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カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編その2】
[8] -25 -50 

1: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/1(土) 00:00:58 ID:/WYEXwH6vk
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10

1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10

2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)

http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10

3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)

あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)

>>2から本編になります!


805: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/6(水) 23:08:07 ID:G1jlIHyNRY
ガガンッ キキンッ ギキィィン

フィクサー「死ね!一刻も早く!?」ガァンッ

団長「なぜ勝負を急ぐ…!そんなにファルージャが気掛かりか!?」ギンッ

フィクサー「っ…であれば、どうする!?」ヒュオンッ

団長「軽蔑するよりないわ!!」ガィンッ

フィクサー「く……」シュタッ

団長「…反逆者と言えども剣に優れ、知略を併せ持つ貴様を少しは見直していたが」

フィクサー「……」

団長「権力を欲し、女に溺れるサマは誇り高き騎士像とは程遠い!!やはり陛下に敵う器ではなかったな!!」

フィクサー「っ……」ギリッ

団長「恥を知れ!!うつけ者め!?」

フィクサー「…善し悪しを司るは勝者、唯一人」ボソッ

団長「なにぃ…!?」

フィクサー「大陸の覇者となり!海を渡り!天地をも従える王者となれば!!」

団長「……!」ピリピリ

フィクサー「誰あろうとわたしを否定することは叶わぬ…!」

団長「偉そうに語ってくれるな!そんな子供染みた横暴は誰も認めんぞ!?」

フィクサー「忠義、矜持、正義……そのような戯れ言に踊らされた愚か者には分かるまいよ」

団長「愚かだと…!?」
806: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/6(水) 23:11:22 ID:PC4GokIlCo
フィクサー「手柄欲しくば集え!!ルフィアスの首を討ち取った者には報酬を惜しまぬぞ!!」

ザザザッ

団長「なっ…ひ、卑劣極まりない!貴様、それでも……」

フィクサー「言ったろう?矜持や正義に興味はないと?」ニヤッ

団長「(こ、ここで倒れる訳にはいかん…!陛下が成し遂げられるまではワシが食い止めなければ…!)」

王国兵76「背中がガラ空きだ!?」シュバッ

王国兵77「もらったぞ!!」ビュンッ

団長「っ…ちぃ!!」ブォンッ

王国兵76、77「ごぎゃっ!?」ドバッ

団長「(フィクサーとこいつらを同時に相手するとなると骨が折れ……)」チラッ

コツゼン

団長「(や、奴はどこに行った!?)」ハッ

王国兵's「」ゾロゾロ ゾロゾロ

団長「(しまった…!)」ゾクッ
807: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2016/7/6(水) 23:15:51 ID:G1jlIHyNRY
―――宮殿(渡り廊下)―――

ヒュールルル………

フィクサー「ひとまずは配下に任せ、こちらを優先するか…」スタスタ

フィクサー「く…くく……しかし、このわたしが…こうもことごとく辛酸を舐めさせられるとは……」プルプル

フィクサー「逆鱗に触れるとは、まさにこのこと…!!」ビキィッ

フィクサー「もはや…この手で殺さねば気が済まぬ!」ググッ

フィクサー「待っていろ!国王よ…!!」ダッ

ダダダッ………
808: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:30:54 ID:snk7nMamVo
―――地下迷宮(通路)―――

ドドドドドドッ

西兵108「ぐぉらぁ!!鼠がぁ!!チョロチョロしやがってぶっ殺してやらぁ!?」ダダダッ

西兵's「」ダダダッ

ラム「さっそく見つかった!」タタタッ

レジスタンス11「あんな数、どうにもならんぞ!」ゼェゼェ

ヒメ「いいから走れ!追い付かれるぞ!」タタタッ

宣教師「はぁはぁ!前……分かれ道になってますよ!」タタタッ

カロル「どっちに行くの!?」タタタッ

ヒメ「別れるぞ!」タタタッ

カロル「え!?」

ヒメ「敵は僕とレジスタンスで引き付ける!宣教師はカロルとラムを連れて左に回れ!?」

宣教師「…分かりました!」コクッ

カロル「そんなのダメ!みんなで行こうよ!?」

ラム「」ガッ

カロル「わっ…」グイッ

ヒメ「頼んだぞ!」タタタッ

ラム「任せて!」コクッ

ヒメ「よし…右だ!!右に行くぞぉ!!」ダッ

レジスタンス11「くそっ…なんで俺まで囮役に……」ブツクサ

西兵108「聞いだか!右だぁ!!」ダダダッ

西兵's「ドォリャアアアア!!!」ダダダッ
809: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:33:08 ID:/HhXhL32IQ
ラム「追ってこないね!」タタタッ

宣教師「えぇ!なんとか助かりました!」タタタッ

カロル「ねぇ!戻ろうよ!」アセアセ

ラム「カロルくん!さっき、ヒメを信じるって言ったばっかでしょ?」

カロル「う…で、でも」タジタジ

宣教師「大丈夫ですよ。あの子は考えなしに行動するような真似はしませんから、ね?」ポンッ

カロル「…はい」シュン

ラム「……誰だ!?」ジロッ

カロル「へ?」

ゾロゾロ ゾロゾロ

宣教師「そ、そんな…!ここにも…!?」

カロル「っ……待って!」バッ

ラム「あ、危ないよ!?」

カロル「ボクらは戦う気なんてない!ホントだよ?」ジッ

賊徒26「あぁ〜?なんだ、姉ちゃんらもここにいたんか?」クッチャクッチャ

宣教師「あ!あなた達は…!?」

カロル「?」

ラム「知ってるの?」
810: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:35:15 ID:snk7nMamVo
宣教師「安心してください。この人たちは味方です?」

カロル「そうなの!?」パァァ

ラム「ふーん?見た感じは敵っぽいけど?」

賊徒26「よぉよぉ?ドタバタしちまって、どうもなんねーよぉ?アニキともはぐれちまうしよぉ?」クッチャクッチャ

賊徒27「逃げてみたはいーが出口も分かんなくなっちまったし、どうすんのよ?」

ラム「それなら今すぐ向かってほしいところがあるんだけど?」

賊徒28「あぁん?なんだ、ガキンチョがえらそーに?」

宣教師「あなた方のお仲間が敵に追われているんです」

賊徒26「アニキらか?」

ラム「そ!だから加勢してきて?」

賊徒28「コラ!なに命令してんだ?」

カロル「は、早く助けてあげないと危ないの!おねがいします!」ペコッ

賊徒26「けっ!やなこった?女とホビットに指図されて行けるかよ?」ボタボタ

カロル「あっ…」ハッ

ラム「は?なんだよ、その言い方…!」ズイッ

宣教師「」サッ

ラム「宣教師さん…?」ピタッ
811: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:40:29 ID:/HhXhL32IQ
宣教師「いい加減になさい!今はそんなことにかまけていられないでしょう!」

賊徒26「るせぇ!おめぇらなんかにごちゃごちゃ言われる筋合いねぇってんだよ?」

賊徒29「だな。俺らは俺らの好きにすらぁ」

宣教師「(こんな時まで…いったい何回、説き伏せなければならないんですか…!)」ムカムカ

ラム「なんなの。こいつら?ぜんぜん意味分かんないし!」ムカムカ

カロル「……」スッ

ラム「ん?」

宣教師「カロルくん…」

賊徒26「あぁん?なんだ、ガキ!文句あっか?」

カロル「…ない、です」モジモジ

賊徒26「は?じゃあなんだよ?」

カロル「……」モジモジ

賊徒26「イライラすんなぁ…はっきりしろや!?」

カロル「腕…ケガしてるよ?」ビッ

賊徒26「お?こんなモンはイアマンの加護できっちり……」ボタボタ

カロル「ちょっとだけ…ごめんなさい」ピトッ

賊徒26「おぉ!てめぇ気安く……」

フワッ

賊徒26「ん…?あ?痛みが……」

賊徒30「どした?」

カロル「おじさまも?」ピトッ

賊徒30「?」ズキズキ

フワッ

賊徒30「!?」スッキリ
812: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:42:27 ID:snk7nMamVo
カロル「どう…?平気そう?」

賊徒26「すげぇ…痛みもねぇわ頭もスッキリすらぁ?」

賊徒30「何したか分からんが…要はケガを治したってのか?」

賊徒28「クッソ意味深だがありがてぇや?あいつらに追っかけ回されてズタボロだしな!」

賊徒29「おい、ガキンチョ!俺にもやれや!」

カロル「いいよ?順番だから、ならんでね?」ニコッ
813: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:43:41 ID:snk7nMamVo
フワッ フワッ フワッ フワッ

オォォォオオオオオ!!!

宣教師「安易に力を見せてしまっていいものなのでしょうか…」

ラム「しょうがないよ。どうせ言ったって聞かないし?」

宣教師「困ってる人をほっておけない性格なのは分かりますが…」

ラム「むしろカロルくんが一番ほっとけないよね」

宣教師「私もそう思います…」シンミリ
814: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:47:05 ID:/HhXhL32IQ
フワッ

カロル「はい。おしまいだよ!」パッ

賊徒26「バッチリじゃねぇか〜?」グッパッ

カロル「これしかできないから…」

賊徒26「あ?」

カロル「ボクもなにか力になりたくって…」

賊徒26「ほっほ〜?そんでまた俺らに戦ってこいと?」

カロル「…ううん」フルフル

賊徒26「?」

カロル「暴力はしてほしくないんだ」

賊徒26「なぁ〜にさみぃこと抜かしてやがる?」ズイッ

カロル「」ビクッ

賊徒26「暴力しかありえねぇよ。ここはそういう場所だろうが?」ギロッ

カロル「っ…」キュッ
815: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:49:08 ID:snk7nMamVo
カロル「そ、それ以外にも…あるはずだよ!」バッ

賊徒26「…それ以外ってなんだよ?」

カロル「ちゃんと話し合ったら分かってもらえる!だってボクらがそうだったから!」

ラム「……」

カロル「だから…」

賊徒26「よぉ!おめーら?」

賊徒's「あぁん?」

賊徒26「傷も治ったし暴れたくてウズウズしてんだろ!報復だ!」

カロル「ま、待ってよ!」アセアセ

賊徒26「…お前みてぇなのに構ってる暇はねぇよ。おら、どけ?」ドンッ

カロル「あうっ!」ドタッ

宣教師「なにをするんですか!」

賊徒26「クッソムカつくぜ。俺はおめーみてぇなあざとい野郎ってのが大っ嫌いなんだよ?」

カロル「……?」キョトン

賊徒26「どうせ恩を売りまくってカタぁ付いたら上前を撥ねようって魂胆だろ!そうはいかねーかんな!?」

カロル「ボクは…おじさまたちにも生きてほしいだけだよ?」ジッ

賊徒26「クッセェ芝居しやがって?王国人ってぇなぁホビットにも仕込み入れてんだな!」

カロル「え…?」

賊徒26「クンバヤやアニキは騙せても俺ぁ騙されねぇぞぉ?」

カロル「騙したりなんて…しないのに」シュン

賊徒26「そっちの国王にも言っとけ!俺達が勝ち取ったモンは俺達のモンだとなぁ!?」

宣教師「なんですか!その言いぐさは!まず傷を癒したカロルくんにお礼をするのが筋なのでは!?」

賊徒26「当て付けられた恩に義なんざねーわ!グダグダ言ってっとてめぇらからぶっ殺すぞ!」

宣教師「……!なんて非常識な!?」

賊徒26「行くぞぉ!!」ズカズカ

ザッザッ ザッザッ……
816: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:53:13 ID:snk7nMamVo
ラム「いちいちめんどくさいな!こんな時になに考えてんだか!」スタスタ

宣教師「同感です!」プンスカ

カロル「はぁ…なんで、いつも怒らせちゃうんだろう…?ボク、気付かないで傷付けてるのかな…?」ズーン

宣教師「キミに悪いところがあるとすれば、そうやって卑屈に考えてしまうところですよ?」

ラム「そーそー?ああいうのはね。天の邪鬼って言うんだよ?」

カロル「アマテラス…ってなに?」キョトン

ラム「あまのじゃくだよ。なにを言われても反発する人のこと?本で読んだんだ?」

カロル「へぇ…そうなんだ?ラムくん、本読むの好きだったもんね?」

宣教師「あの方々も劣悪な環境に悩まされ、劣等感を強く植え付けられた反面、それに逆らおうとして歪んだ人格を形成してしまったのでしょう」

宣教師「一概にひねくれ者とは決め付けられませんが…この国民性を矯正できない限り、西の国の悪評が和らぐ事はないでしょうね」

ラム「環境は大事だよ。僕だって今は穏やかでいられてるけど昔は…ね」

カロル「…ヒメくんみたいな王様がいてくれたら、ここの人間たちもアマガエルじゃなくなってくれるかな?」

ラム「だからあまのじゃくだってば!僕ってそんな滑舌悪いかい!?」

宣教師「まぁまぁまぁ?」ドードー
817: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:55:27 ID:snk7nMamVo
宣教師「ふーむ…それもなかなか難しいでしょうけどね…。国作りと人の心はかけ離れてますから?」

カロル「そうなんだ…」ショボン

宣教師「それでも可能性はあるんですよ?」

ラム「可能性…?」

宣教師「国が様々な環境を広げられれば、そこに住まう人々の見聞は高まり、秩序を安定化させれば道徳観も養われます」

ラム「ふーん…でもそんなことできるの?」

宣教師「まぁそれを実践し、継続するとなると…それこそ途方のない道のりになるでしょうけど…」マゴマゴ

カロル「ボク、国のこと、よく知らないけど…みんなが仲良くなったらいいと思う!」

ラム「いや、それができないから苦労してるんだって?」

宣教師「ふふ…そうなれたら、この上なく素敵ですけどね?」クスッ

818: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 21:59:49 ID:snk7nMamVo
カロル「どういう国だったら、みんなが仲良くなれるんだろう…?」ウーン

宣教師「そうですねぇ…。やはり第一に自由が挙がるのでは?」

ラム「たとえばどんな?」

宣教師「無限の経験と豊富な知識を得られ、努力で叶えられる夢がある。
これらが約束された国であれば……私たちは本当の意味での自由を満喫できるのかもしれません」

カロル「…ヒメくんが作ろうとしてるのは、そういう国なの?」

宣教師「えぇ、なるべく不平等をなくそうと頑張っているみたいですよ?」

カロル「じゃあ王国はいつか自由な国になるんだね?」パァァ

宣教師「どうでしょうね…」

カロル「宣教師さま?」

宣教師「それを国政だけに任せきるのは無理な話です…」

カロル「? こくせい?」キョトン

宣教師「教団の代表として各地を回ってみて分かったことがあります」

ラム「なに?分かったことって?」

宣教師「…あらゆる環境が揃えられていても最終的にどうするかは自分で決めなければなりません」

宣教師「自分が本当に望んでいる物を見つけ、その為に努力する決断力がなければ…結局、社会を敵視して逃げ出すようになってしまいます」

宣教師「一度、塞ぎこんでしまった方は孤立してしまいます。弱い自分を隠そうと周囲を拒絶するのです」

宣教師「…そこから立ち直らせようと言葉をかけても傷は深まり、自ら向き合おうにも自信が持てず、最後まで救えなかった人も大勢いました」

ラム「…そんなの甘えだよ」

宣教師「まぁ…そう言ってしまえば、それまでなんですけどね」
819: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 22:03:15 ID:/HhXhL32IQ
カロル「うーん…」

ラム「どうしたんだい?」

カロル「甘えるのっていけないこと?」

ラム「へ?」

カロル「だって…甘えるのは誰かに頼りたいからでしょう?」

ラム「いや、自分のことなんだから自分でやらなきゃダメでしょ…」

カロル「でも自分でやれないこともあるよ?」

ラム「ま、まぁ…うん」

カロル「その人たちは誰も頼れなかったから誰も信じられなくなったんじゃないかな…」

ラム「……!」

カロル「ボクは甘えてもいいと思う。信じられるまで、いろんな人に?」

ラム「(…そっか。そういえば僕もそうだった)」

宣教師「キミらしい考えですね?」ナデリ

カロル「えへへー!ボクもお母さまに甘えてばっかりだもの」テレッ

ラム「…たしかにね。甘えたい時もあるかも」ボソッ
820: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 22:05:09 ID:snk7nMamVo
宣教師「何はともあれ彼がやろうとしている事は私たちの想像では計り知れないほどに過酷なんです」

ラム「僕らと手紙でやりとりしてた時は何も言わなかったのに…」

カロル「…ヒメくんはどうしてボクたちに甘えてくれなかったのかな」

ラム「……」

カロル「もしかしたら気付かないで一人きりにしてたのかも…」シュン

宣教師「いいえ、一人きりではありませんよ?」

カロル「……?」

宣教師「たしかにヒメくんにとって政は今すぐにでもやめてしまいたいほど辛い苦行だったことでしょう」

カロル&ラム「……」

宣教師「しかしキミたちと過ごした楽しい時間が励みとなり、キミたちと分かち合った喜びをヒントに新たな国の形を見いだしたのです」

ラム「僕らは別になにもしてないけど…」

カロル「そうだよ…。いっぱい迷惑かけちゃったし…」

宣教師「そばにいるだけが支えではないのですよ?」

カロル&ラム「……?」
821: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 22:07:35 ID:/HhXhL32IQ
宣教師「思い出が安らぎとなり、経験が次なる進歩の発展に繋がります」

宣教師「一つ一つの瞬間が私たちに成長をもたらし、一人一人の結び付きがさまざまな影響を及ぼしている…」

宣教師「そこに出会いがあるから善も悪も学び知ることができる。すべてのきっかけは人と人から始まるのです」

宣教師「だから生命は尊く、人によって紡がれる絆は美しい…」

宣教師「そしてキミたち自身も常に多くの絆を共有しているんですよ?」ニコッ

カロル「みんなと……」

宣教師「そうです。なので心配は要りませんよ?キミたちから貰った力を糧にヒメくんも多くの人々へ絆を広めているんです!」

ラム「…ちょっと難しいけど、なんだかホッとした気がするよ」

カロル「えへへ…うれしいな。ボクもみんなと繋がってるんだ?」テレッ

宣教師「そうです。みんな支え合って和となっているんです」ニコニコ
822: ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 22:14:10 ID:snk7nMamVo
ラム「話してる間に結構、歩いたね。灯りが増えてきたし…」スタスタ

宣教師「相変わらずどこに向かってるのか皆目見当も付きませんが…」キョロキョロ

カロル「あれ?行き止まりだ?」

ラム「えー…また引き返さなきゃだね」

カロル「…?」ピトッ

宣教師「どうしたんですか?」

カロル「……あ、やっぱり?」ハッ

ラム「なにかあるのかい?」

カロル「ほら、ここに模様がある?」ビッ

ラム「壁に…?あ、ホントだ!近くで見たら分からないけど……全体で見ると蛇の絵みたいだ?」ジーッ

宣教師「壁画でしょうか…。それにしても蛇とはまた悪趣味ですね」ゾゾッ

カロル「? ここ出っ張ってる?」グッ

ラム「なにしてるの?石でできた壁を押したってピクリともしないよ?」
823: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2016/7/14(木) 22:26:32 ID:/HhXhL32IQ
ズゴゴゴゴゴ………

カロル「わっ!?」ギョギョッ

ラム「か、壁がひとりでに開いた!?」

宣教師「まさか隠し扉…?」

カロル「隠し扉って?」

宣教師「そのままですよ。何かに擬態させたりして巧妙に隠された秘密の出入口です」

ラム「なんでそんなのが必要なのさ?」

宣教師「襲撃に備え、身を潜めたり誰にも悟られてはならない秘密を守る手段として使われるんです。
一定以上の立場を持った人達は大抵、こういった隠し通路や隠し部屋などを用いて安全にいられる場所を確保しているんですよ」

ラム「へぇ、こんな広い地下通路に隠し部屋まであるなんて……」

カロル「すごいや!わくわくするね?」

ラム「いや、探検しに来た訳じゃないんだから」

宣教師「こうした素晴らしい仕掛けを見ると少年の心が疼いてしまうものですよ?」

ラム「でもさ、たぶんここ……」

宣教師「えぇ、最後の最後に逃げ込むとしたら…他にないでしょうね」

カロル「はやく入ってみようよ!」キャッキャッ

ラム「はぁ…勝手に先走ったらダメだからね?」

宣教師「気をつけていきましょう」

カロル「はーい!」
824: 遅い更新ですみません! ◆WEmWDvOgzo:2016/8/14(日) 22:31:18 ID:nXQmAoWB0E
―――地下迷宮(通路)―――

ダダダダダッ

西兵108「ヴゥエッ!!ハァッ!やっどおいづめだぞぉ〜!?」ゼェゼェ

西兵's「ヒィ〜ヒィ〜…」ゼェゼェ

レジスタンス11「ふ、袋小路だぞ!どうするんだ!?」ゼェゼェ

ヒメ「はぁ…僕に聞くな…!」ゼェゼェ

レジスタンス11「!? な、何も考えてなかったのか!?」

ヒメ「団長たちが加勢に来るまで持ちこたえれば…なんとかなる…!せいぜい足掻け!」

レジスタンス11「クソッ!王族ったって所詮はガキか!信用するんじゃなかったぜ!?」アセアセ

西兵108「さんざん走らせやがってぇ〜!粉々にしてやんよ!」ビキッビキィッ

レジスタンス11「万事休すか…!」

ヒメ「ちっ…!」ジャキッ

ドガガガガァァンッ!!

ヒメ&レジスタンス11「!?」

西兵108「あ゙!?」クルッ


賊徒26「うらぁ!どけどけぇ!!ならず者のお通りだぁ!?」ブンッ バシュッ

西兵109「な、なんだてめ……フギャッ!?」ズバァッ

ワァーワァーギャーギャー
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sage:


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うpろだ
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