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姫「結婚相手が男の娘だなんて」
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1: ◆qoozyz1NgY:2011/10/7(金) 21:06:35 ID:qdMevyRfro

姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」

王子「ありがとうございます」

姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」

王子「は?」

姫「見せてみなさい」ガバッ

王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0


422:
◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:44:23 ID:JGzeeerFDo

ロイ「なんだよ」

風呂場のドア越しに話し掛ける。

クレア「ごっ…ゴキブリ!ゴキブリがいるんですううぅ」

ロイ「はぁ?」

クレア「私、ゴキブリだめなんですっ!助けてください!!」

クレア「きゃあああぁこっち来ないでえええぇ」 バタバタ

ロイ「……」

ロイ(入っていいのか…?)
423:
◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:48:20 ID:0VQbs4Y8tE

ロイ「お前独り暮らししてんだろ。ゴキブリくらい潰せよ」

クレア『無理ですううぅっ!!今年初めてのゴキブリなんですうぅ』

ロイ「俺入っていいわけ?」

クレア『か、身体にタオル巻いてるので、大丈夫です!』

ロイ「……あ、そ」

ガラリとドアを開けた。
引きつった表情をしたクレアが、身体にタオルを巻いただけの状態で立っている。

クレア「あそこっ、あそこです!」

指差した先をみると、シャンプーの陰でごそごそ動く黒いものが。

ロイ「……えーと、武器は」

近くに吊してあった掃除用ブラシを手にとった。
424:
◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:50:16 ID:LBw8.eRCAE

クレア「きゃーっ、ロイさんそっち、そっち行きました!」

ロイ「うっせぇ騒ぐな!」

クレア「いやあああぁ飛んだああああああっ」 バタバタ

ロイ「ちょこまかと動きやがって…!つーかお前は風呂場から出てろ!邪魔!」

クレア「ひいいいぃ早く退治してくださいいぃ」

ロイ「城にはゴキブリなんて出ねぇんだよ!」


\ドターンッ バタン ガシャーン!!/


425:
◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:54:41 ID:UYNYISK/jE


ロイ「──やっと倒せた…」

クレア「…黒いものが飛び散ってるんですけど」

ロイ「そりゃ叩き潰したんだから当たり前だろ」

クレア「……な、何はともあれ良かったです…」


──クレアがホッと胸を撫で下ろしたとき。

まさにお約束。


ロイ「───え」

はらりと、クレアの身体に巻いていたバスタオルが床に落ちた。
426: 名無しさん@読者の声:2011/11/2(水) 23:56:34 ID:w7nclR6Oqs
クレアたんちょっと場所代わってください。私もロイに助けられたいCCC
427: 名無しさん@読者の声:2011/11/2(水) 23:57:53 ID:wxB1uZfEsc
ロイさん代わってください、私もクレアたんの風呂場に入りた(ry
428: 名無しさん@読者の声:2011/11/3(木) 00:35:33 ID:emIXT3i.Lo
俺が!バスタオルだ!
429:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:23:38 ID:T8hYnX7qxo


──────

姫「……」

王子「……」

姫「…お、王子…」

王子「はい」

姫「…顔、ち、近いんだけど…」

王子「……夜に姫の部屋に行って、何もしないというのは男が廃るかと思いまして」

姫を壁に押しつけ、ぐぃっと顔を近づける。

姫「ばっ… 何いってんのよ!」

王子「僕は本気です」
430:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:26:00 ID:2.YmjrSCgk

姫「や、やめてよ。私、王子とそんなことするつもりは──」

王子「さっき僕の涙ぬぐってくれたじゃないですか。凄く嬉しかったです」

姫「そ、それは関係ないでしょ!王子の話聞いたら情が移っちゃったっていうか…」

王子「じゃあ、僕と結婚してくれますか?」

王子の顔が至近距離まで迫る。
ドキッとして押し払おうとすると、手が王子によって握られていた。

姫「…!」

王子「……姫」

ボスンッ、と音がして、

姫はベッドに押し倒されていた。
431:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:28:15 ID:yUqErVkrqI

姫「っ…」

王子「……抵抗しないんですね」

姫「あ…、あんたみたいな女顔に押し倒されても何も感じないのよ」

王子「……」

姫「……あんたの考えてること、当ててあげる」

王子「…?」

姫「王子は、無理に男らしくなろうとしてる。私に認めてもらうために」

王子「……」

姫「私を押し倒したのは褒めてあげる。でも、王子はこれ以上は望んでない。私が抵抗するのを待ってる…そんな顔してるわ」

王子「……ずいぶん余裕ですね。顔、真っ赤なのに」
432:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:32:58 ID:wUf5zKLk5A

姫「…そりゃ、ちょっとはドキドキしてるから」

姫「でも、王子がそんなに意地をはる必要があるの?王子は王子で、そのままでいいじゃない」

王子「……散々僕の容姿を馬鹿にしたのは姫じゃないですか」

姫「う…」

王子「男らしい人が好きだと言ったのも姫じゃないですか」

姫「……そ、そうだったわね…」

王子「……」


─ボスッ
不意に、王子は姫の首もとに顔を埋めた。

姫「ちょ、お、王子!?」
433:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:35:23 ID:O5X0CHOlqg

王子「……安心してください。何もしません」

姫「え…」

王子「姫は、全部お見通しみたいですから」

姫「……」

王子「僕は、この女の子みたいな容姿のせいで、根拠もなく意気地なしとか、男らしくないとか色々言われてきました」

王子「……だからせめて、姫にふさわしい男になれることくらいは、証明したかった」

姫「王子…」
434:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:42:18 ID:yCR8lNQFsc

王子「……姫」

姫「…なによ」

王子「抱きしめるくらいは、いいですよね」

姫「……」

姫「……うん」


──次の瞬間。

バタンッ!! 「!?」

勢いよく扉が開き、何かが飛び込んできた。

ジョン「わんわん!わんわん!」
435:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:46:21 ID:Xtx7gAHpjY

王子「じょ、ジョン…!?」

ジョン「わんわんっ!わん!」
(ロイの姫に手を出してんじゃねぇよこのカス!!!)

王子「!?」

王子「いっ、いたたたたっ」

ジョンがベッドへ向かって飛翔し、王子の腕に勢いよく噛み付いた。

ジョン「がるるるるる」 ガブガブ

王子「ま、待って待っていきなり何なの!?」

姫「……」 ボーゼン

ジョン「がるるるるる!!」ガブガブ

王子「ちょっ、ストップ、ストップジョン!!」

ジョン(ロイ… 約束>>239は果たしたぜ!!!) ドヤァ
436: 名無しさん@読者の声:2011/11/3(木) 05:43:26 ID:qSwxP77vlw
ジョンwww空気読めwwwww
437: 名無しさん@読者の声:2011/11/3(木) 16:38:29 ID:vJ5YwfnO9A
ジョンのアフォwwwwwいいところだったのにwwwww
438:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:40:04 ID:oXJpTUulPQ

──翌日、朝4時

ロイ「……」

クレアが寝ているのを確認しつつ、身支度を整えて腰に剣をさす。

クレア「…zzZ」


ロイ「……」

ロイ「……ま、縁があったらまたどこかで」

ふわりと外套を翻すと、静かに小屋を後にした。
439:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:42:50 ID:OEv/Nma8qg

──馬を走らせて、2時間弱。

ロイ「……着いたな」

馬「ヒヒーン」

隣国は頑丈な鉄壁に囲まれており、外からは国の中は見えない。

ロイは入国手続きをするために門番のところへ行った。


ロイ「──どうも」

門番「ん?なんだお前は」

ロイ「ただの旅人です。観光に来たんですけど、入国してもいいですか?」

門番「ほう。入国料は2万ゼニーだ」

ロイ「高いですね」

門番「文句を言うなら帰れ。あと、お前の持ち物を全てチェックさせてもらおう」
440:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:45:17 ID:QP6X0Gynu.

門番「……ふむ。そこの腰に下げている剣以外は、特に怪しいものはないな」

ロイ「旅をしていれば、護身用に剣を持ち歩くのは当然ですよ」

門番「そんなことは聞いていない。その剣は、こちらで預からせてもらおう」

ロイ「はぁ」

門番「なんだ、文句があるのか?」

ロイ「いいえ、何も」

涼しげな表情をして、ロイは剣を門番に手渡した。


門番「──よし。入国料も貰ったし、入国を許可しよう。入れ」

ギイイイィ、と音を立てて灰色の門が開いた。
441:
◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 23:47:38 ID:apt6p77LGE


ロイ「……」

歩きつつ、ぐるりと周りを見渡す。

ロイ「……息がつまりそうだ」

無機質な光景。
木や草花がほとんどなく、あるのは質素な家屋と農地。

それが東西南北飽きることなく続いていた。

ロイ「…あの女が言っていたことは本当みたいだな」

黙々と農作業をする人々。
その目は曇り、諦めに似た色が見えた。
288.35 KBytes

名前:
sage:


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