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【初心者】ヘタッピSS道場【歓迎】
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1:🎏 名無しさん@読者の声:2013/7/1(月) 22:41:24 ID:i9LVyGoa8Y
・ルール
参加希望者は1〜5レスを目処にSSを自由に作成して下さい。お題が欲しい場合は各自で希望して下さい。お題の提案や作品の感想は随時受け付けとします。覆面先生(SS作者)からのアドバイスも絶賛受け付け中とします。



361:🎏 名無しさん@読者の声:2014/8/17(日) 02:02:00 ID:aeZFlUUBwE
8月某日。日が傾き始めた6時半頃、彼―国嶋省吾はパトカーの助手席でマルボロをふかしていた。

「おい堂山、まだかよ?」不機嫌そうに隣の『相棒』へと声を掛ける。

「は、はい…もうちょっとでつく予定です」
そう言って若い刑事…堂山周は、気まずそうに黒髪の頭を掻いた。
隣の上司兼相棒がここまで不機嫌なのには、訳があった。
今日は7歳になる娘を花火大会へ連れていく筈だったからである。
「はぁ、まあお前に当たっても仕方無いか」
国嶋は、ここ数ヵ月切っていない髭を撫でながら呟いた。
しばらくして、車は古民家の前に着いた。
「ここです」堂山に促されて外に出ると、既に二台ほど先客がいた。と言っても同僚のだが。
「おーす」「遅かったな」
そんな会話を交わしながら現場に入って―絶句した。一家惨殺とは聞いていたが、あまりに惨すぎる。

そこら中に散らばった肉片、長い髪、恐らく下顎だったであろうモノ。
「う"っ…」隣の堂山は堪えきれず外へ飛び出した。無理からぬ事ではあったが、そろそろ4年になるのだから慣れて欲しいものだった。

一通り嘔吐してスッキリした堂山は「ガイシャは端山伸彦とその妻良美、ともに48歳。それから息子の雅彦15歳だそうです」と遅すぎる報告を述べた。
「遅えよ」 国嶋は後頭部をひっぱたいた。

既に鑑識や他の同僚から、そのような事は聞いていたからである。
「さて…」他殺、であるのは間違いない。しかし鑑識の話では、凶器はまだ見つかっていないとのことだった。端から見れば、刃物で斬られたような惨状だが…彼は違う見解を示していた。
「これは…鳥、か?」国嶋は鳥の羽根のような物を、畳の一角から見つけた。

「おーい鑑識ィ!ちょっと来てくれ!」大声で呼び掛けて、初めて気が付いた――おかしい。いやに静かだ。

「く、国嶋さん…アレ…」堂山が震えた声で指を差す。その先にいたのは――にこやかな笑みを湛えた、ごく普通の老婆だった。
鶏のように鋭い鉤爪と、背中に広がる鮮血に染まった白い翼…その二点を除いては。

終わりです
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