は?」ピクッ

兵士長1「頭上から何か……」

ズゴンッ ゴゴンッ グシャグシャッ ドシンッ

トライド「なっ…!?」

ギャアアアアアアアアアア

兵士長2「ら、落石です!!」

兵士長3「後ろの隊に被害が!?」

ゴロゴロ ゴロゴロ

トライド「ま、まずい!走れ!!全速力で突っ切るんだ!!」パシンッ

兵士長1「て、敵襲だ!?とにかく馬を走らせろ!!」パシンッ

ヒヒーン!

ザスッザスッ ザスッザスッ

ゴゴンッ ドシンッ ドシンッ

ギャアアアアアアアアアア
211: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:29:45 ID:DKuSij4epo
タビラ「てってれ〜!落石ドッキリ大成功〜!」パチパチ

ギャハハハハハハハハハ!

タビラ「偵察隊を囮に伏兵の存在を確かめたつもりだろうが…甘いっての?
逆に偵察隊を敢えて通して本隊を誘ってやったぜぇ?俺って頭いい〜!」

西の兵1「お見事です!」パチパチ

タビラ「ヘイヘイ!そんじゃ落石に挟まれておたついてる連中に引導を渡してやっちゃってぇ!」パチンッ

西の兵1「しゃあ!!ありったけ矢を打ち込めぇ!!」

ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュッ

ドスッ ドスッ ドスッ ドスッ ドスッ

ギャアアアアアアアアアア

タビラ「…ぬるい平和に浸かった代償はでかいぞぉ。ド素人共がぁ?」ニヤリ
212: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:33:44 ID:DKuSij4epo
トライド「はぁっ…はぁっ…」ゼェゼェ

兵士長1「あ、あぁぁぁ……」ガクガク

ヒェェエエエエエエエエエエ!!

ギャアアアアアアアアアア!!

トライド「くそっ…」ギリッ

兵士長1「なんとか我々は抜けましたが落石に包囲された隊は敵の罠に嵌まり、壊滅……」

兵士長2「そんな事は分かってる!!」

トライド「先に抜けた偵察隊と合流するしかない…!行くぞ…!」

兵士長1「う、後ろの隊を見捨てるのですか!?」

トライド「どうにも出来ないだろうが!今は少しでも兵を補充し、先に進むべきだ!?」

兵士長1「くぅぅっ…」ググッ

兵士長2「第一陣、2万の勢力があっという間に1000ぽっちになってしまったか…」ガクッ

トライド「落石の被害を逃れた最後尾の隊は別の通路を抜けてくる筈だ!
そうすれば少なく見積もっても5000弱は残る!!まだ終わってはいない!!」

ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュッ

ドスッ ドスッ ドスッ ドスッ ドスッ

ギャアアアアアアアアアア

トライド「くっ…!こちらにも矢が迫ってきた!早く行くぞ!?」パシンッ

ザスッザスッ ザスッザスッ
213: ◆WEmWDvOgzo:2015/9/23(水) 22:36:21 ID:DKuSij4epo
タビラ「落石に閉じ込めた連中は片付いたなぁ?」

西の兵1「はい。それ以外は混乱し、隊形が乱れてます!」

タビラ「4000の兵を送り込め?崖下に取り残された後ろの残党を挟んで殲滅するんだ?」

西の兵1「ははっ!!」

西の兵2「第二陣への警戒はいかがいたしましょう!?」

タビラ「いらん、いらん。どうせ来やしねぇし」

西の兵2「!?」

タビラ「落石で迷路染みた断崖地に踏み込む度胸なんかねぇって?」ニヤリ

西の兵2「な、なるほど!」

タビラ「防衛拠点がねぇから侵攻するんじゃなくてなぁ…。
なんでここに防衛拠点がねぇのか考えねぇとダメなんだよなぁ?
わざわざ砦なんか作らんでも対処出来るだけの地の利があるからに決まってんだろうがぁ?」

西の兵2「がはは!間抜けな連中ですな!」

タビラ「やっぱこんなもんか。つまらんぜぇ…。可憐な女子達を待たせてるし終わらせちまうかなぁ?」

西の兵2「我々と奴らでは地力が違うのですよ!格の違いを見せてやりましょう!」

タビラ「うーし、俺に付いてこい。敵軍長の首をかっさらうぞぉ」

西の兵2「ははぁっ!!」
214: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 21:53:25 ID:87duYR6vE.
―――王宮―――

伝者1「報告します!!フィクサー総指揮が西の国境防衛拠点への攻撃を開始した模様!!現在、第1軍4万の兵が砦、陥落に先駆け、攻城戦を仕掛けております!!」

伝者2「ローレン国王率いる南国軍は現在、南西部の平野で西軍と睨み合っており、衝突は間近と思われます!」

政務官「ついに始まりましたな?」

ヒメ「安全な場所で報告を受けるだけの身じゃ、まるで実感が沸かないけどな…」ムスッ

政務官「…陛下の役目は戦況を見守り、兵を信じて国内の治世を保つ事です。戦いは軍に任せればよろしい」

ヒメ「ローレン様や宰相殿は自ら戦場に立って指揮を執ってるじゃないか?」

政務官「ローレン様は元軍師志望とあって兵法に聡い。
宰相殿は3国の代表では唯一"終わらない争い"を経験された方です。陛下とは立場が異なりましょう?」

ヒメ「ふん…」

政務官「戦況によっては、ここが戦場となる可能性も大いにございます。気を引き締めてお臨みください」

ヒメ「あぁ、分かってるよ…」

政務官「とりあえず開戦から今のところ目立った動きはなさそうですが…」

伝者3「報告!!東国軍ですが…トライド軍長率いる先鋒隊、2万が壊滅したそうです!!」

ザワッ

高官1「か、壊滅…早すぎないか…!?」オロオロ

伝者3「敵軍と当たらぬよう断崖地から兵を分けて侵攻を試みたそうなのですが…既に罠を張られていたと。
東国軍は一度、体勢を立て直す為に兵を下げたそうです…」

高官1「ど、どうするんだ!まだ始まって間もないのに!?」

政務官「ここからではどうも出来ん…。現地の指揮官に託すしかない…」

ヒメ「…援軍を送ろう。防衛に当たらせてる団長の隊に使いを!」

政務官「なりません!それではこちらの守備ががら空きになってしまう!」

ヒメ「このままじゃ東国軍はズルズルとやられるぞ!?」

政務官「宰相殿の判断に委ねるべきです!」

ヒメ「っ…他に報告はないのか!」

伝者3「……」フルフル

ヒメ「……!」
215: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 21:55:20 ID:87duYR6vE.
伝者1「フィクサー軍長の隊なのですが…」

ヒメ「」ピクッ

伝者1「不可解な動きを見せておりまして…」

ヒメ「不可解な動き?」

伝者1「はっ!副官のオドアイル様が1万の兵を率い、国境の防衛拠点とは大きく外れた地に向かっております」

ヒメ「…どこに向かってるんだ?」

伝者1「北側を進軍しているようなのですが…フィクサー軍長からは特に連絡を受けておりません」

政務官「どういう事だ…?フィクサー軍長には西国東側の国境攻略を命じた筈だが……」

ヒメ「…リルラ」

政務官「はっ!」

ヒメ「フィクサーはどういう人物なんだ…?」

政務官「私が知る限りでは…兵営の兵法学部を首席で卒業。
軍に所属してからは野党の集団や山賊、ホビット等の人里を荒らす族徒の討伐に当たっておりました。
それらの族徒が支配する山々や土地、合計6つの領土を平定して国土を拡大させた実績から若くして軍長の任に着いているとか」

ヒメ「…じゃあ酔狂で変わった行動に出たりするような奴じゃないんだな?」

政務官「そうですな。むしろ冷静沈着な完璧主義者と伺っております。
なにせ無駄なく効率的に戦局を進める手腕から預言者の異名を取る程の知略家ですからな」

ヒメ「……」

政務官「副官の妙な動きも…何か狙いがあっての事かもしれません」

ヒメ「一度、様子を見てみるか…」

政務官「はっ!」
216: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 21:57:31 ID:87duYR6vE.
〜〜〜夜〜〜〜

―――西の国(北東部・東国軍本陣)―――

宰相「…おのれぇ!!」ダンッ

東国軍長2「西国の内部に侵攻し、虚を突く手筈が…まさか逆に虚を突かれるとはな」

東国軍長3「ひとまず本陣は下がらせたんだ…。敵も地の利を手放してまで追っては来るまい」

東兵1「申し訳ございません…!申し訳ございません…!」ボロボロ

東兵2「わ、我々も…追撃を逃れるので精一杯で…」

宰相「お前達を責めているのではない…。私自身の不甲斐なさに怒りを覚えるのだ…!」

東兵's「……」

宰相「よくぞ帰ってきてくれた…!お前達が戻らなければ今頃、我々も断崖地に踏み入れ、罠の餌食となっていたかもしれん!」

東兵1「も、もったいなきお言葉…!」ウルッ

東兵2「くぅぅ…!」グシッ

宰相「下がってよいぞ。傷付いた体を休めておけ」

東兵1&2「はっ…!」
217: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 22:00:28 ID:87duYR6vE.
宰相「作戦開始から初日の段階で2万の兵ばかりか…大事な指揮官まで失わせてしまった…!とんでもない失態だ…!」ググッ

東国軍長2「悔やんでも結果は変わりませんぞ。宰相閣下」

東国軍長3「然り…今、我々が成すべきはこのまま断崖地の攻略に臨むか、別の方法を取るかを早々に決め、戦局を立て直す事です」

宰相「うむ…。取り乱してすまんな…。まず両者の意見を聞かせてくれ」

東国軍長2「全軍を引き下げ、改めて別経路を探るべきです。
断崖地に敵軍が潜んでいるとなれば侵攻しても無駄に兵を消耗するだけでしょう」

東国軍長3「同意だ。敵の数も不明な上、更なる罠が仕掛けられているとも限らん。深追いは避けた方がいい」

宰相「…分かった。全軍に退却命令を……」

バサッ

見張り1「報告です!!」ザッ

東国軍長2「なんだ、貴様は?軍儀の最中だぞ!」

見張り1「も、申し訳ございません!い、急ぎ報告せねばならぬ事が!?」

宰相「何があった…?」

見張り1「北側と東側より大軍が迫っていると…!」

宰相「なっ…」ガタッ

東国軍長2「なんだとぉ…!?」
218: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 22:01:58 ID:kFMVoMRQpc
見張り1「おそらく我々が敵の防衛拠点の合間を縫って進軍したのを悟り、挙兵して背を追ってきたものと思われます!!」

宰相「……」ジーッ

東国軍長2「な、なぜこんなにも早く…!?」

東国軍長3「ありえん…!先ほどの断崖地での戦闘後に伝達されたとしても…ここに到達するには明日の夕刻までは掛かる筈だ!?」

宰相「そ…そういう事か!」ハッ

東国軍長2「宰相閣下…!?」

東国軍長3「何かお気付きに…!?」

宰相「我々は最初から誘い込まれていたのだ。この地にな…!」ギリッ

東国軍長2「ば、バカな…どこから情報が…!?」

宰相「情報が漏れたのではない!!」

東国軍長3「なっ…では何故!?」

宰相「この西国本土に通じる断崖地は…そもそもこうなるように配置されていたんだ!!地図を確認してみろ!?」バンッ

東国軍長2「」ジッ

東国軍長3「」ハッ

宰相「分かったか…!」

東国軍長2「二つの防衛拠点を挟んで奥まった地にある断崖…よく見れば構図が見事な三角形になっている…!」

東国軍長3「ここを通るには岩山に囲まれ、枝分かれした迷路のような道を通る必要がある…。
先鋒隊を買って出たトライドの軍はここで罠に嵌まり、全滅させられてしまった…」

宰相「そうだ!警戒した我々は一度、軍を防衛拠点と断崖の中間地点まで下がらせ、戦況を立て直すべく、ここに本陣を移したが…」

東国軍長3「つまり防衛拠点を通過出来る安全経路に見せかけて断崖地に誘導し、罠に嵌めて足止めを喰らわせ、二つの防衛拠点から背後に兵を寄せて我々を挟んだということか…!」

東国軍長2「で、では我々がこの経路を選んだ時点で既に勝負は着いていたのか…!?」ブルッ

宰相「敵はここで文字通り"全滅"させる気なのだ…!」ギリッ
219: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 22:05:39 ID:87duYR6vE.
東国軍長2「どこまで迫っている!?」

見張り1「た、退路を塞いで中央に構えています…。松明の数からして明らかに万を越すものかと…」

東国軍長2「夜戦を仕掛けてくる気はないようだな…。明け方と共に一気にケリを着けるつもりか!」ギリッ

宰相「二つの防衛拠点から兵を興してきたのなら…その数はおよそ6万…今の我が軍と同等の戦力か」

東国軍長2「…闇に乗じて奇襲を狙いますか?」

宰相「いや、この闇の中で肉迫すれば自軍の隊形が乱れ、バラバラになってしまう…」

東国軍長2「では一か八か全軍で断崖地の攻略を目指しますか?」

宰相「…落石で地形を変えられ、我々の得た地理情報は全て無に帰してしまった。不用意に飛び込んでも罠の餌食となるだけだ!」

東国軍長2「手詰まり、か…!」

宰相「ヒメ国王とローレン国王に申し訳ない…!真っ先に本土を目指し、作戦の要となる筈だった我が国が……真っ先に敗れ去るとは…!」ググッ

東国軍長3「…宰相閣下、項垂れるのはまだ早い」

宰相「なっ……!」

東国軍長3「この戦い、何がなんでも爪痕を残さねばならぬ」

東国軍長2「…手があるのか?」

東国軍長3「手などない!!」

東国軍長2「……!?」

東国軍長3「だが何もせず敵の手に落ちるのなら…死に者狂いで光明を探すぞ!!
でなければ立ち上がってくれた国民、友軍…何より亡き陛下に申し訳が立たぬ!!」

宰相「!」ハッ

東国軍長2「ブルードル陛下…!」グッ
220: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/4(日) 22:08:43 ID:kFMVoMRQpc
東国軍長3「宰相閣下、どうか私に1万の兵をお預けくださいませ!」

宰相「ど、どうする気だ!?」

東国軍長3「背後の6万は私がお引き受け申す。宰相閣下らは断崖地へ進んでくだされ!!」

宰相「だ、だが!」

東国軍長3「もはや一刻の猶予もない!夜が明ければ敵の攻撃を受け、我が軍は本当に壊滅してしまう!!」

東国軍長3「迷ってはおれません!何しろ対策など打ちようもない状況です!我々に出来る事は…ここで死を覚悟し、がむしゃらに突き進むのみ!!」

宰相「……!」

東国軍長3「1秒でも多く時を稼いでみせます!あとは頼みましたぞ。宰相閣下!」

宰相「(陛下の想いを受け継ぐと誓っておきながら…なんと不甲斐ない有り様だ)」

東国軍長2「ここで宰相閣下に死なれては東国の滅亡に繋がろう?断崖地の突破は俺が請け負うので閣下は今すぐ避難を……」

宰相「いや…私が出なければならない」

東国軍長2「は…!?」

宰相「そもそも軍が倒れれば抑止力を無くし、東国は終わりだ。ならば私が先頭に立ち、士気の増幅に努めよう!」

東国軍長「な、何を言っているのです?」

宰相「初戦の敗北に伴い、兵達は明らかに不安を感じているだろう。その上で総軍指揮の私が離脱すれば軍全体の士気に関わる!」

東国軍長2「し、しかしですな!宰相閣下は国王の後任であらせられる身!つまり貴方様の命は東国その物と考えて差し支えない!!」

宰相「…確かに先代がご存命で私が貴公らの立場にあれば迷わず避難を促しただろう」

東国軍長2「そ、その通りです!考え直していただけましたか!?」

宰相「だが私は誰よりも先代の気性を存じている…」

東国軍長2「……!」

宰相「ブルードル陛下であれば誰になんと言われようと我らを見捨てて逃走したりはしない!!」

東国軍長2「……っ…!」

宰相「夜明けと共に出陣だ!心して掛かれ!!」

東国軍長2「は…ははっ!」ザッ

東国軍長3「委細承知!!」ザッ

宰相「(私は絶対に諦めぬぞ…!東国の光を沈ませはしない!!)」
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