高校生の馬鹿馬鹿しくて、
ちょっぴりセンチメンタルな
青春グラフィティ───続行。
【前スレ目次】
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1327757079/993-995
【登場人物】
>>2-3
【当スレ目次】
>>768-769
263:🎏 ◆UTA.....5w:2012/9/30(日) 01:11:34 ID:xC9Uh9m4Ek
>>253-262
これにて投下終了します。
肌寒い日が続く今日この頃。風邪など引かぬよう、寝る時は温かくして下さいね。
それでは、今日も読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
264:🎏 名無しさん@読者の声:2012/9/30(日) 14:39:00 ID:hPBdh0NUOE
こちらこそ、投下ありがとう!
>>1も体調に気を付けて続き書いてね!
265:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/1(月) 00:40:32 ID:RO0FscmzbY
なんかハルの方が篠原っぽく感じるw
>>1さんも風邪に気を付けて下さいね
いつも楽しませてくれる>>1さんに最大級のありがとうを!
っCCCCC
266:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/2(火) 09:03:59 ID:aWahaT5xA2
ハルくん、ええ子やなぁ…(;ω:`)
篠くん…ハルくんになりたかったんかな…。
篠くん、篠くん、切ないなぁ…(;ω;`)
続き気になる支援!
そして>>1先生の優しさに涙目継続中…
本気で、コミカライズされたら買うから誰かー!!!
267:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/2(火) 22:24:36 ID:.Z7PdqNnI.
みんなハル、ハル、だからハルが死んだときアキは自分を殺したんだろう
268:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/4(木) 23:52:03 ID:JkCpsDzWSY
>>267で泣きそうになった
ハルがただの嫌な奴ならこんな風にはならなかったんだろうね
時に>>1さん、ハルの容姿などは決まってるんでしょうか?
密かに篠原兄弟を描きたいなぁーと思ってたり…
ひとまず置いて行きますね
っCCCCC
269:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/7(日) 19:52:11 ID:z5SguROR7c
またまた描かせて頂きましたのでご報告を!
作者さんのペースで進めていって下さいね!
支援CCCCC
270:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/8(月) 11:47:00 ID:E4SxfhN7f.
つコーヒー牛乳
つ四円×9000
つ愛
271:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/8(月) 15:00:26 ID:E4SxfhN7f.
橘にプレゼントfor you
つコーヒー牛乳
つ姻婚届け
「橘、私の夫になって下さい//////」
272:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/8(月) 22:40:33 ID:p9ElxeCMeQ
>>271
橘はみんなの橘です(`・ω・´)
273:🎏 名無しさん@読者の声:2012/10/9(火) 06:45:53 ID:E4SxfhN7f.
し、篠くん…大好きだー!!
>>1さん、応援してます
つリポビタンD
つ四円
274:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 18:44:45 ID:xQN70T9RIM
>>264
折角ご忠告頂いたのに、264さんを裏切る結果になってしまいました。体調を崩した訳ではないのですが、それは投下が終了した際に少し呟かして頂くとして。
心配して下さってありがとうございます。とても嬉しいです!
>>265
なかなか鋭い目をお持ちで。“ぽく”感じるのは、後になれば分かるかと思います。
ああ、目から汁が零れそう。支援を下さる皆さんがいつも本当に優しくて、本当に支えになっています。
265さんに、最大級のありがとうを!
>>266
ハルは人当たりがよく、自然と人が集まるタイプです。同じ容姿を持つ篠原だからこそ、感じるものがあったのかもしれません。
わ、私も買うっ……!
絵スレで素晴らしい絵師さん達が4馬鹿達を表現して下さっているので、本当に妄想が広がります。そして絵心がない自分が憎らしいです。
>>267
267さんの書き込みに、ズドンと突き刺さる何かを感じました。言葉にならない不思議な感情です。
下の方が仰っているように、泣きそうになりました。素敵なレスを下さってありがとうございます。
>>268
ハルが嫌な奴だったなら、篠原が4馬鹿になる事もなかったのでしょう。自分で考えていた設定ながら、皆さんの書き込みに胸が痛くなります。何だろう、これ。
描いて頂けるのならば、是非!ハルに関しては特にはありません。強いて言うならば、篠原より少し馬鹿っぽい事くらいです。
私の妄想など気にせず、268さんの思うままに描いてやって下さればそれだけで幸せです。
275:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 18:59:37 ID:hcR50Jf2HA
>>269
ありがとうございます、ありがとうございます!拝見させて頂きました。保存余裕です。
興奮の余り、絵スレにて熱烈な長文レスをしてしまいました。
もう十分過ぎる程マイペースだというのに、お優しい心遣い痛み入ります。
>>270
沢山の支援をありがとうございます!
計算したら36000円もあるじゃないか。懐が暖まるぜ。なんて下劣な事を考えてしまいましたw
>>271
コーヒー牛乳を与えて下さるとは分かってらっしゃる。メガネも大変喜んでいる事でしょう。
しかし、271さんの乳に危険を及ぼすので変態メガネには内緒にしておきますね。だから今の内に逃げてー!
>>272
ただの視力の悪い変態です。
なんでこうも橘が人気があるのでしょう。少し嫉妬してしまいますw
>>273
顔だけはアレですが、篠原は色々と面倒臭いアレです。我が子ながら、あんなに動かしにくい子は初めてですw
273さんの応援を糧に、頂いたリポビタンDを飲みながら投下させて頂きます!ありがとうございます!
沢山の支援ありがとうございます。投下します。
276:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:01:05 ID:xQN70T9RIM
帰宅してから、ハルがそわそわと落ち着かない。ソファに落ち着いたと思ったらすぐに立ち上がり、冷蔵庫を開けては何も取らずに閉める。
そんな事を繰り返し、気付けば外は薄らと月が顔を覗かせていた。
「……何してんの?」
「へっ?何って、何が?」
「いや、だから……何してんの?」
業を煮やすようなハルの行動に、我慢が出来ずに口を挟む。
何でもない、と顔の前で両手を振る様は、とてもじゃないけどそうは思えなかった。
「ちょっと落ち着こうよ、お兄ちゃん」
そんなハルを見て、思わず苦笑する。
ハルが隣に腰を下ろしたのは、それから数分も経ってからだった。
277:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:05:52 ID:hcR50Jf2HA
「はい、どうぞ」
マグカップの中に、溢れんばかりのホットミルク。
差し出したのは俺。
「ありがと」
「どう致しましてー」
砂糖の甘い香りがリビングに充満する。
隣にはミルクに息を吹き掛けて、ひいひい声を洩らすハル。窓の外に舞う白い雪。
まるで、あの日がフラッシュバックを起こしているようだ。
「うーん、砂糖入れすぎたかな」
こういう類のものを出してくれるのはいつもハルの方だから、いまいち勝手が分からない。いつもより甘いホットミルクに、無意識にしかめっ面で首を捻る。
ハルは何も返さず、湯気を掻き分けるようにして息を吐き続けていた。
何か考え事でもしているのだろうか。その表情は何処か迷いを生じているようにも見える。
278:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:08:45 ID:xQN70T9RIM
「あの、さ……」
頼りなく湯気の立つカップの中を覗きながら、ハルが言う。
「何?」
「その……」
何かを切り出そうとはしているものの、ハルの態度は煮え切らない。
「言いたい事があるならはっきり言ってよ」
さっきからハルが頻りに時計を気にしていた事には、早い段階から気付いていた。
それから、その理由にも。
「ナツに話があるって言われたんだ」
「それで?」
「大事な話なんだって、言われた」
しん、と静まり返るリビングに、時計の音がカチカチと響く。秒針よりも早い俺の鼓動は指先まで渡り、ホットミルクを揺らした。
俯くハルに身体を向けて、俺はまた嘘を吐く。
「それって告白?やるじゃん、ハル!」
279:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:10:06 ID:hcR50Jf2HA
へらへらと笑う俺とは対照に、ハルの表情は真面目だった。
「ハルを選ぶとは、ナツもなかなか見る目があるね」
なんで。なんで。なんで──
渦巻く本音を押し潰して、からかうようにハルを小突く。
クリスマスだから忙しいのだろうか。もう随分暗くなってるというのに、パートに行っている母さんが帰って来る気配もない。
時計を見ると、まだ夜と呼ぶにも相応しくない時間だった。つまりは父さんの帰宅も望みがないという事だ。
こんな時に限って、逃げ場がないなんて。
「……アキ、」
マグカップをテーブルに置いて、ハルが俺に向き直る。
カップから離れたハルの手は、行き場を失って服の裾を弄んだ。
「ナツ、家で待ってるよ」
「は?」
頭の中に大きな疑問符が浮かぶ。
いくらマイペースとはいえ、予想の斜め上を行くハルの発言に開いた口が塞がらない。
280:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:14:39 ID:hcR50Jf2HA
話があると呼び出されたのは俺じゃなく、ハルだ。
「何言ってんの。ナツが待ってるのはハルでしょ」
何を馬鹿な事を、と渇いた笑いを浮かべるも、ハルの表情は変わらない。
ぎゅっと口を結んで俺を見据えた真っ直ぐな目は、何かをずっと訴え掛けている。
「外は雪が降ってるから家に居てって言ったんだ。だから──」
へらり、間抜けな笑顔でハルは言った。
「行きなよ、アキ」
ふんわり柔らかい、お月様のような優しい笑顔。ハルの武器を前にしても、どうでもいいなんて思えなかった。
「……何、言ってるんだよ」
気付けばもう、お互いの表情に笑顔はなかった。
ハルの本音は分かっているのだ。
二人の重みに沈むソファが、あの日の事を鮮明に思い出させる。
──ハルは夏、好き?
あの質問の答えを、俺は忘れてなんかいない。
281:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:23:08 ID:xQN70T9RIM
「ナツが何の話をしたいのか、ハルは分かってるんでしょ?」
俺の問いかけに、ハルは首を縦に振る。
「だったら、」
早く行ってやればいいじゃないか。俺が言うより先に、ハルが前のめりに遮った。
「それでいいの?」
ハルの硝子玉のような澄んだ瞳は、まるで全てを見透かすように真っ直ぐに俺を捕えていた。
溢れだしてしまいそうな感情に無理矢理蓋をして、一瞥を投げる。
ハルは一体何を訊いている?
一体俺に、何を言わせたいというのだろう。
ぐるぐる回る思考回路は、ハルの一言であっさりとその動きを止める事になった。
「本当は好きなんでしょ、ナツの事」
282:🎏 ◆UTA.....5w:2012/10/10(水) 19:25:16 ID:hcR50Jf2HA
まるで時間が止まってしまったかのような感覚に襲われたその刹那、ハルは切なげに眉を寄せて微笑んでみせた。
そして、何も言葉を発する事が出来ないでいる俺に、諭すような口調で言い放った。
「本当は気付いてたんだ、ずっと前から」
俺は漸く理解した。
気付いていない振りをしていたのは、俺だけじゃなかったのだ。
バランスが崩れる事を恐れて全てから目を背け、何も知らない馬鹿な自分を演じていたのは。
ハルも、同じだった。
まるで、ジェンガのように積み重ねられた感情のパーツ。それを抜き取ってはまた重ねて、何とかバランスを保っていた。
けれど、だからといってこのゲームを終わらせる術を知らずに、アンバランスなタワーは今にも倒れそうな程に頼りなく揺れたまま。
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