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神様「科学の神様だ」

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Part17
391 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:32:52 ID:epasaBmQ
ーーー 車内
神様「急げ! 病院まで信号は全部青にしてある」
運転手「はい」
prpr prpr
官僚「申し訳ございません。 緊急電話のため、失礼します」ピッ
 はい官僚です、はい・・・
男「幼を拘束するんだったらもう少し早いほうが良かったんじゃない?」
神様「BSCと幼を同時に封じないと幼のリスクが大きい」

392 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:34:17 ID:epasaBmQ
店主『女神様!』
神様「店主か、どうした」
店主『照射施設が一斉に高出力放射を開始しました!』
神様「なんだと?」ニュッ
男「うわっ、神様! 窓しまってるのに顔出したらマズいって!」
神様「うむ、マズいな・・・」
男「そんな冷静に判断できるんだったら早く顔しまって!」
神様「あぁ、店主よ念のためレーザー衛星の照準を合わせて待機だ」
店主『・・・承知しました』

393 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:36:49 ID:epasaBmQ
男「え? それマズいんじゃ・・・」
神様「・・・どっちのマズいだ? 顔か? レーザーか?」
男「どっちも・・・」
神様「このまま放射を続けられるともっとマズい。レーザーの発射はギリギリまで待つ」ニュッ
男「ほっ」
神様「? それはどっちの“ほっ”だ?」
男「もう良いって・・・」
 なんだと! 何をしているんだ!!
 もう一度徹底的に調べなおせバカ野郎!!
男「!?」ビクッ
神様「!?」ビクッ
官僚「女神様!」
神様「なっ、なんでしょう!」ビクッ

394 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:38:27 ID:epasaBmQ
官僚「脳科学センター内に幼さんは見つからなかったそうです」
神様「・・・・・・」
官僚「幼さんがセンターに入ってから全ての出入り口を封じたそうですが・・・」
官僚「外出者はその間一人もいなかったそうです」
神様「引っかかるな・・・」
官僚「引き返しますか?」
神様「いや、このまま脳科学センターへ行ってくれ」

395 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:40:34 ID:epasaBmQ
ーーーBSC付属脳科学センター
運転手「お待たせいたしました。 到着です」
男「うわっ、凄い警官の数・・・ 自衛隊の人もいる」
神様「よしいくぞ」
官僚「お待ち下さい」
神様「なんだ」
官僚「お二人の姿が人目に触れるといけませんので入り口まで隊員を配置し上にテントを張ります」


396 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:41:43 ID:epasaBmQ
運転手「おい! 両側を隙間なく固めろ! そこ! 足下に少し隙間があるぞ、もっとくっつけ!」
男「運転手さん凄い」
神様「あやつ出来るな」
 ガチャッ
運転手「お待たせいたしました。 声を立てず入り口までお願いいたします」
 スタスタ

397 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:42:36 ID:epasaBmQ
官僚「ご協力ありがとうございます。 もう大丈夫です」
神様「施設内で不審な箇所は?」
官僚「病院棟、管理棟、検査棟、研究棟いずれも不審な点は確認されていないと報告があります」
神様「幼が急患で搬送された場所を見たい」
官僚「ご案内いたします」

398 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:43:46 ID:epasaBmQ
官僚「こちらの部屋です」
男「特別研究室・・・」
 ガチャ
男「何にもないね」
神様「・・・・・・」キョロキョロ
神様「男よ、足下のコンセントから少し離れてくれるか?」
男「ん? なんか変わった形のコンセントだね」
神様「いくぞ」
 バチッ バチッ バチッ バチッ
男「なにやってんの?」

399 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:44:46 ID:epasaBmQ
 ボンッ
官僚「壁の向こうで爆発音?」
神様「・・・・・・」スタスタ
男「神様どこ行くの? そっち壁あるけど」
神様「・・・・・・」ニュッ
男「!?」
官僚「壁の中に・・・」

400 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:46:19 ID:epasaBmQ
神様「ほぉ~ 遮断シールドで部屋を覆っているのか。 これは驚いた」ニュッ
研究員A「うわっ! 壁から人が!」
神様「おっと、お前達動くなよ? 一歩でも動いたら、分かるな?」
神様「しかしまぁ、よくもこれだけの設備を作った物だ。 動作原理は把握しているのか?」
神様「おい、お前。 システムの電源を落とせ」
研究員B「ここからじゃ落とせない」
神様「あ゛? 口の利き方に気をつけろ。 私が落とせと言ったのだ、黙って指示に従え!」

401 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:47:25 ID:epasaBmQ
研究員A「だからここからじゃーーー」
 バリバリッ
研究員A「・・・・・・」バタッ
研究員B「!?」
神様「お前、もう1度だけ言う。 さっさと電源を落とせっ!!」
研究員B「くっ、だからここからでは制御がーーー」
 バリバリッ
研究員B「・・・・・・」バタッ
神様「制御できない物なんか作るな馬鹿者」
 キョロキョロ
神様「これは・・・ 神託記録のコピー・・・ システムはすべて神託記録から作った物か」

402 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 20:49:23 ID:epasaBmQ
神様「官僚よ」ニュッ
男「あっ! 神様何してんの。 急に壁の中に入って」
神様「この壁の向こうに部屋がある。 急ぎ壊してくれ」
男「他から入れないの?」
神様「1日1回、他の場所からの制御で扉が現れる仕組みだ。 それ以外では中には入れない」
官僚「厚さはどれくらいでしょうか」
神様「コンクリ10cm、その後に鉛ベースの金属が3cm貼ってある」
神様「部屋の中に複数の機材と書類があるが粉砕し処分、見なかったことにしてくれ」
官僚「はい」
神様「それと運転手よ、バカな研究者が2名気を失っている。 好きにしろ」
運転手「はい」ニヤッ

403 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:07:12 ID:epasaBmQ
ーーー脳科学センター・ロビー
男「幼はどこに・・・」
神様「あの部屋に小箱のバックアップが座標固定され設置されていた」
男「小箱?」
神様「小箱を使って周りの者達に投影像を送って幼の存在を誤認させていたのであろう」
男「神様の原理と同じって事?」
神様「そうだ」
男「じゃぁ、小箱をすぐ壊した方が」
神様「前にも言ったであろうが。幼が仮死状態になるだけだ、まだ危険すぎる」
男「そっか・・・」

404 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:11:28 ID:epasaBmQ
神様「幼はこの病院を中心とした137Km圏内にいるはずだ」
男「137Km?」
神様「小箱と通信できる最長距離だ」
男「そういえば、それが理由でべろべろ温泉に決まったんだっけ」
神様「良く覚えているな、小箱は病院にあるため137Km以内に幼がいるのは間違いない」
男「でもちょっと広すぎない?」
神様「いいや、 店主」
店主『なんでしょう』
神様「照射施設から出ているELF波で強度が一番強くなる所を正確に割り出して欲しい」
店主『分かりました』
神様「この近辺にある。 それ以外は除外して構わない」
店主『はい』

405 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:12:49 ID:epasaBmQ
官僚「女神様、部屋にいた2名は拘束し連行しました」
神様「そうか」
官僚「この後はいかがしましょう」
神様「店主から連絡があるまで少し待機だ」
男「ねぇ神様?」
神様「なんだ」
男「黒幕って部屋の中にいた2人なの?」
神様「あれはただの研究員だ」
男「じゃぁ一体誰が」
神様「BSCの最高顧問、私の元第一神官・・・またはその周辺の者だろうな」

406 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:14:08 ID:epasaBmQ
男「・・・捕まえるんでしょ?」
神様「なぜだ?」
男「え?」
神様「私の役目は司法や立法では無い。 これは私が存在するために国連と交わした約束事だ」
神様「きっと真相は闇に葬られBSCは何のお咎めもなく存続するであろう。 なぁ官僚よ」
官僚「いえ・・・ 私はそこまでは・・・」アセアセ
男「なんだがモヤモヤするね」
神様「もし、お前が事の顛末を知りたいのであれば国連の偉いさんになれば良い」
男「それは、ハードルが高い・・・」
神様「ハハッ、確かに無謀だな」

407 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:15:00 ID:epasaBmQ
店主『女神様、ELF波の最大ポイントが分かりました』
神様「よし、場所は?」
店主『第一高校グラウンドです』
神様「官僚よ第一高校まで連れて行ってもらえるか」
官僚「分かりました」
店主『それともう一つ。 CP67への破壊信号の送信が15分ほどで終わりそうです』
神様「そうか。 よくやった。送信完了後、幼の無事を確認でき次第破壊を行おう」

408 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:16:00 ID:epasaBmQ
 ガチャ
官僚「どうぞ」
神様「うむ」
男「ありがとうございます」
神様「よし、急ごう」
運転手「飛ばします。掴まっていて下さい」
神様「何分ほどで着くか分かるか」
運転手「10分以内には」

409 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:32:29 ID:epasaBmQ
女『女神様』
神様「女か、どうした?」
女『国連側のシステムにエラーが検出されました』
男「もしかして、またハッキング?」
女『いえ、こちら側のシステムは前回の対策を講じておりますので・・・』
男「じゃぁ、どこが」
女『メガミーリレーデバイスの第3層がいくつか停止しているようです』
男「めがみーりれー?」
神様「今で言うところのルーターだ。 第3層はデータの中継を担っている」
男「なんで急にエラーなんて・・・」
神様「リレーデバイスは当時のBSCが作った物だ」
男「それって・・・」

410 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:33:43 ID:epasaBmQ
神様「店主よ、CP67への破壊制御はできそうか?」
店主『申し訳ありません・・・ 制御が切られました。 クソッ!』
神様「・・・女よ、国連側のラインを全て遮断してくれ」
女『ほとんどの回線が停止してしまいますが・・・』
神様「このまま放っておくほうがマズい」
女『承知いたしました・・・ 申し訳ございません』
神様「女に責任はない。 気にするな」


411 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:35:23 ID:epasaBmQ
男「マズいね」
神様「・・・・・・」
女『女神様、国連側のメガミーラインを全て遮断いたしました』
神様「よし、今現在で生きている回線を教えてくれ」
女『国連を経由していない小箱と男さんの回線、G-wave、それと第一高校の検出器です』
神様「十分だ」
神様「女、妹よ・・・ メガミープランの準備を頼む・・・」ボソッ

412 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:36:50 ID:epasaBmQ
運転手「まもなく第一高校に到着いたします」
官僚「女神様、恐れ多いのですが一つご提案をさせて頂けますでしょうか」
神様「提案?」
官僚「照射施設の施設周辺に各国の特殊部隊を配置しております」
神様「なんだと?」
官僚「勝手な行動お許し下さい」
神様「・・・・・・」

413 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:37:48 ID:epasaBmQ
官僚「女神様のご指示で一斉に施設を封鎖可能です」
男「官僚さんいつの間にそんな事を・・・」
官僚「先ほど伺ってから対応をいたしました」
神様「話した覚えはないのだが?」
官僚「その・・・ 通信機がオンの状態でして会話が・・・」
神様「そうか。 やはり私はバカだったな」フフッ
男「神様?」

414 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 21:39:19 ID:epasaBmQ
神様「官僚よ、指示があり次第部隊を突入させ施設を封鎖。 近くに原子炉がある、注意しろ」
官僚「施設周辺は全て調査済みです、お任せ下さい。 指示を受けてから3分で制圧します」
神様「私たちを降ろしたらすぐに守衛室に戻れ」
官僚「しかしそれでは」
神様「守衛室からの方が指示が出しやすいであろう。 私たちの方は気にするな」
官僚「承知いたしました」

415 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:07:39 ID:epasaBmQ
男「神様、あそこ! 幼がいる」
神様「よし、ここで下ろしてくれ」
運転手「はい」
 キキィ
神様「幼ー!!」
幼馴染「うそ! 神ちゃん良く場所が分かったね~」
神様「幼・・・」
幼馴染「あっ、男も一緒だ! う~ん、でも少し離れていた方が良いよ~」

416 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/24(日) 22:08:51 ID:epasaBmQ
神様「何が起るのか分かっているのか? 幼・・・ いや元第一神官と言った方が良いか」
幼馴染「誰それ~」
神様「第一神官の意志を継ぐ物か? まぁ誰でも良い。 全く興味はないしな」
幼馴染「酷い! 酷いよ神ちゃ~ん」
神様「悪いことは言わない、やめろ」
幼馴染「え~ だって凄い事をするんだよ? CP67を使った次元転換エネルギーの接続作業~」
神様「・・・・・・」

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