・ルール
参加希望者は1〜5レスを目処にSSを自由に作成して下さい。お題が欲しい場合は各自で希望して下さい。お題の提案や作品の感想は随時受け付けとします。覆面先生(SS作者)からのアドバイスも絶賛受け付け中とします。
408: 涙雨:2015/8/19(水) 16:05:24 ID:migeQ6z61M
月明かりが優しく降り注ぐ頃、僕は家を抜け出す。
昼間の風呂敷包みと、とっておきの物を抱えて。
「あらあれでは足りなかったのかしら?」
「むしろ余りましたよ。一体何のつもりですか『土地神様』」
「ささやかな御祝いですわ。それより『人間』……先程から抱えているそれは?」
好奇心の固まりとなった土地神様に苦笑いし、僕は風呂敷を差し出す。
「ふふ大事にしますわね。それといくら忙しくとも供物を忘れぬように、半年も姿を見せなくて心配で……嵐を呼ぶところでしたわ」
満面の笑みで振袖を抱えてはしゃぐ土地神様を横目に、僕は人知れずため息をついた。 退屈しのぎに嵐を呼ばれたらたまらない。これからは忘れずに供物を届けなければ……。
月明かりが土地神様と僕を照らす。明日も良く晴れそうだ。
409: 理屈:2015/10/14(水) 07:40:12 ID:C5Lai5gE8w
苦しんでいる人がいた。
その人は遠い昔、ある田舎道に倒れていた。
息が出来ないと、声にもならない声でその場にいた人に助けを求めた。
男の子はそれを見ると助けを呼びに全速力で駆け出した。暫くすると男の子は息を切らしながら大勢の大人を連れて戻ってきた。
大人達は倒れている人と自分達との、“色”の違いを指摘した。「他国の者なんて放っておけばいい」
そうして男の子の手を引いて倒れていた違う人をそのままにした。
もう一人、苦しんでいる人がいた。
家なきその人は都心の道路に倒れていた。
息が出来ないと声にもならない声で、周りの人々に助けを求めた。
それに気付いた女の子は先を歩く母親の足を止めた。
母親は振り返ると「二度と目を合わせるんじゃない」と言って女の子の手を引き、足早にその場を離れた。
結局は時代を越えて、苦しんでいた二人は誰にも救われることはなかった。
助けられない“理屈”なんて一生わからなければいいのに。
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