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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


536:🎏 :2012/10/25(木) 22:52:12 ID:6xWpg1Pyas
工学人「足場には大きな魔法陣を施しまして」

女勇者「うんうん」

工学人「その魔法陣の中に設置したタンクがございます」

女勇者「ほうほう」

工学人「こちらに注入口がございまして」

女勇者「はいはい」

工学人「ここに魔力を放出すればタンクに溜まる仕組みでございます」

女勇者「あーあー」

工学人「こちらにメーターがあるので必要分はすぐにわかります」

女勇者「へえへえ」

工学人「メーターが満タンになったら、このボタンで上空に放出し、魔法に用います」

工学人「……無事に完成しました!完成したんですよ!」

女勇者「やったじゃない!これで異世界に行くためのピースは全て揃ったね!」

女勇者「お墓も完成したし……後は魔王を迎えに行くだけだよ!」
537:🎏 :2012/10/25(木) 22:53:49 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「よし、じゃあ皆を集めよう!皆から魔力をわけてもらおう!」

工学人「それじゃあ俺も……」

女勇者「あ、工学人さんは閉じる分のタンクを造ってて」

工学人「え?」

女勇者「敵地への進入口を作ろうとしてるんだよ。危険ももちろんある。だから念のために即座に閉じれるよう、その分の魔力もあらかじめ用意しなくちゃ」

女勇者「そういうわけだから、工学人さんや魔法学の知識のない方は引き続きタンクを造ってて」

女勇者「私や魔法学に精通している者でタンクに魔力溜めてるから。それじゃ!」ダッ

工学人「ちょ、ちょっと!……行っちゃった」

工学人「なんかもう……俺の仕事は終わったって油断してたから、気持ちが乗らないんだけど……」

工学人「まあ久々に出番あったからいいけどさあ……」
538:🎏 :2012/10/25(木) 22:55:08 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「というわけで、皆で魔力を溜めよう!」

側近「だから急遽魔法学に精通する者を集めたのか」

ウィッチ「けっこうな数ですね。これなら魔力の総数は期待できますね」

側近「ウィッチ。別に俺に対してもタメ口でいいぞ?」

ウィッチ「いやあ……ちょっと厳しいですね」

ハーピー「正直私なんかの魔力で役に立つか不安ですけど……女勇者さんの期待を裏切らないよう頑張ります!」

女勇者「魔力は誰にでもあるものだけど、それを放出する技術を持ってる者は限られるからね」

女勇者「だからこの場にいる皆は、魔法の精鋭達って言えるわよ。ハーピーさん、自信を持って!」

ハーピー「女勇者さん……」

女勇者「さてと……魔法に精通した皆に集まってもらったけど、私からちょっと言っておきたいことがあるんだ」

女勇者「無理はしないで、時間をかけて、誰一人として欠けることなく、魔力を溜めよう!」

女勇者「魔道師のように犠牲を以て道を切り開くんじゃない!私達は協力を以て道を切り開こう!」

「うおおお!」「やったるでえええ!」「うっ!……ふぅ」

女勇者「よし!トップバッター、側近いっちゃって!」

側近「俺が最初かよ?」

女勇者「この中で魔力の総量が一番多いのは側近だからね。スタートダッシュを決めて皆を鼓舞して!」

側近「わかったよ。ここに魔力を出せばいいんだな?……いくぞ!」
539:🎏 :2012/10/25(木) 22:56:11 ID:6xWpg1Pyas
側近「はああああ……!」ゴゴゴゴ

女勇者「うわあ……相変わらず凄い魔力だね……」

ハーピー「かっこいい……///」

女勇者「……」

側近「ふう……そろそろ限界だな」

女勇者「お疲れ、側近!さて、気になるメーターの量は!?」

女勇者「……あれ?メーター、動いてなくない?」

ウィッチ「いや、ちょっとは動いてるわよ。……ほんとちょっとだけど」

女勇者「え?……えっ!?こんなの1%にも満たないじゃない!」

「側近様の魔力でこれか……」「溜まるのはいつになるんだ……」「うっ!……やばい、抜きすぎた」

女勇者「だ、大丈夫だよ!少しずつでも溜まるんだから!」

女勇者「無理はしないで、時間をかけて、誰一人として欠けることなく、魔力を溜めよう!」

女勇者「塵も積もれば山となるんだよ!山を目指して直向きに頑張ろう!」
540:🎏 :2012/10/25(木) 22:57:24 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「……結局あの場にいた全員の魔力で1%ちょっとしか溜まらなかったね」

ウィッチ「おまけにぎりぎりまで放出したからね……魔力が回復するには数日かかるよ」

側近「……遠いな。異世界は、魔王様は……」

女勇者「一日で1%……それから数日回復を待って……どれだけかかるんだろうね」

女勇者「でも、でも届く場所までは辿り着けたんだよね!」

側近(確かに少しずつでも溜めれば目標は達成できる)

側近(しかし、達成間近と思ったところにこの結果だ)

側近(俺達の士気を下げるには十分の結果だ)

側近(魔力の酷使で弱ってるところに士気まで下がってんだ……戦争派の動きが穏やかなままだといいがな)
541:🎏 :2012/10/25(木) 22:59:02 ID:6xWpg1Pyas
翌日。

女勇者「うう……やっぱり魔力は回復してないね」

女勇者「今日はタンクに溜めるのは無理そうだね」

ウィッチ「そうでもないよ!」

女勇者「え?」

女僧侶「女勇者さん、協力に来ました!」

女魔法使い「……」

女勇者「え!?二人は王様から魔法学の街の護衛任務を受け持ってるはずなのに……」

女僧侶「……魔法学の街の皆さんが私達に行くよう言ってくれたんですよ」

女勇者「でもそれだと街の護衛が……」

女僧侶「皆さんが協力して守りきると言い切ってくれました」

女勇者「えっ……」

女僧侶「一人一人では非力でも、協力し合うことで成功を掴める……女勇者さんの活動を見てそう思ったそうです」

女僧侶「魔王さんのおかげで人と魔物はお互いを受け入れられるようになりました」

女僧侶「そこから、互いに手を取り合って最良の結果を目指すようになったんです」

女僧侶「そうさせたのは、それを信じさせたのは、まぎれもなく女勇者さんですよ」

女僧侶「女勇者さんの活動が、世界に勇気をもたらして前へと進ませたんですよ!」

女勇者「私達の活動が……」
542:🎏 :2012/10/25(木) 23:00:52 ID:6xWpg1Pyas
女僧侶「私と女魔法使いさんは、今は女勇者さんに協力すべきだと言われました」

女僧侶「皆で協力して、悪意から街を守りきると約束されました」

女僧侶「私達はそれを信じて、ここにやってきました」

女僧侶「魔王さんを迎えに行くという、世界が望むその瞬間のために!」

女魔法使い「……」ウンウン

女勇者「皆……」

ウィッチ「きっとこれからそういう人は増えると思うわ」

ウィッチ「強い者に守られていた平和を、今皆が協力して守ろうとしているのよ」

ウィッチ「よかったね、女勇者。私達の……あなたの活動が、皆の心を動かしたのよ」

女勇者「心を……」

ウィッチ「さあ、これで予定より早く前魔王様を迎えに行けるわよ!」

ウィッチ「あとは成功という最高のラストまで駆けるだけだよ!行こう!皆で!!」

女勇者「……うん!」
543:🎏 :2012/10/25(木) 23:02:44 ID:6xWpg1Pyas
側近「……」

側近(これで士気は下がらずに済む。加えて、計画も早く進む)

側近(しかし、本当に各地の戦力をこの計画に割いて大丈夫なのだろうか?)

側近(協力や想いから生まれる力は確かに強力だ。しかし、それでもやはり個々の戦闘能力は低いままなんだ)

側近(獣人族のような強い戦争派が襲撃をした場合、戦力を割いた状態で一般の人や弱い魔物が防衛できるのか?)

側近(それで本当に誰一人欠けることなく未来に辿り着けるのか?)

ハーピー「私、世界各地を飛んで、協力者を探してみます!」

女勇者「ハーピーさん、任せたよ!二人はこっちでタンクに溜めて!」

側近(……高まった士気を下げるような行為をするわけにはいかないか)

側近(信じよう……世界が協力して生まれる力を)
544:🎏 :2012/10/25(木) 23:04:17 ID:6xWpg1Pyas
獣人下っ端「何でですか!?共存派の連中を叩くなら今でしょう!」

獣人下っ端「連中、計画を急ぐあまり、人間界の王が派遣した勇者達を呼び出したんですよ!」

獣人下っ端「魔物も魔物で魔法知識のある奴は共存の街に向かってます!」

獣人下っ端「つまり、世界各地の守りが薄いんですよ!今しかないんです!」

獣人壱「ぐだぐだ言うな!わかってんだよ、そんなことは!」

獣人下っ端「では何故なんですか!?何故今攻めないのですか!?」

獣人壱「……ここ最近で思い知らされたよ。協力が生み出す力ってのはよ」

獣人壱「だが、どんだけ連中が綺麗事言ったところで覆せない事実が一つある」

獣人壱「弱い雑魚共が希望を持って強くいられるのは、それを導く強者がいるからだ」

獣人壱「どんだけ雑魚を潰そうと、そこを叩かない限り勝機は見えねえ」

獣人下っ端「……その勝機という奴は本当に見えているのですか?」

獣人壱「見えてるさ。連中の計画の全貌は知れてるんだ」

獣人壱「最後に笑うのは俺たちだ!世界の在るべき姿を取り戻してやる……!」
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