神様「科学の神様だ」
Part18
417 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:10:07 ID:epasaBmQ
幼馴染「すんごい技術なんだってコレ!」
神様「アカシックの情報は単体で引き出すだけではダメだ」
幼馴染「?」
神様「取得が可能な期間全ての類似項目を調べその原理と副作用を調べなくてはーーー」
幼馴染「面倒! 却下です」
神様「・・・・・・」
418 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:11:03 ID:epasaBmQ
神様「(店主よ、科学部の準備室に設置した検出器は動かせるか?)」
店主『(はい、・・・システムを起動しました。 2分後から計測可能です)』
神様「(次元越境粒子が現れる直前に重力子バーストが起る。 その検出器でわずかであるが確認できるはずだ)」
店主『(分かりました、確認でき次第ご連絡します)』
神様「はぁ~、お前達は、本当あほとしか言いようがないな」
幼馴染「あちゃ~」
419 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:13:01 ID:epasaBmQ
神様「大勢の人間が死ぬぞ?」
幼馴染「脅しても無駄なのです。 計算上ではこのエネルギーでそんな事はできません!」
神様「お前達が知らない事象など山ほどあるのだぞ?」
幼馴染「それはそれで見てみたいからこのまま続行!」
神様「・・・幼の体も限界だ、頼む解放してやってくれ」
幼馴染「え~、だってアカシックに接続できる因子を持った人なんて他にいないも~ん」
幼馴染「それに小箱から切り離したら私死んじゃうよ?」
神様「・・・・・・」
420 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:14:51 ID:epasaBmQ
幼馴染「あれ? おかしいな~、計算ではそろそろ次元転換が起るはずなのに」
神様「計算もろくに出来ないのか?」
幼馴染「ショック! んじゃCP67の出力上げますかね」
神様「ばか! やめろ! これ以上出力を上げると取り返しが付かないぞ!」
幼馴染「お? 神ちゃん焦ってる。 よし出力最大なのです」
神様「くっ」
421 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:17:51 ID:epasaBmQ
男「幼! 聞こえるか!」
神様「男?」
幼馴染「なに~?」
男「お前じゃない! 幼、これが終わったら遊園地デートだ!」
幼馴染「はい? 何言って・・・ る・・・ の・・・ 男・・・」
男「それから2人で・・・ プラネタリウムに行って・・・ 都市伝説ツアーをしたい!!」
幼馴染「・・・・・・」
バタッ
男「幼!」
神様「男、でかした」
422 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:18:43 ID:epasaBmQ
神様「幼よ、すまないが少し気絶していてくれ」
バチッ バリバリ
幼馴染「・・・・・・」ビクン
男「ちょ、神様!」
神様「あれだけでは30秒後に小箱が再起動してしまう」
423 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:20:55 ID:epasaBmQ
神様「さて、しかし・・・ 万事休すだ」
男「どうがんばっても無理なわけ?」
神様「そうだな~」
神様「私のアカシック接続もたった今、完全に切れたようだ」
男「もう少し考えようよ、きっと何か良いーーー」
神様「男、お願いがある」
男「神様?」
424 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:34:10 ID:epasaBmQ
神様「私はこれから幼の思考ゲートを攪乱させる」
男「攪乱?」
神様「もって15分。その間に神殿にある私の小箱を・・・ たたき割ってほしい」
男「それって・・・」
神様「私の残り少ない全エネルギーが一気に解放されるはずだ」
男「いやだ、俺には出来ない・・・」
神様「幼を救う最後の方法だ」
425 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:35:48 ID:epasaBmQ
神様「女」
女『・・・はい』
神様「私が幼の小箱と接続を完了したらG-Waveの演算が最大になるよう調整を頼む」
女『・・・承知いたしました』
神様「それと、最大演算に達したら官僚へ照射施設の一斉突入の指示を」
女『はい』
神様「妹よ、小箱の解除キーを送る。 妹には神殿が見えるはずだ」
妹『・・・うん』
神様「後はメガミープランの手はず通りに頼んだぞ」
男「女さん、妹! ダメだ!」
426 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:37:50 ID:epasaBmQ
神様「店主よ」
店主『はい』
神様「次元越境粒子の初期波が確認できたら小箱の回線を幼の周波数帯に乗せてくれ」
店主『しかし、それでは女神様が・・・』
神様「頼む」
店主『・・・承知いたしました』ギリィ
男「ダメだ。 他の方法でーーー」
神様「お願いだ男よ・・・、私の信頼すべき大神官。 私はこの世界を護りたい」
男「神様・・・」
神様「そして・・・ 幼を助ける・・・ 私はそう誓った」
男「・・・・・・」
427 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:40:37 ID:epasaBmQ
ポウッ
男(女神の姿・・・)
神様「我が大神官“男”よ! これから神託を授ける!」
男「なに・・・ 何言ってるんだよ・・・」
神様「誇れ、私が女神として最後の神託を告げるのだ・・・ 頼むから聞いてくれ」ニコッ
男「・・・・・・」
神様「内容が内容だけに、男の頭に直接伝えることにする。 許せ」
神様「( ーーーーーーーーーー )」
男「そんな・・・ うそ・・・ だろ・・・」
428 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:42:33 ID:epasaBmQ
神様「ふぅ、すっきりした。 やっと胸のつかえが取れた」
店主『女神様! 次元越境粒子の初期波を確認しました。 10秒後に回線を切替えます』
女『G-Waveの演算機能、まもなく最大になります』
神様「女、店主、妹・・・ ありがとう」
女『・・・女神様』
店主『ありがとう・・・ ございます』
妹『神ねー、やっぱり嫌だよー!』グスッ
神様「妹よ少しの辛抱だ。 皆、元気でな」
男「神・・・ 様・・・」
429 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:43:52 ID:epasaBmQ
神様「よし! これで後悔なし。
後は頼みます。 お父さん」ニコッ
神様「行くぞ! これが女神、いや科学の神様、最後の大仕事だ!!」
シュンッ
430 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:47:16 ID:epasaBmQ
男「はっ、はっ、はっ」タッ タッ タッ
ーーたぶん、これが私の最後の神託です。
最後の神託が、男・・・ いえお父さんに伝えることが出来て良かった。
私が人間だったときの記憶は規制が掛かって伝えることが出来なかったんだ。
でもアカシックとの接続が解除されてそのロックも消えたみたい。
キキッ
運転手「男さん、乗って下さい!」
男「はぁ~っ はぁ~っ 運転手さん」
バタン
運転手「3分で研究所に着きます。 飛ばしますので掴まっていて下さい!」
431 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:49:12 ID:epasaBmQ
ーーきっとお父さんが次に私に会えるのは10年くらい先かな。
50年もの間、閉じ込められて一人で消え去っていくはずだった私を
助け出してくれたのがお父さんだったなんて、嬉しくて泣きそうでした。
一瞬で辛い思い出がなくなっちゃた。
運転手「着きました! 急いで!」
バタン
店主『男!急げ時間がない』
女『神殿まで全力で突っ走って下さい』
男「はっ、はっ、はっ」タッ タッ タッ
432 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:54:11 ID:epasaBmQ
ーーお父さんの子として生まれて、お父さんよりも早くこの世を
去ってしまう私だけど、一緒に過ごせた時間は本当に楽しかった。
お父さんの若い頃にも会うことが出来たしね
女「すごい演算スピード・・・ これが女神様の力・・・」
妹「店主さん、これ幼さんの再構成プログラムです。 G-Waveが最大になったら神ねーに送って下さい」
店主「分かった」
妹「神殿に行ってきます!」タッ タッ
女「女神様、5秒後にG-Waveがフルパワーになります」
433 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:56:21 ID:epasaBmQ
ーー先に自分の子供の生死を知ってしまって辛いかも知れないけど、
恩返しできない位の沢山の愛情をもらって私はとても幸せだった。
だから将来、私がいなくなっても悲しまないで下さい。
って言うのはちょっと無理かな?
でも、そのおかげでこうしてこの時間で一緒に過ごすことが出来たんだから。
それに、自分の子供が将来、あれ過去かな? 神様になるんだから誇ってよね。
女「官僚さん照射施設に一斉突入を指示して下さい」
官僚『了解!』
女「女神様、フルパワーに達しました! G-Waveの駆動限界まで3分30秒」
店主「幼ちゃんの再構成プログラム転送完了です」
434 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:57:33 ID:epasaBmQ
ーー223年女神として、神様として生きてきたけど、いっぱい良い人達に囲まれて
幸せだった。嬉しかった。楽しかった。
ありがとう、お父さん
男「はぁ はぁ はぁ」ゼェ ゼェ
妹「にーちゃん、早く!!」
ギィー
435 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:59:57 ID:epasaBmQ
ーーさて、暴露大会も終わったことだし、小箱のエネルギー解放の仕方です。
小箱の暗号は妹さんが解除してくれます。
そして・・・ 私の本体を、思いっきりたたき割って下さい。
それだけです。
神殿右奥にあるデッキブラシで、遠慮なしでおもいっきりね
名付けてメガミーブラシ。
私を唯一壊せる魔法のステッキです。
男「・・・・・・」ギュッ
436 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:01:30 ID:epasaBmQ
ーーアカシックが一瞬強制的に接続されてエネルギーを吸収します。
男「神様・・・」ポロポロ
男「うわーー!」
パリンッ
ーーさようなら
437 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:02:08 ID:epasaBmQ
神様「さすが男・・・ これ以上ない最高のタイミングだ」
ーー 元気でね
神様「ありがとう、男・・・」
ありがとう、お父さん
未来で会おうね・・・
ーーーー
ーーー
ー
438 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:03:51 ID:epasaBmQ
ーーー27年後
父「お~い、娘」
娘「な~に? お父さん」
父「はい、誕生日プレゼント」
娘「わっ、綺麗な服・・・」
父「気に入ってくれると嬉しいんだけど・・・」ポリポリ
母「お父さんったらこの服選ぶのに50件近くもまわったのよ?」
父「そんなこと言うなっての」
娘「そんなに!? ありがとう」
439 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:05:08 ID:epasaBmQ
母「でも久しぶりにデートできて楽しかったけどね」
娘「幼馴染なんだからいっつも一緒だったんじゃないの?」
母「仕事が忙しくて最近全然あってくれないんだもん」
娘「国連の事務次官様ですからね」
父「なんか総攻撃食らってる気がするんだけど・・・」
母「そんなことないわよ?」
娘「でも本当にありがとう。 大切にするね」
父「お前が、その・・・ 好きな人とデートするときにでも着てくれると嬉しい」
娘「なにそれ、私まだ好きな人とかいないよー」
父「17歳おめでとう・・・」
娘「うん」
440 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:06:40 ID:epasaBmQ
続いてのニュースです
国立次元研究センターの妹博士らによる研究チームが
開発したG-Wave6がアカシック接続におけるメインシステムに
採用が決定いたしました
これによりアカシックレコードの解明が期待され・・・
娘「あっ、おねーちゃんだ」
父「ん? あいつもがんばったよな。 お祝いのメールでも送っておくか」
娘「あっ、その端末」
父「これか?」
娘「骨董品だよね」
父「そうだな」
441 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:08:12 ID:epasaBmQ
娘「よく壊れないね」
父「あぁ、父さんが死ぬまで壊れないと思うぞ?」
娘「なにそれ」クスクス
母「命の恩人、世界を救ったスマホなのよ?」
娘「スマホなのに恩人なの?」
父「そうだな、恩人だ」
父「本当に大切な・・・ 私たちの宝物だ」
嬉しいことを言う
神様「科学の神様だ」 ーEND
442 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:09:17 ID:epasaBmQ
拙い文章、中途半端な設定や描写反省しております。
こんなものを読んで頂いた皆さま、本当にありがとうございました。
本当すいません! (ドゲザ)
443 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/25(月) 03:48:37 ID:cVkeNBB.
お疲れ様でした!
存分に楽しませて貰いました!!
444 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/25(月) 06:39:57 ID:DYoXQFcU
神様いい子すぎ...
ちょっと廃研究所裏行ってくる
445 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/26(火) 00:02:14 ID:iB5hI3ig
すごく良かった!
作者さん!お疲れ様!ありがとうー
447 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/26(火) 15:25:03 ID:yErw6XL6
すごく綺麗な終わり方
ちょっと切ないな
乙
幼馴染「すんごい技術なんだってコレ!」
神様「アカシックの情報は単体で引き出すだけではダメだ」
幼馴染「?」
神様「取得が可能な期間全ての類似項目を調べその原理と副作用を調べなくてはーーー」
幼馴染「面倒! 却下です」
神様「・・・・・・」
418 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:11:03 ID:epasaBmQ
神様「(店主よ、科学部の準備室に設置した検出器は動かせるか?)」
店主『(はい、・・・システムを起動しました。 2分後から計測可能です)』
神様「(次元越境粒子が現れる直前に重力子バーストが起る。 その検出器でわずかであるが確認できるはずだ)」
店主『(分かりました、確認でき次第ご連絡します)』
神様「はぁ~、お前達は、本当あほとしか言いようがないな」
幼馴染「あちゃ~」
419 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:13:01 ID:epasaBmQ
神様「大勢の人間が死ぬぞ?」
幼馴染「脅しても無駄なのです。 計算上ではこのエネルギーでそんな事はできません!」
神様「お前達が知らない事象など山ほどあるのだぞ?」
幼馴染「それはそれで見てみたいからこのまま続行!」
神様「・・・幼の体も限界だ、頼む解放してやってくれ」
幼馴染「え~、だってアカシックに接続できる因子を持った人なんて他にいないも~ん」
幼馴染「それに小箱から切り離したら私死んじゃうよ?」
神様「・・・・・・」
420 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:14:51 ID:epasaBmQ
幼馴染「あれ? おかしいな~、計算ではそろそろ次元転換が起るはずなのに」
神様「計算もろくに出来ないのか?」
幼馴染「ショック! んじゃCP67の出力上げますかね」
神様「ばか! やめろ! これ以上出力を上げると取り返しが付かないぞ!」
幼馴染「お? 神ちゃん焦ってる。 よし出力最大なのです」
神様「くっ」
421 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:17:51 ID:epasaBmQ
男「幼! 聞こえるか!」
神様「男?」
幼馴染「なに~?」
男「お前じゃない! 幼、これが終わったら遊園地デートだ!」
幼馴染「はい? 何言って・・・ る・・・ の・・・ 男・・・」
男「それから2人で・・・ プラネタリウムに行って・・・ 都市伝説ツアーをしたい!!」
幼馴染「・・・・・・」
バタッ
男「幼!」
神様「男、でかした」
神様「幼よ、すまないが少し気絶していてくれ」
バチッ バリバリ
幼馴染「・・・・・・」ビクン
男「ちょ、神様!」
神様「あれだけでは30秒後に小箱が再起動してしまう」
423 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:20:55 ID:epasaBmQ
神様「さて、しかし・・・ 万事休すだ」
男「どうがんばっても無理なわけ?」
神様「そうだな~」
神様「私のアカシック接続もたった今、完全に切れたようだ」
男「もう少し考えようよ、きっと何か良いーーー」
神様「男、お願いがある」
男「神様?」
424 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:34:10 ID:epasaBmQ
神様「私はこれから幼の思考ゲートを攪乱させる」
男「攪乱?」
神様「もって15分。その間に神殿にある私の小箱を・・・ たたき割ってほしい」
男「それって・・・」
神様「私の残り少ない全エネルギーが一気に解放されるはずだ」
男「いやだ、俺には出来ない・・・」
神様「幼を救う最後の方法だ」
425 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:35:48 ID:epasaBmQ
神様「女」
女『・・・はい』
神様「私が幼の小箱と接続を完了したらG-Waveの演算が最大になるよう調整を頼む」
女『・・・承知いたしました』
神様「それと、最大演算に達したら官僚へ照射施設の一斉突入の指示を」
女『はい』
神様「妹よ、小箱の解除キーを送る。 妹には神殿が見えるはずだ」
妹『・・・うん』
神様「後はメガミープランの手はず通りに頼んだぞ」
男「女さん、妹! ダメだ!」
426 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:37:50 ID:epasaBmQ
神様「店主よ」
店主『はい』
神様「次元越境粒子の初期波が確認できたら小箱の回線を幼の周波数帯に乗せてくれ」
店主『しかし、それでは女神様が・・・』
神様「頼む」
店主『・・・承知いたしました』ギリィ
男「ダメだ。 他の方法でーーー」
神様「お願いだ男よ・・・、私の信頼すべき大神官。 私はこの世界を護りたい」
男「神様・・・」
神様「そして・・・ 幼を助ける・・・ 私はそう誓った」
男「・・・・・・」
427 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:40:37 ID:epasaBmQ
ポウッ
男(女神の姿・・・)
神様「我が大神官“男”よ! これから神託を授ける!」
男「なに・・・ 何言ってるんだよ・・・」
神様「誇れ、私が女神として最後の神託を告げるのだ・・・ 頼むから聞いてくれ」ニコッ
男「・・・・・・」
神様「内容が内容だけに、男の頭に直接伝えることにする。 許せ」
神様「( ーーーーーーーーーー )」
男「そんな・・・ うそ・・・ だろ・・・」
428 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:42:33 ID:epasaBmQ
神様「ふぅ、すっきりした。 やっと胸のつかえが取れた」
店主『女神様! 次元越境粒子の初期波を確認しました。 10秒後に回線を切替えます』
女『G-Waveの演算機能、まもなく最大になります』
神様「女、店主、妹・・・ ありがとう」
女『・・・女神様』
店主『ありがとう・・・ ございます』
妹『神ねー、やっぱり嫌だよー!』グスッ
神様「妹よ少しの辛抱だ。 皆、元気でな」
男「神・・・ 様・・・」
429 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:43:52 ID:epasaBmQ
神様「よし! これで後悔なし。
後は頼みます。 お父さん」ニコッ
神様「行くぞ! これが女神、いや科学の神様、最後の大仕事だ!!」
シュンッ
430 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:47:16 ID:epasaBmQ
男「はっ、はっ、はっ」タッ タッ タッ
ーーたぶん、これが私の最後の神託です。
最後の神託が、男・・・ いえお父さんに伝えることが出来て良かった。
私が人間だったときの記憶は規制が掛かって伝えることが出来なかったんだ。
でもアカシックとの接続が解除されてそのロックも消えたみたい。
キキッ
運転手「男さん、乗って下さい!」
男「はぁ~っ はぁ~っ 運転手さん」
バタン
運転手「3分で研究所に着きます。 飛ばしますので掴まっていて下さい!」
431 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:49:12 ID:epasaBmQ
ーーきっとお父さんが次に私に会えるのは10年くらい先かな。
50年もの間、閉じ込められて一人で消え去っていくはずだった私を
助け出してくれたのがお父さんだったなんて、嬉しくて泣きそうでした。
一瞬で辛い思い出がなくなっちゃた。
運転手「着きました! 急いで!」
バタン
店主『男!急げ時間がない』
女『神殿まで全力で突っ走って下さい』
男「はっ、はっ、はっ」タッ タッ タッ
432 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:54:11 ID:epasaBmQ
ーーお父さんの子として生まれて、お父さんよりも早くこの世を
去ってしまう私だけど、一緒に過ごせた時間は本当に楽しかった。
お父さんの若い頃にも会うことが出来たしね
女「すごい演算スピード・・・ これが女神様の力・・・」
妹「店主さん、これ幼さんの再構成プログラムです。 G-Waveが最大になったら神ねーに送って下さい」
店主「分かった」
妹「神殿に行ってきます!」タッ タッ
女「女神様、5秒後にG-Waveがフルパワーになります」
433 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:56:21 ID:epasaBmQ
ーー先に自分の子供の生死を知ってしまって辛いかも知れないけど、
恩返しできない位の沢山の愛情をもらって私はとても幸せだった。
だから将来、私がいなくなっても悲しまないで下さい。
って言うのはちょっと無理かな?
でも、そのおかげでこうしてこの時間で一緒に過ごすことが出来たんだから。
それに、自分の子供が将来、あれ過去かな? 神様になるんだから誇ってよね。
女「官僚さん照射施設に一斉突入を指示して下さい」
官僚『了解!』
女「女神様、フルパワーに達しました! G-Waveの駆動限界まで3分30秒」
店主「幼ちゃんの再構成プログラム転送完了です」
434 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:57:33 ID:epasaBmQ
ーー223年女神として、神様として生きてきたけど、いっぱい良い人達に囲まれて
幸せだった。嬉しかった。楽しかった。
ありがとう、お父さん
男「はぁ はぁ はぁ」ゼェ ゼェ
妹「にーちゃん、早く!!」
ギィー
435 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:59:57 ID:epasaBmQ
ーーさて、暴露大会も終わったことだし、小箱のエネルギー解放の仕方です。
小箱の暗号は妹さんが解除してくれます。
そして・・・ 私の本体を、思いっきりたたき割って下さい。
それだけです。
神殿右奥にあるデッキブラシで、遠慮なしでおもいっきりね
名付けてメガミーブラシ。
私を唯一壊せる魔法のステッキです。
男「・・・・・・」ギュッ
436 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:01:30 ID:epasaBmQ
ーーアカシックが一瞬強制的に接続されてエネルギーを吸収します。
男「神様・・・」ポロポロ
男「うわーー!」
パリンッ
ーーさようなら
神様「さすが男・・・ これ以上ない最高のタイミングだ」
ーー 元気でね
神様「ありがとう、男・・・」
ありがとう、お父さん
未来で会おうね・・・
ーーーー
ーーー
ー
438 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:03:51 ID:epasaBmQ
ーーー27年後
父「お~い、娘」
娘「な~に? お父さん」
父「はい、誕生日プレゼント」
娘「わっ、綺麗な服・・・」
父「気に入ってくれると嬉しいんだけど・・・」ポリポリ
母「お父さんったらこの服選ぶのに50件近くもまわったのよ?」
父「そんなこと言うなっての」
娘「そんなに!? ありがとう」
439 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:05:08 ID:epasaBmQ
母「でも久しぶりにデートできて楽しかったけどね」
娘「幼馴染なんだからいっつも一緒だったんじゃないの?」
母「仕事が忙しくて最近全然あってくれないんだもん」
娘「国連の事務次官様ですからね」
父「なんか総攻撃食らってる気がするんだけど・・・」
母「そんなことないわよ?」
娘「でも本当にありがとう。 大切にするね」
父「お前が、その・・・ 好きな人とデートするときにでも着てくれると嬉しい」
娘「なにそれ、私まだ好きな人とかいないよー」
父「17歳おめでとう・・・」
娘「うん」
440 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:06:40 ID:epasaBmQ
続いてのニュースです
国立次元研究センターの妹博士らによる研究チームが
開発したG-Wave6がアカシック接続におけるメインシステムに
採用が決定いたしました
これによりアカシックレコードの解明が期待され・・・
娘「あっ、おねーちゃんだ」
父「ん? あいつもがんばったよな。 お祝いのメールでも送っておくか」
娘「あっ、その端末」
父「これか?」
娘「骨董品だよね」
父「そうだな」
441 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:08:12 ID:epasaBmQ
娘「よく壊れないね」
父「あぁ、父さんが死ぬまで壊れないと思うぞ?」
娘「なにそれ」クスクス
母「命の恩人、世界を救ったスマホなのよ?」
娘「スマホなのに恩人なの?」
父「そうだな、恩人だ」
父「本当に大切な・・・ 私たちの宝物だ」
嬉しいことを言う
神様「科学の神様だ」 ーEND
442 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 23:09:17 ID:epasaBmQ
拙い文章、中途半端な設定や描写反省しております。
こんなものを読んで頂いた皆さま、本当にありがとうございました。
本当すいません! (ドゲザ)
443 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/25(月) 03:48:37 ID:cVkeNBB.
お疲れ様でした!
存分に楽しませて貰いました!!
444 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/25(月) 06:39:57 ID:DYoXQFcU
神様いい子すぎ...
ちょっと廃研究所裏行ってくる
445 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/26(火) 00:02:14 ID:iB5hI3ig
すごく良かった!
作者さん!お疲れ様!ありがとうー
447 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/26(火) 15:25:03 ID:yErw6XL6
すごく綺麗な終わり方
ちょっと切ないな
乙
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