・ルール
参加希望者は1~5レスを目処にSSを自由に作成して下さい。お題が欲しい場合は各自で希望して下さい。お題の提案や作品の感想は随時受け付けとします。覆面先生(SS作者)からのアドバイスも絶賛受け付け中とします。
193: 名無しさん@読者の声:2014/1/19(日) 00:13:22 ID:CtXxZyuyE.
暑苦しい晴れた雲間に危なっかしい光が射し
知らず知らずの内に新しい景色に変わってた
明くる日はけたたましいラジオの報せに大人は泣き
知らず知らずの内に悲しい日々ごと消し飛んだ
ぼーっと生きてりゃ何十年
ボーッと上がる猛毒茸
ゾッとするのも束の間で
全部焼けちゃった失楽園
「母ちゃん、腹減ったよ」
母ちゃん「もうすぐご飯ができますよ」
「今日もイナゴと芋だけなの」
母ちゃん「贅沢を言っちゃいけないよ。食べれるだけ感謝しなくちゃ」
「隣の吉川さんは鮭だって」
母ちゃん「…ふかして塩をかければご馳走ですよ。イナゴだって、ほら!タレをまんべんなく垂らして……」
「隣は鮭を食べるのに」
母ちゃん「そろそろお兄さんも帰って来る頃かしら」
ヒュールルル ヒュールルル
「…まただ」
母ちゃん「は、早く出るよ!」
「ごはんは?」
母ちゃん「行くよ!」ガシッ
ダッ タッタッタッ
194: 名無しさん@読者の声:2014/1/19(日) 00:14:35 ID:CtXxZyuyE.
……吉川さんとこの娘さん、亡くなったってねぇ
……今も娘さんの為におかずを残してるそうだよ。娘がひもじい思いをしてるのに自分たちだけ食えないとさ
……気持ちは分かるけどねぇ
「吉川さん、どこ行ったの?学校にも来てないけど」
母ちゃん「…ここいらは危なっかしいから、遠くへ疎開したみたいですよ」
「いいな、金持ちは。鮭、食いたいな。父ちゃん、鮭、食いたい」
父ちゃん「そうだな。食いたいな」
母ちゃん「…お父さん」
父ちゃん「うん…」
「どうした、父ちゃん」
父ちゃん「父ちゃんな、出稼ぎに行くんだ。もうちょっとしたらウマイもん食わしてやるからな」
「ほんとか?頑張ってな!」
父ちゃん「うん…。がんばる。父ちゃん頑張って…帰ってくるからな」
「そんなに遠いのか?」
父ちゃん「…うん。遠い。しばらく会えないかもな」
母ちゃん「うっ……うっ……」シクシク
「なんで泣くんだ、母ちゃん?」
父ちゃん「……」
母ちゃん「うっ……うっ……」シクシク
195: 名無しさん@読者の声:2014/1/19(日) 00:17:27 ID:k4nZjE3vWE
……明日は早いよ。今のうちに支度なさいね
……分かってるよ
……あんたはお兄さんなんだから、面倒みてあげなさいよ。
……分かってる
……頼んだよ
……はい
「なぁ、あんちゃん。俺たちどこに行くんだ?」
兄「…すごくいいとこだ」
「なんで大人はいないんだ?母ちゃんはついてこないのか?」
兄「母ちゃんは留守番だ」
「俺、列車って初めて乗った。揺れるんだな」
兄「そうだな」
「あんちゃん、泣きそうだぞ。大丈夫か?」
兄「……すすき畑が見えるぞ」
「ほんとだ!」
196: 名無しさん@読者の声:2014/1/19(日) 00:18:22 ID:k4nZjE3vWE
……耕せ!子供だからと楽をするな!
……こうしている間にもお国の為に兵隊さんたちは戦っているのだ!
……甘えるな!!
「暑いよぉ…」
教官「バカモン!休んどらんで耕さんか!?」
「ひぃっ」
教官「おい!返事ぐらいしたらどうだ!?」
「……?」
教官「きさま!それが教官にとる態度か!?」
ビシッ バシッ ガスッ ドカッ
「……あんちゃん?」
兄「おっ…ぶふっ……」
「あんちゃん!!」
教官「なんだ、お前は」
「あんちゃんが死んじゃう!やめろ!」
教官「なんだと!」
「あんちゃんは疲れてんだ!休ませてやってよ!」
教官「疲れてるのは皆も同じだ!兄弟揃って逆らうとは…この非国民が!」
ゴッ ドスッ ボグッ ズガッ
197: 名無しさん@読者の声:2014/1/19(日) 00:19:34 ID:CtXxZyuyE.
「…帰りたい」
「母ちゃん、父ちゃん、あんちゃん」
「……爆弾でもなんでも落ちればいいよ」
「こんな毎日が終わるなら全部いらない」
「終わったら腹一杯食えるかな」
「どこでだって遊べるかな」
「またみんなと暮らせるかな」
ヒュールルル ヒュールルル
「………」
ドーン バガァァン
ボーッと生きてりゃ何十年気楽に生きられるのだろう
ひょっとしたらこういう未来もあるのかも
ドーン バガァァン
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