神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
Part24
780: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 18:35:00 ID:CkJ8xWPU
男「で、どちら様?」
生徒D「酷いな、君と同じ講義を受けてたのに」
男「…あ?ああ、あの…」
生徒D「剣士で」
男「へ」
生徒D「剣士でいいよ、どうせ名前を憶えてないだろう?」
男「…すまん」
剣士「あの学校人数多いから、知らない人が居ても不思議じゃないよ」
781: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 18:40:53 ID:CkJ8xWPU
男「そうか」
剣士「うん」
男「……」
剣士「……」
男「終わり?」
剣士「うん」
男「……」
剣士「……」
男「…本当に終わり!?」
剣士「これ以降の行動は教えられてないから」
男「なんて言われたのさ」
剣士「『この男を守れ、あとはそいつが何とかしてくれる』って」
男「は、はぁ…」
剣士「こちらとしても何とかしてくれないと困るんだけど…」
男「そう言われたってなぁ…」
782:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/27(日) 18:42:14 ID:pNFp3XZY
唐突に剣士www
783: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 19:04:48 ID:CkJ8xWPU
>>782
所謂モブキャラってやつですよ モブ これから多少でてきます
あまり出しゃばらないので勘弁してやってください 私が土下座するので
784:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/27(日) 19:08:49 ID:CqrNrHbc
土下座したところを神様に踏んでもらえるなら喜んで>>1の代わりに土下座します
785: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 19:43:57 ID:CkJ8xWPU
剣士「……」ボーッ
男「(出来れば神様を巻き込みたくはないんだけど…)」
剣士「…眠い」ウトウト
男「なあ」
剣士「うん」
男「お前も”こっち側”なんだよな?あの化けものを斬り殺してたし」
剣士「うちは退魔師の家系だからね、斬ったり刻んだりは得意なの」
男「お、おう…じゃあさ、神様に会いに行くか?どうせ一緒に居るところ見てるだろうし」
剣士「神様に合わせてくれるの?」
男「まあ、気は進まないけどあれ以上の適任は無いだろう」
剣士「頼むよ、神様に会えるなんてなあ…」
男「(気を付けないとな、神様に危害が加わる様なら…)」グッ
786: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 21:10:47 ID:CkJ8xWPU
男「ここが入口なんだけど…見えるか?」
剣士「うーん…あ、うっすらと」
男「ここが神社への入り口だ」
剣士「凄いな…こっちも訓練を積んでるつもりだったんだけど全然分からなかった」
男「そうか?こっちははっきりわかったんだが」
剣士「きっと君が特殊なんだよ」
男「そっか…」
剣士「でも、流石は”あの”神様だな…やる事が想像の桁違いだ」ブルブル
男「そんなに威厳のある神様じゃないけどな」
剣士「あれは”ただの神様”じゃないからさ、凄い存在だよね」
男「…ちょっと待て、こっちは神様が”戦神”って以外どんな神様か教えられてないんだが」
剣士「えっ」
787: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 21:12:22 ID:CkJ8xWPU
男「違うの?」
剣士「いや、こちら側では相当高位な存在なんだけど」
男「えっ、あの日がなぐでぐでしてる神様が?」
剣士「その発言にショックを感じざるを得ないけど、そうだよ」
男「どの位有名なの?」
剣士「それも教えられてないの?」
男「まあ」
剣士「自慢しないんだね…やっぱり神様って俗世と離れてるのかな」
男「酒も普通にやるけど」
剣士「えっ」
788:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/27(日) 21:15:14 ID:CqrNrHbc
お弁当作るしな
789: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 21:49:32 ID:CkJ8xWPU
剣士「でもあれだよ?この森の名前を見れば多分わかると思うけど…」
男「ああ、それならこれだ」
『○○鎮守の森』
男「どうした?」
剣士「なんだ、ちゃんと書いてあるじゃないか」
男「おん?」
剣士「この名前聞いたことあるでしょ?」
男「……うん?」
―――「このご時世唯一政府に何故か認められた神宮…」
男「…まさか」
剣士「うん、現在この国に現存している唯一の神宮」
剣士「雲隠れした後でも残された…いや”残さざるを得なかった”程の存在」
剣士「その祭神が、ここに居る」
剣士「ここの神様はつまり、○○神宮の祭神なんだよ」
790: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 22:02:11 ID:CkJ8xWPU
男「…ごめん、凄さがよく分からん」
剣士「えっ」
男「神様は神様だしなぁ、それ以上でもないし」
剣士「うーん…とにかく、凄い神様なんだよ」
男「分かった、そろそろつくぞ」
剣士「うわー…どきどきするな」
男「神様、帰ったよー」
剣士「お初にお目にかかります神様!」ペコッ
神娘「神主!」
791: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 22:05:18 ID:CkJ8xWPU
神娘「神主ぃ!」バッ
男「おうっ、どうした」
神娘「ええいとっとと服を脱げ!怪我してないか?呪われてないか?」
男「ちょ、やめろっ、大丈夫だから!大丈夫だから!」
剣士「…あ、うん?」ポカーン
神娘「ん?そこに居るのは誰だ」
男「いや、さっき襲われてさ」
神娘「なんだと!」
男「助けてもらった」
神娘「そうか…礼を言わねばらなんな」
剣士「あ、いえ!滅相もありません神様!」ペコリ
男「まあ上がって茶でも飲んでいけよ、用事があるんだろ?」
剣士「良いのかな?神様とお茶なんて飲んでも」
男「毎日一緒に飯食ってるし」
剣士「えっ」
792: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 23:35:24 ID:CkJ8xWPU
―――――
神娘「ほら、飲め」
剣士「神様が茶を淹れる側だとは…」
男「だって神様の方が美味いんだもん」
神娘「照れるから褒めるでない」
男「しゃーないだろ、淹れた経験なんてないんだから」
神娘「手ずから教えてやってもいいのだぞ?」
男「うーん…結構楽しそうだなそれ…」
剣士「(どうしよう、話に入っていけない)」
神娘「で、そこの」
剣士「あっ、はい」
神娘「一体我の領土に入り込むまでして、何様か」
剣士「(…!?さっきまでと威圧感が違うっ…!?)」ゾワッ
神娘「少なくとも害意が無いのは分かった…だがお前の目的が我である以上早急に理由を述べよ」ゴォッ
男「(…神様のこういった面、見るの久しぶりだな)」ゾクゾク
793: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 23:51:19 ID:CkJ8xWPU
剣士「分かりません、ですがそこの男さんを護るようにとだけ…」スチャッ
神娘「どう思う、神主」チラッ
男「聞かれても困る」
神娘「ふむ…む、そうか」
男「なんだ」
神娘「先遣隊と言ったところだろうな、こやつは」
男「先遣隊?」
神娘「知っての通りここの入り口は隠されている…そこを割り出す為に案内させたのだ」
男「なるほど、やけに回りくどい」
神娘「となると、直に来るだろうな」
ザッ ザッ ザッ
男「…ん、早いな」
神娘「ここは神の領土だと言うのに…今日は遠慮ない奴が多いな」
794: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 23:54:33 ID:CkJ8xWPU
ザッ ザッ ザァッ
宮司服の老爺「おお…ここが神のおわす場所…」
偉そうな男「時間が無い、早急にお目通り願うか」
男「(見た所偉そうな奴が一人、スーツの女は秘書か、それで爺さんは神主かな?それと部下みたいなのが結構…)」
神娘「揃いも揃って我が領土になに用か」
宮司服の老爺「このような形で来訪する事、大変申し訳ありません」
偉そうな男「おい、説明しろ」
スーツの女「此度は神様に協力を要請に参りました」
神娘「要請?………まあよい、話せ」
男「(あ、今の神様超不機嫌だ)」
795: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:21:58 ID:KqsuHi5E
スーツ女「早急に申し上げますと、只今我が国と隣国間に一種の”戦闘を伴う行為”が発生しかけています」
神娘「それは戦争だろう?まどろっこしい言い方をするな、いや隠すな」
スーツ女「…失礼しました」
男「戦争はしちゃいけないんじゃなかったっけ」
スーツ女「その事に付いてですが…隣国が送り込んだのは人間ではありません」
男「こちら側の力を使って何かを送ってきたと」
スーツ女「隣国を問い詰めても”我が国とは関係が無い””言いがかりをつけるな”の一点張りでどうしようもありません」
神娘「どうしようもないんだろう?それで私に話が回ってきたと」
スーツ女「ええ、このままでは我が国は尋常ではない被害を受けると予想されます…しかし現状の戦力ではどうしようもなく」
偉そうな男「君に話が来るのも当然の流れだろう」
男「…あぁ?”君”?」イラァッ
偉そうな男「ああ、私は国家幻想並びに不明事案対策部のトップで尚且つ…」
男「そこじゃねえよ、神様に”君”だと「神主、落ち着け」…ああ」
神娘「で?こうして我が領土に土足で足を踏み入れたと」ギロリ
宮司服の老爺「……!」ゾワッ
796: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:42:52 ID:KqsuHi5E
偉そうな男「力が欲しいのなら適当に信徒を見繕おう、なに国家の一大事だから予算も降りてな」
神娘「それは良い事だな」
偉そうな男「いや、神様も結構な量の信者を抱えていたのでは?これ程の回復量はただことではない」
神娘「ああ、良い人間に巡り合えたよ」ゴゴゴ
スーツ女「あ…っ」ゾクッ
偉そうな男「いやぁ、神様の隅に置けませんな!」ハッハッハ
神娘「…ああ、そうだな」ニコォッ
男「(神様、流石にその笑顔はやばい)」ゾゾゾゾ
偉そうな男「いや、しかし神主までは見つからなかったと思うので…こちらで最適なのを繕いました」
神娘「……あ゛?」ギョロッ
男「あ」
スーツ女「あ」
剣士「あっ…」
797:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 00:46:52 ID:jTOazTLU
死んだな
798: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:48:10 ID:KqsuHi5E
神娘「一つ、聞こう」
偉そうな男「なんだね」
神娘「”お前は何様だ?”」ゴォッ
偉そうな男「…っ!」ゾクゥッ
神娘「要請?我は神だが貴様は、貴様らはその私に指図できるほどの存在なのか?」
ザワザワ… ザワッ…
偉そうな男「あ…え」
神娘「信徒だと?そんなもの最初から居ない、作ろうともしていない」
偉そうな男「それは…また…」
神娘「元より消える他なかった私を都合の悪い時になって頭を下げに来る貴様は何だ?神よりも上に居るのか?」
偉そうな男「そんな…滅相も無い…」
799:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 00:53:15 ID:vs/qodyc
面白い!
800: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:58:13 ID:KqsuHi5E
神娘「まあそれはいい、赦そう、知らなかったですまされることだ」
偉そうな男「あ…ありがとうございます…」
神娘「だが」
神娘「神主を繕うと言う発言に限っては許さん」
神娘「絶対に許さん」バチッ バチィッ
男「(おーい?おーい?体から電気でてるんですが神様ってそんな力あったっけ?)」
神娘「神主!来い!」
男「あっ、はい!(凄い威厳だなおい…)」
神娘「私の神主はこやつ一人だ、こやつ以外認めん、分かったな?」
偉そうな男「え…あ……」
神娘「分 か っ た な?」バチィッ!
偉そうな男「はっ、はひいっ!」ドサッ
男「(あ、気絶した)」
801:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 01:15:35 ID:DCTwNISs
スーパーゴッド2状態か
802:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 01:15:53 ID:/KiZCcPM
神様テラヤバス
803: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:32:34 ID:KqsuHi5E
―――――
男「結局、あいつら逃げるように帰っちゃったね」ハフハフ
神娘「ふん、敬意を知らぬ者なぞ知らん」プンプン
男「あ、この山菜美味い」
神娘「なんだと」
男「ほら神様、食べなよ」ズイ
神娘「ふむ…ん、美味い」パクッ
男「腹減ってると良い事ないって」
神娘「まあ、確かに」
男「結局受けることになっちゃったね」
神娘「仕方ないさ、予想通りだ」
男「そう、だな…」
神娘「どうした、やけに自信が無いな」
男「…今日の朝まで、大丈夫だろうと思ってた」
神娘「ほう」
804: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:35:27 ID:KqsuHi5E
男「でもあれの姿を見て…自信が揺らぐ」
神娘「……」
男「あんなのが攻め込んで来たら勝てるのか?本当に?って」
神娘「そうか、私も悪寒を感じたんだ」
男「神様もか」
神娘「あれだけの悪寒は初めてだった、私が想像していたより事態は悪いらしい…」
男「…大丈夫、なんだろうか」
神娘「分からん」
男「そこは嘘でも大丈夫って言う所だろ」
神娘「取り繕った勇気程脆いものはない、そんなものでは決して強くならない」
男「……」
805: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:40:47 ID:KqsuHi5E
神娘「神主、いや人の子」
男「ん」
神娘「私の手を握れ」
男「ああ」ギュゥ
神娘「どうだ?」
男「どうって…確かに手の感触があって、普通の人間みたいで」
神娘「私は此処に居るか?」
男「…居る」
神娘「私は此処に居る、お前も此処に居る、それだけで十分じゃないか?」
男「…うん、そうだな」
神娘「”私を信じろ”、私にとってのお前は、今ここに居るお前でしかない」
男「ありがとう、なんだか落ち着いた」
神娘「……それは、私もだよ」
男「なんか言った?」
神娘「いいや?」
806: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:50:55 ID:KqsuHi5E
男「…あ、そうだ」
神娘「なんだ」
男「さっき綺麗な花があったから神様に見せようと思って」
神娘「ほお?」
男「なんか紫の花でさ、綺麗だから」スッ
神娘「これは…」
男「ん?」
神娘「…紫苑だ」
男「しおん、良い名前だな」
神娘「……」ギュ
男「(気に入ってくれたかな)」
807: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:53:51 ID:KqsuHi5E
神娘「ではお前に、お返しの花を捧げよう」パッ
男「これは?ってそんな事も出来るのか…」
神娘「一種の意向返しだよ」
男「小さい花が付いているな…名前は?」
神娘「これはペンステモンと言う名前だよ」
男「ペンステモン…」
神娘「お前にもらった図鑑を見るまで名前は分からなかったからな、そういう意味でも」
男「可愛い花だな、ありがと」
神娘「(…紫苑か、これはまた…)」ギュ
男「で、どちら様?」
生徒D「酷いな、君と同じ講義を受けてたのに」
男「…あ?ああ、あの…」
生徒D「剣士で」
男「へ」
生徒D「剣士でいいよ、どうせ名前を憶えてないだろう?」
男「…すまん」
剣士「あの学校人数多いから、知らない人が居ても不思議じゃないよ」
781: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 18:40:53 ID:CkJ8xWPU
男「そうか」
剣士「うん」
男「……」
剣士「……」
男「終わり?」
剣士「うん」
男「……」
剣士「……」
男「…本当に終わり!?」
剣士「これ以降の行動は教えられてないから」
男「なんて言われたのさ」
剣士「『この男を守れ、あとはそいつが何とかしてくれる』って」
男「は、はぁ…」
剣士「こちらとしても何とかしてくれないと困るんだけど…」
男「そう言われたってなぁ…」
782:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/27(日) 18:42:14 ID:pNFp3XZY
唐突に剣士www
783: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 19:04:48 ID:CkJ8xWPU
>>782
所謂モブキャラってやつですよ モブ これから多少でてきます
あまり出しゃばらないので勘弁してやってください 私が土下座するので
784:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/27(日) 19:08:49 ID:CqrNrHbc
土下座したところを神様に踏んでもらえるなら喜んで>>1の代わりに土下座します
剣士「……」ボーッ
男「(出来れば神様を巻き込みたくはないんだけど…)」
剣士「…眠い」ウトウト
男「なあ」
剣士「うん」
男「お前も”こっち側”なんだよな?あの化けものを斬り殺してたし」
剣士「うちは退魔師の家系だからね、斬ったり刻んだりは得意なの」
男「お、おう…じゃあさ、神様に会いに行くか?どうせ一緒に居るところ見てるだろうし」
剣士「神様に合わせてくれるの?」
男「まあ、気は進まないけどあれ以上の適任は無いだろう」
剣士「頼むよ、神様に会えるなんてなあ…」
男「(気を付けないとな、神様に危害が加わる様なら…)」グッ
786: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 21:10:47 ID:CkJ8xWPU
男「ここが入口なんだけど…見えるか?」
剣士「うーん…あ、うっすらと」
男「ここが神社への入り口だ」
剣士「凄いな…こっちも訓練を積んでるつもりだったんだけど全然分からなかった」
男「そうか?こっちははっきりわかったんだが」
剣士「きっと君が特殊なんだよ」
男「そっか…」
剣士「でも、流石は”あの”神様だな…やる事が想像の桁違いだ」ブルブル
男「そんなに威厳のある神様じゃないけどな」
剣士「あれは”ただの神様”じゃないからさ、凄い存在だよね」
男「…ちょっと待て、こっちは神様が”戦神”って以外どんな神様か教えられてないんだが」
剣士「えっ」
787: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 21:12:22 ID:CkJ8xWPU
男「違うの?」
剣士「いや、こちら側では相当高位な存在なんだけど」
男「えっ、あの日がなぐでぐでしてる神様が?」
剣士「その発言にショックを感じざるを得ないけど、そうだよ」
男「どの位有名なの?」
剣士「それも教えられてないの?」
男「まあ」
剣士「自慢しないんだね…やっぱり神様って俗世と離れてるのかな」
男「酒も普通にやるけど」
剣士「えっ」
788:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/27(日) 21:15:14 ID:CqrNrHbc
お弁当作るしな
789: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 21:49:32 ID:CkJ8xWPU
剣士「でもあれだよ?この森の名前を見れば多分わかると思うけど…」
男「ああ、それならこれだ」
『○○鎮守の森』
男「どうした?」
剣士「なんだ、ちゃんと書いてあるじゃないか」
男「おん?」
剣士「この名前聞いたことあるでしょ?」
男「……うん?」
―――「このご時世唯一政府に何故か認められた神宮…」
男「…まさか」
剣士「うん、現在この国に現存している唯一の神宮」
剣士「雲隠れした後でも残された…いや”残さざるを得なかった”程の存在」
剣士「その祭神が、ここに居る」
剣士「ここの神様はつまり、○○神宮の祭神なんだよ」
790: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 22:02:11 ID:CkJ8xWPU
男「…ごめん、凄さがよく分からん」
剣士「えっ」
男「神様は神様だしなぁ、それ以上でもないし」
剣士「うーん…とにかく、凄い神様なんだよ」
男「分かった、そろそろつくぞ」
剣士「うわー…どきどきするな」
男「神様、帰ったよー」
剣士「お初にお目にかかります神様!」ペコッ
神娘「神主!」
791: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 22:05:18 ID:CkJ8xWPU
神娘「神主ぃ!」バッ
男「おうっ、どうした」
神娘「ええいとっとと服を脱げ!怪我してないか?呪われてないか?」
男「ちょ、やめろっ、大丈夫だから!大丈夫だから!」
剣士「…あ、うん?」ポカーン
神娘「ん?そこに居るのは誰だ」
男「いや、さっき襲われてさ」
神娘「なんだと!」
男「助けてもらった」
神娘「そうか…礼を言わねばらなんな」
剣士「あ、いえ!滅相もありません神様!」ペコリ
男「まあ上がって茶でも飲んでいけよ、用事があるんだろ?」
剣士「良いのかな?神様とお茶なんて飲んでも」
男「毎日一緒に飯食ってるし」
剣士「えっ」
792: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 23:35:24 ID:CkJ8xWPU
―――――
神娘「ほら、飲め」
剣士「神様が茶を淹れる側だとは…」
男「だって神様の方が美味いんだもん」
神娘「照れるから褒めるでない」
男「しゃーないだろ、淹れた経験なんてないんだから」
神娘「手ずから教えてやってもいいのだぞ?」
男「うーん…結構楽しそうだなそれ…」
剣士「(どうしよう、話に入っていけない)」
神娘「で、そこの」
剣士「あっ、はい」
神娘「一体我の領土に入り込むまでして、何様か」
剣士「(…!?さっきまでと威圧感が違うっ…!?)」ゾワッ
神娘「少なくとも害意が無いのは分かった…だがお前の目的が我である以上早急に理由を述べよ」ゴォッ
男「(…神様のこういった面、見るの久しぶりだな)」ゾクゾク
793: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 23:51:19 ID:CkJ8xWPU
剣士「分かりません、ですがそこの男さんを護るようにとだけ…」スチャッ
神娘「どう思う、神主」チラッ
男「聞かれても困る」
神娘「ふむ…む、そうか」
男「なんだ」
神娘「先遣隊と言ったところだろうな、こやつは」
男「先遣隊?」
神娘「知っての通りここの入り口は隠されている…そこを割り出す為に案内させたのだ」
男「なるほど、やけに回りくどい」
神娘「となると、直に来るだろうな」
ザッ ザッ ザッ
男「…ん、早いな」
神娘「ここは神の領土だと言うのに…今日は遠慮ない奴が多いな」
794: ◆lwQY2qw84A:2013/10/27(日) 23:54:33 ID:CkJ8xWPU
ザッ ザッ ザァッ
宮司服の老爺「おお…ここが神のおわす場所…」
偉そうな男「時間が無い、早急にお目通り願うか」
男「(見た所偉そうな奴が一人、スーツの女は秘書か、それで爺さんは神主かな?それと部下みたいなのが結構…)」
神娘「揃いも揃って我が領土になに用か」
宮司服の老爺「このような形で来訪する事、大変申し訳ありません」
偉そうな男「おい、説明しろ」
スーツの女「此度は神様に協力を要請に参りました」
神娘「要請?………まあよい、話せ」
男「(あ、今の神様超不機嫌だ)」
795: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:21:58 ID:KqsuHi5E
スーツ女「早急に申し上げますと、只今我が国と隣国間に一種の”戦闘を伴う行為”が発生しかけています」
神娘「それは戦争だろう?まどろっこしい言い方をするな、いや隠すな」
スーツ女「…失礼しました」
男「戦争はしちゃいけないんじゃなかったっけ」
スーツ女「その事に付いてですが…隣国が送り込んだのは人間ではありません」
男「こちら側の力を使って何かを送ってきたと」
スーツ女「隣国を問い詰めても”我が国とは関係が無い””言いがかりをつけるな”の一点張りでどうしようもありません」
神娘「どうしようもないんだろう?それで私に話が回ってきたと」
スーツ女「ええ、このままでは我が国は尋常ではない被害を受けると予想されます…しかし現状の戦力ではどうしようもなく」
偉そうな男「君に話が来るのも当然の流れだろう」
男「…あぁ?”君”?」イラァッ
偉そうな男「ああ、私は国家幻想並びに不明事案対策部のトップで尚且つ…」
男「そこじゃねえよ、神様に”君”だと「神主、落ち着け」…ああ」
神娘「で?こうして我が領土に土足で足を踏み入れたと」ギロリ
宮司服の老爺「……!」ゾワッ
796: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:42:52 ID:KqsuHi5E
偉そうな男「力が欲しいのなら適当に信徒を見繕おう、なに国家の一大事だから予算も降りてな」
神娘「それは良い事だな」
偉そうな男「いや、神様も結構な量の信者を抱えていたのでは?これ程の回復量はただことではない」
神娘「ああ、良い人間に巡り合えたよ」ゴゴゴ
スーツ女「あ…っ」ゾクッ
偉そうな男「いやぁ、神様の隅に置けませんな!」ハッハッハ
神娘「…ああ、そうだな」ニコォッ
男「(神様、流石にその笑顔はやばい)」ゾゾゾゾ
偉そうな男「いや、しかし神主までは見つからなかったと思うので…こちらで最適なのを繕いました」
神娘「……あ゛?」ギョロッ
男「あ」
スーツ女「あ」
剣士「あっ…」
797:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 00:46:52 ID:jTOazTLU
死んだな
798: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 00:48:10 ID:KqsuHi5E
神娘「一つ、聞こう」
偉そうな男「なんだね」
神娘「”お前は何様だ?”」ゴォッ
偉そうな男「…っ!」ゾクゥッ
神娘「要請?我は神だが貴様は、貴様らはその私に指図できるほどの存在なのか?」
ザワザワ… ザワッ…
偉そうな男「あ…え」
神娘「信徒だと?そんなもの最初から居ない、作ろうともしていない」
偉そうな男「それは…また…」
神娘「元より消える他なかった私を都合の悪い時になって頭を下げに来る貴様は何だ?神よりも上に居るのか?」
偉そうな男「そんな…滅相も無い…」
799:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 00:53:15 ID:vs/qodyc
面白い!
神娘「まあそれはいい、赦そう、知らなかったですまされることだ」
偉そうな男「あ…ありがとうございます…」
神娘「だが」
神娘「神主を繕うと言う発言に限っては許さん」
神娘「絶対に許さん」バチッ バチィッ
男「(おーい?おーい?体から電気でてるんですが神様ってそんな力あったっけ?)」
神娘「神主!来い!」
男「あっ、はい!(凄い威厳だなおい…)」
神娘「私の神主はこやつ一人だ、こやつ以外認めん、分かったな?」
偉そうな男「え…あ……」
神娘「分 か っ た な?」バチィッ!
偉そうな男「はっ、はひいっ!」ドサッ
男「(あ、気絶した)」
801:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 01:15:35 ID:DCTwNISs
スーパーゴッド2状態か
802:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/28(月) 01:15:53 ID:/KiZCcPM
神様テラヤバス
803: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:32:34 ID:KqsuHi5E
―――――
男「結局、あいつら逃げるように帰っちゃったね」ハフハフ
神娘「ふん、敬意を知らぬ者なぞ知らん」プンプン
男「あ、この山菜美味い」
神娘「なんだと」
男「ほら神様、食べなよ」ズイ
神娘「ふむ…ん、美味い」パクッ
男「腹減ってると良い事ないって」
神娘「まあ、確かに」
男「結局受けることになっちゃったね」
神娘「仕方ないさ、予想通りだ」
男「そう、だな…」
神娘「どうした、やけに自信が無いな」
男「…今日の朝まで、大丈夫だろうと思ってた」
神娘「ほう」
804: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:35:27 ID:KqsuHi5E
男「でもあれの姿を見て…自信が揺らぐ」
神娘「……」
男「あんなのが攻め込んで来たら勝てるのか?本当に?って」
神娘「そうか、私も悪寒を感じたんだ」
男「神様もか」
神娘「あれだけの悪寒は初めてだった、私が想像していたより事態は悪いらしい…」
男「…大丈夫、なんだろうか」
神娘「分からん」
男「そこは嘘でも大丈夫って言う所だろ」
神娘「取り繕った勇気程脆いものはない、そんなものでは決して強くならない」
男「……」
805: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:40:47 ID:KqsuHi5E
神娘「神主、いや人の子」
男「ん」
神娘「私の手を握れ」
男「ああ」ギュゥ
神娘「どうだ?」
男「どうって…確かに手の感触があって、普通の人間みたいで」
神娘「私は此処に居るか?」
男「…居る」
神娘「私は此処に居る、お前も此処に居る、それだけで十分じゃないか?」
男「…うん、そうだな」
神娘「”私を信じろ”、私にとってのお前は、今ここに居るお前でしかない」
男「ありがとう、なんだか落ち着いた」
神娘「……それは、私もだよ」
男「なんか言った?」
神娘「いいや?」
806: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:50:55 ID:KqsuHi5E
男「…あ、そうだ」
神娘「なんだ」
男「さっき綺麗な花があったから神様に見せようと思って」
神娘「ほお?」
男「なんか紫の花でさ、綺麗だから」スッ
神娘「これは…」
男「ん?」
神娘「…紫苑だ」
男「しおん、良い名前だな」
神娘「……」ギュ
男「(気に入ってくれたかな)」
807: ◆lwQY2qw84A:2013/10/28(月) 01:53:51 ID:KqsuHi5E
神娘「ではお前に、お返しの花を捧げよう」パッ
男「これは?ってそんな事も出来るのか…」
神娘「一種の意向返しだよ」
男「小さい花が付いているな…名前は?」
神娘「これはペンステモンと言う名前だよ」
男「ペンステモン…」
神娘「お前にもらった図鑑を見るまで名前は分からなかったからな、そういう意味でも」
男「可愛い花だな、ありがと」
神娘「(…紫苑か、これはまた…)」ギュ
神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
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