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レイ「フィフス。…ちょっと」カヲル「?」

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Part2
25 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/19(金) 23:01:26.17 ID:WEcw/Omz0
カヲル「…僕も半分手伝うよ」
レイ「……」
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「……」
カヲル「………。サラダにするには少し分厚すぎるかな」
レイ「あなたも、野菜を切るのはあまり上手ではないのね」
カヲル「……経験の無い事を初めから上手く出来るヒトなんて居ないさ」
レイ「…あの、」
カヲル「少し黙っていてほしいな。集中するから」トン、トン、トン、トン
レイ「……」
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「この間、碇くんがあなたの話をしていたわ」
カヲル「…へぇ、そう。会話の内容は聞いていたかい?」トン、トン、トン
レイ「…フィフスは何でも出来るからすごい。憧れだ、って、あなたを褒めていたわ」
カヲル「……そう。シンジくんがそんな事を。…それは嬉しいな…」トン、トン、トン
レイ「その後鈴原くんが碇くんの料理について褒めて…、そうしたら碇くんは謙遜して、でもフィフスは何でも出来るからきっと自分より料理の腕も良いと思う、と言っていたわ」
カヲル「…」トン、トン
レイ「…。……でも、今のあなたを碇くんが見たら…」
カヲル「」…ザクッ
レイ「…どうしたの」
カヲル「……この僕が、まさか君から心理攻撃を受ける事になるとはね…」
レイ「?」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/19(金) 23:57:04.79 ID:rFeUoOmS0
面白い展開になってきた・・・
これは読みがいがあるぞ

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/20(土) 17:55:13.77 ID:OcZMVte00
どっちもエヴァで一番好きなキャラだから俺はこのスレ応援するぞ!
ところで、一回の投下終わったら一言あると分かりやすくて嬉しいかも。できればでいいけど。

28 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:04:10.29 ID:/LOC5+c50
>>27
了解、今回からそうしてみるわ。ありがとう

29 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:05:53.95 ID:/LOC5+c50
レイ「…」トン、トン、トン
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「…数日前の放課後、セカンドが碇くんにあなたの話をしていたわ」トン、トン、トン
カヲル「…そう。彼女の事だからあまり良いようには言っていなかったんだろうね」トン、トン
レイ「ええ」トン、トン、トン
カヲル「…。でも、彼女が何を言っていたとしても、シンジくんは否定してくれていたよね?」トン、トン、トン
レイ「…大体は。…だけど…「フィフスはただの日常会話ですら抽象的すぎて何言ってるのか良くわからない」…というセカンドの言葉は、碇くん、否定はしていなかったわ」トン、トン
カヲル「」ザクッ
レイ「…。絆創膏、2枚目よ」
カヲル「………」
レイ「…」トン、トン、トン
カヲル「ねぇ。いくら僕でも指を切れば痛いよ」トン、トン、トン
レイ「? …そう。でも、それはあなたの不注意のせい」トン、トン
カヲル「…あんまりこんな事言いたくはないけど、君は少し卑怯だと思うよ」トン、トン、トン
レイ「どうして?」トン、トン
カヲル「わざわざこんな時にシンジくんの話題を出すなんて、ずるいじゃないか」トン、トン
レイ「……碇くんの話は、だめなの?」トン、トン、トン
カヲル「ダメ、というわけではないよ。ただ…」トン、
レイ「そう…。碇くんはあなたがいない時にも良くあなたの話をしているけど。…あなたは、碇くんの話をしたくないのね。…きっと碇くん、悲しむと思うわ…」
カヲル「」ザクッ
レイ「……。あなたの切ったきゅうり、血の味がしそう」
カヲル「…本当に自覚が無さそうなところが恐ろしいね、君は」


30 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:07:10.80 ID:/LOC5+c50
カヲル「どちらが切ったものも厚さがまちまちだけど、まぁ…慣れるまでは仕方がないね。ファースト、次の野菜は?」
レイ「…これよ」
カヲル「玉ねぎ、か」
レイ「…これは、皮を剥くの?」
カヲル「うん、そうだろうね」
レイ「…」バリバリバリ
カヲル「…」
レイ「…フィフス。これは…どこまでが皮で、どこからが身なの?」
カヲル「奇遇だね。僕も今、全く同じ質問を君にしようとしていたところだよ」
レイ「……」
カヲル「きっとこの茶色の部分が皮なんだと思うよ。それを取り除いてしまえば、後は食べられるんじゃないかな」
レイ「…そう」
カヲル「切るんだろう?半分手伝うよ」
レイ「…」トン、トン、トン、トン
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「…フィフス?何、泣いているの?」
カヲル「…そういう君こそ、涙が出ているけど」
レイ「…?」
カヲル「迂闊だったね。そういえば、玉ねぎを切ると目にしみるとつい最近授業で習ったばかりだ」
レイ「……。……目が痛いわ…」
カヲル「…頑張ろう。あと少しだ」
レイ(玉ねぎ。不思議な野菜。サラダやお味噌汁に良く合う野菜。…今まで玉ねぎで涙なんて、出たことなかったのに)

31 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:08:29.77 ID:/LOC5+c50
レイ「……」
カヲル「さて…。既にまたお互い数箇所指を傷つけてしまったわけだけど、まだ敵は残っているよ」
レイ「次は、ジャガイモ」
カヲル「この凹凸が厄介だね。うまくやらないとまた指を切る事になる」

レイ「…【ワンポイント:皮は剥かずに茹で、茹で終わってから皮を剥いた方が美味しい】と書いてあるわ」
カヲル「そう。それじゃあ茹でよう、お湯は沸いているから」
レイ「【きゅうりと玉ねぎは塩もみしておく】…。待っている間、これを済ませておきましょう」
数十分後。
カヲル「茹で上がったみたいだよ」
レイ「………。…熱っ…」
カヲル「ファースト、無茶はしない方がいい。火傷をするよ」
レイ「だめ…。今剥かないと、美味しくなくなってしまう…」
カヲル「………」
レイ「くっ…」
カヲル「…氷水を用意するよ。手を冷やしながら頑張るんだ。僕も出来る限り手伝いはするから」

32 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:09:49.38 ID:/LOC5+c50
レイ「…皮が剥けたわ」
カヲル「…それじゃあ【ジャガイモを潰して】、」
レイ「【塩もみしておいた玉ねぎときゅうりを移して】…」
カヲル「【調味料で味を調える】」
レイ「………」
カヲル「これでいいんだね。食べてごらんよ」
レイ「…」パクッ
レイ「…………。……おいしい」
カヲル「そう、良かったね。それじゃあポテトサラダはこれで完成だ」
レイ「ええ…」
カヲル「次は何を作る予定なんだい?」
レイ「…これ」パラパラ
カヲル「ほうれん草のおひたし…か。たまにネルフ食堂の日替わり定食に出てくるね。ふーん、意外と単純な作り方なんだね」
レイ「…これなら、すぐにできると思うわ」
カヲル「そうだね。それじゃ、またお湯を沸かさないとね」
レイ「私は、ほうれん草を用意しておけば良いのね」
カヲル「茹で終わった後は冷水にさらすと良いみたいだね。それも用意しておこうか」

33 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:10:38.05 ID:/LOC5+c50
レイ「【ほうれん草を根元からお湯に入れ】、【1分ほどサッと茹でる】…」
カヲル「【鍋から上げたほうれん草はすぐに冷水にさらす】」
レイ「【だし汁としょうゆで和え】、【かつおぶしをふる】…。…これで、完成」
カヲル「シンプルだね」
レイ「…。…おいしいわ」
カヲル「そう。シンジくんも喜んでくれるといいね」
レイ「…うん」
カヲル「順調に2品目まで終わったね、この調子でいこうか」
レイ「…。次は………」パラパラ
カヲル「卵焼き?…これまたお弁当の、定番中の定番だね」

レイ「…【ポイント:卵焼きの味付けには人それぞれ好みがある場合があります。甘い味付けはAの材料、辛い味付けはBの材料を参考にして下さい】…」
カヲル「…」
レイ「…。碇くんは、どちらの味付けが好みなのかしら」
カヲル「そういえば少し前、シンジくんからお弁当に入っていた卵焼きをひとつ貰ったよ。あれはどちらかというと塩辛い味だった」
レイ「だけど…前に、碇くんが私に作ってくれたお弁当に入っていた卵焼き。…その時の卵焼きは、甘かったわ」
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「毎朝シンジくんがお弁当を作っているセカンドや葛城一尉…彼女たちとシンジくんの味の好みが違うから、君のお弁当に入れる卵焼きの味付けは甘いものに変えたのか、…もしくは、毎朝シンジくんの気分で味付けを変えているのか…果たして真相はどちらだろうね」
レイ「……。今回はBの材料、塩辛い味付けで作ってみる」
カヲル「そう。それじゃあ、…【ボウルに卵を割り入れてかき混ぜ】、」
レイ「【塩、醤油、白だしなどの調味料を入れて】…、」
カヲル「…ちょっと待って。フライパンに油をひいて加熱しておかないと」
レイ「…忘れていたわ」

34 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/21(日) 17:11:18.68 ID:/LOC5+c50
とりあえずここまで。
また来られたら夜に来る。

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/21(日) 17:57:24.03 ID:kKcddFOL0
兄妹みたいでかわいいな
期待

36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/21(日) 19:58:45.35 ID:Gw9E2WT3o

淡々とした雰囲気がかわいいな

37 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/22(月) 00:55:44.58 ID:GoAnnook0
カヲル「フライパンは、丸いものしか無い…か」
レイ「…フライパンは普通、丸いものではないの?」
カヲル「卵焼きを作る際に便利な、四角い形のものが市販されていると聞いた事があるよ」
レイ「…そう」
カヲル「まぁ、普通のフライパンでも出来ない事はないさ。それより油をひこう」
レイ「ええ」ダバァ
カヲル「あっ」
レイ「これに火を点けて…」カチッ
カヲル「ちょっ、ちょっと待って。待つんだファースト」
レイ「何?」
カヲル「…一度火を止めて話し合おう」
レイ「?」
カヲル「ーーあれでは油を入れすぎだと思うよ」
レイ「…そう?」
カヲル「もっと少量で良いはずだよ、卵がフライパンに焦げ付かないようにするための油なんだからね」
レイ「…」
カヲル「何か不満があるのかい? …そんな顔をしているよ」
レイ「………。調理実習で…碇くんの班が料理を作っていたときの話。同じ班の女子が油を入れていたら、碇くん、それを見て「それだと油が少ないかも…」と、言っていたけれど」
カヲル「それは…ふた月ほど前の調理実習での話だね?あの時は確か…シンジくんたちの班は唐揚げを作っていたはずだ。だからではないかな」
レイ「からあげ…?」
カヲル「そう、唐揚げ。………」
レイ「…フィフス?」
カヲル「…人造鶏肉も買ってあったよね。この際だからお弁当に入れるおかずのひとつに唐揚げを作るというのはどうだろう。あれも良くお弁当に入っている、定番のおかずの一つだと思うよ」
レイ「…。そう、…わかった」

38 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/22(月) 00:57:42.14 ID:GoAnnook0
カヲル「まず、【鶏肉を切る】…」
レイ「…………」トン、トン、トン
カヲル「1人で平気?」
レイ「……大丈夫」
カヲル「そう」
レイ「…………」トン、トン、トン、トン
カヲル「…切りにくそうだね」
レイ「…………」トン、トン
カヲル「それじゃあ少し大きすぎるんじゃないかな」
レイ「…フィフス」
カヲル「うん」
レイ「少し、うるさいわ」
カヲル「…ああ、そう。ごめん」
レイ「………」トン、トン、トン、トン
カヲル「…」
レイ「…。切れたわ」
カヲル「うん。…その鶏肉に【下味をつける】。【漬け込み時間は20~30分】…だそうだよ」
レイ「下味? …材料は?」
カヲル「【塩・こしょう・醤油・おろしにんにく・おろしショウガ・酒】、…あ」
レイ「…お酒がないわ」
カヲル「…ないね」
レイ「お酒は、絶対に必要なものなのかしら」
カヲル「必要であるから書いてあるんだろうとは思うけど…」
レイ「でも。…お酒は、未成年が口にしてはいけないもの。購入も法律で禁止されているはず」
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「…そうだね。一度、お酒は入れずに作ってみようか。試作だから、少しでいいよ」
レイ「…ええ」

39 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/22(月) 00:59:12.21 ID:GoAnnook0
20分後。
レイ「…漬け込みは終わったわ」
カヲル「【漬け汁を捨てて、鶏肉に片栗粉をまぶす】と書いてあるね」
レイ「………。…これでいいの?」
カヲル「うん、多分ね。…そうしたら、いよいよ揚げる作業だ」
レイ「…」
カヲル「気をつけるんだよ。油は跳ねて危ないから」
レイ「…」
…ポチャン
パチッ パチパチパチッ!
レイ「!」ビクッ
カヲル「大丈夫かい、ファースト」
レイ「………」
カヲル「…」
レイ「…」
数分後。
レイ「…」
カヲル「これは…油の温度が高すぎたのかな」
レイ「…黒焦げ」
カヲル「………」
レイ「…フィフス」
カヲル「やっぱり僕が食べるのかい? ……」
レイ「…。嫌なのね」
カヲル「いや…その、…いくらなんでもこれは」
レイ「……。いいわ。私が、食べるから」

40 : ◆sIVlz2/mNs :2013/04/22(月) 01:00:13.89 ID:GoAnnook0
カヲル「だけど、君は…肉料理は食べないんだろう?」
レイ「……」
カヲル「これだけ焦げてしまっていると、体にもあまり良くないと思うよ。残念だけど処分しよう」
レイ「…」
カヲル「ファースト?」
レイ「…碇くんが……」
カヲル「…シ、シンジくんがどうかしたのかい?」
レイ「数日前の、社会の授業」
カヲル「…1人1人、気になる社会問題について調べてクラスメイトの前で発表した、あの授業のこと?」
レイ「ええ。その授業での、碇くんの発表…覚えていない?」
カヲル「シンジくんの発表?もちろん覚えているよ。確か…そう、セカンドインパクト後の人口減少により一時的に減少していたけれど、近年再び増加の一途を辿っている“ゴミ”がもたらす環境破壊とその対策について…だったね」
レイ「…それ」
カヲル「シンジくんはさすがだね。彼のようなリリンがもっと増えてくれれば、この星の美しさもより長く保たれるのではないかな」
レイ「…」
カヲル「ふふ…。もっとも、“彼のような”と言っても、彼ほど素晴らしいリリンは後にも先にもきっと現れはしないだろうと僕は考えるわけだけど、」
レイ「…」
カヲル「君はどう思う?」
レイ「…」
カヲル「…」
レイ「………」
カヲル「ごめん、話の腰を折ってしまったね。何の話だったかな」
レイ「…その、碇くんの発表での話。碇くんは家庭で出るゴミを減らすための対策を、いくつか提案していたわ」
カヲル「“必要のないものは買わない”」
レイ「…“再利用できるものは、利用する”」
カヲル「…“極力食べ残しはせず、食べ切れる量だけ食材を買ったり料理をしたりする”………」

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