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【初心者】ヘタッピSS道場【歓迎】
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1: 名無しさん@読者の声:2013/7/1(月) 22:41:24 ID:i9LVyGoa8Y
・ルール
参加希望者は1〜5レスを目処にSSを自由に作成して下さい。お題が欲しい場合は各自で希望して下さい。お題の提案や作品の感想は随時受け付けとします。覆面先生(SS作者)からのアドバイスも絶賛受け付け中とします。



171: おはなし。1:2013/12/14(土) 18:52:39 ID:AuuToUuhIc
神社の屋根の上。
常人では決して登れないような場所で、ゆったりと座る二人の人影。
「ねぇ、せっちゃん。カミサマって何の意味があるとおもう?」
黄金色の髪を揺らしながら少年が呟く。
頭には、どこの祭りで貰ったのだか分からない狐の面を着けていた。
「…ニンゲンが勝手に縋るための存在じゃないのか?」
雪のように白い髪をした少年がその髪を煌めかせ、それに応える。
「せっちゃんはそう思ってるんだ?」
「俺らの存在価値なんてそんなもんだろう」
さして興味もなさそうに黄金色の髪の少年が相槌を打った。
「稲荷、お前は?」
「うん?」
どうやら黄金色の髪の少年は稲荷、と言うらしい。
「お前はどう思う」

稲荷は考えるように瞼を伏せ、ゆっくりと開けた。
「…ニンゲンに干渉出来ない、カワイソウな生き物」
銀髪の少年は何を応えるでもなく、その言葉の続きを待つかのように首を傾けた。
172: おはなし。2:2013/12/14(土) 19:30:59 ID:T1pdIUJW2U
「一目置かれて、奉られて、祭られて、それでも一線引かれて、近付こうもんならやれ祟りだ呪いだ言われる。特にボクなんかね」
銀髪の少年は空を見ていた目を、すっと稲荷の方へ向けた。
「ねぇ、雪夜丸」
稲荷は、切なそうに、そう言って笑った。

「…お前はニンゲンに近付きたいのか」
「うん。」
さわさわ、薄が吹く風に音を立てた。
稲荷はおもむろに手を狐の面に添え、そっと外した。
狐の耳、九つの尾、顔に浮かび上がる朱色…。
「こんな姿なんかじゃ、誰も受け入れてくれやしないけど」
伸びた爪で稲荷は着けていた面をなぞった。
銀髪の少年は、それを見て、ふっと自嘲気味に嗤った。

「ねぇ、カミサマが存在する理由はなんだと思う?雪夜丸」

雪夜丸、それが銀髪の彼の名前らしい。
雪夜丸は迷う事なく応えた。







「んなこたぁ自分で探し当ててみやがれ。狐のカミサマ」

声を立てて、狐が笑う。

「じゃあ、そうさせてもらうね。オオカミさん」
「俺は犬神だ。」

そうして、二人は、カミサマによく似た二人は暫く笑いあっていた。


_おしまい_
173: 171-172:2013/12/14(土) 19:32:53 ID:T1pdIUJW2U
上がっていたので久々に書いてみました…。
下書きしてなくて残念な出来上がりですが、よろしければ感想をお願いします!
275.75 KBytes

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