書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10
基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984
注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。
272: 1:2012/10/9(火) 22:35:06 ID:6xWpg1Pyas
女戦士「おはよーっす」
女僧侶「おはようございます、皆さん。すみません、寝過ごしてしまいましたね……」
側近「気にするな。皆一緒だ」
側近「それよりも、さっそく今後について話すとしよう」
女戦士「そうだよ。そろそろマジで説明してくれよ。あいつ一体誰なんだよ?戦争派の連中とかどうなってんだよ?」
側近「……そうだな。まずはそこからか」
それから側近は昨夜のことを女勇者達に説明した。
魔道師は実は異世界の王族で、その世界に戻るために悪だくみをしていたこと。
その悪だくみに戦争派の人や魔物が利用され、命を落とす結果になったこと。
その異世界へ繋がる穴を作ったら、そこから現在の異世界の王が現れたこと。
そいつがそのまま魔道師を殺し、更にはそのままこの世界を潰そうとしたこと。
それを阻止する過程で魔王の戦闘力を気に入り、改めてタイマン勝負で決着をつけることになったこと……全てを話した。
273: 1:2012/10/9(火) 22:36:36 ID:6xWpg1Pyas
女僧侶「……そのような展開になってたんですね」
女戦士「それで、魔王は素直にあの戦闘狂とタイマン勝負するのかよ?」
側近「どうなんですか?魔王様」
魔王「……するよ。あいつを止められるのは、たぶん俺だけだと思うし」
側近「そうですね。どちらにせよ、俺達の実力では邪魔にしかなりませんからね」
女勇者「……そうだね」
魔王「……邪魔だなんて思ってないよ。俺が頑張れるのは皆がいるからだもん」
魔王「それに得意不得意があるのは当たり前だよ。戦闘力は俺が一番なんだから、今回は俺が適任でしょ。……ただそれだけのことだよ」
側近「……では、その決戦の時に備えて体を休めたり戦う準備をしたりした方がいいですね」
魔王「そうだね……」
女勇者「……魔王!」
魔王「……何?女勇者ちゃん」
女勇者「私……信じてるから!あいつから、この世界を守ってくれるって信じてるから!」
魔王「……任せてよ。絶対に女勇者ちゃんを守ってみせるから」
274: 1:2012/10/9(火) 22:38:00 ID:6xWpg1Pyas
側近「よし、話はついたな」
側近「悪いが女子達はちょっと部屋出てくんねえか?魔王様にもいろいろ準備があるからよ」
魔王「側近……?」
女僧侶「私達が退出しなければならない準備があるんですか?」
側近「うん、まあ……それに魔王様って女性好きだろ?皆がいると緊張しちゃって休めやしねえよ」
女戦士「ああ、そういうこと。言われてみりゃそうかもなwww」
女勇者「そっか……わかった。じゃあ私達は……街の人達に説明しておこうか」
女僧侶「そうですね。街の方々も、悪意ある強敵が現れた、くらいの状況しか把握できてませんしね」
女戦士「じゃあ私達は魔王がどうにかすっから安心しとけやって言いふらしてくるわ」
女魔法使い「……」バイバイ
側近「……全員行ったか」
魔王「側近?どうして皆を部屋から出したの?」
275: 1:2012/10/9(火) 22:39:23 ID:6xWpg1Pyas
側近「……魔王様。もう我慢しなくていいんですよ」
魔王「っ!……何のこと?俺、何も我慢してないよ」
側近「異界王との戦闘後、明らかに元気がなくなってるじゃないですか」
側近「魔王様が落胆する何かがあった。でも、愛しの女勇者の前でかっこわるい姿は見せられないからって我慢してたのでしょう?」
側近「魔王様がそんな落ち込んでる状態じゃ、こっちも安心して嫌がらせできないんですよ」
魔王「……」
側近「……何を気にしてるか当てて見せましょうか?」
側近「魔王様は恐らく……魔道師の企みを阻止できず、戦争派の皆や魔道師を死なせてしまったのを悔やんでいるのでしょう」
魔王「っ!!」
魔王「……うぅ」ジワッ
魔王「ううぅ……うああぁ……!」ポロポロ
魔王「あああああああ!!」ポロポロ
276: 1:2012/10/9(火) 22:40:52 ID:6xWpg1Pyas
魔王「側近!俺……皆を守ってあげられなかった……!」ポロポロ
魔王「俺がもっと早くおじいちゃんの企みを見破ってたら、強引にでも止めていたら……こんなことにはならなかったかもしれないのに!」ポロポロ
側近「……結果論ですが、確かに強行策に出て証拠もない段階から魔道師を捕らえておけば、戦争派は死なずに済んだかもしれません」
魔王「戦争派の皆だって……互いに憎んでいた人と魔物で、手を取り合ったんだ!だったら、この世界でも居場所はあったかもしれないのに!」ポロポロ
魔王「生きてたら、皆でそれを探すことだって出来たかもしれないのに……俺が守れなかったから……!」ポロポロ
側近「戦争派は……共存世界を、魔王様を打ち倒すべく協力し合ったのですよ?」
魔王「それでも手は取り合えたんだ!何かの理由で手を取り合えるのなら、他にも道はあったかもしれないのに!」ポロポロ
魔王「俺のせいで……!俺が甘かったから……!」ポロポロ
側近「……やっぱり魔王様は優しい御方ですね」
側近「自分のことは後に回して、この世界の一人一人を想える、底なしに優しい御方ですよ」
277: 1:2012/10/9(火) 22:42:47 ID:6xWpg1Pyas
側近「ですが魔王様。優しいだけでは誰かを救うことはできません」
側近「逆に、優しすぎるからこそ、救えなくなってしまう時だってあります。今回がそうでしょう」
魔王「……」エグッエグッ
側近「魔王様の優しさは異常です。誰かの想いを尊重しすぎては、誰かの悪意を止めることができなくなる場合があります」
側近「ですが……そんな魔王様の優しさが、今のこの世界を作り上げたのも事実です」
側近「魔王様の優しさがあったからこそ、俺は、女勇者達は、龍人は……世界の多くの者達は今なお笑顔でいられるのです」
側近「悔やむなとは言いません。ですが、あまり自分を責めないでください」
側近「あなたのおかげで多くの者が救われました。この世界には、あなたを慕う者が多く存在します」
側近「あなたの優しさが原因で失敗しても、俺達は決して見捨てません。共に悲しみ、共に苦しみ、それでも共に前を向きます」
側近「それに……死んだ戦争派だって、ここまで想ってもらえれば、きっと安らかに逝けますよ」
側近「俺はこういうのあまり信じてませんが……戦争派が生まれ変わった時に今度こそ幸せに生きていけるよう、今こそこの世界の平和を確たる物にしなければなりません」
側近「そのために、今は落ち込んでいる場合ではないのです。魔王様だからこそ出来ることを、俺達や死んでいった者達のためにやらなくてはならないのです」
側近「魔王様の優しさは、決して間違いではありません。俺達はどんな時でも優しい魔王様を支え続けます」
側近「ですので、魔王様は魔王様のまま、異界王を止めてください。お願い致します」
278: 1:2012/10/9(火) 22:44:52 ID:6xWpg1Pyas
魔王「……側近、ありがとう」グスッ
魔王「正直、戦争派の皆のことはへこんだ」
魔王「それに、おじいちゃんの言葉もかなりショックだった」
魔王「綺麗事並べるだけじゃ王族なんて出来ないって……そんな綺麗事のために戦争派の皆を死なせちゃったのかなーって思ったら悲しくなっちゃって」
魔王「俺なんかが魔王やってていいのかなって落ち込んだんだよね」
魔王「でも……側近がそう言ってくれて救われた。俺は……俺のままでもいいのかな?」
側近「当たり前ですよ。俺達は、魔王様だからこそ支持してるんですよ」
魔王「そっか……ありがとう。うん、俺はこれからも俺のまま世界を平和にしていくことにするよ」
側近「納得したんならその泣き顔どうにかしてください。グロ映像長々と見せつけられてこっちは不快なんですよ」
魔王「そんなに酷い顔してんの、俺!?それ知らされちゃったら、俺もう泣くに泣けないよ!」
側近「……ふふ、魔王様はそれでいいんですよ」
魔王「優しいモードの側近が終わってしもうた……複雑な心境だよ、俺は」
279: 1:2012/10/9(火) 22:47:56 ID:6xWpg1Pyas
今日はここまでにします。
自画自賛コーナーに突入しますが、今回の魔王と側近の雰囲気が好きです。
お互いをわかりあってて、本当に辛い時は言われなくても察して助けてあげられるような。
普段は感謝の気持ちを押し出すことなくふざけあったりしてて、ここぞという時に支えてあげられるような。
そういう友情の形ってなんか素敵ですよね。言葉を交えるまでもなく理解し合ってる感じがなんか素敵だと思います。
こういう親友がそばにいてくれたら、毎日がすごい輝くんでしょうね。
俺にはそういう友達がいません。何故なんでしょうね。
今回の更新のまとめです。
>>271-278
280: 名無しさん@読者の声:2012/10/9(火) 22:56:00 ID:n5SpKGfylU
やっぱ魔王ええ奴や・・・
つ支援
281: 名無しさん@読者の声:2012/10/10(水) 03:23:08 ID:E4SxfhN7f.
>>270
一生懸命、
マトリョシカ人形
作らせていただきます。
完成して写真に
納められたら
うpさせて頂きます
つ四円
つハンカチ
そろそろ、魔王やキャラが
返事をする支援返スレ希望
282: 名無しさん@読者の声:2012/10/10(水) 18:45:27 ID:E4SxfhN7f.
>>143の魔王と女勇者ちゃんがやっていたゲームの名前ですが、”わりばし”です。
かなり前のレスでたいへん申し訳ありません。
この話をともだちが読みたい
と、いってるのですが、卑猥な言葉があるので
チビッコも安心して読めるように置き換えて書いてもいいですか?
283: 1:2012/10/10(水) 23:03:44 ID:6xWpg1Pyas
>>280
魔王は本当にいい子だと俺も思います。子どもじゃないですけど。
こんなに純真な方はそういないと思うので、このまま大人になってほしいと思います。もう大人ですけど。
あと、支援ありがとうございます。こいつをエネルギーにして投下や書き溜め頑張ります。
>>282
あれ、わりばしっていうんですか。教えてもらっておいて悪いんですが、全然ピンとこないですww
普通に手を出して「これしようぜ」で通じてましたからね。これっていう方がまだピンときますね。
あと、チビッコも安心して読めるように置き換えて書いてもいいですか、とのことですが。
直接このスレ見せるんじゃないんだーとか、書くってどこにどういう風に書くんだーみたいな疑問は正直ありますけど。
そちらで修正してから紹介する分には何ら問題ありません。むしろ友達に紹介するためにめんどくさいことさせちゃって申し訳ないです。
284: 1:2012/10/10(水) 23:04:42 ID:6xWpg1Pyas
>>281
俺も楽しみに待ってます。ハンカチも貰えたので、これで気兼ねなく泣けるわけですね。
返レスについてちょっと真面目に答えますけども。
前作書いてる時に、キャラに喋らせる返レスやってましたが、その時に批判的な意見がありまして。
雑談スレか読者スレかは忘れましたが、どちらかで批判的な意見が出てたんですね。こういうの嫌いだからもう見ないって。それが地味にトラウマなんです。
更には、当時はけっこう批判意見が攻撃的なことが多く、それに応じて口喧嘩のようになってしまい板全体が荒れてたように思うんですけど。
その攻撃的な批判意見の内容に、キャラ返レス以外の部分でも自分が該当してまして、当時は罪悪感で押しつぶされそうでした。
今現在の板はだいぶ落ち着いてるように思えまして、批判意見も建設的に出せてるような、そんな雰囲気に感じてますけど。
当時の恐怖感っていうのが印象に残ってまして、未だに該当行為を躊躇う自分がいます。
一応こういうのに嫌悪感を感じる方のために、完結後に>>1にて対処する旨は記してますが、それでも不安で今までやらなかったんです。
でも、一方で>>281さんのように希望する方もいるわけでして。元々やってたくらいなので、俺もそういうのが好きな人なんですよ。
一応嫌な人が見ないで済むように完結後にて対応する予定ですので、ここらでもう一度やり出すのもいいかもしれませんね。
今更ですけど、こないだドラマのルーキーズのDVDを父親から借りて見たんですよ。
だから今の俺にはたぶん道を切り開く自信と勇気が備わってると思います。
なので今後は、キャラに喋らせた方がいいかなっていようなレスはそっち方面でやっていくことにします。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
285: 1:2012/10/10(水) 23:06:11 ID:6xWpg1Pyas
魔王「さてと……街の人達への状況説明は女勇者ちゃん達がやってくれてるんだよね!」
側近「そうですよ。魔王様は異界王との戦いに備えてください」
側近「ちなみに、昨夜のダメージは抜けたんですか?」
魔王「うん!体の痛みも、使った分の魔力も、寝て起きたら全回復だよ!」
側近「相変わらず化物ですね、魔王様は」
魔王「普通に褒めてくれたっていいじゃん……」
側近「とにかく、体調面では心配なさそうですね。奴との戦闘に向けて、準備しておきたいことはありますか?」
286: 1:2012/10/10(水) 23:07:26 ID:6xWpg1Pyas
魔王「うーん……そうだねえ、預けてる馬車のお馬さんには悪いけど、移動魔法で一回城に戻ろっか」
魔王「本当はモテる方法見つけるまでは帰りたくなかったんだけどね」
側近「そう言えば、そんなくだらない理由で旅してたんですよね」
魔王「くだらない……だと?」
魔王「くだらないことなんかあるかぁ!!貴様にはわかるまい!モテない奴の絶望が!」
魔王「道行くカップルを横目に見ながら、男友達といた方が楽しいし、とか負け惜しみを言う!この屈辱が貴様にわかるか!?」
側近「何を魔道師の台詞のパロディみたいなこと言ってるんですか……」
魔王「……これ、さっきの綺麗事発言に繋がる台詞だった……」
側近「何で自分からトラウマ掘り起こしてるんですか?マゾ趣味を自給自足し始めたら、いよいよやばいですよ?」
魔王「そんなんじゃないよ!俺は女の子から苛められるのが好きな、普通のマゾだよ!」
側近「……そもそもマゾが普通じゃないんですけどね」
287: 1:2012/10/10(水) 23:09:23 ID:6xWpg1Pyas
魔王「もー、そんなんどうでもいいから、とにかく城に戻ろうよ!」
側近「……ちなみに、どうして城に戻る必要があるんですか?」
魔王「今回の旅さあ、女勇者ちゃんから貰った兜持ってきてないでしょ?」
側近「……は?」
魔王「だから兜を取りに帰りたいんだよ。ほら、移動魔法かけるよ」
側近「いや、待ってください。何であの兜持ってくる必要があるんですか?」
魔王「何でって、かぶるからだよ」
側近「いやいや、あれって呪いの兜ですよ!?何でかぶらなきゃいけないんですか!?」
魔王「……今回、俺、あいつとタイマンすることになったじゃんか」
魔王「一人で戦うのって、何か凄い寂しいし……」
魔王「だから、女勇者ちゃんから貰ったあの兜をかぶって、女勇者ちゃんの温もりを感じながら頑張りたいんだよ!」
側近「寂しいからって自ら弱体化するのはどうなんですか!?何なら俺がついて行って見守りますから、かぶるのはやめなさい!」
側近「……そもそも魔王様は、既に女勇者から貰ったペンダントを身につけてるではないですか」
魔王「いいじゃん!少しでも女勇者ちゃんの温もりが欲しいんだよ、俺は!」
魔王「たとえ兜効果で力や魔力が少々封じられたって、それでも俺はあいつを改心させてみせるよ!」
魔王「なんたって、俺は俺のまま世界を平和に導く男だかんね!」
側近「はー……珍しくマジで落ち込んでたから励ましてやったらこれだよ……」
288: 1:2012/10/10(水) 23:10:50 ID:6xWpg1Pyas
魔王「というわけで、ただいまー!」
側近「移動魔法使ったら本当に一瞬ですね……」
龍人「魔王!それに側近も!聞いたか、おい!?」
魔王「共存の街の件?その話、もうここまで広がってるんだ?」
側近「一夜にして街の人々が消え、世界の滅亡を目論む悪人が現れたわけですからね。そんな大事件はそりゃ広がりますよ」
ドラゴン「その悪人は魔王様と戦うつもりだっていう話ですけど……本当なんですか?」
魔王「噂伝わるの早いねえ。うん、本当だよ」
側近「そいつは魔王様と互角に渡り合う実力を持ってる。魔王様と一対一で戦い、魔王様を負かしたらこの世界を破壊するつもりでいる」
ゾンビ「魔王様と互角ですか!?」
魔王「決戦は今夜なんだけど、その準備のために一回戻って来たんだよ!」
スライム「……大丈夫なんですか?魔王様クラスの実力者が世界滅亡を企んだら、もう滅亡するしかないわけですが」
魔王「任せてよ!あいつに絶対この世界を壊させはしない!あいつに改心してもらって、異世界に戻ってもらうよ!」
龍人「……異世界?」
側近「ああもう説明めんどくさいから自分で読み返してくれ」
289: 1:2012/10/10(水) 23:11:50 ID:6xWpg1Pyas
龍人「そんで、準備って何だよ?」
魔王「女勇者ちゃんから貰った兜をかぶりに戻ったんだよ」
龍人「……はあ!?」
龍人「馬鹿だろ、お前!?強敵が相手なのに、何でわざわざこっちが弱体化しなきゃならねえんだよ!?」
側近「いいぞ、龍人。もっと言ってやれ」
魔王「でも、俺これかぶりながら龍人倒したじゃん」
龍人「ぐっ……!で、でも今回はお前と同等の強敵なんだろが!?俺の時とはわけが違うだろ!」
魔王「大丈夫だよ。俺を信じてよ!」
龍人「……だああ!わかったよ、信じるよ!今までだってそうして来たんだ、今更信じねえわけにはいかねえだろ!」
側近「ちっ、龍人め。使えない奴だ」
龍人「お前もボケ魔王の暴走止められなかったんだろうが!」
魔王「とにかく、話はついたね!スライムー、俺の部屋に兜あるから取って来てー」
スライム「いいんですか?側近様」
側近「……ああ、うん。こうなったら魔王様を信じて奇行に付き合おう」
290: 1:2012/10/10(水) 23:13:24 ID:6xWpg1Pyas
魔王「久々の呪いの兜だね!女勇者ちゃんの温もりをひしひしと感じるよ!」
魔王「よっと……あいててて!」グググ
魔王「ふう、相変わらず無理に取ろうとしたら激痛が走るね。女勇者ちゃんの愛の鞭だね///」ハアハア
側近「……本当に大丈夫なんですか?力や魔力が相当封じられてますけど」
魔王「大丈夫!きっとあいつと渡り合えるよ!それに魔力をあげるペンダントつけてんだからプラマイゼロだよ!」
側近「いや、明らかに減少量の方が多い……いや、もうやめましょう。あなたが馬鹿なのはわかりきってたことですから」
魔王「よーし、準備完了!後は決戦の時を待つだけだね!」
龍人「……何気にこの世界の未来を賭けた戦いなのに、こんな調子でいいのかよ?」
側近「まあ変に気負うよりはいいんじゃないか?」
291: 1:2012/10/10(水) 23:15:11 ID:6xWpg1Pyas
夜。共存の街。
異界王「……来たか、イケメン」
魔王「おう、来たよ!容姿を褒めてくれてありがと!」
側近「お前、ずっと共存の街にいたのか?」
異界王「おう。じじいの魔法なんざ知らねえかんな。下手に穴から帰って閉じちまったら、こっちに戻れなくなるだろ」
異界王「……いやいや、ちょっと待てや。俺はタイマン勝負を挑んでんだよ。何でイケメン兄弟の兄までついて来てんだよ」
側近「心配すんな。俺は戦いを見届けるだけだ。……もっともヤムチャ視点で見ることは出来ないけどな。まあ結果だけでも確認しておくさ」
魔王「側近がそばにいてくれると安心できるしね!」
異界王「そうかい、兄は見物かい。絶対手出しすんじゃねえぞ」
魔王「……ずっと思ってたんだけど、俺達兄弟じゃないよ?」
異界王「わかってるよ。ただイケメン同士だから括ってるだけだ」
魔王「……何で側近が兄なの?」
異界王「イメージ的にな。お前は出来の悪い弟って感じだしな」
魔王「えー!俺のが兄でしょ!俺、お兄ちゃんの方がいい!」
側近「いや、どうでもいいですよ……」
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