キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 ヘンゼルとグレーテル編
Part1
1 :◆oBwZbn5S8kKC:2015/06/21(日)22:25:41 ID:67O
現実世界 キモオタの住む町の隣町
ピッツァ食べ放題の店
ウェイトレス「お待たせしました!シーフードピッツァとベーコンポテトピッツァです!」ニコニコ
コトッ
ウェイトレス「では時間内は食べ放題ですので御注文の際はそちらのベルでお知らせください。調理に少々お時間いただきますので追加の場合はお早めにお呼びください。ではごゆっくりどうぞー」ニコニコ
キモオタ「…どうも」
スタスタスタ
キモオタ「ちょwwwこれはうまそうでござるなwww正直なところ食べ放題でござるからある程度のクオリティの低さは覚悟してたでござるが取り越し苦労ですなwwwこれは久々に良い店に巡り合えましたぞwww」コポォ
ティンカーベル「ベーコンもチーズもたっぷりだね!キモオタ!早く早く!そのベーコンが一番たくさん乗ってるとこ取って!」ワクワク
キモオタ「落ち着くですぞwww本当にベーコン大好きでござるなwwwこれでいいですかなwww」ドゥフコポォ
ティンカーベル「ありがと!もぐもぐ…んーっ、おいしいね!でもいいのかなー?私達なんだか四ヶ月くらいなんにもしてなかった様な気がするんだよね、なのにこんなに幸せでいいのかなー」モグモグニコニコ
キモオタ「なんwwwwでwww四ヶ月www我々はつい先日ラプンツェル殿の世界から戻って来たばかりでござろうwww当然の休息でござるよwww」ムシャムシャ
キモオタ「次の月曜日は祝日で今日は土曜日、三連休初日ですからなwww今日はゆっくり休む計画でござろうwww明日には【シンデレラ】の世界の魔法使い殿の所へ行かねばならんですからな、我々もちゃんと頑張ってるではござらんかwww」
ティンカーベル「うんうん、そうだよね!なんか赤ずきんと赤鬼だけずっと頑張ってた気がしてたけど気のせいだね!私達、おとぎ話の世界救うの頑張ってるもんね!」モグモグ
キモオタ「そうですぞwwwつまりこの食べ放題は自分へのご褒美ですぞwww」ドゥフフガツガツ
ティンカーベル「よーし!明日から食べる量少なくするって事にして、今日はたくさん食べるよー!」ニコニコモグモグ
4 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:33:07 ID:67O
ティンカーベル「そういえばさ、魔法使いからはおはなしウォッチに連絡があったんだよね?なんて言ってた?魔法具出来たってことかな?」モグモグ
キモオタ「そのようですなwww我輩とティンカーベル殿の武器が完成したから調整に来なさい。とのことでしたなwww」モシャモシャ
ティンカーベル「私とキモオタはドロシーやアリスと違って戦う手段がないから、これから激化する戦いに備えて魔法の武器を【シンデレラ】の世界の魔法使いにお願いしてたんだもんね!
キモオタはサイリウムをイメージした魔法具、私はスリングショット!魔法の素材を使っていろんな効果がでる弾をお願いしたんだったよね!」
キモオタ「ちょwww説明乙wwwしかし、これで戦いを有利に進められますぞwww」コポォムシャムシャ
ティンカーベル「これで私もジャム持って飛び回らなくたっていいんだね!」ニコニコムシャムシャ
キモオタ「ですなwww我輩は正直魔法を使う事が出来るとかで内心テンションあがってるでござるよwwwワクテカが止まらないwww」コポォ
ティンカーベル「うんうん!楽しみすぎるよね!」ニコニコパクパク
キモオタ「まぁ我輩はすでにある意味では魔法使いでござるがwww」ドゥフコポォ
ティンカーベル「そういえばさ、ピザお腹いっぱい食べたらどこか行くんだっけ?いつもの図書館にも本を返しに行かなきゃいけないよね?」モグモグ
キモオタ「そうですぞwww図書館にも寄らねばなりませんな、明日の朝食の買い物もせねばなりませんしなwwwしかしせっかくの休みでござるからちょっとショッピングとしゃれこみますぞwww」ガツガツ
ティンカーベル「わかった!ジャスコだ!ジャスコいくんでしょ!ジャスコなら本屋さんもあるし朝ごはんも買えるしゲームもできるもんね!」モグモグ
キモオタ「ドゥフwwwティンカーベル殿はジャスコがお気に入りですなwww」コポォ
ティンカーベル「大好き!デパ地下も好きだよ!私の事見える人ほとんどいないから試食とか食べ放題なんだよね、いいでしょ!」フンス
キモオタ「いや我輩は普通に食いますからなwwwまぁもちろんジャスコにも行くのでござるがwwwこの辺りで良い店を見つけた故、食べ終わったらいくでござるよwww」
ティンカーベル「へー?何のお店なの?アニメイト?」モグモグ
キモオタ「我輩がアニメ関連の店にばかり行くと思ってますなwww違いますぞwwwなんならクイズにするでござる、当ててみるでござるよwww」コポォ
5 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:34:43 ID:67O
ティンカーベル「アニメイト以外だと何だろう…わかんないからとりあえず次のピザ頼もうよ!私ね、ベーコンとほうれん草のピザが良い!」モグモグ
キモオタ「もうベーコンだけかじっていた方が早いのではないですかなwwwまぁ了解しましたがwwwポチッとなwww」
ピンポーン
ウェイトレス「はーい、ご注文お伺いします」ニコニコ
キモオタ「えっと、このベーコンとほうれん草の…ピザをひとつと。明太子の和風ピザをひとつ。とりあえず以上でいいです」
ウェイトレス「かしこまりました!ではしばらくお待ちくださいー」ニコニコ
ティンカーベル(キモオタ、私と一緒にいろんなおとぎ話を旅してちょっと変わってきてるみたい)
ティンカーベル(前はお店に行っても店員さんと話さずにメニュー指さして注文してたから、それを考えると成長してるよね!おとぎ話の世界では聞き込みとかするから慣れてきたのかな?だったら嬉しいな!)
ティンカーベル(キモオタはキモイけど……ううん、ちょっぴりだけキモイけど本当は優しくていい人だもん!だから話すの苦手なだけで変な誤解されてたら勿体無いもん!これでキモオタにも現実世界の友達ができたりしたらいいなー)ニコニコ
キモオタ「何をニヤニヤしているでござるかなwww」コポォ
ティンカーベル「ううん、なんでもない!でさでさ、これから行くお店って何なの?もう降参するから教えてよー!」
キモオタ「あきらめが早いですぞwww実はでござるな、ドールショップでござるよwww」
ティンカーベル「もしかして……!ドールショップならちっちゃい服とかたくさん売ってるし、私の服とか小物とか買ってくれるの!?」ワクワク
キモオタ「御名答www武器入手記念としてティンカーベル殿の洋服を新調しようと思いましてなwww」
・・・
6 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:37:00 ID:67O
食事の後 ドールショップ
ティンカーベル「すごい…!トイザらスやジャスコより本格的だよ!」
ズラーッ
ティンカーベル「右見ても左見てもかわいい洋服がたくさんある!ヒラヒラしたやつとかボーイッシュな奴とか!たくさんあるよ!」ヒラヒラ
キモオタ「専門店ですからなwwwさっきのピザ屋への道を調べている途中でヒットしましてなwww前回の旅では妖精の粉も使ってくれましたからな、日ごろの感謝の意味も込めてプレゼントしますぞwww」
ティンカーベル「やった!やっぱりキモオタはキモイけど優しいね!」ニコニコ
キモオタ「キwwwモwwwイwwwけどwww一言余計ですぞwww」コポォ
ティンカーベル「でもさ、土曜日なのに人が全然いないね?こんなに可愛い洋服がいっぱいあるのに!」
キモオタ「言われてみればそうでござるな、雰囲気は悪くないでござるのに」
ティンカーベル「しかたないから十着くらい買って売り上げに貢献しよ?」
キモオタ「ちょwww出来れば二、三着にしていただきたいwwwしかし、確かにちょっと不安になるくらいお客が居ませんな…」
店主「はっはっは、不安がらないで良いですよ。この時間はいつもこうなんですよ、うちはネット通販がメインですからね」ハハッ
キモオタ「ファッ!?ち、違…今のはそういう意味では無くて…」
店主「はっはっは、いいんですよ。まぁそう緊張なさらず、うちはお客さんのような男性の方も多くいらっしゃいますから。何かお探しで?」
キモオタ「えっと妖精の…いや、人形の服を探しに。これくらいの大きさなんでござ…なんですけど」ススッ
店主「ええっと、そのサイズでしたら…この辺りの洋服が丁度良いサイズですね。いろいろと取り揃えてますからごゆっくりご覧になってください」ハハハ
7 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:38:23 ID:67O
一時間後
ティンカーベル「むぅ…たまにはいつもと違う感じの洋服にしようかな?真っ赤なハデハデーの奴とか、お姉さんっぽい奴とか…それとかビジュアル系のとか!」
ティンカーベル「うーんでも、消えちゃってるっていっても私は【ピーターパン】のティンカーベルなわけだからイメージってものもあるしなぁー…あんまり派手派手だとなぁ…」
ティンカーベル「となるといつもの感じかぁ…森ガール…森ガールかぁ…それも面白くないなぁ…」ブツブツ
キモオタ「まだですかなwwwもう一時間は悩んでますぞwwwそんな心配しなくてもティンカーベル殿何でも似合うでござるよwww」
ティンカーベル「もー、急かさないでよー!女の子の服選びは覚悟と度胸が必要なの!キモオタみたいにパパッと選べるもんじゃないんだからね!」プンスカ
キモオタ「我輩はユニクロで二分ですからなwwwでは我輩は店の中ぶらぶらしてるでござるからゆっくり見ると良いですぞwww」コポォ
ティンカーベル「わかった!五着までだよね?」
キモオタ「何増やしてるんでござるかwww三着までですぞwwwそれ以上になると明日からの食卓が煮干しになりますぞwww」
ティンカーベル「煮干しかぁ……じゃあ三着にしとく!決まったら呼ぶね!」ニコニコ
・・・
キモオタ「ショーケースにはドールが並べられておりますな…しかし外見は可愛いのでござるがお値段は可愛くないでござるなぁwww」コポォ
キモオタ「衣装のチョイスと良いポージングといい、思わず欲しくなってしまうレベルの展示でござるなwww店主殿のセンスが良いのでござろうwww」
キモオタ「ティンカーベル殿もこういうのを見て参考にすればいいのではなかろうかwww」
店主「ティンカーベルというのはお客さんのドールの名前ですか?」
キモオタ「ファッ!?あなたはさっきの…」
店主「僕はこの店の店主です。いやはやセンスが良いなどと言ってくださって嬉しいですよ」ハハハ
8 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:39:56 ID:67O
キモオタ「いや、でも確かに…センスを感じるディスプレイです…よ」
店主「お世辞でも嬉しいですよ、折角飾ってもあまり店舗にはお客様がいらっしゃいませんからね。万人向けする趣味ではないですし、始めるにしても決して安い買い物ではありませんから」ハハハ
キモオタ「いやぁ…ははっ……確かに…で、でも立派なお店を持っていてすごいでござ…すごいですよ」
店主「ははっ、ありがとうございます。でも、店舗の方はもう畳もうかと思ってるんですよ。折角脱サラして始めたんですけど……」
キモオタ「…そうなんですか?」
店主「ええ、売り上げはまぁ…通販の方で取れてるんで赤字ってほどでは無いんですけどね。店舗に来て下さるお客様は少ない、だったら店舗を売り払って通販一本に絞ろうと思ってまして」
キモオタ「あんなに可愛くドールを着飾れる才能があるのに勿体無いですな…」
店主「実際に見て楽しんで欲しいという気持ちもありますから僕も残念なんですけどね。資金繰りが立ち行かなくなって経営できなくなれば意味がないですから」ハハッ
キモオタ「それは…そうですけど…」
店主「いやー、憧れて始めてはみたものの現実はそうそううまくいかないというか…」ハハッ
キモオタ「……」
店主「ああ、なんだか湿っぽい話につき合わせてしまいましたね。失礼しました、ごゆっくりご覧くださいね」ハハハ
ティンカーベル「キモオター!決まったよー!ふりふりのついたこのゆるふわ系の奴とねー、ちょっと派手なカジュアルな奴とねー、あと夏らしい奴!季節を先取りだよ!」ピュー
キモオタ「では早速会計しますかな…とその前にティンカーベル殿、もう一着だけなら選んでいいですぞ」
ティンカーベル「本当!?明日からご飯煮干しになんない?」パァー
キモオタ「大丈夫ですぞwww少し店主殿に感情移入してしまいましてなwww売り上げに貢献しようと思ったのでござるよwww」
ティンカーベル「わかった!じゃあすぐに取ってくるね、丁度悩んでたやつがあったんだよね!」ホクホク
9 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:42:15 ID:67O
店主「はい、ではお待たせしました。こちら商品です、チラシ入れておいたので…良かったらサイトの方覗いてやってください」スッ
キモオタ「あっ、どうも……」
店主「ではお気をつけて。ありがとうございましたー」
カランカラーン
ティンカーベル「折角良いお店見つけたのに無くなっちゃうんだー……残念だね」
キモオタ「まぁ仕方ないでござるよ……さて、図書館へ行きますぞwwwここで湿っぽくなっても仕方がないのでwww」
ティンカーベル「わかった!あーでも…図書館と言えば…あの司書のお姉さん……信用していいのかな……」ムムム
キモオタ「どうかしましたかなwww司書殿に何かあるんですかなwww」コポォ
ティンカーベル「……まぁ、いいや、とりあえず行こうよ!そっからどうするか考えるから!」
・・・
店主「……なんだか、妙に独り言が多いお客さんだったなぁ」ハハハ
店主「あんな風に言われてしまうと店畳むのも考え直そうかなってなるけど、そうもいかないしなぁ……資金繰り、どうするかな…」
カランカラーン
小柄な男「……」
店主「いらっしゃいませ、ごゆっくりご覧くださーい」ハハッ
小柄な男「……困っているみたいだな?店を畳むとか、資金繰りがどうのと……」
店主「お聞きでしたか…いやはや、大丈夫ですお気になさらず」ハハッ
小柄な男「俺が与えてやろう」
小柄な男「お前に……抱えきれないほどの黄金を」
10 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:45:19 ID:67O
店主「…運営資金を援助してくださると?いえいえ、どなたか存じませんが、見ず知らずの方にそこまでしていただくわけにも……」
小柄な男「遠慮などするな、これは善意なんかじゃあない。俺と契約を結べという話をしているんだ、まぁ見ておけ……」スッ
店主「藁の束…?あんなものを一体どうするつもりで……」
小柄な男「変われ変われ藁の束…!両手でも掬いきれない黄金へと姿を変えろ……!」ググッ
ジャラジャラ・・・ジャラジャラジャラー!!
店主「ゆ、床じゅうに黄金が…!さっきまでただの藁の束だったというのに!?」
小柄な男「糸車で紡げればもっと効率が良いんだが…まぁ良い。この黄金は全てお前にやる、店の運営資金としては十分だろう……ただその代償としてお前の心臓を貰い受ける」
店主「し、心臓!?あんた何を言ってるんだ!?」ガタッ
小柄な男「黄金の代償だ。お前からは微弱だが魔力の匂いがする…チマチマ魔力集めなんざ俺らしくないが、どうやらこの現実世界では魔力の存在自体が希少なようだから仕方ない。俺の居たおとぎ話じゃあ魔力も珍しくなかったがな」
店主「ま、魔力?おとぎ話?い、いい加減にしてくれ…あんたさっきから何を……」
小柄な男「決断しろ、待つのは嫌いじゃないがぐだぐだ長引くのは好きじゃねぇ。ゴミみたいな魔力だが、俺はお前の魔力が欲しい。その為には心臓を食うのが手っ取り早い」
店主「そ、そんなもの渡せるわけ無いだろう!死んでしまう…!」
小柄な男「とはいえ俺はもう黄金を貴様に譲渡した。俺の黄金とお前の何かを交換するという契約、今更反故になどできるものか。これはただの口約束じゃあねぇんだぞ」
店主「そ、そんな契約した覚え…一方的すぎる…!」
小柄な男「そうか、心臓は渡せねぇってか…ならひとつチャンスをやろう、俺が出す問題に答えられたら心臓はいらねぇ、しかも黄金はお前のものだ」
店主「も、問題…?一体何を答えさせるつもりだ…?」
小柄な男「なに、他愛もない事だ。お前はひとつだけ…ちょっとしたクイズに答えればいい。正解できれば黄金、答えられねぇなら心臓は諦めろ。さぁ、答えてもらうぞ、お前に問題だ」
小柄な男「この俺の名前を当ててみせろ、当てられたら心臓は勘弁してやる」
11 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:48:36 ID:67O
現実世界 キモオタの住む町 図書館
ティンカーベル「ねぇ、キモオタ。今日返す絵本って、前に来た時に借りて帰ったあれだよね?」
キモオタ「そうですな…【不思議の国のアリス】、アリス殿のおとぎ話でござる」
ティンカーベル「一緒に読んだもんね、アリスを倒すためのヒントになるかもしれないって」
キモオタ「そうでござるな、以前アリスどのが使っていた体の起きさが変わるキノコ…フラミンゴとハリネズミのクロッケー、トランプの兵士、そしてゴーテル殿に使ったと思われるコショウ……全て物語に登場してきましたからな」
ティンカーベル「ひとつのおとぎ話にたくさんの魔法具が出てきて、それをきっとアリスは自由に使えるんだよ。なんかずるいよね!私なんか妖精の粉と自分のものづくりの能力だけなのに!」プンスカ
キモオタ「そこは怒っても仕方ないでござるwwwそれよりも物語の中では所有していないトランプ兵をアリス殿が自在に操っているという事は、他の登場人物を支配している可能性が高いですからなー……あるいはアリス殿に協力しているという考え方が自然でござろう」
ティンカーベル「アリスが一人で悪い事しようって考えてるんじゃなくて、物語全体がアリスに協力してるってことなのかな?」
キモオタ「そうでしょうな、憶測でござるけど。読んだ限りではトランプ兵士の本来の主は普通にアリス殿に協力するような人物には見えませんでしたからな」
ティンカーベル「アリスじゃなくて【不思議の国のアリス】をまるごと相手にするってなると…大変すぎるよ、それにあいつには他の世界から奪った魔法具だってあるし、ドロシー達もいるもんね」
キモオタ「ですな、それに【不思議の国のアリス】の魔法具を全部使っているとは限りませんしな…隠し玉があると考えるのが当然でござろう」
ティンカーベル「うーん…ねぇねぇ、今日はドロシーのおとぎ話借りて帰ろうよ!あいつの弱点も知りたいしさ」
キモオタ「それがですな…我輩もそのつもりで昨日ググッてみたんでござるが…『ドロシー おとぎ話』ではヒットしなかったでござるよ」
ティンカーベル「現実世界には存在しないってことは……もうドロシーのおとぎ話は消えちゃってるってことかー……」
キモオタ「少しでも彼女らの情報を得られればよかったのでござるがなぁ……」
ロリ「……」
12 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:50:18 ID:67O
ティンカーベル「【不思議の国のアリス】はさ、ちょっとおかしな不思議の国をアリスが冒険するおとぎ話でしょ?それにきっと私達よりもいろんなおとぎ話に行ってるし、やっぱ私達とは経験の差があるのかなー?」
キモオタ「経験の差も、装備の差もあるでしょうな…なにしろ不思議すぎる世界をあれだけ冒険しているのですからな、度胸も経験も上でしょうな」
ティンカーベル「うん、それに……悔しいけど、【不思議の国のアリス】はおもしろいおとぎ話だったよね」
キモオタ「ですな、読む分には面白かったでござるけど……あんな世界とその住人を丸ごと相手にするとなると恐ろしいですな。場所も登場人物も狂っている部分が目立つ世界ですからな」
ティンカーベル「……駄目だー!なんだかアリスの弱点探そうと思って絵本読んだのに【不思議の国のアリス】の世界が敵になるとまずいって事に目が行っちゃうよー!」
キモオタ「切り替えねばいけませんなwwwどちらにしろ我々はアリス殿との衝突を避けられませんからなwww」
ティンカーベル「そうだね、頑張ってあいつらの悪だくみを……あれ?」
ロリ「……」ジーッ
ティンカーベル「なんかあの娘こっち見てる…キモオタが珍しいのかな?大人なのに絵本のとこに居るから」
キモオタ「ちょwww否定できないwwwいや、我輩を見ているというよりあの少女殿にはティンカーベル殿が見えているのではwww」
ティンカーベル「そうかも……こんにちわ!私、ティンカーベルだよ!ティンクって呼んでね!こっちはキモオタだよ」ヒラヒラ
ロリ「……」トコトコトコ
コトッ
ロリ「……あげる」ボソボソ
ティンカーベル「キャンディだ!キモオタ、キャンディ貰ったよ!」ヒラヒラ
キモオタ「やはりティンカーベルの事が見えているようですなwww」
ロリ「二人とも……なんだか、ちょっとだけ……元気なさそうに見えたよ……お菓子は元気がでるおくすりだから……あげる」ボソボソ
13 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:52:17 ID:67O
ロリ「でも…ここで食べちゃ……ダメだよ……?ここの本は……お菓子食べながら読んじゃダメなんだって……」ボソボソ
キモオタ「図書館内は飲食禁止ですからなwwwしかし、飴ならよさそうなもんでござるけどwww」
ロリ「ダメだよ……?ここでお菓子食べたら……すごく、叱られる……やっちゃいけない事……なんだよ?」ボソボソ
ティンカーベル「わかった!図書館の外で食べるね!」
ロリ「それに……私がキモオタお兄ちゃんやティンクにお菓子あげた事……内緒だよ……?」ボソボソ
キモオタ「内緒とはwww誰にですかなwww」
ロリ「ヘンゼルお兄ちゃん……私のお兄ちゃん……。ヘンゼルお兄ちゃんは……きっと、私と二人が一緒にいるの……嫌がると思うんだ……」ボソボソ
ティンカーベル「……?知らない人と仲良くしちゃいけないって言われてるの?」
ロリ「うん、知らない人は……やさしそうに見えても笑顔の人でも……魔女かもしれないって……。ここには……かまどもないから……知らない人と仲良くなって……その人が魔女だったら、今度こそ……危ないの」
キモオタ「ちょwww魔女ってwww良くわからんでござるけど、随分と過保護なお兄さんですなwww」コポォ
ロリ「ヘンゼルお兄ちゃんは……二人が……私を怖いことに巻き込むために……近づいたんだって、思うよ……きっと……」ボソボソ
キモオタ「過保護の様な気もするでござるが確かに近頃は物騒ですからな。それに我々は赤ずきん殿やシンデレラ殿のような海外の友人が多いでござるからマヒしていたでござるが、少女殿は西洋出身の様でござるし……」
ティンク「髪の色も瞳の色も違うと目立つもんね、この辺りじゃ外国の女の子ってあんまりいないから。悪い人に目をつけられるかもって思っちゃうお兄さんの気持ちわかるかも!」
キモオタ「考えてみれば当然の警戒かも知れませんなwww」
ティンカーベル「でもでも、折角知りあったんだから仲良くしたいな!ねぇ、あなたの名前は何?私に教えて欲しいな!」ニコニコ
グレーテル「……私は……グレーテル……グレーテルって名前……なの」ボソボソ
14 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:53:30 ID:67O
キモオタ「グレーテル殿ですなwww我々は悪い輩では無いので安心していただきたいwwwと兄上に伝えていただきたいところでござるwww」コポォ
ティンカーベル「グレーテルってさ!もしかしてお菓子好き?私達にくれるほどキャンディ持ってるんだもんね?」
グレーテル「……うん、お菓子大好き……ヘンゼルお兄ちゃんも……他の家族の事も大好き……。でも……魔女は嫌い、大嫌い……ザリガニも……嫌い……」ボソボソ
キモオタ「ちょwwwなんでwwwザリガニwww」コポォ
ティンカーベル「だってザリガニって生臭いし……ザリガニ好きな女の子なんていないよ!キモオタはなんかお腹すいてたらザリガニでも食べそうだけど」ケラケラ
キモオタ「ちょwww食べるわけが……いや、濃い味付けにしたらいけるやもしれませんな……意外とエビチリ的な味付けなら……」
ティンカーベル「えっ…」ヒキ
キモオタ「いやいやwww冗談でござるよwww流石によほどの事が無ければ食べませんぞwww」コポォ
ティンカーベル「よほどの事があったら食べるんだ……」ヒキヒキ
グレーテル「やめたほうが……いいよ……ザリガニの殻……おいしくない……戻しちゃいそうになるよ……」ボソボソ
キモオタ「ドゥフwwwもうザリガニの話題はやめにするですぞwww我輩の評価が不当に下がりそうですからなwww」コポォ
グレーテル「……二人は……ヘンゼルお兄ちゃんが警戒してるほど……悪い人じゃなさそうに……みえるね……」ボソボソ
キモオタ「何か言いましたかなwwwちょっと聞こえなかったでござるwww」
グレーテル「二人は……悪い人じゃないみたいだから……注意して……あげる……私と約束……しよ?」ボソボソ
ティンカーベル「なになに?なにか気をつけた方がいい事とかあるの?」
グレーテル「うん……お姉ちゃんには……近づかないで……絶対……約束」ボソボソ
15 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:55:45 ID:67O
キモオタ「お姉ちゃん……?グレーテル殿には姉上もいるのですかな?www」
グレーテル「いるよ……おち……ううん、ここだと私達のお姉ちゃん……私とヘンゼルお兄ちゃんのお姉ちゃん……」ボソボソ
ティンカーベル「ここだとってどーゆうこと……?本当のお姉ちゃんじゃないのかな?近所のお姉さんみたいな感じ?」
キモオタ「どちらにせよ近づかないでというのはwwwどういうことですかなwww」コポォ
グレーテル「私も……ヘンゼルお兄ちゃんも……お姉ちゃんの事が大好き……だから、お姉ちゃんに近づく人……どんな人かちゃんと見てる……」ボソボソ
グレーテル「だから……もしも、キモオタお兄ちゃんやティンクが……お姉ちゃんを不幸にしたり……泣かせたりしたら……それは……許せない……」ボソボソ
グレーテル「今の私は……二人のこと、好きでも嫌いでもないけど……もし、お姉ちゃんを泣かせちゃったら……辛い思いさせちゃったら……」ボソボソ
グレーテル「かまど、無くても……燃やす……最初っから……なんにも無かったように……燃やしちゃう……」ブツブツ
ティンカーベル「どうしよキモオタ……なんかグレーテル怖い感じなんだけど……」ヒソヒソ
キモオタ「ヤンデレというかwwwなんというかwwwとりあえず姉上も兄上も大好きな妹だというのはわかりましたがなwwwヤンデレ妹www」コポォ
グレーテル「……それにヘンゼルお兄ちゃんは……言ってた。お姉ちゃんが可愛いからって……近づく男の人は……本当は狼だって……魔女より悪い奴だって……だから……」ボソボソ
グレーテル「そういう……悪い狼には……ヘンゼルお兄ちゃん容赦しないって言ってた……お兄ちゃんがそういう気持ちなら……私も……燃やすよ……悪い奴は魔女でも狼でも……」ボソボソ
ティンカーベル「ま、まぁまぁ!大丈夫だよ!私達はそんな事しないから!ねっ?キモオタも女の人に話しかける度胸とか無いから大丈夫だよ、安心してね!」ニコニコ
キモオタ「ティンカーベル殿のwww暴言にwww反論wwwできwwwないwww」ドゥフコポォ
少年の声「……グレーテルー?どこにいるんだい?」ヒソヒソ
グレーテル「……ヘンゼルお兄ちゃんが……探してる……私のこと……」ボソボソ
グレーテル「いかなきゃ……じゃあね、キモオタお兄ちゃん……ティンク……私との約束……忘れちゃやだよ……?」ボソボソ
16 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:57:52 ID:67O
ティンカーベル「なんていうか……ちょっと変わった子だったね。どんなお姉さんなんだろ……でも会う事もないかな?」
キモオタ「そうですなwwwしかし我々含めて我輩の周囲も大概変わり者ぞろいですしなwww人の事を言える立場ではないでござるよwww」
ティンカーベル「まぁ…うん、みんなおとぎ話の主人公だからね、そりゃ変わり者にもなるよ」
キモオタ「確かにwwwさぁ、早いところ返却手続きをすませますかなwww」コポォ
ティンカーベル「そうだったね、そうだけど……今日も受け付けはあの司書のお姉さんだね……」ジーッ
キモオタ「なんなんでござるかwww司書殿に何か気になる事でもあるんですかなwww」
ティンカーベル「あるよ!こないだも言ったでしょ?あの司書のお姉さん私の事見えるんだよ?普通の大人は妖精なんか見えないのに」
キモオタ「と、言われましてもなwww現に今、ティンカーベル殿と話しているのは誰ですかなwww」
ティンカーベル「キモオタが私と話せてる事がもうすでに珍しいことなの!レアケースなの!普通に喋ってるから特別に感じないけど、本当に珍しいんだよ?」
キモオタ「だったら司書殿もそのレアケースだった、でいいではないですかなwww」
ティンカーベル「でも……初めて司書のお姉さんに会った時、読み聞かせの前にさ『妖精が居るから読む絵本を変えた』っていってたじゃん?それでさ、そのことをキモオタが指摘した時、なんて言ったか覚えてる?」
キモオタ「そんなこともありましたなwww確か…『読み聞かせに来てた子供が妖精を見たと言っていたから、妖精が登場する絵本に変えた』でしたかな…?」
ティンカーベル「なんで隠したんだろう……それが気になっちゃうんだよ、私達に気づかれないようにスパイしてるアリス達の仲間かも!」
キモオタ「いやいやwww普通は妖精が見えても他人に言ったりしませんぞwww信じてもらえませんからな、それどころか変な目で見られるwww」
ティンカーベル「うーん……」
キモオタ「考えすぎでござるってwwwさて、手続きしますかなwww司書殿w返却お願いしますぞw」コポォ
17 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:00:04 ID:67O
司書「あっ、キモオタさん。返却ですねー……はい、完了です」ニコッ
ティンカーベル「……」ジーッ
司書「うふふ、こんにちわ」ニコッ
ティンカーベル「……」スッ
キモオタ「ちょwwwなんで隠れるでござるかwww」ヒソヒソ
ティンカーベル「やっぱり……なんか気になる」ジーッ
司書「今日は、おとぎ話の絵本借りていかないんですか?」ニコニコ
キモオタ「えっ?あ、まぁ……今日はいいかなとw」
司書「そうですか、そうそう…おとぎ話が好きなキモオタさんに見て欲しいものがあるんですよ。今、○○ホールでこういうイベントしてるみたいなんです」スッ
キモオタ「なんですかな……『世界の童話展』……?」
司書「はい!日本の昔話や世界中のおとぎ話…昔からの物語や最近の児童文学まで、様々な童話が楽しめるらしいんです。それでですね、丁度明後日の祝日…特別なイベントをするんですよ!ここに書いてますよ」
キモオタ「……天才の再来といわれるあの有名童話作家……が来日……サイン会実施……?」
司書「そうなんです!あの有名童話作家の……さんが来日していてですね、サイン会が行われるんです!実は私もこの方の作品のファンで……童話展に行く予定はあったんで、お休みをいただいて祝日に行く予定なんですよ」ニコッ
キモオタ「ほうwそれはいいですなw」
司書「それでですね、もし良かったらなんですけど……」
司書「キモオタさん。明後日の祝日お休みでしたら私と一緒に、この童話展に行きませんか?」ニコッ
現実世界 キモオタの住む町の隣町
ピッツァ食べ放題の店
ウェイトレス「お待たせしました!シーフードピッツァとベーコンポテトピッツァです!」ニコニコ
コトッ
ウェイトレス「では時間内は食べ放題ですので御注文の際はそちらのベルでお知らせください。調理に少々お時間いただきますので追加の場合はお早めにお呼びください。ではごゆっくりどうぞー」ニコニコ
キモオタ「…どうも」
スタスタスタ
キモオタ「ちょwwwこれはうまそうでござるなwww正直なところ食べ放題でござるからある程度のクオリティの低さは覚悟してたでござるが取り越し苦労ですなwwwこれは久々に良い店に巡り合えましたぞwww」コポォ
ティンカーベル「ベーコンもチーズもたっぷりだね!キモオタ!早く早く!そのベーコンが一番たくさん乗ってるとこ取って!」ワクワク
キモオタ「落ち着くですぞwww本当にベーコン大好きでござるなwwwこれでいいですかなwww」ドゥフコポォ
ティンカーベル「ありがと!もぐもぐ…んーっ、おいしいね!でもいいのかなー?私達なんだか四ヶ月くらいなんにもしてなかった様な気がするんだよね、なのにこんなに幸せでいいのかなー」モグモグニコニコ
キモオタ「なんwwwwでwww四ヶ月www我々はつい先日ラプンツェル殿の世界から戻って来たばかりでござろうwww当然の休息でござるよwww」ムシャムシャ
キモオタ「次の月曜日は祝日で今日は土曜日、三連休初日ですからなwww今日はゆっくり休む計画でござろうwww明日には【シンデレラ】の世界の魔法使い殿の所へ行かねばならんですからな、我々もちゃんと頑張ってるではござらんかwww」
ティンカーベル「うんうん、そうだよね!なんか赤ずきんと赤鬼だけずっと頑張ってた気がしてたけど気のせいだね!私達、おとぎ話の世界救うの頑張ってるもんね!」モグモグ
キモオタ「そうですぞwwwつまりこの食べ放題は自分へのご褒美ですぞwww」ドゥフフガツガツ
ティンカーベル「よーし!明日から食べる量少なくするって事にして、今日はたくさん食べるよー!」ニコニコモグモグ
4 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:33:07 ID:67O
ティンカーベル「そういえばさ、魔法使いからはおはなしウォッチに連絡があったんだよね?なんて言ってた?魔法具出来たってことかな?」モグモグ
キモオタ「そのようですなwww我輩とティンカーベル殿の武器が完成したから調整に来なさい。とのことでしたなwww」モシャモシャ
ティンカーベル「私とキモオタはドロシーやアリスと違って戦う手段がないから、これから激化する戦いに備えて魔法の武器を【シンデレラ】の世界の魔法使いにお願いしてたんだもんね!
キモオタはサイリウムをイメージした魔法具、私はスリングショット!魔法の素材を使っていろんな効果がでる弾をお願いしたんだったよね!」
キモオタ「ちょwww説明乙wwwしかし、これで戦いを有利に進められますぞwww」コポォムシャムシャ
ティンカーベル「これで私もジャム持って飛び回らなくたっていいんだね!」ニコニコムシャムシャ
キモオタ「ですなwww我輩は正直魔法を使う事が出来るとかで内心テンションあがってるでござるよwwwワクテカが止まらないwww」コポォ
ティンカーベル「うんうん!楽しみすぎるよね!」ニコニコパクパク
キモオタ「まぁ我輩はすでにある意味では魔法使いでござるがwww」ドゥフコポォ
ティンカーベル「そういえばさ、ピザお腹いっぱい食べたらどこか行くんだっけ?いつもの図書館にも本を返しに行かなきゃいけないよね?」モグモグ
キモオタ「そうですぞwww図書館にも寄らねばなりませんな、明日の朝食の買い物もせねばなりませんしなwwwしかしせっかくの休みでござるからちょっとショッピングとしゃれこみますぞwww」ガツガツ
ティンカーベル「わかった!ジャスコだ!ジャスコいくんでしょ!ジャスコなら本屋さんもあるし朝ごはんも買えるしゲームもできるもんね!」モグモグ
キモオタ「ドゥフwwwティンカーベル殿はジャスコがお気に入りですなwww」コポォ
ティンカーベル「大好き!デパ地下も好きだよ!私の事見える人ほとんどいないから試食とか食べ放題なんだよね、いいでしょ!」フンス
キモオタ「いや我輩は普通に食いますからなwwwまぁもちろんジャスコにも行くのでござるがwwwこの辺りで良い店を見つけた故、食べ終わったらいくでござるよwww」
ティンカーベル「へー?何のお店なの?アニメイト?」モグモグ
キモオタ「我輩がアニメ関連の店にばかり行くと思ってますなwww違いますぞwwwなんならクイズにするでござる、当ててみるでござるよwww」コポォ
5 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:34:43 ID:67O
ティンカーベル「アニメイト以外だと何だろう…わかんないからとりあえず次のピザ頼もうよ!私ね、ベーコンとほうれん草のピザが良い!」モグモグ
キモオタ「もうベーコンだけかじっていた方が早いのではないですかなwwwまぁ了解しましたがwwwポチッとなwww」
ピンポーン
ウェイトレス「はーい、ご注文お伺いします」ニコニコ
キモオタ「えっと、このベーコンとほうれん草の…ピザをひとつと。明太子の和風ピザをひとつ。とりあえず以上でいいです」
ウェイトレス「かしこまりました!ではしばらくお待ちくださいー」ニコニコ
ティンカーベル(キモオタ、私と一緒にいろんなおとぎ話を旅してちょっと変わってきてるみたい)
ティンカーベル(前はお店に行っても店員さんと話さずにメニュー指さして注文してたから、それを考えると成長してるよね!おとぎ話の世界では聞き込みとかするから慣れてきたのかな?だったら嬉しいな!)
ティンカーベル(キモオタはキモイけど……ううん、ちょっぴりだけキモイけど本当は優しくていい人だもん!だから話すの苦手なだけで変な誤解されてたら勿体無いもん!これでキモオタにも現実世界の友達ができたりしたらいいなー)ニコニコ
キモオタ「何をニヤニヤしているでござるかなwww」コポォ
ティンカーベル「ううん、なんでもない!でさでさ、これから行くお店って何なの?もう降参するから教えてよー!」
キモオタ「あきらめが早いですぞwww実はでござるな、ドールショップでござるよwww」
ティンカーベル「もしかして……!ドールショップならちっちゃい服とかたくさん売ってるし、私の服とか小物とか買ってくれるの!?」ワクワク
キモオタ「御名答www武器入手記念としてティンカーベル殿の洋服を新調しようと思いましてなwww」
・・・
6 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:37:00 ID:67O
食事の後 ドールショップ
ティンカーベル「すごい…!トイザらスやジャスコより本格的だよ!」
ズラーッ
ティンカーベル「右見ても左見てもかわいい洋服がたくさんある!ヒラヒラしたやつとかボーイッシュな奴とか!たくさんあるよ!」ヒラヒラ
キモオタ「専門店ですからなwwwさっきのピザ屋への道を調べている途中でヒットしましてなwww前回の旅では妖精の粉も使ってくれましたからな、日ごろの感謝の意味も込めてプレゼントしますぞwww」
ティンカーベル「やった!やっぱりキモオタはキモイけど優しいね!」ニコニコ
キモオタ「キwwwモwwwイwwwけどwww一言余計ですぞwww」コポォ
ティンカーベル「でもさ、土曜日なのに人が全然いないね?こんなに可愛い洋服がいっぱいあるのに!」
キモオタ「言われてみればそうでござるな、雰囲気は悪くないでござるのに」
ティンカーベル「しかたないから十着くらい買って売り上げに貢献しよ?」
キモオタ「ちょwww出来れば二、三着にしていただきたいwwwしかし、確かにちょっと不安になるくらいお客が居ませんな…」
店主「はっはっは、不安がらないで良いですよ。この時間はいつもこうなんですよ、うちはネット通販がメインですからね」ハハッ
キモオタ「ファッ!?ち、違…今のはそういう意味では無くて…」
店主「はっはっは、いいんですよ。まぁそう緊張なさらず、うちはお客さんのような男性の方も多くいらっしゃいますから。何かお探しで?」
キモオタ「えっと妖精の…いや、人形の服を探しに。これくらいの大きさなんでござ…なんですけど」ススッ
店主「ええっと、そのサイズでしたら…この辺りの洋服が丁度良いサイズですね。いろいろと取り揃えてますからごゆっくりご覧になってください」ハハハ
7 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:38:23 ID:67O
一時間後
ティンカーベル「むぅ…たまにはいつもと違う感じの洋服にしようかな?真っ赤なハデハデーの奴とか、お姉さんっぽい奴とか…それとかビジュアル系のとか!」
ティンカーベル「うーんでも、消えちゃってるっていっても私は【ピーターパン】のティンカーベルなわけだからイメージってものもあるしなぁー…あんまり派手派手だとなぁ…」
ティンカーベル「となるといつもの感じかぁ…森ガール…森ガールかぁ…それも面白くないなぁ…」ブツブツ
キモオタ「まだですかなwwwもう一時間は悩んでますぞwwwそんな心配しなくてもティンカーベル殿何でも似合うでござるよwww」
ティンカーベル「もー、急かさないでよー!女の子の服選びは覚悟と度胸が必要なの!キモオタみたいにパパッと選べるもんじゃないんだからね!」プンスカ
キモオタ「我輩はユニクロで二分ですからなwwwでは我輩は店の中ぶらぶらしてるでござるからゆっくり見ると良いですぞwww」コポォ
ティンカーベル「わかった!五着までだよね?」
キモオタ「何増やしてるんでござるかwww三着までですぞwwwそれ以上になると明日からの食卓が煮干しになりますぞwww」
ティンカーベル「煮干しかぁ……じゃあ三着にしとく!決まったら呼ぶね!」ニコニコ
・・・
キモオタ「ショーケースにはドールが並べられておりますな…しかし外見は可愛いのでござるがお値段は可愛くないでござるなぁwww」コポォ
キモオタ「衣装のチョイスと良いポージングといい、思わず欲しくなってしまうレベルの展示でござるなwww店主殿のセンスが良いのでござろうwww」
キモオタ「ティンカーベル殿もこういうのを見て参考にすればいいのではなかろうかwww」
店主「ティンカーベルというのはお客さんのドールの名前ですか?」
キモオタ「ファッ!?あなたはさっきの…」
店主「僕はこの店の店主です。いやはやセンスが良いなどと言ってくださって嬉しいですよ」ハハハ
キモオタ「いや、でも確かに…センスを感じるディスプレイです…よ」
店主「お世辞でも嬉しいですよ、折角飾ってもあまり店舗にはお客様がいらっしゃいませんからね。万人向けする趣味ではないですし、始めるにしても決して安い買い物ではありませんから」ハハハ
キモオタ「いやぁ…ははっ……確かに…で、でも立派なお店を持っていてすごいでござ…すごいですよ」
店主「ははっ、ありがとうございます。でも、店舗の方はもう畳もうかと思ってるんですよ。折角脱サラして始めたんですけど……」
キモオタ「…そうなんですか?」
店主「ええ、売り上げはまぁ…通販の方で取れてるんで赤字ってほどでは無いんですけどね。店舗に来て下さるお客様は少ない、だったら店舗を売り払って通販一本に絞ろうと思ってまして」
キモオタ「あんなに可愛くドールを着飾れる才能があるのに勿体無いですな…」
店主「実際に見て楽しんで欲しいという気持ちもありますから僕も残念なんですけどね。資金繰りが立ち行かなくなって経営できなくなれば意味がないですから」ハハッ
キモオタ「それは…そうですけど…」
店主「いやー、憧れて始めてはみたものの現実はそうそううまくいかないというか…」ハハッ
キモオタ「……」
店主「ああ、なんだか湿っぽい話につき合わせてしまいましたね。失礼しました、ごゆっくりご覧くださいね」ハハハ
ティンカーベル「キモオター!決まったよー!ふりふりのついたこのゆるふわ系の奴とねー、ちょっと派手なカジュアルな奴とねー、あと夏らしい奴!季節を先取りだよ!」ピュー
キモオタ「では早速会計しますかな…とその前にティンカーベル殿、もう一着だけなら選んでいいですぞ」
ティンカーベル「本当!?明日からご飯煮干しになんない?」パァー
キモオタ「大丈夫ですぞwww少し店主殿に感情移入してしまいましてなwww売り上げに貢献しようと思ったのでござるよwww」
ティンカーベル「わかった!じゃあすぐに取ってくるね、丁度悩んでたやつがあったんだよね!」ホクホク
9 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:42:15 ID:67O
店主「はい、ではお待たせしました。こちら商品です、チラシ入れておいたので…良かったらサイトの方覗いてやってください」スッ
キモオタ「あっ、どうも……」
店主「ではお気をつけて。ありがとうございましたー」
カランカラーン
ティンカーベル「折角良いお店見つけたのに無くなっちゃうんだー……残念だね」
キモオタ「まぁ仕方ないでござるよ……さて、図書館へ行きますぞwwwここで湿っぽくなっても仕方がないのでwww」
ティンカーベル「わかった!あーでも…図書館と言えば…あの司書のお姉さん……信用していいのかな……」ムムム
キモオタ「どうかしましたかなwww司書殿に何かあるんですかなwww」コポォ
ティンカーベル「……まぁ、いいや、とりあえず行こうよ!そっからどうするか考えるから!」
・・・
店主「……なんだか、妙に独り言が多いお客さんだったなぁ」ハハハ
店主「あんな風に言われてしまうと店畳むのも考え直そうかなってなるけど、そうもいかないしなぁ……資金繰り、どうするかな…」
カランカラーン
小柄な男「……」
店主「いらっしゃいませ、ごゆっくりご覧くださーい」ハハッ
小柄な男「……困っているみたいだな?店を畳むとか、資金繰りがどうのと……」
店主「お聞きでしたか…いやはや、大丈夫ですお気になさらず」ハハッ
小柄な男「俺が与えてやろう」
小柄な男「お前に……抱えきれないほどの黄金を」
10 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:45:19 ID:67O
店主「…運営資金を援助してくださると?いえいえ、どなたか存じませんが、見ず知らずの方にそこまでしていただくわけにも……」
小柄な男「遠慮などするな、これは善意なんかじゃあない。俺と契約を結べという話をしているんだ、まぁ見ておけ……」スッ
店主「藁の束…?あんなものを一体どうするつもりで……」
小柄な男「変われ変われ藁の束…!両手でも掬いきれない黄金へと姿を変えろ……!」ググッ
ジャラジャラ・・・ジャラジャラジャラー!!
店主「ゆ、床じゅうに黄金が…!さっきまでただの藁の束だったというのに!?」
小柄な男「糸車で紡げればもっと効率が良いんだが…まぁ良い。この黄金は全てお前にやる、店の運営資金としては十分だろう……ただその代償としてお前の心臓を貰い受ける」
店主「し、心臓!?あんた何を言ってるんだ!?」ガタッ
小柄な男「黄金の代償だ。お前からは微弱だが魔力の匂いがする…チマチマ魔力集めなんざ俺らしくないが、どうやらこの現実世界では魔力の存在自体が希少なようだから仕方ない。俺の居たおとぎ話じゃあ魔力も珍しくなかったがな」
店主「ま、魔力?おとぎ話?い、いい加減にしてくれ…あんたさっきから何を……」
小柄な男「決断しろ、待つのは嫌いじゃないがぐだぐだ長引くのは好きじゃねぇ。ゴミみたいな魔力だが、俺はお前の魔力が欲しい。その為には心臓を食うのが手っ取り早い」
店主「そ、そんなもの渡せるわけ無いだろう!死んでしまう…!」
小柄な男「とはいえ俺はもう黄金を貴様に譲渡した。俺の黄金とお前の何かを交換するという契約、今更反故になどできるものか。これはただの口約束じゃあねぇんだぞ」
店主「そ、そんな契約した覚え…一方的すぎる…!」
小柄な男「そうか、心臓は渡せねぇってか…ならひとつチャンスをやろう、俺が出す問題に答えられたら心臓はいらねぇ、しかも黄金はお前のものだ」
店主「も、問題…?一体何を答えさせるつもりだ…?」
小柄な男「なに、他愛もない事だ。お前はひとつだけ…ちょっとしたクイズに答えればいい。正解できれば黄金、答えられねぇなら心臓は諦めろ。さぁ、答えてもらうぞ、お前に問題だ」
小柄な男「この俺の名前を当ててみせろ、当てられたら心臓は勘弁してやる」
11 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:48:36 ID:67O
現実世界 キモオタの住む町 図書館
ティンカーベル「ねぇ、キモオタ。今日返す絵本って、前に来た時に借りて帰ったあれだよね?」
キモオタ「そうですな…【不思議の国のアリス】、アリス殿のおとぎ話でござる」
ティンカーベル「一緒に読んだもんね、アリスを倒すためのヒントになるかもしれないって」
キモオタ「そうでござるな、以前アリスどのが使っていた体の起きさが変わるキノコ…フラミンゴとハリネズミのクロッケー、トランプの兵士、そしてゴーテル殿に使ったと思われるコショウ……全て物語に登場してきましたからな」
ティンカーベル「ひとつのおとぎ話にたくさんの魔法具が出てきて、それをきっとアリスは自由に使えるんだよ。なんかずるいよね!私なんか妖精の粉と自分のものづくりの能力だけなのに!」プンスカ
キモオタ「そこは怒っても仕方ないでござるwwwそれよりも物語の中では所有していないトランプ兵をアリス殿が自在に操っているという事は、他の登場人物を支配している可能性が高いですからなー……あるいはアリス殿に協力しているという考え方が自然でござろう」
ティンカーベル「アリスが一人で悪い事しようって考えてるんじゃなくて、物語全体がアリスに協力してるってことなのかな?」
キモオタ「そうでしょうな、憶測でござるけど。読んだ限りではトランプ兵士の本来の主は普通にアリス殿に協力するような人物には見えませんでしたからな」
ティンカーベル「アリスじゃなくて【不思議の国のアリス】をまるごと相手にするってなると…大変すぎるよ、それにあいつには他の世界から奪った魔法具だってあるし、ドロシー達もいるもんね」
キモオタ「ですな、それに【不思議の国のアリス】の魔法具を全部使っているとは限りませんしな…隠し玉があると考えるのが当然でござろう」
ティンカーベル「うーん…ねぇねぇ、今日はドロシーのおとぎ話借りて帰ろうよ!あいつの弱点も知りたいしさ」
キモオタ「それがですな…我輩もそのつもりで昨日ググッてみたんでござるが…『ドロシー おとぎ話』ではヒットしなかったでござるよ」
ティンカーベル「現実世界には存在しないってことは……もうドロシーのおとぎ話は消えちゃってるってことかー……」
キモオタ「少しでも彼女らの情報を得られればよかったのでござるがなぁ……」
ロリ「……」
12 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:50:18 ID:67O
ティンカーベル「【不思議の国のアリス】はさ、ちょっとおかしな不思議の国をアリスが冒険するおとぎ話でしょ?それにきっと私達よりもいろんなおとぎ話に行ってるし、やっぱ私達とは経験の差があるのかなー?」
キモオタ「経験の差も、装備の差もあるでしょうな…なにしろ不思議すぎる世界をあれだけ冒険しているのですからな、度胸も経験も上でしょうな」
ティンカーベル「うん、それに……悔しいけど、【不思議の国のアリス】はおもしろいおとぎ話だったよね」
キモオタ「ですな、読む分には面白かったでござるけど……あんな世界とその住人を丸ごと相手にするとなると恐ろしいですな。場所も登場人物も狂っている部分が目立つ世界ですからな」
ティンカーベル「……駄目だー!なんだかアリスの弱点探そうと思って絵本読んだのに【不思議の国のアリス】の世界が敵になるとまずいって事に目が行っちゃうよー!」
キモオタ「切り替えねばいけませんなwwwどちらにしろ我々はアリス殿との衝突を避けられませんからなwww」
ティンカーベル「そうだね、頑張ってあいつらの悪だくみを……あれ?」
ロリ「……」ジーッ
ティンカーベル「なんかあの娘こっち見てる…キモオタが珍しいのかな?大人なのに絵本のとこに居るから」
キモオタ「ちょwww否定できないwwwいや、我輩を見ているというよりあの少女殿にはティンカーベル殿が見えているのではwww」
ティンカーベル「そうかも……こんにちわ!私、ティンカーベルだよ!ティンクって呼んでね!こっちはキモオタだよ」ヒラヒラ
ロリ「……」トコトコトコ
コトッ
ロリ「……あげる」ボソボソ
ティンカーベル「キャンディだ!キモオタ、キャンディ貰ったよ!」ヒラヒラ
キモオタ「やはりティンカーベルの事が見えているようですなwww」
ロリ「二人とも……なんだか、ちょっとだけ……元気なさそうに見えたよ……お菓子は元気がでるおくすりだから……あげる」ボソボソ
13 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:52:17 ID:67O
ロリ「でも…ここで食べちゃ……ダメだよ……?ここの本は……お菓子食べながら読んじゃダメなんだって……」ボソボソ
キモオタ「図書館内は飲食禁止ですからなwwwしかし、飴ならよさそうなもんでござるけどwww」
ロリ「ダメだよ……?ここでお菓子食べたら……すごく、叱られる……やっちゃいけない事……なんだよ?」ボソボソ
ティンカーベル「わかった!図書館の外で食べるね!」
ロリ「それに……私がキモオタお兄ちゃんやティンクにお菓子あげた事……内緒だよ……?」ボソボソ
キモオタ「内緒とはwww誰にですかなwww」
ロリ「ヘンゼルお兄ちゃん……私のお兄ちゃん……。ヘンゼルお兄ちゃんは……きっと、私と二人が一緒にいるの……嫌がると思うんだ……」ボソボソ
ティンカーベル「……?知らない人と仲良くしちゃいけないって言われてるの?」
ロリ「うん、知らない人は……やさしそうに見えても笑顔の人でも……魔女かもしれないって……。ここには……かまどもないから……知らない人と仲良くなって……その人が魔女だったら、今度こそ……危ないの」
キモオタ「ちょwww魔女ってwww良くわからんでござるけど、随分と過保護なお兄さんですなwww」コポォ
ロリ「ヘンゼルお兄ちゃんは……二人が……私を怖いことに巻き込むために……近づいたんだって、思うよ……きっと……」ボソボソ
キモオタ「過保護の様な気もするでござるが確かに近頃は物騒ですからな。それに我々は赤ずきん殿やシンデレラ殿のような海外の友人が多いでござるからマヒしていたでござるが、少女殿は西洋出身の様でござるし……」
ティンク「髪の色も瞳の色も違うと目立つもんね、この辺りじゃ外国の女の子ってあんまりいないから。悪い人に目をつけられるかもって思っちゃうお兄さんの気持ちわかるかも!」
キモオタ「考えてみれば当然の警戒かも知れませんなwww」
ティンカーベル「でもでも、折角知りあったんだから仲良くしたいな!ねぇ、あなたの名前は何?私に教えて欲しいな!」ニコニコ
グレーテル「……私は……グレーテル……グレーテルって名前……なの」ボソボソ
14 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:53:30 ID:67O
キモオタ「グレーテル殿ですなwww我々は悪い輩では無いので安心していただきたいwwwと兄上に伝えていただきたいところでござるwww」コポォ
ティンカーベル「グレーテルってさ!もしかしてお菓子好き?私達にくれるほどキャンディ持ってるんだもんね?」
グレーテル「……うん、お菓子大好き……ヘンゼルお兄ちゃんも……他の家族の事も大好き……。でも……魔女は嫌い、大嫌い……ザリガニも……嫌い……」ボソボソ
キモオタ「ちょwwwなんでwwwザリガニwww」コポォ
ティンカーベル「だってザリガニって生臭いし……ザリガニ好きな女の子なんていないよ!キモオタはなんかお腹すいてたらザリガニでも食べそうだけど」ケラケラ
キモオタ「ちょwww食べるわけが……いや、濃い味付けにしたらいけるやもしれませんな……意外とエビチリ的な味付けなら……」
ティンカーベル「えっ…」ヒキ
キモオタ「いやいやwww冗談でござるよwww流石によほどの事が無ければ食べませんぞwww」コポォ
ティンカーベル「よほどの事があったら食べるんだ……」ヒキヒキ
グレーテル「やめたほうが……いいよ……ザリガニの殻……おいしくない……戻しちゃいそうになるよ……」ボソボソ
キモオタ「ドゥフwwwもうザリガニの話題はやめにするですぞwww我輩の評価が不当に下がりそうですからなwww」コポォ
グレーテル「……二人は……ヘンゼルお兄ちゃんが警戒してるほど……悪い人じゃなさそうに……みえるね……」ボソボソ
キモオタ「何か言いましたかなwwwちょっと聞こえなかったでござるwww」
グレーテル「二人は……悪い人じゃないみたいだから……注意して……あげる……私と約束……しよ?」ボソボソ
ティンカーベル「なになに?なにか気をつけた方がいい事とかあるの?」
グレーテル「うん……お姉ちゃんには……近づかないで……絶対……約束」ボソボソ
15 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:55:45 ID:67O
キモオタ「お姉ちゃん……?グレーテル殿には姉上もいるのですかな?www」
グレーテル「いるよ……おち……ううん、ここだと私達のお姉ちゃん……私とヘンゼルお兄ちゃんのお姉ちゃん……」ボソボソ
ティンカーベル「ここだとってどーゆうこと……?本当のお姉ちゃんじゃないのかな?近所のお姉さんみたいな感じ?」
キモオタ「どちらにせよ近づかないでというのはwwwどういうことですかなwww」コポォ
グレーテル「私も……ヘンゼルお兄ちゃんも……お姉ちゃんの事が大好き……だから、お姉ちゃんに近づく人……どんな人かちゃんと見てる……」ボソボソ
グレーテル「だから……もしも、キモオタお兄ちゃんやティンクが……お姉ちゃんを不幸にしたり……泣かせたりしたら……それは……許せない……」ボソボソ
グレーテル「今の私は……二人のこと、好きでも嫌いでもないけど……もし、お姉ちゃんを泣かせちゃったら……辛い思いさせちゃったら……」ボソボソ
グレーテル「かまど、無くても……燃やす……最初っから……なんにも無かったように……燃やしちゃう……」ブツブツ
ティンカーベル「どうしよキモオタ……なんかグレーテル怖い感じなんだけど……」ヒソヒソ
キモオタ「ヤンデレというかwwwなんというかwwwとりあえず姉上も兄上も大好きな妹だというのはわかりましたがなwwwヤンデレ妹www」コポォ
グレーテル「……それにヘンゼルお兄ちゃんは……言ってた。お姉ちゃんが可愛いからって……近づく男の人は……本当は狼だって……魔女より悪い奴だって……だから……」ボソボソ
グレーテル「そういう……悪い狼には……ヘンゼルお兄ちゃん容赦しないって言ってた……お兄ちゃんがそういう気持ちなら……私も……燃やすよ……悪い奴は魔女でも狼でも……」ボソボソ
ティンカーベル「ま、まぁまぁ!大丈夫だよ!私達はそんな事しないから!ねっ?キモオタも女の人に話しかける度胸とか無いから大丈夫だよ、安心してね!」ニコニコ
キモオタ「ティンカーベル殿のwww暴言にwww反論wwwできwwwないwww」ドゥフコポォ
少年の声「……グレーテルー?どこにいるんだい?」ヒソヒソ
グレーテル「……ヘンゼルお兄ちゃんが……探してる……私のこと……」ボソボソ
グレーテル「いかなきゃ……じゃあね、キモオタお兄ちゃん……ティンク……私との約束……忘れちゃやだよ……?」ボソボソ
16 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)22:57:52 ID:67O
ティンカーベル「なんていうか……ちょっと変わった子だったね。どんなお姉さんなんだろ……でも会う事もないかな?」
キモオタ「そうですなwwwしかし我々含めて我輩の周囲も大概変わり者ぞろいですしなwww人の事を言える立場ではないでござるよwww」
ティンカーベル「まぁ…うん、みんなおとぎ話の主人公だからね、そりゃ変わり者にもなるよ」
キモオタ「確かにwwwさぁ、早いところ返却手続きをすませますかなwww」コポォ
ティンカーベル「そうだったね、そうだけど……今日も受け付けはあの司書のお姉さんだね……」ジーッ
キモオタ「なんなんでござるかwww司書殿に何か気になる事でもあるんですかなwww」
ティンカーベル「あるよ!こないだも言ったでしょ?あの司書のお姉さん私の事見えるんだよ?普通の大人は妖精なんか見えないのに」
キモオタ「と、言われましてもなwww現に今、ティンカーベル殿と話しているのは誰ですかなwww」
ティンカーベル「キモオタが私と話せてる事がもうすでに珍しいことなの!レアケースなの!普通に喋ってるから特別に感じないけど、本当に珍しいんだよ?」
キモオタ「だったら司書殿もそのレアケースだった、でいいではないですかなwww」
ティンカーベル「でも……初めて司書のお姉さんに会った時、読み聞かせの前にさ『妖精が居るから読む絵本を変えた』っていってたじゃん?それでさ、そのことをキモオタが指摘した時、なんて言ったか覚えてる?」
キモオタ「そんなこともありましたなwww確か…『読み聞かせに来てた子供が妖精を見たと言っていたから、妖精が登場する絵本に変えた』でしたかな…?」
ティンカーベル「なんで隠したんだろう……それが気になっちゃうんだよ、私達に気づかれないようにスパイしてるアリス達の仲間かも!」
キモオタ「いやいやwww普通は妖精が見えても他人に言ったりしませんぞwww信じてもらえませんからな、それどころか変な目で見られるwww」
ティンカーベル「うーん……」
キモオタ「考えすぎでござるってwwwさて、手続きしますかなwww司書殿w返却お願いしますぞw」コポォ
17 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:00:04 ID:67O
司書「あっ、キモオタさん。返却ですねー……はい、完了です」ニコッ
ティンカーベル「……」ジーッ
司書「うふふ、こんにちわ」ニコッ
ティンカーベル「……」スッ
キモオタ「ちょwwwなんで隠れるでござるかwww」ヒソヒソ
ティンカーベル「やっぱり……なんか気になる」ジーッ
司書「今日は、おとぎ話の絵本借りていかないんですか?」ニコニコ
キモオタ「えっ?あ、まぁ……今日はいいかなとw」
司書「そうですか、そうそう…おとぎ話が好きなキモオタさんに見て欲しいものがあるんですよ。今、○○ホールでこういうイベントしてるみたいなんです」スッ
キモオタ「なんですかな……『世界の童話展』……?」
司書「はい!日本の昔話や世界中のおとぎ話…昔からの物語や最近の児童文学まで、様々な童話が楽しめるらしいんです。それでですね、丁度明後日の祝日…特別なイベントをするんですよ!ここに書いてますよ」
キモオタ「……天才の再来といわれるあの有名童話作家……が来日……サイン会実施……?」
司書「そうなんです!あの有名童話作家の……さんが来日していてですね、サイン会が行われるんです!実は私もこの方の作品のファンで……童話展に行く予定はあったんで、お休みをいただいて祝日に行く予定なんですよ」ニコッ
キモオタ「ほうwそれはいいですなw」
司書「それでですね、もし良かったらなんですけど……」
司書「キモオタさん。明後日の祝日お休みでしたら私と一緒に、この童話展に行きませんか?」ニコッ
元スレ:キモオタ「ティンカーベル殿!おとぎ話の世界に行きますぞwww」七冊目
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1434893141/
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1434893141/
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 ヘンゼルとグレーテル編
Part1 Part2 Part3 Part4 Part5 >>Part26
評価する!(2566)
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む