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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 『作者』編

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Part2
19 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/21(月)00:43:17 ID:QOv
魔法使い「ありがとう…本当にお前達には何と礼を言えばいいのか…!」グスッ
ゴーテル「お主が泣いてどうするんじゃ。ほれ…そうと決まれば今後どうするか、決めた方が良いじゃろ」
魔法使い「うむ、そうじゃな…」
ラプンツェル「どうするも何も今から行こうよっ!ばばーっといってシュルシュルーってシンデレラを助けちゃおうっ!」
赤ずきん「【不思議の国のアリス】は完全にアリスの領域なのよ?無策で挑むなんて自殺行為よ」
ラプンツェル「えーっ?でも早くいかなきゃシンデレラが心配だよー?」
桃太郎「シンデレラに危害が及ぶ心配は今の段階では無いだろう。アリスが彼女を利用しているのならば危害を加える必要はないのだ」
裸王「うむ、早いに越した事は無いだろうが準備を整える時間が全くないというわけでもない。ならば万全な状態で挑む方がよかろう」
キモオタ「魔法使い殿、ゴーテル殿、お主達には何か策があるのですかな?」
ゴーテル「当然じゃ、我等は魔女…お前達にこんなことを頼んでいる以上策を用意してある」
魔法使い「うむ、とはいえ…我々が細かく策を命じるよりも各々の判断を交えた方が良いじゃろう。その方が急な対応もしやすい」
魔法使い「故に、我々が用意する手はひとつだけじゃ。その一手をお前達に託す」
キモオタ「ほうwww二人の魔女が協力して練った策とは一体www」
魔法使い「それはおいおい話そう。だが…それには少し時間が必要じゃ、余裕を持って三日というところか…」
ゴーテル「お前達も準備が必要じゃろうし、三日程度ならば…シンデレラの身に危険が及ぶ事も無かろう。心配ではあるのだが…な」
魔法使い「しかし、焦って事を成しても上手くいかねば意味がない…故に、ここは敢えて急がぬという選択を取る」
魔法使い「三日後。それが我々の作戦決行の時、シンデレラの救出…そしてアリスとの戦いのな」

20 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/21(月)00:50:14 ID:QOv
今日はここまでです
今回はこれまでのあらすじ程度だったけど、次回から各々の準備が始まります
ホントは九冊目で終わりの予定だったけど八冊目が思ったより長くなっちゃったので九冊目は実質的八冊目の続きって感じです
だから九冊目は短めにして十冊目に繋ぐ…予定です
めちゃくちゃ長くなったけど最終章です、もうしばしお付きあいを!
九冊目 『作者』編 次回に続きます

21 :名無しさん@おーぷん :2016/03/21(月)00:55:22 ID:pUD
おっつー(・∀・)
『作者』編とな?ワクテカ
個人的に桃ライオンコンビの友情を楽しみにしてるでござるよwww

22 :名無しさん@おーぷん :2016/03/21(月)00:55:43 ID:DDV
乙です!ついに最終章か…
シンデレラいないけど仲間キャラ集合は良いなぁ

28 :名無しさん@おーぷん :2016/03/21(月)12:40:47 ID:bwb
乙!
旅を続けて集った仲間が闇堕ちした仲間を救いに集結する
なんと熱い展開!


65 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:35:42 ID:mG5
キモオタ「三日後…いよいよ【不思議の国のアリス】の世界へ向かうのでござるな。遂にこの時が来ましたな…」
ティンカーベル「そうだね、シンデレラを助けるのが今回の目的だけど…アリス達と戦う事は避けられないだろうし、気合い入れなきゃだね!」
赤ずきん「そうね、私達がシンデレラの奪還に来る事はアリスも予想しているでしょうし…迎え撃つ準備は万端に整えているはずよ」
ドロシー「ですよね…【不思議の国のアリス】は結末を迎えてますからハートの女王様や帽子屋さん…三月ウサギさんももう自由に動けます…。
それに加えてシンデレラさんやいろんな世界の魔法具…うぅ、大丈夫かな…三日しか猶予が無いんじゃ…返り討ちになっちゃうかも」ビクビク
赤鬼「悪い方に考えたって仕方ねぇぞ。アリスは強いかもしれねぇけどオイラ達だって何もしてこなかったわけじゃねぇんだ。気持ちで負けてちゃいけねぇぞ」
桃太郎「その通りだ。『三日しかない』と言えばそれまでだが…大切なのは限られた時間で何を成すかだ。どんなに僅かな時間であろうとも鍛錬は己の力に怠慢は己の枷となる」
裸王「うむっ、流石は国一の侍…良い事を言うではないか!とはいえ筋肉は一日にして成らず…三日間では完璧とはいかぬがこの裸王に任せておけばある程度の筋肉を約束しよう!どうかねドロシーよ?」マッチョ
ドロシー「えっ、あのっ、その…裸王様のお気持ちは嬉しいんですけど、その…私は…筋肉は付けなくてもいいかなぁ…なんて、思っちゃったりして…」オドオド
ヘンゼル「なんでオドオドしてるのさ、ちゃんと断らないと筋肉質にされるよ?」
ラプンツェル「私は欲しいけどなー筋肉!だってもっと力があったら髪の毛で引っ張れる力も強くなるもんねっ!そしたらシンデレラ取り戻すのもあっという間だよっ!」フンス
裸王「ほう…友の為に強さを求めるお主の筋肉欲しかと受け止めたっ!この裸王が責任を持ってお主を立派な筋肉淑女にしてみせようっ!」ムキムキ
ゴーテル「ええい何を血迷った事言っておるんじゃい!ワシは許さんぞォォ!女の子はのぉ…ちょっとか弱いくらいが可愛いんじゃいぃぃ!」ガタッ
魔法使い「ゴーテルよ、今はその娘愛は抑えてくれんか。ラプンツェルももう大人なのだから本人の好きに…」
ゴーテル「いくつになろうと無垢な天使を護るのが親の務めじゃい!よいか裸の王、健康的な肉体美の女性と言うのも魅力的だがそれはラプンツェルの持つ愛らしさとは対極にある。
そもそも女の子の可愛さと言うのは庇護欲をかきたてるどこか弱い部分を残すことでーー」クドクドクドクド
魔法使い「…まぁよい、限られた時間でどのような備えをするかはそれぞれの判断に任せる。ワシが下手に入れ知恵するよりもその方が良いじゃろ」

67 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:39:23 ID:mG5
魔法使い「とにかく…三日後に皆はこの屋敷に再び集まってもらう、それまでは各々で準備を進めとくれ。無論、アリス達との戦いを意識した備えをな…」
キモオタ「了解しましたぞwwwとはいえ限られた時間で何をすべきか悩みますなwww」コポォ
魔法使い「方針が定まらんと言うなら助言はするのでな、必要ならば個々に声をかけてくれればよい。さてゴーテルよ、裸の王への講釈はその程度にして例の物を皆に配ってくれんか」
ゴーテル「むぅ、これからじゃというのに…まぁよい。全員に一つずつこの時計を渡しておく、肌身離さず持っておくようにするのじゃぞ」スッ
ヘンゼル「懐中時計…魔女のあんたが渡してくるってことはただの時計じゃないんだよね?魔法具か何かなの?コレ」
ゴーテル「一応魔法は掛けておるがほとんどただの時計じゃ、魔法具と言うほど上等なもんじゃありゃあせん」
ゴーテル「お主等はこれから別々の世界へ向かうじゃろ?おとぎ話の世界には時の流れが通常と違う世界、場所が存在する…時間に影響を与える能力や魔法もな」
ヘンゼル「あぁ、確かにそうだね…アリスは時間を止める能力を持っているみたいだし。女王の書庫で呼んだおとぎ話にもそういう魔法が登場する作品がいくつかあったっけ」
赤鬼「魔法かなんかで時間の流れを変えられちまったりすりゃあ『三日後』に集まるってのが危うくなるもんな、時計を配ったのはそれを防ぐためか」
ゴーテル「そうじゃな、この時計は魔力によって【シンデレラ】の世界の時間の流れに沿って時を刻む。これさえあればどんな時間の流れの中に居ても同じ時の流れを共有できるというわけじゃ」
人魚姫の声『なるほどねー、海底の魔女と違ってゴーテル達はちょー優しいし準備が良いよね。っていうかあたしはそれよりも時間の流れが違う場所があるって方にワクワクしてるんですけどー!』
赤ずきん「例えば【浦島太郎】というおとぎ話にはね竜宮城という場所が存在するの、そこは体感は数日なのに実際には数百年の時が経過してるという様な特殊な時の流れの中にあるの」
人魚姫の声『へーっ、初めて聞いたよ。陸の上にはまだまだ不思議なものがいっぱいあるな〜』
赤ずきん「竜宮城は陸の上じゃなくて海底にあるのだけどね…でも随分と警戒しているのね?無用な備えだとは思わないけど…」
ゴーテル「まぁ用心するに越した事は無いじゃろ。アリスの襲撃はもとより、お主等が時の流れが異なる場所に赴いたり迷い込まないとも限らんじゃろ?」
魔法使い「【不思議の国のアリス】は完全にアリスの領域、そこに踏み込む以上は万全な状態でなければな。揃いの時計を手渡し足並みをそろえるのもその為の保険というわけだ」

69 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:42:37 ID:mG5
魔法使い「よいな?繰り返しになるが…決行は三日後じゃ。ワシ等の一手もその頃には形となるだろう」スッ
ラプンツェル「でもあれだよね!魔法使いやママが何か用意してくれてるんならもうシンデレラ助けたようなものだよね!なんたって私のママはすんごい魔女なわけだし!」フンス
ドロシー「そ、そうですよね…私が居た【オズの魔法使い】でも魔女さんはどの方も恐れられていましたし…わ、私みたいな足手まといが居ない方がずっと順調に事が運ぶんじゃ…」オドオド
ゴーテル「そんな事はありゃせんわい。魔女と言うても万能じゃありゃせんのじゃ、ワシら老いぼれに出来ることなど若者への助言と手助け程度じゃわい、のぉ?」
魔法使い「残念だがそうだな…。それぞれ予定や考えがあるだろう、ひとまずここで解散と言う事にしておく…が、最後にひとつだけ言わせてもらおう」
キモオタ「ほうwwwなんですかなwww」
魔法使い「お前達はシンデレラを救って欲しいというワシの頼みを迷うことなく引き受けてくれた。それには感謝してもしきれぬ程だ、だが…今回の試みが非常に危険だという事も事実」
魔法使い「本音を言えば…全員無傷というわけにはいかんと思っている。なにしろ相手はあのアリス…奴が抱える戦力は生半可な物ではなかろう。最悪、死者が出る事も覚悟した方が良い」
一同「……」
魔法使い「しかし、だ…お前達ならばこの厳しい戦いさえも乗り越えられるとワシは信じている。お前達は皆、おとぎ話の主人公…あらゆる逆境を乗り越えられる力を持った者達なのだからな」
キモオタ「あのwww我輩はwww我輩だけ違うのでござるけどwwwなんというか凄まじい場違い感がwww」コポォ
魔法使い「何を言っておる、異なるおとぎ話の主人公たちが集結するなど本来ならば考えられん事なのだぞ。だがお前達は出会い、友となり、シンデレラを救う為に心を一つにしておる…そのきっかけを作ったのは他でも無いお主じゃろう、キモオタよ」
キモオタ「いやいやwww我輩はティンカーベル殿と共におとぎ話を救う為に行動してただけですぞwwwこんなキモいオタクがきっかけとか無いでござるよwww」コポォ
魔法使い「何を言う、間違い無くきっかけはお前だ。確かにお前の容姿は醜悪で挙動も不審で端的に言えば気持ち悪い…だが不思議な魅力がある。だからこそこの様に多くの共に囲まれているのだ」
キモオタ「いやいやいや魅力とかあるわけないですぞwww我輩、現実世界に友人居ないでござるしwwwしかも周囲にキモがられてるでござるしwww
すれ違う人々は家畜を見るような眼で見るでござるしwwwことキモさにおいて右に出るものは居ないと自負しておりますぞwww」コポォ
魔法使い「それはそれで笑いごとじゃ無かろう。そうだな…例えるなら現実世界の大人には妖精の姿が見えない。
だからその存在を信じぬし気付けぬ…それと同じだ、お前の魅力は目には見えぬ、故にとても気付きにくい…。だが確かにそこにあるのだ、多くの大人に見えなくともティンカーベルが確かにそこに存在しているようにな」
キモオタ「買いかぶりすぎですぞwww我輩は単なる気持ちの悪いオタク、キモオタでござる。それ以上でも以下でも無いですぞwww」コポォ

71 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:45:31 ID:mG5
魔法使い「しかしだ、何の因果であろうともこうして集った仲間達が一人でも欠けてしまうというのは非常に悲しい事だ…まさに今そうであるようにな」
魔法使い「よいか?この戦いは皆にとって厳しく苦しいものになる。だがシンデレラを救いだして全てが終わったその時…」
魔法使い「もう一度、ここに皆で集まれる事をワシは切に願う。お前達もどうかその事を心に留め、決して己が身を犠牲にする様な事のないように…よいな?」
ティンカーベル「もちろんだよっ!絶対にみんな無事で帰って来るから安心しててよね!」
ラプンツェル「うんうんっ!シンデレラも絶対助けてみんなでまたお茶飲もっ!そしたら私、またお菓子作ってくるよ!」
赤鬼「そりゃあいいな、だったら茶を淹れるのはオイラに任せてもらおうか。とっておきの茶葉を使ってやるぞ」ガハハ
赤ずきん「ふふっ、あなた達は今からお茶の話なの?まぁ、なんにせよアリスには借りがあるものね…きっちり返させてもらうわ」
人魚姫の声『赤ずきんはなんかもう相変わらずなんですけど!まっ、今の私は空気の精霊なわけだし私にしかできない事もあるかもだしね、やっちゃうよ〜!』
桃太郎「うむ…友を救いだすは当然、己が身も戦友も全て護る。それほどの気概が無くては誇り高き日ノ本一の侍を名乗れぬ」
ドロシー「せ、せめて足手まといにならないように頑張ります…!頑張って、戦います…!」オドオド
ヘンゼル「君は別に戦う必要無いでしょ。【不思議の国のアリス】の地理に詳しいのは君だけなんだし、君の役目はそういうサポートでしょ」
裸王「そうだぞドロシーよ!筋肉は確かにすばらしいがそこに知識や絆が加われば筋肉は何倍も美しき輝きを放つ!それを忘れてはならんっ!」ムキムキ
キモオタ「裸王殿の言い回しが独特過ぎて全ッ然理解できませんぞwwwしかしまぁなんといいますか魔法使い殿wwwどれだけアリス殿が強敵であろうとも我々は負けるつもりなど微塵も無いでござるよwww」
魔法使い「強敵を前に鼓舞が必要と思ったが…杞憂じゃったな。キモオタよ、その言葉で安心した。シンデレラの事、お主等に任せるぞ」

72 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:46:46 ID:mG5
・・・
赤ずきん「さぁ、そうと決まれば時間が惜しいわ。赤鬼、人魚姫、私達はそろそろ失礼しましょう。魔法使い、色々とありがとうそれじゃあまた三日後に」スッ
魔法使い「あぁよろしく頼む…だが不安だ。赤ずきんはどうも毎度毎度無茶をしているという印象があるのでな…くれぐれも無謀な行動に出ぬようにな?」
赤ずきん「大丈夫よ、アリスとの戦いを前に怪我でもしたら馬鹿馬鹿しいもの。今の私はそこまで子供では無いわ」
赤鬼「まぁこいつが何かしでかしそうになったらオイラが止めるから安心してくれ!」ガハハ
魔法使い「くれぐれも頼むぞ、赤鬼に人魚姫。赤ずきんの性格はお主等の方が理解しているだろう、皆まで言わずとも解るじゃろうが…な」
人魚姫の声『オッケーオッケー!っていうか…あはははっ、赤ずきん絶対無茶するって思われてんじゃん!ちょーウケるんですけど』アハハ
赤ずきん「…何だか納得いかないわね。何だか私が聞きわけの無い子供のような扱いなんだけど…」ムスッ
キモオタ「何だかんだ言って赤ずきん殿はまだまだ子供でござるからなwwwその点赤鬼殿は心身ともに大人でござるからwww赤鬼殿の方が信頼されるのは当然でござるよwww」
赤ずきん「えぇそうね、大人なあなた達と違って私は子供。だから子供の癇癪に巻き込まれてもあなたは文句なんて言わないわよね?」ガチャッ
キモオタ「ぶひぃっ!?ジョークでござるよ!ジョークでござるよ!まったく赤ずきん殿をからかうのは命懸けですなwww」コポォ
ティンカーベル「だったらやらなきゃいいのに…ところでさ、赤ずきんはこの三日間で何するの?何か考えてたりする?銃の訓練?」
赤ずきん「そうね…赤鬼と人魚姫の意見も聞いてみないといけないけれど、私の個人的な想いとしては行っておきたいおとぎ話の世界があるのよ。そこの主人公に話を聞いてみたいの」
キモオタ「ほうwww赤ずきん殿が興味を持つとはきっと立派な方なのでござろうwwwそれはどのような人ですかなwww」
赤ずきん「確かに立派だけど…人ではないわ、非力で小さなただのネズミよ。ただとても義理堅くて強い心を持っている…立派な主人公よ」

73 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:47:50 ID:mG5
ヘンゼル「義理堅いネズミが主人公…あぁ、もしかしてイソップ寓話の?」
赤ずきん「あら、ヘンゼル随分と詳しいのね?」
ヘンゼル「おとぎ話は雪の女王の書庫で浴びるように読んだからね」
赤ずきん「ずいぶんと記憶力がいいじゃない、あの女王に一目置かれているだけはあるみたいね」フフッ
キモオタ「いやはやwwwお二人ともおとぎ話に関する知識が豊富ですなwwwちなみに我輩はそのおとぎ話の事全く知りませんぞwww」コポォ
ヘンゼル「…でも君はどうしてそのおとぎ話に行こうと思ったの?射撃の腕を磨いたり戦う為の力を手に入れたいのなら、もっと適したおとぎ話があるだろうに」
赤ずきん「そうでしょうね、ただとても興味深い事を知り合いから聞いたのよ」
キモオタ「ちょwww二人とも我輩をガン無視www近頃の少年少女はドライですなwww恐い怖いwww」コポォ
赤ずきん「元々はその知り合い…ブレーメンの音楽隊から別世界でライブをやりたいから是非力を貸してくれって言われてね。以前お世話になったからお礼も兼ねて協力したのよ」
赤ずきん「それで登場人物が動物ばかりのおとぎ話にいくつか案内したの。そしたらあるおとぎ話の世界で勇ましいライオンとちっぽけなネズミが仲良さそうにしている姿を見たらしいのよ」
ティンカーベル「へーっ、ライオンとネズミが仲良くしてるなんてそんなことあるんだねー」
赤ずきん「彼等の話だとただ仲が良いだけじゃないみたいなの。その二匹は息ぴったりに連携を取って狩りをしたり人間が森に仕掛けた罠を壊したりしていたそうよ」
キモオタ「ほうwww我輩、動物の知り合いは少ないでござるがwwwそれは凄いでござるなwww何倍も身体の大きさが違う相手とそのように連携が取れるとはwww」コポォ
赤ずきん「そうね。異種族間の共存は私の友達二人にとって最終目標でもあるし、それに私の武器はマスケット…大勢で戦うとなれば私の役目は必然的に後方支援になるわ」
赤ずきん「そうなれば仲間との連携は必要不可欠…赤鬼達との連携ならともかく、他の皆とは共闘の経験も少ないし正直不安は残るわ」
赤ずきん「だからこそ、種族の違いや身体の大きさの違いをものともせず素晴らしい連携を取れているという彼等に話を聞きたいのよ」

74 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:49:42 ID:mG5
人魚姫の声『赤ずきん、赤鬼と息ぴったりだと思うんですけどー?皆と連携とれなくても赤鬼と一緒に戦えばいいだけじゃね?』
赤ずきん「それじゃ混戦に持ち込まれたらお手上げになってしまうわ。味方を攻撃してしまう事を恐れて銃を撃つ事も出来ない、それじゃ私はマスケットを握りしめてるだけの置物よ、そんなのは嫌」
赤鬼「俺も興味があるな、言っちまえば食う側と食われる側の二匹が共存してるってのはやっぱり気になるしな。人魚姫さえいいってなら次の目的地はそのおとぎ話にするか?」
人魚姫の声『私はもちろんオッケー!ネズミもライオンも海底には居ないし人魚と人間の共存を考えるわたしとしては異種族で仲が良いってのはやっぱり気になるしー』
赤ずきん「それなら決まりね。時間は限られてる、行くからには必ず何か新しいものを掴んでこなければね」スッ
桃太郎「己の役目を理解し、最善の行動ができる為の努力を行う…。いつもの事ながらお主の向上心の強さには目を瞠るものがあるな」
赤ずきん「あら、それを言うならあなたも相当よ?日ノ本で英雄とまで呼ばれているのに更に西洋の剣術まで学びたいだなんて言ってくるんだから」
桃太郎「振るえる刃は多い方が良い。それに此度の修行で理解した、日ノ本と西洋の剣術…型や思想の違いあれど根底にあるものにさほどの違いは無いのだとな、これもハインリヒ殿の手厚い指導の賜物だ。彼を紹介してくれたお前にも感謝せねば」
赤ずきん「いいのよ、それであなたの英雄としての働きに磨きがかかるのならね」
赤鬼「てぇことは桃太郎はこのあとまた【蛙の王子】の世界に行くのか?その西洋の剣術とやらの修行の為に」
桃太郎「そうしたいのだがな…ここに来る前にハインリヒ殿に言われたのだ『西洋の剣術の基礎は叩き込んだ。後は実戦で己と技を磨くのみ、実戦に勝る成長の場など無いのだ』…とな」
赤ずきん「彼ならそう言うでしょうね。どうせ修行中も『真剣勝負の中でのみ、剣士としての腕は磨かれる』みたいな事言ってたでしょう?そういう人だから」
桃太郎「言ってた言ってた、なんかもう口癖でさぁ……もとい、そう言っていたな。彼の言葉は一理ある、しかし大きな戦を前に下手に実戦を行うというのも…悩ましいところだ」

75 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:52:25 ID:mG5
桃太郎「アリスとの戦いを控えている今、無暗に強者に挑む事は控えるべきだ。それで手負いになれば後の戦いに支障が出るのだからな」
ティンカーベル「とかなんとか言って本当は戦うのが恐いだけなんじゃないのー?桃太郎はヘタレだからなぁ〜」ニヤニヤ
桃太郎「拙者はヘタレに非ず。悪鬼を相手に大立ち回りを繰り広げた拙者が戦いを恐れているなど…笑えぬ冗談だなティンカーベルよ」
桃太郎「…というかティンクお前マジでやめろよそうやって茶化すの!みんな見てんだぞ!」ヒソヒソ
ティンカーベル「えーっ?でもぶっちゃけみんな知ってるって、気を使って知らないふりしてくれてるだけだよ。桃太郎最近皆の前でもちょいちょい素が出てるし…そもそも私達が教えたし」
桃太郎「何してんの!?もおぉぉー!実は皆に気を使われてたとかそんな事実知りたくなかったわ拙者!」ヒソヒソ
キモオタ「つまり成長の為には実戦に身を投じたいと考えるものの今そのリスクを背負うのはいかがなものかという事ですなwww」
桃太郎「そう言う事になるな…しかし実戦とは命の取り合い、命が危険に晒されぬ戦いなど存在しない」
キモオタ「強敵でありながらいい感じに手を抜いてくれるような敵が居ればいいでござるがwww」
桃太郎「手を抜いてくれる…というのは違うだろう。しかし、限りなく実戦で近い形で訓練をしたいというのは事実。しかしそんな都合のいい事が……」
魔法使い「…無いわけでもないぞ?」
桃太郎「えっ…そうなの?詳しく聞かせてはくれぬか?」
魔法使い「魔法で使役する魔獣や化物を相手に戦えばいいのだ。そういった者共は脅威から何かを護ったり、あるいは相手を脅かしたり殺す目的で生み出されている事も多い故、力量は十分」
魔法使い「ヘンゼルが持つ火打ち箱がその一つだ。なにしろ魔力で生み出された生物、相手にとって不足は無いだろうし…例えお前の命に危険が生じても魔法具の使用者が止めに入る事も可能」
桃太郎「それでいて使役されている怪物は手を抜く意思を持つわけではないからより実戦に近い戦いができるというわけか…!」

76 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:55:29 ID:mG5
ヘンゼル「でも、僕は協力できないよ?そうなれば桃太郎につきっきりになるでしょ、それは困る。僕自身も強くなりたいし…悪いけど」
桃太郎「むぅ、そうか…お主にも都合があるのは仕方の無い事。しかし、となると他にあては…」
赤ずきん「桃太郎、このおとぎ話に行ってみなさい」サラサラスッ
桃太郎「この紙切れは…?この世界に存在するというのか?火打ち箱のような強者を使役する魔法具が」
赤ずきん「えぇ、本来の用途は違うけれど…バケモノを呼び出す魔法具が存在する。その持ち主もあなたになら協力してくれるでしょう、同じ日ノ本のおとぎ話だしね」
桃太郎「おぉ…かたじけない!では拙者はこのおとぎ話に向かい、剣術に更なる磨きをかける…!」
赤ずきん「まぁ…怯えて逃げ出さないようにね。その魔法具、精神にも影響あるから」ボソッ
桃太郎「えっ…?あんまりよく聞こえなかったのだが…なにか言ったのか?」
赤ずきん「いいえ、その怪物と戦えばあなたはもっと強くなれるでしょうね。いい?メモにも書いたけど選ぶのは大きなつづらの方よ?」
桃太郎「うむ、必ずや新たなる力を身につけ…友を救いだして見せよう!」キリッ
ラプンツェル「うぅ〜っ!なんだかあれだよねっ!みんな強くなる為に頑張ってるってなんだかワクワクするねっ!私も頑張るよーっ!」フンス
キモオタ「ほうwwwいやしかしwwwあの、なんといいますかwwwゴーテル殿が反対するのでは…?」
ゴーテル「既に許可しておるわい。ラプンツェルがこの後向かう気は既に決まっておるし、向こうにも話がついておるしな」
ティンカーベル「よく許したね…私達にラプンツェル任せてあんな事になったからまた塔に幽閉するってのもありかと思ってた」ヒソヒソ
キモオタ「そうですなwwwしかしやぶへびになっては事なので黙っておきますぞwwwところで向かう先はなんというおとぎ話ですかなwww」
ラプンツェル「みんなも良く知ってる【アラビアンナイト】の世界だよっ!シェヘラザードがいろいろ教えてくれる事になってるんだよー」ニコニコ

77 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)00:58:23 ID:mG5
キモオタ「シェヘラザード殿の所でござったかwwwラプンツェル殿はあの後も彼女と付き合いあったようでござるし、確かに知り合いの所であればゴーテル殿も安心ですなwww」
ゴーテル「当然、それもある。じゃが娘可愛さだけで安全な場所を選んだわけでは無いぞ?」
ティンカーベル「あの娘大好きなゴーテルがまさかラプンツェルが戦う事を許すなんてねー、ちょっとびっくりだよ」
ラプンツェル「私もいっぱいお願いしたからね!だって私だけシンデレラ助けるお手伝いできないとか嫌だもん!」
ゴーテル「戦わせたくないというのが本音じゃが…娘の友を想う気持ちは無下には出来ん。となるとラプンツェルの武器はその長い髪の毛だ」
ティンカーベル「でも魔力が宿ってると言っても髪の毛じゃあなんとなく頼りないイメージだよね?そんなこと無いのは知ってるけど…」
ゴーテル「それは否定できんな。じゃがワシの天使の髪の毛は見ての通りとてもとても長い、そのうえ自在に操る事も可能じゃ刃物に弱いという欠点はあるが…重い物を掴んだとしても耐えきれずちぎれる事などありはせん」
ゴーテル「そうなればもう自在に操る事の出来る鎖を無数に持つ事となんら変わらん。武器を投げれば攻撃も出来、前方に束ねれば壁となる、相手を拘束する事も自由を奪う事も可能…手数の多さでは他に引けを取らんぞ?」
ラプンツェル「でもその為には色々とお勉強しなきゃなんだよ〜…どういう風に岩を投げたらどんな風に飛ぶとか、目的の場所に一番早く髪の毛を届けるにはどうやったらいいかとか…シェヘラザードは厳しいからお勉強も大変だよぉ〜」
キモオタ「シェヘラザード殿、なんというか委員長気質みたいなとこありますからなwww」コポォ
ラプンツェル「でもでも新しい事いっぱい知れるのは楽しいよ!それにシェヘラパパがね、お勉強するのが楽しくなるようにってコレをプレゼントしてくれたんだよぉ〜」ゴソゴソ
ゴーテル「むっ…大臣じゃな?何か貰ったなどワシは聞いておらんg」
スチャ
ラプンツェル「じゃじゃーん!だて眼鏡だよっ!どうどう?かしこく見えるでしょー?」フンスッ
ゴーテル「ふおぉぉっ…!?なんということじゃ…十六年近く共に過ごしていながら新たな魅力を見せつけられるとは!我が娘、その可愛さは底なしと言う事か…!」クッ…
キモオタ「ちょwwwゴーテルどのテンションおかしいでござろうwww」

78 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)01:00:21 ID:mG5
ラプンツェル「この眼鏡をかければぐーんとかしこい感じでしょ!普段の百万倍くらいっ!インテリラプンツェルだよっ!」フンス
キモオタ「その台詞がすでにもうかしこくないのでござるがwww」
ゴーテル「何を言うか!どっからどう見ても女教皇そのものじゃろうが!お主の目は節穴か!ワシがその曇った目玉を抉りだして洗ってやるわい!」
キモオタ「ちょwwwさらっと恐い事をwww誰かこのモンスターペアレントを止めてくだされwww」
裸王「うむ、しかし眼鏡と言うのは知性の象徴ともいえる。筋肉が力の象徴であるようにな」
ヘンゼル「裸王さんって何気なく話題を筋肉に関連付けるよね…」
ドロシー「で、でも私…裸王様の自分に自信がある所、凄いって思います。私、全然だから…」オドオド
ティンカーベル「裸王達は三人で【裸の王様】の世界に行くんだっけ?」
裸王「うむっ!ブリキのきこりとドロシーを再開させるという目的もある。それに、ヘンゼルの事もギリギリまで鍛えてやりたいのだ」マッチョ
ヘンゼル「火打ち箱があっても僕自身が何もしない理由にはならないしね。それに手に入るのなら何だってする、妹達を救う為の力…それはどれだけあっても得過ぎって事は無い」
ドロシー「ブリキ、私の為に無茶してたって聞いたから…私は大丈夫だよって所見せたいです…」
キモオタ「なるほどwww裸王殿の所ならばヘンゼル殿もドロシー殿も問題ないでござろうwww」
ティンカーベル「きっといい具合にしてくれるっていう確信があるよね。筋肉筋肉言ってるけど裸王って任せとけば大丈夫感あるよね」
キモオタ「あるあるwwwとりあえず何とかしてくれる感wwwさすがは王というところでござるなwww」
裸王「あまり褒めるな褒めるな!その様に褒めても筋肉しかでぬぞ?はーっはっはっはっ!」マッチョ
ドロシー(えっ、筋肉が出るってどういう…?)キョトン

79 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)01:02:36 ID:mG5
魔法使い「それぞれすべき事、行き先が大方決まったようじゃな」
赤ずきん「えぇ、それじゃあ私達はこれで。行きましょうか」
人魚姫の声『うんうん!よーしっ、頑張っちゃうかんねーっ!』
赤鬼「おう、じゃあ三日後に。お前達もあんまり無茶しねぇようにな?」
桃太郎「うむ、心得ている。だが次に出会う時はこの桃太郎の更なる力に括目する事になるだろう」
ラプンツェル「すんごく頭良くなってるラプンツェルにも期待してていいからねっ!」フンス
ゴーテル「うむ、ではひとまずワシは桃太郎とラプンツェルを送り届けてこようかの」
裸王「では我々も失礼して我が国へ戻るとしよう。頼めるかねヘンゼルよ?」
ヘンゼル「もちろん。でもその前に向かいたいところもあるんだよね…」
ドロシー「そ、それじゃあそこに行ってからにしましょう…ヘンゼル君の行きたいところに行ってからでも、私は大丈夫です」
ザワザワ… パタンッ
ティンカーベル「皆行っちゃったね〜…すごいよね、みんなちゃんとした目的持っててさ」
キモオタ「そうでござるなwww我々も負けておれませんなwww」
魔法使い「……で、なんなんじゃ?お主等」
ティンカーベル「えっ?何が?」
魔法使い「皆を送り出した後もこの場に残ったのはワシに聞きたい事があるからだろう?そうだな、キモオタよ」
キモオタ「ちょwwwお見通しでござったかwwwさすがは魔法使い殿www」
魔法使い「これでも魔法使いを名乗っておったのだからな…ワシに何を聞きたい?言ってみよ」
キモオタ「【かぐや姫】の世界で我輩はひとつ知ってしまった事があるのでござる…それはティンカーベル殿の弱点、運命と言う方が正しいのでござろうか」
キモオタ「ピーターパンの世界の妖精は…ティンカーベル殿は存在を否定されると消滅するようなのでござるが……それを防ぐ手立てを教えていただきたいでござる」
ティンカーベル「キモオタ……」

80 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/03/28(月)01:11:16 ID:mG5
今日はここまでです
大事な設定のおさらい
ティンカーベルを含む【ピーターパン】の世界の妖精は
赤ちゃんが生まれて初めて見せた笑顔とともに生まれ、妖精の存在を否定する言葉によって消滅する
無垢な心が失われたとき妖精も消えてしまうのである
『作者』編 次回に続きます

81 :名無しさん@おーぷん :2016/03/28(月)01:18:30 ID:uaR
乙乙乙今日もありがとう!
醜悪やら気持ち悪いやら魔法使いが酷いwでも褒めてるw
そう言えばドロシーに対してかかしやライオンの話が出なかったな…ブリキで手一杯かな
イソップのネズミとライオン仲良く暮らしてるんだなってのがなんか嬉しい

82 :名無しさん@おーぷん :2016/03/28(月)01:35:41 ID:chQ
このキモオタは善良なキモオタやなぁ...


83 :名無しさん@おーぷん :2016/03/28(月)01:50:36 ID:ARB
おつおつ!
久しぶりにヘタレ桃太郎が見れて嬉しい。

84 :名無しさん@おーぷん :2016/03/28(月)02:00:54 ID:zMv
乙です
インテリラプンツェル楽しみww

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