キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 ラプンツェルとアラビアンナイト編
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98 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)20:35:52 ID:tEO
ティンカーベル「って感じかな」
キモオタ「なるほどwwwというか塔の上から下まで届く髪の毛ってwww長すぎでござろうwww」コポォ
ティンカーベル「その長い髪のお姉さんがラプンツェル。このおとぎ話の主人公だね」
キモオタ「そして我々はラプンツェル殿を塔に閉じ込めた魔女殿に会いに行くわけでござるか・・・」
ティンカーベル「悪い魔女かな・・・閉じ込めた理由は知らないけど・・・ちゃんと手伝ってくれるかな・・・」
キモオタ「とりあえず魔女の館に行ってみますかなwww確か広大な畑があるとかwww」
ティンカーベル「そうそう、魔法植物だって魔法使いは言ってたけど・・・ちょっと空から見てみる!」ピュー
ティンカーベル「えっとねー・・・・・・あった!このままね、ずっとまっすぐの所に大きな畑のある建物があるよ!」
キモオタ「きっと魔女殿の館ですなwwwまずはそこを訪ねてみますかなwww」
99 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)20:44:34 ID:tEO
魔女の館
ティンカーベル「近くでみると大きいねー・・・畑もすっごく広いし」
キモオタ「これは相当な力をもつ魔法使いですぞwwwちょっとした中ボスがいるダンジョンレベルでござるよこれはwww」
ティンカーベル「でも・・・畑にはなーんにも育ててないみたいだね。館の方にも人の気配はないし・・・」ヒョコ
キモオタ「留守ですかな?ちょっと覗いてみるでござるwww」コポォ
ティンカーベル「うーん・・・薄暗くて見えないけど・・・なんだか蜘蛛の巣だらけで埃っぽいよ?もう誰も住んでいないのかも・・・引っ越しちゃったのかな?」
キモオタ「それは困りましたな・・・」
おっさん「・・・お前たち、そこで何をしている!?泥棒か!?」ザッ
キモオタ「ちちち違うでござるよ!我々は怪しいものではないですぞwwwぶひひwww」
ティンカーベル「そうだよ!ちょっと家の中を覗いてただけだもん!ね?」
キモオタ「ですぞwww」
おっさん「うむむ・・・覗きなんてしてる奴信用できんな・・・!」
100 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)20:54:29 ID:tEO
おっさん「まぁいい、まだなにもしてないみたいだからな。見ない顔だな・・・旅のものか?悪いことは言わねぇからこの館からは離れた方がいい」
キモオタ「なんでですかなwww」
おっさん「この館には悪名高い魔女が住んでいてな・・・森の奥へ引っ越して今は住んでいないがいつ戻ってくるかわからないし、どんな怪しい呪文がかけられているかわからん」
ティンカーベル「悪い魔女なの?ここに住んでいた人」
おっさん「ああ、なんでも隣人に生まれた赤ん坊を連れ去ったり・・・怪しい野菜を作ったり・・・とにかく悪い噂が多い。お前たちも関わらない方がいいぞ」
キモオタ「わかりましたぞwww」
おっさん「魔女なんてのは大体悪さをするもんだからな、得体の知れない呪術や道具を使ってな・・・俺達善良な市民はいい迷惑だ。きっと不可解な事件の大半はあいつの仕業だぞ」
ティンカーベル「でも、そんなの証拠が無いじゃん!」
おっさん「なんだお前は・・・まさか魔女の仲間か?」
キモオタ「そんなわけないでござるよwwwそれでは我々は失礼しますぞwww」ゴソゴソ
101 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:04:38 ID:tEO
・・・
キモオタ「ティンカーベル殿www気持ちはわかるでござるがああいうのにいちいち突っかかっていたらキリがありませんぞwww」
ティンカーベル「でもー・・・証拠もないのに魔女だからあいつが全部悪いー!とか、赤鬼の時と同じじゃん。鬼だから悪い奴だ、魔女だから怪しいって決めつけてさ、ああいうの大っ嫌いなんだよ!」
キモオタ「ああいう人達は困ったことを何かのせいにしたいだけなんですぞwwwだから鬼や魔女のせいにするんでござるよ、力や能力でかなわない相手でござるからなおさらでござるwww」
ティンカーベル「もー・・・まだ魔女に会えてすらいないのにいやな気持ちになっただけだよ・・・」
キモオタ「まぁまぁwwwとりあえずあの町にはいないみたいでござるしwww森の奥に引っ越したってことでござるし、塔の方へいってみるでござるよwww」
ティンカーベル「うん、そうしよっか。ここにいても仕方ないしね」
キモオタ「ですぞwww気を取り直していくでござるwww」
102 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:14:51 ID:tEO
森へと続く道
ティンカーベル「ところでさ、キモオタ。このおとぎ話の主人公のラプンツェルってどんな人かな?」
キモオタ「なんですかないきなりwww今回はラプンツェル殿に会うのは目的ではないでござるしwww会わないかもしれませんぞwww」
ティンカーベル「そうだけどさ!でも気にならない?ずーっと塔のなかです暮らしてて外を知らないってどんな感じかなー」
キモオタ「そうですなぁ・・・我々の世界にはテレビやネットがありますからな、引きこもってても外部の情報は入ってくるでござるが・・・」
ティンカーベル「おとぎ話の主人公を引きこもりと一緒にしないでよ!」
キモオタ「いやいや、世の引きこもりの方々も様々な事情がありますからな?ラプンツェル殿のように望まずに・・・それでも引きこもらざるを得ない理由がある場合もあるのでござる」
ティンカーベル「そうかもしれないけど・・・今は現実世界の引きこもりじゃなくてラプンツェルの話!」
キモオタ「そうでしたなwww」
103 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:28:29 ID:tEO
キモオタ「塔から出たことがないとなるとあれですな、いわゆる箱入り娘という奴ですなwww」
ティンカーベル「はこいりむすめ・・・なにそれ?お姉さんが箱の中に入るの?あのテレビでやってたボストンバックに入ってた芸人さんみたいな感じ?」
キモオタ「ちょwwwエスパー伊藤殿は関係ないでござるwww箱入り娘というのは親御さんに大事に大事に育てられた娘さんのことでござるよwww」
ティンカーベル「そういうことね、そうかもねー。私らのイメージはあれかなー・・・清楚で可憐なお嬢様!キモオタの国でいうところのヤマトナデシコ?っていうやつ」
キモオタ「なるほどwww確かにインドア系の娘さんはおしとやかなイメージがありますなwww」
ティンカーベル「料理が得意で運動は苦手なの!」
キモオタ「あるあるwww」
ティンカーベル「おっとりしててドジっ娘とか!」
キモオタ「誰の趣味でござるかそれはwwwまぁ確かにそんなイメージありますなwww」
104 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)21:37:21 ID:d5q
もしキモオタが王子より先に塔に登ってラプンツェルの初恋がキモオタになったら笑えるなww
105 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:42:22 ID:tEO
森の奥地 ラプンツェルの塔
ティンカーベル「うわー・・・おっきいねぇ・・・」ポケー
キモオタ「ちょwwwこwwwれwwwはwwwたwwwかwwwいwww」
ティンカーベル「本当にお空を引っ掻きそうなくらい高いね・・・」
キモオタ「上の方に小さな窓あるでござるけど・・・あそこからラプンツェル殿が髪を垂らすわけでござるか・・・どれだけ長いんでござるか」
ティンカーベル「もしも、もしもだよ?あんな高さから落ちたら間違いなく・・・」
ティンカーベル「死んじゃうね・・・」
キモオタ「死ぬでござるな・・・」
キモオタ「王子殿はよく失明ですみましたな・・・」
ティンカーベル「でも今回私たちは魔女に会いに来たわけだし、塔に上らなくてもいいわけだし」
キモオタ「あれは・・・ティンカーベル殿、塔の下をみるでござる!」
ティンカーベル「あっ!あれ・・・魔女かな?塔の上の方みてる・・・」
魔女「・・・・・・」
106 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:52:03 ID:tEO
魔女「ラプンツェルや!ワシじゃよ!お前の髪をさげとくれ!」
ティンカーベル「ああやったらラプンツェルが髪の毛たらしてくれるんだね」コソコソ
キモオタ「しかしあの高さを登るのもなかなかの重労働でござろうwww」コソコソ
ファサ
魔女「・・・よし、いいよラプンツェル!」グイグイ
ティンカーベル「体に髪の毛を巻きつけて登って・・・あ、これラプンツェルも引っ張ってくれてるのかも。髪の毛のほうも塔の方に引っ張られてるもん」
キモオタ「ちょwwwそうだとすると・・・ラプンツェル殿はムッキムキの可能性もあるということですかなwww」
ティンカーベル「・・・・・・」
キモオタ「・・・・・・」
ティンカーベル「なんか今裸王思い出した」
キモオタ「我輩もでござるよ」
107 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:00:30 ID:tEO
ティンカーベル「あっ、魔女が窓のところまで到着したね」
キモオタ「ふむ、そうですなwwwしかしタイミング悪いですな・・・我々は魔女殿に用事があるというのに・・・」
ティンカーベル「しかたないから待ってようよ、降りてきてからお願いしよう」
キモオタ「そうでござるけど・・・その間暇ですなwww」
ティンカーベル「だねぇ・・・」
キモオタ「・・・・・・」
ティンカーベル「・・・・・・どんな人かなー」
キモオタ「なんならティンカーベル殿だけこっそり見てきてもいいんでござるよ?www」
ティンカーベル「いいの?ちょっとずるくない?キモオタもラプンツェルがどんなお姉さんか気になるでしょ?」
キモオタ「むしろ我輩はラプンツェル殿ムッキムキ疑惑の真相が気になるので見てきていただきたいwwwそうでないと脳内でいつまでも裸王殿の笑い声が止まらないのでwww」
ティンカーベル「わかった!じゃあちょっと覗いてくる!」
ピュー
110 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:15:41 ID:tEO
・・・
ティンカーベル(到着・・・!わっ、塔の中広い!)コソコソ
ティンカーベル(二人は下の方かな?)コソコソ
魔女「ふぅ、この年になると塔に登るのも一苦労じゃよ・・・」
ティンカーベル(あ、魔女だ・・・!みた感じ悪そうに見えないけど・・・)
魔女「ラプンツェルや、お前が欲しがってた花の苗木ここに置いとくよ?まったく、塔の中でガーデニングて、どういうことじゃい」
ティンカーベル(もうちょっと近くにいかないとラプンツェル見えない・・・!)
魔女「まぁあの窓なら日差しも入るじゃろうが・・・本当に多趣味じゃなお前は」
ティンカーベル(あっ・・・!見えた!髪の毛長い人だ・・・よかった!ムキムキじゃない!すっごいかわいい人だ!)
魔女「まぁ好きにすればいいじゃろ、それより茶を一杯貰えるかい、ラプンツェルや」
ラプンツェル「うん!あっ、今朝作ったシフォンケーキあるけど!食べる?ママの好物だよね?」ニコニコ
114 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:34:27 ID:tEO
魔女「ラズベリーのシフォンケーキかい?貰おうかね」
ラプンツェル「はーい。何切れ食べる?ママの好物だし、三切れくらい・・・?」
魔女「五切れじゃ」
ラプンツェル「あはは!食べすぎだよー!りょーかーい!」サクサク
魔女「菓子などワシに言えば魔法で出してやるんじゃぞ?わざわざ作るの面倒じゃろ」
ラプンツェル「めんどくさいのはイヤだけど、料理はおもしろいからねー・・・はい、シフォンケーキ六切れ!」コトッ
魔女「ほう、そういうもんかい?」
ラプンツェル「そういうもんだよ。得意だしね、料理するの!他にもいろいろやってみたいことあるんだよね、編み物とかさ、あとヨガとか・・・そうだ!ガーデニングして育てた花でドライフラワー作ってみたい!今思いついた!」ガタッ
魔女「なんじゃ今思いついたって。多趣味すぎじゃろラプンツェル。塔の中にアスレチック作れとかいいだすしの、お前」
ラプンツェル「んー?だって時間はたっぷりあるし、運動しなきゃ太るしさー。それはヤだからアスレチック作ってよ、ね!」モグモグ
魔女「ワシもお前が太るのはイヤじゃな。魔法で作るとするか・・・」
ラプンツェル「やった!ママ大好き!」ギュー
115 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:40:22 ID:tEO
今日はここまで 明日はお休みします
ママ呼びだけど、ラプンツェルはシンデレラとか桃太郎に年齢近いです、このssだとね。大体17歳とかその辺かね。
ラプンツェルとアラビアンナイト編 次回に続きます
116 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:45:02 ID:K8J
おつ!
117 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:45:35 ID:BII
乙!
魔女激甘だwww
118 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:50:25 ID:0ww
乙でした!
119 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:55:17 ID:d5q
乙です!
この魔女、ティンクと気が合いそうだなww
133 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)20:30:10 ID:dx5
魔女「これこれ、抱きつくんじゃないよラプンツェル。お前はいつまでも子供みたいじゃなぁ」ホッホッホッ
ラプンツェル「えー?ママは抱きつかれるのイヤなの?」
魔女「そんな事は言っておらんじゃろ?ほれ、紅茶をもう一杯貰おうかの」
ラプンツェル「はーい。・・・ママさ、最近体の具合はどうなの?さっきも塔に登るの辛いっていってたけど」
魔女「そうじゃなぁ、関節やら近頃ちょっと痛むかの。一応、薬草を煎じて飲んではおるが・・・ワシはその方面は専門じゃないからのぉ。まぁもういい年じゃしな・・・仕方ないわい」
ラプンツェル「そっかぁ・・・」
魔女「何を心配しとるんじゃ、まーだまだ大丈夫じゃよ!塔に日用品運ぶくらいなんでもないわい。今日は少し調子がいいしの!」ホッホッホッ
ラプンツェル「調子いいならいいけどさー・・・はい、紅茶のおかわり」コトッ
魔女「ありがとうねラプンツェル。うむ、このシフォンケーキは絶品じゃなー」ホクホク
ラプンツェル(今日のママはちょっと機嫌がいいみたいだし、チャンスかも・・・うん!外に出たいってお願いしてみよっと!)
136 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)20:44:14 ID:dx5
ラプンツェル(でも急に言っても断られそうだしなー・・・昨日完成したプレゼントを渡して、その流れでお願いしよう・・・!)
ラプンツェル「そうそう!私ね、ママに新しいケープを縫ってみたんだ!」ゴソゴソ
魔女「ほう、ケープかい・・・?ワシの誕生日はまだまだ先じゃが?」
ラプンツェル「娘がママにプレゼントするのに理由なんていらないじゃん!ほら!こんな感じ!」バーン
魔女「ほう、これはまた立派な・・・裁縫の腕もあげたようじゃな・・・ありがとうねラプンツェルや」ナデナデ
ラプンツェル「えへへー・・・あのね、ママにお願いしたいことがあるんだけど、聞いてくれる?」
魔女「もちろんだとも、ケープのお礼をせんとな。何が欲しいんじゃ?新しい絵筆かい?それとも鮮やかな色の毛糸玉かい?それとも可愛らしい洋服かい?」
ラプンツェル「ううん!あのね、そういうのじゃなくてね・・・」
魔女「ほう?遠慮せずに言ってみせとくれ、どんなお願いだって聴いてやろう、なんだって叶えてやろう。ほれ、なにを望むんじゃ?ラプンツェル」
ラプンツェル「あのね、塔の外へ行きたいの!」ガバッ
魔女「それは駄目じゃ」
ラプンツェル「えぇっ!?ダメなのー!?」
138 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)20:56:04 ID:dx5
魔女「なんで驚くんじゃ、ダメに決まっておるじゃろ!」
ラプンツェル「だってなんでも叶えてくれるって言ったじゃん!ずるいよ!」
魔女「それ以外に決まっておるじゃろ?それ以外ならなんだって叶えてやるわい」
ラプンツェル「・・・じゃあ塔に出口付けて」ムスッ
魔女「同じじゃろ!・・・まったく、何回同じ会話をするんじゃラプンツェル。ここ数年言い出さなかったから安心しておったのに・・・」
ラプンツェル「だって・・・私は塔の外に行かなきゃならないんだよ・・・!」
魔女「何故じゃ?理由など無いはずじゃろ?お前はこの塔から一度も出たことがない・・・じゃが不自由はさせておらんはずじゃぞ?食べ物も身の回りの物も趣味の物だって与えておる」
ラプンツェル「それはママに感謝してるよ・・・お腹が空いて困ったことも寒くて震えることだって無かったから。料理だって好きなようにさせてくれたし、チェスやオセロ、裁縫道具や洋服もなんだって与えてくれた!
塔の中での暮らしに、私は全然不満なんかないの!」
魔女「じゃったら尚更、塔の外に出る理由などないじゃろ?」
ラプンツェル「違うの、違うのよ・・・!塔の中に居たら出来ない事があるの!」
139 :名無しさん@おーぷん :2015/01/24(土)20:56:49 ID:wPB
wktk
140 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:08:45 ID:dx5
魔女「ほう、塔の中では出来ないこととはなんじゃ?」
ラプンツェル「・・・私は探しに行きたいの」
魔女「だから何をじゃ?」
ラプンツェル「さっきもママは言ってたでしょ?塔に登るのも辛いって、体が痛いって言ったでしょ?だから・・・」
魔女「それを治す薬・・・あるいは方法を探しに行きたいと。そう言いたいんじゃな?」
ラプンツェル「・・・うん、そうだよ」
魔女「お前は優しい娘だよ。ワシは単なる気まぐれや好奇心で外の世界に行きたいと言い出したと思っておった・・・許しとくれ、ラプンツェル」
ラプンツェル「ううん、それは気にしてないよ。でも、だったら・・・!」
魔女「じゃがな、老いは仕方がないことじゃ。例えワシが魔女だとしても、不老不死でなどありゃあせん。普通の人間よりもそれが緩やかなだけじゃ。なに、まだまだワシは動けるんじゃから心配するでない」
ラプンツェル「でも、昔は毎日塔に来てくれたのに近頃は何日か間隔があいてるもん!体が痛くて前みたいに毎日来れなくなったってことでしょ?怖いよ、私は・・・このままいつかママが塔に来なくなる日が来るんじゃないかって思っちゃうんだよ!」
魔女「・・・・・・」
141 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:23:02 ID:dx5
魔女「ワシの専門は魔法植物じゃ。もちろんその中には老いに抗う植物、疲労や傷に効く植物もある。安心するんじゃラプンツェルや」
ラプンツェル「でも・・・」
魔女「確かに、外の世界・・・ワシには行けぬ遠い国や深い自然の奥には老いを止める魔法具、疲労を感じさせない薬は存在するじゃろう。ワシの体の痛みなぞ吹き飛ぶような手段があるじゃろう」
ラプンツェル「・・・うん、私がそれを探してきてあげるよ?」
魔女「気持ちだけ頂くよ。外の世界には確かに・・・塔の中に居ては手に入らないものがある、体験できない事があるじゃろう。じゃがな、ラプンツェル・・・それらはお前にとって都合のいいものばかりじゃないんじゃよ」
ラプンツェル「・・・・・・」
魔女「外の世界には美しいものや希望だけが満ちているわけじゃないんじゃよ、おぞましいものも危険なものもうようよしておる」
ラプンツェル「それはわかってるよ!」
魔女「いいや、わかっていないんじゃよラプンツェル」
魔女「何故、ワシがお前をこの塔に閉じこめているか・・・わかるじゃろう?」
143 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:39:06 ID:dx5
魔女「少し厳しい言い方をするよ、ラプンツェルや」
ラプンツェル「・・・うん」
魔女「この世界は危険な物、汚らわしい物、悪意が多すぎる・・・」
魔女「台風や土砂崩れ大津波にケダモノ、毒虫に毒草や疫病に感染症・・・盗賊や詐欺師、暴力!略奪!偏見に差別!戦争・・・!」
魔女「そんな世界に・・・お前が出て行ったらどうなると思う?」
ラプンツェル「わかんない、どうなるの・・・?」
魔女「間違いなく餌食になるじゃろう。自然の驚異になす統べなく殺され、無慈悲な病に苦しみながら息絶える」
魔女「それに、お前の美しい髪の毛は良くも悪くも目立ちすぎる。おのずと人はよってくる・・・じゃがお前は協調性も常識もまったく無い世間知らずじゃ、簡単に騙されてる」
魔女「悪人にとってお前は都合のいい女じゃ、騙されて、暴力を振るわれ、なにもかも奪われる」
ラプンツェル「・・・・・・」ブルブル
魔女「すまないね・・・お前を怖がらせるつもりは無かったんじゃよ。でもわかってほしいんじゃ・・・」
魔女「お前はワシが居なくなるのが恐ろしいと言ってくれたが、ワシはそれよりもラプンツェルが不幸になってしまうのがなによりも恐ろしいんじゃ・・・」
152 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:55:57 ID:dx5
魔女「じゃからな、ワシの為に危険を冒す必要はないんじゃよ」
ラプンツェル「わかった・・・もう、外に行きたいって言わない」ムスッ
魔女「そんな顔するでない、ラプンツェルや。せっかくの美人が台無しじゃろ?」
ラプンツェル「・・・じゃあ、約束してくれる?ママは絶対に無理しない事!困ったことがあったら私が手伝うよ、だからいなくならないでね?約束!」
魔女「いいじゃろう、その代わり塔から出るのも駄目じゃからな?」
ラプンツェル「・・・りょーかい!これで約束したよ!絶対だよ!?」
魔女「うむ。じゃあこの話は終いじゃ。せっかく親子で茶をしとるのにこんな話題じゃあもったいないからのぉ」ホッホッホッ
ラプンツェル「うん、ごめん!じゃあ新しいお茶煎れてくる!」
魔女「いや、もう一杯程度にしておこうかの」
ラプンツェル「どうして?お腹いっぱい?」
魔女「いや・・・なにやらワシに客人が来ておるようじゃからな。待ちきれない妖精も一匹紛れ込んでおるようじゃし」チラッ
ラプンツェル「なになに?どゆこと?」
魔女「なんでもありゃせんよ、まぁもう少しくらいはいいじゃろ」
153 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)22:14:45 ID:dx5
ティンカーベル(目があった・・・!もうそろそろ戻った方がいいかな・・・)
ティンカーベル(ラプンツェルのムッキムキ疑惑も晴れたし、なんで塔にいるかもわかったし・・・キモオタ待たせてるしね)ヒラヒラ
ピュー
魔女「やれやれ・・・あれでバレていないと思っておるのかねぇ・・・」ボソッ
ラプンツェル「それでね!すっごく綺麗な月がでてたからキャンバスに描いてみたの!ほらほら!うまく描けてるでしょ?」フンス
魔女「ほう、うまいもんじゃな」ホッホッホッ
ラプンツェル「それにね!もうちょっと早いけど手袋とマフラーもママとお揃いの編むから楽しみにしててね!」ニコニコ
魔女「ほう、そりゃあ楽しみじゃなー」
魔女(ラプンツェルが外に行きたいと言い出したときは参ったが、もう気持ちが切り替わったようでよかったわい・・・)
魔女(それよりあの妖精・・・ワシに用事があるようじゃったが・・・)
魔女(ここのところ立て続けにおとぎ話が消えていることと関連があるのかねぇ・・・まぁ、しかし)
魔女(可愛い娘と一緒に楽しく茶を飲むくらいの時間は・・・貰ってもええじゃろ)ズズー
154 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)22:27:19 ID:dx5
塔の下
キモオタ「スカイツリー・・・いやいやそこまで無いですかなwww」コポォ
キモオタ「・・・しっかし暇ですなwwwスマホは電波入らんでござるしwww」
キモオタ「いつもティンカーベル殿がいる故にwww急に一人だとwww暇www」コポォ
キモオタ「・・・オタ芸の練習でもしますかな」チャキ
キモオタ「ハイハイ!ハイハイ!」ブンブン
キモオタ「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」ブンブンブンブン
ガサッ
キモオタ「ハイ!ハイ!ティンk・・・シンデレラ殿ォー!」ブンブン
王子「・・・・・・」ポカーン
キモオタ「ハイ!ハイハイ!うぉぉぉぉぉ!・・・ん?」ブンブブンブン
王子「・・・・・・」
キモオタ「ちょwwwいつのまにwww見られたwww」コポォ
ティンカーベル「って感じかな」
キモオタ「なるほどwwwというか塔の上から下まで届く髪の毛ってwww長すぎでござろうwww」コポォ
ティンカーベル「その長い髪のお姉さんがラプンツェル。このおとぎ話の主人公だね」
キモオタ「そして我々はラプンツェル殿を塔に閉じ込めた魔女殿に会いに行くわけでござるか・・・」
ティンカーベル「悪い魔女かな・・・閉じ込めた理由は知らないけど・・・ちゃんと手伝ってくれるかな・・・」
キモオタ「とりあえず魔女の館に行ってみますかなwww確か広大な畑があるとかwww」
ティンカーベル「そうそう、魔法植物だって魔法使いは言ってたけど・・・ちょっと空から見てみる!」ピュー
ティンカーベル「えっとねー・・・・・・あった!このままね、ずっとまっすぐの所に大きな畑のある建物があるよ!」
キモオタ「きっと魔女殿の館ですなwwwまずはそこを訪ねてみますかなwww」
99 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)20:44:34 ID:tEO
魔女の館
ティンカーベル「近くでみると大きいねー・・・畑もすっごく広いし」
キモオタ「これは相当な力をもつ魔法使いですぞwwwちょっとした中ボスがいるダンジョンレベルでござるよこれはwww」
ティンカーベル「でも・・・畑にはなーんにも育ててないみたいだね。館の方にも人の気配はないし・・・」ヒョコ
キモオタ「留守ですかな?ちょっと覗いてみるでござるwww」コポォ
ティンカーベル「うーん・・・薄暗くて見えないけど・・・なんだか蜘蛛の巣だらけで埃っぽいよ?もう誰も住んでいないのかも・・・引っ越しちゃったのかな?」
キモオタ「それは困りましたな・・・」
おっさん「・・・お前たち、そこで何をしている!?泥棒か!?」ザッ
キモオタ「ちちち違うでござるよ!我々は怪しいものではないですぞwwwぶひひwww」
ティンカーベル「そうだよ!ちょっと家の中を覗いてただけだもん!ね?」
キモオタ「ですぞwww」
おっさん「うむむ・・・覗きなんてしてる奴信用できんな・・・!」
100 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)20:54:29 ID:tEO
おっさん「まぁいい、まだなにもしてないみたいだからな。見ない顔だな・・・旅のものか?悪いことは言わねぇからこの館からは離れた方がいい」
キモオタ「なんでですかなwww」
おっさん「この館には悪名高い魔女が住んでいてな・・・森の奥へ引っ越して今は住んでいないがいつ戻ってくるかわからないし、どんな怪しい呪文がかけられているかわからん」
ティンカーベル「悪い魔女なの?ここに住んでいた人」
おっさん「ああ、なんでも隣人に生まれた赤ん坊を連れ去ったり・・・怪しい野菜を作ったり・・・とにかく悪い噂が多い。お前たちも関わらない方がいいぞ」
キモオタ「わかりましたぞwww」
おっさん「魔女なんてのは大体悪さをするもんだからな、得体の知れない呪術や道具を使ってな・・・俺達善良な市民はいい迷惑だ。きっと不可解な事件の大半はあいつの仕業だぞ」
ティンカーベル「でも、そんなの証拠が無いじゃん!」
おっさん「なんだお前は・・・まさか魔女の仲間か?」
キモオタ「そんなわけないでござるよwwwそれでは我々は失礼しますぞwww」ゴソゴソ
101 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:04:38 ID:tEO
・・・
キモオタ「ティンカーベル殿www気持ちはわかるでござるがああいうのにいちいち突っかかっていたらキリがありませんぞwww」
ティンカーベル「でもー・・・証拠もないのに魔女だからあいつが全部悪いー!とか、赤鬼の時と同じじゃん。鬼だから悪い奴だ、魔女だから怪しいって決めつけてさ、ああいうの大っ嫌いなんだよ!」
キモオタ「ああいう人達は困ったことを何かのせいにしたいだけなんですぞwwwだから鬼や魔女のせいにするんでござるよ、力や能力でかなわない相手でござるからなおさらでござるwww」
ティンカーベル「もー・・・まだ魔女に会えてすらいないのにいやな気持ちになっただけだよ・・・」
キモオタ「まぁまぁwwwとりあえずあの町にはいないみたいでござるしwww森の奥に引っ越したってことでござるし、塔の方へいってみるでござるよwww」
ティンカーベル「うん、そうしよっか。ここにいても仕方ないしね」
キモオタ「ですぞwww気を取り直していくでござるwww」
102 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:14:51 ID:tEO
森へと続く道
ティンカーベル「ところでさ、キモオタ。このおとぎ話の主人公のラプンツェルってどんな人かな?」
キモオタ「なんですかないきなりwww今回はラプンツェル殿に会うのは目的ではないでござるしwww会わないかもしれませんぞwww」
ティンカーベル「そうだけどさ!でも気にならない?ずーっと塔のなかです暮らしてて外を知らないってどんな感じかなー」
キモオタ「そうですなぁ・・・我々の世界にはテレビやネットがありますからな、引きこもってても外部の情報は入ってくるでござるが・・・」
ティンカーベル「おとぎ話の主人公を引きこもりと一緒にしないでよ!」
キモオタ「いやいや、世の引きこもりの方々も様々な事情がありますからな?ラプンツェル殿のように望まずに・・・それでも引きこもらざるを得ない理由がある場合もあるのでござる」
ティンカーベル「そうかもしれないけど・・・今は現実世界の引きこもりじゃなくてラプンツェルの話!」
キモオタ「そうでしたなwww」
キモオタ「塔から出たことがないとなるとあれですな、いわゆる箱入り娘という奴ですなwww」
ティンカーベル「はこいりむすめ・・・なにそれ?お姉さんが箱の中に入るの?あのテレビでやってたボストンバックに入ってた芸人さんみたいな感じ?」
キモオタ「ちょwwwエスパー伊藤殿は関係ないでござるwww箱入り娘というのは親御さんに大事に大事に育てられた娘さんのことでござるよwww」
ティンカーベル「そういうことね、そうかもねー。私らのイメージはあれかなー・・・清楚で可憐なお嬢様!キモオタの国でいうところのヤマトナデシコ?っていうやつ」
キモオタ「なるほどwww確かにインドア系の娘さんはおしとやかなイメージがありますなwww」
ティンカーベル「料理が得意で運動は苦手なの!」
キモオタ「あるあるwww」
ティンカーベル「おっとりしててドジっ娘とか!」
キモオタ「誰の趣味でござるかそれはwwwまぁ確かにそんなイメージありますなwww」
104 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)21:37:21 ID:d5q
もしキモオタが王子より先に塔に登ってラプンツェルの初恋がキモオタになったら笑えるなww
105 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:42:22 ID:tEO
森の奥地 ラプンツェルの塔
ティンカーベル「うわー・・・おっきいねぇ・・・」ポケー
キモオタ「ちょwwwこwwwれwwwはwwwたwwwかwwwいwww」
ティンカーベル「本当にお空を引っ掻きそうなくらい高いね・・・」
キモオタ「上の方に小さな窓あるでござるけど・・・あそこからラプンツェル殿が髪を垂らすわけでござるか・・・どれだけ長いんでござるか」
ティンカーベル「もしも、もしもだよ?あんな高さから落ちたら間違いなく・・・」
ティンカーベル「死んじゃうね・・・」
キモオタ「死ぬでござるな・・・」
キモオタ「王子殿はよく失明ですみましたな・・・」
ティンカーベル「でも今回私たちは魔女に会いに来たわけだし、塔に上らなくてもいいわけだし」
キモオタ「あれは・・・ティンカーベル殿、塔の下をみるでござる!」
ティンカーベル「あっ!あれ・・・魔女かな?塔の上の方みてる・・・」
魔女「・・・・・・」
106 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)21:52:03 ID:tEO
魔女「ラプンツェルや!ワシじゃよ!お前の髪をさげとくれ!」
ティンカーベル「ああやったらラプンツェルが髪の毛たらしてくれるんだね」コソコソ
キモオタ「しかしあの高さを登るのもなかなかの重労働でござろうwww」コソコソ
ファサ
魔女「・・・よし、いいよラプンツェル!」グイグイ
ティンカーベル「体に髪の毛を巻きつけて登って・・・あ、これラプンツェルも引っ張ってくれてるのかも。髪の毛のほうも塔の方に引っ張られてるもん」
キモオタ「ちょwwwそうだとすると・・・ラプンツェル殿はムッキムキの可能性もあるということですかなwww」
ティンカーベル「・・・・・・」
キモオタ「・・・・・・」
ティンカーベル「なんか今裸王思い出した」
キモオタ「我輩もでござるよ」
107 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:00:30 ID:tEO
ティンカーベル「あっ、魔女が窓のところまで到着したね」
キモオタ「ふむ、そうですなwwwしかしタイミング悪いですな・・・我々は魔女殿に用事があるというのに・・・」
ティンカーベル「しかたないから待ってようよ、降りてきてからお願いしよう」
キモオタ「そうでござるけど・・・その間暇ですなwww」
ティンカーベル「だねぇ・・・」
キモオタ「・・・・・・」
ティンカーベル「・・・・・・どんな人かなー」
キモオタ「なんならティンカーベル殿だけこっそり見てきてもいいんでござるよ?www」
ティンカーベル「いいの?ちょっとずるくない?キモオタもラプンツェルがどんなお姉さんか気になるでしょ?」
キモオタ「むしろ我輩はラプンツェル殿ムッキムキ疑惑の真相が気になるので見てきていただきたいwwwそうでないと脳内でいつまでも裸王殿の笑い声が止まらないのでwww」
ティンカーベル「わかった!じゃあちょっと覗いてくる!」
ピュー
110 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:15:41 ID:tEO
・・・
ティンカーベル(到着・・・!わっ、塔の中広い!)コソコソ
ティンカーベル(二人は下の方かな?)コソコソ
魔女「ふぅ、この年になると塔に登るのも一苦労じゃよ・・・」
ティンカーベル(あ、魔女だ・・・!みた感じ悪そうに見えないけど・・・)
魔女「ラプンツェルや、お前が欲しがってた花の苗木ここに置いとくよ?まったく、塔の中でガーデニングて、どういうことじゃい」
ティンカーベル(もうちょっと近くにいかないとラプンツェル見えない・・・!)
魔女「まぁあの窓なら日差しも入るじゃろうが・・・本当に多趣味じゃなお前は」
ティンカーベル(あっ・・・!見えた!髪の毛長い人だ・・・よかった!ムキムキじゃない!すっごいかわいい人だ!)
魔女「まぁ好きにすればいいじゃろ、それより茶を一杯貰えるかい、ラプンツェルや」
ラプンツェル「うん!あっ、今朝作ったシフォンケーキあるけど!食べる?ママの好物だよね?」ニコニコ
114 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:34:27 ID:tEO
魔女「ラズベリーのシフォンケーキかい?貰おうかね」
ラプンツェル「はーい。何切れ食べる?ママの好物だし、三切れくらい・・・?」
魔女「五切れじゃ」
ラプンツェル「あはは!食べすぎだよー!りょーかーい!」サクサク
魔女「菓子などワシに言えば魔法で出してやるんじゃぞ?わざわざ作るの面倒じゃろ」
ラプンツェル「めんどくさいのはイヤだけど、料理はおもしろいからねー・・・はい、シフォンケーキ六切れ!」コトッ
魔女「ほう、そういうもんかい?」
ラプンツェル「そういうもんだよ。得意だしね、料理するの!他にもいろいろやってみたいことあるんだよね、編み物とかさ、あとヨガとか・・・そうだ!ガーデニングして育てた花でドライフラワー作ってみたい!今思いついた!」ガタッ
魔女「なんじゃ今思いついたって。多趣味すぎじゃろラプンツェル。塔の中にアスレチック作れとかいいだすしの、お前」
ラプンツェル「んー?だって時間はたっぷりあるし、運動しなきゃ太るしさー。それはヤだからアスレチック作ってよ、ね!」モグモグ
魔女「ワシもお前が太るのはイヤじゃな。魔法で作るとするか・・・」
ラプンツェル「やった!ママ大好き!」ギュー
115 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/22(木)22:40:22 ID:tEO
今日はここまで 明日はお休みします
ママ呼びだけど、ラプンツェルはシンデレラとか桃太郎に年齢近いです、このssだとね。大体17歳とかその辺かね。
ラプンツェルとアラビアンナイト編 次回に続きます
116 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:45:02 ID:K8J
おつ!
117 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:45:35 ID:BII
乙!
魔女激甘だwww
118 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:50:25 ID:0ww
乙でした!
119 :名無しさん@おーぷん :2015/01/22(木)22:55:17 ID:d5q
乙です!
この魔女、ティンクと気が合いそうだなww
133 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)20:30:10 ID:dx5
魔女「これこれ、抱きつくんじゃないよラプンツェル。お前はいつまでも子供みたいじゃなぁ」ホッホッホッ
ラプンツェル「えー?ママは抱きつかれるのイヤなの?」
魔女「そんな事は言っておらんじゃろ?ほれ、紅茶をもう一杯貰おうかの」
ラプンツェル「はーい。・・・ママさ、最近体の具合はどうなの?さっきも塔に登るの辛いっていってたけど」
魔女「そうじゃなぁ、関節やら近頃ちょっと痛むかの。一応、薬草を煎じて飲んではおるが・・・ワシはその方面は専門じゃないからのぉ。まぁもういい年じゃしな・・・仕方ないわい」
ラプンツェル「そっかぁ・・・」
魔女「何を心配しとるんじゃ、まーだまだ大丈夫じゃよ!塔に日用品運ぶくらいなんでもないわい。今日は少し調子がいいしの!」ホッホッホッ
ラプンツェル「調子いいならいいけどさー・・・はい、紅茶のおかわり」コトッ
魔女「ありがとうねラプンツェル。うむ、このシフォンケーキは絶品じゃなー」ホクホク
ラプンツェル(今日のママはちょっと機嫌がいいみたいだし、チャンスかも・・・うん!外に出たいってお願いしてみよっと!)
136 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)20:44:14 ID:dx5
ラプンツェル(でも急に言っても断られそうだしなー・・・昨日完成したプレゼントを渡して、その流れでお願いしよう・・・!)
ラプンツェル「そうそう!私ね、ママに新しいケープを縫ってみたんだ!」ゴソゴソ
魔女「ほう、ケープかい・・・?ワシの誕生日はまだまだ先じゃが?」
ラプンツェル「娘がママにプレゼントするのに理由なんていらないじゃん!ほら!こんな感じ!」バーン
魔女「ほう、これはまた立派な・・・裁縫の腕もあげたようじゃな・・・ありがとうねラプンツェルや」ナデナデ
ラプンツェル「えへへー・・・あのね、ママにお願いしたいことがあるんだけど、聞いてくれる?」
魔女「もちろんだとも、ケープのお礼をせんとな。何が欲しいんじゃ?新しい絵筆かい?それとも鮮やかな色の毛糸玉かい?それとも可愛らしい洋服かい?」
ラプンツェル「ううん!あのね、そういうのじゃなくてね・・・」
魔女「ほう?遠慮せずに言ってみせとくれ、どんなお願いだって聴いてやろう、なんだって叶えてやろう。ほれ、なにを望むんじゃ?ラプンツェル」
ラプンツェル「あのね、塔の外へ行きたいの!」ガバッ
魔女「それは駄目じゃ」
ラプンツェル「えぇっ!?ダメなのー!?」
138 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)20:56:04 ID:dx5
魔女「なんで驚くんじゃ、ダメに決まっておるじゃろ!」
ラプンツェル「だってなんでも叶えてくれるって言ったじゃん!ずるいよ!」
魔女「それ以外に決まっておるじゃろ?それ以外ならなんだって叶えてやるわい」
ラプンツェル「・・・じゃあ塔に出口付けて」ムスッ
魔女「同じじゃろ!・・・まったく、何回同じ会話をするんじゃラプンツェル。ここ数年言い出さなかったから安心しておったのに・・・」
ラプンツェル「だって・・・私は塔の外に行かなきゃならないんだよ・・・!」
魔女「何故じゃ?理由など無いはずじゃろ?お前はこの塔から一度も出たことがない・・・じゃが不自由はさせておらんはずじゃぞ?食べ物も身の回りの物も趣味の物だって与えておる」
ラプンツェル「それはママに感謝してるよ・・・お腹が空いて困ったことも寒くて震えることだって無かったから。料理だって好きなようにさせてくれたし、チェスやオセロ、裁縫道具や洋服もなんだって与えてくれた!
塔の中での暮らしに、私は全然不満なんかないの!」
魔女「じゃったら尚更、塔の外に出る理由などないじゃろ?」
ラプンツェル「違うの、違うのよ・・・!塔の中に居たら出来ない事があるの!」
wktk
140 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:08:45 ID:dx5
魔女「ほう、塔の中では出来ないこととはなんじゃ?」
ラプンツェル「・・・私は探しに行きたいの」
魔女「だから何をじゃ?」
ラプンツェル「さっきもママは言ってたでしょ?塔に登るのも辛いって、体が痛いって言ったでしょ?だから・・・」
魔女「それを治す薬・・・あるいは方法を探しに行きたいと。そう言いたいんじゃな?」
ラプンツェル「・・・うん、そうだよ」
魔女「お前は優しい娘だよ。ワシは単なる気まぐれや好奇心で外の世界に行きたいと言い出したと思っておった・・・許しとくれ、ラプンツェル」
ラプンツェル「ううん、それは気にしてないよ。でも、だったら・・・!」
魔女「じゃがな、老いは仕方がないことじゃ。例えワシが魔女だとしても、不老不死でなどありゃあせん。普通の人間よりもそれが緩やかなだけじゃ。なに、まだまだワシは動けるんじゃから心配するでない」
ラプンツェル「でも、昔は毎日塔に来てくれたのに近頃は何日か間隔があいてるもん!体が痛くて前みたいに毎日来れなくなったってことでしょ?怖いよ、私は・・・このままいつかママが塔に来なくなる日が来るんじゃないかって思っちゃうんだよ!」
魔女「・・・・・・」
141 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:23:02 ID:dx5
魔女「ワシの専門は魔法植物じゃ。もちろんその中には老いに抗う植物、疲労や傷に効く植物もある。安心するんじゃラプンツェルや」
ラプンツェル「でも・・・」
魔女「確かに、外の世界・・・ワシには行けぬ遠い国や深い自然の奥には老いを止める魔法具、疲労を感じさせない薬は存在するじゃろう。ワシの体の痛みなぞ吹き飛ぶような手段があるじゃろう」
ラプンツェル「・・・うん、私がそれを探してきてあげるよ?」
魔女「気持ちだけ頂くよ。外の世界には確かに・・・塔の中に居ては手に入らないものがある、体験できない事があるじゃろう。じゃがな、ラプンツェル・・・それらはお前にとって都合のいいものばかりじゃないんじゃよ」
ラプンツェル「・・・・・・」
魔女「外の世界には美しいものや希望だけが満ちているわけじゃないんじゃよ、おぞましいものも危険なものもうようよしておる」
ラプンツェル「それはわかってるよ!」
魔女「いいや、わかっていないんじゃよラプンツェル」
魔女「何故、ワシがお前をこの塔に閉じこめているか・・・わかるじゃろう?」
143 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:39:06 ID:dx5
魔女「少し厳しい言い方をするよ、ラプンツェルや」
ラプンツェル「・・・うん」
魔女「この世界は危険な物、汚らわしい物、悪意が多すぎる・・・」
魔女「台風や土砂崩れ大津波にケダモノ、毒虫に毒草や疫病に感染症・・・盗賊や詐欺師、暴力!略奪!偏見に差別!戦争・・・!」
魔女「そんな世界に・・・お前が出て行ったらどうなると思う?」
ラプンツェル「わかんない、どうなるの・・・?」
魔女「間違いなく餌食になるじゃろう。自然の驚異になす統べなく殺され、無慈悲な病に苦しみながら息絶える」
魔女「それに、お前の美しい髪の毛は良くも悪くも目立ちすぎる。おのずと人はよってくる・・・じゃがお前は協調性も常識もまったく無い世間知らずじゃ、簡単に騙されてる」
魔女「悪人にとってお前は都合のいい女じゃ、騙されて、暴力を振るわれ、なにもかも奪われる」
ラプンツェル「・・・・・・」ブルブル
魔女「すまないね・・・お前を怖がらせるつもりは無かったんじゃよ。でもわかってほしいんじゃ・・・」
魔女「お前はワシが居なくなるのが恐ろしいと言ってくれたが、ワシはそれよりもラプンツェルが不幸になってしまうのがなによりも恐ろしいんじゃ・・・」
152 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)21:55:57 ID:dx5
魔女「じゃからな、ワシの為に危険を冒す必要はないんじゃよ」
ラプンツェル「わかった・・・もう、外に行きたいって言わない」ムスッ
魔女「そんな顔するでない、ラプンツェルや。せっかくの美人が台無しじゃろ?」
ラプンツェル「・・・じゃあ、約束してくれる?ママは絶対に無理しない事!困ったことがあったら私が手伝うよ、だからいなくならないでね?約束!」
魔女「いいじゃろう、その代わり塔から出るのも駄目じゃからな?」
ラプンツェル「・・・りょーかい!これで約束したよ!絶対だよ!?」
魔女「うむ。じゃあこの話は終いじゃ。せっかく親子で茶をしとるのにこんな話題じゃあもったいないからのぉ」ホッホッホッ
ラプンツェル「うん、ごめん!じゃあ新しいお茶煎れてくる!」
魔女「いや、もう一杯程度にしておこうかの」
ラプンツェル「どうして?お腹いっぱい?」
魔女「いや・・・なにやらワシに客人が来ておるようじゃからな。待ちきれない妖精も一匹紛れ込んでおるようじゃし」チラッ
ラプンツェル「なになに?どゆこと?」
魔女「なんでもありゃせんよ、まぁもう少しくらいはいいじゃろ」
153 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)22:14:45 ID:dx5
ティンカーベル(目があった・・・!もうそろそろ戻った方がいいかな・・・)
ティンカーベル(ラプンツェルのムッキムキ疑惑も晴れたし、なんで塔にいるかもわかったし・・・キモオタ待たせてるしね)ヒラヒラ
ピュー
魔女「やれやれ・・・あれでバレていないと思っておるのかねぇ・・・」ボソッ
ラプンツェル「それでね!すっごく綺麗な月がでてたからキャンバスに描いてみたの!ほらほら!うまく描けてるでしょ?」フンス
魔女「ほう、うまいもんじゃな」ホッホッホッ
ラプンツェル「それにね!もうちょっと早いけど手袋とマフラーもママとお揃いの編むから楽しみにしててね!」ニコニコ
魔女「ほう、そりゃあ楽しみじゃなー」
魔女(ラプンツェルが外に行きたいと言い出したときは参ったが、もう気持ちが切り替わったようでよかったわい・・・)
魔女(それよりあの妖精・・・ワシに用事があるようじゃったが・・・)
魔女(ここのところ立て続けにおとぎ話が消えていることと関連があるのかねぇ・・・まぁ、しかし)
魔女(可愛い娘と一緒に楽しく茶を飲むくらいの時間は・・・貰ってもええじゃろ)ズズー
154 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/24(土)22:27:19 ID:dx5
塔の下
キモオタ「スカイツリー・・・いやいやそこまで無いですかなwww」コポォ
キモオタ「・・・しっかし暇ですなwwwスマホは電波入らんでござるしwww」
キモオタ「いつもティンカーベル殿がいる故にwww急に一人だとwww暇www」コポォ
キモオタ「・・・オタ芸の練習でもしますかな」チャキ
キモオタ「ハイハイ!ハイハイ!」ブンブン
キモオタ「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」ブンブンブンブン
ガサッ
キモオタ「ハイ!ハイ!ティンk・・・シンデレラ殿ォー!」ブンブン
王子「・・・・・・」ポカーン
キモオタ「ハイ!ハイハイ!うぉぉぉぉぉ!・・・ん?」ブンブブンブン
王子「・・・・・・」
キモオタ「ちょwwwいつのまにwww見られたwww」コポォ
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 ラプンツェルとアラビアンナイト編
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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
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