むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。
357:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 15:42:07 ID:1.PrppOx/o
――大聖堂へ続く道――
マルク「」タタタッ
マルク「」ハァッハァッ
神父「」スタスタ
マルク「わぅ…?」
神父「む?」
マルク「」タッタッ
神父「なんだ、この犬は…。随分くたびれてるようだが…」マジマジ
マルク「」クンクン
神父「な、なんだ…?」
マルク「……!」キラキラ
神父「……?」
マルク「」ハッハッ
神父「…む?首に何か下げてるな…」
マルク「」グイッ
神父「な、なんだ?引っ張るんじゃない!神聖な修道服に噛みつくなど、なんと罰当たりな…!」グッ
マルク「」グイッグイッ
神父「離せ!私は司祭様に村の布教を任されているのだ!
こんな所で足を止める訳にはいかん!」
マルク「」グイッグイッ
神父「ええいっ離せ!獣ごときが神の意向を曲げようなど片腹痛いわ!」グンッ
マルク「くぅん…」ションボリ
358:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 15:43:42 ID:1.PrppOx/o
神父「はぁっ…はぁっ…。せっかく司祭様に頂いた修道服が汚れてしまったではないか…」
マルク「わんっ!」ズイッ
神父「む?首にかかっている物を見ろと言うのか?」
マルク「わんっ!」コクコク
神父「仕方あるまい…。これ以上邪魔をされてはかなわんからな」ヒョイッ
マルク「」パァァ
神父「これは手紙か…?なぜ犬がこんな物を…」ガサ
マルク「」ハッハッ
神父「む…。こ、これは…!」
神父「おい、この手紙は誰から受け取った!?」
マルク「わおんっ!」
神父「くっ…。犬に分かる訳がないか」
マルク「くぅん?」キョトン
神父「村に行っている場合ではないな。司祭様にお伝えしなければ…。
犬よ。お前も付いてくるのだ」
マルク「?」
神父「…とにかく来い!」ヒョイッ
マルク「わうっ!?」ジタバタ
神父「暴れるな!」ダッ
359:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:21:08 ID:O5X0CHOlqg
――村(ルーボイの家)――
ルーボイ「……」ガラッ
ルーボイ「(もう夕方か…)」ゴロン
ルーボイ「父ちゃん…」ウルッ
コンコン
大人2の妻「ルーボイ。起きてるかい?」
ルーボイ「母ちゃん…?」ムクッ
大人2の妻「ごめんね。まだ寝てたかい?」
ルーボイ「ううん…。寝てないけど」
大人2の妻「そうかい…。ちょっといい?」
ルーボイ「うん…。なに?」
大人2の妻「テパ君が訪ねてきてね。聞きたい事があるから来てほしいとさ」
ルーボイ「テパ兄ちゃんが…?」
360:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:22:20 ID:O5X0CHOlqg
テパ「よう、ルーボイ。昨日の今日で悪いんだがちょっといいか?」
ルーボイ「用ってなんだよ、兄ちゃん…」
テパ「まぁそれは付いてくりゃ分かる」ヘラヘラ
ルーボイ「…なんなんだよ、兄ちゃんヘンだぞ?」
テパ「そうか?」プーン
ルーボイ「くっせ!?」ギョッ
テパ「ん?どうした?」ニヘラ
ルーボイ「(なんだ、この匂い?油くせぇ…!)」ツーン
テパ「へへ」ニンマリ
ルーボイ「…兄ちゃん、目ぇ赤くない?」
テパ「はは。寝不足かもな。そろそろ行こうか」スタスタ
ルーボイ「……?」スタスタ
361:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:24:09 ID:O5X0CHOlqg
――広場――
テパ「」スタスタ
ルーボイ「広場…?」
テパ「ワルドさん、連れてきましたよ」ニヤリ
ワルド「はいはい。ご苦労さん」
ルーボイ「(誰だ、このおっさん?)」
村長「」スパスパ
村のおばさん「」ニンマリ
ルーボイ「(みんな集まって…タバコ吸ってる?)」
プーン
ルーボイ「うっ」ツーン
ルーボイ「(さっきの匂いだ…!しかもみんなも目が赤い…?)」キョロキョロ
村娘「」ニヤニヤ
村の大人5「」ブツブツ
村のお婆さん「」フガフガ
ルーボイ「なんか、おかしい…?」
ワルド「はじめまして。ルーボイ君。早速だが見てもらいたい物があるんだ?」
ルーボイ「……?」
362:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:26:35 ID:O5X0CHOlqg
ワルド「そこに転がってる安そうなお肉に見覚えがあるだろ?」
ルーボイ「えっ」
肉塊「」ベチャ
ワルド「これだよ、これ。よく見なさい」
肉塊「」ベチャ
ルーボイ「グロ…」ウプッ
ワルド「分からないか?まぁぐちゃぐちゃだもんねぇ?」
ルーボイ「(なんだ、これ?気持ちわりぃ…)」
ワルド「おじさんはここまでする事ないって止めたんだが、みんな聞かなくてね」
テパ「へへ。ワルドさんから貰った異国の葉巻を吸ったらアガッちゃってさ」ニヘラ
ワルド「はは。そいつは良かった。気に入ったようだねぇ?」
テパ「へへ…へへ…。最初は油臭いしクラクラして気持ち悪かったけど、慣れると甘い匂いがするんだ…」
ルーボイ「」プルプル
テパ「ルーボイ…お前もワルドさんに貰えよ?気持ちいいぞ?」アヘアヘ
ルーボイ「なんだよ…。さっきから、みんなおかしいよ…」ブルブル
363:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:30:22 ID:O5X0CHOlqg
ワルド「本当はこんな手段まで使うつもりは無かったが、思った以上にヘタレた奴らでな。
こうでもしないと人の一人や二人も殺せないときたもんだ?」
ルーボイ「こ、殺っ…!?
お、おっさん…。みみ、みんなに…何した、んだよ?」ガクガク
ワルド「ちょいとキツめのベリーを太く巻いてプレゼントしただけさ」ニヤリ
ルーボイ「な、なんだよ…。訳わかんねーよ!」ガタガタ
ワルド「まぁそう震えるなよ?みんな幸せそうだろ?」
テパ「そうだよ。ルーボイ。幸せだぞ。幸せ〜?」ニヤニヤ
ルーボイ「……」チラッ
村娘「うっ」ゲロゲロ
村のおばさん「あぁ。何してんだよ。汚いねぇ?」ニンマリ
村の大人5「」ブツブツ
村長「わしは何も悪くない…わしは何も悪くない…」スパスパ
村のお婆さん「」フガフガ
ルーボイ「(頭が…おかしくなりそうだ…!)」
ワルド「ん〜。素晴らしい…。まるで桃源郷だ」ヘラヘラ
364:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:32:44 ID:iuXlfLsjlI
ルーボイ「あの肉はなんなんだよ…?」ゼーゼー
ワルド「あぁ、そうだ。忘れてた。あれはね…」
テパ「パッチの親父さんとお袋さんだよ」グシャッ
肉塊「」ブシッ
ルーボイ「」ゾクッ
ルーボイ「パッ…パッ…パッ…!?」ズルッ
ワルド「おいおい、死人を踏みつけちゃいかんよ」
テパ「いいじゃないッスかー。死体をさんざん鍬や鋤でグシャグシャにしたんだから今さら今さら〜」グシャッグシャッ
ワルド「ま、それもそうだねぇ?」ヤレヤレ
ルーボイ「あうっ…わっわっ。あふ…!」ダラダラ
ワルド「くくく。いい反応じゃないの?これだから、この村は好きだよ」ニヤリ
ルーボイ「パッチは…パッ…うぷっ!」グッ
ワルド「ん〜?パッチ君が気になるかね?」
ルーボイ「おぇっ…げほっげほっ」ゲロゲロ
ワルド「うわ。きったね」アトズサリ
テパ「へへ!ルーボイ。ごきげんだな!」ヒューヒュー
ワルド「なに言ってんだ?」
365:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:35:14 ID:iuXlfLsjlI
ルーボイ「ふぅ…ふぅ…。パッチは…どうしたんだよ?」ウルウル
ワルド「さぁな?両親のお肉に混ざってんじゃないか?」
ルーボイ「うぷっ!おぇぇぇ…!」ゲロゲロ
ワルド「ぎゃはははははは!!」ゲラゲラ
テパ「なんだ、ルーボイ!ごきげんだな!」ヒューヒュー
ワルド「ひぃっ!ひぃっ!お子さまながら…いい反応をするもんだ!」プププ
ルーボイ「あぁ…あぅ…」ブワッ
ワルド「あ〜堪能したよ。最高に晴れ晴れとした気分だ!」クスクス
ルーボイ「ひっ…ひっ…えぐ…うぇ…」ポロポロ
テパ「なんだ、ルーボイ!さっきからごきげんじゃんか!」ヒューヒュー
ワルド「もう一本やるから黙ってろ」つ【※※】
テパ「Hey!!Inna di mean time!!」キャッホー
366:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:38:44 ID:iuXlfLsjlI
ワルド「さて?」グイッ
ルーボイ「……!」グッ
ワルド「ん〜?いい表情だ?もっといじめたくなるよ…!」ゾクゾク
ルーボイ「」キッ
ワルド「はぁ〜。ダメだ。ダメだ。我慢しなきゃな?
今はまだまだまだまだまだまだまだまだ…」ハァハァ
ルーボイ「死ね、変態親父」ボソッ
ワルド「…元気でなによりだ?」ニコッ
ワルド「(ダメだ。ダメだ。仕事中…仕事中…)」ブツブツ
ルーボイ「なんで…こんな……」
ワルド「簡単なハナシさ。君のお父さんを殺したのはホビットで、あの親子はホビットと関わりがあった」
367:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:41:05 ID:O5X0CHOlqg
ルーボイ「カロルが…?」
ワルド「もしかしたらパッチ君も協力してたかもな?
あの子はホビットの仲間だから」ニヤニヤ
ルーボイ「パッチもカロルも…そんな事しねぇよ…!」キッ
ワルド「…君がしてないと言っても、しちゃっんだからしょうがないさ」
ルーボイ「お前だろ…?おっさんがやったんだろ!?」
ワルド「わおっ!鋭いねぇ?でも証拠がな〜い!」ヘラヘラ
ルーボイ「殺してやる…!」ギリッ
ワルド「吐瀉物まみれのお顔で吠えても怖くないなぁ?」
ルーボイ「」ガシッ
ワルド「」バキッ
ルーボイ「うっ…」ドサツ
ワルド「汚い手で掴まないでくれないか?あいにく俺の服は上等な絹でね」
ルーボイ「ちくしょう…!」
ワルド「思い出すなぁ?君のお父さんも掴みかかってきたよ」
ルーボイ「は…?」
ワルド「君の反応には楽しませてもらったからね。
礼と言っちゃなんだが、教えてあげよう」
ルーボイ「……」
ワルド「そう、俺だよ。ぜーんぶ俺が仕組んだんだ(※>>246-252)」ボソリ
ルーボイ「……」
368:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:45:15 ID:O5X0CHOlqg
ルーボイ「みんな!!犯人はこのおっさんだ!!」
村長「わしは悪くない…わしは悪くない…」ブツブツ
テパ「」アヒャヒャ
村のおばさん「あ〜そう〜」ニンマリ
村娘「」グッタリ
村の大人5「」ブツブツ
村のお婆さん「」フガフガ
村長の妻「甘い…」スパー
ルーボイ「みんな…?なにやってんだよ?親父を殺したのはこいつだぞ!
なにタバコなんか吸ってんだよ!?」
ワルド「無駄だよ。みんな魔法のラズベリーの虜だ?」
ルーボイ「そんな…」
ワルド「…たかだか巻いた草程度でここまで堕ちるとは思わなかったがね。
これじゃ証拠の隠滅どころか違法薬物に手を出したって事で、どのみちこの村は破滅するだろう」
369:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:50:49 ID:iuXlfLsjlI
ルーボイ「何がしたいんだよ!?」
ワルド「別に?ただあのホビットの親子が欲しいだけだよ」
ルーボイ「欲しい?」
ワルド「おじさんの組織は特殊でね。ホビットを使った商売をしてるんだ」
ルーボイ「商売って…」
ワルド「ヘマトバザールって組織でね。主にホビットの拷問をお客様にショーとしてお届けしてるのさ」
ルーボイ「ご、ごうもん?」
ワルド「本当はホビットじゃなくてもいいんだが、王国の目もあるからねぇ。
合法的に徹底差別を許されるホビットでやるしかない」
ルーボイ「……」
ワルド「元は拷問愛好者の集いに過ぎなかったんだがね」
ワルド「人数も増えて、いろいろ試すと外野の評価も欲しくなるもんだ。
最初は動物なんかでやってたんだが、ウケがイマイチだった」
ワルド「試しにホビットを捕まえてやってみたとこ、普段は寂れたショーに大歓声と黄金が舞いやがった」
ワルド「ホビットほど人間に疎まれて、それでいて人間に近いものは無いからなぁ」
ワルド「憎い奴が自分たちと変わらない反応で泣き喚く姿にある種の中毒性があるんだろう」
ワルド「おかげでがっぽり頂いてるよ」ニヤリ
ルーボイ「(このおっさん…クズだ…)」ブルブル
370:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:58:13 ID:iuXlfLsjlI
ワルド「でも困ったよ。悲劇の町の一件(>>220-222)があってから、王国を恐れてホビットへの差別が過激化しちまってね。
今じゃすっかり数も減って姿を表さない」ヤレヤレ
ワルド「だから少しでもホビットが欲しいのさ?
その為だけにおじさんは世界中を歩き回ってるんだ」
ワルド「この旅の間に2、3匹捕まえはしたが、足りない。足りないんだよ」ワナワナ
ワルド「たかだか数匹程度の血飛沫じゃ、もう客は満足しないんだ」
ワルド「内臓をえぐり出すくらいじゃ前座にもならない」
ワルド「兄妹にスプーンを持たせて先に目をくり抜いた方が生き延びるショーは今も満員さ。
だがそうそう都合よく兄妹なんかいない」
ワルド「飢えた親に我が子を食べさせるショーも、本当の親子じゃなきゃダメなんだ。
フェイクを客はすぐ見抜くし、何より血の繋がりがそそるんだ」
ワルド「客に振る舞う食肉バイキングをやるにも10匹以上はいないとフルコースが揃わない」
ワルド「おじさん、とても困ってるんだよ?
現実は思ったよりずっとシビアだ」
ワルド「なぁ、ルーボイ君?君もそう思わないか?」
ルーボイ「(こいつあたまおかしい)」ジョォォ
371:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 20:03:10 ID:O5X0CHOlqg
ワルド「お漏らしかね?だらしない。そういうとこまで親に似るんだな?」
ルーボイ「わ…わけ…わかん……」プルプル
ワルド「まぁいい。ルーボイ君、パッチ君が行きそうな所に心当たりはないかね?」
ルーボイ「ぱ……パッチ…死んだんじゃ…?」
ワルド「おいおい、冗談を真に受けるんじゃないよ。
ちゃんと生きてるさ。ただ逃げられただけでね」
ルーボイ「えっ」パァァ
ワルド「おっと、希望に浸るのはまだ早いなぁ。
君に頼みたいのはパッチ君のいそうな場所を教えてもらう事なんだからねぇ」
ルーボイ「教えるわけ…ないだろ」キッ
ワルド「それは困ったなぁ。村人は使い物にならんし、君しか頼れないんだよ」
ルーボイ「知るかよ」プイッ
372:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 20:06:23 ID:O5X0CHOlqg
ワルド「……状況を分かってないのー?」
ルーボイ「どうせ…殺すんだろ。いいよ。殺ればいいだろ?」ブルッ
ワルド「簡単に言うねぇ?死ぬってどういう事か分かる?
痛いよ?苦しいよ?なーんにも無くなっちゃうよ?」
ルーボイ「…こ、怖くねーし」ブルッ
ワルド「無理しないで吐いちゃいなよ?
そしたらなんにも痛い思いしないんだよーん?」
ルーボイ「いやだ…」ブルブル
ワルド「強情だなぁ。そんなに震えてるのに?」
ルーボイ「友達を…悪い奴に渡せるかよ…。
父ちゃんを殺して、みんなをめちゃくちゃにしたお前なんかに…教えねぇ!」ブルブル
ワルド「おとぎ話の世界なら、ここでなんらかの力に目覚めて悪いおじさんをやっつけちゃうんだろうなぁ?
だが無情にも、この世界は現実さ。ほのぼのとした救いの無い素敵な世界だ?」ギロッ
ルーボイ「はは…は…!そんな事言ったって怖くねーぞ…!」カタカタ
ワルド「安心しなよ?すぐに怖くなる」
ルーボイ「怖く…ねーもん。怖くなんか…」ブワッ
ワルド「(ん〜!たまらないねぇ?そそる反応をしてくれる子だ…)」
ルーボイ「ひっ…ひっ…。カロル…。パッチ…。うぅ…えぐ…!」グスッ
ワルド「(あぁ。友達の名を縋るように呼んでいる…。
なんてかわいいんだ。これだから子供はたまらない…!)」ハァハァ
ワルド「今、痛めつけてあげるからね…?」ハァハァ
373:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/9(土) 21:32:08 ID:9IAOdG2/VE
ワルド「」ドカッ
ルーボイ「う…!」ダンッ
ワルド「どうしたね?さっきまでの威勢の良さが嘘のようじゃないか?」
ルーボイ「っ…!」ズキズキ
ワルド「ははは。みぞおちにくれてやった蹴りが効きすぎたか?」
ルーボイ「うる…せぇよ」ハッハッ
ワルド「一応聞くがパッチ君はどこにいると思う?」
ルーボイ「知ら……」
ワルド「」バキッ
ルーボイ「あぐっ……」ポタポタ
ワルド「血は初めてか?」
ルーボイ「……」ポタポタ
ワルド「早く言わないと、真っ赤っかになっちゃうぞ?」
ルーボイ「ペッ!」
ワルド「」ビチャッ
ワルド「……なるほど。優しいおじさんは嫌いか」
ルーボイ「お前なんか、大嫌いだ!」
374:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/9(土) 21:34:58 ID:svXBI68Hng
ワルド「悲しいなぁ?」シュッ
ルーボイ「……!?」ピッ プシュッ
ルーボイ「いってぇぇぇぇ!!」ジタバタ
ワルド「ははは。いい顔になったな?
相変わらずこいつは心地のよい切れ味を発揮してくれる」ヒラヒラ
ルーボイ「大人のクセに…子供に武器使うなんて、ダセー…」ドクドク
ワルド「泣きべそかいてたかと思えば強がって、忙しい奴だなぁ?」
ルーボイ「(いてぇ…いてぇ…。ほっぺたが熱い…)」ドクドク
375:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/9(土) 21:36:25 ID:9IAOdG2/VE
ワルド「とりあえず」グイッ
ルーボイ「っ…!持ち…上げんな…!」
ワルド「」バキッ
ルーボイ「ぶふっ!」
ワルド「」ゴッ
ルーボイ「ぎゃ…」
ワルド「」ドゴッ
ルーボイ「いだっ!」
ワルド「」ガスッ
ルーボイ「ごふっ」
ワルド「」ガンッ
ルーボイ「……!」
ワルド「こんなモンかな?」
ルーボイ「ゴホッゴホッ!ぐ…うぅ」ボロッ
ワルド「喋る気になったかね?」
ルーボイ「」ブンブン
ワルド「強情だねぇ?お子さまなのに立派だよ」ブンッ
ルーボイ「う!」ドサッ
376:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/9(土) 21:38:04 ID:9IAOdG2/VE
ワルド「だが素直じゃない子供は可愛げがないな?」
ルーボイ「あぐ…。はが…ふぁが…」ダラァ
ワルド「クックッ!前歯が無くなってしまったね。かわいそうに」
ルーボイ「うぅ…!」ギロッ
ワルド「これはね。拷問の基本中の基本なんだが、必ず最初に歯を抜くか叩き割るかするんだよ」
ルーボイ「あぅ…?」
ワルド「そうすれば舌を噛み切れないだろ?」ニヤリ
ルーボイ「ぁ…ぁあ…?」
ワルド「ここからはいくら苦しくても死ねないし、死なせない。お互いじっくり楽しもう」
ルーボイ「は…はぁぁ…!」ブルブル
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