キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 『作者』編
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106 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:21:14 ID:iho
更新していきますがトラブルがあったため短めです
パソコンが故障したためタブレットからの更新です…誤字脱字確認してますがご容赦ください
107 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:22:13 ID:iho
魔法使い「確か…【ピーターパン】の世界の妖精は赤子が見せた初めての笑顔から生まれるのだったな?」
ティンカーベル「うん、そうだよ。人間の赤ちゃんが笑うと新しい妖精がネバーランドに誕生するの。っていやいやそれよりさぁ…」
魔法使い「なるほど…無垢な心が生まれると同時に生を受け、そしてその心が失われた時…その命も潰える、か」
キモオタ「そのようなのでござる、存在を否定された程度で消滅するなど…なんと理不尽な事でござろうか!しかもこの事をアリス殿は既に知っているのでござる!」
キモオタ「あの者の気まぐれか何らかの策があっての事か…とにかく今はまだ無事でござるが、アリス殿がその気になればティンカーベル殿はすぐにでも消滅してしまう事に…!早急に手を打たねば取り返しのつかない事になりますぞ!」
ティンカーベル「ねぇねぇキモオタ、とりあえず落ち着いてよ。あのさ、ちょっと聞いてよ」
キモオタ「ティンカーベル殿だって恐ろしいでござろう?今にも自分の存在が消されてしまうのかもしれないのですぞ?」
ティンカーベル「えっ?いや、まぁ…そりゃあ消えるとなったら恐いっちゃ恐いけど…っていうかそれよりm」
キモオタ「それは我輩も一緒なのでござるよ、お主が消えるなど…想像したくも無いですな。故に魔法使い殿、ティンカーベル殿を消滅させない為なら我輩何でもしますぞ!是非力を貸していただきたい!」
ティンカーベル「いや、だからちょっと私の話を聞いてっt」
魔法使い「ふーむ…事情は解った。しかし…別世界の妖精の性質そのものを変えるとなると簡単な話ではない。少なくともワシが使える魔法では…どうにもできん」
キモオタ「…っ!魔法使い殿の魔法を持ってしても無理ですと!?クッ…何か他に方法は無いのでござるか?我輩、どこの世界にでも行くでござるし魔法使い殿の要求する物を持ってくるでござる!どうか、どうか頼むでござる!我輩の初めての友人を助k」
ティンカーベル「もうっ!聞けぇ!私の話をっ!」ヒュン
パチーン!
キモオタ「おぶっ…な、何故顔面を蹴飛ばすのでござるかティンカーベル殿!」
ティンカーベル「うっさい!落ち着け!私の話を聞けっつってんでしょ!なんでキモオタが取り乱してんの!いいからちょっと落ち着いてよね!」
108 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:23:02 ID:iho
キモオタ「し、しかし…ティンカーベル殿の命が危険に晒されているというのに落ち着くなど…」
ティンカーベル「しかしもお菓子もないんだよ!なに?じゃあキモオタが取り乱したら私は消えずに済むわけ?どうなの?ほら答えて!」ゲシゲシ
キモオタ「ちょ、ちょ!蹴るのはやめていただきたい!それを言ってしまえば…我輩が取り乱したところで何かが変わるというわけでもないでござるが…」
ティンカーベル「そうだよ!意味無いでしょ!だったら落ち着く事!わかった!?」
キモオタ「お主がそう言うのならば…。魔法使い殿も申し訳なかったでござる、無様な姿をお見せしましたな…」
魔法使い「いや、ワシは構わん。お主の気持ちはよくわかるでな」
ティンカーベル「まったく…こうなるってわかってたからキモオタには言えなかったっていうのもあるんだからね!」プンスカ
キモオタ「と…いいますと?」
ティンカーベル「だーかーらー!キモオタの事だからこの事知ったら今みたいに必死になって私が消えないですむ方法探そうとするでしょ?そんなのお見通しなの!」
キモオタ「いやいや、そりゃそうでござろう?友が危険に晒されているというのなら助けたいと思うのは至極当然でござるよ!」
ティンカーベル「そりゃ気持ちはすんごく嬉しいよ?でもアリスとの戦いを控えた大切な時に私の事で余計な心配して欲しくないって気持ちがこっちにはあるの!」
キモオタ「余計な心配って…そんなことないでござろう。ティンカーベル殿、今にも消滅させられるかもしれないのですぞ?何故その様に平気な顔で…」
ティンカーベル「別に平気なんかじゃないよ、消えちゃうのはまぁ正直恐いしさ…」
ティンカーベル「でも恐いのは恐いけどそれでも妖精にとってこれは当たり前の事なんだよ。なんていうのかな…人間だっていつかは死んじゃうでしょ?それと同じだよ」
109 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:24:00 ID:iho
ティンカーベル「キモオタだってそうだよ、いつかはお爺さんになるでしょ?そんで病気になったりとか寿命が来たりとかするでしょ?それで……孤独死するわけじゃん?」
キモオタ「お主、ジョークを飛ばしている場合では……まぁそれはさておき、確かに歳を取れば我輩も死ぬでござるな。しかしそれは…」
ティンカーベル「でしょ?でもそれは当たり前の事なんだよ、人間は年をとるし寿命だってあるんだから。でも妖精には寿命なんか無いの、その代わり存在を否定されると消えちゃう。ただそれだけの違いだよ」
ティンカーベル「ネバーランドの他の妖精だって同じように消えちゃってるの何度も見てるしね、私だけ特別不幸なわけじゃないの!歳とっちゃって死ぬのと同じでフツーの事なの!」
キモオタ「しかし…寿命で死ぬ人間と違いお主はいつ存在を消されるかわからないのでござる。それはつまり常に恐怖におびえる事に…」
ティンカーベル「そんな事言いだしたらキモオタだって今ここで死んじゃってもおかしくないでしょ!アリスが来るかもしれないしおはなしウォッチが爆発するかもしれないし」
キモオタ「それはそうかもしれんでござるが…しかし、やはり我輩はティンカーベル殿の事が心配d」
ティンカーベル「もーっ、この話はめんどいからおしまい!魔法使いも言ってたでしょ、どうにも出来ないって。だからこの話はおしまい!しゅーりょーっ!」バンッ
キモオタ「ティンカーベル殿、しかし…!」ガタッ
ティンカーベル「ダメダメ、この話題は一切受け付けません!そんなことより私達がこの後どうするか決める方が大事じゃん!ほらほら、早く決めようよ!」
キモオタ「……わかったでござる。……方針を固めなければ動きようが、ありませんからな」
魔法使い「……。あぁ、そういえば話は全然変わってしまうのだが…ティンカーベルに頼みがあるのをすっかり忘れていた」
ティンカーベル「私に頼み?なになに?魔法使いが私に頼みなんて珍しいじゃん、いつもお世話になってるし何でも聞いてあげるよっ!」
魔法使い「うむ、実は長年使っておった鍋にとうとう穴があいてしまってな…お前に直してもらいたいのだが、ティンカーベル頼めるか?」
110 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:26:03 ID:iho
ティンカーベル「そういうことね、もちろんいいよ!お鍋の修理は私の十八番だからね!」フンス
キモオタ「そう言えば以前その様な事を言っておりましたな。壊れた鍋やらを修理する能力に長けていると、そもそもティンカーベル殿は確か……何の妖精でござったっけ?」
魔法使い「『金物修理の妖精』だ。現実世界では壊れた鍋なんぞ捨てて新しい鍋を買うのだろうが、ワシ等は修理をしてもう一度使う。物は大切にせんといかん」
ティンカーベル「私は腕のいい職人だからね〜、なんたって鍋でもフライパンでも金属製のものだったらなんでも直せるからね!まさに究極のエコだよ!」ドヤァ
魔法使い「ワシは手になじんだ鍋を手放したくないだけだがな…では頼めるか?キッチンの勝手口に置いてあるのでな」
ティンカーベル「まっかせなさい!そんじゃあちゃちゃーっと直してくるからキモオタはここで待っててね?」
キモオタ「……承知しましたぞ」
ティンカーベル「お鍋見て見ないとどれくらい時間かかるかわかんないけど…ちょっとかかるかもだからキモオタは待ってる間この後どうするかちゃんと考えておいてね、約束だよ!」
キモオタ「…御意」
ピューッ パタン
魔法使い「自信満々で出て行きおったな、流石は『ティンカー・ベル』の名を冠するだけはある。余程金物修理の腕には自信があるようじゃな」
キモオタ「そうでござるな…。しかし…我輩は気が気でないですぞ……」
キモオタ「こうして僅かな時間離れている間にもティンカーベル殿は消え去り、もう二度と会えなくなるかも知れないというのに……」
魔法使い「まったく…なんという情けない顔をしておるんじゃ、ほれ元気を出さんかい。お前がそんなことでどうするんだ」
111 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:28:21 ID:iho
キモオタ「ティンカーベル殿や皆に心配をかけるわけにはいかない故、普段通りに振る舞ってはいたのでござるが…手立てが無いと聞いて動揺を隠せないというのが本音でござる」
キモオタ「しかしそれも魔法使い殿に相談するまでの辛抱だと…魔法使い殿に事情を話せば魔法で何とかしてくれると…そう思っていたのでござる。それだけに正直、ショックが大きいのでござる…」
魔法使い「それは悪い事をしたな。だが…人は魔法使いや魔女を万能のように言うがそんな事はない。出来んものは出来ん、ワシ等は神では無いのだからな」
キモオタ「…申し訳ない。そんなつもりはなかったのでござるが、なにやらお主を責めているような物言いでしたな。失言でござった…許していただきたい」
魔法使い「お前の言葉に傷ついたり腹を立てるようなワシではないわ。だがワシに手立てが無いという事は変わらん、そしてお前はどうするつもりだ?」
キモオタ「もちろん他の方法でティンカーベル殿を護りますぞ!魔法使い殿の魔法ではどうにもならないというのなら、他の者に頼むとか魔法具を貸してもらう等方法はいくらでもありますぞ」
魔法使い「方法はいくらでもある…か」スッ
キモオタ「魔法使い殿…?」
魔法使い「酷な事を言うようだがな、お前がやろうとしている事はお前が考えている以上に困難な事だ…三日間で成し遂げるなど到底不可能だ」
キモオタ「し、しかし…困難であろうとも方法が無いわけでは無いのでござろう?それならば…」
魔法使い「よいかキモオタ…人間は心臓が止まれば死ぬ。それは心臓が人間が生きる上でもっとも重要な臓器だからだ、それが機能しなければ生きてはいられない」
魔法使い「妖精にとって人間が持つ無垢な心は心臓も同然なのだ、妖精の存在を信じる心…それが妖精たちが生きるうえで最も重要な要素なのだ、理解できるな?」
キモオタ「…できますぞ。無垢な心こそがティンカーベル殿にとっての心臓…命の根幹、故にそれが失われるという事は我々で言う死と同義という事でござるな…」
魔法使い「その通り。つまり…その妖精の性質を覆そうというのは心臓の止まった人間を生きながらえさせようというのと同じなのだ…わかるな?キモオタよ」
112 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:29:14 ID:iho
キモオタ「…確かにそれは、困難な事ですな。所謂不老不死を求めるという事でござるからな…」
魔法使い「そうだ、確かにおとぎ話の世界には不老不死を与える魔法具も存在する、蘇生の奇跡が起きる物語もある。だがそれでも死者の蘇生や不老不死の力を扱える者はごくごく僅か…アリスの手によって多くの世界が消滅した今となっては更に限られた存在だけだ」
魔法使い「それこそ神の力を借りるか、【アラジンと魔法のランプ】の魔人を呼び出すランプのようにあらゆる願いを叶える魔法具にすがるしかあるまい」
キモオタ「……」
魔法使い「…神を探し協力を仰ぐなど雲を掴むような話だ。となると現実的なのはシェヘラザードに頼み、魔法のランプを借り受ける事だが…」
キモオタ「魔法使い殿はドSが過ぎますな…。それが不可能だという事は知っているはずでござろう、それとも我輩が先ほど失言を口にした事を…実は怒っているのでござるか?」
魔法使い「いいや、ワシは明確にしただけだ。お前が望んでいる事を成し遂げるのは限りなく不可能に近いという事をな」
キモオタ「……諦めるしかないというのでござるか」
魔法使い「お前が諦めきれないというのなら状況を変えられる魔法使いなり魔法具なり探せばいい事だ、それをワシが止めるという事はしない」
魔法使い「ただし、それはあまりにも勝率の低すぎる賭け…いいや賭けとすら呼べぬ代物だ。本音を言わせてもらうのならば…諦めた方が良い」
キモオタ「……」
魔法使い「……」
キモオタ「先ほど…ティンカーベル殿は我輩に気にするなと言ったでござる。真面目な話だと言うのに冗談を交えて煙にまいて…さも自分は消えても平気だと言うようにおどけて見せていたでござる」
キモオタ「しかし、この事実を【かぐや姫】の世界で知り…始めてこの事を我輩に告げる時、ティンカーベル殿は確かに影を背負っていたでござる」
キモオタ「彼女は確かに…死を恐れていたでござる。それなのに我輩が気に病まぬようにと…気丈に振る舞っていたのでござる」
113 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:30:46 ID:iho
キモオタ「あんな小さな妖精であるティンカーベル殿が死の恐怖を押さえつけて我輩のようなキモいオタクを気遣ってくれたのでござる。それだというのに我輩はティンカーベル殿の為に何もできず…!」
魔法使い「お前が気に病む事では無い。むしろそうならん為にティンクはあのように振舞ったのだぞ、それを理解しているのならその気持ちを汲んでやることだ」
キモオタ「ティンカーベル殿はずるいでござるなぁ…普段は我輩の事をキモいだの不細工だのアレだの散々な言いようでござるのに、真面目な時はこうして思いやってくれるのでござるから…」
キモオタ「あの者はいつもそうなんでござるよ…。普段は我輩がプリンを多く食べただの大きいほうのケンタッキーを食べただの言いがかりをつけてくるでござるし、暴言ばかり吐いてくるでござる。
好き勝手で自分勝手でその割を食う事も多いでござる、でも不思議と…ティンカーベル殿と過ごす時間に心の底から不満を感じた事など無いのでござるよ」
キモオタ「まぁそれは我輩が今までボッチだったからというのもあるでござるが…ただ単純に我輩はティンカーベル殿の事が好きなのでござろうな、大切な友として」
魔法使い「…だからこそ、ティンクの危機に何も出来ぬ自分が許せぬ…か?」
キモオタ「正直そうでござる。しかし我輩が僅かな可能性に賭けて彼女が消えない方法を探す事を…おそらくティンカーベル殿は喜ばないでござろう。悔いは残るでござるが…ここは諦めるでござる。
その代わり確実にアリス殿の企みを止めて【ピーターパン】の世界の復活につなげるでござる、おそらくそれが最善の策でござる」
魔法使い「うむ、それが良いだろう。ウジウジと悩んでいる姿などお前には似合わん、前を向いている方がお主等らしいわ」
キモオタ「ティンカーベル殿が恐怖を抑えて戦おうとしているのでござるから、我輩が気を入れなくてどうするって話でござるしな…無様な姿を見せて悪かったでござる。ここからは気持ち切り替えて行きますぞ!」フンッ
魔法使い「うむ、その意気だ。そもそもお前のように容姿が醜悪な男は笑っておる方が良い。顔が良ければ憂う表情もまた魅力的に映るが…お前の場合は苛立ちしかわかんのでな」クックックッ
キモオタ「ちょwwwそこまで言う必要は全くないでござろうwww」コポォ
魔法使い「そうと決まれば今後どうするか考えねばな、ティンクは腕のいい金物修理の妖精…もうじきドヤ顔で戻ってくるはずだr」
ピューッ バターンッ!!
ティンカーベル「魔法使いー!見て見てこれこれ!もうこれ新品以上の出来だよ!もう自分を褒めてあげたいくらいの修繕っぷりだよっ!まさに神業!」ドヤァァァァ!!
魔法使い「ふふっ、どうだキモオタ?言った通りだっただろう?」ククッ
キモオタ「ドゥフフwwwまったくその通りでしたなwww」コポォ
114 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:32:30 ID:iho
ティンカーベル「えっ、なになに?二人して何の話?あっ、それよりはいコレ、修繕したお鍋!これでいい?」ポイッ
魔法使い「…うむ、上等じゃ。ワシも魔法で穴をふさぐくらいは出来るが、やはり本職は違う…新品以上の出来じゃ」
ティンカーベル「まぁねっ!私、こういうの得意ですからっ!」ドヤァ
キモオタ「ティンカーベル殿wwwお主ドヤ顔が過ぎますぞwwwそんなに得意分野で活躍できたのが嬉しいのですかなwww」コポォ
ティンカーベル「そりゃあね?だって『金物修理の妖精』とかいってもさぁ…現実世界じゃ全然出番が無いしそもそもキモオタはそんなに料理しないしさー」
キモオタ「カップめんの湯を沸かす程度ですからなwww金属的なものが直せるのならスマホとかパソコンの調子悪い時に直していただきたいwww」
ティンカーベル「そういう精密機器は無理なの!金属で出来てるもっとあれだよ…アナログ的なものならいけるけどさ。っていうかそれより約束どおりちゃんと考えたの?このあと私達がどうするか!」
キモオタ「ところがどっこいwww全く違う話を魔法使い殿としてましてwww」コポォ
魔法使い「こやつ、今後の事など何も考えておらんぞ」
ティンカーベル「えーっ!?私が頑張ってお鍋直してる間に何してたの!?もーっ!そんなんじゃ困るよ!」プリプリ
キモオタ「面目ないwwwではティンカーベル殿の案をまず聞かせてもらうとしますかなwwwそうまでいうのなら何か考えてたのでござろうwww」
ティンカーベル「あのねぇ…金物修理は遊びじゃないんだよ?他の事考えてちゃダメなの、だって極限まで集中しなきゃお鍋の声が聞こえないでしょ?」
キモオタ「いやwww知らんでござるけどwww結局二人ともノープランと言うわけでござるかwww」コポォ
魔法使い「ところでティンカーベル…以前話したスリングショットの弾の話はどうなった?雪の女王から雪の結晶と鏡の破片…譲って貰えそうなのか?」
ティンカーベル「……あっ!」
魔法使い「なんじゃその忘れてたみたいな顔は…どうするんじゃ?今すぐにとは言わんが素材が手に入ったとしてあまりギリギリに渡されても間に合わんぞ?」
115 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:33:19 ID:iho
ティンカーベル「わ、忘れてたわけじゃないんだよ?なんていうか…ちょっと記憶から抜け落ちてただけで…」
キモオタ「それを人は忘れていたと言うのでござるけどwww」コポォ
ティンカーベル「違うよ!うっかりでしょこんなの!人のうっかりを責めるなんて良くないよ!えーっと、雪の女王に話だけはしてあるんだけど…催促するみたいでアレだけどちょっと聞きに行ってみる?」
キモオタ「構いませんぞwwwそれに雪の女王殿に助言をいただくと言うのも手ですなwwwヘンゼル殿の事も話してあげれば安心するでござろうwww」
ティンカーベル「うん、そうだね!もしかしたら氷の魔法を使ったいい感じの特訓とかしてくれるかも!」
キモオタ「ならばコートを持っていかねばwwwあの世界はめちゃくちゃ冷えますからなwww」
ティンカーベル「コート?そんなに脂肪があるなら無くても平気じゃない?」ヘラヘラ
キモオタ「ちょwww我輩の脂肪にそんな追加効果はありませんぞwww」コポォ
魔法使い「うむ、どうやら二人とも行く先が決まったようだな。雪の女王は若いが凄腕の魔女…ワシら老いぼれとは違った刺激を与えてくれることだろう」
キモオタ「そうと決まればさっそく行きますかなwwwティンカーベル殿www」コポォ
ティンカーベル「うんっ!じゃあ一度現実世界に戻ってコートをとって来てからだね!よーし、じゃあ早速〜…!」
魔法使い「いや、ちょっと待て。なにやらゴーテルがお前達に話があるからすぐ帰るようだったら引き留めてくれと言われているのだ」
キモティン「……」ピタッ
魔法使い「…ん?どうかしたのか?目に見えて元気が無くなったが…」
キモオタ「おうふ…完ッ全に忘れてたでござるな…」
ティンカーベル「ホントだよ…うっかりしてた、私達に向けられた死へのカウントダウンは止まっていなかったよ…」
116 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:35:09 ID:iho
魔法使い「何を言って…死の?なんだって?お前らゴーテルに何かしたのか?」
ティンカーベル「私達はね…ゴーテルにとって絶対にしてはいけないことをしてしまったんだよ…」ガタガタ
キモオタ「ゴーテル殿の天使を危険な目に遭わせてしまったのでござるからな…」ブルブル
魔法使い「もしやお前たちラプンツェルが大怪我を負った事を言っているのか?」
キモオタ「そうでござる、ラプンツェル殿を守りきれなかった我々はゴーテル殿にとっては大罪人…故にゴーテル殿という処刑人からの死刑執行が待ちかまえているのでござる…」
魔法使い「何を大げさな…桃太郎が治癒しただろう、そもそもゴーテルは…」
ティンカーベル「そ、そうだ!私達には秘密兵器がいるんだった!ドロシーが一緒に謝ってくれれば流石のゴーテルもそこまで厳しく怒らないはz…あああぁーっ!ドロシーはもう裸王のとこじゃん!や、やばいよ!?」
キモオタ「恐らくドロシー殿も忘れてますな…我々は文句言えないでござるけどwww」
ティンカーベル「き、キモオタ!ここはゴーテルが帰ってくるまでにもう行こう!うっかり忘れてたってことにしてほとぼりが冷めるまで逃げよう!」
キモオタ「それが上策ですなwww三日間逃げ切れば流石に大丈夫でござr」
ガチャ
ゴーテル「なにやら楽しそうな相談をしておるな二人とも…?廊下まで丸聞こえじゃったぞ…?」
ゴゴゴゴゴ
117 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:41:23 ID:iho
・・・
ゴーテル「叱られるのが嫌で逃げ出そうなどと…子供かお前たちは!しかも無関係のドロシーを巻き込んで大目に見てもらおうなど…どうなっとんじゃいお前たちは!」ガミガミ
キモオタ「申し訳ござらん…つい死にたくない一心で……」
ティンカーベル「ごめんなさい…塵にはなりたくなかったから…」
ゴーテル「まったく…じゃがしかしワシが厳しく念押ししたせいでもあるのぉ。塵にするというのは少し言い過ぎたか…」
ティンカーベル「じゃ、じゃあ私達塵にされない!?」オドオド
ゴーテル「当たり前じゃろ!そんなもんお前たちを本気にさせるために言っただけじゃい。お前たちは娘の友人じゃしワシの恩人でもある、塵になんぞする訳ないじゃろ!」
キモオタ「それを聞いて安心しましたぞwww首の皮つながりましたなティンカーベル殿www」
ティンカーベル「そうだね!生きてるってこんなに嬉しいことなんだね…!」
ゴーテル「お前たち大げさすぎるじゃろ!ちょいと脅かした程度で人を極悪非道な魔女のように扱ってからに…ワシをなんだと思っておるんじゃ!」
ティンカーベル「何って…そりゃあ……」チラッ
キモオタ「娘煩悩なモンスターペアレンツだと思ってるでござるけどwww」コポォ
ゴーテル「親が子を愛するのは当然じゃろがい!人をバケモンのように言いおって…言っておくかがワシはキチンとラプンツェルも叱ったからの?むしろお前たちよりもキツく叱ったくらいじゃわい!」
キモオタ「ゴーテル殿がラプンツェル殿を…?またなんで…」
118 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)00:45:26 ID:Zz9
取り乱すキモオタに泣ける
「我輩の初めての友人」
・゜・(つД`)・゜・
でも自分が辛いのに魔法使いに謝ったり…
このキモオタ善良過ぎるだろー…もう大好きだ(つД`)
119 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:53:43 ID:iho
今日はここまでにさせてください
冒頭で書いたとおりパソコンが故障、タブレットで書きためて更新していますそのため誤字脱字は確認していますがもしもあればご容赦ください
なんとか更新は続けられそうなので頑張りますー
120 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)01:05:23 ID:Zz9
イッチ乙
今日もありがとう(*´∇`)
キモオタ達は雪の女王に会いに行く感じか…
なんか今回ホントにキモオタ大好きと思ったよ(照
121 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)03:26:09 ID:Kdf
乙!
メメント・モリ…か
122 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)04:00:32 ID:a0G
1乙!雪の女王のところへ行くということはカイくん出てくるんですね
123 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)07:06:38 ID:jl4
乙乙!キモオタは本当にイケメンだなぁ
ゴーテルがラプンツェル叱るところがどうしても想像できない…
124 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)12:55:33 ID:rbR
乙
まぁラプは死んでもおかしくなかったしな、そら叱られるわ
147 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:27:52 ID:MN1
ゴーテル「そもそも、ワシが何を理由にお前たちを叱りつけるのか、わかっておるのか?」
キモオタ「…それは解りきっていることでござる。例の廃墟にて我々はラプンツェル殿を守りきることが出来なかった、それが理由でござるよね?」
ティンカーベル「うん、それしかないよね。私達は側にいたのにラプンツェルがアリスに挑むのを止められなかった。そのせいでお腹刺されちゃって大怪我しちゃったんだもんね…」
キモオタ「ラプンツェル殿はゴーテル殿にとって何よりも大切な愛娘、我々が傍にいながら守れなかったことに腹を立てているのでござろう?」
ゴーテル「そうではない。お前たちはどうも誤解しておるようじゃがワシがいくら子煩悩だといえども我が子可愛さに責任の所在を他人に押しつけたりはせんわい」
ゴーテル「アリスに戦いを挑んだのはラプンツェルの意志、ならばその結果大怪我を負うことになってもその責任はラプンツェル自身にあるんじゃ。お前たちを責めてどうする」
キモオタ「なん……ですと……!?」ガタッ
ティンカーベル「……ねぇねぇキモオタ、どう思う?ゴーテルがなんだかラプンツェルに厳しいよ?普段なら私達を糾弾してでもラプンツェルは悪くないとか言いそうなのに…」ヒソヒソ
キモオタ「我が輩も同意見ですぞ、我々を許すだけならまだしもラプンツェル殿に責任があると言うなどあの甘々モンペのゴーテル殿に限ってあり得んことでござる」ヒソヒソ
キモオタ「おそらく油断して同調したところでそれを理由に我々を葬るつもりなのでござろう…」ヒソヒソ
ティンカーベル「なるほど…私たちを誘い出すための罠だね…!」ヒソヒソ
ゴーテル「聞こえとるぞ!そういうことはもっと隠れて相談せんかい!」
148 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:32:28 ID:MN1
キモオタ「しかしwww娘命のゴーテル殿がラプンツェル殿を叱るなど考えられないのでござるよwwwにわかには信じがたいwww」コポォ
ティンカーベル「そうだよ!信じられないよ!なんかゴーテルってラプンツェルがなにしても許しそうなんだもん!」
ゴーテル「そんな訳ないじゃろうが!おい魔法使い、お前も何とか言ってやれ」
魔法使い「悪いがワシもキモオタ達と同じ意見だ、どうもお主は娘に甘い」
ゴーテル「なんじゃい!揃いも揃ってお前たちは!ラプンツェルはワシの娘、そりゃあかわいい娘…あぁ間違えた世界一かわいい娘じゃから少々甘くもなるが…」
ゴーテル「ラプンツェルが…我が子が間違ったことをしたなら当然叱る。それが親というもんじゃろ、むしろ娘を愛しているからこその叱責じゃい」
キモオタ「それはそうなのでござるがwwwやはりイメージ的に考えられないというかwww」
ティンカーベル「あー…でもそれならなんでゴーテルがラプンツェル叱ったのか解ったよ。あれだよね、大怪我したのにゴーテルに内緒にしてたから…だよね?」
ゴーテル「そうじゃ、あろう事かラプンツェルは大怪我をしたことをワシに隠して自分たちで何とかしようとした。ワシに心配をかけぬようにとな」
キモオタ「確かにラプンツェル殿はゴーテル殿には黙っていてほしいと言っていたでござるし我々もそれに同意したでござるよ?でもそれはゴーテル殿に心配をかけぬためで…」
ゴーテル「何を言っておるんじゃい。子が怪我をして苦しい思いをしておるのに自分に心配をかけぬように黙っておるなど…そんなことで喜ぶ親は一人もおらんわ」
149 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:34:16 ID:MN1
ティンカーベル「でも…ラプンツェルはさ、自分がすごく愛されてるのを知ってるからこそ言えなかったんだと思うよ?自分が戦うことを選んだらママが悲しむから…それはイヤだから黙ってたんだと思う」
ティンカーベル「ラプンツェルもゴーテルのこと大好きだから心配かけたくなかったんだよ。ゴーテルを悲しませたくなかったっていうラプンツェルの気持ちは汲んであげてよ」
ゴーテル「そうかもしれんがな…ワシだって覚悟を決めておるんじゃ、ラプンツェルの選択を受け入れる心の準備はしておる」
ゴーテル「友が戦っておるのを見て力になりたいと思うのは当然、アリスに立ち向かいたいのならそうすればよい。ワシは止めん…」
ゴーテル「その挙げ句怪我をしてしまっても…まぁよい、ワシ個人としては心配じゃしやめてほしいというのが本音じゃが…ラプンツェルがそう決めたのならば好きにすればよい、あやつももう子供じゃないんじゃ」
ゴーテル「自分で決めて…その結果困ったことになったり辛い思いをしても、それは人生において必要なことじゃ。ワシの方から手をさしのべたりはせんと…決めた。それがラプンツェルの為じゃ」
ゴーテル「じゃが…生死が関わっているとなれば別じゃ。腹を割かれるなど大事じゃのに心配をかけたくないからと黙っていられるのは…そりゃあ無念なことじゃぞ?」
ゴーテル「例えその結果ラプンツェルが死んでしまったとしてもワシはそのことを知ることさえできんのじゃからな。そんなことになればワシは自分を許せん」
キモオタ「確かに気を使われたあげく何もできないどころかなにも知らない間に大切なも者を失うなど…考えたくもありませんな」
ゴーテル「よいかキモオタ、ティンカーベル。これはお前たちにも言えることじゃぞ?」
ゴーテル「仲間同士何を遠慮することがある?何を気を使うことがある?困ったことがあるなら困ったと言えばいい、辛いなら辛いと叫べばいい。だってそうじゃろ?」
ゴーテル「親子なんじゃから仲間なんじゃから一緒に悩んで苦しめばいいじゃろ、自分だけで何とかしようとなんかしなくていいんじゃ」
150 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:37:49 ID:MN1
ゴーテル「…そうじゃろ?ティンカーベルよ」
ティンカーベル「えっ?」
ゴーテル「何も心配いらんぞ、お前にはキモオタもおる。それになにより世界一かわいい娘が仲間におるんじゃからな」ホッホッホ
ティンカーベル「…うん、わかった」
ゴーテル「わかっておるならええわい。ワシからの説教は以上じゃ」
キモオタ「なんというかあっさり終わりましたなwwwもっとネチネチと叱られ続けられるのかとwww」コポォ
ゴーテル「理解しているというのならそれで十分じゃわい。しかしお前がそういう説教を望むのならワシはそれでも一向にかまわんのじゃぞ?」
キモオタ「ちょwww望んでないですぞwww」コポォ
ゴーテル「ほれ、話が終わったなら行った行った。ほかの連中はもう動き始めておるんじゃぞ?お前たちもさっさと行かんかい!」
キモオタ「ちょwwwそう追い出さなくてもwwwしかしぼさっとしておる時間はありませんからなwwwではティンカーベル殿www我々も行くとしますかなwww」
ティンカーベル「うん、それじゃあまたね魔法使い!ゴーテル!」
ゴーテル「うむ、もうワシに説教なんぞされることがないように」
魔法使い「うむ、健闘を祈っておるぞ」
ヒュンッ
更新していきますがトラブルがあったため短めです
パソコンが故障したためタブレットからの更新です…誤字脱字確認してますがご容赦ください
107 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:22:13 ID:iho
魔法使い「確か…【ピーターパン】の世界の妖精は赤子が見せた初めての笑顔から生まれるのだったな?」
ティンカーベル「うん、そうだよ。人間の赤ちゃんが笑うと新しい妖精がネバーランドに誕生するの。っていやいやそれよりさぁ…」
魔法使い「なるほど…無垢な心が生まれると同時に生を受け、そしてその心が失われた時…その命も潰える、か」
キモオタ「そのようなのでござる、存在を否定された程度で消滅するなど…なんと理不尽な事でござろうか!しかもこの事をアリス殿は既に知っているのでござる!」
キモオタ「あの者の気まぐれか何らかの策があっての事か…とにかく今はまだ無事でござるが、アリス殿がその気になればティンカーベル殿はすぐにでも消滅してしまう事に…!早急に手を打たねば取り返しのつかない事になりますぞ!」
ティンカーベル「ねぇねぇキモオタ、とりあえず落ち着いてよ。あのさ、ちょっと聞いてよ」
キモオタ「ティンカーベル殿だって恐ろしいでござろう?今にも自分の存在が消されてしまうのかもしれないのですぞ?」
ティンカーベル「えっ?いや、まぁ…そりゃあ消えるとなったら恐いっちゃ恐いけど…っていうかそれよりm」
キモオタ「それは我輩も一緒なのでござるよ、お主が消えるなど…想像したくも無いですな。故に魔法使い殿、ティンカーベル殿を消滅させない為なら我輩何でもしますぞ!是非力を貸していただきたい!」
ティンカーベル「いや、だからちょっと私の話を聞いてっt」
魔法使い「ふーむ…事情は解った。しかし…別世界の妖精の性質そのものを変えるとなると簡単な話ではない。少なくともワシが使える魔法では…どうにもできん」
キモオタ「…っ!魔法使い殿の魔法を持ってしても無理ですと!?クッ…何か他に方法は無いのでござるか?我輩、どこの世界にでも行くでござるし魔法使い殿の要求する物を持ってくるでござる!どうか、どうか頼むでござる!我輩の初めての友人を助k」
ティンカーベル「もうっ!聞けぇ!私の話をっ!」ヒュン
パチーン!
キモオタ「おぶっ…な、何故顔面を蹴飛ばすのでござるかティンカーベル殿!」
ティンカーベル「うっさい!落ち着け!私の話を聞けっつってんでしょ!なんでキモオタが取り乱してんの!いいからちょっと落ち着いてよね!」
108 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:23:02 ID:iho
キモオタ「し、しかし…ティンカーベル殿の命が危険に晒されているというのに落ち着くなど…」
ティンカーベル「しかしもお菓子もないんだよ!なに?じゃあキモオタが取り乱したら私は消えずに済むわけ?どうなの?ほら答えて!」ゲシゲシ
キモオタ「ちょ、ちょ!蹴るのはやめていただきたい!それを言ってしまえば…我輩が取り乱したところで何かが変わるというわけでもないでござるが…」
ティンカーベル「そうだよ!意味無いでしょ!だったら落ち着く事!わかった!?」
キモオタ「お主がそう言うのならば…。魔法使い殿も申し訳なかったでござる、無様な姿をお見せしましたな…」
魔法使い「いや、ワシは構わん。お主の気持ちはよくわかるでな」
ティンカーベル「まったく…こうなるってわかってたからキモオタには言えなかったっていうのもあるんだからね!」プンスカ
キモオタ「と…いいますと?」
ティンカーベル「だーかーらー!キモオタの事だからこの事知ったら今みたいに必死になって私が消えないですむ方法探そうとするでしょ?そんなのお見通しなの!」
キモオタ「いやいや、そりゃそうでござろう?友が危険に晒されているというのなら助けたいと思うのは至極当然でござるよ!」
ティンカーベル「そりゃ気持ちはすんごく嬉しいよ?でもアリスとの戦いを控えた大切な時に私の事で余計な心配して欲しくないって気持ちがこっちにはあるの!」
キモオタ「余計な心配って…そんなことないでござろう。ティンカーベル殿、今にも消滅させられるかもしれないのですぞ?何故その様に平気な顔で…」
ティンカーベル「別に平気なんかじゃないよ、消えちゃうのはまぁ正直恐いしさ…」
ティンカーベル「でも恐いのは恐いけどそれでも妖精にとってこれは当たり前の事なんだよ。なんていうのかな…人間だっていつかは死んじゃうでしょ?それと同じだよ」
109 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:24:00 ID:iho
ティンカーベル「キモオタだってそうだよ、いつかはお爺さんになるでしょ?そんで病気になったりとか寿命が来たりとかするでしょ?それで……孤独死するわけじゃん?」
キモオタ「お主、ジョークを飛ばしている場合では……まぁそれはさておき、確かに歳を取れば我輩も死ぬでござるな。しかしそれは…」
ティンカーベル「でしょ?でもそれは当たり前の事なんだよ、人間は年をとるし寿命だってあるんだから。でも妖精には寿命なんか無いの、その代わり存在を否定されると消えちゃう。ただそれだけの違いだよ」
ティンカーベル「ネバーランドの他の妖精だって同じように消えちゃってるの何度も見てるしね、私だけ特別不幸なわけじゃないの!歳とっちゃって死ぬのと同じでフツーの事なの!」
キモオタ「しかし…寿命で死ぬ人間と違いお主はいつ存在を消されるかわからないのでござる。それはつまり常に恐怖におびえる事に…」
ティンカーベル「そんな事言いだしたらキモオタだって今ここで死んじゃってもおかしくないでしょ!アリスが来るかもしれないしおはなしウォッチが爆発するかもしれないし」
キモオタ「それはそうかもしれんでござるが…しかし、やはり我輩はティンカーベル殿の事が心配d」
ティンカーベル「もーっ、この話はめんどいからおしまい!魔法使いも言ってたでしょ、どうにも出来ないって。だからこの話はおしまい!しゅーりょーっ!」バンッ
キモオタ「ティンカーベル殿、しかし…!」ガタッ
ティンカーベル「ダメダメ、この話題は一切受け付けません!そんなことより私達がこの後どうするか決める方が大事じゃん!ほらほら、早く決めようよ!」
キモオタ「……わかったでござる。……方針を固めなければ動きようが、ありませんからな」
魔法使い「……。あぁ、そういえば話は全然変わってしまうのだが…ティンカーベルに頼みがあるのをすっかり忘れていた」
ティンカーベル「私に頼み?なになに?魔法使いが私に頼みなんて珍しいじゃん、いつもお世話になってるし何でも聞いてあげるよっ!」
魔法使い「うむ、実は長年使っておった鍋にとうとう穴があいてしまってな…お前に直してもらいたいのだが、ティンカーベル頼めるか?」
110 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:26:03 ID:iho
ティンカーベル「そういうことね、もちろんいいよ!お鍋の修理は私の十八番だからね!」フンス
キモオタ「そう言えば以前その様な事を言っておりましたな。壊れた鍋やらを修理する能力に長けていると、そもそもティンカーベル殿は確か……何の妖精でござったっけ?」
魔法使い「『金物修理の妖精』だ。現実世界では壊れた鍋なんぞ捨てて新しい鍋を買うのだろうが、ワシ等は修理をしてもう一度使う。物は大切にせんといかん」
ティンカーベル「私は腕のいい職人だからね〜、なんたって鍋でもフライパンでも金属製のものだったらなんでも直せるからね!まさに究極のエコだよ!」ドヤァ
魔法使い「ワシは手になじんだ鍋を手放したくないだけだがな…では頼めるか?キッチンの勝手口に置いてあるのでな」
ティンカーベル「まっかせなさい!そんじゃあちゃちゃーっと直してくるからキモオタはここで待っててね?」
キモオタ「……承知しましたぞ」
ティンカーベル「お鍋見て見ないとどれくらい時間かかるかわかんないけど…ちょっとかかるかもだからキモオタは待ってる間この後どうするかちゃんと考えておいてね、約束だよ!」
キモオタ「…御意」
ピューッ パタン
魔法使い「自信満々で出て行きおったな、流石は『ティンカー・ベル』の名を冠するだけはある。余程金物修理の腕には自信があるようじゃな」
キモオタ「そうでござるな…。しかし…我輩は気が気でないですぞ……」
キモオタ「こうして僅かな時間離れている間にもティンカーベル殿は消え去り、もう二度と会えなくなるかも知れないというのに……」
魔法使い「まったく…なんという情けない顔をしておるんじゃ、ほれ元気を出さんかい。お前がそんなことでどうするんだ」
キモオタ「ティンカーベル殿や皆に心配をかけるわけにはいかない故、普段通りに振る舞ってはいたのでござるが…手立てが無いと聞いて動揺を隠せないというのが本音でござる」
キモオタ「しかしそれも魔法使い殿に相談するまでの辛抱だと…魔法使い殿に事情を話せば魔法で何とかしてくれると…そう思っていたのでござる。それだけに正直、ショックが大きいのでござる…」
魔法使い「それは悪い事をしたな。だが…人は魔法使いや魔女を万能のように言うがそんな事はない。出来んものは出来ん、ワシ等は神では無いのだからな」
キモオタ「…申し訳ない。そんなつもりはなかったのでござるが、なにやらお主を責めているような物言いでしたな。失言でござった…許していただきたい」
魔法使い「お前の言葉に傷ついたり腹を立てるようなワシではないわ。だがワシに手立てが無いという事は変わらん、そしてお前はどうするつもりだ?」
キモオタ「もちろん他の方法でティンカーベル殿を護りますぞ!魔法使い殿の魔法ではどうにもならないというのなら、他の者に頼むとか魔法具を貸してもらう等方法はいくらでもありますぞ」
魔法使い「方法はいくらでもある…か」スッ
キモオタ「魔法使い殿…?」
魔法使い「酷な事を言うようだがな、お前がやろうとしている事はお前が考えている以上に困難な事だ…三日間で成し遂げるなど到底不可能だ」
キモオタ「し、しかし…困難であろうとも方法が無いわけでは無いのでござろう?それならば…」
魔法使い「よいかキモオタ…人間は心臓が止まれば死ぬ。それは心臓が人間が生きる上でもっとも重要な臓器だからだ、それが機能しなければ生きてはいられない」
魔法使い「妖精にとって人間が持つ無垢な心は心臓も同然なのだ、妖精の存在を信じる心…それが妖精たちが生きるうえで最も重要な要素なのだ、理解できるな?」
キモオタ「…できますぞ。無垢な心こそがティンカーベル殿にとっての心臓…命の根幹、故にそれが失われるという事は我々で言う死と同義という事でござるな…」
魔法使い「その通り。つまり…その妖精の性質を覆そうというのは心臓の止まった人間を生きながらえさせようというのと同じなのだ…わかるな?キモオタよ」
112 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:29:14 ID:iho
キモオタ「…確かにそれは、困難な事ですな。所謂不老不死を求めるという事でござるからな…」
魔法使い「そうだ、確かにおとぎ話の世界には不老不死を与える魔法具も存在する、蘇生の奇跡が起きる物語もある。だがそれでも死者の蘇生や不老不死の力を扱える者はごくごく僅か…アリスの手によって多くの世界が消滅した今となっては更に限られた存在だけだ」
魔法使い「それこそ神の力を借りるか、【アラジンと魔法のランプ】の魔人を呼び出すランプのようにあらゆる願いを叶える魔法具にすがるしかあるまい」
キモオタ「……」
魔法使い「…神を探し協力を仰ぐなど雲を掴むような話だ。となると現実的なのはシェヘラザードに頼み、魔法のランプを借り受ける事だが…」
キモオタ「魔法使い殿はドSが過ぎますな…。それが不可能だという事は知っているはずでござろう、それとも我輩が先ほど失言を口にした事を…実は怒っているのでござるか?」
魔法使い「いいや、ワシは明確にしただけだ。お前が望んでいる事を成し遂げるのは限りなく不可能に近いという事をな」
キモオタ「……諦めるしかないというのでござるか」
魔法使い「お前が諦めきれないというのなら状況を変えられる魔法使いなり魔法具なり探せばいい事だ、それをワシが止めるという事はしない」
魔法使い「ただし、それはあまりにも勝率の低すぎる賭け…いいや賭けとすら呼べぬ代物だ。本音を言わせてもらうのならば…諦めた方が良い」
キモオタ「……」
魔法使い「……」
キモオタ「先ほど…ティンカーベル殿は我輩に気にするなと言ったでござる。真面目な話だと言うのに冗談を交えて煙にまいて…さも自分は消えても平気だと言うようにおどけて見せていたでござる」
キモオタ「しかし、この事実を【かぐや姫】の世界で知り…始めてこの事を我輩に告げる時、ティンカーベル殿は確かに影を背負っていたでござる」
キモオタ「彼女は確かに…死を恐れていたでござる。それなのに我輩が気に病まぬようにと…気丈に振る舞っていたのでござる」
113 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:30:46 ID:iho
キモオタ「あんな小さな妖精であるティンカーベル殿が死の恐怖を押さえつけて我輩のようなキモいオタクを気遣ってくれたのでござる。それだというのに我輩はティンカーベル殿の為に何もできず…!」
魔法使い「お前が気に病む事では無い。むしろそうならん為にティンクはあのように振舞ったのだぞ、それを理解しているのならその気持ちを汲んでやることだ」
キモオタ「ティンカーベル殿はずるいでござるなぁ…普段は我輩の事をキモいだの不細工だのアレだの散々な言いようでござるのに、真面目な時はこうして思いやってくれるのでござるから…」
キモオタ「あの者はいつもそうなんでござるよ…。普段は我輩がプリンを多く食べただの大きいほうのケンタッキーを食べただの言いがかりをつけてくるでござるし、暴言ばかり吐いてくるでござる。
好き勝手で自分勝手でその割を食う事も多いでござる、でも不思議と…ティンカーベル殿と過ごす時間に心の底から不満を感じた事など無いのでござるよ」
キモオタ「まぁそれは我輩が今までボッチだったからというのもあるでござるが…ただ単純に我輩はティンカーベル殿の事が好きなのでござろうな、大切な友として」
魔法使い「…だからこそ、ティンクの危機に何も出来ぬ自分が許せぬ…か?」
キモオタ「正直そうでござる。しかし我輩が僅かな可能性に賭けて彼女が消えない方法を探す事を…おそらくティンカーベル殿は喜ばないでござろう。悔いは残るでござるが…ここは諦めるでござる。
その代わり確実にアリス殿の企みを止めて【ピーターパン】の世界の復活につなげるでござる、おそらくそれが最善の策でござる」
魔法使い「うむ、それが良いだろう。ウジウジと悩んでいる姿などお前には似合わん、前を向いている方がお主等らしいわ」
キモオタ「ティンカーベル殿が恐怖を抑えて戦おうとしているのでござるから、我輩が気を入れなくてどうするって話でござるしな…無様な姿を見せて悪かったでござる。ここからは気持ち切り替えて行きますぞ!」フンッ
魔法使い「うむ、その意気だ。そもそもお前のように容姿が醜悪な男は笑っておる方が良い。顔が良ければ憂う表情もまた魅力的に映るが…お前の場合は苛立ちしかわかんのでな」クックックッ
キモオタ「ちょwwwそこまで言う必要は全くないでござろうwww」コポォ
魔法使い「そうと決まれば今後どうするか考えねばな、ティンクは腕のいい金物修理の妖精…もうじきドヤ顔で戻ってくるはずだr」
ピューッ バターンッ!!
ティンカーベル「魔法使いー!見て見てこれこれ!もうこれ新品以上の出来だよ!もう自分を褒めてあげたいくらいの修繕っぷりだよっ!まさに神業!」ドヤァァァァ!!
魔法使い「ふふっ、どうだキモオタ?言った通りだっただろう?」ククッ
キモオタ「ドゥフフwwwまったくその通りでしたなwww」コポォ
114 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:32:30 ID:iho
ティンカーベル「えっ、なになに?二人して何の話?あっ、それよりはいコレ、修繕したお鍋!これでいい?」ポイッ
魔法使い「…うむ、上等じゃ。ワシも魔法で穴をふさぐくらいは出来るが、やはり本職は違う…新品以上の出来じゃ」
ティンカーベル「まぁねっ!私、こういうの得意ですからっ!」ドヤァ
キモオタ「ティンカーベル殿wwwお主ドヤ顔が過ぎますぞwwwそんなに得意分野で活躍できたのが嬉しいのですかなwww」コポォ
ティンカーベル「そりゃあね?だって『金物修理の妖精』とかいってもさぁ…現実世界じゃ全然出番が無いしそもそもキモオタはそんなに料理しないしさー」
キモオタ「カップめんの湯を沸かす程度ですからなwww金属的なものが直せるのならスマホとかパソコンの調子悪い時に直していただきたいwww」
ティンカーベル「そういう精密機器は無理なの!金属で出来てるもっとあれだよ…アナログ的なものならいけるけどさ。っていうかそれより約束どおりちゃんと考えたの?このあと私達がどうするか!」
キモオタ「ところがどっこいwww全く違う話を魔法使い殿としてましてwww」コポォ
魔法使い「こやつ、今後の事など何も考えておらんぞ」
ティンカーベル「えーっ!?私が頑張ってお鍋直してる間に何してたの!?もーっ!そんなんじゃ困るよ!」プリプリ
キモオタ「面目ないwwwではティンカーベル殿の案をまず聞かせてもらうとしますかなwwwそうまでいうのなら何か考えてたのでござろうwww」
ティンカーベル「あのねぇ…金物修理は遊びじゃないんだよ?他の事考えてちゃダメなの、だって極限まで集中しなきゃお鍋の声が聞こえないでしょ?」
キモオタ「いやwww知らんでござるけどwww結局二人ともノープランと言うわけでござるかwww」コポォ
魔法使い「ところでティンカーベル…以前話したスリングショットの弾の話はどうなった?雪の女王から雪の結晶と鏡の破片…譲って貰えそうなのか?」
ティンカーベル「……あっ!」
魔法使い「なんじゃその忘れてたみたいな顔は…どうするんじゃ?今すぐにとは言わんが素材が手に入ったとしてあまりギリギリに渡されても間に合わんぞ?」
115 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:33:19 ID:iho
ティンカーベル「わ、忘れてたわけじゃないんだよ?なんていうか…ちょっと記憶から抜け落ちてただけで…」
キモオタ「それを人は忘れていたと言うのでござるけどwww」コポォ
ティンカーベル「違うよ!うっかりでしょこんなの!人のうっかりを責めるなんて良くないよ!えーっと、雪の女王に話だけはしてあるんだけど…催促するみたいでアレだけどちょっと聞きに行ってみる?」
キモオタ「構いませんぞwwwそれに雪の女王殿に助言をいただくと言うのも手ですなwwwヘンゼル殿の事も話してあげれば安心するでござろうwww」
ティンカーベル「うん、そうだね!もしかしたら氷の魔法を使ったいい感じの特訓とかしてくれるかも!」
キモオタ「ならばコートを持っていかねばwwwあの世界はめちゃくちゃ冷えますからなwww」
ティンカーベル「コート?そんなに脂肪があるなら無くても平気じゃない?」ヘラヘラ
キモオタ「ちょwww我輩の脂肪にそんな追加効果はありませんぞwww」コポォ
魔法使い「うむ、どうやら二人とも行く先が決まったようだな。雪の女王は若いが凄腕の魔女…ワシら老いぼれとは違った刺激を与えてくれることだろう」
キモオタ「そうと決まればさっそく行きますかなwwwティンカーベル殿www」コポォ
ティンカーベル「うんっ!じゃあ一度現実世界に戻ってコートをとって来てからだね!よーし、じゃあ早速〜…!」
魔法使い「いや、ちょっと待て。なにやらゴーテルがお前達に話があるからすぐ帰るようだったら引き留めてくれと言われているのだ」
キモティン「……」ピタッ
魔法使い「…ん?どうかしたのか?目に見えて元気が無くなったが…」
キモオタ「おうふ…完ッ全に忘れてたでござるな…」
ティンカーベル「ホントだよ…うっかりしてた、私達に向けられた死へのカウントダウンは止まっていなかったよ…」
116 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:35:09 ID:iho
魔法使い「何を言って…死の?なんだって?お前らゴーテルに何かしたのか?」
ティンカーベル「私達はね…ゴーテルにとって絶対にしてはいけないことをしてしまったんだよ…」ガタガタ
キモオタ「ゴーテル殿の天使を危険な目に遭わせてしまったのでござるからな…」ブルブル
魔法使い「もしやお前たちラプンツェルが大怪我を負った事を言っているのか?」
キモオタ「そうでござる、ラプンツェル殿を守りきれなかった我々はゴーテル殿にとっては大罪人…故にゴーテル殿という処刑人からの死刑執行が待ちかまえているのでござる…」
魔法使い「何を大げさな…桃太郎が治癒しただろう、そもそもゴーテルは…」
ティンカーベル「そ、そうだ!私達には秘密兵器がいるんだった!ドロシーが一緒に謝ってくれれば流石のゴーテルもそこまで厳しく怒らないはz…あああぁーっ!ドロシーはもう裸王のとこじゃん!や、やばいよ!?」
キモオタ「恐らくドロシー殿も忘れてますな…我々は文句言えないでござるけどwww」
ティンカーベル「き、キモオタ!ここはゴーテルが帰ってくるまでにもう行こう!うっかり忘れてたってことにしてほとぼりが冷めるまで逃げよう!」
キモオタ「それが上策ですなwww三日間逃げ切れば流石に大丈夫でござr」
ガチャ
ゴーテル「なにやら楽しそうな相談をしておるな二人とも…?廊下まで丸聞こえじゃったぞ…?」
ゴゴゴゴゴ
117 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:41:23 ID:iho
・・・
ゴーテル「叱られるのが嫌で逃げ出そうなどと…子供かお前たちは!しかも無関係のドロシーを巻き込んで大目に見てもらおうなど…どうなっとんじゃいお前たちは!」ガミガミ
キモオタ「申し訳ござらん…つい死にたくない一心で……」
ティンカーベル「ごめんなさい…塵にはなりたくなかったから…」
ゴーテル「まったく…じゃがしかしワシが厳しく念押ししたせいでもあるのぉ。塵にするというのは少し言い過ぎたか…」
ティンカーベル「じゃ、じゃあ私達塵にされない!?」オドオド
ゴーテル「当たり前じゃろ!そんなもんお前たちを本気にさせるために言っただけじゃい。お前たちは娘の友人じゃしワシの恩人でもある、塵になんぞする訳ないじゃろ!」
キモオタ「それを聞いて安心しましたぞwww首の皮つながりましたなティンカーベル殿www」
ティンカーベル「そうだね!生きてるってこんなに嬉しいことなんだね…!」
ゴーテル「お前たち大げさすぎるじゃろ!ちょいと脅かした程度で人を極悪非道な魔女のように扱ってからに…ワシをなんだと思っておるんじゃ!」
ティンカーベル「何って…そりゃあ……」チラッ
キモオタ「娘煩悩なモンスターペアレンツだと思ってるでござるけどwww」コポォ
ゴーテル「親が子を愛するのは当然じゃろがい!人をバケモンのように言いおって…言っておくかがワシはキチンとラプンツェルも叱ったからの?むしろお前たちよりもキツく叱ったくらいじゃわい!」
キモオタ「ゴーテル殿がラプンツェル殿を…?またなんで…」
118 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)00:45:26 ID:Zz9
取り乱すキモオタに泣ける
「我輩の初めての友人」
・゜・(つД`)・゜・
でも自分が辛いのに魔法使いに謝ったり…
このキモオタ善良過ぎるだろー…もう大好きだ(つД`)
119 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/04(月)00:53:43 ID:iho
今日はここまでにさせてください
冒頭で書いたとおりパソコンが故障、タブレットで書きためて更新していますそのため誤字脱字は確認していますがもしもあればご容赦ください
なんとか更新は続けられそうなので頑張りますー
120 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)01:05:23 ID:Zz9
イッチ乙
今日もありがとう(*´∇`)
キモオタ達は雪の女王に会いに行く感じか…
なんか今回ホントにキモオタ大好きと思ったよ(照
121 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)03:26:09 ID:Kdf
乙!
メメント・モリ…か
122 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)04:00:32 ID:a0G
1乙!雪の女王のところへ行くということはカイくん出てくるんですね
123 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)07:06:38 ID:jl4
乙乙!キモオタは本当にイケメンだなぁ
ゴーテルがラプンツェル叱るところがどうしても想像できない…
124 :名無しさん@おーぷん :2016/04/04(月)12:55:33 ID:rbR
乙
まぁラプは死んでもおかしくなかったしな、そら叱られるわ
147 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:27:52 ID:MN1
ゴーテル「そもそも、ワシが何を理由にお前たちを叱りつけるのか、わかっておるのか?」
キモオタ「…それは解りきっていることでござる。例の廃墟にて我々はラプンツェル殿を守りきることが出来なかった、それが理由でござるよね?」
ティンカーベル「うん、それしかないよね。私達は側にいたのにラプンツェルがアリスに挑むのを止められなかった。そのせいでお腹刺されちゃって大怪我しちゃったんだもんね…」
キモオタ「ラプンツェル殿はゴーテル殿にとって何よりも大切な愛娘、我々が傍にいながら守れなかったことに腹を立てているのでござろう?」
ゴーテル「そうではない。お前たちはどうも誤解しておるようじゃがワシがいくら子煩悩だといえども我が子可愛さに責任の所在を他人に押しつけたりはせんわい」
ゴーテル「アリスに戦いを挑んだのはラプンツェルの意志、ならばその結果大怪我を負うことになってもその責任はラプンツェル自身にあるんじゃ。お前たちを責めてどうする」
キモオタ「なん……ですと……!?」ガタッ
ティンカーベル「……ねぇねぇキモオタ、どう思う?ゴーテルがなんだかラプンツェルに厳しいよ?普段なら私達を糾弾してでもラプンツェルは悪くないとか言いそうなのに…」ヒソヒソ
キモオタ「我が輩も同意見ですぞ、我々を許すだけならまだしもラプンツェル殿に責任があると言うなどあの甘々モンペのゴーテル殿に限ってあり得んことでござる」ヒソヒソ
キモオタ「おそらく油断して同調したところでそれを理由に我々を葬るつもりなのでござろう…」ヒソヒソ
ティンカーベル「なるほど…私たちを誘い出すための罠だね…!」ヒソヒソ
ゴーテル「聞こえとるぞ!そういうことはもっと隠れて相談せんかい!」
キモオタ「しかしwww娘命のゴーテル殿がラプンツェル殿を叱るなど考えられないのでござるよwwwにわかには信じがたいwww」コポォ
ティンカーベル「そうだよ!信じられないよ!なんかゴーテルってラプンツェルがなにしても許しそうなんだもん!」
ゴーテル「そんな訳ないじゃろうが!おい魔法使い、お前も何とか言ってやれ」
魔法使い「悪いがワシもキモオタ達と同じ意見だ、どうもお主は娘に甘い」
ゴーテル「なんじゃい!揃いも揃ってお前たちは!ラプンツェルはワシの娘、そりゃあかわいい娘…あぁ間違えた世界一かわいい娘じゃから少々甘くもなるが…」
ゴーテル「ラプンツェルが…我が子が間違ったことをしたなら当然叱る。それが親というもんじゃろ、むしろ娘を愛しているからこその叱責じゃい」
キモオタ「それはそうなのでござるがwwwやはりイメージ的に考えられないというかwww」
ティンカーベル「あー…でもそれならなんでゴーテルがラプンツェル叱ったのか解ったよ。あれだよね、大怪我したのにゴーテルに内緒にしてたから…だよね?」
ゴーテル「そうじゃ、あろう事かラプンツェルは大怪我をしたことをワシに隠して自分たちで何とかしようとした。ワシに心配をかけぬようにとな」
キモオタ「確かにラプンツェル殿はゴーテル殿には黙っていてほしいと言っていたでござるし我々もそれに同意したでござるよ?でもそれはゴーテル殿に心配をかけぬためで…」
ゴーテル「何を言っておるんじゃい。子が怪我をして苦しい思いをしておるのに自分に心配をかけぬように黙っておるなど…そんなことで喜ぶ親は一人もおらんわ」
149 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:34:16 ID:MN1
ティンカーベル「でも…ラプンツェルはさ、自分がすごく愛されてるのを知ってるからこそ言えなかったんだと思うよ?自分が戦うことを選んだらママが悲しむから…それはイヤだから黙ってたんだと思う」
ティンカーベル「ラプンツェルもゴーテルのこと大好きだから心配かけたくなかったんだよ。ゴーテルを悲しませたくなかったっていうラプンツェルの気持ちは汲んであげてよ」
ゴーテル「そうかもしれんがな…ワシだって覚悟を決めておるんじゃ、ラプンツェルの選択を受け入れる心の準備はしておる」
ゴーテル「友が戦っておるのを見て力になりたいと思うのは当然、アリスに立ち向かいたいのならそうすればよい。ワシは止めん…」
ゴーテル「その挙げ句怪我をしてしまっても…まぁよい、ワシ個人としては心配じゃしやめてほしいというのが本音じゃが…ラプンツェルがそう決めたのならば好きにすればよい、あやつももう子供じゃないんじゃ」
ゴーテル「自分で決めて…その結果困ったことになったり辛い思いをしても、それは人生において必要なことじゃ。ワシの方から手をさしのべたりはせんと…決めた。それがラプンツェルの為じゃ」
ゴーテル「じゃが…生死が関わっているとなれば別じゃ。腹を割かれるなど大事じゃのに心配をかけたくないからと黙っていられるのは…そりゃあ無念なことじゃぞ?」
ゴーテル「例えその結果ラプンツェルが死んでしまったとしてもワシはそのことを知ることさえできんのじゃからな。そんなことになればワシは自分を許せん」
キモオタ「確かに気を使われたあげく何もできないどころかなにも知らない間に大切なも者を失うなど…考えたくもありませんな」
ゴーテル「よいかキモオタ、ティンカーベル。これはお前たちにも言えることじゃぞ?」
ゴーテル「仲間同士何を遠慮することがある?何を気を使うことがある?困ったことがあるなら困ったと言えばいい、辛いなら辛いと叫べばいい。だってそうじゃろ?」
ゴーテル「親子なんじゃから仲間なんじゃから一緒に悩んで苦しめばいいじゃろ、自分だけで何とかしようとなんかしなくていいんじゃ」
150 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/04/09(土)00:37:49 ID:MN1
ゴーテル「…そうじゃろ?ティンカーベルよ」
ティンカーベル「えっ?」
ゴーテル「何も心配いらんぞ、お前にはキモオタもおる。それになにより世界一かわいい娘が仲間におるんじゃからな」ホッホッホ
ティンカーベル「…うん、わかった」
ゴーテル「わかっておるならええわい。ワシからの説教は以上じゃ」
キモオタ「なんというかあっさり終わりましたなwwwもっとネチネチと叱られ続けられるのかとwww」コポォ
ゴーテル「理解しているというのならそれで十分じゃわい。しかしお前がそういう説教を望むのならワシはそれでも一向にかまわんのじゃぞ?」
キモオタ「ちょwww望んでないですぞwww」コポォ
ゴーテル「ほれ、話が終わったなら行った行った。ほかの連中はもう動き始めておるんじゃぞ?お前たちもさっさと行かんかい!」
キモオタ「ちょwwwそう追い出さなくてもwwwしかしぼさっとしておる時間はありませんからなwwwではティンカーベル殿www我々も行くとしますかなwww」
ティンカーベル「うん、それじゃあまたね魔法使い!ゴーテル!」
ゴーテル「うむ、もうワシに説教なんぞされることがないように」
魔法使い「うむ、健闘を祈っておるぞ」
ヒュンッ
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 『作者』編
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