(*^○^*) 賭博黙示録ポイジ
Part8647: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)21:55:36 ID:GUH
(*^○^*)(早いとこ地上に出たいんだ) ゴロ…
三好「いやー、昨日の勝負は凄かったですね……やっぱり班長は凄い…」
三好「なんでしょう、勝負運っていうんですかね… ここぞという時に…あんな…」
(*^○^*)「ねえ、三好くん」
三好「はい?」
(*^○^*)「確か、出目をメモってたよね?」
三好「はあ…」
(*^○^*)「見せてー」
三好「はあ、いいですよ」 ゴソゴソ
三好「どうぞ」
(*^○^*)「ふむふむ…」 ペラ…
三好「すみません、鉛筆で走り書きなんで、見辛いですけど…」
(*^○^*)「ううん、十分十分…というより…」
三好「へ?」
(*^○^*)「……」 ジッ
(*^○^*)「強い。 班長、明らかに第一投が強いんだ」
三好「はあ……ですから、班長は凄いんですよ。 バカヅキっていうか、強運っていうか」
(*^○^*)「うん…これは相当に」
(*^○^*)「ツイてるんだ」
沼川「さあさあ、今日もキンキンに冷えたビールが入ってるよ」
「買った!」 「俺にも一本!」
648: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)21:56:38 ID:GUH
(*^○^*)「えーと、今日は…」
モブE「俺もビールを一本…」 グイ
モブE「ん? 何だ?」
(*^○^*)「ねーねー」
モブE「ん? 何だポイジか。 何の用だよ」
(*^○^*)「おごってー」
モブE「は!? ヤだよ! 何で俺がオゴらなきゃいけないんだよ!」
(*^○^*)「…モブA君とモブB君とC君とD君にはオゴってもらったんだ…」
モブA「…」
モブB「…」
(*^○^*)「へー、E君だけオゴらない気なんだ。 皆貴重な身銭を切って僕にオゴったのに」
モブE「いや……え……?」
(*^○^*)「自分だけお金出さない気なんだ…自分ばっかり…自己中…」 ブツブツ
モブE「え、いや、そうじゃな……ん? 何かおかしいな? あれ?」
(*^○^*)「現場は連帯が大事なのに…自分ばっかり楽しようとして…モブE君はそんな奴…」 ブツブツ
モブC「…」
モブD「…」
モブE「いや、え。 ん? えっと……」
(*^○^*)「…」 ジー
モブE「……」
モブE「おごり、ます…」 ガク…
(*^○^*) ゴキュゴキュゴキュ
(*^○^*) プハー
三好「おかしい……何かがおかしい……」
653: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)21:59:20 ID:GUH
─── 2週間後
三好「い、いよいよ博打の日ですね…!」
(*"○"*) zzZZZ
三好「ポイジさん!? ねえ、ポイジさん!?」 ユサユサ
(*^○^*)「ふあ? ごはん?」
三好「ごはんじゃないですよ! ポイジさん、今日は博打の日なんですよ!」
三好「今日は勝負するんじゃないんですか!?」
(*^○^*)「でも僕お金無いし」
三好「あっ…それもそうか……普段自由に飲み食いしてるから気付かなかった……」
三好「い、いやっ、でも、それならどうやって外出券手に入れる気ですか!」
三好「まさか、貯めるって言うんじゃないでしょうね! 断言しますけど無理ですよ! ポイジさんには!」
三好「ポイジさんが50万ペリカも稼ぐためには、チンチロで勝つしか…」
(*^○^*)「さて、と」 ノソ…
三好「ポイジさん?」
(*^○^*)「人集めてくるんだ」
三好「人?」
(*^○^*)「ヨンゴー組の皆なんだ」
(*^○^*)「やあやあ、集まってもらってどうもなんだ」
前田「おいおい、一体何の用だよ…」 ゴシ…
ヨンゴA「ワシ、もう寝たいんじゃけど…」
ヨンゴB「……」
ヨンゴC「キョロキョロ」
三好「……」
660: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:17:03 ID:GUH
(*^○^*)「まあ、なんていうか、皆で班長を倒そうってことなんだ」
前田「は?」
三好「班長を……倒す……?」
(*^○^*)「そ。 チンチロで班長に勝って、いっぱいペリカもらうんだ」
前田「……はぁーっ」
前田「お前なぁ、寝言も大概にしろよ。 んなことできるならとっくにやってるっつーの」
前田「…」 シュボッ
前田「班長の強さ、知ってんだろ。 下手に勝負しかけたら、やられるのはコッチだ」
三好「そ、そうですよ! 班長は神懸かり的な強運の持ち主で……」
(*^○^*)「まあ、待って」
(*^○^*)「……」 チラ
班長「……」 ゴシ…
(*^○^*)「!」
(*^○^*)「次、班長が出す目を当てるんだ」
三好「えっ!?」
前田「な、何だと!」
661: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:17:31 ID:GUH
(*^○^*)「…四五六(シゴロ)……!」
班長「…」 パッ
カランッ チンチロリンッ
「うおっ」 「すげぇ」
「マジかよ……」
班長「カカカッ……すまんな皆の衆……!」
班長「四五六……倍付けだっ……!」 パンパン
前田「っ……!」
三好「あ、当たった……!」
前田「ってことは、何か?……イカサマかっ!」 スクッ
(*^○^*)「待つんだ」
前田「な、何でだよ! 一発ブン殴らなきゃ気が済まね…」
(*^○^*)「今発散したってしょうがないんだ。 これはある種の切り札なんだ。 取っておくんだ」
前田「っ……」 ストン
三好「で、でもポイジさん…」
(*^○^*)「ん?」
三好「どうして、ポイジさんは班長が出す目が分かったんですか?」
三好「何かイカサマ……カラクリがあるんですよね?」
(*^○^*)「……」
─── 帝愛地下施設 VIPルーム
黒崎「……」
革張りのソファに腰かけ、グラスを傾けながらモニターを見つめる男。
黒崎義裕……!
帝愛のナンバー2……!
黒崎「……」 クイ…
無論、かつてのナンバー2…右腕は、利根川だったが……
ポイジとの戦いに敗れた利根川は、失脚……帝愛を追い出され、今は行方も知れぬ身……!
黒崎「…」 カラン…
黒崎「しかし、まさに天国と地獄だな……この部屋と、奴らのいる数メートル地下とは……!」
側近「はい…おっしゃる通りで…」
黒崎「…」 ジッ
側近「あの、つかぬことをお伺いしますが…」
黒崎「何だ」
側近「その……黒崎様は、2週に一度、土曜日になると、ここを訪れるようになりましたよね」
黒崎「……」
側近「良かったら、訳を聞かせていただけませんでしょうか」
側近「その、地下の連中が賭博を開く日と一致しているのは…偶然なのでしょうか」
黒崎「……」 カラン
黒崎「偶然なものか」
側近「……」
663: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:19:05 ID:GUH
黒崎「フフ……気になっておるのだよ。 この男が、動き出すような気がしてね…」
側近「この男?」
黒崎「…」 ピッ
(*^○^*)『うーん、どうしたものかなー言ったものかなー』
三好『もったいぶらず教えてくださいよー』
側近「ええと……こやつは入ったばかりの…ポイジとかいう…」
黒崎「あの利根川を勝負で下した男だ……幾分、興味はある」 シュボッ
側近「はあ……確かに、その噂は聞いたことがございますが……」
側近「お言葉を返すようですが、奴は今地下の強制労働施設に入れられた身…」
側近「いうなれば、野良犬以下の存在です。 なぜ、かようにお気になさるのかが…」
黒崎「……アップにできるか」
側近「は、はい」 ピッ ピッ
(*^○^*)
黒崎「……ククク……なるほど、野良犬……野良犬か」
側近「?」
黒崎「だが、どうやらまだ抜けていない……牙は……!」
側近「っ……」
664: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:20:01 ID:3kD
相変わらずイッチに引き込まれる
667: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:25:04 ID:87x
き…牙?
670: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:31:42 ID:GUH
黒崎「そして……」
側近「?」
黒崎「どうやら、正念場だ」 ククク……
側近「正念場?」
前田『な、なあ、教えてくれよ! 班長はどんなイカサマをしてるんだ?』
(*^○^*)『えー』
三好『わ、分かった! サイコロの中に鉄球を入れてるんですよ! パチンコ玉みたいな!』
前田『そんな誰でも思い付く方法取るかよ!』
三好『そ、それもそうか……イカサマとしちゃ定番ですもんね……ねえポイジさん!いい加減教えてくださいよ!』
(*^○^*)『……』
黒崎「恐らく、負け組で徒党を組んで大槻班長を倒そうと計画しているんだろうが…」
黒崎「さてさて、ポイジ君はイカサマのタネを仲間に教えるのか、否か……ククク」
側近「それは……教えるのではないでしょうか」
黒崎「ほう? なぜそう思う?」
側近「だってその、イカサマのタネを教えなければ、仲間は納得せず、付いてこないでしょう」
側近「ポイジにとって、仲間が自分を信用して付いてくるかどうかは死活問題のはずです」
側近「なので、タネは教えるはずだと…」
黒崎「……まあ、普通はそう考えるだろうな…」
側近「普通……?
671: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:32:35 ID:GUH
黒崎「 もし、ポイジ君がお前と同じように…『こいつらは黙ってついて来てくれる人間じゃない』と思ったなら…タネを教えるだろう」
黒崎「だが、『きっと黙ってついて来てくれるはずだ』と相手を信用したなら…勝負まで秘めておくだろうな」
側近「信用……」
黒崎「ギャンブルとは……相手を疑う力の試し合いだ……より、相手を疑った方が勝つ…」
黒崎「だが、時として勝負は……ククク……相手を信じる力が試されることもある」
側近「信じる、力…」
黒崎「これはあくまで私の見解だが……大槻班長を倒すカギ……それは、仲間をどれだけ信頼できるかに掛かっているだろうねぇ」
側近「仲間を信頼…」
黒崎「さて……ポイジくん…君は…」
黒崎「仲間を……信じるかね、信じないかね」
(*^○^*)『……』
(*^○^*)『分かったんだ…教えるんだ』
(*^○^*)『あれは、4と5と6だけで構成されたサイコロを使ってるんだ』
側近「……バラした……」
黒崎「……」 スパー
側近「ポイジは……仲間を……信頼できなかった……」
黒崎「……」 フゥーッ
モクモク…モク…
黒崎「……」 ギュッ
黒崎「……残念だ」 ボソ
672: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:34:12 ID:oFR
予想とフラグバッキバキでワロタ
673: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:38:14 ID:153
人騒がせなポイジという野良犬…
674: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:38:34 ID:JwB
「裏切りを許す!チームを組む!」で船を戦ったカイジと
「騙そうが売ろうが勝てばいいんだ!」のポイジの真逆加減を考えたら
ここでバラすのはよく考えなくても当然だったわ
676: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:48:13 ID:GUH
…
前田「えっと……4と5と6だけで構成…?」
(*^○^*)「つまり、4の裏は4、5の裏は5、6の裏は6…というサイコロなんだ」
三好「た、確かにそれなら、一見するとイカサイ(イカサマサイ)だとは分からない!」
前田「そうか…回っているときも、薄暗い賭場では気付かないって寸法か!」
(*^○^*)「それに、必ず四五六が出るわけでもない。 時には負けてしまうこともあるんだ」
(*^○^*)「それが良い目くらましになってるんだ。 そのせいで今まで気付かれなかったんだ」
前田「あンの野郎っ……!」 ギリ…
三好「そ、それで……一体どういう作戦で行くんですか?」
(*^○^*)「再来週……僕が勝負に出るんだ。 その時、集合をかけたら皆で集まって欲しいんだ」
三好「皆で集まる……」
(*^○^*)「こっちの資金を結集して勝負するんだ。 そうすれば、相手は『この大勝負で自分の力を見せつけたい』と思うはずなんだ」
(*^○^*)「そこで班長はイカサイを使うはずなんだ! で、僕がその現場を押さえる! 絶対にイカサイを奪うんだ!」
(*^○^*)「そして、僕がイカサマを暴いたら、皆で『イカサマだ!イカサマだ!』って騒いでほしいんだ」
(*^○^*)「そうすれば、班長は全てを謝罪して僕たちにお金を渡さざるを得ないはずなんだ!」
三好「な、なるほど……!」
前田「ま、待てっ……!」
(*^○^*)「?」
677: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:49:01 ID:GUH
前田「ってことは……班長が絶対にイカサイを使わなくちゃいけないわけだろ? でなきゃ、この作戦はおしまいだ……!」
三好「そ、そうですね…」
(*^○^*)「だから……僕たちがイカサマに気付いていること……それは、絶対にバレちゃいけないんだ」
前田「っ…!」
三好「!」
ヨンゴーABC「っ!」
(*^○^*)「絶対……悟られないように……!」
黒崎「……今日は、彼らの作戦会議も終わりだな」
側近「はっ…」
黒崎「また、再来週来る」 ギシ…
側近「はっ。 お待ちしております!」 ペコ~
黒崎「…」 コツ、コツ、コツ
黒崎(ふむ……まあ、大槻が『ポイジ君たちがイカサマに気付いていること』に気付かなければ、ポイジ君たちに勝ち目はある……)
黒崎(ポイジ君、その可能性に賭けるか?)
黒崎(だが……)
黒崎(大槻は、そんな甘い男じゃあないぞ……?) ゴシ…
678: ↓名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:50:27 ID:lTD
ポイジがサイコパスに見えてくる
679: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:51:31 ID:wo2
原作と勝負の肝心な部分が違うけど、どうポイジは切り抜けるか…
680: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:58:57 ID:ScI
>>678
サイコパスなんだよなあ
681: 名無しさん@おーぷん:15/11/16(月)22:59:52 ID:j2D
45組と班長の、というかその場にいる全員の資金全額かっさらうだろうな
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