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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
[8] -25 -50 

1: :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


2: :2012/9/14(金) 23:05:44 ID:4.MWSg5KoU
魔王「人間界と和平結んでからどれくらい経ったっけ?」

側近「一年くらいですね」

魔王「早いよねー。ついこないだたまごっちが発売されたかと思ったら、リアルじゃもう2012年だよ?」

側近「遡りすぎです。たまごっちが発売されたの、1996年ですよ?」

魔王「その間に人間と魔物もだいぶ仲良くなってさ」

側近「その間って、一年ですけどね。両者間のわだかまりもだいぶなくなりましたよね」

魔王「いいことだよねー」

側近「いいことですよね」

魔王「ただ、一つ物申したいことがある」

側近「ほう、それは何ですか?」

魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」

側近「……はい?」
3: :2012/9/14(金) 23:06:15 ID:4.MWSg5KoU
側近「いや、できてますよ。俺はハーピーとラブラブしてますよ」

魔王「お前の話じゃないんだよ!俺の話だよ!」

側近「いや、魔王様だって女勇者とラブラブしてるじゃないですか」

魔王「いやいや、違うでしょ!あれは優しい女勇者ちゃんが俺なんかにでも仲良くしてくれてるだけじゃない!」

側近「……魔王様、どんだけ鈍いんですか?いい加減にしないと俺も怒りますよ?」

魔王「側近いっつも俺には怒ってるじゃん」

側近「いまだかつてないレベルで怒ります」

魔王「マジで!?具体的にはどういう!?」

側近「魔王様の歯ブラシをチェーンソーに代えておきます」

魔王「歯垢どころか俺まで削れるよ!?そんなに怒っちゃうの!?」

側近「それが嫌なら反省することですね」

魔王「今でも何が悪いかわかんないけど……ごめんなさい」
4: :2012/9/14(金) 23:06:50 ID:4.MWSg5KoU
魔王「じゃあさ、せめて俺が女勇者ちゃんと付き合えるように手伝ってくんない?」

側近「既に付き合ってると思うんですけどね。具体的にどういう関係になりたいんですか?」

魔王「んーっとね、手を握って一緒に散歩したりしてね」

側近(童貞っぽい理想だなあ……)

魔王「家では俺を椅子にしたりしてね」

側近(……おおーっと?)

魔王「両手足縛って鞭打ちしてくれるような、そんな感じかなー」

側近「……魔王様、俺の認識が甘かったです。確かにそういう関係ではないですよね」

魔王「ほらー、だから言ったじゃんかー。俺と女勇者ちゃんは付き合えてなんかいないの」

側近「俺もそうですけど、魔王様の認識も一回叩き直した方がいいかもしれませんね」
5: :2012/9/14(金) 23:07:16 ID:4.MWSg5KoU
魔王「とにかく!俺はさっきみたいな感じで女勇者ちゃんとラブラブになりたいの!」

側近「じゃあもう素直に伝えればいいんじゃないですか?好きです、いじめてくださいって」

魔王「それができないから相談してんじゃんよー!」

側近「何故できないんですか?」

魔王「振られるのが怖い。好感度が足りない」

側近「……ギャルゲーとかやってるんじゃないんですか?」

魔王「やってるよ」

側近「それなのに、ご自身の立場がわからない?」

魔王「いや、わかってるよ。だから好感度上げたいって言ってんの!」

側近「……はー。もう他の誰かに相談した方がいいんじゃないですか?」

魔王「そうするよ。ふんだ!モテる側近にはモテない奴の気持ちなんてわからないんだ!」ダッ

側近「あーあ、女勇者もかわいそうだなあ……」ヤレヤレ
6: :2012/9/14(金) 23:07:45 ID:4.MWSg5KoU
魔王「あ、皆ー!」

ドラゴン「魔王様。どうされましたか?」

魔王「相談があるんだけどさー、聞いてよー」

ゾンビ「はぐれメタルが倒せないんですか?」

魔王「違う違う、ドラクエじゃなくて」

スライム「FF9のカードの奴で勝てないとか?」

魔王「違う違う、一旦ゲームから離れてくれないかなあ?」

ドラゴン「魔王様からゲーム取ったら何が残るんですか?」

魔王「辛口だね!?俺だって意外といろいろ残してるよ!……いやね、ちょっと恋愛相談したくてね」

ドラゴン「はあ……」
7: :2012/9/14(金) 23:08:34 ID:4.MWSg5KoU
魔王「女勇者ちゃんと付き合いたくってさあ」

魔王「最初側近に相談してたんだけど、もう告白しちゃえよって感じで真面目に取り合ってくれないんだよ」

魔王「あいつは好感度低い状態で俺が悲惨に散る場面が見たいんだ。そうはいくかよ!って感じだよ、こっちは」

魔王「だから女勇者ちゃんの好感度上げたいって思ってるんだけど、どうしたらいいかなあ?」

ドラゴン「もう死ねばいんじゃね?」

魔王「タメ口!?……死ねばいい!?」

ドラゴン「そう言いたくもなりますよ!何なんですか、あなた!?」

ゾンビ「前作であんなこと(※)しといてよくそんなこと言えますね!」

※あんなこと→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/715-732

魔王「いや、だから、あれは優しい女勇者ちゃんが……」

スライム「謝れ!全国の負け犬達に謝れ!!」

魔王「ええー……」
8: 名無しさん@読者の声:2012/9/14(金) 23:09:07 ID:A9eWW/3vLw
魔王「何で女の子が〜の作者さんか!
前作大好きです支援。
9: :2012/9/14(金) 23:09:26 ID:4.MWSg5KoU
龍人「うっせーなぁ、ぼんくら共。何騒いでんだよ?」

魔王「ああ、龍人!敵襲だよ、敵襲!」

龍人「はあ?この平和なご時世にか?」

魔王「こいつらが俺のことを悪く言うんだよ!!」

龍人「ああ、そういうことか。どうしたんだ?壁に落書きしたんか?」

魔王「してないよ!子どもじゃないんだから!」

龍人「お前なぁ、壁の落書きは福くんですら許されないんだぞ?」

魔王「だから落書きじゃないって!サンゲツのCMでそんなんあったけどさ!」

龍人「で?実際のとこ、何があったんだよ?」

ドラゴン「これを見てくれ>>7

魔王「酷いでしょ!?もうさ、俺と龍人で城の連中の目を覚ましてやろうよ!」

龍人「……お前が目を覚ませよ」

魔王「ええー……」
10: :2012/9/14(金) 23:10:25 ID:4.MWSg5KoU
龍人「お前よ、あんまり調子乗ってんじゃねぇぞ、こら」

ドラゴン「本当にモテない方の気持ちを考えたことあるんですか!?」

ゾンビ「そんなかっこいい顔して!」

スライム「男の風上にも置けない御方ですよ!」

魔王「……」

魔王「……なんだよ」グスッ

魔王「何なん!?皆して俺ばっか悪く言ってさ!」ウルウル

魔王「そんなに女勇者ちゃんに想いを告げようと頑張ることが悪いことなの!?」ブワッ

魔王「もういいよ!城の皆には頼まないよ!」ポロポロ

魔王「自力で……えっと、ときメモの伝説の木みたいなの探してやるんだから!」ダッ

ドラゴン「あ……城を出ちゃった」

龍人「ほっとこーぜ、どうせ晩飯時には帰るだろ」

ゾンビ「龍人もだいぶ魔王様の扱いを覚えたね」

龍人「一年も一緒にいりゃさすがになぁ」
11: :2012/9/14(金) 23:11:09 ID:4.MWSg5KoU
ゾンビ「晩御飯の時間になりましたけど」

ドラゴン「魔王様、帰ってきませんね」

側近「何やってんだよ、あのアホは……」

スライム「心配なんですか?」

側近「馬鹿野郎、誰があんなアホ童貞の心配なんかするかよ」

側近「だいたい魔王様はだな、人と魔物が手を取り合える世界を目指して」

側近「和平を結んだ時点では少数派でしかなかった共存派をたった一年で多数派にしてしまうほどの御方だぞ」

側近「そんな世界を作り上げたから、今じゃ魔物に危害を加える人間なんて極少数だ」

側近「加えて魔王様ご自身の強さがある。この状況下で何を心配する必要があるんだよ?」

龍人「さすが魔王の名パートナーは理解度からして違うな」

側近「……フォーク刺すぞ、この野郎」

龍人「照れ隠しで凶行に走るなよ!ブッチャーか、お前は!?」
12: :2012/9/14(金) 23:11:42 ID:4.MWSg5KoU
龍人「……迎えに行ってやれよ。精神おこちゃまな魔王のことだから、今頃いじけて泣いてるぞ」

側近「はー、面倒くせえな。なんであいつは俺らを振り回すんだろうな?」

ドラゴン「魔王様は信頼してる方しか振り回しませんよ」

ゾンビ「俺らを信じてくれてるから自由にしてるんでしょ」

スライム「一番振り回されるのは側近様ですから、つまりはそういうことですよ」

側近「はた迷惑な信頼だよな……ちょっと探してくる」スタスタ

ドラゴン「……なんだかんだ言って探しに行くんだもんな」

ゾンビ「側近様ってツンデレだよな」

スライム「そんでもってイケメンだからね。女性はたまんないんだろうね」

龍人「……魔王も側近もマジで爆発しねぇかな」
13: :2012/9/14(金) 23:12:23 ID:4.MWSg5KoU
側近「……やっぱりここにいましたね」

魔王「よくわかったね」

側近「魔王様は、俺から逃げる時とかは城の屋上に移動魔法して身を隠しますからね」

魔王「ここから見る空は昼でも夜でも綺麗で気に入ってるんだ」

側近「全く……皆でいじめたことは謝りますから、はやく食事をとりましょう。ピーマンとかは抜いてますから……」

魔王「側近。俺、決めたよ」

側近「はい?」

魔王「この空の下にある世界は広いんだ」

魔王「広大なこの世界には、きっと俺達の知らない不思議がたくさんある」

魔王「俺はそれらを見つけたい!」

魔王「この世界を回って、たとえば……良く効く惚れ薬とか、そういうのを探したいんだ!」

魔王「だから俺は旅に出ようと思う!側近、留守を頼んでいいかな?」

側近「えっと、かっこよさ気に言ってますけど、ようするにモテる方法を探しに行きたいと?」

魔王「うん!」
14: 今回はここまで:2012/9/14(金) 23:13:15 ID:4.MWSg5KoU
側近「魔王様、今すぐご自身の舌を噛み千切っていただけますか?」

魔王「遠回しに死ねって言ってる!なんでそんな酷いこと言うの!?」

側近「言いますよ!何なんですか、魔王がモテる方法探しに行くSSって!?そんなの見たことないですよ!」

魔王「だからいいんじゃない!斬新だよ、斬新!」

側近「そういう変化球は、女性との出会いを求め続けた前作で足りてるでしょう!今作くらいまともに進めましょうよ!」

魔王「やだやだ!俺は好感度上げて女勇者ちゃんと良い関係になるんだ!」

側近「あーもう、どの勇者でもいいから、誰かこの魔王殺せよ……」

魔王「女勇者ちゃんになら半殺しにされてもいいなー」

側近「ちょっと魔王様は黙っててください」
15: 名無しさん@読者の声:2012/9/14(金) 23:15:21 ID:jbHTLonL9o
続編ッスか!?これは楽しみが増えましたCCC
16: 名無しさん@読者の声:2012/9/15(土) 05:34:02 ID:LyahHI45dA
うわー!!お帰りー!!
続編嬉しい!!

龍人好きだよwwだから僻まないでww
っC
17: :2012/9/15(土) 21:55:44 ID:4.MWSg5KoU
>>8>>15
そうです、その人です。続編なんです。支援ありがとうございます。
>>1にも書いた通り、書きたいことが出来たので立ててしまいました。
前作と違うのはノープラン更新じゃなくなった点です。書き溜めも現時点で200KBytes分くらいあります。
そんなわけで言っておきたいことが二点あります。

皆さんの好まれる展開じゃないかもよ気をつけてね、という過剰な防衛線。
支援返レス嫌いな人いても>>1で本編とわけてまとめるから普段は好き勝手返レスするよ、という傷つかないための予防線。

こんな感じです。そんな感じで今後も頑張りますので、それでよければお付き合いください。

>>16
龍人好きなんですか。前作は典型的な悪役で、そんなだからかそういう意見もなかったように思います。
そういうわけで、好きって言ってもらえると本人もきっと嬉しいと思いますよ。
俺も支援もらえて嬉しいですしね。
18: :2012/9/15(土) 21:56:36 ID:4.MWSg5KoU
龍人「……夜中に緊急会議を開いた理由はそれか?」

魔王「うん!」

龍人「魔王、お前今日は自室で練炭炊きながら寝ろや」

魔王「永久に寝てしまうよ!なんで皆俺を殺したがるの!?」

龍人「アホか!?魔王が魔王城にいないでどうすんだよ!?」

龍人「しかも旅立ちの理由がモテる方法を探すだぁ!?お前は馬鹿だろ!?」

魔王「大丈夫だって!今や世界は平和なもんだしさ!」

魔王「だから後は、俺がいない魔王城をどうやって機能させてくかっていう問題だけだよ!」

ドラゴン「いや、それは問題ないでしょう」

魔王「えっ」

ゾンビ「魔王様は普段から仕事しないですからね。むしろいない方が魔王城は機能するんじゃないでしょうか」

魔王「おおう……そんなに必要ないん、俺?」
19: :2012/9/15(土) 21:57:11 ID:4.MWSg5KoU
スライム「魔王城に魔王様がいないっていうのは軽く問題かもしれませんが」

ドラゴン「まあでも我々だけでどうにかなるでしょう」

側近「よかったですね、魔王様。これで何の問題もなく旅立てますよ」

魔王「お前ら少しは止めろよ!こんな簡単に送り出されたら、なんか寂しいだろ!」

龍人「本当にめんどくせぇな、こいつ……」

魔王「あーもうすごい寂しくなってきたよ!どうすればいいの、俺!?」

魔王「……ああ、そうだ。側近も一緒に旅立とうよ!そうすりゃ寂しさも吹っ飛ぶよね」

スライム「いけません、魔王様!側近様は我々の中で一番仕事ができる方ですよ!」

ドラゴン「魔王様はいいとして、側近様がいなくなったら魔王城はおしまいです!」

魔王「……俺もそんぐらい引き止めてほしかったよ」

側近「ていうかお前ら少しは自分でどうにかする姿勢を見せろよ……」
20: :2012/9/15(土) 21:58:02 ID:4.MWSg5KoU
側近「仕方ないですね。少しだけ魔王様にお付き合いしますよ」

魔王「マジで!?やったー!やっぱ側近はなんだかんだ優しいねー!」

ドラゴン「側近様!」

側近「大丈夫だって。どうせ魔王様のことだから、長続きはしねえよ」

魔王「あ!言ってくれたね?こち亀くらい長い大冒険にしてやるからな!」

側近「チャゲチャくらい早く終わらせてみせますよ」

魔王「10週持たなかった奴じゃん!?そんなに早く終わらせるの!?」

側近「つまり10レス未満で終わらせてやるってことですよ」

魔王「短っ!旅立ち前のやり取りのが長いじゃん!」

ゾンビ「……お二方の会話だけでも長編になりそうだよなあ」ヒソヒソ

スライム「魔王城、大丈夫かなあ……」ヒソヒソ
21: :2012/9/15(土) 21:58:35 ID:4.MWSg5KoU
魔王「とにかく、そういうこと!魔王様、決死の大冒険スタートってわけだよ!」

側近「モテたいとかいう理由で決死の覚悟になられても……」

魔王「ああー!お前今、全国の非リア充の想いを踏みにじったな!」

魔王「わかるまい!非リア充を馬鹿にしているイケメンには、この俺の身体を通してでる力が!」

龍人「一番馬鹿にして踏みにじってるのはお前だろうに……」

ドラゴン「無自覚な分、この方は本当に残酷だよね」

スライム「救えないなー、このカミーユは」

魔王「とにかく俺は冒険に出るんだ!鋼の冒険心なんだよ、俺は!」

側近「はあー……ハーピーとはしばらく会えそうにねえな、こりゃ……」
22: :2012/9/15(土) 21:59:28 ID:4.MWSg5KoU
魔王「そういうことだから。ドラゴン、明日の朝までに馬車用意しといて」

側近「は?」

魔王「え?」

側近「いや、魔王様は移動魔法で世界を一瞬で巡れるんですから、馬車など必要ではないでしょう?」

魔王「いやいや、旅だよ?移動の醍醐味がないじゃん、それだと」

側近「はあ?いや、さっさと移動してさっさと帰りましょうよ」

魔王「旅の風景を楽しむ気持ちがないのか、お前は!?PS版の桃伝で、はやあしの術覚えたらさっさと移動するタイプだろ!」

側近「当たり前でしょう!速く移動できるのに活用しない手はないでしょう!」

魔王「何で風景を楽しもうとかいう気持ちがお前には存在しないんだ!」

スライム「冒険の前からもうグダってるよ……」ヒソヒソ

ゾンビ「冒険そのものも絶対グダるよ、これ……」ヒソヒソ
23: 今回はここまで:2012/9/15(土) 22:00:51 ID:4.MWSg5KoU
魔王「だって俺馬車なんか運転したことないしさ。頼んだよ、側近!」

側近「いや、俺だって操縦したことないんですけど……」

魔王「大丈夫!側近ならきっとやれるよ!」

側近「ええ〜……何ですか、その無責任な信頼は……」

魔王「とにかく、行ってくるから!お土産とかもちゃんと買うからね!」

ドラゴン「行ってらっしゃいませ、魔王様。側近様」

龍人「お前らもう帰ってこなくていいからなー」ケラケラ

側近「魔王様、龍人が魔王職乗っ取る気満々ですよ」

魔王「それを阻止するためにも必ず帰るんだ!さあ行こう!」



魔王「こうして魔王達の新たな冒険は始まったのだ!」

側近「自分でナレーションいれないでください。チェスターですか、あなたは?」
24: :2012/9/15(土) 22:05:26 ID:4.MWSg5KoU
貼り付けミスしましたwwwすみませんwww
>>23は正しくは次の通りです。

口論は止むまま朝になりました。

側近「結局馬車旅ですか……」

魔王「いいよねー。こう、揺られながら風景を楽しむっていうね!」

龍人「馬車の操縦は誰がするんだよ?」

魔王「側近!」

側近「え?」

魔王「だって俺馬車なんか運転したことないしさ。頼んだよ、側近!」

側近「いや、俺だって操縦したことないんですけど……」

魔王「大丈夫!側近ならきっとやれるよ!」

側近「ええ〜……何ですか、その無責任な信頼は……」

魔王「とにかく、行ってくるから!お土産とかもちゃんと買うからね!」

ドラゴン「行ってらっしゃいませ、魔王様。側近様」

龍人「お前らもう帰ってこなくていいからなー」ケラケラ

側近「魔王様、龍人が魔王職乗っ取る気満々ですよ」

魔王「それを阻止するためにも必ず帰るんだ!さあ行こう!」



魔王「こうして魔王達の新たな冒険は始まったのだ!」

側近「自分でナレーションいれないでください。チェスターですか、あなたは?」
25: 狩魔豪「このスレはこれより10レスで終わるだろう!」:2012/9/16(日) 13:14:04 ID:4.MWSg5KoU
魔王「馬車なうっと」

側近「魔王様、ツイッターしてるんですか?」

魔王「いや、してないけど」

側近「じゃあ何をなうとか呟いてるんですか?」

魔王「何だよー、ツイッターじゃないと呟いちゃいけないのかよー」

側近「いや、誰もそうは言ってませんけど」

魔王「それにしても側近、馬車の運転うまいねー」

側近「やってみれば案外できるもんですね」

魔王「側近はいっそ馬車の運転手になればいいんじゃない?」

側近「馬車を操縦する者は御者って言うんですよ」

魔王「へえ。82へえくらいかな」

側近「80越えましたね。何か粗品くださいよ」

魔王「俺のサインあげよっか?」

側近「ゴミはいりませんよ。そろそろ森を抜けますよ」

魔王「ゴミ!?あ、うん、抜けちゃって!」
26: :2012/9/16(日) 13:15:04 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……おおー!」

側近「おおー、森を抜けるとこんな景色になるんですね」

魔王「魔王城近辺のこの森は移動魔法で飛ばして行くからね、よくよく考えると風景とか見たことないよね」

側近「へー、こうして見るとこの辺の風景もいいですねー」

魔王「旅もいいもんでしょ?」

側近「悔しいですけど、認めざるを得ませんね」

魔王「気分も良くなったし、このまま旅を続けていこう!」

側近「そうですね。ところで、俺達はこれからどこに向かえばいいんですか?」

魔王「知らんよ」

側近「は?」

魔王「行くあてもなく流れるように各地を流離う!これもまた旅の醍醐味なり!」

魔王「……あれ?どうしたの側近?急に馬車止めて」

魔王「ちょっと、何でこっちに来るの……痛あっ!な、何で殴るの!?」

側近「何で目的地もないままに馬車走らせてるんですか!?」
27: :2012/9/16(日) 13:15:52 ID:4.MWSg5KoU
魔王「だってモテる方法探す旅に目的地もクソもないじゃない」

側近「いや、ある程度情報がありそうな場所とかに目星をつけとくべきじゃないんですか!?」

魔王「うるさい!今の俺は陽気な旅がらすなんだい!」

側近「……>>1が既に貼り付けミスしてグダグダになってるんですから、せめて俺達は計画的に行きましょうよ」

側近「とりあえず……まずは魔王城から近い集落で情報収集することにしましょう」

魔王「魔王城から近い集落って?」

側近「たとえば……魔力の森ですかね」

魔王「えー、また森に入るの?道ゴツゴツしててきついんだけど」

側近「魔力の森って、魔女達が住み着く森ですよ?」

魔王「ああ、そうだった!行こう!音速で向かおう!!」

側近「……女勇者に嫌われますよ?」

魔王「え!?な、なんで!?」

側近「少しは女心というやつを学ぶべきですね。行きますよ」

魔王「ちょっと!何で嫌われるの!?ねえ!」
28: :2012/9/16(日) 13:17:26 ID:4.MWSg5KoU
側近「馬車を走らせて幾分か時間が経ちまして」

側近「とうとう魔力の森に到着しました」

魔王「着いたねー!お馬さん、ご苦労様ー!」

側近「俺にも労いの言葉くださいよ」

魔王「走ったのはお馬さんだからね。しかしさすがは魔女の住む森!俺の可愛い娘センサーもすごい反応してるよ!」

側近「それって魔王様の勘なんですよね?」

魔王「でも当たる確率は高いのだ!その証拠に……ほら!」

魔女っ娘1「……あれ?魔王様と側近様ですか?」

魔女っ娘2「どうしたのですか?このような場所に来るなんて」

魔王「ほらー、可愛い女の子だ!わーい!」

側近「綺麗な女性に関する勘の鋭さは一級品ですよね……」

魔女っ娘1「私達、もう戦争派とかいう立場ではないですけど」

魔女っ娘2「死霊鉱山の騒動のようなことはもう企ててませんけど」

魔王「あ、いや、違うの!別に調査とかに来たわけじゃなくてね!」

魔王「えっと……側近、説明してあげて!」

側近「ええ〜……あの理由を俺から説明するんですか?」
29: :2012/9/16(日) 13:18:17 ID:4.MWSg5KoU
魔女っ娘1「……あはははは!モテる方法を探す旅ですか!」

魔女っ娘2「それでここに偶然立ち寄ったわけですね」

側近「魔王様、笑われたんですけど」

魔女っ娘1「あっ!す、すみません!魔王様の旅の理由を笑ってしまって……」

魔王「ううん、いいんだよ!笑顔もとっても可愛いね!」

魔女っ娘1「か、可愛いだなんて、そんな……///」

魔女っ娘2「魔王様は今のままで十分モテると思いますけどね」

魔王「ありがとう。お世辞でも嬉しいよ」

側近「さっさと終わらせて帰りたいからね。この魔力の森で多く情報を持ってる奴とか知らないか?」

魔女っ娘1「……モテる方法を知ってるかどうかはわかりませんけど」

魔女っ娘2「いろいろな知識を持ってる仲間はいますよ」
30: :2012/9/16(日) 13:19:16 ID:4.MWSg5KoU
魔王「心当たりあるんだね?よかったら教えてくれないかなあ?」

魔女っ娘1「はい。えっと、あそこに大きな木がありますよね」

魔王「うん」

魔女っ娘2「あの木の中に部屋を作成して住み着いてる魔女がいるんです」

魔女っ娘1「彼女は一年前の死霊鉱山の件で、連合軍の戦闘部隊の指示を担当した者なんです」

魔女っ娘2「そのため、魔界各地を回った経験がありまして、当時はいろんな情報を耳にしたそうです」

側近「なるほど、それなら情報を多く持ってる可能性はあるな」

魔王「モテる方法を知ってる可能性もあるよね!」

側近「いやあ、そもそもモテる方法の具体的な定義がよくわかりませんし……」

魔王「行ってみようよ!その女の子にも会ってみたいし!」

側近「そうですね、行きましょう。その女性が魔王様の納得のいく情報持ってたら旅も終わりますし」

魔王「あ……そっか」

側近「チャゲチャの打ち切り記録を越える可能性も出てきましたね」

魔王「やばいなあ……10レスくらいは持ちたいよなあ」
31: :2012/9/16(日) 13:20:20 ID:4.MWSg5KoU
魔王「彼女達の言ってた大木まで辿り着いたけど」

側近「本当に大きな木ですね。樹齢何年ぐらいなんでしょう?」

魔王「この木の中に部屋あるんだよね?どっから入るの、これ?」

側近「あ、ドア発見しました」

魔王「それだ!よし、ノックをトントンして……ごめんくださーい!!」

ウィッチ「はーい。どなたです……か……」

魔王「ああ!!ウィッチちゃん!」

ウィッチ「ひいいい!!ま、魔王!!……さま!」

側近「え?顔見知りですか?」

魔王「馬鹿野郎!一年前に出会ったウィッチちゃんだろ!覚えてないのか!?」

側近「え?俺も会ったことあるんですか?」

魔王「失望したよ……とりあえずこれの龍人の小話読みなさい。http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/888

側近「はあ、今から読みます」
32: :2012/9/16(日) 13:21:34 ID:4.MWSg5KoU
魔王「それにしても久し振りだね!元気にしてた?」

ウィッチ「ひいい!あの、私、反省したので!だからお仕置きは勘弁してください!」

魔王「いやいや!しないから安心して!むしろウィッチちゃんが俺にお仕置きしてほしいよ!」

ウィッチ「ほ、本当ですか?私、罰せられないんですか?」

魔王「罰したりなんかしないよ。ほら、怯えないで。綺麗な顔が台無しだよ?」

ウィッチ「わ、私の処罰が目的ではないのですか?では何故魔王様がここに?」

魔王「側近!説明してあげて!」

側近「今ちょっと読んでるとこなのでパスします」

魔王「おおう、俺から言い出したことだし怒れないや。仕方ない、俺から説明するね!」
33: :2012/9/16(日) 13:22:26 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……ってわけなんだ」

ウィッチ「も、モテる方法……ですか?」

魔王「うん!」

ウィッチ「モテる方法って言ったって……それは個人的なテクニックとかでもいいんですか?」

魔王「うーん……できれば絶対的な方法がいいなー」

魔王「こう……これさえすれば女性の心を完全ゲット!みたいなね」

ウィッチ「それは女性の感性にもよりますから、絶対的な方法はないかと……」

魔王「そっかー。知らないんだね」

ウィッチ「いや、知らないというか、たぶんない……」

魔王「ごめんね、急に押しかけてきて。俺達は新たにモテる方法を探すとするよ」

ウィッチ「……はい。もうそれでいいです」
34: 狩魔豪「うおおおおお!」:2012/9/16(日) 13:23:52 ID:4.MWSg5KoU
魔王「側近、読んだー?」

側近「今読んでるとこです」

魔王「遅いよー、もうちょっと速読してよー」

側近「いやーやっぱりハーピーは可愛いですね」

魔王「何で側近とハーピーちゃんの出会いの話読んでるの!?違う違うそっちじゃなくて!」

側近「冗談ですよ。この魔女はあの時の魔女だったんですね」

ウィッチ「魔王様、よく覚えてましたね……」

魔王「可愛い女の子を忘れるわけないじゃない!」

側近「で、魔王様の納得のいくモテる方法は知らなかったと」

魔王「側近、ウィッチちゃんを責めるような言い方はしないでくれ!」

側近「俺が批判したいのは魔王様の方なんですけどね」

ウィッチ「うーん……たぶん望みは薄いと思いますけど、一応ゴブリンやオークにも訊いてみましょうか?」

魔王「え?誰それ?」

ウィッチ「え……誰って、一年前の時の私の仲間ですよ」

魔王「え〜?覚えてないなー」

側近「魔王様、これ読みます?http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/888

魔王「ちょっと読もうかな……」
35: 狩魔豪「10レス過ぎてしまった……」:2012/9/16(日) 13:25:14 ID:4.MWSg5KoU
側近「まったく、ウィッチ以外のことは忘れてるじゃねえかよ……」

ウィッチ「側近様は覚えてるのですか?」

側近「忘れてたけど、今さっき読んだからね。オーク達の住処ってどの辺なの?」

ウィッチ「この森から南東に進むと複数種の魔物の集落があります」

ウィッチ「そこにゴブリンもオークも住んでいます。一度訪ねてみては如何でしょう?」

側近「こっから南東っていうと……魔道湿原?」

ウィッチ「あ、はい!そこです。魔道湿原のことです」

側近「魔王様、次の目的地が決まりましたよ。行きましょう」

魔王「待って、今読んでるところだから……」

側近「あーもう、馬車に戻りますよ!どうせこれから会うんですから、その時に思い出すでしょう!」
36: :2012/9/16(日) 13:26:12 ID:4.MWSg5KoU
ウィッチ「え?馬車で旅してるのですか?」

側近「そうだよ。この馬鹿が馬車で旅したいとか言い出したから」

魔王「俺は陽気な旅がらすなんだよ!」

側近「陽気な馬鹿ですよ。女馬鹿、ゲーム馬鹿、純粋に馬鹿です」

魔王「流れるように悪口を言わないで!案外へこむんだから!」

ウィッチ「あの……馬車での移動なら、ここからだとだいぶ時間がかかります」

ウィッチ「今からだと到着は深夜になってしまいます」

ウィッチ「今日はもう移動せず、明日の早朝に出発した方がいいのでは?」

側近「ふーん……魔王様、どうします?」

魔王「明日の早朝に出発しよう」

側近「深夜の移動となると、さすがにきついですか」

魔王「いや、お馬さんがかわいそうじゃんか」

側近「あー、そっちですか。本当に甘いくらい優しい方ですよね」
37: 今回はここまで:2012/9/16(日) 13:27:16 ID:4.MWSg5KoU
魔王「まあそういうことだから、ウィッチちゃん、宿の場所教えて!」

ウィッチ「魔女の集落に宿屋はありませんよ」

魔王「え?」

ウィッチ「元々自給自足の生活をしてる種族ですし、観光客がくるような場所でもないので」

魔王「うわあ……どうしよっか、側近?」

側近「野宿でしょう」

魔王「うそお……側近、何か、えっと……熊とか出たら助けてね?」

側近「いや、熊よりあなたの方が強いでしょうに」

ウィッチ「あの、よければうちに泊まりませんか?」

魔王「いやいやいや!嬉しい申し出ですけどちょっとちょっと!」

側近「俺ら一応男だからな。女性だらけのこの集落で、誰かの家に泊まるわけにはいかんよ」

ウィッチ「そ、そうですか……」
38: 名無しさん@読者の声:2012/9/16(日) 19:35:25 ID:9vMueoL5s2
なにフラグ逃してんだよ…だから魔王はいつまでたってもどうて…ゲフンゲフン
魔王ガンバ

CCC
39: 名無しさん@読者の声:2012/9/16(日) 20:25:04 ID:g47LUYbxvo
魔王様みたいな友達いるわWWWイケメンなのにベクトル明後日の方角向いてるのWWW

頑張れ側近様C
40: :2012/9/17(月) 10:15:02 ID:4.MWSg5KoU
>>38
思えば魔王様は女勇者と出会った辺りから、とあるラノベの主人公のようになってしまったように感じます。
フラグは十二分にありながら、活用しないどころか気付かないでモテないと言い出す始末ですよ。
同じ童貞なのに何でここまで差があるんだ、と俺は人知れずそう思って泣いてます。
とりあえず支援もらえたので泣き止みます。ありがとうございました。

>>39
御友人がイケメンなんですか。それは妬ましいですね。
この手の話題になると、爆発しろ!と、爆弾魔みたいな発言しかできなくなる自分がいます。
イケメンに嫉妬する日々、毎日が彼女いない歴の長さ記録更新日、ついでに自分の言動のワンパターンさに悲しくなってきます。
そんな心を癒してくれるのが支援です。本当ありがとうございます。
41: :2012/9/17(月) 10:15:48 ID:4.MWSg5KoU
魔王「というわけで野宿です!」

魔王「うっわ!怖いねー!めっちゃ暗いよ!ゲームしたいな!なんかワクワクドキドキ……」

側近「うるさいですよ!普通に寝れないんですか、あなたは!?」

魔王「だってさー、森ん中でテント張って野宿とか、超興奮しない!?ねえねえ、好きな女子をお互いに明かそうぜ!」

側近「中学の修学旅行ですか!?ていうか、お互いに好きな女性が誰か知ってるでしょ!」

魔王「じゃあ何で好きになったか理由言ってこうよ!」

側近「何故そんなことしなきゃならないんですか?明日も早いんですから俺は寝ますよ」

魔王「俺はねー、こんな駄目な俺でも慕ってくれる女勇者ちゃんの優しさが好きだねー」

側近「……俺はどんな時も支えてくれるハーピーの優しさが好きです」

魔王「んふふーwwwなんだかんだ付き合ってくれるんだねwww」

側近「はぶてられても後が面倒臭いだけですからね」
42: :2012/9/17(月) 10:16:35 ID:4.MWSg5KoU
修学旅行的トーク中

側近「……魔王様、本当に好きな女性がいるのなら、誰にでも盛るのはやめた方がいいですって」

魔王「ええ〜?可愛い子、美しい女性を純粋に褒めて何がいけないの?」

側近「……ニブチンですよね、本当に」

魔王「何でそこまで言われないといけないんだよ……」

側近「ニブチン。ニブチン。ニブチン」

魔王「連呼しないで!なんか……ゲシュタルト崩壊するから!」

側近「ニブチン○ニブチン○」

魔王「。をでっかくしないで!なんか見た目すっごい卑猥な感じになるから!」

側近「誰にでも盛る魔王様にはお似合いのニックネームでしょう」

魔王「……!」

側近「……!」

魔女っ娘3「魔王、覚悟おぉ!!」ファイヤーグワー
43: :2012/9/17(月) 10:17:44 ID:4.MWSg5KoU
側近「ふんっ!」バリヤー

魔女っ娘3「!」

魔王「ちょ、せっかくのご褒美が!」

側近「はあっ!」クビスジチョップ

魔女っ娘3「ぐぁっ!」

魔王「ちょっとぉ!!側近、お前何してんだよぉ!?」

側近「童貞王者ニブチン○が襲われたので守っただけです」

魔王「ムシキングの亜種みたいに呼ばないで!かわいこちゃん、大丈夫!?」

魔女っ娘3「ぐっ、魔王……殺してやる!!」

魔王「おおう、殺気が溢れ出てる……君になら半殺しにされたいな」

側近「深夜に強襲とは、なかなか汚い真似してくれたな」
44: :2012/9/17(月) 10:18:52 ID:4.MWSg5KoU
魔王「えっと、何この展開?魔力の森の可愛い魔女ちゃん達は、実はまだ戦争派、みたいな?」

側近「それはないでしょう。魔女達全員が戦争派なら、今頃総力あげての大攻撃が始まってますよ」

側近「つまり今回のこれはこいつの単独犯ですよ。そうだな、娘?」

魔女っ娘3「……」

側近「答えろ!!」シャキンッ

魔王「ちょっと!!剣は危ないって!!何してんの!?」

側近「魔王様……こいつは魔王様を殺そうとしたんですよ?」

魔王「それがその子を殺していい理由にはならない!」

側近「……理由になると思うんですけどねえ。まあわかりましたよ」スチャッ

側近「娘、本来魔王様に逆らうことは死刑を処す大罪だ。お許しくださる魔王様に感謝するんだな」

魔王「それ、前魔王の時のしきたりだから無視していいよ」

側近「本当にあなたって方は……」

魔女っ娘3「……」
45: :2012/9/17(月) 10:20:02 ID:4.MWSg5KoU
側近「とりあえず殺しはしないと決めましたが、この女の行動が悪意に満ちてることに変わりはありません」

側近「然るべき対処を取らないのはさすがにまずいでしょう」

魔王「ええ〜、何する気?」

側近「俺は魔王様から手出しを禁じられた身ですからね。彼女を罰するのは同族に任せますよ」

魔王「ああ、森の魔女ちゃん達に任せるんだね。今日もう夜遅いけど、どうすんの?」

側近「とりあえずこいつは縛っておきましょう。で、朝にでも突き出すとしましょう」

魔王「待って。側近、待って」

側近「何ですか?」

魔王「それって……縛った女の子と、狭いテントの中で一夜を共にするってこと?」

側近「なんか語弊を招きそうな言い方ですけど……まあそうですね」

魔王「駄目だって!縛るのかわいそうだし!そ、それに、こんな可愛い女の子と一緒の空間で寝るとか!!」

側近「行動を制限しておかないとまた襲われますよ?戦闘力に差があるので、彼女の攻撃で死にはしないと思いますが、ゆっくりと休みたいでしょう?」

魔王「……マジですか」ドキドキ

魔女っ娘3「……」
46: :2012/9/17(月) 10:21:26 ID:4.MWSg5KoU
側近「いやあ、清々しい朝ですね」

側近「……魔王様、目の下にくまができてますけど?」

魔王「……寝れなかったんだよ」

側近「何故ですか?」

魔王「リア充にはわかんないよ、ちくしょう!」

側近「……?まあいいでしょう。とりあえずこいつを突き出すとしましょう」



側近「……ということがあったんだが」

魔女っ娘1「す、すみません、魔王様!私達の仲間が大変なご迷惑を!」

魔王「いやあ、全っ然気にしてないから大丈夫だよ!」

魔女っ娘2「勝手に私達魔女が誤解されかねない行動をしたんだから……わかってるよね?」

魔女っ娘3「……わかってる」

魔王「あ、その!俺、あんまり気にしてないから!だからあんまり酷いことは……」

ウィッチ「魔王様、私達には私達の決まりごとがあります。魔王様の優しさを無下に扱うのは心苦しいですが、ここは私達に任せてください」

魔王「ウィッチちゃん……」
47: :2012/9/17(月) 10:22:46 ID:4.MWSg5KoU
側近「……彼女、連れてかれちゃいましたね」

魔王「ウィッチちゃん。俺、あの子から著しく嫌われてたけど、何でだろう?」

ウィッチ「……あの子は幼いころ、まだ魔物と人間が手を取り合ってない世界の時に、家族全員を人間に殺されました」

魔王「あっ……」

ウィッチ「あの子は魔物と人間の共存に進む現在も、そんな現在を作った魔王様も未だ許せない心境にあるのです」

側近「戦争の傷跡……土地や肉体の損傷は長い時間をかけて治ることもあるだろうが」

側近「失った命は二度と戻らない。そして、それが記憶から消えることもない」

魔王「……」

ウィッチ「魔王様を殺害しようとしたことを許容する理由にはなりえませんが、それでも彼女が戦争の被害者だということは忘れないでください」

魔王「……あの子がその過去を心に宿して、それでも笑顔でいられるような優しい今を目指して頑張るよ」

ウィッチ「私からもお願いします。魔王様の作られた優しい世界で、あの子の憎しみは悲しすぎますから……」
48: :2012/9/17(月) 10:25:33 ID:4.MWSg5KoU
側近「……魔王様、そろそろ出発しますよ」

魔王「あっ……う、うん。わかったよ」

魔王「ウィッチちゃん、情報くれたり泊まらせてくれたりしてありがとう!」

ウィッチ「いえ、大した情報も提供できませんでしたし、何より魔王様方は野宿されたじゃないですか」

魔王「ううん!すっごい助かったし、何よりウィッチちゃんや森のかわいこちゃん達に会えて嬉しかったよ!」

ウィッチ「……魔王様って本当に女性が好きなんですね」

側近「……何?それって有名になってんの?」

ウィッチ「けっこう噂になってますね。こんな森にも情報が来るくらいですから」

側近「だそうですよ、魔王様」

魔王「いや〜それほどでも〜」

側近「あの、俺は反省を促したつもりなんですけど」
49: :2012/9/17(月) 10:26:44 ID:4.MWSg5KoU
魔王「馬車なう!」

側近「なうなう言われてむかつくんですけど」

魔王「そんなに言ってなくない!?」

側近「量じゃなくて質の問題です」

魔王「質って何!?なうって呟くのに質の良し悪しがあるの!?」

側近「ていうか、魔王様の口から発せられると、あらゆる単語がうざくなります」

魔王「発言すること自体を否定しないでよ!そんなのもう黙るしかなくなるじゃん!」

側近「そうですよ、黙れっつってんですよ。ようやく理解しましたか」

魔王「ああ、ひっでー!こうなったら絶対黙ってやんねえもんね!」

側近「ガキですか……まあいいです。黙らないんなら一つお訊ねします」

魔王「いいよー。何ー?」

側近「攻撃してきた魔女、そして彼女の過去……どう思いましたか?」
50: :2012/9/17(月) 10:28:12 ID:4.MWSg5KoU
魔王「ああ……誰かの命を奪おうとして現状を変えようとするのはあんまり認めたくないけど、でも彼女の気持ちも無視できないよね」

側近「俺も魔王様も、争いの悪意に家族を奪われてますからね」

魔王「気持ちはわかるよね。気持ちは」

魔王「……今や共存派は多数派と呼べるほどに増えたよ」

魔王「世界中で意見を交わす時、戦争派は少数派になるよね」

魔王「そして少数派だからか、その意見は間違ってるって言われるようになったけど……」

魔王「確かに戦争派のしようとしてることを俺は認めたくない。争わないで済むなら、それを目指していきたいよ」

魔王「でも、戦争派の気持ちは蔑ろにはしたくないな」

魔王「嫌いな物があるのは自然なことだよ。それが悪いこととは言いたくない」

魔王「そしてそれを嫌うのも自然なことだよ。それが間違いだとも言いたくない」

魔王「そいつらが間違ってると決めつけてこの世界を強制するんじゃなくて、この世界でもそいつらの納得できる部分を一緒に探していきたい」

魔王「少数派だからとか、自分と考えが違うからって、見放したくはないなあ」

魔王「それに、それが実現したらあの子の笑顔も見れるかもしれないしね!」
51: 今回はここまで:2012/9/17(月) 10:29:45 ID:4.MWSg5KoU
側近「魔王様らしいお答えですね」

側近「自分を憎む相手にでも優しくできるのはさすがとしか言いようがありません」

側近「俺も魔王様の作られたこの世界が好きですからね」

側近「それが骨の折れる作業だとわかってても、最後まで従うとしますよ」

側近「……魔王様?」

魔王「すぅ……すぅ……」

側近「寝てんのかよ!せっかく珍しく褒めてやったのに……」

側近「……そういや一睡もしてなかったんだっけか。仕方ない、寝かしといてやるか……」

側近「ったく、俺に馬車走らせといて、良い御身分だな」

側近「さっさと魔道湿原を目指すとするか……」
52: :2012/9/18(火) 21:32:11 ID:4.MWSg5KoU
魔王「むにゃむにゃ……女勇者ちゃ〜ん……///」

側近「魔王様、起きてください。着きましたよ」

魔王「……んんぅ?あれ?女勇者ちゃんの膝枕は?」

側近「どんな夢を見てたんですか?魔道湿原に着いたんですよ」

魔王「ああ、そういう展開だったね。お馬さん、ご苦労様」

側近「……見事なまでに湿原ですね」

魔王「ねー。よくこんな大変そうな場所で生活するよねー」

側近「器用に家も建ててますよ、立派ですよね。さて、ウィッチの仲間を探すとしましょうか」

魔王「ここにはかわいこちゃんいないの?」

側近「知りませんけど、たぶんいないと思いますよ」

魔王「そっかー……萎えるわー」
53: :2012/9/18(火) 21:32:48 ID:4.MWSg5KoU
魔王「家のドアをノックするよ!」

側近「確認しなくていいからさっさとやってください」

魔王「冷たいなあ、側近は……ドンドンっと!」ドンドン

ゴブリン「はいはーい。どちら……さま……」

側近「おっ、いきなり当たりだ」

魔王「え?こいつウィッチちゃんの仲間なの?」

側近「男に対して興味なさすぎでしょう……」

ゴブリン「おわああ!?ま、魔王!?……さま!」

魔王「そだよー。魔王だよー」

ゴブリン「な、何で魔王様がここに!?」

魔王「あー、落ち着いて落ち着いて。悪いことは絶対にしないから。側近、説明」

側近「本当に俺を酷使しますね」

魔王「そうかなー?」
54: :2012/9/18(火) 21:33:54 ID:4.MWSg5KoU
側近「……というわけだ」

ゴブリン「……モテる方法?」

魔王「うん!オークは何か知らない?」

ゴブリン「そんなもの知ってたら俺が実行してますよ!」

魔王「うわっ!?」

ゴブリン「そんな方法があるんだったら俺が教えてほしいですよ!この顔ですよ!?どう希望を抱けっつーんですか!」

ゴブリン「何ですか!?魔王様はイケメンだというのに、そんなこと俺に聞いて!喧嘩売ってんですか?いいですよ、買います!五秒後には俺が死んでるでしょう!」

ゴブリン「大体オークって何ですか!?俺ゴブリンですよ!名前間違えるとか舐めてるんですか!?いや、舐めても問題ないくらい身分差ありますけども!」

ゴブリン「……あ。す、すいません!ついカッとなって失礼な言葉を……」

魔王「……ご、ごめ……悪気はなくって……」ポロポロ

側近「あーあ、泣いちゃったよ。本当メンタル弱いなー」

ゴブリン「わあああ!すいません!すいません!!」
55: :2012/9/18(火) 21:35:38 ID:4.MWSg5KoU
側近「……落ち着きました?」

魔王「うん。ごめんね、プリンもらっちゃって」

ゴブリン「さきほどの失礼をプリンで許してもらえるなら安い物ですよ」

魔王「ゴプリンもモテる方法は知らないんだねー」

ゴブリン「はい。……あの、俺の名前がプリンに侵略されそうになってるんですけど」

側近「プリン、方法が見つかりそうな場所や人物に心当たりはないか?」

ゴブリン「完全に侵略されたよ!?……あ、えっと人間界に行ってみては如何でしょう!?」

魔王「人間界?」
56: :2012/9/18(火) 21:36:38 ID:4.MWSg5KoU
プリン「そういう知識は魔物より人間の方が詳しいですからね。って、表記までプリンになっとる!?」

魔王「なるほどー。考えたねー焼きプリン」

側近「それでは次なる目的地は人間界の街としましょう。情報提供ありがとう、ミルクプリン」

プリン「豊富な種類を誇っとる!?……あ、いえ、お役に立ててよかったです!」

プリン「……これからすぐに向かわれるんですか?」

魔王「いやー、今日はもう暗くなっちゃってるしねー。出発するなら明日の朝かなー」

側近「俺達はこのアホ魔王の馬鹿げた思いつきのせいで馬車で旅をしているんだ。目的地が人間界なら、今からここを出発するのは厳しいだろう」

マンゴープリン「あー、馬車なら確かに今からは厳しいですね。……最終的にマンゴープリンになるのか」
57: 今回はここまで:2012/9/18(火) 21:38:08 ID:4.MWSg5KoU
魔王「というわけで、今日泊まらせてよー!むさ苦しいこの集落なら問題ないから!」

マンゴー「ええ、まあ女性もいないこの集落ですからね。って、マンゴーの方が生き残るのかよ!?」

魔王「なんかどっかでかい家でさー!皆で泊まってさー!まくら投げとかしたいんだよ俺!」

マンゴ「あーじゃあオークの家でいいでしょう。あいつん家、無駄にでかいんですよ。……嫌な予感がする」つ○

魔王「ごめんね、マン○⊂「そおい!」我儘に付き合わせて」

マン○「はあはあ……いえ、構いませんよ。いやあ、悪い予感が当たってしまいましたよ」

側近「本当に悪いな。とりあえずオークの家に案内してくれ」

マン○「わかりました。それではついてきてください」



マン○「……え?俺の名前、これで固定?」
58: 名無しさん@読者の声:2012/9/18(火) 22:14:19 ID:9vMueoL5s2
マンまるってことだよなww
つまり太ってるってことだよなwww

頑張れマン◯

C
59: :2012/9/19(水) 22:25:33 ID:4.MWSg5KoU
>>58
他サイトでまとめられてたSSの話なんですけど。
○ックス←この丸の中に何が入るか、みたいなSSを読んだんですよ、俺が。
それで、俺の場合はどうあがいても、さ行のえ段が入ってしまう始末でした。
もちろん他にも成り立つ文字はあるんですが、真っ先に浮かんだのはさ行のえ段でした。
大きくなって知識が増えたと同時に、ここまで汚れてしまったんだなあって、みつを風に呟いてしまいました。
マン○をマン丸と読めるような、そんな純真さを取り戻したいと願う今日この頃です。

あと、支援ありがとうございます。
60: :2012/9/19(水) 22:26:37 ID:4.MWSg5KoU
マン○「うわあ、マジでこれで固定かよ……ここです」

魔王「おー。けっこうでかいねー」

側近「魔王様、魔王城ではないんですから迷惑とかかけちゃ駄目ですよ」

魔王「わかってるよー。それじゃドアをノックして……こんばんはっ!」

オーク「はーい、どなたですかー……うわーお!?ま、ままま、まままま、魔王様!?」

魔王「……皆似たようなリアクションだね」

側近「過去に反逆の意を示してるわけですからね。そりゃ気まずいでしょう」

オーク「ど、どうして魔王様がここに!?」

マン○「それは俺から説明するよ」

オーク「……どちら様ですか?」

マン○「ゴブリンだよ!いや、名前表記は劇的に変わったけど、顔見てわかってよ!」
61: :2012/9/19(水) 22:27:25 ID:4.MWSg5KoU
マン○「……ってわけだ」

オーク「なるほど……魔王様と側近様、あとマン○の三人くらいなら別に泊まっても問題ないですけど」

魔王「本当?ありがとう!」

オーク「しかし魔王様と一緒に泊まる日が来るとは……あ、飯用意しますね。マン○、料理手伝って」

マン○「いいよ。魔王様方はお休みください」

魔王「いやー二人にだけ作らせるのも悪いから俺も手伝うよ。皆で作った方が楽しそうじゃん!」

側近「……それは俺にも作るの手伝えと言ってるんですか?」

魔王「当たり前じゃん!野郎の野郎による野郎のための料理といこうよ!」

オーク「鍋でいいですか?」

魔王「いいよいいよー!皆で具材ザクザクしようよ!」

側近「男四人も集まらなくたってできるでしょうに……」
62: :2012/9/19(水) 22:28:15 ID:4.MWSg5KoU
魔王「鍋が出来たよー!」

側近「シンプルな水炊きですねえ……」

オーク「男の料理なんてシンプルが一番ですよ」

マン○「たれはポン酢でいいですよね?」

魔王「でも僕はオリーブオイル!」

側近「もこみち気取ってんじゃないですよ。普通に食いましょうよ」

魔王「あ、Wiiあるじゃん!スマブラやろうよ、スマブラ!」

側近「食事中に遊ぶんじゃありません!」

オーク「……完全に親と子だ、これ」

マン○「本当に中世ファンタジーなのかどうか、よくわからん世界観だよな……」
63: :2012/9/19(水) 22:29:51 ID:4.MWSg5KoU
魔王「スマブラで負けた側近が鍋の片づけ係ね!」

側近「いや、三対一とかされたらそりゃ負けるでしょう!?何なんですか、この理不尽!?」

魔王「オーク!マン○!いえーい!!」ハイタッチ

オーク「い、いえーい」ハイタッチ

側近「ちっ!腐れゲーオタ租チンが……じゃあ鍋洗ってきますよ」

魔王「今凄い悪口言われたと思うんだけど!?……まあいいや、頑張って」

魔王「いやー遊びつつ鍋つついてたらすっかり遅くなっちゃったね!」

マン○「魔王様方は旅の途中の身です。明日も早いことでしょうし、今日はもう休み……」

マン○「……ゴッグ!」マクラボフッ

魔王「へいへーいwwwまくら投げの時間だぜーww」

オーク「そっちがその気なら、こっちもいきますよ!そい!」マクラポーン

魔王「ズゴック!……ふっふっふ、やったなーこのー!」マクラポーン
64: :2012/9/19(水) 22:30:55 ID:4.MWSg5KoU
マン○「純粋に戦いを楽しむ者こそ!」マクラポーン

魔王「自分を捨てて戦える者には!」マクラポーン

オーク「その股ぐらにロケットパーンチ!」マクラポーン

マン○「アッー!」マクラボフッ

側近「うっせーんだよ、お前ら!いい加減にしろ!」ドタドタ

魔王「先生来たぞ!電気消せ!寝たふりしろ!」

側近「修学旅行か!魔王様、ちょっとこっち来てもらいますよ!」

魔王「ちょ、先生!遊んでたの俺だけじゃないですよ!」

側近「誰が先生ですか!罰として魔王様も食器とか洗うの手伝ってください!」

魔王「おーい、お前ら!お前らもこっち来いよ!」

オーク「……んん……ん〜」zzz

マン○「う〜ん……んぐぅ〜……」zzz

魔王「うわあ、狸寝入りだよ!地味にうまいし!」

側近「どうせ首謀者は魔王様でしょう。とにかく魔王様が手伝ってください!」

魔王「あ〜……はーい」
65: :2012/9/19(水) 22:32:06 ID:4.MWSg5KoU
オーク「なんだかんだで朝を迎えました」

魔王「ぶっちゃけ昨日めっちゃ楽しかったwww」

側近「よかったですね、魔王様」

マン○「なんか旧友を迎えたくらいのノリで楽しんでしまいましたが……失礼ではなかったでしょうか?」

魔王「全然いいよー。俺も楽しかったし、本当によかったよ」

側近「失礼とか気にしなくていいよ。魔王様なんてyoutubeの広告動画くらい鬱陶しい存在でしかないんだから」

魔王「最初に流れるあれだよね!?そんなに俺鬱陶しい!?」

側近「一応あれは消せますからね。魔王様も消せればいいんですけどね」

魔王「削除希望レベルなの!?ごめんね、そんなのが泊まっちゃって!」

オーク「いやいや、俺らはそんな風に思ってませんから!」
66: :2012/9/19(水) 22:33:06 ID:4.MWSg5KoU
マン○「魔王様方はこれから人間界を目指して馬車旅をなさるのですよね?」

魔王「うん!」

マン○「馬車での移動となると……今日だけで人間界に辿り着くのは厳しそうですね」

オーク「そうですね。途中で野宿する必要があるでしょうね」

魔王「そっかー。やっぱり旅は過酷だね、側近!」

側近「移動魔法使えば一瞬なんですけどね……」

魔王「近くに何かの集落とかないのかなあ?」

側近「魔道湿原から人間界に向かうとなると……あっ」

魔王「あっ?」

側近「……何でもありません」

魔王「いや、今のは何でもあるでしょ!ねえ皆!?」

マン○「……まあ意味ありげなリアクションではありましたよね」

側近「ちっ……」
67: 今回はここまで:2012/9/19(水) 22:34:14 ID:4.MWSg5KoU
魔王「ほらあ!隠し事せず正直に言いなさい!」

側近「……そのコースだと近くにハーピー族の集落があります」

魔王「ハーピー族の集落!え、じゃあ可愛い女の子たくさんいるじゃん!ハーピーちゃんいるじゃん!」

側近「だから言いたくなかったのに……」

魔王「行こう行こう!ハーピーちゃんに会いに行こうよ!ハーピーちゃんや他の子の美しさに酔いしれたいよ!」

側近「言うんじゃなかったー……こいつにあの村入らせたくねえ……」

魔王「次なる目的地が決まったところで俺達はドンドン進むとしよう!オーク、マン○、いろいろありがとね!」

オーク「いえいえ、モテる方法見つかったら教えてくださいねー」

マン○「割と真剣に欲してますからねー」

魔王「わかったー!皆でリア充になろうね!」

側近「出発しますよー」

魔王「はーい」
68: :2012/9/20(木) 22:50:51 ID:4.MWSg5KoU
───ワタシの名前は勇者。王家の血を引く青年。自信過剰で虚弱体質の愛され勇者♪
ワタシが倒すべき敵は世界を永遠の闇にするワーロック、ワーロックにナイショで向こう岸に運んでくれるフェリーマン。
訳あって眠りから覚めたベエマス。
敵がいるからやっぱりシャドウゲートは危険。今日も炎の竜にちょっとしたことで殺された。
敵の城だとこんなこともあるから命が足りないよね☆そんな時ワタシは死神と出会うことになっている。
終わってしまった冒険ってやつ?自分らしさの演出とも言うかな!
「ギャーッ!!」そんなことを叫びながら自ら谷底へと飛び込む。
「おれをあまくみるなよ!!」どいつもこいつも同じようなセリフしか言わない。
橋の鬼はたくましいけどなんか金貨を求めてきてキライだ。もっと虚弱なワタシを見逃して欲しい。
梯子を登ると何かいた。誰だ、と勇敢なワタシは思った。シカトするつもりだったけど、チラっと捕まってる女の顔を見た。
「おっ!!いいおんな…」
…チガウ…今までの女とはなにかが決定的に違う。ヒューッ!!という感覚がワタシのカラダを駆け巡った…。
「(ウツクシイ…!!…このうえなくみわくてきだ……)」
女は狼だった。いなずまを取ろうとしてエサにされた。「ぎゃあーっ!」キバがひかった。
「POW!POW!」ワタシは死んだ。かーるいす(笑)
69: :2012/9/20(木) 22:51:20 ID:4.MWSg5KoU
側近「……魔王様、今のこれ>>68何ですか?」

魔王「ん?スイーツ(笑)のコピペをシャドウゲイトっていうゲーム風にしてみたんだ。どう?」

側近「いや、どうって……」
70: :2012/9/20(木) 22:52:01 ID:4.MWSg5KoU
側近「人に馬車の操縦させといて、何やってるんですか?」

魔王「暇でさー。側近に何を話しかけても「そうですか。死んでください」としか返ってこないしさー」

側近「思いの外うざいんですよね。話題も声質も魔王様も」

魔王「全否定だよね!?側近がそんなだからさ、俺は一人でこれを作り上げたんだよ!どうよ、感想は?」

側近「感想も何も、俺はそのゲームもそのコピペも知りませんからね。何も言えませんよ」

魔王「何だよ、無知野郎め!あーもう暇だよー!何か面白いことやってよー!」

側近「何ですか、その無茶振りは……ああ、そうだ」

魔王「おっ、何々?」

側近「魔王様が馬やればいいんじゃないですか?」

魔王「……は?」
71: :2012/9/20(木) 22:53:04 ID:4.MWSg5KoU
側近「本当は移動魔法使えるのに、わざわざ馬車使って旅してるんです」

側近「そのせいで、この馬は重い馬車を牽く羽目になってるんです」

側近「……かわいそうだと思いません?魔王様の我儘に付き合わされて」

側近「だったら暇つぶしも兼ねて魔王様が馬車を牽けばいいんですよ。どうですか?」

魔王「……でも、確かにお馬さんがかわいそうではあるなあ。やってみる?」



魔王「というわけで、今から俺が引っぱるよ!」

側近「お似合いですよ、魔王様」

魔王「似合ってるから何なんだって話だけど……まあお馬さんが軽やかに走れてるからいいか」
72: :2012/9/20(木) 22:54:35 ID:4.MWSg5KoU
魔王「よーし!マオウブライアン、G1目指して走るよ!」

側近「おっ、乗り気ですね」

魔王「春の天皇賞はこのマオウブライアンの物だー!」

側近「長距離走る気満々ですね」

魔王「見てろよ騎手さん!最後の方めっちゃ差すから!」

側近「じゃあ俺は騎手としてマオウブライアンに鞭を入れます」

魔王「女性騎手ならウェルカムだけど、側近はやんないで!マオウブライアンは自分でペース作れるから!」

側近「……馬もついてきてますね。それじゃ行きますか」

魔王「魔王、行きまーす!」
73: :2012/9/20(木) 22:55:13 ID:4.MWSg5KoU
側近「ハーピー族の村に着きましたねー」

魔王「ゼー……ハー……ゼー……ハー……」ポロポロ

側近「何泣いてるんですか?」

魔王「め……めっちゃ……くる……苦しい……」ポロポロ

側近「なるほどー。我々が如何に馬を酷使してたかってことですね」

魔王「ご……ごめんね……お馬さん……」ポロポロ

モブハピ「あれ……魔王様?」

魔王「あーかわいこちゃん!」フッカツ!

側近「復活するの早いですね……」
74: :2012/9/20(木) 22:56:08 ID:4.MWSg5KoU
モブハピ「どうされたんですか?わざわざこんな片田舎に……」

魔王「それはね、君に会いに……痛い!」バキッ

側近「馬車で人間界に行く途中なんだ。今日はもう遅くなってしまったし、ここで休もうかと」

魔王「いったー……殴ることはないじゃん!」

モブハピ「あ、側近さん。そうなんですか。じゃあハーピーの家に泊まれば大丈夫ですね」

側近「うーん、俺はそれでいいんだけど……」ジー

魔王「……」

側近「……魔王様はどうすべきかなーって」
75: :2012/9/20(木) 22:57:13 ID:4.MWSg5KoU
モブハピ「……一緒に泊まればいいのでは?」

側近「魔王様は変態紳士だからね。ハーピーの家に泊まらせるのは俺が嫌だ」

魔王「俺も、彼氏でもない俺がハーピーちゃんの家にっていうのは大丈夫なのかなって思うけど……」

魔王「その一方で、側近とのイチャイチャを阻止したいという願望もあるんだよねえ」

モブハピ「ハーピーは純粋な子ですし、そんな気にする必要もないと思いますけど」

モブハピ「とりあえずハーピーの家に行ってみては如何でしょう?本人の気持ちを聞いてから、どうするかを決めても遅くはないですよ」

側近「それだと優しいあいつは受け入れるに決まってるじゃん……」

魔王「ハーピーちゃんは優しいからね!」
76: 今回はここまで:2012/9/20(木) 22:59:01 ID:4.MWSg5KoU
モブハピ「……側近さん、一つお訊ねしてもよろしいですか?」

側近「ん、何?」

モブハピ「ハーピーとはいつになったら結婚するんですか?」

側近「ぶふぉっ!?ごほっごほっ……急に何言ってんだよ!?」

モブハピ「この魔界が以前のような争いの世界だった時は彼女の優しさは異端でした。ハーピー族をも危険に晒しかねないほどの……」

モブハピ「でも、今の魔界では話は違います。ハーピー族にも、他種族にも優しく出来る彼女は慕われるべき存在となりました」

モブハピ「そんな彼女の幸せですから、望まない方が難しいですよ。側近さん、彼女を幸せにしてあげてくださいね」

側近「……善処する」

魔王「照れてんじゃないよ、リア充め!ハーピーちゃんの幸せはお前にかかってんだからな!」

側近「魔王様はうるさいですよ」

魔王「何で俺には冷たくするんよ……」

側近「お約束って奴でしょう」
77: 名無しさん@読者の声:2012/9/21(金) 13:50:37 ID:jbKFvVm7Os
作者さんが書きたくなったテーマ?っていうのが魔王と側近のやり取りで理解できたような気がする
勝手な想像ですが

更新楽しみにしてますCCC
78: :2012/9/21(金) 22:52:32 ID:4.MWSg5KoU
>>77
ふっふっふ本当にわかったのかねえ?と、意味深なリアクションを取っておきます。
と言うのもですね、今後の展開を思わせるようなやり取りは確かにあったかなって思うんですけど、それ自体が書きたいことではないんですよね。
書きたいことがあって、それに向かう際の途中経過についていろいろやってる段階だと思ってます。
そしてその途中経過の内容によって批判中傷が起こるのではないかと思ってまして、今から「ひぃ〜!」ってなってます。
まあでも書きたいんだから書いたっていいじゃない、作者だもの。肺痛

そんな感じです。支援ありがとうございます。頑張ります。
79: :2012/9/21(金) 22:54:05 ID:4.MWSg5KoU
魔王「ハーピーちゃん家につきましたー!」

側近「さっそく入りましょう」

魔王「待ちなさい。待ちなさいって」

側近「もー、何ですか?魔王様」

魔王「何勝手に女の子の家上がろうとしてんの!?不法侵入は認めないよ!」

側近「不法侵入って……俺、彼氏ですよ?合鍵だって持ってるんですよ?」

魔王「……」ジー

側近「何ですか?何でそんな顔で睨んでるんですか?」

魔王「リア充死ねよ……」

側近「死にません。ほら、今開けますよ。入らないんですか?」

魔王「ハーピーちゃんに迷惑じゃない?」

側近「荒したりしなければ」

魔王「……じゃあ入る」
80: :2012/9/21(金) 22:55:06 ID:4.MWSg5KoU
側近「……ハーピーいないみたいですね」

魔王「うわーここがハーピーちゃん家かー!部屋の感じも可愛いねー!」

側近「とりあえずハーピー帰るまで待ちましょうか」

魔王「うん!」



ハーピー「あれ?戸開いてる……あ、側近!来てたんだー」

側近「うん。入っててよかったよね?」

ハーピー「うん!わざわざ来てくれてありがとう!今ミルクティーでも出すよ」

ハーピー「ところで、お城のお仕事は大丈夫なの?」

側近「うん……むしろそのお城のお仕事でここにいるんだよね」

ハーピー「え?どういうこと?」

魔王「……お邪魔してます」
81: :2012/9/21(金) 22:55:51 ID:4.MWSg5KoU
ハーピー「ま、魔王様!?……あ、魔王様がいらっしゃるとは存じず、失礼な言葉遣いを……すみません!」

魔王「別にタメ口風でいいのにー。ハーピーちゃんは相変わらず可愛いね!」

ハーピー「そ、そんな……私には勿体無い御言葉です……///」

ハーピー「ところで、何故魔王様が私の家に?」

魔王「あー、説明すると長いからSSのお約束やるね」



魔王「……ってことなんだ」

ハーピー「……モテる方法を探しに人間界に?」

魔王「その旅の途中でね。今日はちょっと泊まらせてほしいかなー、なんて」
82: :2012/9/21(金) 22:57:15 ID:4.MWSg5KoU
側近「ハーピー、嫌なら嫌って言っていいんだからな。魔王様なんてその辺で野宿させてればいいんだから」

魔王「そうだよ!そりゃ俺はハーピーちゃんと一緒にいれたら嬉しすぎて死にそうになるけど、何より大事なのはハーピーちゃんの気持ちだから!」

ハーピー「野宿だなんて、そんな!私は問題ないので、今日は三人で泊まるとしましょう!」

魔王「ハーピーちゃん……何て優しい……」ポロポロ

側近「魔王様、いちいち泣かないでください」

ハーピー「むしろ魔王様にこのような狭い家に泊まっていただいて大変恐縮ですよ」

魔王「何言ってんのー!凄い良い家じゃない!更にはハーピーちゃんがいて、え?何ですか?天国ですかここ?」

側近「ハーピーがいるから勘違いも仕方ないでしょうけど、天国ではありません。ただ、この地上で最高の幸せが集う場所には違いありませんね」

ハーピー「側近も魔王様も大げさですよ!あまり私をからかわないでください///」
83: :2012/9/21(金) 22:58:33 ID:4.MWSg5KoU
魔王「泊めてくれてありがとう!家事の手伝いとかするから、何でも命令してね!」

ハーピー「いえ、私がやりますから魔王様はゆっくり休んでください!」

側近「いいよ、ハーピー。こき使ってやれ。魔王様もそれをお望みだから」

魔王「正直、強い口調でSMチックなことを命令されたいです」ハアハア

ハーピー「そんなことは……」

側近「ハーピー……」ゴニョゴニョ

ハーピー「え?……っ!駄目だよ、そんなこと!」

側近「いいからいいから。魔王様を喜ばせると思って」

ハーピー「わかったよ……こほんっ。ひ、跪いて私の足を舐めなさい!」

魔王「ありがとうございますっ!!」ガバッ

ハーピー「ちょっ!?駄目ですよ、魔王様!私の足なんて汚いですから!」

側近「www」
84: :2012/9/21(金) 23:00:17 ID:4.MWSg5KoU
魔王「結局舐めることは叶わずに今は夜です」

魔王「正直ハーピーちゃんと同じ家で一晩過ごすという事実だけで興奮がやばいです」

魔王「でもね、わかってます。わかってますよ。側近の彼女さんですから」

魔王「間違っても襲ったりとか、そんなことはやっちゃいけません。その事実が、俺に理性を残してくれます」

魔王「……ただね、寝顔を見るだけなら許されるんじゃないかなって思うんですよ。減る物でもありませんし」

魔王「というわけでね、今ハーピーちゃんの部屋の前にいます。寝顔を拝見しようかと思いましてね」

魔王「大丈夫です、寝顔を見るだけですから。悪いことではないはずです。というわけで、お邪魔しまーす」ガチャッ

側近「……」ゴゴゴゴ

魔王「」

側近「おい、屑。ちょっと表出ろ」ゴゴゴゴ
85: :2012/9/21(金) 23:01:25 ID:4.MWSg5KoU
魔王「違うんです」ボロッ

側近「何が違うんだよコラ!言っとくけど、今回俺マジだぞ!?」

魔王「決してね、あの、18歳未満だったら我慢しなくちゃいけないような、そういうことはやるつもりなくて」

魔王「寝顔が見たかっただけなんです。それで侵入しようとしただけなんです」

側近「……寝顔が見たいだけなら言えばよかったでしょう。無断で侵入しようとするからいけないんですよ」

魔王「信じてくれるの?」

側近「魔王様がこういう局面で嘘つけないのは知ってますから」

魔王「ありがとう側近!」ウルウル

魔王「……言ったら寝顔見てもよかったの?」

側近「駄目に決まってるでしょう」

魔王「……そう」



魔王「……ところで、何で側近はハーピーちゃんの部屋に居たの?」

側近「何でって、彼氏だからですよ」

魔王「……この野郎」
86: 今回はここまで:2012/9/21(金) 23:02:46 ID:4.MWSg5KoU
朝になりました。

ハーピー「おはようございます……って、魔王様どうされましたか!?傷だらけですけども!」

魔王「あー大丈夫だよ。側近がハーピーちゃんを大切にしてる証拠だよ」

ハーピー「……?」

側近「それじゃ俺達は人間界を目指して出発するよ」

ハーピー「確か今は馬車で旅をされてるんですよね?」

魔王「うん!」

ハーピー「この集落からなら馬車でも人間界にはつきますね」

ハーピー「人間界に入ってから一番近い街は……魔法学の街があるので、そこを目指してみては如何でしょう?」

魔王「ありがとう、ハーピーちゃん!よーし、それじゃそうしよう!」

側近「ハーピー、いつも一人で待たせちゃって、ごめんな」

ハーピー「大丈夫だよ。それよりも旅、気を付けてね。私は側近の安全を祈っとくよ」

側近「いざとなったら魔王様っていう盾もあるんだし、怪我することはないさ。安心して」

魔王「俺にとって安心できない言葉が聞こえた……」

側近「魔王様、出発しましょう」

魔王「ああ……うん、わかった」
87: 名無しさん@読者の声:2012/9/21(金) 23:37:42 ID:9vMueoL5s2
側近タヒねタヒねタヒね
イケメンの魔王もタヒね
ハーピーは俺の嫁


CCC
88: Cありがとう:2012/9/22(土) 23:03:21 ID:4.MWSg5KoU
>>87
あれ?ハーピーって俺の嫁のはずなんですけど。何故あなたの嫁になってるんでしょう?
もしかしてあなたで遊んだんでしょうか。おかしいなあ、男遊びするような子じゃないはずなんですけどね。
まあでも悲しいかな、それが事実なんでしょうね。申し訳ないですね、うちの嫁が遊びであなたを弄んじゃって。

アナウンサー「……等と意味不明な供述を繰り返しており、警察では精神鑑定も含め動機の解明にあたる方針です」
89: :2012/9/22(土) 23:04:45 ID:4.MWSg5KoU
芸能界に入ってなかなか芽が出ず悩んだ
一時は引退すら脳裏に浮かぶ日々が続いた
そんな俺もとうとう陽の当たる場所へやってきた
ベストジーニストを受賞しました

正直そんなにジーンズ穿いたことなんてないけど
ベストジーニストを受賞しました

旬な芸能人に囲まれて浮いている壇上の俺
ベストジーニストを受賞しました

急いで買ったジーンズサイズ間違えて惨劇
ベストジーニストを受賞しました

名誉ある賞を頂いて時間は流れた
似合わぬジーンズ穿いて頑張ってるけど仕事増えない
受賞逃した芸能人やネットからの中傷だけが増えた
ベストジーニストを受賞しました
90: :2012/9/22(土) 23:05:31 ID:4.MWSg5KoU
街を歩けば道行く人から暴言を吐かれてしまう
ベストジーニストを受賞しました

人と触れ合うのが怖くなって気付けば引き籠り
ベストジーニストを受賞しました

洗うタイミングがわからなくて神経をすり減らす日々
ベストジーニストを受賞しました

ジーンズ一つで狂った俺の芸能生活
今となっては青色を見るだけで恐怖に駆られる
人の目と青色がトラウマ白人なんて以ての外
ベストジーニストを受賞しました

青く美しい地球大切な星
何故人はそんな地球を汚し生きるのだろう oh
ベストジーニストを受賞しました

ベストジーニストベストジーニスト
ベストジーニストを受賞しました
91: :2012/9/22(土) 23:06:40 ID:4.MWSg5KoU
側近「……何ですか>>89-90これは?2レスも使って」

魔王「馬車移動が暇だかんね。AMEMIYAのネタ考えてみた。どう?」

側近「いや、だから……どうって言われても……」
92: :2012/9/22(土) 23:07:39 ID:4.MWSg5KoU
側近「あれって日常生活から目にする言葉で歌にするじゃないですか」

側近「ベストジーニストを受賞しましたって言葉、日常の中で見かけますか?」

魔王「別にいいじゃない!根性出して探せば街の片隅にはあるよ!たぶん!」

側近「それに……個人的にはAMEMIYAのネタは予想だにしないところから悲劇が展開されるところに笑いのポイントがあると思うんです」

側近「魔王様の考えたネタは、題材から予想できる範疇で悲劇が起こってるので、意外性がなく笑いとして弱いように感じます」

側近「あと、これリズム考えてますか?歌う感じで言ってみても、うまく言えないフレーズがちらほらあります」

側近「リズムも重要と言える歌ネタにおいて、リズムに合わない歌詞が出てくると、笑いとして弱くなるように思います」

魔王「……ガチの批判じゃん」

側近「駄目でした?」

魔王「俺は、よく出来ましたねーって感じで褒めてほしかっただけなのに……」

側近「悪く言われたくないなら、誰かに向けて公表しない方がいいですよ」

魔王「厳しいって……」
93: :2012/9/22(土) 23:08:27 ID:4.MWSg5KoU
側近「あっ、人間界が見えてきましたよ」

魔王「あー本当だ!綺麗な緑が見えてきた!」

側近「正直見た目の美しさは魔界完敗状態ですからね。この綺麗な自然を見るとちょっと嬉しくなりますよね」

魔王「馬車で旅したら人間界行くのもこんな大変なんだねー」

側近「移動魔法使えば一瞬なんですけどね……」

魔王「よーし、それじゃ魔法学の街を目指してレッツゴー!」

側近「とりあえずそこに目的の情報があることを祈ります。そろそろ帰りたいですしね」
94: :2012/9/22(土) 23:09:17 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……側近、この馬車ひいてくれてるお馬さんってオス?メス?」

側近「急に何ですか?……牝馬ですよ、この子は」

魔王「ひんば?」

側近「……メスの馬を指す言葉です」

魔王「そっかー!女の子かー!ねー、この子擬人化してくんないかなー?」

側近「しないでしょう。ていうか、魔王様は馬に発情するつもりですか?」

魔王「人の姿になったら超絶美少女かもしれないだろ!希望を持って生きようよ!」

側近「魔王様のそれは希望じゃなくて妄想です。ただでさえ変態なんですから、あんまり気持ち悪いこと言わない方がいいですよ」

側近「あと、街が見えてきましたよ」

魔王「えっ……あー、本当じゃん!すげー!都会じゃんよー!」

側近「田舎者の魔王様には不釣り合いな場所ですね」

魔王「案外自分でもそう思ってるから、言い返す気になれないよ……」
95: 今回はここまで:2012/9/22(土) 23:11:30 ID:4.MWSg5KoU
側近「とりあえず馬車預かり所でこの子を預けてきましょう」

魔王「おー、なんか中世ファンタジーっぽい施設だね!」

側近「世界観がわけわかんないSSですからね。たまにはこういうのが出てきてもいいでしょう」

側近「とりあえず今日はもう夕暮時ですし、本格的な捜索は明日にして、今日は宿を取って休むとしましょう」

魔王「そだねー。明日からここでモテる方法を探そうね!」

側近「改めて断言されると、本当にくだらない旅の理由ですよね……」

魔王「大丈夫だよー。そろそろ新展開あると思うし」

側近「ネタバレっぽいメタ発言はお控えください」
96: :2012/9/23(日) 22:53:14 ID:4.MWSg5KoU
魔王「新しい朝が来た!」

側近「朝を告げる役目は鶏で間に合ってるので魔王様は黙ってていいですよ」

魔王「清々しい朝に元気を爆発させたっていいじゃん!」

側近「その鬱陶しさのせいで元気を失う犠牲者がいることを忘れないでください」

魔王「ええ〜……そんなに傍迷惑かなあ?」

側近「魔王様の半分は迷惑で出来てますから」

魔王「駄目なバファリンだね……」

側近「ちなみにもう半分は劣化ウランです」

魔王「何なの俺は!?どういう存在なのよ、それは!?」

側近「さあ旅の目的を果たすとしましょうか」

魔王「ねえ、無視しないでよー!気になるから教えてよー!」
97: :2012/9/23(日) 22:55:05 ID:4.MWSg5KoU
魔王「しかし……見れば見るほど都会だねー」

側近「魔物と人間が戦争をしてた時は、攻撃魔法の開発を担った重要拠点だったそうですね」

側近「また、魔界に近い位置ということで、敵襲に備えて街そのものも頑丈にし、更には防御魔法で守られています」

側近「都会として立派な集落を築いているのには、そういう背景があるみたいですね」

側近「戦争の終わった今では防御魔法開発と日常生活を補助する魔法開発で、変わらず人々に貢献してるみたいです」

魔王「立派な街なんだねー。それに、そういう知的な街ならモテる方法の情報も期待できそうだね!」

側近「そんな情報を期待してもいいんでしょうかね……」
98: :2012/9/23(日) 22:56:09 ID:4.MWSg5KoU
街人「あれ……あれって魔王様じゃないか?」

側近「おー、さすが魔王様。知名度だけはありますね」

魔王「おはよう!ねーねー、ちょっと訊いてもいい?」

街人「は、はい!な、何でしょう?」

魔王「えっとねー、俺達今モテる方法を探して旅してるんだ!」

街人「……はい?」

側近「悪いな、馬鹿の馬鹿げた馬鹿行動に付き合わせて。でも、文字通りなんだ」

魔王「冥ちゃんみたいに悪口言わないで!それは冥ちゃんが言うからご褒美なの!」

街人「えっと……モテる方法も、モテる魔法にも心当たりがありません。すみません」

魔王「そっかー……いやあ、この街でも駄目ならどこ行けばいいんだろうね?」

側近「魔王様には諦めるという選択肢もあるんですよ?」

魔王「嫌だよ!女勇者ちゃんとラブラブになるんだ、俺は!」

側近「はーっ……うっぜー……」
99: :2012/9/23(日) 22:58:33 ID:4.MWSg5KoU
街人「あ、そうだ。この街に……」

子供「魔王、覚悟ー!」イシポーイ

魔王「あいた!……え?何?」イシガツーン

側近「……何だ、あの子供は?いいぞ、もっとやれ」

街人「す、すみません、魔王様!こらっ、どこの子だ!?」

魔王「あーいいよいいよ石くらい。どうってことはないから」

側近「え?じゃあ……」イシヒロイ

魔王「いや、お前はだめだよ!?」

街人「君、魔王様に謝りなさい!」

子供「嫌だよ!こいつのせいでお父さんとお母さんは死んだんだ!」

魔王「……!」
100: :2012/9/23(日) 22:59:44 ID:4.MWSg5KoU
子供「魔物が攻めてきたせいでお父さんもお母さんも!」

子供「返せよ!お父さんとお母さんを返してよ!」

魔王「……ごめんね」

街人「ま、魔王様が謝ることはないですよ!君、この方は人と魔物の平和に尽力された方で……」

子供「関係ない!こいつは魔物だ!僕の敵だ!」

街人「ほ、ほら……向こう行こう!いいから向こう行こうな!」グイッ

子供「放せよ!放せー!!」
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名前:
sage:


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