書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10
基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984
注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。
537: 1:2012/10/25(木) 22:53:49 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「よし、じゃあ皆を集めよう!皆から魔力をわけてもらおう!」
工学人「それじゃあ俺も……」
女勇者「あ、工学人さんは閉じる分のタンクを造ってて」
工学人「え?」
女勇者「敵地への進入口を作ろうとしてるんだよ。危険ももちろんある。だから念のために即座に閉じれるよう、その分の魔力もあらかじめ用意しなくちゃ」
女勇者「そういうわけだから、工学人さんや魔法学の知識のない方は引き続きタンクを造ってて」
女勇者「私や魔法学に精通している者でタンクに魔力溜めてるから。それじゃ!」ダッ
工学人「ちょ、ちょっと!……行っちゃった」
工学人「なんかもう……俺の仕事は終わったって油断してたから、気持ちが乗らないんだけど……」
工学人「まあ久々に出番あったからいいけどさあ……」
538: 1:2012/10/25(木) 22:55:08 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「というわけで、皆で魔力を溜めよう!」
側近「だから急遽魔法学に精通する者を集めたのか」
ウィッチ「けっこうな数ですね。これなら魔力の総数は期待できますね」
側近「ウィッチ。別に俺に対してもタメ口でいいぞ?」
ウィッチ「いやあ……ちょっと厳しいですね」
ハーピー「正直私なんかの魔力で役に立つか不安ですけど……女勇者さんの期待を裏切らないよう頑張ります!」
女勇者「魔力は誰にでもあるものだけど、それを放出する技術を持ってる者は限られるからね」
女勇者「だからこの場にいる皆は、魔法の精鋭達って言えるわよ。ハーピーさん、自信を持って!」
ハーピー「女勇者さん……」
女勇者「さてと……魔法に精通した皆に集まってもらったけど、私からちょっと言っておきたいことがあるんだ」
女勇者「無理はしないで、時間をかけて、誰一人として欠けることなく、魔力を溜めよう!」
女勇者「魔道師のように犠牲を以て道を切り開くんじゃない!私達は協力を以て道を切り開こう!」
「うおおお!」「やったるでえええ!」「うっ!……ふぅ」
女勇者「よし!トップバッター、側近いっちゃって!」
側近「俺が最初かよ?」
女勇者「この中で魔力の総量が一番多いのは側近だからね。スタートダッシュを決めて皆を鼓舞して!」
側近「わかったよ。ここに魔力を出せばいいんだな?……いくぞ!」
539: 1:2012/10/25(木) 22:56:11 ID:6xWpg1Pyas
側近「はああああ……!」ゴゴゴゴ
女勇者「うわあ……相変わらず凄い魔力だね……」
ハーピー「かっこいい……///」
女勇者「……」
側近「ふう……そろそろ限界だな」
女勇者「お疲れ、側近!さて、気になるメーターの量は!?」
女勇者「……あれ?メーター、動いてなくない?」
ウィッチ「いや、ちょっとは動いてるわよ。……ほんとちょっとだけど」
女勇者「え?……えっ!?こんなの1%にも満たないじゃない!」
「側近様の魔力でこれか……」「溜まるのはいつになるんだ……」「うっ!……やばい、抜きすぎた」
女勇者「だ、大丈夫だよ!少しずつでも溜まるんだから!」
女勇者「無理はしないで、時間をかけて、誰一人として欠けることなく、魔力を溜めよう!」
女勇者「塵も積もれば山となるんだよ!山を目指して直向きに頑張ろう!」
540: 1:2012/10/25(木) 22:57:24 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「……結局あの場にいた全員の魔力で1%ちょっとしか溜まらなかったね」
ウィッチ「おまけにぎりぎりまで放出したからね……魔力が回復するには数日かかるよ」
側近「……遠いな。異世界は、魔王様は……」
女勇者「一日で1%……それから数日回復を待って……どれだけかかるんだろうね」
女勇者「でも、でも届く場所までは辿り着けたんだよね!」
側近(確かに少しずつでも溜めれば目標は達成できる)
側近(しかし、達成間近と思ったところにこの結果だ)
側近(俺達の士気を下げるには十分の結果だ)
側近(魔力の酷使で弱ってるところに士気まで下がってんだ……戦争派の動きが穏やかなままだといいがな)
541: 1:2012/10/25(木) 22:59:02 ID:6xWpg1Pyas
翌日。
女勇者「うう……やっぱり魔力は回復してないね」
女勇者「今日はタンクに溜めるのは無理そうだね」
ウィッチ「そうでもないよ!」
女勇者「え?」
女僧侶「女勇者さん、協力に来ました!」
女魔法使い「……」
女勇者「え!?二人は王様から魔法学の街の護衛任務を受け持ってるはずなのに……」
女僧侶「……魔法学の街の皆さんが私達に行くよう言ってくれたんですよ」
女勇者「でもそれだと街の護衛が……」
女僧侶「皆さんが協力して守りきると言い切ってくれました」
女勇者「えっ……」
女僧侶「一人一人では非力でも、協力し合うことで成功を掴める……女勇者さんの活動を見てそう思ったそうです」
女僧侶「魔王さんのおかげで人と魔物はお互いを受け入れられるようになりました」
女僧侶「そこから、互いに手を取り合って最良の結果を目指すようになったんです」
女僧侶「そうさせたのは、それを信じさせたのは、まぎれもなく女勇者さんですよ」
女僧侶「女勇者さんの活動が、世界に勇気をもたらして前へと進ませたんですよ!」
女勇者「私達の活動が……」
542: 1:2012/10/25(木) 23:00:52 ID:6xWpg1Pyas
女僧侶「私と女魔法使いさんは、今は女勇者さんに協力すべきだと言われました」
女僧侶「皆で協力して、悪意から街を守りきると約束されました」
女僧侶「私達はそれを信じて、ここにやってきました」
女僧侶「魔王さんを迎えに行くという、世界が望むその瞬間のために!」
女魔法使い「……」ウンウン
女勇者「皆……」
ウィッチ「きっとこれからそういう人は増えると思うわ」
ウィッチ「強い者に守られていた平和を、今皆が協力して守ろうとしているのよ」
ウィッチ「よかったね、女勇者。私達の……あなたの活動が、皆の心を動かしたのよ」
女勇者「心を……」
ウィッチ「さあ、これで予定より早く前魔王様を迎えに行けるわよ!」
ウィッチ「あとは成功という最高のラストまで駆けるだけだよ!行こう!皆で!!」
女勇者「……うん!」
543: 1:2012/10/25(木) 23:02:44 ID:6xWpg1Pyas
側近「……」
側近(これで士気は下がらずに済む。加えて、計画も早く進む)
側近(しかし、本当に各地の戦力をこの計画に割いて大丈夫なのだろうか?)
側近(協力や想いから生まれる力は確かに強力だ。しかし、それでもやはり個々の戦闘能力は低いままなんだ)
側近(獣人族のような強い戦争派が襲撃をした場合、戦力を割いた状態で一般の人や弱い魔物が防衛できるのか?)
側近(それで本当に誰一人欠けることなく未来に辿り着けるのか?)
ハーピー「私、世界各地を飛んで、協力者を探してみます!」
女勇者「ハーピーさん、任せたよ!二人はこっちでタンクに溜めて!」
側近(……高まった士気を下げるような行為をするわけにはいかないか)
側近(信じよう……世界が協力して生まれる力を)
544: 1:2012/10/25(木) 23:04:17 ID:6xWpg1Pyas
獣人下っ端「何でですか!?共存派の連中を叩くなら今でしょう!」
獣人下っ端「連中、計画を急ぐあまり、人間界の王が派遣した勇者達を呼び出したんですよ!」
獣人下っ端「魔物も魔物で魔法知識のある奴は共存の街に向かってます!」
獣人下っ端「つまり、世界各地の守りが薄いんですよ!今しかないんです!」
獣人壱「ぐだぐだ言うな!わかってんだよ、そんなことは!」
獣人下っ端「では何故なんですか!?何故今攻めないのですか!?」
獣人壱「……ここ最近で思い知らされたよ。協力が生み出す力ってのはよ」
獣人壱「だが、どんだけ連中が綺麗事言ったところで覆せない事実が一つある」
獣人壱「弱い雑魚共が希望を持って強くいられるのは、それを導く強者がいるからだ」
獣人壱「どんだけ雑魚を潰そうと、そこを叩かない限り勝機は見えねえ」
獣人下っ端「……その勝機という奴は本当に見えているのですか?」
獣人壱「見えてるさ。連中の計画の全貌は知れてるんだ」
獣人壱「最後に笑うのは俺たちだ!世界の在るべき姿を取り戻してやる……!」
545: 1:2012/10/25(木) 23:06:35 ID:6xWpg1Pyas
魔王「今日はここまでだよー!」
魔王「今日は何の日か知ってる?」
側近「魔王様がお漏らしでもしたんですか?」
魔王「してないよ!一人でトイレに行けるくらいには育ってるよ!」
魔王「ちょうど一年前の今日にね、前作の本編が終わったんだよ」
側近「ああ、龍人ボコボコにして人間界と和解した、あの日なわけですか」
魔王「前作の本編が終わったのは502だったよね」
側近「ということは、前作より更新ペースは早くなって、話も長くボリュームアップしてるわけですか」
魔王「ノープランで走りだした前作と違って、今作は書き溜めもしっかり書いてから安定した投下を提供出来てて、そこはよかったなって思うよ!」
側近「でも書き溜めがやばい感じになってるんですよね」
魔王「何とか本編終了まで毎日投下が成り立つように頑張ってほしいよねー」
側近「ちなみに今作での>>502はこんな感じです」
魔王「返レスの時だね。側近が理不尽に俺を怒ってるよ」
側近「理不尽でも何でもなく、正当な怒りですよ。どうして自分が屑行為してると自覚できないんですか?」
魔王「……振り返るような企画するんじゃなかった」
魔王「ながくなっちゃったけど、今回のまとめです。てやあ!>>536-544」
546: 名無しさん@読者の声:2012/10/25(木) 23:10:21 ID:lAH9t/2Vuc
獣人ちょっとツラ貸せやぁ
バイブ責めしてやんよ!(`・ω・)b
その間にみんな頑張れ
側近はとりあえず魔王しめとけ
1は…まあ、なんだ
ほれ
つティッシュ
つCCCCC
547: 名無しさん@読者の声:2012/10/25(木) 23:55:23 ID:EGID77uG.M
毎日更新お疲れさまです!
楽しみに見てます(^O^)
また本編で側近と魔王の漫才が見れる日がきますように…!
548: 名無しさん@読者の声:2012/10/25(木) 23:56:29 ID:5DhxIxj3Ng
またイカ臭いやつ発見www
>>1あっここにも…
こんなに女勇者が頑張ってるのに魔王は…
お説教と調教が必要ですね(はぁと
つティッシュ
549: 名無しさん@読者の声:2012/10/26(金) 07:00:25 ID:E4SxfhN7f.
あ、魔王が可愛すぎる//////
結婚してー!
無論、女勇者ちゃんは無しだよ?
魔王へ
つ女勇者ちゃんが焦がしたケーキ
つ腐った真っ黒なリンゴ
つVOCALOID「KAITO」
つ姻婚届け
550: たくさんの支援やレスをありがとうございます:2012/10/26(金) 21:35:34 ID:6xWpg1Pyas
>>546
もうちょっと穏便にいきませんか、獣人に対して。
俺男ですからね。獣人も男ですからね。そんなバイブが必要となるようなシーンは見たくないですよ。
獣人と魔王をしめるのは側近達に任せましょう。
>>547
魔王と側近のやり取りは俺も書いてて好きですね。
本編でやり取りが復活するといいですね。俺も楽しみにしときます。
>>548
どうしてこうなった。
いやね、前作でも似たようなネタはやってたんですよ。観衆の中に混ざって抜きまくってる奴がいるっていうね。
でも前作では皆さんほとんどスルーだったんですよ。俺これすべってるんだろうなって思いながらも当時は続けて、一年後にも繰り返したわけですよ。
そしたらどうですか。今回めっちゃいじられてるじゃないですか。皆ティッシュくれますよ、俺に。
いろんな意味で自分で蒔いた種なんですけど、このまま俺のキャラとして定着するのはどうにか回避したいです。
魔王に調教やお説教をする場合、女性がやるとご褒美になってしまうので該当する方はご注意ください。
>>549
魔王「女勇者ちゃん無しなの!?嫌だよー、皆でイチャイチャしようよ!」
側近「本当に女性の敵って感じの方ですよね。どうしてそれでモテるんですか?」
魔王「モテないよ!側近め、自分がモテるからって嫌味いいやがって!」
側近「これもう殺していいよな?俺これ殺しても許されるよな?」
魔王「やめてー!本編でもやばいんだから、これ以上俺の居場所を奪わないでー!」
側近「それにしてもここ最近でいろんなもん貰いましたよね……」
魔王「女勇者ちゃんのケーキは焦げてても美味しい!」モグモグ
551: 1:2012/10/26(金) 21:38:00 ID:6xWpg1Pyas
女僧侶と女魔法使いが来訪したその日から、世界中から実力者が共存の街に集まってきた。
勇者「俺達にも協力させてくれないか?」
女勇者「あ、勇者さん!僧侶さんに魔法使いさんも!」
勇者「工学人が今共存の街で活動してるだろ?助けてほしいと工学の街に連絡がきてね」
勇者「街の人達も暖かく送り出してくれたよ。街を守るのは任せてほしいと」
勇者「あの魔王には俺もこの世界で眠ってほしいと願ってるからね。さあ力になるとしようか」
女勇者「ありがとうございます!」
龍人「よう。話は聞いたぜぇ」
女勇者「龍人!城の警備は大丈夫なの!?」
龍人「あの三バカトリオもいよいよやる気になったみてぇでな。城は任せて共存の街に行けってよ」
龍人「自慢だが、戦闘に関しては今この世界じゃトップを自負してんぜ」
龍人「もちろん魔力の総量でも話は同じだ。ほれ、さっさと魔力溜めようじゃねぇか」
女勇者「龍人、ありがとう!」
女戦士「よう、久し振りだな!」
女勇者「女戦士!」
女戦士「パーティで私だけ除け者にしてんじゃねーよ!いいとこなんだろ?私にも協力させろ!」
女戦士「私がいねえと始まんねえだろ!私達全員で最後まで突っ走ろうぜ!」
女勇者「女戦士……」
女勇者「……あんた、魔力出せるの?魔法学の知識、ないんでしょ?」
女戦士「え?あれって、何かこう……グッ!と力を込めたら出るもんじゃねえの?」
女勇者「出ないわよ!何しに来たのよ、あんた!」
女戦士「マジか……女魔法使い、魔力の出し方教えてくんね?」
女魔法使い「……」エー・・・
552: 1:2012/10/26(金) 21:39:37 ID:6xWpg1Pyas
このほかにも歴代の勇者達や強い魔物など、強大な魔力を誇る実力者が多く集った。
それにより、タンクに魔力が溜まるスピードは格段に上がり、目標は確実に近付きつつあった。
魔力が強まるにつれてタンクへの負担も強まるが、ゴーレム族の強固さを受け継いでしっかりと防いでくれていた。
そうして皆が魔力を注ぎ、勉強を重ねても女戦士は魔力放出を覚えられず、そんな日々が続いて一ヶ月が経過した頃にはついに……
女勇者「……溜まったー!」
「いやっほおおお!」「いえええい!」「ヒーハー!」
女戦士「やったなー、女勇者!これで異世界に行けんだな!」
女勇者「……結局あんたは見に来ただけだったわね」
女僧侶「まあまあ、いいじゃないですか。気持ちはありがたいですよ」
側近(懸念していた戦争派の襲撃もなかったな……)
側近(戦争派にとっての好機を見逃すか?本当に高まった士気に気圧されたと片づけていいのか?)
側近「……考えすぎかな。今はこの結果を喜ぶとしよう」
女勇者「ん?側近、何か言った?」
側近「いや、何でもない」
553: 1:2012/10/26(金) 21:40:59 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「さあ、墓も完成した!異世界への穴の開閉に必要な魔力も溜まった!そして女僧侶が異世界へと繋ぐ魔法を覚えてくれた!」
女勇者「あとは魔王を迎えに行くだけだよ!」
側近「その前に確認しておいた方がいいことがいくつかある」
側近「異世界へ通じる穴を造るということは、向こうからこっちに来れるという意味でもある」
側近「前にも言ったが、もし異界王が生きているとしたら、今から俺達がやろうとしてることは大変危険なことだ」
側近「それに……女勇者、魔王様が亡くなってからどれくらい経った?」
女勇者「えっと、半年くらいはたぶん……」
側近「そう、魔王様が亡くなられてから長い時間が経ってる。となると、遺体の状態は芳しくないだろう」
側近「そもそも遺体があっちでどう処理されたかもわからないんだ。魔王様を探し出すのは困難を極める」
側近「当然時間もかかるだろう。そんな長い間穴を開けっぱなしにするのは危険かもしれない」
女戦士「じゃあどうすりゃいいってんだよ?」
554: 1:2012/10/26(金) 21:43:20 ID:6xWpg1Pyas
側近「……今回は偵察ということにした方がいいかもしれない」
側近「少数精鋭で異世界の様子を探るんだよ」
側近「大丈夫そうなら、増援させて魔王様の遺体を探そう。異界王が生きてた等、危険だったら即座に戻って穴を閉じよう」
女戦士「閉じんのかよ!?開け閉めに必要な魔力溜めんの、一ヶ月かかんだぞ!?」
女勇者「それは確かに痛手だけど、何より優先しなきゃならないのは私達の命よ」
側近「それが魔王様の遺志だろうからな」
女勇者「じゃあまずは偵察ということにして……メンバーはどうするの?」
側近「戦闘になった場合を考えて、強い者を連れていきたい。龍人、頼めるか?」
龍人「任せとけよ。これしか能がないんだ、それに関しては仕事するぜ」
側近「あとは……俺と女勇者でいいか」
女戦士「たったの三人でいいのか?何なら私の鉄拳を貸してやるぜ?」
側近「いや、女戦士はここで待機していてくれ」
側近「むこうからすれば俺達は異世界からやってきた敵だ。当然応戦も考えられる」
側近「その過程で、敵に捕まったりしたら、穴を閉じるに閉じれなくなるだろ。見捨てて取り残すわけにもいかないしな」
側近「その危険性を少なくするためにも、少数精鋭で行った方がいい」
女勇者「女戦士は魔法の素人だからね。魔法で遠隔戦挑まれたら正直足手まといだもんね」
女戦士「うっせーよ!どうせ私は魔法覚えられなかったよ、ちくしょう!」
555: 1:2012/10/26(金) 21:45:08 ID:6xWpg1Pyas
僧侶「……なあ、勇者」
勇者「何だ?」
僧侶「純粋に実力重視で行くんなら、女勇者よりお前の方がいいんじゃないか?お前のが実力はあるだろう」
勇者「……そうだな。確かに俺の方が強いだろうな」
僧侶「だったら……」
勇者「いいんだ。女勇者に行かせてやれ。魔王を迎えに行くんだからな」
勇者「女勇者は魔王亡きこの世界で、ここまで導いてくれたんだ」
勇者「女勇者が頑張ってくれたからこの瞬間があるんだ。先頭を走って引っ張ってくれた女勇者を信じて託そう」
僧侶「そっか……うん、わかったよ」
側近「……異論はないみたいだな。一応もう一度確認しておくぞ」
側近「俺と女勇者、龍人で偵察に向かう」
側近「現地を調べて危険なら穴を閉じる。安全なら皆で魔王様の遺体を探す」
側近「どちらにせよ戻る時間も決めておいた方がいいな。とりあえず三十分で戻るとしようか」
側近「異界王が生きていた等、あまりに危険ならそれよりも早く戻ろう。そして穴は閉じる……そんな感じでいいな?」
女勇者「うん、それでいこう。……女僧侶、今からタンクの魔力を出すから、それで魔法をお願いね」
女僧侶「わかりました。任せてください!」
556: 1:2012/10/26(金) 21:46:49 ID:6xWpg1Pyas
工学人「それじゃタンクから魔力を放出しますよ。上空に向けて出しますけど、一応離れてください」
工学人「いきますよ……そいっ!」
女戦士「うおっ!……すっげー魔力だな、おい」
ハーピー「こんな魔力を浴びたりしたら、確実に命を落としますね……」
女勇者「女僧侶!」
女僧侶「わかってます!こんな魔力を長らく放置するわけにもいかないでしょう」
女僧侶「いきますよ……はあああああ……!」
ウィッチ「あんなに強大だった魔力がみるみる小さくなってく……」
龍人「代わりに穴が上空に出現したなぁ。こいつが噂の異世界への扉ってか」
女僧侶「ふう……これで異世界へと通じたはずです」
女僧侶「資料に沿って実行したので、恐らく異界王の城の中に繋がってるはずです」
女勇者「……ついに来たんだね、この時が」
側近「工学人、念のため閉じる分の魔力も放出する準備をしといてくれ」
工学人「わかりました!」
側近「女勇者は浮遊魔法は使えないんだったな。じゃあ俺に掴まっとけ」
女勇者「うん、わかった」
龍人「よーし、そんじゃ行ってくんぜぇ!!」
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