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【初心者】ヘタッピSS道場【歓迎】
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1: 名無しさん@読者の声:2013/7/1(月) 22:41:24 ID:i9LVyGoa8Y
・ルール
参加希望者は1〜5レスを目処にSSを自由に作成して下さい。お題が欲しい場合は各自で希望して下さい。お題の提案や作品の感想は随時受け付けとします。覆面先生(SS作者)からのアドバイスも絶賛受け付け中とします。



229: 吉兆の黒猫:2014/2/22(土) 20:18:04 ID:tii46iCmxk
…割り込み失礼します…。ごめんなさい。

青年は、小さな丘の上に一人で住んでいた。
人里からすこし離れた緑の丘、点々と咲く色とりどりな花、その中を一本の道が走っている。
そこを道なりに進んだところにある、小さな家。

そんなところに来る人はいない為、青年はそこでずっと一人で過ごしていた。



ある日のこと。
青年のところに少し傷ついた猫がやってきた。
黒猫だった。
「どこから来たの?」
青年は長いこと出していなかった声で言った。
普段から出していない為かその声は掠れて頼りない。
黒猫は少し枯れた声でにゃあと鳴いた。
「お父さんとお母さんはいないの?」
黒猫はまたにゃあと鳴いた。
青年は困ったように笑って、猫を抱き上げた。
猫は大きさからして成体らしいが、青年にそんなことはわからなかった。
「一緒に、住む?」
猫は少し色付いた声でにゃあと鳴いた。
青年は猫を愛おしそうに撫でて、また家に入った。
230: 吉兆の黒猫2(おわり):2014/2/22(土) 20:22:21 ID:KLxmweTAuI
これまで話もせず、殆ど笑わなかった青年はその猫と会って、よく話すようになった。
笑うようになった。

人は寄り付かずとも、青年は幸せだった。
猫が擦り寄る。
「…んー?寒いの?」
一緒にいようね、と青年が笑う。
肯定するように、またはそんな青年に満足したように、猫はにゃあと鳴いた。
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