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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その2】
[8] -25 -50 

1: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/1(土) 00:00:58 ID:/WYEXwH6vk
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10

1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10

2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10

3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)

あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)

>>2から本編になります!


945: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/12(水) 22:42:24 ID:7TPSqG30CI
フィクサー「わたしはただ…持て余していたんだ」

ヒメ「はぁ…!?」

フィクサー「今の時代はあまりに刺激が無さすぎる。憂いているんだよ、わたしは」

ヒメ「憂いてるだと…!」

フィクサー「冷戦と呼べる駆け引きもさほど無く、国々は自己保身に積極的だ。何も進展しない。誰も大志を抱かない。流されるままありふれた日常にのめり込む」

フィクサー「果てしない静けさがわたしの胸をざわつかせるんだ。このままでは何一つ残せない。ただ生きてみただけだとな」

ヒメ「おまえは夢でも語ってるつもりか…!そんなくだらない理由でこの惨劇を引き起こしたのか!?」

フィクサー「極めた分野による優秀な能力を遺憾無く発揮し、望む結果を勝ち取る。一種の遊戯だよ」

ヒメ「遊戯…!?遊びで、こんなことを…!?」

フィクサー「大袈裟に言えばな。根本にあるのは挑戦とも言える好奇心だ。
誰もが一度は夢に向かい目標を立て、到達点を目指すだろう?それの延長といった具合か?」

ヒメ「馬鹿な…!狂ってるとしか思えない!」

フィクサー「正常さ。わたしもおまえもここにいる全ての者が普通ではないことをしている」

ヒメ「これが正常だと…!?」
946: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/12(水) 22:43:49 ID:7TPSqG30CI
フィクサー「なにも不思議な事はない。我々は自由なのだ。全ては許容される」

ヒメ「許される筈がないだろ!こんなのが正常だって言うなら何を信じればいいんだ!?」

フィクサー「何かを信じればいい。結果次第では偉業とも過ちとも捉えられる。
本当に狂っているのは…許容も拒絶もせず、ただ与えられた日常に甘んじる民衆なのかもしれんな」

ヒメ「ふざけるな…!おまえの起こした事で悲鳴を上げる人々は今も平和を待ちわびてるんだ!修正しようと戦う皆が…日常に帰りたいと願ってる!」

フィクサー「救い主に振り回され、視野の狭い行動を繰り返しているだけだろう」

カロル「……!」ピクッ

フィクサー「ここに集まった者は全て、このホビットによって巡り会った。修正すべきと言うのなら"因果"から断つのが筋ではないのか?」

ヒメ「そんな理屈が…まかるかぁ!?」バッ

フィクサー「」ヒュオンッ

ガァンッ

ヒメ「ぐあっ!」ドサッ

フィクサー「救い主よ。罪深きは貴様だ。貴様が争いを呼び、皆を死に向かわせたのだ」

カロル「………」

フィクサー「貴様もだ。国王という重責を負い、全うな政治に尽くそうというのなら、いずれ知るだろう」

ヒメ「うる、さい…!」ググッ

フィクサー「利用するか、始末するか、二つに一つの選択を迫られる」

ヒメ「どちらも選ばない!こいつは普通に生きたいだけだ!」

フィクサー「だから…こうなった」シュッ

ヒメ「ぎゃっ!?」バキッ

フィクサー「…選べないのならわたしが代わろう。"魔性"も"癒しの力"も…この才知に委ねるがいい」
947: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/12(水) 22:50:31 ID:u8oh19UNDM
カロル「ヒメくん…!」ムクッ

フィクサー「……」ジロッ

カロル「もう、やめて……おねがい」ヨロッ

フィクサー「」シュッ

カロル「うぶっ!」バキッ ズダァァン

フィクサー「かよわいものだな」ガッ

カロル「いたっ…」グイッ

フィクサー「いいか。貴様は道具だ。わたしの意思のままに力を行使すればいい」ブンッ

カロル「ひぐっ!」ビタンッ

フィクサー「貴様を尊重してやる気はない。管理から外れた言動をするな」

カロル「は、ふ……」ボタボタ

フィクサー「癒しの力が実在するとなれば永遠の命も見込める訳か。妃が大樹に赴いたのなら既に…ふっ」ニヤリ

カロル「」ズズッ

フィクサー「嬉しい誤算だ…。また一から組み立てねばな」ニヤニヤ
948: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/12(水) 22:51:01 ID:u8oh19UNDM
カロル「うっ……」フワッ

フィクサー「…そうか。自身の傷も癒せるんだったな」

カロル「……」ムクッ

フィクサー「まずは軽く耳でも削ぎ落とすか。少しは従順になるだろう」ジャキッ

カロル「ごめんなさい…」スッ

フィクサー「クックッ…物分かりは良さそうだ。素直にしていれば……」ニィィ

カロル「助けられなくて…ごめんなさい」サワサワ

フィクサー「……?死体などまさぐって何をしている?」

カロル「…なにもできなくてごめんなさい…」パシッ

フィクサー「……!?」ハッ

カロル「あなたにも…ごめんなさい。ボク…悪いことをします」キュッキュッ

フィクサー「!!!」ザウッ

ガキィィンッ!

ヒメ「ぐっ…うぅ!やれ!こいつを退けるには…もうそれしかない!」ギギギッ

フィクサー「ヒメぇ……!?」ギギギッ

カロル「こんなことしたくなかった…。誰も傷付けたくなかった…。ホントだよ?」グッ

フィクサー「やめっ……」

カロル「だけど…ごめんなさい」キュポッ

シュコォォォオオ
949: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2017/4/12(水) 22:52:58 ID:u8oh19UNDM
カロル「」ピトッ

ヒメ「」フワッ

カロル「…これでみんな」パッ

宣教師「」スースー

団長「」スースー

ラム「」スースー

カロル「……」

フィクサー「ヴボゥッ!オゲッグフゥッ!」ゴボッ

カロル「……!」ギュウ

フィクサー「がっふ!がはっ!うっ……あ゛は」フッ

カロル「」スッ

フワッ

フィクサー「」スースー

カロル「(やっぱりできないや…。また叱られちゃうかな)」ズーン

カロル「……」スッ

魔導師「」フワッ

カロル「〜〜〜!」プルプル

カロル「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめ、なさい」ポロッ

カロル「ふっ…うぅ……ぅぅ……」ポロポロ
950: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:00:16 ID:8RM3./Nalk
―――宮殿―――

ファルージャ「ふあぁ…誰もおらぬのか。玉座で寝こけてしまいそうじゃ」クタァァ

スタスタ スタスタ

ファルージャ「ンゥ…」クルッ

ピタッ

ファルージャ「クスス…待ちくたびれたぞ?」スクッ

魔導師「……」

ファルージャ「地下の始末は済んだのか?」ジッ

魔導師「」コクリ

ファルージャ「ふむ、しからば残る者共の選別に参るとしようか」

魔導師「せん…べつ?」

ファルージャ「…さよう。渡り廊下の向こうにおる兵らに妾を愛し、命を捧げる覚悟を問うのよ」

魔導師「……どうやって?」

ファルージャ「フフ…!そなたの術にかけ、生死をさまよわせるのじゃ」ニタァァ

魔導師「……」

ファルージャ「その中で生き延び、なおも妾の寵愛を望むとあらば飼ってやってもよい」ニヤニヤ

魔導師「どうして…?」

ファルージャ「ン?」キョトン

魔導師「どうして…そんなことするの?」

ファルージャ「愉快であろうな?」ニヤァァ

魔導師「ゆかい…?」

ファルージャ「妾欲しさに命を賭ける卑しい男共の狂宴じゃ。そなたも見たいと思わぬか…?」ニヤニヤ

魔導師「イヤだって…言ったら?」

ファルージャ「」ピクッ
951: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:01:04 ID:8RM3./Nalk
ファルージャ「…それはどういう意味じゃ?」

魔導師「……」

ファルージャ「よもやそなたまでもが……」

魔導師「……」

ファルージャ「フッ…戯れるでない。そなたの一途さを妾はよう知っておる」クスッ

魔導師「……」

ファルージャ「拗ねておるのかえ?ここ最近は構ってやれなかったものなァ?」ニヤニヤ

魔導師「……」

ファルージャ「フフン…おいでなさいな。よく働いてくれた褒美じゃ」ヌギッ

魔導師「ファルージャさま」

ファルージャ「ンゥ?」スラリ

魔導師「ボクが…見えてますか?」

ファルージャ「ボク…?」キョトン

魔導師「どんな形をしていても…好きでいてくれますか?」

ファルージャ「妾とそなたの間じゃ。口にせずとも察しておろう?」クスッ

魔導師「……」

ファルージャ「ふむ、様子が変わっておるな。どれ、久しぶりに顔を見せておくれな」

魔導師「」カパッ

ファルージャ「醜くも…二つとない特別なる容姿。妾に興奮を覚えさせた愛しきそなたを?」ニヤニヤ

仮面「」カランカラン

ファルージャ「そうそ……う」ピタッ
952: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:03:25 ID:8RM3./Nalk
ファルージャ「そ、そなたは……」

ファルージャ「いつから……」

ファルージャ「………」

魔導師?「騙してごめんなさい」バサッ

ローブ「」ファサッ

ファルージャ「……!」

カロル「…脱いだら、ちょっぴり肌寒いや。パカラーロさん、ずっと暑いの我慢してたのかな」

ファルージャ「なぜ……パカラゥロは……」

カロル「……死んだよ。金色の鎧を着た人間に斬られて」

ファルージャ「!……では、そやつは」

カロル「パカラーロさんの服に入ってたお薬を使って寝かせた…」

ファルージャ「…その服はパカラゥロが着てた物かえ?」

カロル「そう、だよ…」ブルッ

ファルージャ「なにゆえ…?」ジッ

カロル「ファルージャさんの気持ちが知りたかったから……」ブルブル

ファルージャ「……」

カロル「……!」ガチガチ

ファルージャ「……」

カロル「う、うぅ…」ブワッ

ファルージャ「……」

カロル「ふっぅ…もう、パカラーロさんに…えぐ…知らせてあげられないのに…うっ…なにがしたいんだろ」グシグシ

ファルージャ「…フゥ〜」ポスンッ
953: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:04:38 ID:8RM3./Nalk
カロル「ひっく…ごめ、なざい」グズッ

ファルージャ「…あやつはなんと?」

カロル「ボクが…癒したから、化け物じゃなくなったって……よく、わかんなかった…」ズビッ

ファルージャ「……ほう」

カロル「ど、ゆうことなの…?」ジッ

ファルージャ「他人が知るものではない。二人だけの秘め事よ」

カロル「……ファルージャさんは、それでキライになった?」

ファルージャ「はて、な」

カロル「はてな…?」ウルウル

ファルージャ「あやつは妾の愛を疑い、妾はそなたの変装を見抜けなかった」

カロル「う……」タジッ

ファルージャ「少し前まではあやつの仮面の内にある表情も見えたものじゃが…なぜであろうな?」

カロル「愛してるって言ってたよ…」

ファルージャ「……」

カロル「苦しそうにしてても…最後まで言ってた」

ファルージャ「さようか…」
954: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:05:47 ID:Z3/ar.vMUI
ファルージャ「クスス……」

カロル「?」キョトン

ファルージャ「パカラゥロ、シャルウィン、カカドゥーラ……」

カロル「(???)」

ファルージャ「妾の為の帝国を築き上げた忠実なしもべ。三銃士と名付け、格別に愛でた者たちよ」

ファルージャ「よく尽くし、持て囃してくれたわ。女として、これほど悦ばしいことはない」

ファルージャ「果ては命を差し出してまで…気に入られようと健気に…く、」

カロル「……?」

ファルージャ「キャハハハハハ!あーっははははは!」ケラケラ

カロル「ど、どうしたの?なんで笑うの?」オロオロ

ファルージャ「これが魅力よ。愛の成せる業よ!」クスクス

カロル「……?」

ファルージャ「あやつらは所詮、妾を伸し上げる奴隷に過ぎぬ。いくら貢がれ、愛を伝えられようと情など沸くものか!馬鹿馬鹿しい!」ケラケラ

カロル「…ホントに言ってるの?」

ファルージャ「ハァン?」ジロッ

カロル「あんなに思ってくれてたんだよ?ファルージャさんの為に必死になって……」

ファルージャ「クスス…嬉しいぞ?来世でもまた存分に可愛がってやろうでないか?」

カロル「…来世なんてないよ。生まれてくる人たちは死んだ人の代わりにはなれないもの」

ファルージャ「代わりなど、どこにでもおろう」

カロル「……!」

ファルージャ「この魅力が永遠にある限り、妾の未来に滅びはない。新しい奴隷がそこかしこに群がるわ」ニタァァァ
955: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:10:38 ID:8RM3./Nalk
カロル「……」シュン

ファルージャ「なんじゃ、その目は?」ジッ

カロル「寂しくならないの…?」

ファルージャ「寂しい?なにゆえ?」

カロル「……」

ファルージャ「望み通り妾の為に死ねたではないか。何を嘆くのじゃ?」

カロル「ボクは…そんな風に喜べないもん」プイッ

ファルージャ「…ここはそういう国よ。圧倒的な富裕か極限までの貧苦。平等などという言葉すら存在せぬ」

カロル「ボクも…ホビットだから。いろんなことがあったよ。でも……」

ファルージャ「それがどうした?」ジロッ

カロル「」ビクッ

ファルージャ「溌剌とした目…まるで穢れを知らぬような素振り…どれもが目に余る。それで妾と通じ合えるとでも思うておるのか?」

カロル「だ、だけど…」

ファルージャ「初めて見知った時からずっと…その愛情に満たされた顔を快楽に染め上げてやりたくてたまらなかった…!」

ファルージャ「傅かせ、脚に頬を擦り付け、妾に媚びる無様な顔が見たかった!」

カロル「……?」

ファルージャ「されど皮肉にも…そなたは妾など眼中にないように振る舞い、仲間も同様に妾を拒絶した」

ファルージャ「許せるものではない…許されてはならぬ。なればこそ…そなただけは消えてもらわねば」スクッ

カロル「へ…?」

ファルージャ「」ヒタヒタ

カロル「ど、どこに行くの…!?」

ファルージャ「妾を愚弄した罪……あの世で悔いるがいいわ」ニヤッ

カロル「まっ…」

「カロルくん!!!」

カロル「わっ!」ビクンッ
956: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:17:57 ID:8RM3./Nalk
宣教師「こ、ここにいたんですか!心配しましたよ!」ザッ

カロル「宣教師さま…!」

ヒメ「目が覚めたら、おまえだけいなくなってて混乱したぞ!何をしてたんだ!」

ラム「あの二人も倒れてたし、まさか君がやったのかい?」

カロル「ヒメくん!ラムくん!……あれ?団長さんは?」

ヒメ「団長には捕縛したフィクサーを見張らせてる。それよりもこれはどういう事態なんだ!」

カロル「あ、ごめんなさい…。その…二人きりで話したくて」

宣教師「ふ、二人きり…?」

カロル「うん。ファルージャさんと……」

宣教師「二人きりで……ま、まさかあの女にそそのかされたのでは!?」

ラム「落ち着きなよ。カロルくんに限ってそれはないって?」

宣教師「そ、そうでしょうけど…なぜわざわざ二人になる必要が?」

カロル「えっと、それは」チラッ

ポツン

カロル「あっ!ファルージャさんが!」

ヒメ「なに!?」

宣教師「と、扉が開いてますよ!」

ヒメ「向こうは渡り廊下に続いてる!その先は主戦場となった大階段だ!あいつを兵士と接触させたらまずい!」

ラム「たぶん、まだ遠くには行ってないよ!追おう!」ダッ

カロル「うん!」ダッ

ダダダッ
957: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:18:52 ID:Z3/ar.vMUI
―――宮殿2階(大階段)―――

ザワザワ ザワザワ

王国兵78「それは…本当なのか?」

レジスタンス11「そうだ。俺たち反乱軍と帝国軍は和睦を認め、争いを放棄する。な?」

西兵108「おうよ!女王が決めだんだ!イヤどは言わぜねぇ!」

王国兵78「な、ならば我々は…我々はどうなるんだ!?」

レジスタンス11「知るかよ。そっちはそっちでやりやがれ」

西兵108「おで様たちの城で暴れようっでんなら承知しねぇ!ぶっ殺すぞぉ!?」

王国兵78「ひっ!」

王国兵79「訳が分からん…。総指揮は…フィクサー様はどこだぁ!?」

護衛13「団長もおられない…。いったい宮殿で何が起こってるんだ」

護衛14「こ、これじゃまるで……俺たちの戦いはなんだったんだ」

賊徒29「よく分かんねぇが勝ったんだな!しゃあっ!!」ガッツポーズ

西兵108「あぁ!?誰がんなごど言っだぁ!?」

ワァーワァーギャーギャー

レジスタンス11「(………ダメだな。こりゃきっかけ一つで、どうにでもなっちまう)」

ズォォォオオオン

レジスタンス11「(こんだけの屍を積み上げたんだ…。なんとなしに引き下がれる筈もねぇ)」

レジスタンス11「(早く来い…!お前らがいなけりゃ、ここはまた戦場と化すぞ!王国人ども!)」ググッ
958: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:20:49 ID:Z3/ar.vMUI
ザッ

レジスタンス11「!!!」クルッ

西兵108「あぁん!?」ギロッ

ファルージャ「クスス…」ニィィ

レジスタンス11「ふぁ、ファルージャ!?」

西兵108「女王!!」カッ

ザワザワ ザワザワ

ファルージャ「乾いた風。血の味がする…。今にも狂気に当てられそうな。なんともむせ返す香りよ…」ヒタヒタ

王国兵's「あ、あれは……」

護衛's「だ、誰だ…」

賊徒's「うっひょ!」ギンギン

ファルージャ「そなたらに朗報じゃ」

ザワッ

ファルージャ「妾のしもべにしてやってもよい」

王国兵's「なっ…!?」

護衛's「し、しもべ…!?」

賊徒's「なんの冗談だぁ…!?」ビキッ

ファルージャ「」ハラリ

全員「」ドキィッ
959: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:23:01 ID:Z3/ar.vMUI
ファルージャ「どうさな?見事であろう?」クネッ

全員「……!」ゴクリ

ファルージャ「この肢体が欲しくば……それなりの誠意を示せ」クスッ

ファルージャ「態度次第では極上の快楽にいざなってやろうぞ?」スラリ

王国兵's「お、おぉ……」ボーッ

西兵's「ぐし、グシシシシ!」ジュルリ

護衛's「い、いかん。われ、われは……」ボーッ

賊徒's「な、なんて色っぽいんだ…!むしゃぶりつきてぇ!」ギンギン

レジスタンス11「お、おい!ふざけんな!なにその気になってんだ!」アセアセ

ファルージャ「苦しゅうない。すべてを忘れ、熱い猛りを見せてたもれ?」スラリ

全員「っ……」ゴクリ

ファルージャ「どうした?手を伸ばせば、いかようにでも出来るのだぞ?」ムチッ

西兵's「じょ、おう…!!」ジリッ

賊徒's「たまんねぇ…!たまんねぇよぅ…!!」ジリッ

レジスタンス11「くそっ…てめぇらまで何してんだ!イアマンの誇りを棄てるのか!?」

王国兵's「だ、駄目だ!我慢出来ん!」ズイッ

護衛13「よ、よせ!行くな!」ガッ

護衛14「うるせぇ!あんなの見せられて辛抱出来るか!」バッ

護衛15「俺も…」ジリッ

護衛16「へ、陛下や団長に背くことになるぞ!」

護衛17「引き寄せられるんだ…分からないけど目が離せないんだよ」ボーッ

ファルージャ「さぁおいでなさい。まとめて可愛がってやろう…」ボイン

ダダダッ

ファルージャ「クスス…」ニヤニヤ

ビュンッ ザスッ!

全員「」ピタッ
960: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:24:55 ID:8RM3./Nalk
ファルージャ「……!」ドキドキ

ザワザワ ザワザワ

ファルージャ「…誰ぞ」ポツリ

レジスタンス11「……!?」

ファルージャ「妾の前に剣を突き立てたのは誰ぞ!?」カッ

西兵108「ひ、ヒィッ!?」タジッ

王国兵78「わ、私は知らん!知らんぞ!」アワアワ

賊徒33「あ、あっちから飛んできたぞ!?」アタフタ

護衛13「陛下!!」

レジスタンス11「なにぃ!?」

ヒメ「遅れてすまない!」ザッ

カロル「…わ」クラッ

宣教師「改めて見ると…なんて悲惨な…」ジッ

ラム「独房と違って真新しい匂いだね。これはこれでキツいなぁ」ツーン

ファルージャ「また、そなたらか…!!」ワナワナ
961: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:25:32 ID:Z3/ar.vMUI
ヒメ「王国軍に告ぐ!ただちに武器を捨て、投降しろ!」

王国兵's「なに…!?」

ヒメ「憎き国賊、アーディス・フィクサー総指揮の身柄はこちらで拘束した!もはや勝敗は決している!」

王国兵's「バカな!総指揮が!?」

護衛's「か、勝った…ということか?」

ヒメ「そうだ!この戦い、国王直属近衛師団の勝利は揺るぎない!
西国反乱軍及び西国帝国軍の代理戦争からは手を引き、我々は帰還する!
沙汰は王国領内王都議事堂にて下す物とする!速やかに降伏を受け入れろ!」

王国兵78「そん…な」

王国兵79「我々の…我々による新時代が……」

ヒメ「夢から覚めろ!おまえ達の行き先はその手で汚した現実だ!!」

王国兵's「あ…うあ……」ガクッ

護衛's「やった…やったぞ!勝ったんだ!」プルプル

ウオオォォォオオオァァァアアアアアア!!!!!

ヒメ「ふぅ…なんとか間に合ったな」

宣教師「…立派になりましたね」ニコッ

ラム「ホント!王様の風格ってやつ?」クスッ

ヒメ「まぁな!」ニィッ
962: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:26:19 ID:Z3/ar.vMUI
ワァーワァーギャーギャー

宣教師「さて、残るは…」

ラム「ファルージャがどう出るかだね」

ヒメ「いや、もう大丈夫だ」

宣教師「へ?」

ヒメ「4つの戦力には偏りがある」

ラム「……?」

ヒメ「僕らの陣営となる近衛師団が約100。レジスタンスの反乱軍が約3万。
ファルージャ配下の西国帝国軍は6000弱。フィクサーが引き抜いた王国軍が約10万。これが初期の戦力図だ」

ヒメ「この中でファルージャが動かせる戦力は西国帝国軍だが…以前の戦いで主力を欠いている帝国軍だけでは反乱軍と戦う余力さえない」

ヒメ「頼みの綱の王国軍は総指揮のフィクサーを失い、僕の呼び掛けで完全に停止した」

ヒメ「つまりファルージャに残された手は強引に負け戦を続けるか、降伏に応じて反乱軍との交渉に移るかの二つだ」

宣教師「……へぇ」ニコッ

ラム「……そうなんだ」ニコッ

ヒメ「おまえらなんとなく頷いてるだろ」
963: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:27:44 ID:8RM3./Nalk
西兵108「じょ、女王!どうじまじょう!」アセアセ

ファルージャ「フゥ〜…なにを慌てふためいておるか」

西兵108「ず、ずいやぜん!」

カロル「ファルージャさん!」

ファルージャ「!」ピクッ

カロル「…終わらせよう?」

ファルージャ「……」

カロル「もう十分でしょう?やめようよ!」

ファルージャ「クッ…」ギリッ

カロル「ファルージャさん…!」

ファルージャ「煩い!!妾に指図するでないわぁっ!!」キッ

カロル「」ビクッ

レジスタンス11「!?」ギョギョッ

西兵's「ヒィッ!?」ズサッ

ファルージャ「……そこのホビットを殺した者に褒美を取らす」

ザワッ

ファルージャ「誰でも構わぬ!妾を抱きたければ、あの童の首を跳ねてまいれ!!」シュルッ ボインッ

西兵's「う……」ワナワナ

賊徒's「お……」ググッ

王国軍's「おぉぉ……」ズズズッ

オォォオオオオオ!!!!!
964: ◆WEmWDvOgzo:2017/4/19(水) 21:28:58 ID:Z3/ar.vMUI
ラム「ちょっと!話が違うじゃないか!あいつの一声で暴動が起こってるよ!」アセアセ

ヒメ「そんなバカな…!?」ガクガク

宣教師「えぇ、バカですよ!男というのは本当に…!」イライラ

ラム「どうするんだよ!なにか秘策はないの!?」

ヒメ「冗談じゃない…!こんな……これ以上どうしろって言うんだ!」

宣教師「ひとまずカロルくんを避難させましょう!ここでは危険です!」

ラム「そ、そうだね!また地下に潜ればなんとか…」

ヒメ「くそっ!僕は残って食い止める!団長を呼んでくれ!」

宣教師「分かりました!」コクッ

ラム「カロルくんを逃がさないと!」ダッ

宣教師「では私も!」ダッ

ヒメ「頼んだぞ!」

「イアアァァアアアマァァァン!!!!」

宣教師、ヒメ、ラム「!!!」ビクッ
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名前:
sage:


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