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幼少から続いてる恐ろしい体験を話す

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Part6
369 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:26:41.67 ID:Cf9Z2/cF0
俺は大学へ入学した。
さして頭も良くなかったが、推薦でそこそこの大学に入学することが出来た。
サークルへ入り、授業にちょこちょこ出ててはサークルに入り浸り、遊び回る。
まあ、どこにでも居そうな大学生だった。
そんな代わり映えのしない日常、異変が起きたのは大学3年生、サークルの合宿中だ。

370 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:27:28.99 ID:Cf9Z2/cF0
E子「ねえ、○○君、この荷物持って!!」
俺「え、あ、う、うん!いいよ!」
E子「あっついよねー、何でこんな山奥を合宿地にしたんだろう」
俺「ま、まあ夜は冷えるって言われてるし、涼しくなるんじゃないかな」
E子「そっか、キャンプファイヤー楽しみだね!」
俺「そうだね!」
突然の登場だが、このE子、俺が今気にかけている子である。
そこまで美人という程でもないが、愛嬌があり人を惹きつける何かを持っている。
何回か二人で遊んで、頻繁にメールでやり取りもしていたが、イマイチ進展が無い状態で
今日の合宿だった。

371 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:28:17.91 ID:Cf9Z2/cF0
F男「このこのー、憎いねー」
俺「うわっ!な、なんだよ!」
F男「この合宿で上手く発展するといいなー、あはははは!」
俺「何言ってんだ!聞こえたらどうすんだよ!!」
バンバン!と俺の肩を叩くF男、このF男という男はサークルで一番の仲であり
常日頃から共に行動を取っていた。
高笑いをしながら、荷物を持ち運んでいくF男
まあ、この合宿で仲を進展させることが出来れば・・・と、実際俺も思ってたのだが。
進展がない状態ともこの合宿を機にオサラバだ!!
よーし!!がんばるぞ!!!
先輩「何言ってんだお前」
どうやら口に出てしまったらしい、先輩の冷ややかなツッコミを背に、俺は顔を赤らめ荷物を運んでいった。

373 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:29:03.37 ID:Cf9Z2/cF0
その後、川遊びでE子の水着姿に見とれたりしつつ、川に突き落とされたりしつつしていると、夕食の時間になった。
夕食はカレーと焼きそばだった。キャンプ地から支給された薪では明らかに足りないので、数人が少し山へ入って薪を調達してくることになった。
E子「じゃあ、あたし行きます!」
E子がいの一番に名乗り出た、これはE子と二人っきりになるチャンスか!?
後輩「じゃあ、僕も・・・」
俺「・・・・・・・」
無言の圧力で睨んでやった。
後輩「あ、やっぱいいです・・・」
俺「行きます!」
先輩「そうか、じゃあ二人で頼んだぞ」
俺はほくそ笑んだ

374 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:29:52.01 ID:Cf9Z2/cF0
俺「な、何だか暑いね」
E子「そお?涼しいと思うけど」
俺「な、何か雨が降りそうだね」
E子「綺麗に晴れてるじゃん」
いかん、二人で遊んだ時もそうだったが、E子と二人っきりだと上がってしまう。
それにしてもE子はちょっとでも俺に気はあるのだろうか・・・?
本当に掴みどころのない子だ。
俺「なあ、E子、今好きな人居るんだよね?」
これは以前、俺が確認したことのある質問だ


375 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:30:41.38 ID:Cf9Z2/cF0
E子「んー?居るよ?」
俺「進展とかしそうなの?」
E子「うーん、難しそうだね」
俺「そうなのか・・・」
俺のことなのか!?という期待もあるが、名前を聞いてみてもし違っていたら目も当てられない。
名前を聞く勇気は俺には無かった。
E子「俺君は居ないの?」
俺「居るよ」
E子「きっと良い子なんだろうね」
俺「E子、君のことだよ」
E子「えっ!」
俺「好きなんだ」
E子「・・・実は私も、俺君のことが・・・」

376 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:31:27.77 ID:Cf9Z2/cF0
E子「何ボーッとしてんの?」
俺「あ、ご、ごめん!」
E子「早く薪拾わないと終わらないよー」
俺「う、うん」
俺の甘い妄想は一瞬にして打ち砕かれた。
せっせと薪を拾うE子に続き、俺も薪を拾っていく。
E子「うん、これくらい拾えば良いよね」
黙々と薪を拾い続け、気が付けば俺とE子は大量の薪を確保していた。
俺「うん、じゃあ戻ろうか」
俺達はキャンプ地へと戻った。

377 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:31:59.78 ID:Cf9Z2/cF0
夕食はあまり上手く作れたとは言えないが、皆で行う共同作業はとても楽しく
料理の味を倍増させてくれるようだった。
皆で盛り上がるようにして、料理を食べていたが俺は気がかりなことがあった。
E子がいない?
E子を探すように周囲に目を配ると・・・、いたいた、E子だ。
何故か、皆から距離を取るように食事をしている。
俺は立ち上がり、E子の分のビールも片手に近づいていった。

378 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:32:44.99 ID:Cf9Z2/cF0
俺「何してんの?」
E子「あ、俺君」
俺「皆と一緒に騒げば良いじゃん、どうしたの?」
E子「あたし、あまり騒がしいの好きじゃないんだよね」
確かに、E子はそんな傾向がある。基本的に明るい子なのだが、サークルで騒いでる時もあまり輪には入りたがらない。
E子にビールを手渡し、自分も蓋のタブを開ける。
二人で乾杯をし、口につける。
何を話したもんか・・・と思案していたが、おもむろにE子が口を開いた。

379 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:33:17.71 ID:Cf9Z2/cF0
E子「今まで言ってなかったけど、あたしさ、親が居ないんだ」
俺「えっ、そうなんだ」
E子「唯一肉親だった妹も、半年前に行方不明になってるの」
俺「・・・・・・」
俺は言葉に窮した。
E子「あはっ、ごめんね!急に暗い話なんかしちゃって」
俺「いや、大丈夫だよ」
E子「あたしの家も、あんな風に皆で楽しく食事してたの。だからちょっと胸が苦しいんだよね」
俺「そうなんだ・・・」
E子「暗くしちゃってごめんね!明るい話に切り替えよう!」
俺「うん!」
その後、E子と色々な話をした。楽しかったこと、面白かったこと。そして将来のこと。

380 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:34:03.26 ID:Cf9Z2/cF0
俺「俺、教師になりたいんだ、小学校の。E子は何になりたいの?」
E子「・・・・・・」
あれ、E子の様子がおかしい。
俺「ま、まだ決めてないのかな」
E子「・・・・・・」
E子は俯いたまま答えない。
何かまずいこと聞いちゃったかな・・・。
E子「あ、そろそろ戻ろうかな」
E子は俺の質問に答えることなく立ち上がる。
そこには既に、暗い表情をしたE子は居なかった。
俺「あ、うん、そうだね」
E子「二人であまり消えてたら、変に怪しまれちゃうもw」
俺「別に俺は良いけどね」
E子「えっ?」
俺「いや、何でもない、戻ろう」
その後、二人で戻った所を色んな人に冷やかされたりしたが、その日は滞りなく一日が過ぎていった。
それにしても、あのE子の様子は何だったんだろう?

381 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:35:00.19 ID:Cf9Z2/cF0
そして合宿の二日目。二泊三日なので今日が最終日だ。
今日は川くだりに、肝試しと、イベントが盛りだくさんの一日だった。
川くだりは、ふざけあってたら川に転落したり、先輩が操作を誤って岸に激突したりなど、散々な内容だったが、肝試しは俺の中で大イベントとなった。
男女が一組となって、山沿いの道を回って帰って来るといった単純な内容だが、非常に薄暗く不気味な道を歩かねばならず、光が懐中電灯だけというのも恐怖の演出に一役かっていた。
組み分けはクジ引きで決定されたが、俺はE子とペアになることが出来た。
後で聞いた話だが、クジは作ったF男が俺とE子がペアになるよう細工をしていたらしい。
F男・・・お前は本当の親友だよ。

382 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:35:37.23 ID:Cf9Z2/cF0
俺の心は有頂天だったが、E子は浮かない顔をしていた。
俺「どうしたの?」
E子「あたし、怖いの苦手で・・・」
これは男らしい所を見せるチャンスかもしれない!
俺はwktkしながら開始を待った。
一組、二組と出発して行き、ついに俺とE子の番になった。
俺「行こう」
E子「う、うん」
足場の悪い道を懐中電灯で照らしながら、ゆっくりと進んでいく。
E子「うー、怖いな」
俺「だ、大丈夫だって!」
こういった類のものは割りと平気な俺だったが、想像していた以上の不気味さに、本音を言うと少しビビッていた。
二人でおそるおそる進んでいった先に、土手が見えた。
ここを右折しなければならないのだが、今までの道と違い、完全に見えない方向を右折しなければならないため、先の見えない恐怖があった。
しかし、ここで怖気付いては男ではないだろう。
俺「俺、先見て来るね」
E子「うん」
E子にそう告げて、右折した先を見る

383 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:36:22.85 ID:Cf9Z2/cF0
俺「何も・・・ないな」
まあ、何かあったら困るけどなw
安心してE子の所へ戻ろうとした瞬間、何かが俺の前を横切った。
俺「え・・・?」
女の生首だった。
俺「うわあああああああああ!!!!!」
あまりのショックに腰が抜けて動けない俺
生首は徐々に近づいて来る。
俺「く・・・来るな!!」
俺の願いも虚しく、生首は俺と至近距離まで近づいて来て
ついには、俺の顔の数センチまで迫った。
俺「あ・・・あ・・・あ」
???「ぶわっはっはっはっは!!!」
突如、どこからか笑い声が聞こえた。
俺「え?」
笑い声のした方を見ると、先輩が茂みから出てくる所だった。
先輩「いやーすまんすまん、こんなに驚くとは」
俺「・・・・・・」
よく見ると、生首は糸で吊るされただけの簡素なものだった。
恐怖心など一気に吹き飛び、恥ずかしさでいっぱいになった。
先輩「お前のリアクションwww最高だったぞwww」
E子「あははははは!!!」
いつの間にか、E子も一緒になって爆笑している。
もういっそ、誰か俺を消してくれ。

384 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:36:53.16 ID:Cf9Z2/cF0
その後は、E子に男らしい所を見せる計画が頓挫した俺はテキトーに行程を終えた。
E子のドンマイ!という言葉を背に。
その夜、どうも寝つけずに、俺はキャンプから離れた川辺でボーッと過ごしていた。
E子は俺が情けない奴に見えたに違いない・・・そうに違いない
あの一件のせいで、俺の株も大暴落だ・・・
ああー、どうしよう・・・
考えれば考えるほど鬱になっていく。

387 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:37:39.35 ID:Cf9Z2/cF0
E子「横、いいかな?」
俺「うわっ!!」
E子だった、いつの間に近づいてたんだろう。
E子「ごめんね、驚かせて」
俺「い、いや、いいよ、E子はどうしたの?」
E子「何だか眠れなくってね」
俺「そっか」
E子「・・・・・・」
俺「・・・・・・」
気まずい・・・あんなことあった後だから、余計に気まずい。

388 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:38:40.00 ID:Cf9Z2/cF0
E子「クスッ」
俺「!?」
E子「さっきの俺君を思い出しちゃって」
俺「ああ・・・」
追い討ちをかけないでくれよ・・・。
E子「ちょっと可愛かったよ、俺君って本当に面白いよね」
俺「あ、ありがとう」
E子「んーー」
俺「ん?」
E子「もう言っちゃおうかな」
俺「何を?」
E子「あたしの好きな人って、俺君なんだよね」
俺「えっ・・・」

389 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:39:27.18 ID:Cf9Z2/cF0
胸がドクンと高鳴る
嘘だろ・・・
E子「あはは!言っちゃった!!」
俺「・・・・・・」
E子「いつ言おうかな、と思ってたけど・・・良いタイミングだったからさ、えへへ」
俺「お・・・俺も」
E子「ん?」
俺「俺も、E子のことが好きだよ」
E子「え!?」
俺「好きなんだ」
E子「俺君・・・」
俺「E子・・・」
俺はそっと、E子の唇に自分の唇を重ねた。

390 :C菜の夢 ◆OATxHqmYYE :2013/05/01(水) 01:40:13.01 ID:Cf9Z2/cF0
E子「んっ・・・」
どれほどの間、唇を重ねていただろう
どちらともなく、唇を離した。
俺「そろそろ・・・戻ろうか」
E子「うん・・・」
俺はE子と手を繋ぎながら、キャンプ地へと戻った。
俺「じゃあ、また明日ね」
E子「うん、また明日」
E子と別れ、床へと着く。
俺は幸せな気持ちに包まれながら、心地よい眠りへとついていった。
しかし、その晩、俺は夢を見ることになる。

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