姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
711: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 05:54:52 ID:nfXWrQKYlE
>>709
腐女子は自重を覚えようか。
王子ぃぃぃぃぃぃ
生きててよかったああああああ(;Д; )
712: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 10:16:23 ID:Sbys4aIzKQ
第1王子がイケメン過ぎる…
俺もこんな長男になりたい…(´;ω;)
713: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:04:28 ID:9u8vOEqdD6
──その後、本国主導のもと、和平や隣国への処置に関する話し合いが行われた。
第1王子が本国に全面的に従うという姿勢を見せたため、隣国の土地は全て本国の支配下に置かれることになった。
隣王は極刑は免れたが、今までの悪政の責任をとるという意味で、最低1年は刑に服することで一致。
事実上隣王は引退したことになったが、まだ王子達が未婚のため、王の代理という形で第1王子が隣国の政権を握ることになった。
ただし、無論本国の支配・監視のもとでの話であり、政策なども全て本国の指示に従うという条件つきである。
714: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:08:01 ID:UavECGF.sw
しかし、本国に支配されるおかげで食物が安定して供給され、悪政からも解放されることになったので、隣国の人々からは大いに歓迎された。
捕虜となっていた第2王子は、隣国が本国に歯向かうことがないように、あくまで建前上ではあるが、人質として暫くの間本国に滞在することになった。
第3王子は、本国側の要望により、病室を本国へ移された。
そして、戦争の後始末に追われる日々が過ぎ、穏やかな日常が戻りつつあった。
──終戦から、2週間。
王子はまだ、目を覚まさない。
715: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:11:16 ID:/Wp6oG/dVo
- 本国 -
──コンコン
王「…入れ」
ガチャ
ロイ「──失礼します。戦死者の埋葬が全て終了しましたので、報告に参りました」
王「…うむ。ご苦労であった」
大臣「これで、戦争の事後処理はほぼ終わりましたな」
ロイ「はい」
王「……これでお前も、近衛隊長を退任か」
ロイ「…はい。これからは、結核の治療に専念します」
王「隔離治療室だったか…。感染を防ぐためとはいえ、心苦しいのぅ」
716: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:18:30 ID:7ZmvR.FKR.
ロイ「今まで他に感染者が出ていないことに感謝するばかりですよ。色々好き勝手やらせてもらいましたから」
王「うむ…」
大臣「…大分、痩せましたね」
ロイ「……そうですね。10キロくらい、減りました」
王「……」
王「……お前はまだ若い。しっかり休んで、早く治すんだぞ」
ロイ「ありがとうございます」
717: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:20:44 ID:M97GWVJjkM
ロイ「そういえば…、姫は?」
王「また王子のところじゃないかのう」
大臣「王子が本国に帰ってきてから2週間、ずっと病室に通いっぱなしですね」
ロイ「……」
王「外傷は大分治癒してきているようじゃが… いつ目が覚めるのかのぅ」
大臣「まさか、一生意識がないままなんて…」
王「よさんか、縁起が悪い」
ロイ「……」
ロイ「……失礼、します」
718: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:24:41 ID:apt6p77LGE
───────
ロイ(……どーすっかなぁ)
考えながら、王宮の廊下を歩く。
ロイ(……)
ロイ(…やっぱ、後悔はしたくねぇよな…)
ロイ「……あ」
不意に、前方から誰かが歩いてくるのに気づいた。
手に花瓶を持っている。
ロイ「──姫、」
姫「……あ」
ロイの姿を見て、姫がぴたりと足を止めた。
姫「ロイじゃない。仕事はもう終わったの?」
719: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:28:28 ID:tVDyKCFPzs
ロイ「はい。一通り終わりました」
姫「そっか、お疲れさま。ロイも無理しちゃダメよ?病気なんだから」
ロイ「はっきり言いますね」
姫「当たり前じゃない。こんなところで遠慮してどうするのよ」
ロイ「……」
ロイ「姫、」
姫「うん?」
ロイ「…俺は今日で、近衛隊長を辞めます。隔離治療室に入るので…」
姫「……」
姫「…そっか……」
ロイ「……」
ロイ「……だから、姫に伝えたいことがあります」
720: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:33:19 ID:TjuDwVsXHM
姫「伝えたいこと…?」
ロイ「……はい。前にも一度、言ったことがあるんですが」
ロイ「返事をもらえたらな、と思って」
姫「…?」
ロイ「病気で一兵士に過ぎない俺が、こんなことを言うのは場違いだってわかってます」
ロイ「でも… でも、伝えなきゃ、俺がまだ元気なうちに伝えなきゃ、絶対に後悔すると思ったんです」
姫「ロイ…」
ロイ「俺…」
ロイ「俺、姫が好きです。ずっとずっと、好きでした」
ロイ「──俺の傍にいてください。お願いします」
721: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:37:51 ID:v6l4HiRCsk
姫「……」
ロイ「……」
姫「……ごめん、ロイ」
ロイ「……え」
姫「……」
姫「あたし、王子のそばにいる」
ロイ「……!」
姫「っ… ほんとにごめんね!」
姫はそのまま、花瓶を抱き抱えてロイの横を走り去っていった。
ロイ「……」
ロイ「…フラれた……」
722: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:42:42 ID:OEv/Nma8qg
へなへなとその場にしゃがみこむ。
ロイ「……そりゃ薄々わかってたけどさぁ……」
ロイ「何年想いつづけたと思ってんだよおぉ……」 ズウゥン
ロイ「……」
ロイ「…これが失恋か…」 グスッ
ロイ「……はは…シャレになんね―…」
…やがてゆっくりと立ち上がり、後ろを振り返った。
ため息をついてから、柱に隠れる人影に声をかける。
ロイ「……いつまで隠れてやがんだ、コラ」
723: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:45:57 ID:MmjrPVvqx6
クレア「……!」
ロイ「……出歯亀かよ、ふざけやがって」
クレア「ちっ、違います、違います!」
慌てたようにクレアが柱の陰から飛び出してきた。
クレア「け、決して聞き耳を立てていたわけではなく!偶然通りかかったんです!」
ロイ「どっちでもいいよ。ったく… 男がフラれるところなんて見るんじゃねーよ」
クレア「……!」
クレア「す、すみません…」
724: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:48:38 ID:nky3KnsThQ
ロイ「……つーかお前、まだ帰ってなかったの。いつまで本国にいる気だよ」
クレア「あ…!そ、そのことなんですが!」
ビシッと背筋を伸ばす。
クレア「わ、私、この度ロイさんお付きの侍女に任命されました!」
ロイ「はっ…」
ロイ「はあぁ!?」
クレア「王様から直々に頼まれました!」
ロイ「……あ、ありえね―…」
725: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:51:30 ID:JfGY8W0o7c
クレア「ロイさんが隔離治療室に入ってる間、私が身の回りのお世話をします!」
ロイ「ばっ… いらねぇよそんなもん!」
ロイ「大体、うつったらどうするつもりだ!!」
クレア「大丈夫です!城医さんから色々予防法を伝授していただきましたので、極力うつらない手法をとります!」
ロイ「……」
ロイ「……あ、そう……」
クレア「…やっぱりご迷惑でしたか?」
726: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 22:53:24 ID:yL8Zs9ljV.
くそう・・・ロイにはまだクレアがいたのか・・・
爆発しロイ!
727: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 22:57:37 ID:mYM8Ym1HnU
いやクレアが爆発しろっ!
ロイは一途なんだ!
728: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 22:58:32 ID:yL8Zs9ljV.
クレアは俺にエクレア作れぃ!
729: 明日で終わる…かな? ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:59:39 ID:KQAgxdxGac
ロイ「……もういいや、勝手にしろ」
クレア「!」
クレア「はい!勝手にします!」
ロイ「……」
ロイ「……つーか」
ロイ「失恋したての男に近づくなんて、お前も考えたな」
クレア「へ!?」
ロイ「あーやだやだ、これだから姫以外の女は」
クレア「ちっ…違います!わ、私にそんな下心は微塵も…!」
ロイ「どーだかな」 ケラケラ
クレア「もうっ、ロイさんのばか―!!」
730: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 23:02:37 ID:yL8Zs9ljV.
明日で終わっちまうかもしれねえのか・・・
寂しくなるな・・・
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