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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その2】
[8] -25 -50 

1: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/1(土) 00:00:58 ID:/WYEXwH6vk
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10

1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10

2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10

3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)

あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)

>>2から本編になります!


845: ◆WEmWDvOgzo:2016/8/23(火) 23:37:40 ID:1.Ek.8qzag
フィクサー「」ピクッピクッ

フィクサー「う、ごぉぇ……」ジャリッ

フィクサー「ま、だ……ぐふぉっ」ゴパァッ

ビチャッビチャッ

フィクサー「わ、たし……は、わたし…こそが…えらばれ、し……もの!」ググッ

フィクサー「っ……!」ズシャッ

フィクサー「(ば、かな……死ぬのか…こんな、ところで…潰える…のか)」ハァハァ

ジャッ

フィクサー「」ピクッ

魔導師「お困りかい?」

フィクサー「お、まえは……」

魔導師「なぁに?通りすがりの大魔導師様さ?」ニヤニヤ

フィクサー「きさきの…そっきんか」ゼェゼェ

魔導師「妃?なに勘違いしてんの?女王は誰の物でもない。女王自身の物さね」

フィクサー「ぐっ…!」

魔導師「見たとこぼろ負けしてへたばっちゃってる感じかい?
自慢気に武勇を語ってたクセに情けない。女王の気を惹けないわけだよ」

フィクサー「あざ、わらいに…きたのか……それ、とも」

魔導師「んふ…死にかけでも、そのくらいの予測はつくか。まぁご名答」

フィクサー「さっ…さと、よ、けん…を……いえ」

魔導師「うん、今にもくたばりそうだし、そうしようかね」ゴソゴソ
846: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2016/8/23(火) 23:41:41 ID:g5X5idGIPQ
魔導師「そう悪い話でもないから心配は……ん、あったあった」ゴソッ

フィクサー「……?」

魔導師「これはキヌプスの根を素にあらゆる動植物の効能を配合して作った秘薬」ジャーン

魔導師「それをこの治癒の魔溶液と組み合わせて飲むと……」キュポッ

魔導師「ちょっとした延命効果が期待できる優れものなんだよねぇ…」ポチャッポチャッ

魔導師「さてさて、さてさて、さてさてと……どうす」

フィクサー「つかえっ!!」

魔導師「即答かぁ…大声出すからビクッとしたよ」

フィクサー「ごへぇっ!!う゛っふ!!はやく、しろ……」ゲホゲホ

魔導師「はいはい、そう急かすんじゃないよ……口、あけて」クイッ

フィクサー「あ……」カパッ

魔導師「よしよし、いい子だねぇ…?たーんとお飲みよ?」ドボドボ

フィクサー「ばっぶ!ぶぐぐ!!」ゴキュゴキュ

魔導師「ちょっとしたら、えげつない苦痛が襲うだろうけど…まぁ辛抱強くね?」ドボドボ

フィクサー「」ズシャッ

魔導師「君なんかすこぶるどうでもいいんだけど…女王が危ない訳だから」ポイッ

パリンッ

魔導師「せいぜい役に立ってもらうよ?どーせ後遺症に苦しんで死んじゃうけども?」

魔導師「んふふ…待っていておくれ、女王。今、行くから…」

魔導師「ぜんぶ終わったら、ずっと、ずっとそばにいてあげる…」ニィィッ
847: ◆WEmWDvOgzo:2016/9/20(火) 21:40:23 ID:loRd6VWyX.
自主的に保守!
まだ待っていてくださってる方がいたら申し訳ございません
必ず完結させますm(__)m
848: 名無しさん@読者の声:2016/10/2(日) 20:14:33 ID:YLpMofwbjo
保守!頑張れ作者!
849: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/3(月) 22:20:14 ID:1xWFuB2HZQ
>>848
遅れてすみません!ありがとうございます!
もう少しでまとまりそうなので、あとちょっとだけお付き合いいただけたら幸いです!
850: お待たせしてすみません! ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:38:31 ID:6FAwtITC1A
―――地下迷宮(隠し部屋)―――

ファルージャ「」スゥー

ファルージャ「」パッパッ

モワモワモワ

ファルージャ「……」ジュッ

シュウウウウ………

ファルージャ「…」ガッ

サクッ クルクル キュポンッ

トクトクトク

ファルージャ「ンッ……」グビッ

ファルージャ「」ゴキュッゴキュッ

ファルージャ「フゥ〜…」カランッ

ファルージャ「」ポイッ

パリンッ!

ファルージャ「……」
851: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:40:56 ID:EZ0/NsJFHM
ザッ

ファルージャ「ン…」チラッ

カロル「やっぱりここにいたんだね…」

ラム「やっと見つけた」

宣教師「もう逃げ場はありませんよ」

ファルージャ「…生きておったか」クスッ

ラム「ケホッ!煙た……密室でなに焚いてんの?」コホッ

ファルージャ「はてさて……庶民には手の届かぬ旨味であろうな」

宣教師「有害な煙と無造作に転がる酒瓶があなたの贅沢ですか…。荒みきってますね」

ファルージャ「美意識のない者にこれらの価値は分かるまい…。やはりそなたとは気が合いそうにないわ」

宣教師「そうでしょうか?少なくともその意見のみで言えば……私とあなたはとても通じ合えていると感じますよ」

ファルージャ「フ……皮肉がお上手だこと」クスッ
852: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:42:46 ID:EZ0/NsJFHM
宣教師「あまり時間がないので簡潔に言います」

ファルージャ「ほう…地位も持たぬ他国民風情が帝に何を申し付けようというのか」

宣教師「今、ここで敗北を認め、投降しなさい」

ファルージャ「またそれか…。そなたの執念には畏れ入るぞ」

宣教師「西の国が降伏を受け入れた暁には王国軍はこれを無条件で承諾し、軍を撤退させると誓いましょう」

ファルージャ「フゥン…さようか…」

宣教師「聞き流すのは勝手ですが…これは最後通告ですよ」

ファルージャ「(爪の塗料が薄まっておるな。後でシャルウィンに……ああ、もうおらぬのだったか)」ボーッ

宣教師「帝都を押さえられ、宮殿まで攻め込まれ、地下に追いやられ、隠れ蓑さえ暴かれた現状……そろそろ窮地だと理解した方がいいですよ」

ファルージャ「如何様にでもなろうさ…」

宣教師「過信は身を滅ぼしますよ…」

ファルージャ「フン…なんの権限があって妾に指図しておるのだえ?」

宣教師「…私はただ国王の意向に基づいて停戦を促しているまでですが」

ファルージャ「しからば国王を呼ぶがいい。そなたでは話にならぬ」

宣教師「そんな時間はないと申し上げた筈です」

ファルージャ「なぜ妾がそちらの事情に付き合わねばならぬのじゃ?」

宣教師「……」

ファルージャ「下がれ、目障りよ」シッシッ

宣教師「失敬…言葉を間違えました」

ファルージャ「ハァン…?」

宣教師「これは要望などではありません。命令です!」

ファルージャ「ほぉ…?」ニヤニヤ

ラム「」スチャッ

カロル「」オロオロ
853: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:44:30 ID:EZ0/NsJFHM
宣教師「あまり手荒な真似はしたくなかったのですが…まともな対話は難しそうですね」

ラム「最初から話の通じる奴だなんて、これっぽっちも思わなかったけどね」

カロル「ら、乱暴はよくないよ!ちゃんと話せば分かってくれるかも!」オロオロ

ラム「……」ジロッ

カロル「」ビクッ

ラム「宣教師さんも言ってただろ。時間がないんだよ」

カロル「あう……」

宣教師「少し気を失わせるだけです。身柄を確保出来れば交渉は十分に成立するそうですから」ポンッ

カロル「……」シュン

ファルージャ「クスス…滑稽さな」クスッ
854: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:46:00 ID:6FAwtITC1A
ラム「僕と同じで死なないんだろ。じゃあ痛くしても平気だよね」チャキッ

ファルージャ「フゥ…」ムニュッ

宣教師「(胸に手を入れた…?)」

ファルージャ「煩わしい…」スッ

ラム「なにそれ?」

ファルージャ「可愛い配下より護身用にと渡された邪香よ」

ラム「ジャコウ…?」

宣教師「……!」ハッ

ファルージャ「ひとたび嗅げば香りを確かめる間もなく息を引き取る程の殺傷力だそうな」ニィィィ

宣教師「(最奥の拷問部屋で使われた毒と同じモノ…!)」ゾクッ
855: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:47:21 ID:EZ0/NsJFHM
ファルージャ「たとえ僅かなれど……逃げおおす時は稼げよう」

ラム「ふん…僕とカロルくんはそんなの効かないよ」

ファルージャ「承知の上よ。じゃが…そのおなごはどうする?」

宣教師「くっ…!」ギリッ

ファルージャ「犠牲はやむ無しと割りきれるか。己らの振りかざす正義は醜いものよなぁ」クスクス

ラム「っ…」

宣教師「悪あがきはよしなさい!その場逃れではどのみち凌げませんよ!」

ファルージャ「勘違いするな。妾はただ…そなたらに権利を与えてやっているまでよ」

ラム「権利…!?」

ファルージャ「そのおなごを捨てるか、妾の前から消え失せるか…選ばせてやろうぞ」

ラム「……!」ゴクリ

ファルージャ「クスス…どうじゃ?妾は寛大であろう?」ニヤニヤ
856: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:49:35 ID:6FAwtITC1A
宣教師「そ、そんな物を放出したらあなただって無事では済まないでしょう!」

ファルージャ「普通であればな。されど妾には不死の肉体がある…」ニタァァァ

カロル「……!」

ファルージャ「これまで数えきれぬ貢ぎ物を受け取ってまいったが……そなたの贈り物は実に気に入っておるぞよ?」ニヤニヤ

カロル「」プイッ

宣教師「なにが贈り物ですか…!彼の気持ちを踏みにじった上、拷問にまでかけておいて!!」カッ

ラム「宣教師さん、ここは一旦退こう!」ガシッ

宣教師「お構い無く!このような傲慢女の卑劣な仕打ちに屈する謂れはありません!」

ラム「け、けど…そしたら」

宣教師「時間がないんです!ここを逃したら、また大勢を犠牲にしてしまいますよ!」

ラム「〜〜〜!」

宣教師「君が止めても私はやりますから…!」ザッ

ファルージャ「それでよいのであれば妾とて遠慮はせぬぞ」グッ

宣教師「やれるものならやってみなさい!そんなことをしてもあなたは破滅を歩むだけです!」

ファルージャ「クスス…楽しみじゃな。そなたのもがき苦しむサマをじっくり堪能するとしよう…?」クイッ

ラム「まっ…」

カロル「やめて!!」

ファルージャ「」ピクッ
857: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:51:56 ID:6FAwtITC1A
シーン

宣教師「……!?」クルッ

ラム「カロルくん…」

カロル「そんなこと、しなくていい…しちゃダメだよ」

ファルージャ「……」ジッ

カロル「二人はヒメくんを探してきて」

宣教師「で、ですが…」

カロル「やっぱりよくないよ。暴力でおどかしたって納得できる筈ないもの…」

ラム「君が話したところで何ができるのさ…。こいつには言っても無駄だよ」

カロル「それならまた違う方法を考えるしかないよ。戦ってる人間たちに呼び掛けてみてもいいし…」

ラム「同じだよ!そいつらも結局、大きなきっかけがなかったら変われない!」

カロル「……」

ラム「君がしてることは思いやりなんかじゃない!単なる自己満足だ!」

カロル「っ……」
858: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:53:29 ID:EZ0/NsJFHM
ラム「たしかに僕も宣教師さんもヒメも…教団も王国も変わったよ!君が訴え続けたから!」

ラム「だけどそれもきっかけがあったからだ!全部が全部、君のおかげじゃない!」

ラム「この国と僕たちはお互いをなんにも知らないんだ!そもそも説得できるような環境がないんだよ!」

カロル「…分かってるよ。ボクのおかげだなんて思ってないもん」

ラム「は…!?じゃあなんだって言うのさ…!」

カロル「同じ世界に生まれて、変わらない時間を過ごして、みんな幸せを夢見て生きてる」

ラム「……!?」

カロル「たくさん違いはあるけど、それだけは変わらないんじゃないかな」

ラム「そ、そんな理屈でどうにかなる訳ないだろ…!」
859: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 21:54:43 ID:6FAwtITC1A
ラム「君は甘過ぎるよ…!また前みたいに都合よくいくと思ってるのかい!あんな奇跡、そう簡単には……」

カロル「ラムくんが間違ってないの、分かるよ。だけど…」

ラム「だけどなんなのさ…」ジトッ

カロル「もしあの巡礼の時もそうしてたら…ボクたちはともだちでいれたかな」

ラム「は…?」

カロル「ラムくんはあの時、どうして人間を許そうと思ったの」

ラム「それは…キミが……」

カロル「ホントにそれだけ?」

ラム「……」

カロル「みんなの言葉とかいろんな出来事があったからって知ってるよ。でも最後には自分で決めたよね」

ラム「そうだけど…」

カロル「ボクもそうだよ。何回も反対されたし、諦めちゃったりしたけど…そうしたいって思ったから続けられたんだ」

ラム「……」

カロル「続けるのもやめるのも大事なことだから自分で決めないとね…」

カロル「じゃないと、なんにも満足できないで終わっちゃうもん」

ラム「この女にも…それが出来るって言うのかい」チラッ

ファルージャ「……」ニヤッ

ラム「っ…!」プイッ

カロル「どうかな。それを決めるのはボクじゃないから…」

ラム「だったら…!」

カロル「それでも話しておきたいんだ」

ラム「……!」

カロル「ボクはまたみんなと笑って過ごしたいから…後悔して笑えなくなるのはイヤなんだ?」ニコッ

ラム「はぁ……もういいよ」
860: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/15(土) 22:04:06 ID:6FAwtITC1A
ラム「どうする?こうなったら聞かないよ」

宣教師「…仕方ありませんね」

カロル「……」

宣教師「非情に徹してでも守る意思を貫いてきたヒメくんの決意や、この戦いに平和を願った人々の心を思えば…正直、賛同しかねますが」

カロル「!」ズキッ

宣教師「キミはそういう風に割りきれない子だということもよく分かってます」

カロル「ホントにごめんなさい。いつもワガママばっかり…」

宣教師「いいんですよ。私自身、このやり方が真の解決に結び付くかは分かりませんでしたから」

カロル「どうなんだろ…。ホントはヒメくんの言う通りにするのがいいのかも」

宣教師「…でしたら、そうしてみますか?」

カロル「……」

宣教師「自分が正しいと思うのなら自信を持ちなさい。でなければ私達もキミを信じてあげられませんよ」

カロル「ボクは…やっぱり違うと思う」

宣教師「それならキミのやり方にお任せします。私達も信じますから」ニコッ

カロル「はい…!」コクッ
861: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/16(日) 21:40:31 ID:egsNPOvF9c
―――地下迷宮(通路)―――

ラム「あれでいいのかい?」

宣教師「……」

ラム「たしかにカロルくんは嘘がつけないから信用しやすいけど、とても通用する相手とは思えないよ」

宣教師「…どうでしょうか」

ラム「へ?」

宣教師「結局のところ人心が彼女に靡いている限り、捕縛して呼び掛けても火に油を注ぐだけかもしれませんよ」

ラム「で、でもヒメは…」

宣教師「彼に落ち度はありませんが…理屈で納得できる相手でないからこそ私はカロルくんに懸けてみたくなりました」

ラム「……」

宣教師「あの子は物事を深く考えていないようでありながら…実は私達が思うより、ずっと繊細な子です」

宣教師「きっと…なにか思うところがあって説得を試みたのではないでしょうか」

ラム「そうかな…。何も考えてないだけな気がするけど…」

宣教師「どうなるかは分かりませんが信じてみましょう。
彼はいつだって、こうした逆境に立ち向かってきたのですから」

ラム「前から思ってたけどカロルくんに甘くない?」ジトッ

宣教師「ふふ、そうでしょうか?」

ラム「はぁ……ま、僕もあんまり言えないけどさ」プイッ

宣教師「」クスッ
862: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/16(日) 21:44:00 ID:5kGwsSNxvs
―――地下迷宮(隠し部屋)―――

ファルージャ「ンッ…」ゴクゴク

ファルージャ「フゥ〜…香に浸れず美酒にも酔えず……」

ファルージャ「よもや肉体に求められる快楽は貪り尽くしてしもうたか…」

ファルージャ「また新たな趣向を探さねば時をもて余すばかりよなぁ…」カランッ

ファルージャ「……」

ファルージャ「して、一人残ってまで妾に何を話すつもりじゃ?」

カロル「……」

ファルージャ「再び飼われたいと申すのではあれば一向に構わぬぞ?とくと可愛がってやろう?」ニィィッ

カロル「…どうしてあんなウソついたの」

ファルージャ「ウソ…とな?」ピクッ

カロル「それ、ただの香水だよね」

ファルージャ「……」

カロル「パカラーロさんがそんなの渡すはずないもの」

ファルージャ「ハァン…なにを根拠に」

カロル「それを使ったらファルージャさんも苦しい思いをするよ。
大好きな人を守りたいのに…そんな方法は選ばないんじゃないかな」

ファルージャ「そなたにあやつの何が分かるというのかえ…?」

カロル「知ってるよ」

ファルージャ「……?」

カロル「パカラーロさんも、この城の人間たちも…みんなファルージャさんが大好きだって」

ファルージャ「フゥン…」
863: ◆WEmWDvOgzo:2016/10/16(日) 21:50:32 ID:5kGwsSNxvs
ファルージャ「フフン!よくぞ見抜いた。誉めて遣わそう」クスクス

カロル「やっぱり…」

ファルージャ「たしかにこれは単なる香水よ。開けてもこの通り害はない」パカッ

ファルージャ「が、それを見抜いておったなら、なぜ口にせなんだ?妾を捕らえる好機であったろうに?」

カロル「それは…」

ファルージャ「クスス…さては今頃になって我が魅力に堕ちたのかえ」

カロル「ボクはまだ…なんで争わなきゃいけなかったのか、よく分かってないから」

ファルージャ「……?」

カロル「敵だからとか考え方が違うとか…そういう理由で納得したくないんだ」

カロル「なんにも知らない人のことを悪いって決めつけたくない…」キュッ

ファルージャ「ほう…」

カロル「だから話してみようって思ったんだ…。ちゃんと向き合ってみたくて…」

ファルージャ「フゥン…さようであったか」ガッ キュポッ

ファルージャ「ゥゥン……」グビグビ

ファルージャ「フゥ〜…良い気分じゃ」ボー

カロル「お酒は体によくないってお母さまが言ってたよ…」

ファルージャ「どうせ永遠に生き永らえる身よ。娯楽がなくてなんとする?」ニヤッ

カロル「……」

ファルージャ「さすれば…」ポイッ

バリンッ

カロル「」ビクッ

ファルージャ「存分に語らおうではないか、心いくまで?」クスッ

カロル「っ…」ゴクッ
864: 名無しさん@読者の声:2016/11/16(水) 22:56:06 ID:2f74OR/8Q6
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