ベルトルト「新宿の巨人」ユミル「西口」
Part3
55 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:10:15 CDDkZjlI
ユミル「はー!笑った笑った!ところでさ」
ユミル「なんでお前ひとりぼっちなんだ?ご両親はどちらに?」
アルミン「エレンとミカサなら別行動中だよ。僕はこういった極秘任務を託されたから」
ベルトルト「いくつもあるの?」
アルミン「うん」
ベルトルト(兵団から指定された情報と物資の調達役はアルミン1人だけなんだ)
ベルトルト(アルミンの行動を阻止できれば上出来、かな)
ユミル「なあお前、その任務……」
ユミル「兵団のお荷物になりたくないから受けたのか」
ユミル「2人をくっつけるために受けたのか」
アルミン「半分ずつってところかな」
ユミル「最悪の回答だ。3人で壁外を探検しますーみたいな夢があんだろ?」
アルミン「うん。でも今回は2人が幸せになってくれたら、僕は幸せだ」
56 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:11:11 CDDkZjlI
ユミル「欲張らないと死ぬぞ」
アルミン「人並みに欲張りだと思うけど」
ユミル「……寂しいな、お前」
アルミン「……?」
ユミル「みなしごなのはお前も同じなのにな」
ユミル「いくら健気に尽くしても、あの家族には入れない」
アルミン「へえ、ユミル」
アルミン「なかなか痛いところをついてくるね」ニコ
ユミル「痛いか」
アルミン「ちょっとね」
アルミン「でもいいんだ別に」
ユミル「?」
57 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:12:31 CDDkZjlI
アルミン「エレンが駐屯兵団に囲まれたとき」
アルミン「僕は思っていたほど2人の足手まといになってないって気付かされたから」
アルミン「僕はもうそれだけで」
ユミル「いいのか?」
アルミン「ああ。それに僕ら、皆みなしごみたいなものだろう。文句は言わないよ」ニコ
ユミル「……」
ユミル「やってやるよ、その任務」
アルミン「!」
ユミル「ベルトルトが」
ベルトルト(えっ)
58 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:13:50 CDDkZjlI
ーー西口 新宿大ガード西付近
トコトコ
ベルトルト(あーあ別の任務なら喜んで引き受けたのに。まあ任務阻止のためにだけど)
ベルトルト(よりによってオモチャ。役に立たない大人のオモチャ)ハァ
ユミル「ため息つくなよ」
ベルトルト「なぜ引き受けたの」
ユミル「ベルさんが任務やりたそうな顔していたからさ」
ベルトルト「いじめるのはやめて」
ユミル「いじめるのが愛情表現なんだ」
ユミル「……アルミンが行った所でなめられる。いや、事と次第によっては食われるからな」
ベルトルト「君は良い人か悪い人かわからない」
ユミル「というのは建前さ。本当はこの任務に便乗して」
ユミル「えっと、確か……“超大型ぞうさん shinjuku night”というオモチャを手に入れてきてほしい」
59 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:14:55 CDDkZjlI
ベルトルト「具合でも悪いの」
ユミル「頼まれたんだよ」
ベルトルト「誰に」
ユミル「それは言わない」
ベルトルト「恥ずかしいのはわかるけど……本当は自分が欲しいだけなんでしょ」
ユミル「はは、私はさみしい女ってわけか」
ベルトルト「正直に言わないと買いに行きたくないな」
ユミル「いや、お前は買いに行くしかないぞ」
ベルトルト「?」
ユミル「ざっと3人分」ボソッ
ベルトルト(……こいつ)
60 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:18:37 CDDkZjlI
ーー思い出横丁
ユミル「思い出横丁……ここは寝ぼけてるな」
ベルトルト「赤提灯のお店みたいだからね。夜にならないと」
ベルトルト(思い出か。ああ早く故郷に帰りたい)
ユミル「アニのどこが好きなんだ?」
ベルトルト「君とアニの話はあまりしたくないよ」
ユミル「つれないな」
ベルトルト「ごめん。というか、ここ行き止まりじゃない?」
ユミル「そこからセンロの下をくぐれるみたいだぞ」
ベルトルト「ここの地下道、天井低い。元気よく歩いたらぶつかりそう」
ユミル「やれ」
ベルトルト「元気なくした」
ユミル「おっ右みろ。シンジュク東口に来たぞ。そこがアルタ前広場だってよ」
61 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:20:01 CDDkZjlI
ーー東口 ルミネエスト
トコトコ
ベルトルト「そして東口に併設されたルミネエスト」
ベルトルト「おしゃれ」
ユミル「興味ないな」
ベルトルト(?)
ベルトルト(またユミルが何かを見てる……)チラッ
ベルトルト「ジャンとサシャ」
ユミル「だな」
ベルトルト「コニーは一緒じゃないのかな」
ユミル「1人だとすれば、嫌な予感しかしないな」
62 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:21:10 CDDkZjlI
ベルトルト「迷子になっていたら大変だ」
ベルトルト(どうでもいいけど)
ユミル「ミカサへのプレゼント選びか。あいつも折れねえよな」
ベルトルト「麦わら帽子かあ。一途って良いことだよ」
ユミル「サシャがマネキンになってる」
ベルトルト「可愛いね」
ユミル「黙ってればな」
ベルトルト「そんなこと言うから。サシャがこっち見たよ」
63 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:25:04 CDDkZjlI
1420ーー西口 世界時計前
トコトコ
ベルトルト「また西口に戻ってきたね」
ユミル「東口のオモチャ屋からどう戻ってきたのかもう覚えてないな」
ベルトルト「はあ。結局エレンとミカサと偶然会って、僕とエレンがオモチャ任務を遂行したけど」
ベルトルト「ミカサとエレンにやらせようとするなんて……君はどうしてすぐ言うことを変えるかなあ」
ユミル「愚問だな。面白そうだったからに決まってる」
ベルトルト「せっかく2人きりにしようとしたアルミンの気持ちを放っておいて?」
ユミル「ああいうやつ気に食わないんだ」
ベルトルト「……エレンとミカサは良い感じだったね」
ユミル「エレンがやっとお目覚めしたんだろ」
ベルトルト「鈍感は相変わらずだけどね。家族でありながら好きな人ってことに整理がつかないでいるみたい」
ユミル「ぜいたくな悩みだ」
64 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:27:04 CDDkZjlI
ベルトルト「ああ。家族と言えばミカサは盲目だからね。どちらにしろ幸せ者なんだ彼は」
ベルトルト「……うらやましい限りだよ」
ベルトルト「立場を言い訳に、好きな人の側にずっといることができるんだから」
ベルトルト「職権乱用!このぜいたく者!って嫉妬しちゃったよ。家族は職じゃないけどさ」
ユミル「僕もそういう言い訳あれば、いつだってアニに会いにいけるのに……」
ベルトルト「僕の真似?やめてよ」
ユミル「お前、かわいらしいところもあるじゃないか」ハハ
ベルトルト「はあ」
ユミル「で、ここか」
ベルトルト「みたいだね」
ーー西口 世界時計前 コインロッカー
ユミル「買ったオモチャを入れておけって言われたコインロッカー」
66 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:28:05 CDDkZjlI
ベルトルト(西口世界時計近くのこのコインロッカーとやらに持ち帰る物資をためこんでいるのか)
ベルトルト(さすがだよアルミン。君が味方になってくれたらいいのに)
ユミル「あった。これだ、“コニー”」
ベルトルト「ああ。ロッカーの番号が521番だから“コニー”か。アルミンよく気づいたね」
ユミル「よし、じゃあこれで」チャリン
ベルトルト「僕が開けよう」
ユミル「私が開ける」
ベルトルト「……」
ユミル「……」
ユミル「……わかったよ。はい、鍵。もとい“コニー”」
ベルトルト「ありがとう」ニコッ
ベルトルト(これは僕が所持しておきたい)
ガチャッ
ユミル「お、もう何か入ってるぞ」
67 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:29:39 CDDkZjlI
ユミル「書物が丁寧に並んでる、あいつらしい。なになに……」
ユミル「軍事技術の発展、食料事情改善のプロセス、医療、化学・科学、から歴史神話まで、幅広いな」
ベルトルト(何箇所か借りてるって言っていたし、すごい情報量だ)
ユミル「ん?これは毛色が違うな……『シンゲキノキョジン』?図説か?」スッ
ベルトルト「ユミル」パシッ
ベルトルト「帰ってからにしよう」
ユミル「表紙ぐらい見てもいいだろ」
ベルトルト(余計な知識は与えないよ……)
ベルトルト「大人のオモチャ、重いんだ」
ユミル「……」
ベルトルト「……」
ユミル「はぁ……わがままだな」
ベルトルト「どうも」ニコ
69 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:32:36 CDDkZjlI
ベルトルト(直々に鍵もとい“コニー”を渡されたし、下手に手出しはできない。今はオモチャをしまって……)
ベルトルト(帰還間際に僕がこれを失くしたことにしよう)
ベルトルト ガチャッ
ベルトルト「よし、これで任務完」
ユミル ブチィッ
ベルトルト(え?)
ベルトルト(何?どういうこと?)
ベルトルト(“コニー”を持っている指を噛み……千切られたーー……?)
70 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:33:59 CDDkZjlI
ベルトルト「いいっつっーーッ!」ドサッ
ベルトルト(何!?)
ベルトルト(何この女!?頭!おかしい!!)ガタガタ
ユミル「っ……ぺっ!」
ベルトルト「ひっ!……っう……うえっ……」ポロポロ
ユミル「……」
ユミル「ははっ。泣き虫なんだな。ベルトルさん……」ヨシヨシ
ユミル「悪いが“コニー”は渡せない」チャリン
ベルトルト「……!」
71 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:38:12 Ow4ic/.o
読めないな
面白い
73 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 22:02:08 zMZP8TRw
うわあ、続き、続きはまだか!?この二人の心理戦すげえ!
74 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 22:13:12 rfNJvmcY
ベソトルトさん……
75 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 22:23:38 A5p7AEFY
ユミルとベルトルトの会話がおもしろい
77 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 23:03:48 SaLbSdX2
やばいすごく面白い
こういうぴりぴり緊張感が伝わってくるの大好き
80 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:11:30 tl2KH8GU
話の取捨選択が難しくて、盛り込み忘れた情報があった!ごめんなさい。以下です!
アルミンの提案で、5時にJR新宿駅西口世界時計前に一旦点呼のため集合がかかっています。
このベルユミさんたちは、アルミンに会った時点でそれを聞きました。
前回書いたエレミカの東口を読まれていない方にインフォでした。
81 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:13:26 tl2KH8GU
ーー
ホウタイ マキマキ
ユミル「……」
ベルトルト「……」
ユミル「……生えねえな。人差し指」
ベルトルト「……生えないよ」
ユミル「そうか」
ベルトルト「僕を巨人とでも思ったの」
ユミル「さあな」
ベルトルト「目と鼻の先にコウバンがあるのに、よくやったよね」
ユミル「ベルトルさんは叫ばないと信じてたんだ」
ベルトルト「人差し指が無ければ兵士は難しい。どうしてくれるの」
ユミル「でもやけに落ち着いている」
ベルトルト「今放心しているんだ。痛覚が機能しないほどに」
82 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:16:35 tl2KH8GU
ユミル「ふうん……これでよし」
ベルトルト「応急処置、上手だね」
ユミル「この状況でほめるか普通」
ベルトルト「……」
ベルトルト(どうして?こいつには完全に僕を知っている……さっきも僕を60mだと暗に言っていたし)
ベルトルト(力ずくで“コニー”奪われたということは、任務の妨害もばれてる……!)
ベルトルト(もうどう対応したらいいかわからない。ライナー、アニ……僕はどうしたらいいんだ)
ユミル「薬屋探すよ。下手に迷いたくないから、さっきいたところに戻りつつな」
ベルトルト「……う、ん」
ユミル「? どうした?」
83 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:17:59 tl2KH8GU
ベルトルト「まだ君に謝ってもらってないなと思って」
ユミル「悪いことをしたな。歩くぞ」
ベルトルト「そんな適当に謝られても」
ユミル「悪かったって」
ベルトルト「“コニー”がほしかったなら、そう言ってよ」
ユミル「言ったらくれたか」
ベルトルト「当たり前じゃないか」
ベルトルト(渡さないに決まってるだろ。君は危険過ぎる)
ユミル「……」
ベルトルト「……」
ユミル「……」フラ
ベルトルト(……?)
ベルトルト(いや……でも、運がまわってきたのも、確かなんだ……)
84 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:27:32 tl2KH8GU
1430ーー東口 靖国通り
トコトコ
ベルトルト「……」
ユミル「……」
ベルトルト「……ユミル」
ユミル「ん」
ベルトルト「おんぶ?」
ユミル「は?」
ベルトルト「君が僕をじゃないよ。僕が君をおんぶ」
ユミル「血ィ無くなってイカれたか?」
ベルトルト「失礼な。君はさっきから具合が悪いね」
ユミル「は?」
ベルトルト「……」
ユミル「ハハッ……ベルトルさんの間違いだろ」
ベルトルト「僕は負傷。君は体調不良。全くの別物だよ」
ユミル「はー!笑った笑った!ところでさ」
ユミル「なんでお前ひとりぼっちなんだ?ご両親はどちらに?」
アルミン「エレンとミカサなら別行動中だよ。僕はこういった極秘任務を託されたから」
ベルトルト「いくつもあるの?」
アルミン「うん」
ベルトルト(兵団から指定された情報と物資の調達役はアルミン1人だけなんだ)
ベルトルト(アルミンの行動を阻止できれば上出来、かな)
ユミル「なあお前、その任務……」
ユミル「兵団のお荷物になりたくないから受けたのか」
ユミル「2人をくっつけるために受けたのか」
アルミン「半分ずつってところかな」
ユミル「最悪の回答だ。3人で壁外を探検しますーみたいな夢があんだろ?」
アルミン「うん。でも今回は2人が幸せになってくれたら、僕は幸せだ」
56 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:11:11 CDDkZjlI
ユミル「欲張らないと死ぬぞ」
アルミン「人並みに欲張りだと思うけど」
ユミル「……寂しいな、お前」
アルミン「……?」
ユミル「みなしごなのはお前も同じなのにな」
ユミル「いくら健気に尽くしても、あの家族には入れない」
アルミン「へえ、ユミル」
アルミン「なかなか痛いところをついてくるね」ニコ
ユミル「痛いか」
アルミン「ちょっとね」
アルミン「でもいいんだ別に」
ユミル「?」
57 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:12:31 CDDkZjlI
アルミン「エレンが駐屯兵団に囲まれたとき」
アルミン「僕は思っていたほど2人の足手まといになってないって気付かされたから」
アルミン「僕はもうそれだけで」
ユミル「いいのか?」
アルミン「ああ。それに僕ら、皆みなしごみたいなものだろう。文句は言わないよ」ニコ
ユミル「……」
ユミル「やってやるよ、その任務」
アルミン「!」
ユミル「ベルトルトが」
ベルトルト(えっ)
58 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:13:50 CDDkZjlI
ーー西口 新宿大ガード西付近
トコトコ
ベルトルト(あーあ別の任務なら喜んで引き受けたのに。まあ任務阻止のためにだけど)
ベルトルト(よりによってオモチャ。役に立たない大人のオモチャ)ハァ
ユミル「ため息つくなよ」
ベルトルト「なぜ引き受けたの」
ユミル「ベルさんが任務やりたそうな顔していたからさ」
ベルトルト「いじめるのはやめて」
ユミル「いじめるのが愛情表現なんだ」
ユミル「……アルミンが行った所でなめられる。いや、事と次第によっては食われるからな」
ベルトルト「君は良い人か悪い人かわからない」
ユミル「というのは建前さ。本当はこの任務に便乗して」
ユミル「えっと、確か……“超大型ぞうさん shinjuku night”というオモチャを手に入れてきてほしい」
59 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:14:55 CDDkZjlI
ベルトルト「具合でも悪いの」
ユミル「頼まれたんだよ」
ベルトルト「誰に」
ユミル「それは言わない」
ベルトルト「恥ずかしいのはわかるけど……本当は自分が欲しいだけなんでしょ」
ユミル「はは、私はさみしい女ってわけか」
ベルトルト「正直に言わないと買いに行きたくないな」
ユミル「いや、お前は買いに行くしかないぞ」
ベルトルト「?」
ユミル「ざっと3人分」ボソッ
ベルトルト(……こいつ)
ーー思い出横丁
ユミル「思い出横丁……ここは寝ぼけてるな」
ベルトルト「赤提灯のお店みたいだからね。夜にならないと」
ベルトルト(思い出か。ああ早く故郷に帰りたい)
ユミル「アニのどこが好きなんだ?」
ベルトルト「君とアニの話はあまりしたくないよ」
ユミル「つれないな」
ベルトルト「ごめん。というか、ここ行き止まりじゃない?」
ユミル「そこからセンロの下をくぐれるみたいだぞ」
ベルトルト「ここの地下道、天井低い。元気よく歩いたらぶつかりそう」
ユミル「やれ」
ベルトルト「元気なくした」
ユミル「おっ右みろ。シンジュク東口に来たぞ。そこがアルタ前広場だってよ」
61 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:20:01 CDDkZjlI
ーー東口 ルミネエスト
トコトコ
ベルトルト「そして東口に併設されたルミネエスト」
ベルトルト「おしゃれ」
ユミル「興味ないな」
ベルトルト(?)
ベルトルト(またユミルが何かを見てる……)チラッ
ベルトルト「ジャンとサシャ」
ユミル「だな」
ベルトルト「コニーは一緒じゃないのかな」
ユミル「1人だとすれば、嫌な予感しかしないな」
62 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:21:10 CDDkZjlI
ベルトルト「迷子になっていたら大変だ」
ベルトルト(どうでもいいけど)
ユミル「ミカサへのプレゼント選びか。あいつも折れねえよな」
ベルトルト「麦わら帽子かあ。一途って良いことだよ」
ユミル「サシャがマネキンになってる」
ベルトルト「可愛いね」
ユミル「黙ってればな」
ベルトルト「そんなこと言うから。サシャがこっち見たよ」
63 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:25:04 CDDkZjlI
1420ーー西口 世界時計前
トコトコ
ベルトルト「また西口に戻ってきたね」
ユミル「東口のオモチャ屋からどう戻ってきたのかもう覚えてないな」
ベルトルト「はあ。結局エレンとミカサと偶然会って、僕とエレンがオモチャ任務を遂行したけど」
ベルトルト「ミカサとエレンにやらせようとするなんて……君はどうしてすぐ言うことを変えるかなあ」
ユミル「愚問だな。面白そうだったからに決まってる」
ベルトルト「せっかく2人きりにしようとしたアルミンの気持ちを放っておいて?」
ユミル「ああいうやつ気に食わないんだ」
ベルトルト「……エレンとミカサは良い感じだったね」
ユミル「エレンがやっとお目覚めしたんだろ」
ベルトルト「鈍感は相変わらずだけどね。家族でありながら好きな人ってことに整理がつかないでいるみたい」
ユミル「ぜいたくな悩みだ」
64 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:27:04 CDDkZjlI
ベルトルト「ああ。家族と言えばミカサは盲目だからね。どちらにしろ幸せ者なんだ彼は」
ベルトルト「……うらやましい限りだよ」
ベルトルト「立場を言い訳に、好きな人の側にずっといることができるんだから」
ベルトルト「職権乱用!このぜいたく者!って嫉妬しちゃったよ。家族は職じゃないけどさ」
ユミル「僕もそういう言い訳あれば、いつだってアニに会いにいけるのに……」
ベルトルト「僕の真似?やめてよ」
ユミル「お前、かわいらしいところもあるじゃないか」ハハ
ベルトルト「はあ」
ユミル「で、ここか」
ベルトルト「みたいだね」
ーー西口 世界時計前 コインロッカー
ユミル「買ったオモチャを入れておけって言われたコインロッカー」
66 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:28:05 CDDkZjlI
ベルトルト(西口世界時計近くのこのコインロッカーとやらに持ち帰る物資をためこんでいるのか)
ベルトルト(さすがだよアルミン。君が味方になってくれたらいいのに)
ユミル「あった。これだ、“コニー”」
ベルトルト「ああ。ロッカーの番号が521番だから“コニー”か。アルミンよく気づいたね」
ユミル「よし、じゃあこれで」チャリン
ベルトルト「僕が開けよう」
ユミル「私が開ける」
ベルトルト「……」
ユミル「……」
ユミル「……わかったよ。はい、鍵。もとい“コニー”」
ベルトルト「ありがとう」ニコッ
ベルトルト(これは僕が所持しておきたい)
ガチャッ
ユミル「お、もう何か入ってるぞ」
67 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:29:39 CDDkZjlI
ユミル「書物が丁寧に並んでる、あいつらしい。なになに……」
ユミル「軍事技術の発展、食料事情改善のプロセス、医療、化学・科学、から歴史神話まで、幅広いな」
ベルトルト(何箇所か借りてるって言っていたし、すごい情報量だ)
ユミル「ん?これは毛色が違うな……『シンゲキノキョジン』?図説か?」スッ
ベルトルト「ユミル」パシッ
ベルトルト「帰ってからにしよう」
ユミル「表紙ぐらい見てもいいだろ」
ベルトルト(余計な知識は与えないよ……)
ベルトルト「大人のオモチャ、重いんだ」
ユミル「……」
ベルトルト「……」
ユミル「はぁ……わがままだな」
ベルトルト「どうも」ニコ
69 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:32:36 CDDkZjlI
ベルトルト(直々に鍵もとい“コニー”を渡されたし、下手に手出しはできない。今はオモチャをしまって……)
ベルトルト(帰還間際に僕がこれを失くしたことにしよう)
ベルトルト ガチャッ
ベルトルト「よし、これで任務完」
ユミル ブチィッ
ベルトルト(え?)
ベルトルト(何?どういうこと?)
ベルトルト(“コニー”を持っている指を噛み……千切られたーー……?)
70 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:33:59 CDDkZjlI
ベルトルト「いいっつっーーッ!」ドサッ
ベルトルト(何!?)
ベルトルト(何この女!?頭!おかしい!!)ガタガタ
ユミル「っ……ぺっ!」
ベルトルト「ひっ!……っう……うえっ……」ポロポロ
ユミル「……」
ユミル「ははっ。泣き虫なんだな。ベルトルさん……」ヨシヨシ
ユミル「悪いが“コニー”は渡せない」チャリン
ベルトルト「……!」
71 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 21:38:12 Ow4ic/.o
読めないな
面白い
73 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 22:02:08 zMZP8TRw
うわあ、続き、続きはまだか!?この二人の心理戦すげえ!
74 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 22:13:12 rfNJvmcY
ベソトルトさん……
75 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 22:23:38 A5p7AEFY
ユミルとベルトルトの会話がおもしろい
77 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/25(木) 23:03:48 SaLbSdX2
やばいすごく面白い
こういうぴりぴり緊張感が伝わってくるの大好き
80 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:11:30 tl2KH8GU
話の取捨選択が難しくて、盛り込み忘れた情報があった!ごめんなさい。以下です!
アルミンの提案で、5時にJR新宿駅西口世界時計前に一旦点呼のため集合がかかっています。
このベルユミさんたちは、アルミンに会った時点でそれを聞きました。
前回書いたエレミカの東口を読まれていない方にインフォでした。
ーー
ホウタイ マキマキ
ユミル「……」
ベルトルト「……」
ユミル「……生えねえな。人差し指」
ベルトルト「……生えないよ」
ユミル「そうか」
ベルトルト「僕を巨人とでも思ったの」
ユミル「さあな」
ベルトルト「目と鼻の先にコウバンがあるのに、よくやったよね」
ユミル「ベルトルさんは叫ばないと信じてたんだ」
ベルトルト「人差し指が無ければ兵士は難しい。どうしてくれるの」
ユミル「でもやけに落ち着いている」
ベルトルト「今放心しているんだ。痛覚が機能しないほどに」
82 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:16:35 tl2KH8GU
ユミル「ふうん……これでよし」
ベルトルト「応急処置、上手だね」
ユミル「この状況でほめるか普通」
ベルトルト「……」
ベルトルト(どうして?こいつには完全に僕を知っている……さっきも僕を60mだと暗に言っていたし)
ベルトルト(力ずくで“コニー”奪われたということは、任務の妨害もばれてる……!)
ベルトルト(もうどう対応したらいいかわからない。ライナー、アニ……僕はどうしたらいいんだ)
ユミル「薬屋探すよ。下手に迷いたくないから、さっきいたところに戻りつつな」
ベルトルト「……う、ん」
ユミル「? どうした?」
83 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:17:59 tl2KH8GU
ベルトルト「まだ君に謝ってもらってないなと思って」
ユミル「悪いことをしたな。歩くぞ」
ベルトルト「そんな適当に謝られても」
ユミル「悪かったって」
ベルトルト「“コニー”がほしかったなら、そう言ってよ」
ユミル「言ったらくれたか」
ベルトルト「当たり前じゃないか」
ベルトルト(渡さないに決まってるだろ。君は危険過ぎる)
ユミル「……」
ベルトルト「……」
ユミル「……」フラ
ベルトルト(……?)
ベルトルト(いや……でも、運がまわってきたのも、確かなんだ……)
84 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/07/26(金) 00:27:32 tl2KH8GU
1430ーー東口 靖国通り
トコトコ
ベルトルト「……」
ユミル「……」
ベルトルト「……ユミル」
ユミル「ん」
ベルトルト「おんぶ?」
ユミル「は?」
ベルトルト「君が僕をじゃないよ。僕が君をおんぶ」
ユミル「血ィ無くなってイカれたか?」
ベルトルト「失礼な。君はさっきから具合が悪いね」
ユミル「は?」
ベルトルト「……」
ユミル「ハハッ……ベルトルさんの間違いだろ」
ベルトルト「僕は負傷。君は体調不良。全くの別物だよ」
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魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
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同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
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妹「マニュアルで恋します!」
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きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
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月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
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彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
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