男「あー、ブックオフでバキ読んだら喧嘩強くなった気がするわ。誰かと殴り合いてーなー」
学校の帰り道、立ち寄ったブックオフでバキを全巻読破した高校一年生の少年は、その勢いで、自分が強いと勘違いしてしまう。
その日を境に、彼の世界は大きく色を変えるのであった……。
109: 名無しさん@読者の声:2019/2/24(日) 11:40:07 ID:zzXPOUBqCU
スト「こんなちっこい種にそんな力がねぇ……」
『飲んでみなよ。その瞬間に君の力は、この世に比肩するものがなくなる』
『ジョジョやその他の公園の王たち、オリンピックの選手やボクシングの世界チャンピオンだって、君に勝つことができなくなる』
『君がまだジョジョに勝ちたいんだとしたら、更なる高みを目指したいんだとしたら……』
『その種を飲「いらねぇ」
110: 名無しさん@読者の声:2019/3/17(日) 20:45:37 ID:1VkapZ3/a6
スト「俺は俺のまま、ジョジョより弱い俺のまま、ジョジョに戦いを挑む」
スト「それが俺のスタイルだ」
『…………』
スト「俺とお前の考えは、一生相容れないんだろうよ。話してよくわかったぜ」
スト「世界を変えたいお前のことを、変わりたくない俺が止めてやる!!!」バッ
ブオッ!
『……素晴らしい』ニヤッ
バキィッ!
111: 名無しさん@読者の声:2019/3/30(土) 22:00:47 ID:KWsBk/2UWk
『うぐっ……痛いな……』
スト「オラッ!」ブンッ
パシッ
スト「……!」
『やっぱり君は最高だ。是非とも僕の仲間に欲しい!』
スト「まだ抜かしやがるか!」ブオッ
『おっと!』ヒョイッ
スト「……ッ!」
『フフ……こうなったら力ずくで仲間になってもらうしかないかな』
スト(…………野郎!!!)
112: 名無しさん@読者の声:2019/7/15(月) 11:15:56 ID:LFW6uP2gKM
パチンッ
ズラッ
スト「!!」
『この7人は、君たち公園の王の強さをベースに才能を与えた奴らでね。そうだな、ひとりひとりがジョジョを越えてると思ってくれると早いかな』
スト(なんだと……!?)
『さて、とりあえずは気絶させて、種を飲んで貰おうか。やってくれ、みんな』
ザッザッザッ
スト「…………来な!」
──────────
────────
──────
…………
113: 名無しさん@読者の声:2019/7/15(月) 11:26:39 ID:LFW6uP2gKM
〜翌日〜
眼鏡「…………」
後輩「眼鏡先輩うぃっすー。ストさんいますかー?」
眼鏡「……後輩か、どうしたその顔の傷は?」
後輩「いや、昨日ジョジョと戦うつもりが、何故かフォルテとかいう奴と戦ったんすけどね。なかなか強くて……」
眼鏡「フォルテか。よくそれだけですんだな」
後輩「つーか今日、人が少なくないすか?ストさんもいないし、狂者先輩も来てないんすか?」
眼鏡「二人とも今日は学校を休んだよ」
後輩「へ!珍しい!」
眼鏡「俺も帰る。じゃあな」
後輩「え、なんかあったんすか?」
眼鏡「……いや?なんもねーよ。お前も早く帰りな」
後輩「あ、おつかれっしたー」
その日から、ストさんと狂者先輩と眼鏡先輩が、俺の前から姿を消した。
114: 名無しさん@読者の声:2019/8/20(火) 00:22:06 ID:WQNVSMvB0k
『スト?ああ、あいつね、今日も来てないよ』
『眼鏡も来てないよ。あいつが休むなんて珍しいよな』
『チャラ男なんて一週間も来てないよ』
『狂者のやつも、三日前から来なくなっちまったし』
『……最近俺らの周りで休んでる奴ら多くね?』
『ああ、最近休んでる奴ら、夜中に集まってんの見たな。何してんのか聞いたらさ』
夜中の公園に現れる不良たちを成敗してるんだって
『おっかねーな。夜中に公園に行くのはやめとくか』
後輩「…………ストさん」
115: 名無しさん@読者の声:2020/10/22(木) 22:14:14 ID:liBfWwfrqM
ストさん……
つCCCCC
116: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 22:50:06 ID:ZC3669QYcU
支援ありがとう!
1年の沈黙を破り復活!!!
117: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 22:58:46 ID:ZC3669QYcU
〜深夜:赤色公園〜
後輩「今日もストさん達が来ない……」
後輩「昼間の噂話……深夜に不良を狙ってる奴らがいるらしいが、そいつらも来ない……」
後輩「襲われたら返り討ちにして、知ってることを聞き出そうと思ってたんだが……」
後輩「どうやら空振りみたいっすね……」
118: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 23:04:33 ID:ZC3669QYcU
後輩「このまま待ってても仕方がない。帰るか……」
後輩「……いや、待てよ?もしかしたら、違う公園にならいるのかも……」
後輩「そうだ、青色公園に行こう」
後輩「ジョジョならストさん達のこと、何か知ってるかもしれないし」
後輩「不良狩りの奴らがいたら、それはそれで何か手掛かりが掴めるかもしれない」
後輩「我ながらナイスアイディア!行くっすよ〜!」ダッ
119: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 23:23:37 ID:ZC3669QYcU
〜青色公園〜
後輩「……って、誰もいないんかーい!!!」
後輩「噂が間違ってんのか?それともジョジョも不良狩りにやられたとか?」
後輩「こうなったらもう虱潰しだ!黄色公園行くぞ!」ダッ
120: 東京名無しンピック2020:2020/12/20(日) 23:48:13 ID:ZC3669QYcU
〜黄色公園〜
金属バット「……で?な〜んでお前と組まなきゃならねーのかね?」
鉄パイプ「保険だとよ。ストって奴の件もあるし」
金属バット「あ〜、アイツね……」
鉄パイプ「7人がかりでも少し手こずったからな。それにここの公園の主は、3日間で雑魚が10人やられている。確実に潰すために、俺とお前が呼ばれたってわけ」
金属バット「ま、いいよ……とにかく俺はこの金属バットでかっ飛ばせればいい。頭でも、腹でもね。……さて、」
金属バット「お前が黄色公園の主だよな?」
フォルテ「…………」
121: 東京名無しンピック2020:2020/12/28(月) 00:40:45 ID:ZC3669QYcU
鉄パイプ「黒のジャージ、オレンジ色のニット帽、灰色のネックウォーマー……コイツがフォルテで間違いなさそうだ」
金属バット「そうか。ちゃっちゃと終わらせちまおう」
鉄パイプ「待て待て。その前にやることがあるだろ」ゴソゴソ
金属バット「んー?」
鉄パイプ「おい、フォルテ。これをやる」ヒョイッ
フォルテ「……」パシッ
鉄パイプ「その種飲んで、俺達の仲間にならないか?」
122: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 00:45:05 ID:ZC3669QYcU
フォルテ「……」ポトッ
フォルテは種を足元に落とすと、
パキッ
そのまま右足で踏み潰した。
鉄パイプ「……交渉決裂ってわけね」
フォルテ「……」
金属バット「おし、やるか」ブンッ ブンッ
鉄パイプ「とりあえず、半殺しで」
フォルテ「……」
123: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 01:08:10 ID:ZC3669QYcU
金属バット「フッ!!!」ブオッ
金属バットの少年が、正面から襲い掛かる。
バットを振り上げ、躊躇無く叩き下ろす。
フォルテ「……」タンッ
スカッ
ガキーン!
しかしバットは空を切り、そのまま地面と激突した。
金属バット「おっ!?」ビリビリ
金属バットの少年が、地面を打った衝撃に気を取られた一瞬の隙に、フォルテは右足で金属バットを蹴り上げた。
バシッ
金属バット「なにっ!?」
思わず手から離れた金属バットはカランカラーンと音を立てながら、あらぬ方向へと飛ばされていく。
そのバットの行く末を見届ける間もなく、少年の眼前にはフォルテの拳が迫っているのだった。
124: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 02:44:48 ID:ZC3669QYcU
バキッ!
鉄パイプ「……!」
鉄パイプ(予想以上に強いな…………だが!!)
フォルテ「…………ん」ググググ…
金属バット「…………やるじゃねーか」ググググ…
フォルテ「…………タフだな」
金属バット「フンッ!」ババッ
金属バットの少年が両の腕でフォルテを掴みに掛かる。
フォルテ「…………」バシバシバシバシ
それらをすべていなしながら、カウンターを狙うフォルテだったが……。
鉄パイプ「オラッ!」ブオンッ
フォルテ「…………チッ」ヒュッ
鉄パイプが参戦してきたところで、少しだけ距離をとった。
125: 東京名無しンピック2020:2020/12/29(火) 17:59:20 ID:ZC3669QYcU
その隙に、金属バットの少年はバットを拾いに身を翻す。
追撃しようとしたフォルテの前に、鉄パイプの少年が立ちはだかった。
鉄パイプ「おっと、少しだけ待っててもらうぜ?」
フォルテは構わず間合いを詰める。
鉄パイプの少年は鉄パイプを野球選手のように構え、一気に振り抜いた。
ブオンッ!
あまりにも大振りな、破壊力に特化した一振り。それ故に、容易くフォルテに避けられてしまう。
しかし、足止めとしての機能は十分に果たされた。
そのままフォルテは軸足に蹴りを喰らわし、鉄パイプの少年を転ばした。
と、同時に、金属バットの少年が地面に落ちていたバットを掴んだ。
フォルテ「……チッ」
それを視界の端で捉えたフォルテは、舌打ちをしながら取り敢えず、鉄パイプの少年の顔面を蹴り上げた。
126: 東京名無しンピック2020:2020/12/30(水) 16:34:54 ID:ZC3669QYcU
鉄パイプ「いっ……てぇ!」
フォルテ「…………」
金属バット「待たせたなぁ〜」
鉄パイプ「おい、挟み撃ちするぞ!」
ザザッ
フォルテ「…………」
前門の鉄パイプ 後門の金属バット!
127: 東京名無しンピック2021?:2021/2/7(日) 22:48:42 ID:vQ2SivyWEg
鉄パイプ「もう好き勝手やらせねーぞ」
金属バット「最後になにか言い遺すこととかあるか?」
フォルテ「…………」
金属バット「ねーならもう終わらすぞ」
フォルテ「…………さっさと来い」
金属バット「よし、行くぞ鉄パイプ」
鉄パイプ「了解」
128: 東京名無しンピック2021?:2021/2/27(土) 23:57:43 ID:vQ2SivyWEg
物心ついた頃からピアノを習い、絶対音感と天性のリズム感覚で数々のコンサートで受賞してきた天才音楽少年。
ピアノの練習に没頭し、遊びに疎かった少年は、高校1年生の春になんとなく立ち寄った、ゲームセンターに大きな衝撃を受けた。
この世には、ピアノよりも奥深い世界がたくさんある。
以降、少年は学校終わりに毎日ゲーセンに通い、ジャンルを問わずすべてのゲームでランキングを総ナメしていく。
彼のHNは『F』
人は彼を「フォルテ」と呼ぶ。
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