サシャ「いつだって、あなたの味方です」
Part9
206 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:07:04 ID:VjbpwCWw
ーー 日没後 訓練所 営庭
サシャ「なんとか晩ごはんの時間には間に合いましたね! よかったです、食いっぱぐれるところでした!」ホッ
ライナー「あれだけ食っといてまだ入るのか? お前の腹はいったいどうなってるんだ……?」
サシャ「そりゃあ結構食べましたけど、その分川原で遊びましたし…………あっ」ピタッ
ライナー「? どうした?」
サシャ「あの……ここまででいいです。今思い出したんですけど、今日は当番あったんですよ。あっち側の倉庫の掃除当番。晩ごはんの前に済ませておかないと」
ライナー「そうだったのか? ……なんなら少し手伝うか? 二人でやればすぐ終わるだろ」
サシャ「いえ、大した量じゃないので大丈夫ですよ。ーーここまでありがとうございました、後は一人でなんとかします」
ライナー「……わかった。じゃあな」スタスタ...
サシャ「はーい、また明日!」フリフリ
207 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:07:57 ID:VjbpwCWw
ライナー「……」スタスタ... ピタッ
サシャ「……?」
ライナー「……」クルッ スタスタ...
サシャ「どうかしました? 何かーー」
ライナー「さっきのは、お前のやり残したことだよな」
サシャ「はい? ……まあ、そうだと思いますけど」
ライナー「俺の分がまだだ」グイッ
サシャ「えっ? ライナーの分ってーーちょっ……、ちょっと待ってください、こんなところでーー」
ーー プツン...ッ
208 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:08:38 ID:VjbpwCWw
サシャ「あ……」サラッ...
ライナー「……いいかサシャ、今から大事な話をするからよく聞けよ」
ライナー「調査兵団に入った後……もし、誰かに俺のことを聞かれたら」
ライナー「その時は、『自分は関係ないし何も知らない、ただの同期だ』と言い張れ。何を聞かれても答えるな」
サシャ「……それってどういう、」
ライナー「それとな……さっき、言い忘れたんだが」
ライナー「もしもお前が辛いなら、……俺のことは、忘れてくれてもいいからな」
サシャ「……」
ライナー「話はそれだけだ。ーーごめんな。髪、解けちまった」
サシャ「……」
ライナー「おやすみ。夜更かしすんなよ」ポン スタスタ...
209 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:10:00 ID:VjbpwCWw
サシャ「……」
サシャ「……なんですか、もう」
サシャ「一度に、そんないっぱい言われても……わかんないですよ。私、馬鹿なんだから……」
サシャ「……」
サシャ「……」
サシャ「無理やりするから……髪ゴム、切れちゃったじゃないですか……」
サシャ「さっきもしたくせに、……勝手なんだから」
サシャ「……」
サシャ「……」
サシャ「…………」
「なーに突っ立ってんだ、サシャ」
210 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:10:41 ID:VjbpwCWw
サシャ「……ユミル」
ユミル「ぼーっと道の真ん中で突っ立ってんじゃねえよ。通行の邪魔だぞ」
サシャ「……あはは、すみません! 本当私ってば、すばしっこい割に鈍臭くて」
ユミル「わかってんならなんとかしろっての」ハァ
サシャ「そうですね、気をつけます。……それで、ユミルはクリスタと仲直りできたんですか? 今は一人みたいですけど……」キョロキョロ
ユミル「まあ、なんとかな。どこかのお節介焼きのおかげで、取り敢えず口は聞いてもらえるようになったよ。今はたぶん、私らの部屋でミーナと試験の話でもしてるはずだ。ーーところで、お前のほうはどうだったんだ? 随分長々と出かけてたみたいだが」
サシャ「はい、とても楽しかったです!」
ユミル「そうかそうか、それじゃあ泣きべそかいてるように見えるのは私の気のせいか」
サシャ「……ユミル、嫌いです」
ユミル「そりゃ悲しいな。私は結構お前のことが好きになってきたんだが」
サシャ「……」グスッ
211 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:11:26 ID:VjbpwCWw
ユミル「それで、今回は一体何が原因で喧嘩したんだよ? 味付けか? 量か? それともどこの兵団に行くかって話か?」
サシャ「……喧嘩は、してません」
ユミル「んじゃなんでメソメソしてんだ。ちゃんと説明しろ」
サシャ「これは……これは、お腹空いただけです。だから悲しくなってきたんです……」
ユミル「そうだな、確かに腹が減ったら悲しい気持ちにはなりやすいわな。ーーそれで?」
サシャ「……そういえば私、倉庫の掃除しなきゃいけないんでした。ユミルすみません、先に行きますね」スタスタ...
ユミル「嘘つけ。今週は固定砲の当番以外何もないだろ」
サシャ「……」ピタッ
ユミル「そういうのはいいからとっとと話せよ。……何があった?」
サシャ「……ライナーが、私のこと好きだって」
ユミル「ほー……遂にか。ーーそれで? お前はきちんと返事したのか? それとも逃げてきたのか?」
サシャ「ちゃんと言いましたよ。……好きって、言いました」
ユミル「へぇ、よかったな。ーーということは、要するにただの嬉し泣きか」
サシャ「……」
212 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:12:14 ID:VjbpwCWw
サシャ「……ライナーが、一緒に来てくれないかって、言ったんです。私に」
ユミル「ふぅん。ーーそれで?」
サシャ「『行けない』って……言いました」
ユミル「はぁ……? ーーったく、まーたお前は捻くれた返事を……で、なんで行けないって言ったんだ? 一緒に来いって言ってんだからついていってやりゃあいいだろ?」
サシャ「そんなの駄目ですよ、駄目です……行けないですよ……」
サシャ「ベルトルトに聞いたんです……ライナーには、やらなきゃいけないことがあるって、だから……」
ユミル「……ベルトルさんに?」ピクッ
サシャ「私が行くって……行きたいって言ったら、邪魔になっちゃう……」
ユミル「それでおとなしく我慢したってわけか? ……本当に馬鹿だなお前ーー」
サシャ「そんなの知ってます!! いちいち言わないでくださいよ!!」
213 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:13:03 ID:VjbpwCWw
サシャ「……あっ」
ユミル「……」パチクリ
サシャ「ぅ、あっ……ああっ、……ごめんなさい、ごめんなさいユミル、私、今……!」
ユミル「……いいや、今のは私が無神経だった。お前が謝る必要はない」
サシャ「で、でも……っ、」
ユミル「……なあ、余裕ないなら溜めてるもん全部吐き出しちまったほうが楽だぞ? 私でいいなら聞いてやるから言っちまえよ」
サシャ「それは……その…………」
ユミル「……」
サシャ「……」
ユミル「……はぁ、わかったよ。今ミカサ呼んでくっからここで待ってろ」スタスタ...
サシャ「……」ガシッ
ユミル「……なんだなんだ、どっちなんだお前」
サシャ「……本当に、聞いてくれるんですか?」
ユミル「話せばそりゃ聞くさ。……ま、言うだけ言ってみろよ」
214 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:14:01 ID:VjbpwCWw
サシャ「あの時……ライナーが、私に、好きって言ってくれた時」
サシャ「声が、震えてて……手も、手もすごく冷たくて……」
サシャ「本当に、本気で言ってくれたんだって、わかって、……わかった、から」
サシャ「私じゃ、支えてあげられないんだって、……頼りにされてないんだって、気づいちゃって……、それどころか、」
サシャ「どこにも……どこにも、行かないでって……私、そればかりで……いっぱいいっぱいになっちゃってぇっ……」ポロッ...
サシャ「そしたら、何を……何を言ったら、いいのかっ、わかんなくっ、なってっ、それで……気づいたらっ、いつの間にか……っ」ポロポロ...
ユミル「……『行かない』って、言っちまってたわけか」
サシャ「ユミルには、わかんないですよっ……! 私じゃだめ、なんです、わたしが、弱いからっ……!」ポロポロ...
サシャ「わたしもっ、……わたしだってっ、ミカサとか、アニとかっ……ユミル、みたいにっ、強いっ、女の子にっ、なりたかったっ」
サシャ「そしたらっ……したら、いっしょにっ、行ってっ、支えて、あげられたのにっ……!」
サシャ「いもっ、いもおんなっ、じゃっ、何もっ、なんにもっ、変えられない……っ!」ポロポロ..
ユミル「……」
215 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:14:47 ID:VjbpwCWw
ユミル「……んだよ、ちゃんと言いたいこと言えるんじゃねえか。お前」
サシャ「うぅっ、ううぅぅうっ……!」ゴシゴシ
ユミル「こら、こするなって。目が腫れちまうぞ」グイ
サシャ「……」グスッ...
ユミル「……あのなぁ、別に私らは強くなんかねえよ」
ユミル「そりゃあ、お前から見たら全員とんでもない奴らに見えてるだろうが……中身はどうってことない、お前と一つしか変わらないただの女のガキだぞ。お前とはちょこっとしか変わんねえよ、実際は」
サシャ「……その、とんでもないのが、ほしかったんですっ」グスッ
ユミル「やめとけやめとけ、そんなもん持っても苦労するだけだぞ? アニとか見てみろ、ものすごーく生きづらそうじゃねえか」ワシャワシャ
サシャ「……」
ユミル「……で、だ。なんであいつの前で今みたく泣き喚いてやらなかったんだ? 『故郷なんか行くな、私の側にずっといろ』とでも命令してやりゃよかったじゃねえか」
サシャ「そんなの……できるわけ、ないじゃないですか……」
ユミル「なんで」
216 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:15:39 ID:VjbpwCWw
サシャ「私が、本気でも……そうじゃなくても。そういうこと言ったら、ライナーは全力でそうしようとしますもん……そういう人、ですから……」
ユミル「あいつが無理したがるのは今にはじまったことじゃねえだろ? お前が気にするこたぁねえだろうよ、あいつの自業自得だ」
サシャ「そういうのが、私は嫌なんですよぅ……それに、泣いた顔、見たくないって言ってたんです……私が泣いた顔、ライナーは嫌だって……」グスッ...
ユミル「だから律儀に守ってたってのか? ……本当、大した忠犬だよ。お前は」ポスッ
サシャ「……? ユミル……?」
ユミル「ほれほれ、私の胸の中はレアだぞ。普段はクリスタ専用だからな、ここは」ダキッ
サシャ「んぅっ……ゆっ、ユミルっ、だめですってば、服が、汚れちゃう……」グイグイ
ユミル「ああもう、こういう時くらい素直に甘えとけっての。……お前は今日泣かなかった、私は何も見ていない。これでいいだろ?」ギュー
サシャ「で、でも……」
ユミル「……強がるなら、最後までやり通さなきゃな」
サシャ「~~~~っ、う、ううぅ、うううう……っ!」ポロポロ...
ユミル「そうそう、うんと泣け泣け」ポフポフ
217 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:17:07 ID:VjbpwCWw
ユミル「……悪かったな、色々と」
サシャ「……? 何が、ですか……?」グスッ...
ユミル「いや、元はといえば……あの時、私がお前に当番押し付けなきゃよかったんだよな」
サシャ「……」
ユミル「そしたらこうやって、辛い思いすることもーーいてっ」
サシャ「……ユミルのせいじゃない、です」ポカッ
サシャ「わたしが……私が! 自分の意思で、勝手に好きになったんです……ユミルのせいなんかじゃ、ないですっ!」ポカポカ
サシャ「私の、好きって気持ちまで……、そのきっかけまで、私から、取らないでくださいよぅ……」グスグス
ユミル「わかったわかった、痛いから叩くのはやめてくれ……ったく、あのゴリラのどこがいいんだかねぇ。クリスタのほうがよっぽどかわいいだろうに」ハァ
サシャ「……ライナーのこと、悪く言わないでください」グスッ
ユミル「ほいほい、私が悪うございましたよ」
218 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:18:07 ID:VjbpwCWw
ーー しばらく後
ユミル「……そろそろ落ち着いたか?」ナデナデ
サシャ「はい、大丈夫です……ありがとう、ございました」クスン
ユミル「さーて、いつまでもここでこうしてるわけにはいかないよな……ほれタオル」ポイ
サシャ「……? なんで、タオル……?」
ユミル「洗濯物回収した帰りだったんだよ。ーーその顔じゃ食堂には行けねえだろ? このまま井戸に行ってその顔なんとかしてこい。あと手桶に水張って部屋に運んどけ」
サシャ「……なんで桶??」キョトン
ユミル「明日からその泣き腫らした顔で試験受けるのか? 一晩中冷やせば大分腫れも引くはずだ。ライナーに泣いたことバレたくないならおとなしく従え」
サシャ「……はい」コクン
ユミル「私は今から食堂に行ってお前のメシもらってきてやるよ。……そうだ、ついでに部屋にいるクリスタとミーナにも説明しとくから、少しだけ遅れて戻ってこい。いいな?」
サシャ「……ふへへ」ニヘラ
ユミル「……なんだよその笑いは。気持ち悪いぞ」
サシャ「いえ……ありがとうございます、ユミル。優しいですね」
ユミル「! ……かっ、勘違いするなよ、お前のためにやってんじゃないんだからな! これは全部クリスタのためなんだからな! あいつに余計な心配かけるんじゃねえぞ!」ガミガミ
サシャ「あはは……はぁい、気をつけまーす」クスクス
219 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:18:53 ID:VjbpwCWw
ーー 同刻 男子寮 エレンたちの部屋
ライナー「……」ガチャッ バタン
ベルトルト「おかえり、ライナー。……遅かったね、もうみんな食堂行っちゃったよ?」
ライナー「……」
ベルトルト「……? どうしたの、怖い顔して……何かあった?」
ライナー「……何も、なかった」
ベルトルト「へえ、そうなんだ……まあ、僕としては何も聞かされなくて助かるけど、珍しいね? 本当に何もなかったの?」
ライナー「……」
ベルトルト「ライナー?」
ライナー「あいつと俺の間には、何もなかったんだ。……それでいいんだ」
ベルトルト「……?」
ベルトルト(おかしいな、なんだか話が噛み合ってないようなーー)
ライナー「……くそっ!!」ガツンッ!!
ベルトルト「!?」ビクッ
220 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:20:02 ID:VjbpwCWw
ライナー「俺は……あいつから、一言でも嫌だと言われたら……潔く身を引くつもりだったんだ……」
ライナー「なのに……あいつの気持ちを聞いたら、欲が出ちまった……」
ライナー「こんなつもりじゃ、なかったんだ……こうなるつもりは……」
ベルトルト「……」
ライナー「ああくそっ、かっこ悪いな……ちくしょう……」ズルズル...
ベルトルト「ちょっ……、ねえライナー、大丈夫? 立てる? どこか具合悪いの?」オロオロ
ライナー「……」
ベルトルト「具合悪いなら医務室に行く? よかったら付き添うけどーー」オロオロ
ライナー「……いや、なんでもない。ーーそうだ、俺は大丈夫だ、大丈夫……」ブツブツ...
ベルトルト「そう? なんともないならいいけど……壁に頭突きしたせいで、額から血が出ちゃってるよ? 他に人もいないし、さっさと治しちゃいなよ」
ライナー「ああ、わかってる」シュウウウ...
ベルトルト「……サシャと喧嘩でもした?」
ライナー「……」シュウウウ...
ベルトルト「……」
221 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:20:52 ID:VjbpwCWw
ライナー「……ベルトルト」
ベルトルト「何?」
ライナー「必ず故郷に帰るぞ。……絶対に、何としてもだ」
ベルトルト「……うん。わかってるよ」
ライナー「……」シュウウウ...
ベルトルト「……ところで、そっちの手はどうしたの? ハンカチについてるのって血だよね?」
ライナー「あー……少し油断してな。こっちも今塞ぐ」ペリペリ...
ベルトルト「うわ、ハンカチが傷口に貼り付いてて痛そう……やっぱり医務室に行ったほうがいいんじゃない? 消毒だけでもしてもらえばーー」
ライナー「駄目だ。医務室に行ったら記録が残っちまうからな……立体機動の試験までには治ったってことにしておきたいから、このままでいい」ペリペリ
ベルトルト「……ライナーがそれでいいなら、僕は何も言わないけど」
ライナー「……よし、まあこんなもんだろ。額も塞がってるよな?」シュウウウ...
ベルトルト「うん、きちんと塞がってるよ。傷跡もない。……あ、そうだ」ゴソゴソ
ライナー「……? どうした?」
222 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:21:58 ID:VjbpwCWw
ベルトルト「今日、みんなが出かけてから布団干したんだけど……部屋の中にこれが落ちてたんだ」スッ
ライナー「……それ」
ベルトルト「この髪ゴム、君の……というか、サシャのだよね? 昨日枕に付けてたし」
ライナー「ああ、そうだ。……そうか、切れちまったのか」
ベルトルト「端っこのほう結べばまだ使えそうだけどね。……まあ、使う用事は思い当たらないけど」
ライナー「……そう、だな。持ってても、仕方ないよな。こんなもの」
ベルトルト「ところで僕、これからゴミ捨て行ってくるつもりだけど……なんなら、そのハンカチと髪ゴムも持ってこうか? もう使えないだろうし」
ライナー「……」
ライナー「……そうだな。もう、必要ないよな」
おわり
223 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:23:13 ID:VjbpwCWw
>>1は前スレで言ったはずだ……「次回のお話は読んだ後のダメージがある」と……
途中のレスでちょっと決心が揺らいだのはここだけの秘密だ……あと一番ダメージがあったのはたぶん>>1だ……
というわけで残りは3話 次回はほのぼのもあるよ! やったね!
224 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/22(火) 20:30:12 ID:PAmFCCRU
乙
サシャもライナーもお互いのことを想っての行動なんだよな
だからこそダメージがでかい!
225 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/22(火) 20:48:45 ID:vzj027QI
サシャよ…
恋愛は一人でするもんじゃないんだぞ
どんな味でも構わないんだろ?いつだってライナーの味方なんだろ?
それだけで充分、あとは二人で乗り越えていきゃいいものなのに…
若く頑固な恋だな
次回も楽しみにしてます乙
226 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/22(火) 21:25:33 ID:WRbQgpSA
泣いた
227 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/23(水) 01:00:08 ID:QeCZir3g
>>1乙だぜ…!
228 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/23(水) 03:07:27 ID:1i5tlsTs
同じく泣いた ガチで涙出た これは辛い
最後の最後ですれ違うのか…
先が読めない展開のしかたには毎度ながら感嘆します
正直言うと、このシリーズ終わって欲しくない
229 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/24(木) 02:32:31 ID:R4HKSliA
わたしも終わってほしくないです!!どうか、幸せな二人でいてほしいです(涙)
ーー 日没後 訓練所 営庭
サシャ「なんとか晩ごはんの時間には間に合いましたね! よかったです、食いっぱぐれるところでした!」ホッ
ライナー「あれだけ食っといてまだ入るのか? お前の腹はいったいどうなってるんだ……?」
サシャ「そりゃあ結構食べましたけど、その分川原で遊びましたし…………あっ」ピタッ
ライナー「? どうした?」
サシャ「あの……ここまででいいです。今思い出したんですけど、今日は当番あったんですよ。あっち側の倉庫の掃除当番。晩ごはんの前に済ませておかないと」
ライナー「そうだったのか? ……なんなら少し手伝うか? 二人でやればすぐ終わるだろ」
サシャ「いえ、大した量じゃないので大丈夫ですよ。ーーここまでありがとうございました、後は一人でなんとかします」
ライナー「……わかった。じゃあな」スタスタ...
サシャ「はーい、また明日!」フリフリ
207 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:07:57 ID:VjbpwCWw
ライナー「……」スタスタ... ピタッ
サシャ「……?」
ライナー「……」クルッ スタスタ...
サシャ「どうかしました? 何かーー」
ライナー「さっきのは、お前のやり残したことだよな」
サシャ「はい? ……まあ、そうだと思いますけど」
ライナー「俺の分がまだだ」グイッ
サシャ「えっ? ライナーの分ってーーちょっ……、ちょっと待ってください、こんなところでーー」
ーー プツン...ッ
208 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:08:38 ID:VjbpwCWw
サシャ「あ……」サラッ...
ライナー「……いいかサシャ、今から大事な話をするからよく聞けよ」
ライナー「調査兵団に入った後……もし、誰かに俺のことを聞かれたら」
ライナー「その時は、『自分は関係ないし何も知らない、ただの同期だ』と言い張れ。何を聞かれても答えるな」
サシャ「……それってどういう、」
ライナー「それとな……さっき、言い忘れたんだが」
ライナー「もしもお前が辛いなら、……俺のことは、忘れてくれてもいいからな」
サシャ「……」
ライナー「話はそれだけだ。ーーごめんな。髪、解けちまった」
サシャ「……」
ライナー「おやすみ。夜更かしすんなよ」ポン スタスタ...
209 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:10:00 ID:VjbpwCWw
サシャ「……」
サシャ「……なんですか、もう」
サシャ「一度に、そんないっぱい言われても……わかんないですよ。私、馬鹿なんだから……」
サシャ「……」
サシャ「……」
サシャ「無理やりするから……髪ゴム、切れちゃったじゃないですか……」
サシャ「さっきもしたくせに、……勝手なんだから」
サシャ「……」
サシャ「……」
サシャ「…………」
「なーに突っ立ってんだ、サシャ」
210 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:10:41 ID:VjbpwCWw
サシャ「……ユミル」
ユミル「ぼーっと道の真ん中で突っ立ってんじゃねえよ。通行の邪魔だぞ」
サシャ「……あはは、すみません! 本当私ってば、すばしっこい割に鈍臭くて」
ユミル「わかってんならなんとかしろっての」ハァ
サシャ「そうですね、気をつけます。……それで、ユミルはクリスタと仲直りできたんですか? 今は一人みたいですけど……」キョロキョロ
ユミル「まあ、なんとかな。どこかのお節介焼きのおかげで、取り敢えず口は聞いてもらえるようになったよ。今はたぶん、私らの部屋でミーナと試験の話でもしてるはずだ。ーーところで、お前のほうはどうだったんだ? 随分長々と出かけてたみたいだが」
サシャ「はい、とても楽しかったです!」
ユミル「そうかそうか、それじゃあ泣きべそかいてるように見えるのは私の気のせいか」
サシャ「……ユミル、嫌いです」
ユミル「そりゃ悲しいな。私は結構お前のことが好きになってきたんだが」
サシャ「……」グスッ
ユミル「それで、今回は一体何が原因で喧嘩したんだよ? 味付けか? 量か? それともどこの兵団に行くかって話か?」
サシャ「……喧嘩は、してません」
ユミル「んじゃなんでメソメソしてんだ。ちゃんと説明しろ」
サシャ「これは……これは、お腹空いただけです。だから悲しくなってきたんです……」
ユミル「そうだな、確かに腹が減ったら悲しい気持ちにはなりやすいわな。ーーそれで?」
サシャ「……そういえば私、倉庫の掃除しなきゃいけないんでした。ユミルすみません、先に行きますね」スタスタ...
ユミル「嘘つけ。今週は固定砲の当番以外何もないだろ」
サシャ「……」ピタッ
ユミル「そういうのはいいからとっとと話せよ。……何があった?」
サシャ「……ライナーが、私のこと好きだって」
ユミル「ほー……遂にか。ーーそれで? お前はきちんと返事したのか? それとも逃げてきたのか?」
サシャ「ちゃんと言いましたよ。……好きって、言いました」
ユミル「へぇ、よかったな。ーーということは、要するにただの嬉し泣きか」
サシャ「……」
212 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:12:14 ID:VjbpwCWw
サシャ「……ライナーが、一緒に来てくれないかって、言ったんです。私に」
ユミル「ふぅん。ーーそれで?」
サシャ「『行けない』って……言いました」
ユミル「はぁ……? ーーったく、まーたお前は捻くれた返事を……で、なんで行けないって言ったんだ? 一緒に来いって言ってんだからついていってやりゃあいいだろ?」
サシャ「そんなの駄目ですよ、駄目です……行けないですよ……」
サシャ「ベルトルトに聞いたんです……ライナーには、やらなきゃいけないことがあるって、だから……」
ユミル「……ベルトルさんに?」ピクッ
サシャ「私が行くって……行きたいって言ったら、邪魔になっちゃう……」
ユミル「それでおとなしく我慢したってわけか? ……本当に馬鹿だなお前ーー」
サシャ「そんなの知ってます!! いちいち言わないでくださいよ!!」
213 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:13:03 ID:VjbpwCWw
サシャ「……あっ」
ユミル「……」パチクリ
サシャ「ぅ、あっ……ああっ、……ごめんなさい、ごめんなさいユミル、私、今……!」
ユミル「……いいや、今のは私が無神経だった。お前が謝る必要はない」
サシャ「で、でも……っ、」
ユミル「……なあ、余裕ないなら溜めてるもん全部吐き出しちまったほうが楽だぞ? 私でいいなら聞いてやるから言っちまえよ」
サシャ「それは……その…………」
ユミル「……」
サシャ「……」
ユミル「……はぁ、わかったよ。今ミカサ呼んでくっからここで待ってろ」スタスタ...
サシャ「……」ガシッ
ユミル「……なんだなんだ、どっちなんだお前」
サシャ「……本当に、聞いてくれるんですか?」
ユミル「話せばそりゃ聞くさ。……ま、言うだけ言ってみろよ」
214 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:14:01 ID:VjbpwCWw
サシャ「あの時……ライナーが、私に、好きって言ってくれた時」
サシャ「声が、震えてて……手も、手もすごく冷たくて……」
サシャ「本当に、本気で言ってくれたんだって、わかって、……わかった、から」
サシャ「私じゃ、支えてあげられないんだって、……頼りにされてないんだって、気づいちゃって……、それどころか、」
サシャ「どこにも……どこにも、行かないでって……私、そればかりで……いっぱいいっぱいになっちゃってぇっ……」ポロッ...
サシャ「そしたら、何を……何を言ったら、いいのかっ、わかんなくっ、なってっ、それで……気づいたらっ、いつの間にか……っ」ポロポロ...
ユミル「……『行かない』って、言っちまってたわけか」
サシャ「ユミルには、わかんないですよっ……! 私じゃだめ、なんです、わたしが、弱いからっ……!」ポロポロ...
サシャ「わたしもっ、……わたしだってっ、ミカサとか、アニとかっ……ユミル、みたいにっ、強いっ、女の子にっ、なりたかったっ」
サシャ「そしたらっ……したら、いっしょにっ、行ってっ、支えて、あげられたのにっ……!」
サシャ「いもっ、いもおんなっ、じゃっ、何もっ、なんにもっ、変えられない……っ!」ポロポロ..
ユミル「……」
215 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:14:47 ID:VjbpwCWw
ユミル「……んだよ、ちゃんと言いたいこと言えるんじゃねえか。お前」
サシャ「うぅっ、ううぅぅうっ……!」ゴシゴシ
ユミル「こら、こするなって。目が腫れちまうぞ」グイ
サシャ「……」グスッ...
ユミル「……あのなぁ、別に私らは強くなんかねえよ」
ユミル「そりゃあ、お前から見たら全員とんでもない奴らに見えてるだろうが……中身はどうってことない、お前と一つしか変わらないただの女のガキだぞ。お前とはちょこっとしか変わんねえよ、実際は」
サシャ「……その、とんでもないのが、ほしかったんですっ」グスッ
ユミル「やめとけやめとけ、そんなもん持っても苦労するだけだぞ? アニとか見てみろ、ものすごーく生きづらそうじゃねえか」ワシャワシャ
サシャ「……」
ユミル「……で、だ。なんであいつの前で今みたく泣き喚いてやらなかったんだ? 『故郷なんか行くな、私の側にずっといろ』とでも命令してやりゃよかったじゃねえか」
サシャ「そんなの……できるわけ、ないじゃないですか……」
ユミル「なんで」
216 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:15:39 ID:VjbpwCWw
サシャ「私が、本気でも……そうじゃなくても。そういうこと言ったら、ライナーは全力でそうしようとしますもん……そういう人、ですから……」
ユミル「あいつが無理したがるのは今にはじまったことじゃねえだろ? お前が気にするこたぁねえだろうよ、あいつの自業自得だ」
サシャ「そういうのが、私は嫌なんですよぅ……それに、泣いた顔、見たくないって言ってたんです……私が泣いた顔、ライナーは嫌だって……」グスッ...
ユミル「だから律儀に守ってたってのか? ……本当、大した忠犬だよ。お前は」ポスッ
サシャ「……? ユミル……?」
ユミル「ほれほれ、私の胸の中はレアだぞ。普段はクリスタ専用だからな、ここは」ダキッ
サシャ「んぅっ……ゆっ、ユミルっ、だめですってば、服が、汚れちゃう……」グイグイ
ユミル「ああもう、こういう時くらい素直に甘えとけっての。……お前は今日泣かなかった、私は何も見ていない。これでいいだろ?」ギュー
サシャ「で、でも……」
ユミル「……強がるなら、最後までやり通さなきゃな」
サシャ「~~~~っ、う、ううぅ、うううう……っ!」ポロポロ...
ユミル「そうそう、うんと泣け泣け」ポフポフ
217 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:17:07 ID:VjbpwCWw
ユミル「……悪かったな、色々と」
サシャ「……? 何が、ですか……?」グスッ...
ユミル「いや、元はといえば……あの時、私がお前に当番押し付けなきゃよかったんだよな」
サシャ「……」
ユミル「そしたらこうやって、辛い思いすることもーーいてっ」
サシャ「……ユミルのせいじゃない、です」ポカッ
サシャ「わたしが……私が! 自分の意思で、勝手に好きになったんです……ユミルのせいなんかじゃ、ないですっ!」ポカポカ
サシャ「私の、好きって気持ちまで……、そのきっかけまで、私から、取らないでくださいよぅ……」グスグス
ユミル「わかったわかった、痛いから叩くのはやめてくれ……ったく、あのゴリラのどこがいいんだかねぇ。クリスタのほうがよっぽどかわいいだろうに」ハァ
サシャ「……ライナーのこと、悪く言わないでください」グスッ
ユミル「ほいほい、私が悪うございましたよ」
218 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:18:07 ID:VjbpwCWw
ーー しばらく後
ユミル「……そろそろ落ち着いたか?」ナデナデ
サシャ「はい、大丈夫です……ありがとう、ございました」クスン
ユミル「さーて、いつまでもここでこうしてるわけにはいかないよな……ほれタオル」ポイ
サシャ「……? なんで、タオル……?」
ユミル「洗濯物回収した帰りだったんだよ。ーーその顔じゃ食堂には行けねえだろ? このまま井戸に行ってその顔なんとかしてこい。あと手桶に水張って部屋に運んどけ」
サシャ「……なんで桶??」キョトン
ユミル「明日からその泣き腫らした顔で試験受けるのか? 一晩中冷やせば大分腫れも引くはずだ。ライナーに泣いたことバレたくないならおとなしく従え」
サシャ「……はい」コクン
ユミル「私は今から食堂に行ってお前のメシもらってきてやるよ。……そうだ、ついでに部屋にいるクリスタとミーナにも説明しとくから、少しだけ遅れて戻ってこい。いいな?」
サシャ「……ふへへ」ニヘラ
ユミル「……なんだよその笑いは。気持ち悪いぞ」
サシャ「いえ……ありがとうございます、ユミル。優しいですね」
ユミル「! ……かっ、勘違いするなよ、お前のためにやってんじゃないんだからな! これは全部クリスタのためなんだからな! あいつに余計な心配かけるんじゃねえぞ!」ガミガミ
サシャ「あはは……はぁい、気をつけまーす」クスクス
219 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:18:53 ID:VjbpwCWw
ーー 同刻 男子寮 エレンたちの部屋
ライナー「……」ガチャッ バタン
ベルトルト「おかえり、ライナー。……遅かったね、もうみんな食堂行っちゃったよ?」
ライナー「……」
ベルトルト「……? どうしたの、怖い顔して……何かあった?」
ライナー「……何も、なかった」
ベルトルト「へえ、そうなんだ……まあ、僕としては何も聞かされなくて助かるけど、珍しいね? 本当に何もなかったの?」
ライナー「……」
ベルトルト「ライナー?」
ライナー「あいつと俺の間には、何もなかったんだ。……それでいいんだ」
ベルトルト「……?」
ベルトルト(おかしいな、なんだか話が噛み合ってないようなーー)
ライナー「……くそっ!!」ガツンッ!!
ベルトルト「!?」ビクッ
220 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:20:02 ID:VjbpwCWw
ライナー「俺は……あいつから、一言でも嫌だと言われたら……潔く身を引くつもりだったんだ……」
ライナー「なのに……あいつの気持ちを聞いたら、欲が出ちまった……」
ライナー「こんなつもりじゃ、なかったんだ……こうなるつもりは……」
ベルトルト「……」
ライナー「ああくそっ、かっこ悪いな……ちくしょう……」ズルズル...
ベルトルト「ちょっ……、ねえライナー、大丈夫? 立てる? どこか具合悪いの?」オロオロ
ライナー「……」
ベルトルト「具合悪いなら医務室に行く? よかったら付き添うけどーー」オロオロ
ライナー「……いや、なんでもない。ーーそうだ、俺は大丈夫だ、大丈夫……」ブツブツ...
ベルトルト「そう? なんともないならいいけど……壁に頭突きしたせいで、額から血が出ちゃってるよ? 他に人もいないし、さっさと治しちゃいなよ」
ライナー「ああ、わかってる」シュウウウ...
ベルトルト「……サシャと喧嘩でもした?」
ライナー「……」シュウウウ...
ベルトルト「……」
221 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:20:52 ID:VjbpwCWw
ライナー「……ベルトルト」
ベルトルト「何?」
ライナー「必ず故郷に帰るぞ。……絶対に、何としてもだ」
ベルトルト「……うん。わかってるよ」
ライナー「……」シュウウウ...
ベルトルト「……ところで、そっちの手はどうしたの? ハンカチについてるのって血だよね?」
ライナー「あー……少し油断してな。こっちも今塞ぐ」ペリペリ...
ベルトルト「うわ、ハンカチが傷口に貼り付いてて痛そう……やっぱり医務室に行ったほうがいいんじゃない? 消毒だけでもしてもらえばーー」
ライナー「駄目だ。医務室に行ったら記録が残っちまうからな……立体機動の試験までには治ったってことにしておきたいから、このままでいい」ペリペリ
ベルトルト「……ライナーがそれでいいなら、僕は何も言わないけど」
ライナー「……よし、まあこんなもんだろ。額も塞がってるよな?」シュウウウ...
ベルトルト「うん、きちんと塞がってるよ。傷跡もない。……あ、そうだ」ゴソゴソ
ライナー「……? どうした?」
222 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:21:58 ID:VjbpwCWw
ベルトルト「今日、みんなが出かけてから布団干したんだけど……部屋の中にこれが落ちてたんだ」スッ
ライナー「……それ」
ベルトルト「この髪ゴム、君の……というか、サシャのだよね? 昨日枕に付けてたし」
ライナー「ああ、そうだ。……そうか、切れちまったのか」
ベルトルト「端っこのほう結べばまだ使えそうだけどね。……まあ、使う用事は思い当たらないけど」
ライナー「……そう、だな。持ってても、仕方ないよな。こんなもの」
ベルトルト「ところで僕、これからゴミ捨て行ってくるつもりだけど……なんなら、そのハンカチと髪ゴムも持ってこうか? もう使えないだろうし」
ライナー「……」
ライナー「……そうだな。もう、必要ないよな」
おわり
223 : ◆H4iwFNXQsw:2014/04/22(火) 20:23:13 ID:VjbpwCWw
>>1は前スレで言ったはずだ……「次回のお話は読んだ後のダメージがある」と……
途中のレスでちょっと決心が揺らいだのはここだけの秘密だ……あと一番ダメージがあったのはたぶん>>1だ……
というわけで残りは3話 次回はほのぼのもあるよ! やったね!
224 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/22(火) 20:30:12 ID:PAmFCCRU
乙
サシャもライナーもお互いのことを想っての行動なんだよな
だからこそダメージがでかい!
225 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/22(火) 20:48:45 ID:vzj027QI
サシャよ…
恋愛は一人でするもんじゃないんだぞ
どんな味でも構わないんだろ?いつだってライナーの味方なんだろ?
それだけで充分、あとは二人で乗り越えていきゃいいものなのに…
若く頑固な恋だな
次回も楽しみにしてます乙
泣いた
227 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/23(水) 01:00:08 ID:QeCZir3g
>>1乙だぜ…!
228 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/23(水) 03:07:27 ID:1i5tlsTs
同じく泣いた ガチで涙出た これは辛い
最後の最後ですれ違うのか…
先が読めない展開のしかたには毎度ながら感嘆します
正直言うと、このシリーズ終わって欲しくない
229 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/24(木) 02:32:31 ID:R4HKSliA
わたしも終わってほしくないです!!どうか、幸せな二人でいてほしいです(涙)
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