姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
702: ◆qoozyz1NgY:2011/11/17(木) 21:59:42 ID:WpDpWV85XM
第1王子「……フフ、驚いたかい」
ロイ「ちょっ… ちょっと待て、これはどういうことだ!!」
ロイ「王子は死んだんじゃねぇのか!?」
第1王子「誰がそんなこと言った」
ロイ「第2王子だよ!本国でそう吐いたって知らせが…」
第1王子「アイツは嘘つきだからな」
ロイ「な…」
703: ◆qoozyz1NgY:2011/11/17(木) 22:02:31 ID:u154Dzic7I
第1王子「信じられないか?それもそうだよな、王子は1ヶ月ずっとここにいたんだから」
ロイ「っ… まさか、てめぇらが王子を生かしておくとは思わなかったんだよ」
第1王子「なぜ?」
ロイ「隣国の人間は冷酷だからな… 何よりこいつは、てめぇらにとって裏切り者だ」
第1王子「……確かにな」
第1王子「だがこいつは、俺の弟だ」
ロイ「!」
第1王子「……俺も第2王子も、非情になりきれなかった。弟を、殺しきれなかったんだよ」
704: ◆qoozyz1NgY:2011/11/17(木) 22:05:54 ID:9OlYbe6a82
第1王子「しかし、こいつのせいで我が軍の士気は大幅に下がり、結果的に敗因に繋がった」
第1王子「……本当に、しょうもない弟だ」
ロイ「……」
ロイ「……まぁ、王子が生きてるんならそれでいい。うちの王も喜ぶだろうよ」
第1王子「……」
ロイ「……どうした?」
第1王子「…生きている、か…。果たして本当にそう言えるのかな」
ロイ「? どういうことだ」
第1王子「……」
第1王子「……王子は、この1ヶ月、一度も目を覚ましていない。
1ヶ月、ずっとだ」
705: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 22:05:57 ID:H6mdcGME.s
キター!!!
706: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 22:16:53 ID:lNbS31iwTM
目を覚ましてくれぇぇぇぇ!!!!!
707: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 22:19:42 ID:SFi0c66N7.
姫がひっぱたくに期待
708: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 22:33:09 ID:y5G9XV1F1g
眠り王子は白馬が似合うお姫様のちっすでなんとやら
709: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 23:03:04 ID:NJj.6Hm5WM
ロイのキスで目覚めてここからBL展開
710: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 02:18:09 ID:KXnfP1O8Pc
>>709
アッー
711: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 05:54:52 ID:nfXWrQKYlE
>>709
腐女子は自重を覚えようか。
王子ぃぃぃぃぃぃ
生きててよかったああああああ(;Д; )
712: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 10:16:23 ID:Sbys4aIzKQ
第1王子がイケメン過ぎる…
俺もこんな長男になりたい…(´;ω;)
713: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:04:28 ID:9u8vOEqdD6
──その後、本国主導のもと、和平や隣国への処置に関する話し合いが行われた。
第1王子が本国に全面的に従うという姿勢を見せたため、隣国の土地は全て本国の支配下に置かれることになった。
隣王は極刑は免れたが、今までの悪政の責任をとるという意味で、最低1年は刑に服することで一致。
事実上隣王は引退したことになったが、まだ王子達が未婚のため、王の代理という形で第1王子が隣国の政権を握ることになった。
ただし、無論本国の支配・監視のもとでの話であり、政策なども全て本国の指示に従うという条件つきである。
714: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:08:01 ID:UavECGF.sw
しかし、本国に支配されるおかげで食物が安定して供給され、悪政からも解放されることになったので、隣国の人々からは大いに歓迎された。
捕虜となっていた第2王子は、隣国が本国に歯向かうことがないように、あくまで建前上ではあるが、人質として暫くの間本国に滞在することになった。
第3王子は、本国側の要望により、病室を本国へ移された。
そして、戦争の後始末に追われる日々が過ぎ、穏やかな日常が戻りつつあった。
──終戦から、2週間。
王子はまだ、目を覚まさない。
715: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:11:16 ID:/Wp6oG/dVo
- 本国 -
──コンコン
王「…入れ」
ガチャ
ロイ「──失礼します。戦死者の埋葬が全て終了しましたので、報告に参りました」
王「…うむ。ご苦労であった」
大臣「これで、戦争の事後処理はほぼ終わりましたな」
ロイ「はい」
王「……これでお前も、近衛隊長を退任か」
ロイ「…はい。これからは、結核の治療に専念します」
王「隔離治療室だったか…。感染を防ぐためとはいえ、心苦しいのぅ」
716: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:18:30 ID:7ZmvR.FKR.
ロイ「今まで他に感染者が出ていないことに感謝するばかりですよ。色々好き勝手やらせてもらいましたから」
王「うむ…」
大臣「…大分、痩せましたね」
ロイ「……そうですね。10キロくらい、減りました」
王「……」
王「……お前はまだ若い。しっかり休んで、早く治すんだぞ」
ロイ「ありがとうございます」
717: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:20:44 ID:M97GWVJjkM
ロイ「そういえば…、姫は?」
王「また王子のところじゃないかのう」
大臣「王子が本国に帰ってきてから2週間、ずっと病室に通いっぱなしですね」
ロイ「……」
王「外傷は大分治癒してきているようじゃが… いつ目が覚めるのかのぅ」
大臣「まさか、一生意識がないままなんて…」
王「よさんか、縁起が悪い」
ロイ「……」
ロイ「……失礼、します」
718: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:24:41 ID:apt6p77LGE
───────
ロイ(……どーすっかなぁ)
考えながら、王宮の廊下を歩く。
ロイ(……)
ロイ(…やっぱ、後悔はしたくねぇよな…)
ロイ「……あ」
不意に、前方から誰かが歩いてくるのに気づいた。
手に花瓶を持っている。
ロイ「──姫、」
姫「……あ」
ロイの姿を見て、姫がぴたりと足を止めた。
姫「ロイじゃない。仕事はもう終わったの?」
719: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:28:28 ID:tVDyKCFPzs
ロイ「はい。一通り終わりました」
姫「そっか、お疲れさま。ロイも無理しちゃダメよ?病気なんだから」
ロイ「はっきり言いますね」
姫「当たり前じゃない。こんなところで遠慮してどうするのよ」
ロイ「……」
ロイ「姫、」
姫「うん?」
ロイ「…俺は今日で、近衛隊長を辞めます。隔離治療室に入るので…」
姫「……」
姫「…そっか……」
ロイ「……」
ロイ「……だから、姫に伝えたいことがあります」
720: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:33:19 ID:TjuDwVsXHM
姫「伝えたいこと…?」
ロイ「……はい。前にも一度、言ったことがあるんですが」
ロイ「返事をもらえたらな、と思って」
姫「…?」
ロイ「病気で一兵士に過ぎない俺が、こんなことを言うのは場違いだってわかってます」
ロイ「でも… でも、伝えなきゃ、俺がまだ元気なうちに伝えなきゃ、絶対に後悔すると思ったんです」
姫「ロイ…」
ロイ「俺…」
ロイ「俺、姫が好きです。ずっとずっと、好きでした」
ロイ「──俺の傍にいてください。お願いします」
721: ◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:37:51 ID:v6l4HiRCsk
姫「……」
ロイ「……」
姫「……ごめん、ロイ」
ロイ「……え」
姫「……」
姫「あたし、王子のそばにいる」
ロイ「……!」
姫「っ… ほんとにごめんね!」
姫はそのまま、花瓶を抱き抱えてロイの横を走り去っていった。
ロイ「……」
ロイ「…フラれた……」
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