姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
442: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:49:52 ID:nylk54VH.6
ロイ「……」
だが、予想とは違い農民が過酷な重労働を強いられているようには見えなかった。
鞭をもった役人もいなければ、剣をもった兵士もいない。
ロイ「……静かだな」
ロイ(ひょっとして、案外治安は保たれているのか?)
畑仕事をする一人の老人に歩みよる。
ロイ「……よう、爺さん」
443: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:52:40 ID:oaV8sFVAmA
老人「ん…?」
ロイ「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
老人「……見ない顔だな。外の人間かい」
ロイ「あぁ。観光にきた」
老人「この国に観光とは珍しいことだ。何も面白いものはなかろう」
ロイ「んー、まぁな。ところで爺さん、この国は今どういう状況なんだ?」
爺さん「……」
444: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:54:25 ID:6ryzL53E0I
ロイ「あと、この国の王とか王子のこととかも知りたいんだが」
老人「……」
ロイ「……?」
老人「……」
ロイ「……なんだよ、教えてくれねぇのか?」
老人「…部外者に余計なことを言わないというのがこの国の決まりだ。何も言うことはない」
ロイ「……あ、そう…」
445: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:56:59 ID:apt6p77LGE
…他の国民に尋ねても、結果は同じだった。
誰も何も教えてくれない。
ロイ(……怪しいな)
ロイ(いっそ、本国の近衛隊長と名乗って城に入れてもらうか)
ロイ(……あ。隊長バッジ忘れた)
ロイ「……つーか、こうまで面白みの無い国じゃ、調べるものもねぇな」
ロイ「あるのは農地と住宅地と小さな商店街、か…」
446: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 00:00:48 ID:eaK745q2DQ
ロイ(……待てよ。確か、隣国は内乱を鎮圧するだけの軍事力があるんだよな)
再び周りを見渡す。
ロイ「……軍事施設はねぇ、な…」
考える。
地上には何もない、それならば──
ロイ「─……地下」
447: 名無しさん@読者の声:2011/11/4(金) 00:02:55 ID:JP3KYIqJtA
>>262からすると2万ゼニーは20万か
ロイは金たくさん持ってんだな
448: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 00:15:52 ID:sv4nAwFHwA
>>447
ロイ「ちげぇよ、入国料が高すぎんだよ」
ロイ「見ろよ、俺の財布… 多めに持ってきたのにもう小銭しかないとかどんだけ」 グスン
ロイ「…まぁ、確かに金には困ってないけど。近衛隊長だから」
449: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 00:55:53 ID:6WPIlMnLYs
ロイ「………あ」
不意に、城門から出てくる一人の兵士を見つけた。
農民の様子を見るつもりなのか、引き締まった表情で農地の周りを歩きはじめた。
ロイ「……」
まじまじとその兵士を見つめて、気づく。
ロイ「……女か」
顔や体型から察するに、どうやら女兵士のようだ。
ロイ「ふーん…」
ロイ「色仕掛けでもやるか」 ニヤリ
450: 名無しさん@読者の声:2011/11/4(金) 17:32:52 ID:LMpZijVXKE
い、い色仕掛けだと………。
ゴクリ
451: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 20:50:02 ID:v61gFz7xyw
読んでくださっている方、本当にありがとうございます!
雰囲気を壊さないために読者さんのコメにはレスをしたりしなかったりですが、ひとつひとつありがたく受け取ってます!(´∀`)
最近は新しいSSに勢いが負けちゃいそうですが(笑)、もう少しお付き合い頂けたら幸いですm(*__)m
452: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 20:56:10 ID:MIZQN488hg
女兵士「──はぁ、だっるぅ…」
女兵士「女は役に立たないから巡回でもしてろなんて。あんまりだわ」
女兵士「農民なんか見てても面白くないのよー!真面目な顔して歩くだけとか!暇!暇すぎ!」
「ねぇ、」
女兵士「あー、こうなったらサボってやる!どうせ女の私には仕事なんてないんだし!」
ロイ「ねぇ、君」
女兵士「どっかにイイ男いないかなぁ!軍人の男なんて汗臭くてたまんない!」
ロイ「うーん、俺は別に臭くないけどなぁ」
女兵士「そりゃ個人差あるけど、」
女兵士「………え?」
453: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 20:59:24 ID:zrmPsL1RCc
ロイ「こんにちは」 ニッコリ
女兵士「へ…?」
ロイ「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
女兵士(なっ… なにこの超イケメン!!こ、こここんなイケメンがこの国にいたっけ!?)
女兵士(ハッ!だめだめ、私は兵士なんだからピシッとしないと!)
女兵士「……コホン、何かしら。見ない顔だけど、どこから来たの?」
ロイ「んー、俺ただの旅人なんで。出身とかないかな」
女兵士(タメ口…)
女兵士「そ、そう。じゃ、聞きたいことっていうのは?」
454: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 21:01:58 ID:T77F4lTOsc
ロイ「長旅で疲れちゃって。どこか一息つけるとこない?」
女兵士「…カフェなら近くにあります」
ロイ「え」
女兵士「? なにか」
ロイ「いや、殺風景なこの国にずいぶん不似合いだなと思って」
女兵士「……」
女兵士(ど、どうでもいいけど、いちいち仕草がカッコいいわね…)
ロイ「んじゃ、案内してもらってもいいかな」
女兵士「は、はぁ!?」
ロイ「別にいいでしょ。君、暇そうだったし」 ニッコリ
455: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 21:06:19 ID:swnM2r.2YI
───カフェ
女兵士「ここです」
ロイ「へぇ、案外お洒落だな」
女兵士「このカフェは軍人や地主とか、階級の高い人間が入るところなので」
ロイ「ふーん」
女兵士「…では、私は仕事に戻ります」 スッ
ロイ「あ、待って」
女兵士「?」
ロイ「せっかく案内してくれたんだから、奢るよ。一緒に飲もうぜ」
456: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 21:09:38 ID:k81ksGofh2
ロイ「──あ、酒よろしく」
店員「かしこまりました」 ペコリ
女兵士「……」
女兵士(……乗せられちゃった。私、ホントにイケメンに弱い。情けない…)
ロイ「どうしたの、難しい顔して」
女兵士「……これでも勤務中ですので。お酒は遠慮します」
ロイ「はは、一口や二口ならいいんじゃねーの」
女兵士「ダメです」
ロイ「ずっと堅い顔してっともったいないぜ?せっかく可愛い顔してんのに」
女兵士「は…?」
457: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 21:12:45 ID:ElWhNBG81s
クスリと笑う。
ロイ「あれ、気づかなかった?まさか、俺が誰彼かまわず選んでると思った?」
女兵士「ど、どういうことですか」
ロイ「君が可愛くてタイプだったから誘ったんだよ」 ニッコリ
女兵士「…!」 カアアァッ
女兵士「かっ、からかわないでください!」
ロイ「からかってないよ。……
ねぇ、君、彼氏いる?」
458: 名無しさん@読者の声:2011/11/4(金) 21:15:47 ID:qSwxP77vlw
ロイ…恐ろしい子!!
459: ◆qoozyz1NgY:2011/11/4(金) 21:17:50 ID:8C0o4sgn8A
女兵士「か、彼氏…!?」
ロイ「俺は独り身だから。君みたいな人と付き合いたいなって、思ってたし」
ガララッ、と椅子を動かして女兵士に近づき、肩に手を回す。
女兵士(ひいいぃっ、ち、近い!近いって!///)
ロイ「あはは、顔真っ赤。ひょっとして照れてるの?」
女兵士「そ、そんなこと…!」
ロイ「…ねぇ、どうかな。俺なら、君を飽きさせないと思うけど」
そう言って、身体を密着させて、女兵士の顔を正面から見つめた。
460: 名無しさん@読者の声:2011/11/4(金) 22:01:01 ID:g/4JcTXXFc
ろ、ロイの色仕掛けなら、受けてあげてもいいわっ///
461: 名無しさん@読者の声:2011/11/4(金) 22:03:42 ID:joj8demQhQ
ロイ…っ貴様っ
イケメンなんてっ
イケメンなんてっ
C
288.35 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】