・ルール
参加希望者は1〜5レスを目処にSSを自由に作成して下さい。お題が欲しい場合は各自で希望して下さい。お題の提案や作品の感想は随時受け付けとします。覆面先生(SS作者)からのアドバイスも絶賛受け付け中とします。
138: 名無しさん@読者の声:2013/9/3(火) 04:25:29 ID:up06uUkPrY
目の前に道が二つあった。
一つは右に、一つは左に。
「どうして、道が別れちゃってるんだろう」
お祖母さんのお家に行かなきゃいけないのに。
朝焼いたばかりのパンとお祖母さん好みの赤ワイン。
元気になってくれるように、お土産を渡さなきゃいけないのに。
お土産の入ったバスケットを握る手がじんわりと汗ばんでいる。
少女はお気に入りのスカートでそれを拭った。
『お祖母さんのお見舞いに行ってちょうだい』
『焼きたてのパンに赤ワインを持って』
『道は真っ直ぐだから、寄り道せずに行きなさい』
『寄り道すると、オオカミに襲われるからね』
ねぇ、お母さん、おかしいの
私言い付けどおり真っ直ぐに来たのよ
でも、おかしいの、お母さん
私言い付けどおり真っ直ぐに来たのに
ほら、あそこに、オオカミがいるの
――――――――――
素直な赤ずきんの少女は気づきませんでした。
そもそも初めから、進むべき道を間違えていたことに。
【素直でマヌケな赤ずきんの少女】
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