高校生の馬鹿馬鹿しくて、
ちょっぴりセンチメンタルな
青春グラフィティ───続行。
【前スレ目次】
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【登場人物】
>>2-3
【当スレ目次】
>>768-769
558: ◆UTA.....5w:2012/12/12(水) 00:56:29 ID:vWFRRZFXl2
一年女子「清瀬さん、あたしは自分がどうとかは関係ないと思うだよねー」
清瀬「関係ない……?」
一年女子「そりゃあ、自分を磨くのは大事だと思うよ。やっぱり好きな人には可愛いと思われたいし」
一年女子「でもさ、それよりも一番大事なのは気持ちっしょ!爆発しそうな程好きなら爆発させちゃえばいいんだよ」
清瀬「う……でも、いきなりそんな事言えんし、心の準備が……」
一年女子「フヒヒw準備なら十分出来るぜww」
清瀬「?」
一年女子「来月にイベントがあるだろwバレンタイーンww」
鈴木「バレンタイン……」
一年女子「告るのなんて自分のタイミングでいいけど、本命チョコは渡さないとね!」
一年女子「いくら鈍感ボーイでも本命チョコ貰えば色々と察するでしょうなw」
一年女子「頑張れ清瀬さん!他の女なんかにイケメン先輩を取られちゃ駄目なんだからね!」
清瀬「え、えぇー……!?」
559: ◆UTA.....5w:2012/12/12(水) 00:59:10 ID:w/b1EyjZ5M
──────‐‥
清瀬「ど、どないしよう……バレンタインにチョコなんか、男の子に渡した事あらへんよ……」
鈴木「でも、確かに清瀬の気持ちに気付いて貰える近道にはなるんじゃないかな」
清瀬「うちの気持ち……」カァ
鈴木「私も、篠原くんの隣には清瀬に立っていてもらいたいな。篠原くんが押しに負けるとは思わないけれど」
清瀬「あ、あの、鈴木さんも渡すん?」
鈴木「……何を?」
清瀬「何って、チョコやんか。ば、バレンタインの……!」
鈴木「私が?篠原くんに?」
清瀬「そ、そうやなくて!いや、篠原くんにあげるのは全然ええと思うんやけど、そうやなくて!」
清瀬「鳴海くんに、本命チョコ……渡さへんの?」
560: ◆UTA.....5w:2012/12/12(水) 01:00:47 ID:vWFRRZFXl2
鈴木「……高校生は、ハグとキスまでなんだって」
清瀬「へ?は、ハグ?」
鈴木「桃ちゃんに言われたの。高校生はハグとキスまでよって」
鈴木「一年女子さん達も言ってたでしょう。ハグもして、クリスマスも一緒に過ごして……何故付き合わないのかと」
清瀬「う、うん」
鈴木「付き合うって、つまりは桃ちゃんが言っていたような事をするんでしょう?」
清瀬「た、多分……」カァ
鈴木「分からないの。私の“好き”は、そういう事をしたい程のものなのか」
清瀬「そんなん、うちかって……」
鈴木「違うよ。清瀬と私は全然違う」
561: ◆UTA.....5w:2012/12/12(水) 01:01:35 ID:w/b1EyjZ5M
鈴木「篠原くんの事を話してる時の清瀬、凄く可愛らしいもの。恋をしてるってこういう事なんだってよく分かった」
清瀬「鈴木さんかって、同じやよ?」
鈴木「同じ?」
清瀬「普段は冷静な鈴木さんが鳴海くんの事で色々悩んでた時、う、うちも可愛い思たもん!」
清瀬「鳴海くんのクリスマスの予定気にしとった鈴木さんは恋しとる子やったよ!」
鈴木「でも、想像出来ないんだもの」
清瀬「想像て、何を?」
鈴木「桃ちゃんが言っているような事をしている自分。その相手があの子だったらって、想像が出来ない」
清瀬「そ、そんな事っ……」
清瀬(……あれ、想像出来ひん)
562: ◆UTA.....5w:2012/12/12(水) 01:06:38 ID:vWFRRZFXl2
鈴木「バレンタインには義理チョコもあるんだって。友達にも渡していいんだよ」
清瀬「え?あ、うん」
鈴木「皆の分はちゃんと用意するから。清瀬にもあげる」
清瀬「う、うちも!うちも、鈴木さんにチョコあげる!」
鈴木「うん、ありがとう」
清瀬「……あ、鳴海くんや」
鈴木「鳴海くん?何処に?」
清瀬「ほら、グラウンド。どないしはったんやろ、生徒指導先生に追い掛けられとるけど……」
鈴木「どうせまた下らない事したんだろうね。生徒指導先生、何故かチョークの粉塗れだし」
清瀬「あ、捕まった……!生徒指導先生って足速いんやね」
鈴木「あーあ……馬鹿だね、本当に」クスクス
清瀬(鈴木さん、楽しそう……鳴海くんの事になると表情柔らかくなってるんやけど、気付いてはらへんのやろか?)
清瀬(……恋、しとると思うよ、鈴木さん。うちと同じ……)
清瀬「えへへ、なんやもう照れてまうやんかー」テレ
鈴木「?」キョトン
563: ◆UTA.....5w:2012/12/12(水) 01:16:36 ID:vWFRRZFXl2
>>553-562
これにて投下終了します。
ランキング1位、ありがとうございます。以前とあるSS作者様も仰って下さっていたのですが、こうして何度もランキングに入る事が出来るのはとても凄い事だと思うんです。自分自身、とても驚いています。
こんな拙作でいいのだろうかとプレッシャーに感じる部分もあるのですが、それだけ沢山の人に支えて頂いているのもまた事実。感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。
沢山の人に支えて頂きながら作り上げてきたこのSSが少しでも楽しんで頂けるものになっていれば、と願って止みません。
それでは、読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
564: 名無しさん@読者の声:2012/12/12(水) 09:16:04 ID:4V1WkMRGgs
一位おめでとうですー
こんなに飽きのこないSSはなかなかないよ
それだけの魅力が>>1さんにもあるんだよ
魔王SSの人が言ってたみたいにSS板に賞があるなら国民栄誉賞もんだなw
っ花束
っ吉田沙保里w
っCCCCC
565: 名無しさん@読者の声:2012/12/13(木) 00:25:34 ID:ANJP2Mgvgk
一年女子、いい奴だ
鈴木とピヨが純情すぎるから周りが頑張らなきゃいけないんだなw
ランキング1位おめでとう
俺からも吉田沙保里を捧げるよ
っ吉田沙保里
っCCCCC
566: 名無しさん@読者の声:2012/12/13(木) 07:05:28 ID:Siz1H67OdE
おめでとうございます!
つ荒縄
つ吉田沙保里
つ左とん平
567: 名無しさん@読者の声:2012/12/13(木) 23:13:34 ID:msAdqnPC.g
この流れなんかワロタwww
これでどうだろう
っ吉田沙保里
っ吉田沙保里
っ吉田沙保里
っCメダル
568: 名無しさん@読者の声:2012/12/18(火) 00:19:33 ID:dRfa/xcPwg
支援age
急かしてるつもりはありませぬ
正座して待ってます
569: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:44:03 ID:SRCGK.4MQ6
>>564
そんなに褒めて頂いていいのでしょうか。これが夢だとしたら、きっと今頃涎を垂らしながらニヤニヤしている事でしょう。
私ごときが頂けるのならば、あの作者様にも是非その賞をあげて頂きたいですね。
ところで、何故吉田沙保里w
>>565
お察しの通りです。あの二人が純情ぶるお陰で、周りの人に助け船を出してもらわなければ一生掛かっても先に進めないかもしれません。
1位ありがとうございます!でも何故吉田沙保里なんですかw
>>566
ありがとうございます、ありがとうございます!
しかし、どれもどう扱えばいいのか大変困惑しています。吉田沙保里も勿論なのですが、左とん平はどうすればいいのでしょうかw
>>567
無理に流れに乗る必要はございませんことよなのです。私もうっかり外でニヤついてしまいました。
吉田沙保里を三人も頂いてしまうと私の身体が保ちませんw
>>568
更新が停滞してしまって申し訳ございません。急かされて当然の低速っぷりなのに正座だなんて……orz
待っていて下さってありがとうございます。ただただ感謝です。
沢山の吉田沙保里をありがとうございますw投下します。
570: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:44:34 ID:dQdSMz.X2A
──放課後、校門前
鈴木「……何してるの、二人共」
橘「なんだ、一年コンビか。見て分からないのか」
桃山「あら、今帰り?今日は遅いのね」
清瀬「あ、はい。来月の作戦会議をって、一年女子さん達に引き止められてて……」
橘「来月?」
鈴木「うん。バレンタ──…」
清瀬「ああああの!お二人こそ、放課後にお掃除ですか!」ワタワタ
桃山「そうなのよー。なるみん達の所為でとばっちり受けてんの」
鈴木「ああ、そういえばあの子、生徒指導先生に追い掛けられてたね」
桃山「やだ、見てたの?」
鈴木「見たよ。生徒指導先生がチョークの粉塗れで発狂してるところ」
清瀬「こ、黒板消しでもドアに挟んどったんですか?」
571: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:49:46 ID:dQdSMz.X2A
橘「あの低能なクソチビと猫被り天然馬鹿がそんな可愛い悪戯で満足すると思うか?粉爆弾だよ、粉爆弾」
清瀬「粉、爆弾……?」
桃山「授業で使ったサランラップでチョークの粉を包んでね……ぶん投げるのよ」
鈴木「おお、当たったら粉塗れだね」
桃山「そうよ、まったく!だからアタシ達は華麗に避けただけなのに!」
橘「いつもいつもタイミングよく現れるから悪いんだ。あの教師め……」
鈴木「なるほど、それで二人共掃除させられてるんだね」
桃山「まあ、篠くんとなるみんはまだお説教食らってるけどね」
橘「女だ何だとうつつを抜かしてるからこういう事になるんだよ」
清瀬「お、女……?」
572: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:52:27 ID:dQdSMz.X2A
桃山「そうそう、なるみんたら珍しく恋愛話なんて振ってくるもんだから驚いたわよー」
鈴木「鳴海くんが、恋愛の話……」
桃山「ね、意外でしょう?あの子も恋愛の経験くらいはしてるのね」
橘「あんな低能な猿以下の人間でも、権力を振りかざせば女は寄ってくるという事だ」
桃山「あら、自分だけ経験した事がないからってそんな言い方は酷いんじゃなぁい?」
桃山「黙ってりゃ可愛い顔してるじゃない、あの子。おチビちゃんだけど女の子が寄って来ない顔じゃないわよ」
清瀬「そ、そうですよ。ホンマは優しくてええ人やし、彼女くらい簡単に……」
橘「喧しい!この脳内お花畑共が!俺は悔しいなんぞ思っていないからな!」
桃山「本当は悔しいくせに……」フッ
573: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:53:40 ID:dQdSMz.X2A
清瀬「でも、意外やなぁ。皆さんでも恋バナとかしはるんですね」
桃山「男の子だって恋愛話くらいするわよ。まあ、この子達の話を聞いたのは初めてだったけど」
橘「俺は他人の色恋沙汰なんかには興味はないからな」
桃山「アタシは興味津々だけどね。乙女は他人の色恋沙汰は大好物だもの。ねぇ、ピヨちゃん?」
清瀬「そうですね。興味はある、かな」テレ
橘「そんなもの聞いてどうする。実際に乳を堪能出来る訳でもあるまいし」
桃山「誰も乳の話なんてしてないでしょうが」
橘「ところで鈴木がやけに静かだが、やはりお前も興味がないんだな」
鈴木「……」
桃山「何言ってんのよ、鈴木ちゃんだって女の子なのよ?興味ない訳ないじゃないの」
桃山「……まあ、確かに男の子相手に頬赤らめてる姿は想像しにくいけど」
574: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:56:14 ID:dQdSMz.X2A
鈴木「あるよ」
橘「ほら見た事か。鈴木はお前のような脳内お花畑とは違…………何ぃ!?」
鈴木「私だって、知りたいと思う事くらいあるよ」
桃山「あらまあ。あんな事を言っといて何だけど、意外だわ……」
鈴木「どんな風に交際というものをしていたのか、どんな人に思いを寄せていたのか、私はあの子の事を何も知らないもの」
桃山「? あの子……?」
篠原「解放されたぞー!って、あれ?鈴木さんと清瀬さんだー」
鳴海「あー!テメェらサボってんじゃねぇよ!」
橘「ああ?貴様がそんな事を言える立場だとでも思っているのか」
鳴海「うるせぇ!正座しながら原稿用紙10枚分も反省文書かされたんだからな!」
橘「自業自得だろうが!この阿呆!」
鳴海「何だとクソメガネ!」
橘「俺様に迷惑を掛けた事をまず詫びろ!この低能短足クソチビが!」
桃山「もう!喧嘩は止めなさーい!」
575: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:59:24 ID:SRCGK.4MQ6
ギャー ギャー
清瀬「か、帰ろっか、鈴木さん……」
鈴木「……」
清瀬「鈴木さん?」
鈴木「……あの、皆さん甘いものはお好きですか」
桃山「ええ、好きよ?」
篠原「俺も好きー!橘はどうか知らないけど、鳴海は」
鳴海「好きだ!」
鈴木「!」
篠原「もうっ、俺が答えてたのにー」
鳴海「好き、大好き、むちゃくちゃ好き。何?何か持ってんの?」
鈴木「……っ、持って、ない」フイッ
鳴海「は?じゃあなんでそんな事訊くんだよ。期待させやがって」
鈴木「持ってないけれど、待ってて。その内きっと渡すから」
鳴海「?」キョト
576: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:03:00 ID:SRCGK.4MQ6
橘「俺は別に好きでも嫌いでも──…」
鈴木「それじゃあ、行こうか清瀬」グイッ
清瀬「ふぇ?す、鈴木さんそない引っ張ったら転んでまう……!」
橘「おい!無視は止めろ!」
鈴木「じゃあ、皆さんまた明日」スタスタ
清瀬「え?あ、ちょっ……さ、さようならー!」
桃山「さようならー……?」
篠原「あはは、清瀬さん転んじゃうよー」
鳴海「なんだあいつ。相変わらず変な奴だな」
橘「初めてですよ……ここまで俺様をコケにしたおバカさん達は……」ワナワナ
篠原「えっ橘の戦闘力って53万もあったの……?」
※橘はフ○ーザ様ではありません
577: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:09:00 ID:dQdSMz.X2A
鳴海「あーあ、面倒臭ぇ。ちゃっちゃと掃除終わらせて帰ろうぜ」
篠原「そうだね。橘も早く帰らなきゃ妹ちゃん達のお迎え遅れちゃうんじゃない?」
橘「いや、今日は父さんが迎えに行けると言っていたから大丈夫だ。まあ、早く帰るに越したことはないがな」
篠原「よーし!ちゃっちゃと終わらせるぞー!」
桃山「……」
橘「おい、オカマ。ぼーっとしてないで早くしろ」
桃山(さっきの鈴木ちゃん、頬赤らめてたような……)
橘「聞いてるのかオカマ。手を動かせと言ってるんだ」
桃山(“あの子”って言ってたわよね。それに、あの反応。まさか……!)バッ
鳴海「うぇー!誰だよこんなとこにガム吐いたの!踏んじまったじゃねぇか!」
篠原「あはは、最悪ー」
桃山「ぎゃーっ!あり得なーい!!」
橘「どいつもこいつも俺を無視するのは止めろ!」
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